JP6086203B2 - 移動体に位置情報を提供するシステム、及び位置情報提供方法 - Google Patents

移動体に位置情報を提供するシステム、及び位置情報提供方法 Download PDF

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Description

この発明は、移動体に位置情報を提供するシステム、及び位置情報提供方法に関し、とくに自律的に移動する移動体がオドメトリなどによって把握している自身の位置情報に累積する誤差の補正等に用いる正確な位置情報を移動体に提供する技術に関する。
特許文献1には、複数の基地局で囲まれた測位対象エリア内を自律移動する移動体が、自律型センサによって計測される移動方向と移動量に基づいて現在位置座標を推定し、推定した位置座標に対応付けて通信状態データと無線測位可否データを記憶し、任意の無線測位不能な地点の位置座標を求めることが記載されている。
特許文献2には、移動ロボットは電波状態を監視し無線電波が届かなくなると無線接続の可能な地点に復帰し、移動ロボットは、移動しながら地図情報に電波通信の可否情報を保存し、地図情報を元に最も近い電波通信可能地点まで復帰することが記載されている。
特許文献3には、位置制御装置が、RFIDタグの位置からロボットの位置範囲を特定し、ステレオカメラによって撮像された画像から検出されたランドマークの位置、方位からロボットの自身位置を特定し、特定されたロボットの自身位置が特定された位置範囲内であることが確認できれば、位置制御装置はロボットを初期位置または作業継続位置に回復させることが記載されている。
非特許文献1には、パーティクルフィルタを用いたオドメトリ情報、ビジュアルオドメトリ情報、GPS情報、姿勢角情報を融合させて位置推定を行う屋外移動ロボットについて記載されている。
非特許文献2には、基地局に設置した複数のアンテナから歩行者が携帯する携帯端末に無線信号を送信し、各アンテナから送信されてくる無線信号の位相差によって携帯端末とアンテナとの相対位置を求め、求めた相対位置(方向、距離)と基地局の絶対位置とから歩行者の現在位置を取得するようにした位置標定システムが開示されている。
特開2008−249419号公報 特開2004−260769号公報 特開2007−249735号公報
大谷和彦、永谷圭司(東北大学)、吉田和哉(東北大学)、"GPSおよびオドメトリ機能を搭載した移動ロボットの不整地フィールドにおける位置推定実験"、第10回システムインテグレーション部門講演会(S12009)、2009年12月24日〜26日・東京 武内 保憲,河野 公則,河野 実則、" 2.4GHz帯を用いた場所検知システムの開発"、平成17年度 電気・情報関連学会中国支部第56回連合大会
昨今、地下街や倉庫・工場等の屋内を自律的に移動して、コミュニケーションサービスや清掃、警備、荷物運搬等を行うロボットの開発/研究が進められている。こうしたロボット(以下、移動体とも称する。)にその自律的な移動を可能にするには、ロボットが自身の現在位置をリアルタイムに把握するための仕組みが不可欠であり、そのような仕組みの一つとして、非特許文献1に開示されているオドメトリによるものがある。
オドメトリでは、距離センサ(移動体に設けられた車輪の回転数から距離を換算)等によって取得される機械的な計測値に基づき基準位置からの相対位置を計算して現在位置を把握する。このため、把握される現在位置には車輪の滑り等に起因する誤差が移動とともに累積してゆく。そこで例えば、屋内環境へ離散的に配置された環境埋込型センサから提供される情報を利用して移動体に正確な位置を取得させ、これに基づき誤差を補正するようにしている。
ここで環境埋込型センサを用いた位置検知方式としては、ゾーン検知方式、RSS(Received Signal Strength)方式、TDOA(Time difference of arrival)方式などがある。このうちゾーン検知方式では、検知感度を限定して移動体が狭い検知エリア内に入ったときに位置情報を提供する。ゾーン検知方式によれば高精度で位置情報を提供できるが、多数のセンサを束ねて移動体の通り道などに配置する必要があり設備が煩雑になる難点がある。
RSS方式では、音波や電波の発信源からの距離減衰特性を利用して3台以上の基地局によって位置を測定する。またTDOA方式では、音波や電波の発信源からの到達時間を利用して3台以上の基地局により位置を測定する。これらはいずれもゾーン検知方式に比べて少ない設備で広範囲の検知エリアをカバーできる利点があるが、標定精度はゾーン検知方式よりも劣る。
ところで、非特許文献2に開示されている位置検知システム(位置標定システム)は、環境埋込型センサによる位置検知方式の一種と捉えることができる。位置検知システムは、多数の発信源を必要とせず、1台の基地局でも高精度で位置検知が可能であり、前述した方式に比べて設備面でも有利である。但し位置検知を高精度で行うためには移動体が基地局の近傍等の所定のエリアに存在していることが必要である。
本発明はこのような背景に基づいてなされたものであり、移動体に高い精度で位置情報を提供することが可能な、移動体に位置情報を提供するシステム、及び位置情報提供方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明のうちの一つは、
位置情報を提供するシステムであって、
