JP6097995B2 - 鞍乗り型車両用内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車体フレームに搭載される機関本体の一部を構成するシリンダヘッドの側壁で囲まれる動弁室が前記機関本体の内部に形成され、少なくとも一方が機関弁に連動、連結されつつ前記動弁室内で相互に隣接して配列される第1および第2ロッカアームが、それらのロッカアームの非連結状態では相互に異なる揺動態様で揺動するようにしつつロッカシャフトを介してシリンダヘッドに揺動自在に支承され、前記ロッカシャフトと平行な中心軸線を有する連結ピンが、第1および第2ロッカアーム間に跨がって両ロッカアームを連結する連結位置ならびに第2ロッカアームから離脱して両ロッカアームの連結を解除する連結解除位置間での移動を可能として第1および第2ロッカアームに摺動可能に嵌合され、前記機関本体に取付けられるアクチュエータからの押圧力を伝達する押圧ロッドが、第2ロッカアームとは反対側で前記連結ピンの一端部に当接され、前記シリンダヘッドに、前記ロッカシャフトを支持する支持壁と、前記シリンダヘッドおよびシリンダブロックをクランクケースに結合するスタッドボルトが締結されるようにして前記シリンダヘッドの側壁および前記支持壁間に配置されるスタッドボルト用ボスとが設けられる鞍乗り型車両用内燃機関の可変動弁装置に関する。
相互に隣接して配列される第1および第2ロッカアームに、それらのロッカアームの連結および連結解除を切替可能として連結ピンが摺動可能に嵌合され、機関本体に取付けられたアクチュエータからの押圧力を伝達する押圧ロッドが、連結ピンを連結位置側に押圧することを可能として連結ピンに当接されるようにした鞍乗り型車両用内燃機関の可変動弁装置が、特許文献1で知られている。
特開2012−77741号公報
ところが、上記特許文献1で開示されたものでは、アクチュエータが機関本体のシリンダヘッドの側壁に取付けられることによってシリンダ軸線方向で機関本体からのアクチュエータの突出を抑えることができるものの、第1および第2ロッカアームのうちアクチュエータ側の第1ロッカアームと、シリンダの側壁との間でシリンダヘッドに、シリンダヘッドおよびシリンダブロックを結合するスタッドボルトが締結されるスタッドボルト用ボスが設けられるので、シリンダヘッドの側壁はスタッドボルト用ボスが配置される分だけ外側に膨出することになる。これに伴ってアクチュエータの取付け面も外側に突出してしまい、シリンダ軸線と直交する方向でのアクチュエータの突出量が大きくなってしまう。特に鞍乗り型車両のようなスペースの確保が難しい車両においては、アクチュエータの突出を抑えてアクチュエータを機関本体の周りにコンパクトに配置することが望まれる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、アクチュエータを機関本体周りにコンパクトに配置することを可能とした鞍乗り型車両用内燃機関の可変動弁装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、車体フレームに搭載される機関本体の一部を構成するシリンダヘッドの側壁で囲まれる動弁室が前記機関本体の内部に形成され、少なくとも一方が機関弁に連動、連結されつつ前記動弁室内で相互に隣接して配列される第1および第2ロッカアームが、それらのロッカアームの非連結状態では相互に異なる揺動態様で揺動するようにしつつロッカシャフトを介してシリンダヘッドに揺動自在に支承され、前記ロッカシャフトと平行な中心軸線を有する連結ピンが、第1および第2ロッカアーム間に跨がって両ロッカアームを連結する連結位置ならびに第2ロッカアームから離脱して両ロッカアームの連結を解除する連結解除位置間での移動を可能として連結解除位置側に付勢されつつ第1および第2ロッカアームに摺動可能に嵌合され、前記機関本体に取付けられるアクチュエータからの押圧力を伝達する押圧ロッドが、第2ロッカアームとは反対側で前記連結ピンの一端部に当接され、前記シリンダヘッドに、前記ロッカシャフトを支持する支持壁と、前記シリンダヘッドおよびシリンダブロックをクランクケースに結合するスタッドボルトが締結されるようにして前記シリンダヘッドの側壁および前記支持壁間に配置されるスタッドボルト用ボスとが設けられる鞍乗り型車両用内燃機関の可変動弁装置において、前記スタッドボルトの頂部が、前記機関本体のシリンダ軸線に沿う方向で前記押圧ロッドの中心軸線よりも前記シリンダブロック側に位置するように前記スタッドボルト用ボスのボルト締結面が配置され、前記スタッドボルトの頂部が、前記シリンダ軸線に沿う方向から見て前記アクチュエータの少なくとも一部に重なるように配置され、前記シリンダヘッドとの間に前記動弁室を形成するヘッドカバーが前記シリンダヘッドに結合され、前記シリンダヘッドおよび前記ヘッドカバーの結合面が前記シリンダ軸線に沿う方向で前記アクチュエータよりもシリンダブロック側に配置され、前記シリンダ軸線に沿う方向で前記スタッドボルトの頂部から前記ボルト締結面とは反対側に離間する位置に配置されるアクチュエータ収容凹部が、前記スタッドボルト側に凹むようにして前記ヘッドカバーの前記側壁に形成され、このアクチュエータ収容凹部に少なくとも一部が収容されるようにして前記アクチュエータが前記ヘッドカバーに取付けられ、前記ヘッドカバー側凹部での前記アクチュエータの取付け面が、前記シリンダ軸線に沿う方向から見て前記スタッドボルトの頂部と重なる位置に配置され、前記取付け面に、該取付け面に設けられる取付け孔に前記アクチュエータが備えるハウジングの一部を嵌装しつつ前記ハウジングが取付けられ、前記アクチュエータの出力軸および前記ハウジング間をシールする第1のシール部材と、前記ハウジングおよび前記取付け孔間をシールする第2のシール部材とが、前記出力軸の軸線に直交する同一平面に配置されることを第1の特徴とする。
本発明は、車体フレームに搭載される機関本体の一部を構成するシリンダヘッドの側壁で囲まれる動弁室が前記機関本体の内部に形成され、少なくとも一方が機関弁に連動、連結されつつ前記動弁室内で相互に隣接して配列される第1および第2ロッカアームが、それらのロッカアームの非連結状態では相互に異なる揺動態様で揺動するようにしつつロッカシャフトを介してシリンダヘッドに揺動自在に支承され、前記ロッカシャフトと平行な中心軸線を有する連結ピンが、第1および第2ロッカアーム間に跨がって両ロッカアームを連結する連結位置ならびに第2ロッカアームから離脱して両ロッカアームの連結を解除する連結解除位置間での移動を可能として連結解除位置側に付勢されつつ第1および第2ロッカアームに摺動可能に嵌合され、前記機関本体に取付けられるアクチュエータからの押圧力を伝達する押圧ロッドが、第2ロッカアームとは反対側で前記連結ピンの一端部に当接され、前記シリンダヘッドに、前記ロッカシャフトを支持する支持壁と、前記シリンダヘッドおよびシリンダブロックをクランクケースに結合するスタッドボルトが締結されるようにして前記シリンダヘッドの側壁および前記支持壁間に配置されるスタッドボルト用ボスとが設けられる鞍乗り型車両用内燃機関の可変動弁装置において、前記スタッドボルトの頂部が、前記機関本体のシリンダ軸線に沿う方向で前記押圧ロッドの中心軸線よりも前記シリンダブロック側に位置するように前記スタッドボルト用ボスのボルト締結面が配置され、前記スタッドボルトの頂部が、前記