JP6098547B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
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Description
本発明は、ハイブリッド車両の制御装置に関する。
近年、エンジンとバッテリからの電力を受けて動作する走行用のモータとを駆動源として搭載するハイブリッド車両が実用に供されている。
特開2010−143433号公報は、モータとエンジンとの間にクラッチが介装された構成のハイブリッド車両において、急減速後の急加速を行なった際には、一旦クラッチを解放し、所定の変速段にすることでエンジンストールを回避しつつ、走行状態に応じた変速段とする技術を開示する。
ハイブリッド車両は、エンジンおよびモータを動作させた状態で走行するHEV走行の他に、エンジンを停止した状態でバッテリの電力を用いてモータを動作させて走行するEV走行も可能である。
特開2010−143433号公報が開示する技術によると、ハイブリッド車両がEV走行からHEV走行に移行する際は、クラッチを係合してモータの動力をエンジンに伝達することによって停止しているエンジンを始動させる。モータは、バッテリからの電力を受けて動作する。
ハイブリッド車両において、クラッチを係合してエンジンを始動させると、ショック(エンジン始動ショック)が発生する場合がある。エンジン始動ショックの程度は、加速要求(アクセル開度)、および、走行用モータに電力を供給するためのバッテリの残存容量(SOC:State Of Charge)など、種々のパラメータに依存し得る。
ハイブリッド車両がEV走行している場合、加速要求が大きいと、動力を得るためにすぐにエンジンを始動してHEV走行に移行しようとするため、エンジン始動ショックが発生しやすい。また、たとえば、バッテリのSOCが低いと、充分な電力がモータに供給されず、エンジンの始動に必要な動力(駆動力)が不足してエンジン始動ショックが発生しやすい。
なお、ハイブリッド車両がエンジン停止状態で停止している場合も、加速要求が大きいと、動力を得るためにすぐにエンジンが始動されるため、エンジン始動ショックが発生しやすい。また、たとえば、バッテリのSOCが低いと、充分な電力がモータに供給されず、エンジンの始動に必要な動力が不足してエンジン始動ショックが発生しやすい。
本発明の目的は、ハイブリッド車両がEV走行からHEV走行に移行する際のエンジン始動ショックを低減させることである。
本発明は、要約すると、ハイブリッド車両の制御装置であって、ハイブリッド車両は、エンジンと、バッテリと、バッテリからの電力を受けてエンジンを始動させるための動力および駆動輪を駆動するための動力を発生させることが可能であり、かつ、エンジンからの動力を受けてバッテリを充電するための電力を発生させることが可能なモータジェネレータと、モータジェネレータとエンジンとの間に介装されたクラッチと、モータジェネレータと駆動輪との間に介装された変速機とを備える。制御装置は、ハイブリッド車両への加速要求およびハイブリッド車両の車両速度に対して設定されるシフト線に基づいて、変速機の状態を変更する。制御装置は、加速要求に対して設定される閾値に基づいて、クラッチを係合してモータジェネレータの動力をエンジンに伝達することによってエンジンを始動するか否かを判断する。制御装置は、加速要求に応じて、第1の動作、第2の動作および第3の動作のいずれかの動作が実行されるようにハイブリッド車両を制御する。第1の動作、第2の動作および第3の動作は、加速要求がそれぞれ第1の範囲内、第2の範囲内および第3の範囲内の場合に実行される。第2の範囲は、第1の範囲よりも、加速要求が小さい範囲である。第3の範囲は、第2の範囲よりも、加速要求が小さい範囲である。第2の動作では、第1の動作よりもエンジンが始動されやすくなるように、閾値は設定される。第3の動作では、第1の動作よりも変速機がシフトアップされやすくなるように、シフト線は設定される。
上記構成では、ハイブリッド車両は、クラッチを係合することで、エンジンおよびモータジェネレータを動作させた状態で走行するHEV走行が可能である。また、ハイブリッド車両は、クラッチを係合しない(解放する)ことで、エンジンを停止した状態でバッテリの電力を用いてモータジェネレータを動作させて走行するEV走行が可能である。ハイブリッド車両がEV走行からHEV走行に移行する場合、クラッチが係合されてエンジンが始動されるため、ハイブリッド車両にはエンジン始動ショックが発生し得る。
上記構成の制御装置は、ハイブリッド車両への加速要求に応じて第1の動作、第2の動作および第3の動作のいずれかの動作が実行されるようにハイブリッド車両を制御する。
第1の動作、第2の動作および第3の動作のいずれの動作においても、制御装置は、シフト線に基づいて、変速機の状態を変更し、閾値に基づいて、クラッチを係合してモータジェネレータの動力をエンジンに伝達することによってエンジンを始動するか否かを判断する。
第2の動作では、第1の動作よりもエンジンが始動されやすくなるように、閾値は設定される。上記構成によれば、モータジェネレータはバッテリからの電力を受けて駆動輪を駆動させるための動力を発生させる。エンジンが始動されやすくなれば、比較的早い段階、たとえば車両速度が比較的小さい場合などにエンジンが始動されることとなる。車両速度が比較的小さい場合は、車両速度が比較的大きい場合よりも、駆動輪を駆動するためにバッテリがモータジェネレータに供給する電力は少ない。その分、エンジンを始動するための動力を発生するために多くの電力が、バッテリからモータジェネレータに供給され得る。その結果、エンジン始動ショックが低減される。