自身の現在位置を標定するための無線信号である位置標定信号を送信する通信装置を備えた移動体と、第1のアンテナ対と第2のアンテナ対とが、前記第1のアンテナ対の各アンテナによって受信される前記位置標定信号の経路差と前記第2のアンテナ対の各アンテナによって受信される前記位置標定信号の経路差とが一致するように設けられ、前記第1のアンテナ対及び前記第2のアンテナ対が、前記第1のアンテナ対及び前記第2のアンテナ対の各アンテナが等間隔を開けて平面上に矩形状に並ぶように配置され、前記第1のアンテナ対の各アンテナ又は前記第2のアンテナ対の各アンテナによって受信される前記位置標定信号の位相差Δθに基づき前記移動体が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記移動体の現在位置を標定してこれを前記移動体に送信する基地局と
を含み、
前記基地局によって標定される前記移動体の現在位置に基づき、前記移動体が、前記矩形の中心を原点として前記矩形の一辺の方向に設定したX軸を含むXY平面に垂直な平面、もしくは、前記矩形の中心を原点として前記X軸と直角な方向に設定したY軸を含むXY平面に垂直な平面、のいずれかに到達したか否かを判定し、
前記X軸を含むXY平面に垂直な平面、もしくは、前記Y軸を含むXY平面に垂直な平面のいずれかに到達したと判定すると、前記原点、前記X軸、及び前記Y軸によって設定される座標空間のうち、いずれの象限から前記X軸を含むXY平面に垂直な平面、もしくは、前記Y軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したかを判定し、当該判定の結果に応じて、前記移動体を右又は左に90°方向転換させ、
前記方向転換の前後において、当該移動体が存在する象限が変化しない場合は、前記移動体を更に前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該移動体が存在する象限が変化した場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
前記移動体が前記基地局の近傍に到達すると、そのときに標定される前記移動体の現在位置を前記移動体に提供するものである。
高精度で標定された現在位置を移動体に提供するには、移動体を高精度標定可能エリアに導いて移動体の位置を標定する必要がある。ここで移動体を高精度標定可能エリアに導くには、通常は移動体の現在位置を把握するとともに、移動体の現在の移動方向を把握している必要もある。ここで前者の現在位置については、移動体が標定可能エリアに存在している限り標定することが可能だが、後者の移動方向については、標定精度が低いと移動軌跡を安定して取得することができず、正確に把握することが難しい。
本発明では、標定可能エリアのうち、アンテナの配列軸を含むXY平面に垂直な平面の近傍(X軸を含むXY平面に垂直な平面近傍、Y軸を含むXY平面に垂直な平面近傍)では比較的に高い標定精度が得られるという位置標定システムの特性に着目し、移動体がいずれの象限からX軸を含むXY平面に垂直な平面、もしくはY軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したか(比較的に高い精度で標定可能)に応じて、また方向転換の前後において象限が変化したか否か(比較的に高い精度で標定可能)に応じて、移動体の走行方向を適切な方向に90°方向転換させることにより、移動体を高精度標定可能エリアまで導く。
これによれば、移動体の移動方向を把握するための仕組みを設けることなく、移動体を高精度標定可能エリアに導くことができ、高精度で標定した現在位置を移動体に提供することができる。このため、例えば、磁気等の外乱の影響が大きくて電子コンパス等のセンサが有効に機能しない環境でも、移動体を高精度標定可能エリアに導く仕組みを実現することができる。
本発明のうちの他の一つは、上記位置情報提供システムであって、
前記基地局によって標定される前記移動体の現在位置に基づき、前記移動体が、前記X軸を含むXY平面に垂直な平面、もしくは、前記Y軸を含むXY平面に垂直な平面、のいずれかに到達したか否かを判定し、
前記X軸を含むXY平面に垂直な平面に第1象限(Y>0,X>0のエリア)から到達した場合は前記移動体を右に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第1象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に当該移動体が第1象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
前記Y軸を含むXY平面に垂直な平面に第1象限から到達した場合は前記移動体を左に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第1象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第1象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
前記X軸を含むXY平面に垂直な平面に第2象限(X<0,Y>0のエリア)から到達した場合は前記移動体を左に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第2象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第2象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
前記Y軸を含むXY平面に垂直な平面に第2象限から到達した場合は前記移動体を右に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第2象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第2象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