シリンダ軸線に沿う方向から見て前記アクチュエータの少なくとも一部に重なるように配置され、前記シリンダヘッドとの間に前記動弁室を形成するヘッドカバーが前記シリンダヘッドに結合され、前記シリンダヘッドおよび前記ヘッドカバーの結合面が前記シリンダ軸線に沿う方向で前記アクチュエータよりもシリンダブロック側に配置され、前記シリンダ軸線に沿う方向で前記スタッドボルトの頂部から前記ボルト締結面とは反対側に離間する位置に配置されるアクチュエータ収容凹部が、前記スタッドボルト側に凹むようにして前記ヘッドカバーの前記側壁に形成され、このアクチュエータ収容凹部に少なくとも一部が収容されるようにして前記アクチュエータが前記ヘッドカバーに取付けられ、前記車体フレームに上下揺動可能に支承される前記機関本体の一部を構成する前記ヘッドカバーの車幅方向一側に臨む前記側壁に前記アクチュエータ収容凹部が形成され、前記アクチュエータの作動軸線が前記連結ピンの中心軸線よりも下方に配置されることを第の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記車体フレームに上下揺動可能に支承される前記機関本体の一部を構成する前記ヘッドカバーの車幅方向一側に臨む前記側壁に前記アクチュエータ収容凹部が形成されることを第3の特徴とする。
また本発明は、第2の特徴の構成に加えて、前記ヘッドカバーの側壁に形成される前記アクチュエータの取付け面が、前記シリンダ軸線に沿う方向から見て前記スタッドボルト用ボスと重なる位置に配置されることを第4の特徴とする。
また本発明は、第4の特徴の構成に加えて、前記取付け面に、該取付け面に設けられる取付け孔に前記アクチュエータが備えるハウジングの一部を嵌装しつつ前記ハウジングが取付けられ、前記アクチュエータの出力軸および前記ハウジング間をシールする第1のシール部材と、前記ハウジングおよび前記取付け孔間をシールする第2のシール部材とが、前記出力軸の軸線に直交する同一平面に配置されることを第5の特徴とする。
また本発明は、第1〜第5の特徴の構成のいずれかに加えて、前記ヘッドカバーおよび前記シリンダヘッド間に、ノック部材が設けられることを第6の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、シリンダヘッドおよびシリンダブロックを結合するようにしてシリンダヘッドに設けられるとともに、ロッカシャフトを支持する支持壁と、シリンダヘッドの側壁との間に配置されるスタッドボルト用ボスに締結されるスタッドボルトの頂部が、シリンダ軸線方向で押圧ロッドの中心軸線よりもシリンダブロック側に配置されるので、シリンダ軸線方向でのアクチュエータの機関本体からの突出を抑えることができる。またスタッドボルトの頂部がシリンダ軸線方向から見てアクチュエータの少なくとも一部に重なるように配置されるので、シリンダ軸線と直交する方向でのアクチュエータの機関本体からの突出を抑えることができ、アクチュエータを機関本体周りにコンパクトに配置することができる。
た、シリンダヘッドおよびヘッドカバーの結合面がシリンダ軸線方向でアクチュエータよりもシリンダブロック側に配置されるので、スタッドボルトの頂部の上方でヘッドカバーの側壁にシリンダ軸線方向から見てスタッドボルト側に凹むアクチュエータ収容凹部を形成することが容易であり、そのアクチュエータ収容凹部にアクチュエータの少なくとも一部が収容されるので、シリンダ軸線方向から見てアクチュエータが、その少なくとも一部をスタッドボルトの頂部に重なるように配置することが容易であり、燃焼室から離れたヘッドカバーにアクチュエータを取付けるようにしてアクチュエータの温度上昇を抑制することができる。
また更に、アクチュエータの取付け面がシリンダ軸線方向から見てスタッドボルトの頂部と重なるので、取付け面をシリンダ軸線側に寄せて配置することができ、アクチュエータの機関本体からの突出量を効果的に抑制することができる。
その上、アクチュエータの出力軸およびハウジング間をシールする第1のシール部材と、ハウジングの一部を嵌装するようにして取付け面に設けられる取付け孔およびハウジング間をシールする第2のシール部材とが、出力軸の軸線に直交する同一平面に配置されるので、アクチュエータの機関本体からの突出量をより効果的に抑制することができる
発明の第の特徴によれば、機関本体が車体フレームに上下揺動可能に支承され、その機関本体の一部であるヘッドカバーの車幅方向一側に臨む側壁にアクチュエータ収容凹部が形成されるので、車幅方向へのアクチュエータの突出を効果的に抑制し、機関本体の周囲に配置される車体フレームや収納ボックス等の他の部品との機関本体の揺動によるアクチュエータの干渉を容易に防止することができ、しかも車幅をコンパクトにして乗員の跨ぎ性を高めることができ、アクチュエータに車幅方向一側からアクセスし易く、メンテナンス性を高めることができる。
また、上下揺動可能な機関本体の一部であるヘッドカバーに取付けられるアクチュエータの作動軸線が連結ピンの中心軸線よりも下方に在るので、上下に揺動する機関本体からのアクチュエータの上方への突出も抑えることができ、機関本体の上方に配置される収納ボックス等の部品へのアクチュエータの干渉を効果的に防止することができる。
本発明の第3の特徴によれば、機関本体が車体フレームに上下揺動可能に支承され、その機関本体の一部であるヘッドカバーの車幅方向一側に臨む側壁にアクチュエータ収容凹部が形成されるので、車幅方向へのアクチュエータの突出を効果的に抑制し、機関本体の周囲に配置される車体フレームや収納ボックス等の他の部品との機関本体の揺動によるアクチュエータの干渉を容易に防止することができ、しかも車幅をコンパクトにして乗員の跨ぎ性を高めることができ、アクチュエータに車幅方向一側からアクセスし易く、メンテナンス性を高めることができる。
本発明の第4の特徴によれば、アクチュエータの取付け面がシリンダ軸線方向から見てスタッドボルトの頂部と重なるので、取付け面をシリンダ軸線側に寄せて配置することができ、アクチュエータの機関本体からの突出量を効果的に抑制することができる。
本発明の第5の特徴によれば、アクチュエータの出力軸およびハウジング間をシールする第1のシール部材と、ハウジングの一部を嵌装するようにして取付け面に設けられる取付け孔およびハウジング間をシールする第2のシール部材とが、出力軸の軸線に直交する同一平面に配置されるので、アクチュエータの機関本体からの突出量をより効果的に抑制することができる。
本発明の第6の特徴によれば、ヘッドカバーおよびシリンダヘッド間にノック部材が設けられるので、ヘッドカバーに取付けられるアクチュエータの作動によって押圧ロッドを駆動する際にヘッドカバー側に作用する荷重の一部がノック部材を介してシリンダヘッド側に分散され、連結ピンの押圧移動精度すなわち機関弁の作動態様切替え精度の向上を図ることができる。
自動二輪車の側面図である。 パワーユニットの要部の横断平面図である。 図2の3矢視図である。 図3の4−4線断面図である。 図4の5−5線断面図である。 図4の要部拡大図である。 ヘッドカバーの裏面を示す図である。 図3の8矢視図である。 図3の9−9線断面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付の図1〜図9を参照しながら説明する。なお以下の説明で、前後、左右および上下は、自動二輪車に乗車した乗員から見た方向を言うものとする。
