JP6097095B2 - シャフト部品の熱処理方法及び熱処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シャフト部品の熱処理方法及び熱処理装置に係り、特に油焼入れ時に発生するシャフト部品の変形を抑制ないし防止する技術に関するものである。
連続可変トランスミッション(Continuously Variable Transmission)に使用されているCVTプーリなどのシャフト部品は、精度上、軸対称の均一な形状に加工されることが要求される。
被加工物であるシャフト部品は、その加工工程の一つである油焼入れ工程において、変形(軸の曲がり)が発生する場合がある。この場合、シャフト部品の変形を修正するために、プレス等により矯正する方法もあるが、シャフト部品の強度低下やコストアップに繋がるため、油焼入れ時の変形を防止することが重要な課題になっている。油焼入れ時のシャフト部品の変形の要因の一つは、油焼入れ時の冷却ムラであり、その冷却ムラを解消するには軸対称の均一な冷却が必要となる。
しかしながら、従来のシャフト部品の熱処理方法ないし熱処理装置においては、シャフト部品を専用治具に立てた状態にセットし、そのシャフト部品を専用治具ごと加熱炉で高温に加熱してから、下方から上方へ強制的に対流を発生させた焼入れ用の油の中に浸漬し、シャフト部品の油焼入れを行っていた。そのため、油の流速分布が不均一になりやすく、またシャフト部品相互の影響で油の流れがばらつくことで、シャフト部品の表面における冷却速度にアンバランスが生じて冷却むらが起こり、シャフト部品の変形を招いていた。
なお、関連技術としては、浸漬層内で、鋼管を円筒形状のカバーで覆い、カバー内へ冷却媒体を流入させて鋼管内を流れる内面流と鋼管外を流れる外面流とで鋼管を焼入れする際に、カバー内で鋼管を支持する鋼管支持板により外面流を鋼管の外周面に沿って旋回しつつ前進する旋回流とすることにより、鋼管の焼入れ状態の均一化を図る技術(特許文献1)が知られているが、この技術は鋼管の外周面に支持板が接する構造で、油焼入れ時に表面に形成される蒸気膜の崩壊を阻害するため、シャフト部品には適用することができない。
一方、油焼入れ時の油温の変化には、図8に示すように、先ず被加工物の表面に蒸気膜が発生して徐々に降温する蒸気膜段階と、次に被加工物の周囲の油が沸騰して急激に降温する沸騰段階と、最後に対流を起こしながら徐々に降温する対流段階の3段階があり、そのうちの最初の蒸気膜段階における蒸気膜の崩壊を促進させる方法として、(1)シャフト部品を支持する治具に振動を与える方法、(2)シャフト部品の下方にダミーワークを配置する方法などがあるが、(1)の方法は特殊な装置が必要となり、(2)の方法は油の整流まではできず、逆に撹乱してしまう。
特開2010−84172号公報
本発明の目的は、軸対称の均一な冷却ができ、変形を抑制することができるシャフト部品の熱処理装置を提供することである。
本発明の一態様に係るシャフト部品の熱処理方法は、シャフト部品が挿入された複数の整流筒体を有する治具を加熱した後、前記治具を油槽内の油に浸漬して整流筒体に形成される蒸気膜により前記シャフト部品に形成される蒸気膜の崩壊を促進して前記シャフト部品の焼入れを行う焼入れ工程と、前記油槽内の油の温度を検出し、蒸気膜が形成される蒸気膜段階であることを示す温度域まで前記油の検出温度が上昇した場合に、前記油槽内の前記治具の下方から不活性ガスの気泡を供給し前記シャフト部品の表面に形成される蒸気膜の崩壊を更に促進する気泡供給工程と、前記シャフト部品の冷却に伴って油の温度が低下し、前記蒸気膜段階から沸騰段階に移行したことを示す温度域まで前記油の検出温度が低下した場合に、気泡の供給を停止する気泡供給停止工程と、前記油槽内の油に対する前記治具の浸漬時間が所定時間を超えた後に、前記治具を前記油槽内から搬出する工程と、を備えている。
前記油槽内の油が、前記治具が浸漬される油槽内を上昇する上昇流と、前記上昇流の周囲を下降する下降流とを発生するように構成されていることが好ましい。