前記X軸を含むXY平面に垂直な平面に第3象限(X<0,Y<0のエリア)から到達した場合は前記移動体を右に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第3象限に存在する場合は更に前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第3象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
前記Y軸を含むXY平面に垂直な平面に第3象限から到達した場合は前記移動体を左に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第3象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第3象限以外の象限に存在する場合は更に前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
前記X軸を含むXY平面に垂直な平面に第4象限(X>0,Y<0のエリア)から到達した場合は前記移動体を左に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第4象限に存在する場合は更に前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第4象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
前記Y軸を含むXY平面に垂直な平面に第4象限から到達した場合は前記移動体を右に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第4象限に存在する場合は更に前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第4象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
前記移動体が前記基地局の近傍に到達すると、そのときに標定される前記移動体の現在位置を前記移動体に提供するものである。
このように一回目の方向転換の前後における象限の変化に応じて、適切な方向に更に二回目の方向転換を行うことで、移動体を確実かつ効率よく高精度標定可能エリアの方向に導くことができる。
尚、移動体は、例えば、オドメトリによって自身の現在位置を生成し、上記基地局の近傍に到達した際に基地局から提供される現在位置に基づき、オドメトリによって生成される現在位置に累積する誤差を補正する。
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、移動体に高い精度で位置情報を提供することができる。
サービス提供システム1の概略的な構成を示す図である。 ロボット10のハードウエアを示す図である。 ロボット10が備える主な機能を示す図である。 基地局20のハードウエアを示す図である。 基地局20が備える主な機能を示す図である。 サーバ装置30のハードウエアを示す図である。 サーバ装置30が備える主な機能を示す図である。 位置標定信号800のデータフォーマットを示す図である。 基地局20とロボット10の位置関係を示す図である。 基地局20のアンテナ群25を構成している各アンテナ251とロボット10との位置関係を説明する図である。 基地局20とロボット10との位置関係を説明する図である。 基地局20のアンテナ群25と原点O、X軸、Y軸の関係を説明する図である。 比較的高い精度で位置標定が可能なエリア(高精度標定可能エリアを除く)を説明する図である。 X軸を含むXY平面に垂直な平面、もしくは上記Y軸を含むXY平面に垂直な平面にロボット10が存在する場合に比較的高い精度で位置標定が可能となる原理を説明する図である。 X軸を含むXY平面に垂直な平面、もしくは上記Y軸を含むXY平面に垂直な平面にロボット10が存在する場合に比較的高い精度で位置標定が可能となる原理を説明する図である。 誤差補正処理S1400を説明するフローチャートである。 センタリング処理S1500を説明するフローチャートである。 センタリング処理S1500(図15Aの続き)を説明するフローチャートである。 センタリング時のロボット10の走行軌跡の一例を示す図である。
図1に本発明の一実施形態として説明する、自律的に移動するロボット10を用いたサービスを提供するシステム(以下、サービス提供システム1と称する。)の概略的な構成を示している。同図に示すように、サービス提供システム1は、サービスの提供対象となるエリア内(以下、サービス提供エリアとも称する。)を移動する一台以上のロボット10(移動体)、サービス提供可能エリアの所定位置に設けられた一つ以上の基地局20、及びサービス提供システム1の管理センタ等に設けられるサーバ装置30を含む。
ロボット10、基地局20、及びサーバ装置30は、無線方式(無線LAN、微弱無線等)又は有線方式(専用線、公衆回線、インターネット等)の通信手段5を介して通信可能に接続している。
サービス提供システム1は、例えば、病院、工場、博物館等の施設において、業務の補助、人の案内、人の誘導、巡回監視、物品の搬送、警備等のサービスを提供する。サービスの提供に際し、ロボット10は、オドメトリ(odometry)によって生成した自身の現在位置に基づき自律的にサービス提供エリア内を移動する。