先ず図1において、鞍乗り型車両であるスクータ型の自動二輪車の車体フレームFは、前輪WFを軸支するフロントフォーク11ならびに該フロントフォーク11に連結される操向ハンドル12を操向可能に支承するヘッドパイプ13を前端に備えるものであり、後輪WRを駆動する動力を発揮するパワーユニットPが車体フレームFの前後方向中間部で上下揺動可能に支持される。
前記パワーユニットPは、後輪WRの前方に配置される内燃機関Eと、該内燃機関Eの出力を前記後輪WRに伝達する伝動装置Mとから成り、伝動装置Mは内燃機関Eの機関本体14に連設されて後輪WRの左側方に延びる伝動ケース15内に収納され、この伝動ケース15の後部と、前記車体フレームFの後部との間にはリヤクッションユニット16が設けられる。
前記車体フレームFと、前記パワーユニットPの一部とは、乗員の足を乗せる左右一対の足置き部18と、両足置き部18間で上方に***するフロアトンネル部19とを有する車体カバー17で覆われ、この車体カバー17は車体フレームFに取付けられる。また前記フロアトンネル部19の後方に配置される乗員用シート20と、該乗員用シート20の後方に配置されるパッセンジャーシート21とが前記車体カバー17上に配設される。
図2および図3を併せて参照して、前記内燃機関Eの機関本体14は、車幅方向に延びる軸線を有するクランクシャフト24を回転自在に支承するクランクケース25と、ピストン29を摺動自在に嵌合させるシリンダボア30を有して前記クランクケース25に結合されるシリンダブロック26と、該シリンダブロック26に結合されるシリンダヘッド27と、該シリンダヘッド27に結合されるヘッドカバー28とを備える。前記機関本体14のシリンダ軸線Cすなわち前記シリンダボア30の軸線はわずかに前上がりに傾斜しており、前記ピストン29は前記クランクシャフト24に連接される。
前記ピストン29の頂部を臨ませてシリンダブロック26およびシリンダヘッド27間に形成される燃焼室31に空気を供給するための吸気装置32は、前記後輪WRの左側方で前記伝動ケース15の上方に配置されるとともに該伝動ケース15で支持されるエアクリーナ33と、該エアクリーナ33および前記シリンダヘッド27間に配置されるスロットルボディ34とを備え、燃料噴射弁35が前記シリンダヘッド27の上部側壁に取付けられる。
図1で示すように、前記シリンダヘッド27の下部側壁には、前記燃焼室31から排ガスを排出するための排気装置36が接続されており、この排気装置36は、前記シリンダヘッド27の下部側壁から機関本体14の下方を後方に延出される排気管37と、該排気管37の下流端に接続されるようにして前記後輪WRの右側方に配置される排気マフラー(図示せず)とを備える。
前記クランクケース25は、右側の第1ケース半体38ならびに左側の第2ケース半体39が結合されて成り、第1ケース半体38を回転自在に貫通するクランクシャフト24の右側端部にはアウターロータ40が固定され、該アウターロータ40とともに発電機42を構成するようにしてアウターロータ40で囲繞されるインナーステータ41が、第1ケース半体38に締結される支持板43に固定される。
第1ケース半体38には、前記発電機42を囲む筒状の発電機カバー44が結合されており、この発電機カバー44の右側にラジエータ45が配設される。前記クランクシャフト24には、前記ラジエータ45に冷却風を流通させるための冷却ファン46が、前記発電機42および前記ラジエータ45間に配置されるようにして固定される。
前記クランクシャフト24の回転動力を後輪WR側に伝達するようにして前記伝動ケース15に収容される前記伝動装置Mは、前記クランクシャフト24から伝達される回転動力を無段階に変速するVベルト式無段変速機48と、Vベルト式無段変速機48の回転動力を減速して後輪WRの車軸50(図1参照)に伝達する減速ギヤ機構(図示せず)とを備える。
前記Vベルト式無段変速機48の駆動プーリ51は、前記クランクシャフト24にVベルト52の巻き掛け径を可変として設けられており、前記クランクシャフト24に固定された固定シーブ53と、前記クランクシャフト24の軸線に沿う方向で前記固定シーブ53に対する近接、離反を可能として前記クランクシャフト24に支持される可動シーブ54とから成り、前記可動シーブ54は前記固定シーブ53よりもクランクケース25側に配置される。
前記可動シーブ54は、遠心式シフト機構55の働きによって前記クランクシャフト24の回転数が増大するのに応じて前記固定シーブ53に近接する側に駆動されるものであり、前記遠心式シフト機構55は、前記可動シーブ53に形成されるカム面56と、前記クランクシャフト24に固定されるウエイト保持プレート57との間にウエイト58が保持されて成る。
図4および図5を併せて参照して、前記シリンダヘッド27には、前記吸気装置32から前記燃焼室31への吸気制御を行うための一対の吸気弁61と、前記燃焼室31から前記排気装置36への排気制御を行うための一対の排気弁62とが開閉作動可能に配設され、両吸気弁61は弁ばね63で閉弁方向に付勢され、両排気弁62は弁ばね64で閉弁方向に付勢される。またシリンダヘッド27の左側壁には、前記燃焼室31に先端を臨ませる点火プラグ65が取付けられるものであり、シリンダヘッド27の左側壁外面には前記点火プラグ65を取り付けるためのプラグ取付け座66aが設けられるようにしてシリンダヘッド側凹部66が形成される。
前記シリンダヘッド27と、該シリンダヘッド27との間にガスケット69を介在させて該シリンダヘッド27に結合される前記ヘッドカバー28との間に形成される動弁室67には、前記吸気弁61および前記排気弁62を開閉駆動する動弁装置68が収容される。
この動弁装置68は、両吸気弁61および両排気弁62に共通にして両吸気弁61および両排気弁62間に配置される単一のカムシャフト70と、両吸気弁61および前記カムシャフト70間に介設される第1および第2吸気側ロッカアーム71,72と、両排気弁62および前記カムシャフト70間に介設される単一の排気側ロッカアーム73とを備える。
排気側ロッカアーム73の中間部は、前記カムシャフト70と平行な軸線を有する排気側ロッカシャフト74で揺動可能に支承されており、排気側ロッカアーム73の一端部には、前記カムシャフト70に設けられる排気側カム75に転がり接触するローラ76が軸支され、排気側ロッカアーム73の他端部には、両排気弁62に個別に対応した一対の連結腕部73a,73bが一体に設けられ、それらの連結腕部73a,73bに、両排気弁62のステムエンド62aに当接するタペットねじ77,77が進退位置を調節可能として螺合される。
第1および第2吸気側ロッカアーム71,72は、少なくとも一方が機関弁である吸気弁61に連動、連結されるようにして、前記カムシャフト70の軸線に沿う方向に隣接して並列配置される。この実施の形態では、第1および第2吸気側ロッカアーム71,72が、一対の吸気弁61に個別に連動、連結されており、前記カムシャフト70と平行な軸線を有する吸気側ロッカシャフト78で揺動可能に支承される。すなわち第1および第2吸気側ロッカアーム71,72の一端部には、前記吸気弁61のステムエンド61aに当接するタペットねじ79,79が進退位置を調節可能としてそれぞれ螺合される。