また、比較的早い段階においてエンジンが始動されると、バッテリの電力の多くがたとえばEV走行によって消費される前の状態、つまりバッテリのSOCが比較的高い状態で、エンジンが始動される。これにより、エンジンの始動に必要な動力を発生させるのに充分な電力がバッテリからモータジェネレータに供給され得る。その結果、エンジン始動ショックが低減される。
またさらに、比較的早い段階でエンジンが始動されれば、モータジェネレータはエンジンからの動力を受けてバッテリを充電させるための電力を発生できる。これにより、バッテリのSOCが高く維持される。たとえば、その後、エンジンが停止され、再び始動される場合などにも、エンジンの始動に必要な動力を発生させるのに充分な電力がバッテリからモータジェネレータに供給される。その結果、エンジン始動ショックが低減される。
第3の動作では、第1の動作よりも変速機がシフトアップされやすくなるように、シフト線は設定される。変速機がシフトアップされると、変速機の変速比は大きくなる。変速機の変速比が大きいと、モータジェネレータの回転速度が小さくなる。モータジェネレータの回転速度が小さくなると、エンジンが始動される際、モータジェネレータの回転速度とエンジンの回転速度とのギャップが小さくなる。その結果、エンジン始動ショックが低減される。
本発明によると、ハイブリッド車両がEV走行からHEV走行に移行する際のエンジン始動ショックを低減させることが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、実施の形態に係る制御装置100が制御するハイブリッド車両10の概略構成を説明するための図である。制御装置100は、たとえばハイブリッド車両10に搭載されて用いられる。
制御装置100は、ハイブリッド車両10に含まれる各要素を制御する。制御は、たとえば制御信号を利用して行なわれる。制御装置100は、必要に応じて、ハイブリッド車両10に含まれる各要素と通信も行なう。通信は、たとえば通信信号を用いて行なわれる。一例として、制御装置100は、ハイブリッド車両10の走行制御を行なう。制御装置100が行なう制御は、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
エンジン200は、ハイブリッド車両10の走行源の一つである。モータジェネレータMGは回転電機であり、電力変換装置300を介してメインバッテリ310の電力を受けて回転駆動され、電動機として動作する。モータジェネレータMGも、エンジン200同様、ハイブリッド車両10の走行源の一つである。モータジェネレータMGは、エンジン200を始動させるための動力を発生することもできる。また、モータジェネレータMGは、回転することにより電力を生じさせる発電機としても動作する。モータジェネレータMGでが発生させる電力は、たとえばメインバッテリ310の充電電力に用いられる。
エンジン200とモータジェネレータMGとの間には、クラッチ210が介装される。クラッチ210は、係合(締結)・解放可能な係合要素である。クラッチ210が係合されると、エンジン200とモータジェネレータMGとの間で動力の伝達が行なわれる。クラッチ210が係合されない(解放される)と、エンジン200とモータジェネレータMGとの間で動力の伝達が行なわれない。
モータジェネレータMGと、ディファレンシャル240との間には、変速機230が介装される。変速機230は、たとえば、8速などの有段階の状態(変速段)を切替える変速機である。変速機230の段階(変速段)が高いほど変速比、たとえばモータジェネレータMGの回転速度に対する駆動輪251,252の回転速度の比率は大きくなる。変速機230の変速段は、制御装置100によって制御される。
変速機230には、第2クラッチ220が含まれてもよい。第2クラッチ220は、変速機230の各変速段において係合される複数の摩擦係合要素のうち、いくつかの摩擦係合要素を用いて構成されてもよい。
変速機230の出力軸は、車両駆動軸としてのプロペラシャフトPS、ディファレンシャル240、左ドライブシャフトDSL、右ドライブシャフトDSRを介して、後輪を構成する駆動輪(車輪)251,252に連結される。なお、車輪253,254は、前輪を構成する。
ECB255〜258は、車輪251〜254のブレーキングを電子制御するための電子制御ブレーキ(Electric Control Breaking System)ユニットである。
電力変換装置300は、メインバッテリ310の電力を変換して、モータジェネレータMGに供給する。また、電力変換装置300は、モータジェネレータMGからの電力を変換して、メインバッテリ310に供給する。
監視部320は、メインバッテリ310を監視する。監視部320は、たとえばメインバッテリ310のSOCや温度を監視(測定)する。なお、SOCの監視には、種々の公知の方法を用いることができる。
12Vバッテリ410は、ハイブリッド車両10に含まれるさまざまな補機(図示しない)に電力を供給するために用いられる。12Vバッテリ410は、DC/DCコンバータ400を介してメインバッテリ310からの電力で充電される。
EPS430は、電動パワーステアリング(Electric Power Steering)である。EPS430は、DC/DCコンバータ420を介してメインバッテリ310からの電力を受けて動作する。
アクセルペダル500は、ハイブリッド車両10への加速要求のために、使用者(ドライバ)によって操作される。アクセルペダルの開度から、加速要求の程度が分かる。
速度センサ510は、ハイブリッド車両10の速度を検知する。
図1に示すハイブリッド車両10は、クラッチ210を解放し、すなわちエンジン200が駆動系(モータジェネレータMG側)から切離された状態とし、モータジェネレータMGの動力のみを利用して走行することができる。この走行を、実施の形態では「EV走行」と称する。なお、変速機230に第2クラッチ220が含まれる場合、EV走行時、第2クラッチ220は係合される。