基地局20は、後述する位置標定システムによる位置標定が可能なエリア(以下、標定可能エリアと称する。)に存在するロボット10の現在位置を標定する。ロボット10は、位置標定システムによって行う位置標定に際し基地局20に受信させる、後述する位置標定信号を送信する。
基地局20は、ロボット10から受信した位置標定信号に基づきロボット10の現在位置を標定し、標定した現在位置をロボット10に送信する。ロボット10は、基地局20から現在位置を受信すると、これを用いて、オドメトリに基づき推定される現在位置を示す情報(以下、推定現在位置と称する。)に累積している誤差を補正する。
位置標定システムの標定精度は標定可能エリアの全体において一様ではなく、標定精度は基地局20の近傍(以下、高精度標定可能エリアと称する。)ほど高くなる。そこでロボット10は、自身が生成する推定現在位置に累積する誤差を補正する時機が到来すると位置標定システムから提供される現在位置(高精度標定エリアにおける精度よりも劣る精度の現在位置)を利用して高精度標定可能エリアに向けて走行(以下、センタリングと称する。)する。
ロボット10は、高精度標定可能エリアに入ると、そのときに基地局20によって高精度で標定された正確な現在位置を受信し、これに基づき推定現在位置に累積する誤差を補正する。
図2にロボット10のハードウエアを示している。同図に示すように、ロボット10は、中央処理装置11、記憶装置12、無線通信インタフェース13、アンテナ14、計時装置15、入出力装置16、制御装置17、走行装置18、及び各種センサ19を備える。
中央処理装置11は、例えば、CPUやMPUなどを用いて構成され、記憶装置12に格納されているプログラムを読み出して実行することによりロボット10の各種の機能を実現する。記憶装置12は、半導体メモリ(RAM、ROM、NVRAM等)、ハードディスク装置などである。無線通信インタフェース13は、前述した位置標定信号の送信、他の装置(基地局20、サーバ装置30等)との間で無線通信を行う。
アンテナ14は、無線通信インタフェース13によって行われる無線通信に用いる。尚、ロボット10を壁等の障害物が存在する屋内等で用いる場合には、アンテナ14は円偏波指向性アンテナであることが望ましい。円偏波の反射波(又は定在波)の偏波面は、壁等の障害物で反射した際に反転するが、円偏波指向性アンテナを用いることで、反射波や定在波を効果的に減衰させることができるからである。計時装置15は、RTC(Real Time Clock)、HPET(High Precision Event Timer)等を用いて構成される。
入出力装置16は、入力装置(テンキー、タッチパネル等)、表示装置(液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LED等の発光素子等)、音声装置(声認識装置、音声出力装置)等である。制御装置17は、例えば、アーム等の機械式駆動部の制御機構(サーボモータ、アクチュエータ)を含む。走行装置18は、例えば、動力モータ、モータ制御装置(アンプ)、変速機構、旋回制御機構を含み、ロボット10の移動や方向/姿勢の制御(前進、後進、左右旋回、加減速、傾き等の制御)を行う。
各種センサ19は、ロボット10の現在位置、ロボット10に設定した基準面(例えば、前面)が向いている方向(以下、ロボット10の「向き」とも称する。)、ロボット10の状態を取得するための種々のセンサ(回転センサ(ロータリーエンコーダ、レゾルバ等)、角速度センサ、角加速度センサ、速度センサ、加速度センサ等)を含む。
図3にロボット10が備える主な機能を示している。同図に示すように、ロボット10は、位置標定信号送信部101、情報送受信部102、自律移動制御部103、サービス提供処理部104、及び誤差補正処理部105を備える。これらの機能は、ロボット10が備えるハードウエアによって、もしくは、ロボット10の中央処理装置11が記憶装置12に格納されているプログラムを読み出して実行することによって実現される。
上記機能のうち、位置標定信号送信部101は、基地局20に受信させる位置標定信号を無線通信インタフェース13から送信する。位置標定信号送信部101は、例えば、予め設定されたタイミング(例えば、一定時間ごと、ユーザによって登録された時間等)が到来すると位置標定信号を自動的に送信する。
情報送受信部102は、サーバ装置30や基地局20と通信し、各種情報の受信(ダウンロード)、サーバ装置30や基地局20において利用される各種情報の送信(アップロード)を行う。
自律移動制御部103は、オドメトリによって生成したロボット10の推定現在位置に基づき走行装置17を制御することによりロボット10を自律移動させる。サービス提供処理部104は、入出力制御装置15や走行装置17を制御してロボット10が提供するサービスを実現する。誤差補正処理部106は、前述したセンタリングを行ってロボット10を高精度標定可能エリア内に移動させ、高精度標定可能エリアにおいて標定される正確な現在位置に基づき、推定現在位置に累積している誤差を補正する。
図4に基地局20のハードウエアを示している。同図に示すように、基地局20は、中央処理装置21、記憶装置22、通信インタフェース23、無線通信インタフェース24、アンテナ群25、及びアンテナ切替スイッチ26を備える。
中央処理装置21は、CPUやMPUなどを用いて構成され、記憶装置22に格納されているプログラムを読み出して実行することにより基地局20の各種の機能を実現する。記憶装置22は、例えば、半導体メモリ(RAM、ROM、NVRAM等)、ハードディスク装置などである。通信インタフェース23は基地局20を通信手段5に接続し、通信手段5を介して他の装置と間の通信を実現する。