また第1吸気側ロッカアーム71の他端部には、前記カムシャフト70に設けられる第1吸気側カム80に転がり接触するローラ82が軸支され、第2吸気側ロッカアーム72の他端部には、前記カムシャフト70に設けられる第2吸気側カム81に接触するカムスリッパ83が設けられる。
第2吸気側カム81は、一対の吸気弁61のうち第2吸気側ロッカアーム72に連動、連結された吸気弁61を、第1および第2吸気側ロッカアーム71,72の連結解除状態では実質的に休止させるように形成されるが、吸気弁61を完全に閉弁休止状態としたときの燃料溜まりが生じるのを防止するために吸気弁61をごくわずかに開弁させるような外周面を有するように形成されている。すなわち第1および第2吸気側ロッカアーム71,72は、その非連結状態では相互に異なる揺動態様で揺動するようにしつつ吸気側ロッカシャフト78を介して前記シリンダヘッド27に揺動自在に支承される。
前記カムシャフト70は、該カムシャフト70の軸線に沿う方向に間隔をあけた位置に配置されて前記シリンダヘッド27に一体に突設される第1および第2支持壁85,86に回転自在に支承される。第1および第2支持壁85,86は、前記カムシャフト70、前記吸気側ロッカシャフト78および前記排気側ロッカシャフト74の軸線と直交する方向に長く延びて形成される。
第1支持壁85と、第1支持壁85を第1吸気側ロッカアーム71との間に挟む前記シリンダヘッド27の左側壁間には、前記クランクケース25に前記シリンダブロック26および前記シリンダヘッド27を結合するための一対のスタッドボルト87,87が配置され、第2支持壁86の長手方向両端部には、前記クランクケース25に前記シリンダブロック26および前記シリンダヘッド27を結合するための一対のスタッドボルト88,88が配置される。しかもスタッドボルト88の頂部88aは、第1支持壁85および前記シリンダヘッド27の左側壁間に配置される前記スタッドボルト87の頂部87aよりもシリンダ軸線Cに沿う方向で前記シリンダブロック26から離隔した側に配置される。
前記カムシャフト70の両端部のうち右側に配置される第2支持壁86から突出した端部には、調時伝動機構89を介して前記クランクシャフト24の回転動力が1/2の減速比で減速されて伝達される。この調時伝動機構89は、前記クランクシャフト24に固設される駆動スプロケット90(図2参照)と、第2支持壁86から突出した前記カムシャフト70の右端部に固定された被動スプロケット91とに、カムチェーン92が巻き掛けられて成り、前記シリンダブロック26および前記シリンダヘッド27には、前記カムチェーン92を走行させるようにして前記シリンダボア30の右側に配置されるカムチェーン通路93が形成される。
前記シリンダヘッド27の右側壁には、ウォータポンプ94が取付けられており、このウォータポンプ94が有するポンプ軸95は、前記カムチェーン通路93を横切って前記カムシャフト70の右端部に同軸にかつ相対回転不能に連結される。
また前記吸気側ロッカシャフト78および前記排気側ロッカシャフト74は、前記カムシャフト70の両側に配置され、前記吸気側ロッカシャフト78および前記排気側ロッカシャフト74の両端部は第1および第2支持壁85,86に嵌合、支持される。
第1および第2吸気側ロッカアーム71,72には、第2吸気側ロッカアーム72のカムスリッパ83を、第1吸気側カム80に従動して揺動する第1吸気側ロッカアーム71とは無関係に第2吸気側カム81に接触させたままとすることで内燃機関Eの低速運転時に一方の吸気弁61を実質的に閉弁休止するとともに他方の吸気弁61を第1吸気側カム80のカムプロフィルに応じた作動態様で開閉作動せしめる状態と、第1および第2吸気側ロッカアーム71,72を連結することで内燃機関Eの高速運転時に両吸気弁61を第1吸気側カム80のカムプロフィルに応じた作動態様で開閉作動せしめる状態とを切替える弁作動特性変更手段96が設けられる。
図6を併せて参照して、前記弁作動特性変更手段96は、前記吸気側ロッカシャフト78および前記カムシャフト70間で第1および第2吸気側ロッカアーム71,72の上部に設けられるものであり、第1および第2吸気側ロッカアーム71,72間に跨がって第1および第2吸気側ロッカアーム71,72を連結する連結位置ならびに第2吸気側ロッカアーム72から離脱して第1および第2吸気側ロッカアーム71,72の連結を解除するようにした第1吸気側ロッカアーム71側の連結解除位置間での移動を可能としつつ前記吸気側ロッカシャフト78と平行な中心軸線を有して第1および第2吸気側ロッカアーム71,72に摺動可能に嵌合される第1の連結ピン97と、第2吸気側ロッカアーム72に摺動可能に嵌合されて第1の連結ピン97に連接される第2の連結ピン98と、第1の連結ピン97を連結解除側に付勢するばね力を発揮するようにして第2連結ピン98および第2吸気側ロッカアーム72間に設けられる戻しばね99とを備える。
第1吸気側ロッカアーム71には、前記吸気側ロッカシャフト78と平行な軸線を有する第1の嵌合孔100が設けられ、第2吸気側ロッカアーム72には、前記吸気側ロッカシャフト78と平行な軸線を有しつつ第1吸気側ロッカアーム71とは反対側に端壁101aを有した有底状の第2の嵌合孔101が設けられる。しかも第1および第2の嵌合孔100,101は、前記吸気弁61が閉弁状態にあるタイミングでは同軸に連なるようにして横断面形状を円形として同径に形成される。
第1の連結ピン97は、第1および第2の嵌合孔100,101に摺動可能に嵌合し得るものであり、第2吸気側ロッカアーム72とは反対側の一端部に被押圧部97aを有して短円柱状に形成される。また第2の連結ピン98は、第2の嵌合孔101の端壁101a側を開放した有底円筒状に形成されるものであり、第2の嵌合孔101に摺動自在に嵌合された第2の連結ピン98および前記端壁101a間には、相互に当接した第1および第2の連結ピン97,98を軸方向一方側(図4および図6の右側)に付勢する前記戻しばね99が縮設される。しかも第2吸気側ロッカアーム72には、第2の嵌合孔101の閉塞端である前記端壁101a寄りの部分を外部に通じさせる連通孔102が、第2の嵌合孔101を横切るようにして設けられる。
前記弁作動特性変更手段96は、前記戻しばね99のばね力に抗して第1の連結ピン97の一部を第2の嵌合孔101に嵌合することで第1および第2吸気側ロッカアーム71,72を連結し、前記戻しばね99のばね力によって第1および第2の連結ピン97,98の当接面を第1および第2吸気側ロッカアーム71,72間に配置させるまで第1および第2の連結ピン97,98を軸方向に移動させることで第1および第2吸気側ロッカアーム71,72の連結を解除することになる。
第2吸気側ロッカアーム72とは反対側から第1吸気側ロッカアーム71に対向する第1支持壁85には、第1の連結ピン97の一端の被押圧部97aに当接する押圧部104aを第1の連結ピン97側の端部に有する押圧ロッド104が、第1の連結ピン97を前記連結位置側に押圧することを可能としつつ、前記吸気側ロッカシャフト78と平行な方向に移動可能に支持されており、この実施の形態では、前記吸気側ロッカシャフト78の一端部を挿通、支持するようにして第1支持壁85に設けられたロッカシャフト支持孔105と平行に延びるようにして第1支持壁85に設けられた押圧ロッド支持孔106に前記押圧ロッド104が摺動可能に嵌合される。