本発明の一態様に係るシャフト部品の熱処理装置は、シャフト部品が挿入され、表面に形成される蒸気膜により前記シャフト部品の表面に形成される蒸気膜の崩壊を促進するための複数の整流筒体を有する治具と、前記治具を浸漬して前記シャフト部品の焼入れを行う油を貯留した油槽と、前記油槽内に前記治具を搬入搬出する搬送機構と、前記油槽内における前記治具の下方に設けられ、治具内のシャフト部品の表面に形成される蒸気膜の崩壊を促進するために不活性ガスの気泡を発生させる気泡発生装置と、前記油槽内の油の温度を検出する温度センサと、記気泡発生装置を制御し、前記搬送機構を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記温度センサにより検出される検出温度が、蒸気膜が形成される蒸気膜段階であることを示す温度域まで上昇した場合に、前記気泡発生装置から気泡を発生させ、前記シャフト部品の冷却に伴って油の温度が低下し、前記蒸気膜段階から沸騰段階に移行したことを示す温度域まで前記油の検出温度が低下した場合に、前記気泡発生装置による気泡の発生を停止させ、前記油槽内の油に対する前記治具の浸漬時間を測定し、前記浸漬時間が所定時間を超えた後に、前記搬送機構によって前記治具を前記油槽内から搬出する
前記油槽内には、前記油に前記油槽内を上昇する上昇流と、前記上昇流の周囲を下降する下降流と、を強制的に発生させるための油循環機構が設けられていることが好ましい。
本発明によれば、軸対称の均一な冷却を行うことができ、熱変形を抑制することができるシャフト部品の熱処理方法及びシャフト部品の熱処理装置を提供することが可能となる。
本発明が適用されるシャフト部品の熱処理装置の一実施形態を示す斜視図である。 シャフト部品の油焼入れ時に使用される治具を示す側断面図である。 治具の概略的平面図である。 シャフト部品の外周を覆う整流筒体を示す断面図である。 整流筒体の内周面形状例を示す断面図である。 シャフト部品の熱処理方法を説明するためのフローチャートである。 シャフト部品及び整流筒体間の隙間と油の流速との関係を示すグラフである。 油焼入れ時の油の温度とシャフト部品の周囲の油の変化を説明するためのグラフ である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1ないし図2に示すように、シャフト部品1の熱処理装置10は、シャフト部品1が挿入され、形成される蒸気膜によりシャフト部品1の表面に形成される蒸気膜の崩壊を促進するための複数の整流筒体50を有する治具51と、治具51を搬入してシャフト部品1の焼入れを行う油15を貯留した油槽11とを備えている。また、熱処理装置10は、シャフト部品1の油焼入れを行うために油槽11内に治具51を搬入搬出する搬送機構12と、油槽11内における治具51の下方に設けられ、治具51内のシャフト部品1の表面に形成される蒸気膜の崩壊を促進するために不活性ガス例えば窒素ガスの気泡を発生させる気泡発生装置13と、を備えている。
ここで、シャフト部品1と治具51について説明する。シャフト部品1は、例えば連続可変トランスミッション(CVT)に使用されているCVTプーリであり、図2に示すようにシャフト2の一端にプーリ用の固定フランジ3が一体的に設けられている。CVTプーリは、シャフト2に摺動可能に取付けられる図示しないプーリ用の可動フランジと固定フランジ3との間の幅を調節することにより、ベルトの巻き掛け径を変えて無段階の変速を可能としている。
治具51は、図2ないし図3に示すように、金属製のフレームからなる方形の枠体52における上部と中間部に隣り合うシャフト部品1の固定フランジ3同士が干渉しないように複数の整流筒体50を高さを違えた状態で支持枠53を介して平面ハニカム状に配設して構成されている。整流筒体50は、隣接するシャフト部品1の固定フランジ3同士が緩衝しないように高さを互い違いに変えて配設されている。