無線通信インタフェース24は、アンテナ群25によって受信される位置標定信号を復調する。アンテナ群25は、少なくとも4つのアンテナ251(指向性アンテナ、円偏波指向性アンテナ等)を含む。アンテナ切替スイッチ26は、アンテナ群25を構成しているいずれかのアンテナ251を選択し、選択したアンテナ251を無線通信インタフェース24に接続する。
尚、例えば、壁等の障害物が存在する屋内等でサービス提供システム1を実施する場合には、アンテナ251として円偏波指向性アンテナを用いることが好ましい。円偏波の反射波(又は定在波)の偏波面は壁等での反射時に反転するので、アンテナ25として円偏波指向性アンテナを用いることで反射波(又は定在波)を効果的に減衰させることができる。
図5に基地局20が備える主な機能を示している。同図に示すように、基地局20は、通信処理部201、位置標定信号受信部202、設定情報記憶部203、位置標定処理部204、ロボット現在位置判定部205、及び位置標定結果通知部206を備える。尚、これらの機能は、基地局20が備えるハードウエアによって、もしくは、基地局20の中央処理装置21が記憶装置22に格納されているプログラムを読み出して実行することによって実現される。
上記機能のうち、通信処理部201は、通信インタフェース23や無線通信インタフェース24によってロボット10やサーバ装置30との間でデータの送信又は受信を行う。
位置標定信号受信部202は、無線通信インタフェース24及びアンテナ切替スイッチ26を制御しつつ、ロボット10から送られてくる位置標定信号を受信する。
設定情報記憶部203は、設定情報(例えば、当該基地局20の設置位置を示す情報(緯度、経度、設置高さ等))を記憶する。
位置標定処理部204は、位置標定信号受信部202が受信した位置標定信号に基づき位置標定システムによってロボット10の現在位置を標定する。尚、位置標定処理部204によって標定されたロボット10の現在位置はサーバ装置30に随時提供される。
ロボット現在位置判定部205は、ロボット10から受信した位置標定信号の電界強度が所定の閾値を超えているか否かに基づき、ロボット10が標定可能エリアに存在するか否かを判定する。またロボット現在位置判定部205は、位置標定システムによって標定されたロボット10の現在位置に基づき、ロボット10が高精度標定可能エリアに存在するか否かを判定する。
位置標定結果通知部206は、位置標定システムによって標定された現在位置を該当のロボット10に通知する。
図6にサーバ装置30のハードウエアを示している。同図に示すように、サーバ装置30は、中央処理装置31、記憶装置32、入力装置33、表示装置34、及び通信インタフェース35を備える。
中央処理装置31は、CPUやMPUなどを用いて構成され、記憶装置32に格納されているプログラムを読み出して実行することによりサーバ装置30の各種の機能を実現する。記憶装置32は、半導体メモリ(RAM、ROM、NVRAM等)、ハードディスク装置などである。入力装置33は、例えば、キーボードやマウスであり、表示装置34は、例えば、液晶ディスプレイである。
表示装置34には、例えば、ロボット10の現在位置、ロボット10の向き、ロボット10の姿勢、ロボット10のサービスに関する動作状態などを示す情報がリアルタイムに表示される。通信インタフェース35は、サーバ装置30を通信手段5に接続する。
図7にサーバ装置30が備える主な機能を示している。同図に示すように、サーバ装置30は、情報収集部301、情報提供部302、及び設定情報記憶部303を備える。尚、これらの機能は、サーバ装置30が備えるハードウエアによって、もしくは、サーバ装置30の中央処理装置31が記憶装置32に格納されているプログラムを読み出して実行することによって実現される。
情報収集部301は、基地局20もしくはロボット10から、ロボット10に関する情報(ボット10の現在位置、ロボット10の向き、ロボット10の姿勢、ロボット10が提供するサービスに関する情報等)を随時収集する。
情報提供部302は、例えば、ロボット10や基地局20に対し、目的地までの誘導に関する情報、他のロボット10に関する情報(他のロボット10の現在位置、他のロボット10の移動方向等)、ロボット10の現在地周辺の情報などの各種の情報を提供する。設定情報記憶部303は、例えば、前述した基地局20の設置位置を示す情報(緯度、経度、設置高さ等。以下、設定情報とも称する。)を記憶する。
<位置標定システム>
続いて位置標定システムについて説明する。位置標定システムによる位置標定に際し、ロボット10は、アンテナ14から位置標定信号を送信する。一方、基地局20は、アンテナ群25を構成している複数のアンテナ251を周期的に切り換えつつ、スペクトル拡散された無線信号である位置標定信号を受信する。
図8にロボット10から送信される位置標定信号800のデータフォーマットを示している。同図に示すように、位置標定信号800は、制御信号811、測定信号812、及び端末情報813を含む。
このうち制御信号811は、変調波や各種の制御信号を含む。測定信号812は、数m秒程度の無変調波(例えば、基地局20に対するロボット10の存在する方向や基地局20からロボット10までの相対距離の検出に用いる信号(例えば、2048チップの拡散符号))を含む。端末情報813は、ロボット10を識別する情報(以下、ロボットIDと称する。)を含む。
図9に基地局20とロボット10との位置関係を例示している。同図に示すように、ロボット10は地上高h(m)の位置に存在し、基地局20は地上高H(m)の位置に固定されている。基地局20の直下からロボット10までの直線距離はL(m)である。