しかも前記押圧ロッド104は、第1の連結ピン97の被押圧部97aに当接する押圧部104aを第1の連結ピン97側の端部に有して第1の連結ピン97よりも小径に形成される。前記吸気側ロッカシャフト78の軸線に沿う方向で第1吸気側ロッカアーム71の内部には、第1の連結ピン97の被押圧部97aと、前記押圧ロッド104の押圧部104aとの当接部を収容する収容孔113が、第1吸気側ロッカアーム71の揺動に対する前記押圧ロッド104の相対移動を許容するようにして形成される。すなわち前記収容孔113は、第1吸気側ロッカアーム71の最大リフト状態および最小リフト状態において前記押圧ロッド140が前記収容孔113の内壁面と干渉しないような大きさを有するように形成される。
第1の連結ピン97を摺動可能に嵌合させる第1の嵌合孔100と、前記収容孔113とは、前記収容孔113の中心軸線C1を第1の嵌合孔100の中心軸線C2よりも吸気側ロッカシャフト78側(下方)にオフセットさせつつ相互に連なって第1吸気側ロッカアーム71に設けられ、第2吸気側ロッカアーム72側に臨む段部114が第1の嵌合孔100および前記収容孔113間に形成され、第1の連結ピン97は連結解除位置で前記段部114に当接する。また前記押圧ロッド104の中心軸線C3は、前記収容孔113の中心軸線C1よりもさらに前記吸気側ロッカシャフト78側(下方)にオフセットして配置される。
前記機関本体14の前記ヘッドカバー28には、前記押圧ロッド104に押圧力を付与するアクチュエータであるソレノイド107を取付けるための平坦な取付け面111が形成されており、このソレノイド107のハウジング108には取付け板109が固設される。この取付け板109には、前記ハウジング108から放射状に突出する複数の被締結腕部、この実施の形態では第1および第2被締結腕部109a,109bが一体に設けられており、それらの被締結腕部109a,109bの先端部が締結部材であるボルト110,110で前記ヘッドカバー28に締結される。すなわち前記ソレノイド107はヘッドカバー28のみに締結され、前記ソレノイド107からはハーネス135が延出される。
しかも前記ソレノイド107は、図2で示すように、前記シリンダヘッド27の左側壁に取付けられる点火プラグ65と同側すなわち前記ウォータポンプ94とはシリンダ軸線Cを挟んだ反対側で前記ヘッドカバー28の側壁すなわち左側壁に、前記ボルト110,110で取付けられるものであり、前記点火プラグ65の中心軸線CPの延長上に前記ハウジング108が重なることを避けるように配置される。
すなわち前記点火プラグ65および前記ソレノイド107は、車体フレームFに揺動可能に支承される機関本体14の車幅方向一側(この実施の形態では左側)に臨む側に配置され、前記ソレノイド107の前記ハウジング108は、側面視で前記点火プラグ65の中心軸線CPよりも上方に配置される。
第1および第2被締結腕部109a,109bのうち前記ソレノイド107の作動軸線CSに直交する平面への投影図(図4参照)上で、前記点火プラグ65に最も近い第1被締結腕部109aの先端部は、図3で示すように、第1および第2被締結腕部109a,109bのうち前記点火プラグ65から最も遠い第2被締結部109bの先端部よりも前記点火プラグ65の中心軸線CPに沿う方では遠い位置に配置される。
図3および図5で明示するように、前記ヘッドカバー28には、該ヘッドカバー28との間にブリーザ室115を形成するブリーザプレート116が取付けられており、前記シリンダ軸線Cに沿う方向で前記ブリーザプレート116よりも前記シリンダヘッド27から離れた位置に軸心が配置される第1締結ボス117が、第1被締結腕部109aの先端部を締結するようにして前記ヘッドカバー28に設けられる。
図7〜図9を併せて参照して、前記ヘッドカバー28の左側壁には、前記シリンダヘッド27の左側壁に形成されるシリンダヘッド側凹部66に連なるヘッドカバー側凹部118が形成されるとともに、前記ソレノイド107の一部を収容するとともに前記取付け面111を形成するアクチュエータ収容凹部としてのソレノイド収容凹部112が、前記ヘッドカバー側凹部118に隣接した位置で前記スタッドボルト87側に凹むようにして形成される。
第1被締結腕部109aをボルト110で締結するための締結ボス117は前記ヘッドカバー凹部118内に配置されるようにして前記ヘッドカバー28に設けられる。しかも前記締結ボス117は、第1被締結腕部109aを締結するための前記ボルト110が、前記シリンダ軸線Cに沿う方向から見て前記ヘッドカバー側凹部108の底部118aおよび前記点火プラグ65の中心軸線CPと重なるのを避けるように配置される。また前記締結ボス117の内端部は、前記ブリーザプレート116とともに前記ブリーザ室115を形成するようにして前記ヘッドカバー28の内面に一体に突設される壁部28aに一体に連設される。
また前記締結ボス117の軸心は、図3で明示するように、前記ブリーザプレート116よりも前記シリンダ軸線Cに沿う方向で前記シリンダヘッド27から離れた位置に配置される。
前記ブリーザ室115に通じるとともにブリーザホース120が連結される出口部119が、前記ソレノイド107が取付けられる前記ヘッドカバー28の前記側壁側とは異なる方向に指向して前記ヘッドカバー28の外面に設けられるものであり、この実施の形態では、前記ソレノイド107が前記ヘッドカバー28の左側壁に取付けられるのに対して、前記出口部119は、右側方に指向するようにして前記ヘッドカバー28の外面に設けられる。
第1支持壁85と、前記シリンダヘッド27の左側壁との間には、図5および図9で示すように、前記スタッドボルト87,87を締結するためのボルト締結面121a,121aを頂部に有して前記シリンダヘッド27に一体に設けられるスタッドボルト用ボス121,121が、前記スタッドボルト87,87を挿通するようにして設けられており、前記ボルト締結面121a,121aに当接、係合するナット122,122が前記スタッドボルト87,87に螺合される。
前記ボルト締結面121aは、前記スタッドボルト87の頂部87aが、前記シリンダ軸線Cに沿う方向で前記ソレノイド107の作動軸線CSよりも前記シリンダブロック26側に位置するように形成され、図6で示すように、前記シリンダ軸線Cに沿う方向から見て前記ソレノイド107の少なくとも一部と重なる位置に前記スタッドボルト87の頂部87aが配置される。
ところで前記シリンダヘッド27および前記ヘッドカバー28の結合面123は、前記シリンダ軸線Cに沿う方向で前記ソレノイド107よりもシリンダブロック26側に配置されており、前記ソレノイド107の両側で前記ヘッドカバー28の左側壁および前記シリンダヘッド27の左側壁間には、ノック部材124,124が設けられる。
前記ヘッドカバー28の左側壁には、前記シリンダ軸線Cに沿う方向で前記スタッドボルト87の頂部87aから前記ボルト締結面121aとは反対側に離間する位置に配置される前記ソレノイド収容凹部112が、前記スタッドボルト87側に凹むようにして形成され、このソレノイド収容凹部112に少なくとも一部(この実施の形態では一部)が収容、配置されるようにして前記ソレノイド107が前記ヘッドカバー28のみに取付けられる。
また前記ヘッドカバー28に形成される前記ソレノイド107の取付け面111は、前記シリンダ軸線Cに沿う方向から見て、図6で示すように、第1支持壁85と、前記シリンダヘッド27の左側壁との間に配置される2つのスタッドボルト用ボス121,121のうち上方に配置されるスタッドボルト用ボス121の少なくとも一部と重なる位置に配置される。