図1に示すハイブリッド車両10は、クラッチ210を解放し、すなわちエンジン200が駆動系(モータジェネレータMG側)から切離された状態とし、モータジェネレータMGの動力のみを利用して走行することができる。この走行を、実施の形態では「EV走行」と称する。なお、変速機230に第2クラッチ220が含まれる場合、EV走行時、第2クラッチ220は係合される。
また、ハイブリッド車両10は、クラッチ210を係合し、すなわちエンジン200が駆動系に連結された状態とし、エンジン200の動力をも利用して走行することができる。この走行を、実施の形態では「HEV走行」と称する。HEV走行では、モータジェネレータMGは、電動機として動作するだけでなく、発電機としても動作する。なお、変速機230に第2クラッチ220が含まれる場合、HEV走行時、第2クラッチ220は係合とされる。
図2は、ハイブリッド車両10のシフトマップを示す図である。シフトマップでは、車速とアクセルペダル開度とに基づいて予め設定された目標変速段が示される。図2中のシフト線A1は、変速段が2段(2nd)から3段(3rd)に変化(シフトアップ)する際の境界線である。シフト線A2は、変速段が3段(3rd)から4段(4th)にシフトアップする際の境界線である。
図示しないが、たとえば、変速段がシフトダウンする場合の境界線も存在する。シフトダウンの際の境界線は、シフトアップの際の境界線と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
各シフト線は、必要に応じて変更される。シフト線が変更されることで、アクセル開度および車速に対してシフトアップ、またはシフトダウンが実行されるタイミングなどを制御することができる。
たとえば、シフト線A2を、車速が小さくなる方向であるシフト線A2´に変更すると、比較的低い車速でも、変速段が早期にシフトアップされるようになる。
すなわち、図1および図2を参照して、制御装置100は、ハイブリッド車両10への加速要求(アクセル開度)およびハイブリッド車両10の車速に対して設定されるシフト線に基づいて、変速機230の状態(変速段)を変更する。
ハイブリッド車両10は、車速と、アクセル開度とに基づいて、目標とする走行状態(モード)を選択する。目標とするモードは、モードマップに基づいて定められる。
図3は、ハイブリッド車両10のモードマップを示す。図3のモード切替線Bは、EV走行(EVモード)とHEV走行(HEVモード)との境界を示す。
図3において、モード切替線Bによって与えられるアクセル開度に対する閾値を、「エンジン始動閾値」と称する。アクセル開度がエンジン始動閾値を上回ると、エンジンが始動され、ハイブリッド車両10は、EV走行(EVモード)からHEV走行(HEVモード)に移行する。エンジン始動閾値は、アクセル開度(すなわち加速要求)に基づいて、エンジンを始動させるか否かを判断するための閾値である。
各モード切替線は、必要に応じて変形する。モード切替線が変形することで、アクセル開度および車速に対してモードが切換えられるタイミングなどを制御することができる。
実施の形態において、モード切替線Bのうち、車速が充分に小さい領域、たとえばほとんどゼロとみなせるような領域においてアクセル開度に対する閾値であるエンジン始動閾値が変化する。たとえば、エンジン始動閾値TH1がアクセル開度が小さくなる方向であるTH2に変化すると、比較的低い車速および比較的小さいアクセル開度でも、ハイブリッド車両10は、EV走行からHEV走行に移行するようになる。つまり、エンジン始動閾値TH1がTH2に変化することにより、閾値がTH1のときよりも(比較的低い車速において)エンジンが始動されやすくなる。
すなわち、図1および図3を参照して、制御装置100は、加速要求(アクセル開度)に対して設定される閾値(エンジン始動閾値)に基づいて、クラッチ210を係合してモータジェネレータMGの動力をエンジン200に伝達することによってエンジン200を始動するか否かを判断する。
再び図1を参照して、ハイブリッド車両10においては、EV走行からHEV走行に移行するケースが考えられる。ここで、エンジン200が駆動系から切離された状態のEV走行から、HEV走行に移行する際は、クラッチ210が係合され、モータジェネレータMGの動力がエンジン200に伝達されることによってエンジン200が起動(始動)されることとなる。このとき、エンジン200を始動するのに充分な動力がモータジェネレータMGから得られなければ、ハイブリッド車両10にショックが発生する可能性がある。実施の形態において、このようにエンジン200を始動する際に発生するショックを「エンジン始動ショック」と称する。
エンジン始動ショックの程度は、ハイブリッド車両10の加速要求(アクセルペダル500の開度)、および、モータジェネレータに電力を供給するためのメインバッテリ310のSOCなど、種々のパラメータに依存し得る。
ハイブリッド車両10がEV走行している場合、加速要求が大きいと、図3のモードマップに表されるように、エンジン200が始動されてHEV走行に移行しようとするため、エンジン始動ショックが発生しやすい。また、たとえば、メインバッテリ310のSOCが低いと、充分な電力がモータジェネレータMGに供給されず、エンジン200の始動に必要な動力が不足してエンジン始動ショックが発生しやすい。
なお、ハイブリッド車両10が停止している場合でも、加速要求が大きいと、エンジン200が始動されるため、エンジン始動ショックが発生しやすい。また、たとえば、バッテリ310のSOCが低いと、充分な電力がモータジェネレータMGに供給されず、エンジン200の始動に必要な動力が不足してエンジン始動ショックが発生しやすい。