図10に基地局20が備えるアンテナ群25を構成している複数のアンテナ251とロボット10が備えるアンテナ14との関係を示している。同図に示すように、アンテナ群25は、位置標定信号800の1波長(例えば、位置標定信号800として2.4GHz帯の電波を用いた場合は波長λ=12.5cm)以下の間隔をあけて平面的に略正方形状に等間隔で隣接配置された4つの円偏波指向性アンテナ(以下、アンテナ251a〜251dと称する。)を含んで構成されている。尚、各アンテナ251a〜251dは、例えば指向方向を真下方向もしくは斜め下方向に向けて設置されている。
ここで同図において、アンテナ群25の高さ位置における水平方向とアンテナ群25に対するロボット10の方向とのなす角をαとすれば、
α=arcTan(D(m)/L(m))=arcSin(ΔL(cm)/3(cm))
の関係がある。ここでD(m)はロボット10のアンテナ14の高さと基地局20のアンテナ群25(4つのアンテナ251a〜251dで囲まれた領域の中央部分)の高さとの差であり、L(m)は基地局20のアンテナ群25の中心から下ろした垂線がロボット10が移動する平面と交わる点とロボット10のアンテナ14とを結ぶ線分の長さであり、ΔL(cm)は、アンテナ群25を構成しているアンテナ251のうち、特定の2つのアンテナ251とロボット10との間の伝搬路長の差(以下、経路差とも称する。)である。
アンテナ群25を構成している特定の2つのアンテナ251の夫々が受信する位置標定信号800の位相差をΔθとすれば、
ΔL(cm)=Δθ/(2π/λ(cm))
の関係がある。また位置標定信号800として2.4GHz帯の電波を用いる場合はλ=12.5(cm)であるので、
α=arcSin(Δθ/π)
の関係がある。測定可能範囲(−π/2<Δθ<π/2)内では、αはΔθ(ラジアン)から算出できるので、上式から基地局20が存在する方向α(後述のΔΦ(x)、ΔΦ(y))を取得することができる。
ここで図11に示すように、基地局20のアンテナ群25の地上高をH(m)、ロボット10の地上高をh(m)、基地局20の直下の地表面の位置を原点として直交座標系(x、y、z)を設定した場合における、方向αのxz平面への射影をΔΦ(x)、方向αのyz平面への射影をΔΦ(y)とすれば、原点に対するロボット10の相対座標は次式から求めることができる。
Δd(x)=(H−h)×Tan(ΔΦ(x))
Δd(y)=(H−h)×Tan(ΔΦ(y))
そして原点の絶対座標を(X1,Y1,0)とすれば、ロボット10の絶対座標(Xx,Yy,0)は次式から求めることができる。
Xx=X1+Δd(x)
Yy=Y1+Δd(y)
尚、以上に説明した位置標定の方法については、例えば、特開2004−184078号公報、特開2005−351877号公報、特開2005−351878号公報、特開2006−23261号公報などにも詳述されている。
ところで、以上に説明した方法で行われる位置標定に際しては、基地局20とロボット10が備える水晶発振器に生じる周波数偏差に起因する誤差が問題となる。例えば、水晶発振器の周波数安定度が±0.5ppmである場合、基地局20とロボット10との間には最大1ppmの周波数偏差(2400Hz)が生じ、アンテナ切替スイッチ26の切替周期が32μsである場合は2400Hz×32μs×360°=27.65°の位相差(誤差)が生じることになる。そこで本実施形態の位置標定システムでは、周波数偏差に起因する誤差を次のようにして相殺することにより測定精度の向上を図っている。
まず第1のアンテナ対の各アンテナ(第1アンテナ251a及び第2アンテナ251b)が受信する位置標定信号800の位相差Δθ1(第1アンテナ251aを基準として第2アンテナ251bの位相を測定した結果(=測定値))は、ロボット10から第1アンテナ251aまでの位置標定信号800の伝搬経路と、ロボット10から第2アンテナ251bまでの位置標定信号800の伝搬経路との差(経路差)によって生じる位相差の真値をΔθt1とし、上述の測定誤差をF1とすれば、次式で表すことができる。
Δθ1=Δθt1+F1 ・・・式1
一方、第2のアンテナ対の各アンテナ(第3アンテナ251c及び第4アンテナ251d)が受信する位置標定信号800の位相差Δθ2(第3アンテナ251cを基準として第4アンテナ251dの位相を測定した結果(=測定値))は、ロボット10から第3アンテナ251cまでの位置標定信号800の伝搬経路と、ロボット10から第4アンテナ251dまでの位置標定信号800の伝搬経路との差(経路差)によって生じる位相差の真値をΔθt2とし、測定誤差をF2とすれば、次式で表すことができる。
Δθ2=−Δθt2+F2 ・・・式2
ここで式1と式2の両辺の差を取ると、次のようになる。
Δθ1−Δθ2=(Δθt1−(−Δθt2))+(F1−F2) ・・・式3
前述したように、第1のアンテナ対と第2のアンテナ対とは、第1のアンテナ対の各アンテナ251a,251bによって受信される位置標定信号800の経路差と第2のアンテナ対の各アンテナ251c,251dによって受信される位置標定信号800の経路差とが一致するように、即ち位相差Δθt1と位相差Δθt2とが一致するように設けられている。そこでこの一致する値をθt=Δθt1=Δθt2とすれば、右辺の(Δθt1−(−Δθt2))の値は2θtとなる。
一方、誤差F1,F2は、第1のアンテナ対の測定時と第2のアンテナ対の測定時とで通常はほぼ一致しており、右辺の(F1−F2)の値は限りなく0に近くなる。以上より、式3は次のようになる。
θt=(Δθ1−Δθ2)/2 ・・・式4
式4から理解されるように、第1のアンテナ対と第2のアンテナ対の夫々によって位相差を測定することにより、式1、式2における測定誤差F1,F2を相殺することができる。このため、第1のアンテナ対と第2のアンテナ対の夫々によって位相差を測定することにより、位相差θtを高い精度で取得することができる。