前記取付け面111に取付けられる前記ソレノイド107は、その励磁によるオン状態で突出する出力軸125を有しており、前記出力軸125の軸方向移動をガイドするようにして前記ハウジング108が備えるガイド筒126が前記取付け面111に設けられる取付け孔127に嵌装される。
しかも前記ソレノイド107の出力軸125および前記ハウジング108のガイド筒126間をシールする第1のシール部材128と、前記ガイド筒126および前記取付け孔127間をシールする第2のシール部材129とが、前記出力軸125の軸線に直交する同一平面に配置される。
前記ソレノイド107の作動軸線CSすなわち前記出力軸125の中心軸線は、弁作動特性変更手段96における第1の連結ピン97の中心軸線よりも下方に配置されており、前記出力軸125の前記ガイド筒126からの突出端部は、前記押圧ロッド104の前記ソレノイド107側の端部に一体に形成される円板状の受圧部104bに当接される。
図4および図6に注目して、シリンダヘッド27の第2支持壁86には、クランクケース25からシリンダブロック26を経て導かれる潤滑油を吸気側ロッカシャフト78側に導く油路130が形成され、この油路130を流通する潤滑油は、前記吸気側ロッカシャフト78に同軸に形成される油路131を経て前記カムシャフト70側に導かれる。
次にこの実施の形態の作用について説明すると、シリンダヘッド27の側壁に取付けられる点火プラグ65と同側でヘッドカバー28の側壁のみにソレノイド107が取付けられており、シリンダヘッド27との間にガスケット69を介在させていることでヘッドカバー28へのシリンダヘッド27からの熱伝達は抑えられているので、シリンダヘッド27からソレノイド107に熱影響が及ぶのを抑制することができ、ソレノイド107が不所望に温度上昇することを防止することができる。またソレノイド107のハウジング108が点火プラグ65の中心軸線CPの延長上に重なることを避けるように配置されるので、点火プラグ65およびソレノイド107が機関本体14の同側側面に配置されていても、点火プラグ65のメンテナンススペースを確保することができる。また複数のボルト110でソレノイド107がヘッドカバー28に取付けられるので、それらのボルト110によるソレノイド107の締結箇所を点火プラグ65から離間させた位置に配置して、点火プラグ65のメンテナンスの邪魔にならないようにすることも容易である。この結果、メンテナンススペースが狭くなり易い自動二輪車において、点火プラグ65の中心軸線CP上にスペースを確保し、点火プラグ65の着脱を容易に行うことができる。
また前記ソレノイド107の前記ハウジング108に設けられて該ハウジング108から放射状に突出する第1および第2被締結腕部109a,109bの先端部が、前記ボルト110でそれぞれ前記ヘッドカバー28に締結され、第1および第2被締結腕部109a,109bのうち前記ソレノイド107の作動軸線CSに直交する平面への投影図(図4参照)で前記点火プラグ65に最も近い第1被締結腕部109aの先端部が、第1および第2被締結腕部109a,109bのうち前記点火プラグ65から最も遠い第2被締結部109bの先端部よりも前記点火プラグ65の中心軸線CPに沿う方向(図3参照)では前記点火プラグ65から遠い位置に配置されるので、第1被締結腕部109aの先端部が点火プラグ65の着脱作業で邪魔になり難いようにすることができ、点火プラグ65のメンテナンス性が向上する。
また前記ヘッドカバー28との間にブリーザ室115を形成するようにして前記ヘッドカバー28に取付けられるブリーザプレート116よりもシリンダ軸線Cに沿う方向で前記シリンダヘッド27から離れた位置に軸心が配置される締結ボス117が、第1被締結腕部109aの先端部を締結するようにして前記ヘッドカバー28に設けられるので、ヘッドカバー28にブリーザプレート116を取付けるにあたって締結ボス117が邪魔になり難くなり、ブリーザプレート116のヘッドカバー28への取付けが容易となる。
また前記シリンダヘッド27の左側壁に、点火プラグ65を取り付けるためのプラグ取付け座66aが設けられるようにしてシリンダヘッド側凹部66が形成され、該シリンダヘッド側凹部66に連なるヘッドカバー側凹部118が前記ヘッドカバー28の左側壁に形成され、複数の前記ボルト110のうち前記締結ボス117に第1被締結腕部109aを締結するためのボルト110が、前記シリンダ軸線Cに沿う方向から見て前記ヘッドカバー側凹部118の底部118aおよび前記点火プラグ65の中心軸線CPと重なるのを避ける位置で前記ヘッドカバー28に前記締結ボス117が設けられるので、ヘッドカバー28の内面側への締結ボス117の突出を抑え、ヘッドカバー28内のブリーザ室115の容積を充分に確保することができる。その上、締結ボス117に第1被締結腕部109aを締結するためのボルト110が、点火プラグ65のメンテナンス時に邪魔にならないようにして、点火プラグ65のメンテナンススペースを広く確保することができる。
また車体フレームFに揺動可能に支承される機関本体14の車幅方向一側(この実施の形態では左側)に臨む側にソレノイド107および点火プラグ65が配置されるので、ソレノイド107および点火プラグ65に車幅方向一側からアクセスし易く、メンテナンス性を高めることができる。しかも前記ソレノイド107の前記ハウジング108が、側面視で前記点火プラグ65の中心軸線CPよりも上方に配置されるので、ソレノイド107に接続されるハーネス135を点火プラグ65の中心軸線CPを跨ぐことがないようにして車体フレームF側に配索することができ、点火プラグ65のメンテナンススペースをより一層確保することができる。
また前記ブリーザ室115に通じるとともにブリーザホース120が連結される出口部119が、前記ソレノイド107が取付けられる前記ヘッドカバー28の前記側壁側とは異なる方向に指向して前記ヘッドカバー28の外面に設けられるので、ブリーザホース120と、ソレノイド107との干渉を容易に防止することができる。
またソレノイド107とはシリンダ軸線Cを挟んだ反対側で前記シリンダヘッド27の右側壁に、ウォータポンプ94が取付けられるので、重量物であるソレノイド107およびウォータポンプ94がシリンダ軸線Cを挟むように振り分けて配置されることになり、シリンダヘッド27まわりの重量バランスが向上するとともに、ソレノイド107およびウォータポンプ94の相互干渉を容易に回避することができる。
また前記シリンダヘッド27に、吸気側ロッカシャフト87を支持する第1支持壁85と、前記シリンダヘッド27およびシリンダブロック26をクランクケース25に結合するスタッドボルト87が挿通されるようにして前記シリンダヘッド27の左側壁および第1支持壁85間に配置されるスタッドボルト用ボス121とが設けられ、前記スタッドボルト87の頂部が、シリンダ軸線Cに沿う方向で前記ソレノイド107の作動軸線CSよりも前記シリンダブロック26側に位置するように前記スタッドボルト用ボス121のボルト締結面121aが形成されるので、シリンダ軸線Cに沿う方向でのソレノイド107のヘッドカバー28からの突出を抑えることができ、前記シリンダ軸線Cに沿う方向から見て前記ソレノイド107の少なくとも一部と重なる位置に前記スタッドボルト87の頂部が配置されるので、シリンダ軸線Cに直交する方向へのソレノイド107のヘッドカバー28からの突出量も抑えることができ、点火プラグ65のメンテナンススペースを効果的に確保することができる。