実施の形態において、制御装置100は、ハイブリッド車両10の加速要求(アクセル開度)に応じて、第1の動作、第2の動作および第3の動作のいずれかの動作が実行されるようにハイブリッド車両10を制御する。
第1の動作は、加速要求が第1の範囲内の場合に実行される。たとえばアクセル開度が比較的大きい、たとえば100%またはそれに近い値(ほぼ100%)の場合、加速要求は第1の範囲内にある。第1の動作において、制御装置100は、ハイブリッド車両10の動力性能を優先してハイブリッド車両10を加速させるための処理を実行する。ハイブリッド車両10の動力性能を優先するために、後に説明する第2の動作および第3の動作に含まれるエンジン始動ショックが低減される処理が、第1の動作では実行されず、エンジン200が始動される。その結果、早期にエンジン200が始動され、モータジェネレータMGとエンジン200との両方の動力によってハイブリッド車両10が加速される。
第1の動作については、後に図5に示すフローチャートを参照しても説明される。
第2の動作は、加速要求が第2の範囲内の場合に実行される。たとえばアクセル開度が中程度、たとえば50%以上100%未満の場合(ただし上述の第1の範囲と重複しないように設定される)、加速要求は第2の範囲内にある。第2の範囲は、第1の範囲よりも加速要求の小さい範囲である。第2の動作において、制御装置100は、エンジン始動ショックの低減を優先してハイブリッド車両10を加速させるための処理を実行する。ハイブリッド車両10のエンジン始動ショックを低減するために、第2の動作では、第1の動作よりもエンジンが始動されやすくなるように、エンジン始動閾値は設定される。たとえば、図3を参照して、第1の動作ではエンジン始動閾値がTH1に設定されるのに対し、第2の動作では、エンジン始動閾値がTH2に設定される。すなわち、第2の動作では、比較的低い車速および小さいアクセル開度でも、ハイブリッド車両10がEV走行からHEV走行に移行するように、エンジン始動閾値は、第1の動作のエンジン始動閾値から変更される。
第2の動作は、加速要求が第2の範囲内の場合に実行される。たとえばアクセル開度が中程度、たとえば50%以上100%未満の場合(ただし上述の第1の範囲と重複しないように設定される)、加速要求は第2の範囲内にある。第2の範囲は、第1の範囲よりも加速要求の小さい範囲である。第2の動作において、制御装置100は、エンジン始動ショックの低減を優先してハイブリッド車両10を加速させるための処理を実行する。ハイブリッド車両10のエンジン始動ショックを低減するために、第2の動作では、第1の動作よりもエンジンが始動されやすくなるように、エンジン始動閾値は設定される。たとえば、図3を参照して、第1の動作ではエンジン始動閾値がTH1に設定されるのに対し、第2の動作では、エンジン始動閾値がTH2に設定される。すなわち、第2の動作では、比較的低い車速および小さいアクセル開度でも、ハイブリッド車両10がEV走行からHEV走行に移行するように、エンジン始動閾値は、第1の動作のエンジン始動閾値から変更される。
エンジンが始動されやすくなれば、比較的早い段階、たとえばハイブリッド車両10の車両速度が比較的小さい場合などにエンジン200が始動されることとなる。車両速度が比較的小さい場合は、車両速度が比較的大きい場合よりも、駆動輪251,252を駆動するためにメインバッテリ310がモータジェネレータMGに供給する電力は少ない。その分、エンジン200を始動するための動力を発生するために多くの電力が、メインバッテリ310からモータジェネレータMGに供給される。その結果、ハイブリッド車両10のエンジン始動ショックは低減される。
また、比較的早い段階においてエンジン200が始動されると、メインバッテリ310の電力の多くがたとえばEV走行によって消費される前の状態、つまりメインバッテリ310のSOCが比較的高い状態で、エンジン200が始動される。これにより、エンジン200の始動に必要な動力を発生させるのに充分な電力がメインバッテリ310からモータジェネレータMGに供給される。その結果、ハイブリッド車両10のエンジン始動ショックは低減される。
またさらに、比較的早い段階でエンジン200が始動されれば、モータジェネレータはエンジン200からの動力を受けてメインバッテリ310を充電させるための電力を発生できる。これにより、メインバッテリ310のSOCが高く維持される。そのため、たとえば、その後、エンジン200が停止され、再び始動される場合などにも、エンジン200の始動に必要な動力を発生させるのに充分な電力がメインバッテリ310からモータジェネレータMGに供給される。その結果、ハイブリッド車両10のエンジン始動ショックは低減される。
第2の動作については、後に図6に示すフローチャートを参照しても説明される。
第3の動作は、加速要求が第3の範囲内の場合に実行される。たとえばアクセル開度が比較的小さい、たとえば50%未満の場合、加速要求は第3の範囲内にある。第3の範囲は、第2の範囲よりも加速要求の小さい範囲である。第3の動作において、制御装置100は、EV走行を優先してハイブリッド車両10を加速させるための処理を実行する。このことは、後に図7のフローチャートに示される。また、制御装置100は、エンジン始動ショックを低減するための処理を実行する。第3の動作では、第1の動作よりも変速機230がシフトアップされやすくなるように、シフト線は設定される。たとえば、図2を参照して、第1の動作ではシフト線A2が設定されるのに対し、第3の動作ではシフト線A2´が設定される。変速機230がシフトアップされると、変速機230の変速比も大きくなる。変速比が大きいと、同じ駆動輪251,252の回転速度に対して、モータジェネレータMGの回転速度は小さくなる。モータジェネレータMGの回転速度が小さくなると、エンジン200が始動される際、モータジェネレータMGの回転速度とエンジン200の回転速度とのギャップが小さくなる。その結果、エンジン始動ショックは低減される。