整流筒体50は、耐熱性及び耐食性を有する金属により形成されている。整流筒体50の長さは、図4に示すようにシャフト部品1のシャフト2の長さよりも長く、整流筒体50とシャフト部品1のシャフト2との間の隙間Saは、10〜30mm、好ましくは10〜20mm程度とされている。この理由について、図7を用いて説明する。図7は、シャフト部品1の中心軸に対して片側半分(左側)に0.5m/秒、他の片側半分(右側)に0.25m/秒の流れを上向きに与え、整流筒体50の無い場合と、整流筒体50があり、且つ隙間Saを10mm、20mm、30mmとした場合における流速を流体解析により求めて計算した結果を表している。解析条件は、油(焼入れ油)の温度:150℃、比重:810.3Kg/m、粘度:6.21mm/s、油流速(上向き):左側が0.50m/s、右側が0.25m/s、シャフト部品1の軸径:40mmとされている。
整流筒体50が無い場合には左右で大きな差が出ているのに対し、整流筒体50を設けることで均等に近い流れが得られる結果となった。但し、隙間Saが大きくなると、効果が減じられ、流速が下がり、冷却性能が損なわれるため、隙間Saは10〜20mm程度であることが好ましい。
また、整流筒体50の上端部には、シャフト部品1の固定フランジ3との間に油が流通するための隙間Sbを確保するスペーサとしての突起部54が設けられていることが好ましい。この突起部54により形成される隙間Sbは、10mm程度であることが好ましい。
更に、シャフト部品1のシャフト回りの油の流れを均一化するために、図5に示すように、整流筒体50の内周面には、螺旋状の溝部55又は螺旋状の凸部が設けられていることが好ましい。
次に、熱処理装置10について説明する。熱処理装置10は、治具51を搬入してシャフト部品1の焼入れを行う油槽11と、シャフト部品1の油焼入れを行うために油槽11内に治具51を搬入搬出する搬送機構12とを備えている。油槽11内には焼入れ用の油15が充填されている。搬送機構12は、油槽11の上部に架台16を介して設けられている。搬送機構12は、治具51を載せて昇降する金属製の籠部17を備えている。
油焼入れ前に治具51を架台16の一側方(図1の右側方)から架台16内に搬入し、油焼入れ終了後に治具51を架台16の他側方(図1の左側方)から搬出するために、油槽11の上壁18及び籠部17の底部には搬送用のローラコンベヤ19,20が設けられている。この場合、ローラコンベヤ19,20は、例えば工場の床の上方に設置され、油槽11は床の下方に設置されている。ローラコンベヤ19,20の搬入側には、シャフト部品1を治具51ごと収容して所定の温度(例えば850℃)に加熱するための図示しない加熱炉が設けられている。
油槽11の天井部11aには搬送機構12により治具51を籠部17と共に油槽11内に搬入、搬出するための開口部21が設けられている。油槽11内には、仮想線で示すように籠部17と共に治具51を収容して油焼入れを行うためのスペースSが確保されている。このスペースSの下方、すなわち油槽11内における治具51の下方には治具51内のシャフト部品1の表面に形成される蒸気膜の崩壊を促進するために、不活性ガス例えば窒素ガスの気泡を発生させて治具51内のシャフト部品1に供給する気泡発生装置13が設けられている。
気泡発生装置13は、扁平な箱状をなしており、その上面部に気泡を発生させるための無数の孔部22が形成されている。なお、孔部22は、シャフト部品1及び整流筒体50の表面に形成される蒸気膜の崩壊を促進するために、微細な気泡を発生する微細な口径とされていることが好ましい。気泡発生装置13には、油槽11の底部11bまたは側面を液密に貫通するように配管されたガス供給管23を介してガス供給源である窒素ガスボンベ30が接続されており、ガス供給管23には窒素ガスの供給をオンオフする開閉弁である電磁弁24が設けられている。なお、気泡発生装置13のガス供給源としては、熱処理装置の非常時にガスを置換するための窒素配管を利用することができる。