尚、位相を測定する側(本実施形態では基地局20側)に、例えば、AGC(Automatic Gain Controller)を設けて周波数偏差の減少させるようにすれば、右辺の(F1−F2)の値をさらに0に近づけることができ、位相差θtの測定精度を更に向上させることができる。
<標定精度>
ところで、以上に説明した位置標定システムにより位置情報を提供する仕組みは、前述した環境埋込型センサの一種に分類することができる。ここで位置標定システムは、一つの基地局20で広い範囲の標定可能エリアを確保できる点や一つの基地局20だけで位置標定が可能である点で環境埋込型センサによる他の位置検知方式よりも優れている。例えばアンテナ251a〜251dの指向性が90°である場合、基地局20のアンテナ群25の高さとロボット10のアンテナ14の高さとの差を半径とする円形のエリアとなり、一つの基地局20だけで半径数mと広い標定可能エリアを実現することができる。
また位置標定システムは、数10cmオーダという高い精度で位置標定が可能な点も他の位置検知方式に比べて優れている。但し前述したように位置標定システムによる位置標定の精度については標定可能エリアの全体で必ずしも一様でなく、標定精度は基地局20(が備えるアンテナ群25)に近いほど高くなる。
また標定精度は、基地局20の各アンテナ251の配列方向、即ち、図12Aに示すように、正方形状に配置された4つのアンテナ251a〜251dの中心(各アンテナ251a〜251dの夫々の中心から等距離にある点)を原点Oとして正方形の一辺の方向に設定したX軸の方向、もしくは、上記正方形の中心を原点OとしてX軸と直角な方向(上記一辺に隣接する他の一辺の方向)に設定したY軸の方向(以下、上記X軸又はY軸のことをアンテナ配列軸とも称する。)と、ロボット10の現在位置との関係によっても変わってくる。
例えば、基地局20側のアンテナ群25の配列が図12Aに示す如く配列している場合には、図12Bに示すように、上記X軸を含むXY平面に垂直な平面、もしくは上記Y軸を含むXY平面に垂直な平面にロボット10(のアンテナ14)が存在するときに比較的高い標定精度が得られる。尚、このような特性になることは、例えば、次のようにして理解することができる。
基地局20の各アンテナ251a〜251dとロボット10とが図13Aに示す位置関係にある場合を考える。尚、同図においてロボット10はX軸を含むXY平面に垂直な平面近傍に存在する。また図中、一点鎖線で示す弧線77,78は、ロボット10から送信された位置標定信号800の波面である。
同図から理解されるように、アンテナ251bとアンテナ251cとの間でロボット10から送信された位置標定信号800の到達時間に差がなく、またアンテナ251aとアンテナ251dとの間でも位置標定信号800の到達時間に差はなく、従ってY軸方向の位相差ΔΦ(y)は0である。
一方、アンテナ251aとアンテナ251bとの間ではロボット10から送信された位置標定信号800の到達時間に差があり、またアンテナ251cとアンテナ251dとの間についても位置標定信号800の到達時間に差がある。
図13Bは、基地局20のアンテナ群25とロボット10(のアンテナ14)とが図13Aの状態であるときに、これらをY軸の負の方向から眺めた図である。同図において、符号81、82で示す実線は、夫々、ロボット10から送信される位置標定信号800のうち、直接波として基地局20のアンテナ群25に到達する位置標定信号800である。また符号91、92で示す破線は、夫々、ロボット10から送信される位置標定信号800のうち、間接波(マルチパス、反射波等)として基地局20のアンテナ群25に到達する位置標定信号800である。このように、基地局20のアンテナ群25には、ロボット10から送信された位置標定信号800が、間接波と直接波とが合成された形で到達する。
ここで間接波91及び間接波92に着目すると、これらはアンテナ251b及びアンテナ251cへの到達時間とアンテナ251a及びアンテナ251dへの到達時間との間に差がある。従って、間接波91がアンテナ251b及びアンテナ251cが受信する位置標定信号800に与える影響(アンテナ251b及びアンテナ251cが受信する直接波に与える影響)と、間接波92がアンテナ251a及びアンテナ251dが受信する位置標定信号800に与える影響(アンテナ251a及びアンテナ251dが受信する直接波に与える影響)とは異なる。このため、間接波が存在する場合には、X軸方向の位相差Δφ(x)の測定精度に影響が生じることになる。
一方、アンテナ251bとアンテナ251cとの間では、間接波91と間接波92との間で到達時間に差がないため、間接波91及び間接波92がアンテナ251bとアンテナ251cの夫々が受信する位置標定信号800に与える影響(直接波に与える影響)は同じである。またアンテナ251aとアンテナ251dとの間でも、間接波91と間接波92との間で到達時間に差がないため、間接波91及び間接波92がアンテナ251aとアンテナ251dの夫々が受信する位置標定信号800に与える影響(直接波に与える影響)は同じである。従ってY軸方向の位相差Δ(y)の測定精度に与える影響は小さくなる。標定精度が上記の特性となることは、以上のように理解することができる。
このような位置標定システムの特性に着目し、本実施形態では、センタリングに際し、ロボット10が、上記X軸を含むXY平面に垂直な平面、もしくは上記Y軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したか否かを確認しつつ(比較的高い精度で確認できる。)、標定可能エリアにおいて高い精度が得られる基地局20(即ち図12における原点O)の近傍(高精度標定可能エリア)に確実かつ効率よく近づくようにしている。