第3の動作は、加速要求が第3の範囲内の場合に実行される。たとえばアクセル開度が比較的小さい、たとえば50%未満の場合、加速要求は第3の範囲内にある。第3の範囲は、第2の範囲よりも加速要求の小さい範囲である。第3の動作において、制御装置100は、EV走行を優先してハイブリッド車両10を加速させるための処理を実行する。このことは、後に図7のフローチャートに示される。また、制御装置100は、エンジン始動ショックを低減するための処理を実行する。第3の動作では、第1の動作よりも変速機230がシフトアップされやすくなるように、シフト線は設定される。たとえば、図2を参照して、第1の動作ではシフト線A2が設定されるのに対し、第3の動作ではシフト線A2´が設定される。変速機230がシフトアップされると、変速機230の変速比も大きくなる。変速比が大きいと、同じ駆動輪251,252の回転速度に対して、モータジェネレータMGの回転速度は小さくなる。モータジェネレータMGの回転速度が小さくなると、エンジン200が始動される際、モータジェネレータMGの回転速度とエンジン200の回転速度とのギャップが小さくなる。その結果、エンジン始動ショックは低減される。
第3の動作については、後に図7に示すフローチャートを参照しても説明される。
上述の制御装置100が実行する処理について、次に、フローチャートを参照して説明する。
上述の制御装置100が実行する処理について、次に、フローチャートを参照して説明する。
図4は、加速要求(アクセル開度)に応じて実行される制御が開始されるまでに実行される処理を説明するためのフローチャートである。このフローチャートの処理は、図1に示す制御装置100によって実行される。後に説明する図5から図7に示すフローチャートの処理についても同様に制御装置100によって実行される。
図1および図4を参照して、初めに、ステップS101において、ハイブリッド車両10が「Ready On」中であるか否かが判断される。「Ready On」中とは、ハイブリッド車両10が走行を開始できるようにハイブリッド車両10のシステムが起動された状態である。「Ready On」の場合(ステップS101でYES)、ステップS102に処理が進められる。そうでない場合(ステップS101でNO)、ステップS101の処理が繰り返し実行される。
ステップS102において、ハイブリッド車両10が走行可能状態であるか否かが判断される。たとえば変速機230の変速段が自動制御されるようにハイブリッド車両10がDレンジに設定されていれば、ハイブリッド車両10は走行可能と判断される。ハイブリッド車両10が走行可能状態である場合(ステップS102でYES)、ステップS103に処理が進められる。そうでない場合(ステップS102でNO)、ステップS102の処理が繰り返し実行される。
ステップS103において、アクセルペダル500のアクセル開度(%)に応じた制御が開始される。
具体的に、ステップS104において、ハイブリッド車両10のアクセル開度および車速が取得される。アクセル開度は、たとえばアクセル開度に対応した信号がアクセルペダル500から制御装置100に送られて取得される。車速は、たとえば車速に対応した信号が速度センサ510から制御装置100に送られて取得される。
ステップS105において、アクセル開度が100%またはそれに近い値であるか否かが判断される。アクセル開度が100%の場合(ステップS105でYES)、後述の図5のフローチャートに処理が進められ、第1の動作が実行される。そうでない場合(ステップS105でNO)、ステップS106に処理が進められる。
ステップS106において、アクセル開度が50%以上100%未満(ただしステップS105の範囲と重複しない)であるか否かが判断される。アクセル開度が50%以上100%未満の場合(ステップS106でYES)、後述の図6のフローチャートに処理が進められ、第2の動作が実行される。そうでない場合(ステップS106でNO)、ステップS107に処理が進められる。
ステップS107において、アクセル開度が50%未満であると判断され、後述の図7のフローチャートに処理が進められ、第3の動作が実行される。
図5は、第1の動作において実行される処理を説明するためのフローチャートである。
図1および図5を参照して、はじめに、ステップS201において、エンジン200が起動中(ON)であるか否かが判断される。エンジン200がONの場合(ステップS201でYES)、ステップS202に処理が進められる。そうでない場合(ステップS201でNO)、ステップS205に処理が進められる。
図1および図5を参照して、はじめに、ステップS201において、エンジン200が起動中(ON)であるか否かが判断される。エンジン200がONの場合(ステップS201でYES)、ステップS202に処理が進められる。そうでない場合(ステップS201でNO)、ステップS205に処理が進められる。
ステップS202において、ハイブリッド車両10のエンジンスロットル(図示しない)が全開にされ、エンジン200の出力が最大化される。この処理は、図4のステップS105において、アクセル開度が100%と判断されたことに対応する。その後、ステップS203に処理が進められる。
ステップS203において、変速機230の変速段が最適な値に設定される(最適ギヤ段が選択される)。最適ギヤ段の選択は、図4のフローチャートのステップS104で取得された、アクセル開度(すなわち加速要求)および車速に基づいて、図2に示すシフトマップを用いて行なわれる。そして、ステップS204において、ハイブリッド車両10が加速される。