またシリンダヘッド27およびヘッドカバー28の結合面123が、前記シリンダ軸線Cに沿う方向で前記ソレノイド107よりもシリンダブロック26側に配置され、前記シリンダ軸線Cに沿う方向で前記スタッドボルト87の頂部から前記ボルト締結面121aとは反対側に離間する位置に配置されるソレノイド収容凹部112が、前記スタッドボルト87側に凹むようにして前記ヘッドカバー28の左側壁に形成され、このソレノイド収容凹部112に一部が配置されるようにして前記ソレノイド107が前記ヘッドカバー28に取付けられるので、スタッドボルト用ボス121の頂部がシリンダ軸線Cに沿う方向から見てソレノイド107の少なくとも一部と重なるようにした上述の構成を容易に得ることができる。
また前記スタッドボルト87の頂部が、前記シリンダ軸線Cに沿う方向で押圧ロッド104の中心軸線よりも前記シリンダブロック26側に位置するように前記スタッドボルト用ボス121のボルト締結面121aが配置されるので、シリンダ軸線Cに沿う方向でのソレノイド107の機関本体14からの突出を抑えることができる。しかも前記スタッドボルト87の頂部が、前記シリンダ軸線Cに沿う方向から見て前記ソレノイド107の少なくとも一部に重なるように配置されるので、シリンダ軸線Cと直交する方向でのソレノイド107の機関本体14からの突出を抑えることができ、ソレノイド107を機関本体14周りにコンパクトに配置することができる。
またシリンダヘッド27およびヘッドカバー28の結合面123が前記シリンダ軸線Cに沿う方向で前記ソレノイド107よりもシリンダブロック26側に配置されるので、スタッドボルト87の頂部の上方でヘッドカバー28の側壁にシリンダ軸線Cに沿う方向から見てスタッドボルト87側に凹むソレノイド収容凹部112を形成することが容易である。しかもソレノイド収容凹部112に少なくとも一部が配置されるようにして前記ソレノイド107が前記ヘッドカバー28に取付けられるので、シリンダ軸線Cに沿う方向から見て前記ソレノイド107の少なくとも一部をスタッドボルト87の頂部に重なるようにソレノイド107を配置することが容易であり、燃焼室31から離れたヘッドカバー28にソレノイド107を取付けるようにしてソレノイド107の温度上昇を抑制することができる。
また前記ヘッドカバー28の左側壁に形成される前記ソレノイド107の取付け面111が、前記シリンダ軸線Cに沿う方向から見て前記スタッドボルト用ボス121と重なる位置に配置されるので、取付け面111をシリンダ軸線C側に寄せて配置することができ、ソレノイド107の機関本体14からの突出量を効果的に抑制することができる。
また前記取付け面111に、該取付け面111に設けられる取付け孔127にハウジング108の一部を嵌装しつつ前記ソレノイド107が取付けられ、前記ソレノイド107の出力軸125および前記ハウジング108間をシールする第1のシール部材128と、前記ハウジング108および前記取付け孔127間をシールする第2のシール部材129とが、前記出力軸125の軸線に直交する同一平面に配置されるので、ソレノイド107の機関本体14からの突出量をより効果的に抑制することができる。
また前記ヘッドカバー28および前記シリンダヘッド27間に、ノック部材124が設けられるので、ヘッドカバー28に取付けられるソレノイド107の作動によって第1の押圧ロッド104を駆動する際にヘッドカバー28側に作用する荷重の一部がノック部材124を介してシリンダヘッド28側に分散され、第1および第2の連結ピン97,98の押圧移動精度すなわち吸気弁61の作動態様切替え精度の向上を図ることができる。
また車体フレームFに上下揺動可能に支承される機関本体14の一部を構成する前記ヘッドカバー28の車幅方向一側に臨む左側壁にソレノイド収容凹部112が形成されるので、車幅方向へのソレノイド107の突出を効果的に抑制し、機関本体14の周囲に配置される車体フレームFや収納ボックス等の他の部品との機関本体14の揺動によるソレノイド107の干渉を容易に防止することができ、しかも車幅をコンパクトにして乗員の跨ぎ性を高めることができ、ソレノイド107に車幅方向左側からアクセスし易く、メンテナンス性を高めることができる。
さらに前記ソレノイド107の作動軸線CSが第1の連結ピン97の中心軸線C1よりも下方に配置されるので、上下に揺動する機関本体14からのソレノイド107の上方への突出も抑えることができ、機関本体14の上方に配置される収納ボックス等の部品へのソレノイド107の干渉を効果的に防止することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば上述の実施の形態では、機関弁として吸気弁61を用いる場合について説明したが、機関弁として排気弁を用いる場合にも本発明を適用可能である。
また上述の実施の形態では、アクチュエータとしてソレノイド107を用いた場合について説明したが、油圧で作動するアクチュエータを用いることも可能である。
14・・・機関本体
27・・・シリンダヘッド
28・・・ヘッドカバー
61・・・機関弁である吸気弁
67・・・動弁室
71・・・第1ロッカアームである第1吸気側ロッカアーム
72・・・第2ロッカアームである第2吸気側ロッカアーム
78・・・ロッカシャフトである吸気側ロッカシャフト
85・・・支持壁
87・・・スタッドボルト
97・・・連結ピン
104・・・押圧ロッド
107・・・アクチュエータであるソレノイド
108・・・ハウジング
111・・・取付け面
112・・・アクチュエータ収容凹部としてのソレノイド収容凹部
118・・・ヘッドカバー側凹部
121・・・スタッドボルト用ボス
121a・・・ボルト締結面
123・・・結合面
124・・・ノック部材
125・・・出力軸
127・・・取付け孔
128・・・第1のシール部材
129・・・第2のシール部材
C・・・シリンダ軸線
C3・・・押圧ロッドの中心軸線
CS・・・アクチュエータ
F・・・車体フレーム

Claims (6)

  1. 車体フレーム(F)に搭載される機関本体(14)の一部を構成するシリンダヘッド(27)の側壁で囲まれる動弁室(67)が前記機関本体(14)の内部に形成され、少なくとも一方が機関弁(61)に連動、連結されつつ前記動弁室(67)内で相互に隣接して配列される第1および第2ロッカアーム(71,72)が、それらのロッカアーム(71,72)の非連結状態では相互に異なる揺動態様で揺動するようにしつつロッカシャフト(78)を介してシリンダヘッド(27)に揺動自在に支承され、前記ロッカシャフト(78)と平行な中心軸線を有する連結ピン(97)が、第1および第2ロッカアーム(71,72)間に跨がって両ロッカアーム(71,72)を連結する連結位置ならびに第2ロッカアーム(72)から離脱して両ロッカアーム(71,72)の連結を解除する連結解除位置間での移動を可能として連結解除位置側に付勢されつつ第1および第2ロッカアーム(71,72)に摺動可能に嵌合され、前記機関本体(14)に取付けられるアクチュエータ(107)からの押圧力を伝達する押圧ロッド(104)が、第2ロッカアーム(72)とは反対側で前記連結ピン(97)の一端部に当接され、前記シリンダヘッド(27)に、前記ロッカシャフト(78)を支持する支持壁(85)と、前記シリンダヘッド(27)およびシリンダブロック(26)をクランクケース(25)に結合するスタッドボルト(87)が締結されるようにして前記シリンダヘッド(27)の側壁および前記支持壁(85)間に配置されるスタッドボルト用ボス(121)とが設けられる鞍乗り型車両用内燃機関の可変動弁装置において、