油槽11内には、焼入れ用の油15に油槽11内の中央部に沿って上昇させる上昇流と、油槽11内の周側部に沿って下降させる下降流とを強制的に発生させるための油循環機構25が設けられている。この油循環機構25は、油槽11内の周側部に沿って下降流を形成するように設けられた流路26と、その流路26に配置された流れ発生機であるアジテータ(スクリュー)27とから主に構成されている。
シャフト部品1の焼入れを自動で行うために、油槽11内には、油槽11内の油15の温度(油温)を検出する温度センサ28が設けられ、温度センサ28により検出される検出温度が所定の温度以上のときに気泡発生装置13から気泡を発生させ、油15の温度が所定の温度を下回るときに気泡の発生を停止し、気泡供給停止時からのシャフト部品1の浸漬時間を測定し、浸漬時間が設定時間以上のときに、治具51を搬送機構12により油槽11内から搬出する制御装置29が設けられている。
次に、以上の構成からなるシャフト部品の熱処理装置の作用ないしシャフト部品の熱処理方法について、図6のフローチャートを参照して説明する。
先ず、アジテータ27を回転させて油槽11内の油15を流路26に沿って循環させる(S1)。次に、搬送機構12の駆動により、籠部17を降下させ、予め所定の温度(例えば850℃)に加熱されている治具51を油槽11内に下降させ(S2)、シャフト部品1の焼入れを開始する。なお、油槽11内の油の温度は、例えば150℃とされている。
シャフト部品1は、治具51の整流筒体50と共に油15に浸漬され、シャフト部品1及び整流筒体50が高温に加熱されているため、共に表面に蒸気膜が発生し、整流筒体50に形成される蒸気膜の崩壊によりシャフト部品1の表面の蒸気膜の崩壊が促進される。
油槽11内の油15の温度(油温)が温度センサ28により測定されて制御装置29に入力されており、油温が所定の温度未満か否かが判定され(S4)、NOの場合、すなわち所定の温度未満の場合には再度、油温の測定を繰り返す。
油温が上昇して所定の温度以上になると、YESと判定され、気泡発生装置13の電磁弁24が開弁され、気泡発生装置13からの気泡の供給が開始する(S5)。時間の経過により油槽11内の油温はシャフト部品1の冷却と共に降温する。
次に、油温が所定の温度未満か否かが判定され(S7)され、NOの場合、すなわち所定の温度を超えている場合、油温の温度を繰り返す。
油温が下降して所定の温度を下回ると、YESと判定され、気泡発生装置13の電磁弁24が閉じられ、気泡の供給を停止する(S8)。治具51が油槽11内に下降され、油15に浸漬されてからの浸漬時間が測定されており(S9)、浸漬時間が設定時間以上か否かが判定され(S10)、NOの場合は浸漬時間の測定が繰り返される。
浸漬時間が設定時間を超えると、YESと判定され、搬送機構12が治具51を油槽11内から上昇させ(S11)、シャフト部品1の熱処理が終了する。以上のようにして、順次、搬送機構12の籠部17にはシャフト部品1を整流筒体50に挿入した治具51が供給され、上述した熱処理が繰り返される。
前記熱処理方法においては、高温に加熱したシャフト部品を油に浸漬すると、図8に示すように先ずシャフト部品1及び整流筒体50の表面に蒸気膜が形成される蒸気膜段階となり、800℃程度から600℃程度に降温する。蒸気膜段階の後、シャフト部品や整流筒体の周りの油が沸騰段階となり、600℃程度から300℃程度に急速に降温する。そして、沸騰段階の後、シャフト部品や整流筒体の周りの油が対流段階となり、徐々に降温し、焼入れ油の温度である150℃近傍になったら、次の熱処理を開始すればよい。
以上の構成からなるシャフト部品の熱処理方法及びシャフト部品の熱処理装置によれば、シャフト部品1の周囲の油の流れを均一化し、且つシャフト部品1の表面の蒸気膜の崩壊を促進することができるため、軸対称の均一な冷却ができ、変形(軸曲がり)を抑制ないし防止することができ、熱処理後の矯正が不要となり、強度の確保された高品質のシャフト部品1を低コストで提供することが可能となる。