ステップS205において、ハイブリッド車両10の車速がゼロであるか否かが判断される。車速がゼロとは、完全にゼロである場合だけでなく、車速が充分に小さくゼロとみなせるような場合を含んでいてもよい。車速がゼロの場合(ステップS205でYES)、ステップS206に処理が進められる。そうでない場合(ステップS205でNO)、ステップS211に処理が進められる。
ステップS206において、変速機230の変速段(ギヤ段)が1速に設定されて、ステップS207に処理が進められる。
ステップS207において、クラッチ210が係合されて、ステップS208に処理が進められる。
ステップS208において、モータジェネレータMGが駆動(始動)されて、ステップS209に処理が進められる。
ステップS209において、エンジン200が始動される。そして、ステップS210においてハイブリッド車両10が加速される。
一方、ステップS211では、モータジェネレータMGの動力が増加(モータ駆動UP)されて、ステップS212に処理が進められる。モータジェネレータMGの動力が増加されると、たとえば、その後のステップでエンジンを始動させるために必要な動力が確保される。
ステップS212において、クラッチ210が係合されて、ステップS213に処理が進めらる。
ステップS213において、エンジン200が始動される。このとき、先のステップS211において、モータジェネレータMGの動力が増加されたため、エンジン200を始動するための充分な動力が得られ、エンジン始動ショックが低減される。その後、ステップS214に処理が進められる。
ステップS214において、最適ギヤ段が選択される。最適ギヤ段の選択は、図4のフローチャートのステップS104で取得された、アクセル開度(すなわち加速要求)および車速に基づいて、図2に示すシフトマップを用いて行なわれる。そして、ステップS215においてハイブリッド車両10が加速される。
ステップS204,S210またはS215の処理の完了後、図5のフローチャートは終了する。
図5のフローチャートによると、たとえばステップS202でエンジンスロットルが全開とされ、また、ステップS209やS213においてエンジンが始動される。そのため、図5のフローチャートでは、後に説明する図6および図7に示すフローチャートと比較して早期にエンジンが始動され、ハイブリッド車両の動力性能を優先してハイブリッド車両が加速される。
図6は、第2の動作において実行される処理を説明するためのフローチャートである。
図1および図6を参照して、はじめに、ステップS301において、エンジン200がONであるか否かが判断される。エンジン200がONの場合(ステップS301でYES)、ステップS302に処理が進められる。そうでない場合(ステップS301でNO)、ステップS305に処理が進めれる。
図1および図6を参照して、はじめに、ステップS301において、エンジン200がONであるか否かが判断される。エンジン200がONの場合(ステップS301でYES)、ステップS302に処理が進められる。そうでない場合(ステップS301でNO)、ステップS305に処理が進めれる。
ステップS302において、エンジンスロットルの開度が、図4のステップS106において判断されたアクセル開度に対応づけられた値である50%以上100%未満のいずれかにされる。その後、ステップS303に処理が進められる。
ステップS303において、最適ギヤ段が選択される。そして、ステップS304において、ハイブリッド車両10が加速される。
ステップS305において、ハイブリッド車両10の車速がゼロであるか否かが判断される。車速がゼロの場合(ステップS305でYES)、ステップS306に処理が進められる。そうでない場合(ステップS305でNO)、ステップS312に処理が進められる。
ステップS306において、ハイブリッド車両10のエンジン始動閾値が変更される。これにより、変更後のエンジン始動閾値を用いて、アクセル開度および車速に基づいて、エンジン200を始動するか否かが判断されるようになる。エンジン始動閾値の変更とは、たとえば、図3に示すモードマップにおいて、エンジン始動閾値TH1が、TH2に変化する(エンジンが始動されやすくなる方向に変化する)ことである。これにより、小さい加速要求(アクセル開度)であってもエンジンが始動されやすくなる。その後、ステップS307に処理が進められる。
ステップS307において、変速機230の変速段が1速に設定されて、ステップS308に処理が進められる。
ステップS308において、クラッチ210が係合されて、ステップS309に処理が進められる。
ステップS309において、ハイブリッド車両10が、エンジン始動閾値(エンジン始動スレッシュ)に達したか否かが判断される。具体的に、ハイブリッド車両10の車速が上昇し、図3に示すマップモードにおいて、EV走行領域からHEV走行領域に移行したか否かが判断される。エンジン始動閾値に到達した場合(ステップS309でYES)、ステップS310に処理が進められる。そうでない場合(ステップS309でNO)、ステップS313に処理が進められる。
ステップS310において、モータジェネレータMGの動力が増加されて、ステップS311に処理が進められる。
ステップS311において、エンジン200が始動される。そして、ステップS312において、ハイブリッド車両10が加速される。
これに対し、ステップS313では、エンジン200が始動されず、EV走行でのハイブリッド車両10の走行が維持される。そして、ステップS314において、ハイブリッド車両10が加速される。
一方、ステップS315では、モータジェネレータMGの動力が増加されて、ステップS316に処理が進められる。
ステップS316において、クラッチ210が係合されて、ステップS317に処理が進められる。