    前記スタッドボルト(87)の頂部が、前記機関本体(14)のシリンダ軸線(C)に沿う方向で前記押圧ロッド(104)の中心軸線(C3)よりも前記シリンダブロック(26)側に位置するように前記スタッドボルト用ボス(121)のボルト締結面(121a)が配置され、前記スタッドボルト(87)の頂部が、前記シリンダ軸線(C)に沿う方向から見て前記アクチュエータ(107)の少なくとも一部に重なるように配置され、前記シリンダヘッド(27)との間に前記動弁室(67)を形成するヘッドカバー(28)が前記シリンダヘッド(27)に結合され、前記シリンダヘッド(27)および前記ヘッドカバー(28)の結合面(123)が前記シリンダ軸線(C)に沿う方向で前記アクチュエータ(107)よりもシリンダブロック(26)側に配置され、前記シリンダ軸線(C)に沿う方向で前記スタッドボルト(87)の頂部から前記ボルト締結面(121a)とは反対側に離間する位置に配置されるアクチュエータ収容凹部(112)が、前記スタッドボルト(87)側に凹むようにして前記ヘッドカバー(28)の前記側壁に形成され、このアクチュエータ収容凹部(112)に少なくとも一部が収容されるようにして前記アクチュエータ(107)が前記ヘッドカバー(28)に取付けられ、前記ヘッドカバー(28)の側壁に形成される前記アクチュエータ(107)の取付け面(111)が、前記シリンダ軸線(C)に沿う方向から見て前記スタッドボルト用ボス(121)と重なる位置に配置され、前記取付け面(111)に、該取付け面(111)に設けられる取付け孔(127)に前記アクチュエータ(107)が備えるハウジング(108)の一部を嵌装しつつ前記ハウジング(108)が取付けられ、前記アクチュエータ(107)の出力軸(125)および前記ハウジング(108)間をシールする第1のシール部材(128)と、前記ハウジング(108)および前記取付け孔(127)間をシールする第2のシール部材(129)とが、前記出力軸(125)の軸線に直交する同一平面に配置されることを特徴とする鞍乗り型車両用内燃機関の可変動弁装置。
  2. 車体フレーム(F)に搭載される機関本体(14)の一部を構成するシリンダヘッド(27)の側壁で囲まれる動弁室(67)が前記機関本体(14)の内部に形成され、少なくとも一方が機関弁(61)に連動、連結されつつ前記動弁室(67)内で相互に隣接して配列される第1および第2ロッカアーム(71,72)が、それらのロッカアーム(71,72)の非連結状態では相互に異なる揺動態様で揺動するようにしつつロッカシャフト(78)を介してシリンダヘッド(27)に揺動自在に支承され、前記ロッカシャフト(78)と平行な中心軸線を有する連結ピン(97)が、第1および第2ロッカアーム(71,72)間に跨がって両ロッカアーム(71,72)を連結する連結位置ならびに第2ロッカアーム(72)から離脱して両ロッカアーム(71,72)の連結を解除する連結解除位置間での移動を可能として連結解除位置側に付勢されつつ第1および第2ロッカアーム(71,72)に摺動可能に嵌合され、前記機関本体(14)に取付けられるアクチュエータ(107)からの押圧力を伝達する押圧ロッド(104)が、第2ロッカアーム(72)とは反対側で前記連結ピン(97)の一端部に当接され、前記シリンダヘッド(27)に、前記ロッカシャフト(78)を支持する支持壁(85)と、前記シリンダヘッド(27)およびシリンダブロック(26)をクランクケース(25)に結合するスタッドボルト(87)が締結されるようにして前記シリンダヘッド(27)の側壁および前記支持壁(85)間に配置されるスタッドボルト用ボス(121)とが設けられる鞍乗り型車両用内燃機関の可変動弁装置において、
    前記スタッドボルト(87)の頂部が、前記機関本体(14)のシリンダ軸線(C)に沿う方向で前記押圧ロッド(104)の中心軸線(C3)よりも前記シリンダブロック(26)側に位置するように前記スタッドボルト用ボス(121)のボルト締結面(121a)が配置され、前記スタッドボルト(87)の頂部が、前記シリンダ軸線(C)に沿う方向から見て前記アクチュエータ(107)の少なくとも一部に重なるように配置され、前記シリンダヘッド(27)との間に前記動弁室(67)を形成するヘッドカバー(28)が前記シリンダヘッド(27)に結合され、前記シリンダヘッド(27)および前記ヘッドカバー(28)の結合面(123)が前記シリンダ軸線(C)に沿う方向で前記アクチュエータ(107)よりもシリンダブロック(26)側に配置され、前記シリンダ軸線(C)に沿う方向で前記スタッドボルト(87)の頂部から前記ボルト締結面(121a)とは反対側に離間する位置に配置されるアクチュエータ収容凹部(112)が、前記スタッドボルト(87)側に凹むようにして前記ヘッドカバー(28)の前記側壁に形成され、このアクチュエータ収容凹部(112)に少なくとも一部が収容されるようにして前記アクチュエータ(107)が前記ヘッドカバー(28)に取付けられ、前記車体フレーム(F)に上下揺動可能に支承される前記機関本体(14)の一部を構成する前記ヘッドカバー(28)の車幅方向一側に臨む前記側壁に前記アクチュエータ収容凹部(112)が形成され、前記アクチュエータ(107)の作動軸線(CS)が前記連結ピン(97)の中心軸線よりも下方に配置されることを特徴とする鞍乗り型車両用内燃機関の可変動弁装置。
  3. 前記車体フレーム(F)に上下揺動可能に支承される前記機関本体(14)の一部を構成する前記ヘッドカバー(28)の車幅方向一側に臨む前記側壁に前記アクチュエータ収容凹部(112)が形成されることを特徴とする請求項に記載の鞍乗り型車両用内燃機関の可変動弁装置。
  4. 前記ヘッドカバー(28)の側壁に形成される前記アクチュエータ(107)の取付け面(111)が、前記シリンダ軸線(C)に沿う方向から見て前記スタッドボルト用ボス(121)と重なる位置に配置されることを特徴とする請求項2に記載の鞍乗り型車両用内燃機関の可変動弁装置。
  5. 前記取付け面(111)に、該取付け面(111)に設けられる取付け孔(127)に前記アクチュエータ(107)が備えるハウジング(108)の一部を嵌装しつつ前記ハウジング(108)が取付けられ、前記アクチュエータ(107)の出力軸(125)および前記ハウジング(108)間をシールする第1のシール部材(128)と、前記ハウジング(108)および前記取付け孔(127)間をシールする第2のシール部材(129)とが、前記出力軸(125)の軸線に直交する同一平面に配置されることを特徴とする請求項に記載の鞍乗り型車両用内燃機関の可変動弁装置。
  6. 前記ヘッドカバー(28)および前記シリンダヘッド(27)間に、ノック部材(124)が設けられることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の鞍乗り型車両用内燃機関の可変動弁装置。
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