なお、本発明は、前記実施の形態に限定されるものでなく、本発明の範囲内で種々の設計変更が可能である。例えば、実施の形態では、焼入れ用の油に油槽内の中央部に沿って上昇させる上昇流と、油槽内の周側部に沿って下降させる下降流とを発生させるように構成されているが、油槽内を上昇する上昇流と、上昇流の周囲を下降する下降流とを発生するように構成されていてもよい。従って、油槽の大きさによっては、上昇流と下降流を形成する領域を複数設け、複数の治具を処理するようにしてもよい。
また、油槽11内では上昇流のみを形成し、上昇した焼入れ油は油槽11よりオーバーフローさせるなどして別容器に移し、異物除去、油成分調整、温度調整などを施してから油槽11底部に戻すという循環をさせても良い。
1 シャフト部品
10 熱処理装置
11 油槽
12 搬送機構
13 気泡発生装置
25 油循環機構
28 温度センサ
29 制御装置
50 整流筒体
51 治具

Claims (4)

  1. シャフト部品が挿入された複数の整流筒体を有する治具を加熱した後、前記治具を油槽内の油に浸漬して整流筒体に形成される蒸気膜により前記シャフト部品に形成される蒸気膜の崩壊を促進して前記シャフト部品の焼入れを行う焼入れ工程と、
    前記油槽内の油の温度を検出し、蒸気膜が形成される蒸気膜段階であることを示す温度域まで前記油の検出温度が上昇した場合に、前記油槽内の前記治具の下方から不活性ガスの気泡を供給し前記シャフト部品の表面に形成される蒸気膜の崩壊を更に促進する気泡供給工程と、
    前記シャフト部品の冷却に伴って油の温度が低下し、前記蒸気膜段階から沸騰段階に移行したことを示す温度域まで前記油の検出温度が低下した場合に、気泡の供給を停止する気泡供給停止工程と、
    前記油槽内の油に対する前記治具の浸漬時間が所定時間を超えた後に、前記治具を前記油槽内から搬出する工程と、
    を備えた、シャフト部品の熱処理方法。
  2. 請求項1に記載のシャフト部品の熱処理方法において、
    前記油槽内の油が、前記治具が浸漬される油槽内を上昇する上昇流と、前記上昇流の周囲を下降する下降流とを発生するように構成されているシャフト部品の熱処理方法。
  3. シャフト部品が挿入され、表面に形成される蒸気膜により前記シャフト部品の表面に形成される蒸気膜の崩壊を促進するための複数の整流筒体を有する治具と、
    前記治具を浸漬して前記シャフト部品の焼入れを行う油を貯留した油槽と、
    前記油槽内に前記治具を搬入搬出する搬送機構と、
    前記油槽内における前記治具の下方に設けられ、治具内のシャフト部品の表面に形成される蒸気膜の崩壊を促進するために不活性ガスの気泡を発生させる気泡発生装置と、
    前記油槽内の油の温度を検出する温度センサと、
    記気泡発生装置を制御し、前記搬送機構を制御する制御装置と、
    を備え
    前記制御装置は、
    前記温度センサにより検出される検出温度が、蒸気膜が形成される蒸気膜段階であることを示す温度域まで上昇した場合に、前記気泡発生装置から気泡を発生させ、
    前記シャフト部品の冷却に伴って油の温度が低下し、前記蒸気膜段階から沸騰段階に移行したことを示す温度域まで前記油の検出温度が低下した場合に、前記気泡発生装置による気泡の発生を停止させ、
    前記油槽内の油に対する前記治具の浸漬時間を測定し、前記浸漬時間が所定時間を超えた後に、前記搬送機構によって前記治具を前記油槽内から搬出する、
    シャフト部品の熱処理装置。
  4. 請求項3に記載のシャフト部品の熱処理装置において、
    前記油槽内には、前記油に前記油槽内を上昇する上昇流と、前記上昇流の周囲を下降する下降流と、を強制的に発生させるための油循環機構が設けられている、シャフト部品の熱処理装置。
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