ステップS317において、エンジン200が始動され、ステップS318に処理が進められる。
ステップS318において、最適ギヤ段が選択される。そして、ステップS319において、ハイブリッド車両10が加速される。
ステップS312,S314またはS319の処理の完了後、図6のフローチャートは終了する。
図6のフローチャートによると、たとえばステップS306においてエンジン始動ショックが低減されるようにエンジン始動閾値が変化する。すなわち、図6のフローチャートでは、先に説明した図5のフローチャートよりも、エンジン始動ショックの低減を優先してハイブリッド車両が加速される。
図7は、第3の動作において実行される処理を説明するためのフローチャートである。
図1および図7を参照して、はじめに、ステップS401において、エンジン200がONであるか否かが判断される。エンジン200がONの場合(ステップS401でYES)、ステップS402に処理が進められる。そうでない場合(ステップS401でNO)、ステップS405に処理が進められる。
図1および図7を参照して、はじめに、ステップS401において、エンジン200がONであるか否かが判断される。エンジン200がONの場合(ステップS401でYES)、ステップS402に処理が進められる。そうでない場合(ステップS401でNO)、ステップS405に処理が進められる。
ステップS402において、エンジンスロットルの開度が、この処理は、図4のステップS107において、アクセル開度が100%と判断されたことに対応する。アクセル開度に対応づけられた値である50未満のいずれかにされる。その後、ステップS403に処理が進められる。
ステップS403において、最適ギヤ段が選択される。このときの最適ギヤ段の選択は、図2に示すシフトマップ中のシフト線A1やシフト線A2などに基づいて行なわれる。そして、ステップS404において、ハイブリッド車両10が加速される。
一方、ステップS405では、ハイブリッド車両10のシフト線が変更される。たとえば、図2に示すシフトマップにおいて、シフト線A2が、シフト線A2´に変更される。すなわち変速機230がシフトアップされやすくなるように、シフト線は変更される。図2には示さないが、シフト線A1も、シフト線A2同様、車速が小さくなる方向に変更されてもよい。その後、ステップS406に処理が進められる。
ステップS406において、最適ギヤ段にてEV走行がなされる。最適ギヤ段は、先のステップS405においてシフト線が変更されたシフトマップに基づいて定められる。すなわち、図2に示すシフトマップにおいて、たとえばシフト線A2´に基づいてギヤ段が選択される。これにより、シフト線A2に基づいてギヤ段が選択されるよりも、早期にギヤ段UPがされるようになる。
その結果、ステップS407において、変速機230の変速段は早期にアップ(ギヤ段UP)される。その後、ステップS408に処理が進められる。
ステップS408において、クラッチ210が係合される。このとき、先のステップS407においてギア段が高く設定されている(変速機230がシフトアップされている)ため、エンジン始動ショックが低減される。ステップS408の処理の完了後に、ステップS409に処理が進められる。
ステップS409において、ハイブリッド車両10が、図3に示すモードマップに基づいてエンジン始動閾値に到達したか否かが判断される。具体的に、ハイブリッド車両10の車速が上昇し、EV走行からHEV走行領域に移行したか否かが判断される。エンジン始動閾値に到達した場合(ステップS409でYES)、ステップS410に処理が進められる。そうでない場合(ステップS409でNO)、ステップS413に処理が進められる。
ステップS410において、モータジェネレータMGの動力が増加されて、ステップS411に処理が進められる。
ステップS411において、エンジン200が始動される。そして、ステップS412において、ハイブリッド車両10が加速される。
一方、ステップS413では、エンジン200が始動されず、EV走行でのハイブリッド車両10の走行が維持される。そして、ステップS414において、ハイブリッド車両10が加速される。
ステップS404,S412またはS414の処理の完了後、図7のフローチャートは終了する。
図7のフローチャートによると、たとえばステップS405において、比較的変速段が高い状態でエンジン200が始動されるようにシフト線が変更されるため、ステップS408のクラッチ係合時にエンジン始動ショックが低減される。また、たとえばステップS413においてEV走行が維持されるため、EV走行を優先してハイブリッド車両10が加速される。
最後に、本発明の実施の形態について総括する。図1を参照して、制御装置100は、たとえばハイブリッド車両10に適用される。ハイブリッド車両は、エンジン200と、バッテリ(メインバッテリ310)と、バッテリ(メインバッテリ310)からの電力を受けてエンジン200を始動させるための動力および駆動輪(車輪251,252)を駆動させるための動力を発生させることが可能であり、かつ、エンジン200からの動力を受けてバッテリ(メインバッテリ310)を充電するための電力を発生させることが可能なモータジェネレータMGと、モータジェネレータMGとエンジン200との間に介装されたクラッチ210と、モータジェネレータMGと駆動輪(車輪251,252)との間に介装された変速機230とを備える。制御装置100は、ハイブリッド車両10への加速要求およびハイブリッド車両10の車両速度に対して設定されるシフト線に基づいて、変速機230の状態を変更する。制御装置100は、加速要求に対して設定される閾値に基づいて、クラッチ210を係合してモータジェネレータMGの動力をエンジン200に伝達することによってエンジン200を始動するか否かを判断する。制御装置100は、加速要求に応じて、第1の動作、第2の動作および第3の動作のいずれかの動作が実行されるようにハイブリッド車両10を制御する。第1の動作、第2の動作および第3の動作は、加速要求がそれぞれ第1の範囲内、第2の範囲内および第3の範囲内の場合に実行される。第2の範囲は、第1の範囲よりも、加速要求が小さい範囲である。第3の範囲は、第2の範囲よりも、加速要求が小さい範囲である。第2の動作では、第1の動作よりもエンジン200が始動されやすくなるように、閾値は設定される。第3の動作では、第1の動作よりも変速機230がシフトアップされやすくなるように、シフト線は設定される。
第2の動作では、第1の動作よりもエンジン200が始動されやすくなるように、閾値は設定される。モータジェネレータMGはバッテリ(メインバッテリ310)からの電力を受けて駆動輪(車輪251,252)を駆動させるための動力を発生させる。第2の動作が実行されるとにおいて、エンジン200が始動されやすくなれば、比較的早い段階、たとえば車両速度が比較的小さい場合などにエンジン200が始動されることとなる。車両速度が比較的小さい場合は、車両速度が比較的大きい場合よりも、駆動輪(車輪251,252)を駆動するためにバッテリ(メインバッテリ310)がモータジェネレータMGに供給する電力は少ない。その分、エンジン200を始動するための動力を発生するために多くの電力が、バッテリ(メインバッテリ310)からモータジェネレータMGに供給され得る。その結果、エンジン始動ショックが低減される。
また、比較的早い段階においてエンジン200が始動されると、バッテリ(メインバッテリ310)の電力の多くがたとえばEV走行によって消費される前の状態、つまりバッテリ(メインバッテリ310)のSOCが比較的高い状態で、エンジン200が始動される。これにより、エンジン200の始動に必要な動力を発生させるのに充分な電力がバッテリ(メインバッテリ310)からモータジェネレータMGに供給され得る。その結果、エンジン始動ショックが低減される。
またさらに、比較的早い段階でエンジン200が始動されれば、モータジェネレータMGはエンジン200からの動力を受けてバッテリ(メインバッテリ310)を充電させるための電力を発生できる。これにより、バッテリ(メインバッテリ310)のSOCが高く維持される。たとえば、その後、エンジン200が停止され、再び始動される場合などにも、エンジン200の始動に必要な動力を発生させるのに充分な電力がバッテリ(メインバッテリ310)からモータジェネレータMGに供給される。その結果、エンジン始動ショックが低減される。
第3の動作では、第1の動作よりも変速機230がシフトアップされやすくなるように、シフト線は設定される。変速機230がシフトアップされると、変速機230の変速比も大きくなる。変速機230の変速比が大きいと、モータジェネレータMGの回転速度が小さくなる。モータジェネレータMGの回転速度が小さくなると、エンジン200が始動される際、モータジェネレータMGの回転速度とエンジン200の回転速度とのギャップが小さくなる。その結果、エンジン始動ショックが低減される。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明でなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 ハイブリッド車両、100 制御装置、200 エンジン、210 クラッチ、220 第2クラッチ、230 変速機、240 ディファレンシャル、251〜254 車輪、300 電力変換装置、310 メインバッテリ、320 監視部、400,420 DC/DCコンバータ、410 12Vバッテリ、500 アクセルペダル、510 速度センサ、A1,A2 シフト線、B モード切替線、DSL 左ドライブシャフト、DSR 右ドライブシャフト、MG モータジェネレータ、PS プロペラシャフト。
Claims (1)
- ハイブリッド車両の制御装置であって、
前記ハイブリッド車両は、
エンジンと、
バッテリと、
前記バッテリからの電力を受けて前記エンジンを始動させるための動力および駆動輪を駆動するための動力を発生させることが可能であり、かつ、前記エンジンからの動力を受けて前記バッテリを充電するための電力を発生させることが可能なモータジェネレータと、
前記モータジェネレータと前記エンジンとの間に介装されたクラッチと、
前記モータジェネレータと前記駆動輪との間に介装された変速機とを備え、
前記制御装置は、前記ハイブリッド車両への加速要求および前記ハイブリッド車両の車両速度に対して設定されるシフト線に基づいて、前記変速機の状態を変更し、
前記制御装置は、前記加速要求に対して設定される閾値に基づいて、前記クラッチを係合して前記モータジェネレータの動力を前記エンジンに伝達することによって前記エンジンを始動するか否かを判断し、
前記制御装置は、前記加速要求に応じて、第1の動作、第2の動作および第3の動作のいずれかの動作が実行されるように前記ハイブリッド車両を制御し、
前記第1の動作、前記第2の動作および前記第3の動作は、前記加速要求がそれぞれ第1の範囲内、第2の範囲内および第3の範囲内の場合に実行され、
前記第2の範囲は、前記第1の範囲よりも、前記加速要求が小さい範囲であり、
前記第3の範囲は、前記第2の範囲よりも、前記加速要求が小さい範囲であり、
前記第2の動作では、前記第1の動作よりも前記エンジンが始動されやすくなるように、前記閾値は設定され、
前記第3の動作では、前記第1の動作よりも前記変速機がシフトアップされやすくなるように、前記シフト線は設定される、ハイブリッド車両の制御装置。
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