<誤差補正処理>
図14は、推定現在位置に累積している誤差の補正に関してサービス提供システム1にて行われる処理(以下、誤差補正処理S1400と称する。)を説明するフローチャートである。以下、同図とともに誤差補正処理S1400について説明する。
同図に示すように、ロボット10は、オドメトリによって求めた推定現在位置に基づきサービス提供エリアを自律的に移動しつつサービスを提供する(S1401)。また上記移動やサービスの提供を行いつつ、ロボット10は、推定現在位置に累積している誤差を補正するタイミングの到来をリアルタイムに監視する(S1402)。尚、誤差を補正するタイミングは、例えば、所定の閾値を超えた誤差が累積していることが確認されるなどの所定の条件が満たされた場合に発生する。また誤差を補正するタイミングは、例えば、予め設定された時間が到来した場合や一定時間ごと(周期的)に発生する。
誤差を補正するタイミングが到来すると(S1402:YES)、ロボット10は位置標定信号800の送信を開始する(S1406)。尚、複数の基地局20が隣接して設けられているような場合には、ロボット10から位置標定信号800を連続的に送信するようにしてもよい。
基地局20は、予め設定された閾値を超える電界強度で位置標定信号800を受信したか否か、即ちロボット10が標定可能エリアに入ったか否かをリアルタイムに監視している(S1407)。基地局20は、上記閾値を超える電界強度で位置標定信号800を受信すると(S1407:YES)、受信した位置標定信号800によってロボット10の現在位置を標定し(S1408)、標定した現在位置をロボット10に通知する(S1409)。
ロボット10は、基地局20から標定結果(現在位置)を受信したか否かをリアルタイムに監視している(S1410)。ロボット10は、標定結果を受信すると(S1410:YES)、センタリングを開始する(S1411)。
センタリングを行っている間、ロボット10は、最新の標定結果を基地局20から繰り返し受信し、自身の現在位置をリアルタイムに把握する(S1410、S1412:NO)。またロボット10は、基地局20から送られてくる最新の標定結果に基づき、自身が高精度標定可能エリアに入ったか否かをリアルタイムに監視する(S1412)。ここでロボット10が高精度標定可能エリアに近づく程、標定精度は向上するので、ロボット10が高精度標定可能エリアに入ったことは高い精度で判定することができる。尚、ロボット10が高精度標定可能エリアに入ったか否かを基地局20側で監視し、ロボット10が高精度標定可能エリアに入った場合にその旨を基地局20からロボット10に通知するようにしてもよい。
ロボット10は、高精度標定可能エリアに入ったことを検知すると(S1412:YES)、その際に標定される自身の正確な現在位置を基地局20から取得し、これに基づき推定現在位置に累積している誤差を補正する(S1413)。尚、誤差の補正は、例えば、推定現在位置を算出する際に参照する基準位置を、基地局20から取得した正確な現在位置に基づき較正することにより行われる。
ロボット10は、推定現在位置に累積している誤差を補正すると、位置標定信号800の送信を停止し(S1414)、その後は自律的な走行及びサービスの提供を再開する(S1401)。
図15A及び図15Bは、ロボット10がセンタリングに際して行う制御処理(以下、センタリング処理S1500と称する。)を説明するフローチャートである。以下、これらの図とともにセンタリング処理S1500について説明する。
図15Aに示すように、ロボット10は、前進走行を行いつつ(S1501)、アンテナ配列軸を含む平面に垂直な平面(図10に示すX軸を含むXY平面に垂直な平面、もしくはY軸を含むXY平面に垂直な平面)に到達したか否かを判定する(S1502)。尚、前述したように、アンテナ配列軸の近傍では位置標定の精度が高くなるので、ロボット10がアンテナ配列軸に到達したか否かは正確に判定することができる。
S1502において、X軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したことを検知すると(S1502:X軸)、ロボット10は、第1象限からX軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したか否かを判定する(S1503)。第1象限からX軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したと判定した場合(S1503:YES)、ロボット10は直ちに右に90°方向転換する(S1504)。またロボット10は、この方向転換によって自身の現在位置が第1象限とは異なる象限に変化したか否かを判定し(S1505)、象限が変化したと判定した場合は(S1505:YES)更に右に90°方向転換し(S1506)、一方、象限が変化していないと判定した場合は(S1505:NO)更に左に90°方向転換する(S1507)。その後、処理はS1501に戻り、ロボット10は前進走行を続ける。
尚、このように一回目の方向転換の前後における象限の変化に応じて、適切な方向に更に二回目の方向転換を行うことで、ロボット10を確実かつ効率よく高精度標定可能エリアの方向に導くことができる。
図16に、一例として、ロボット10が、第1象限からX軸を含むXY平面に垂直な平面に到達し、一回目の方向転換によってロボット10が存在する象限が変化(第1象限から第4象限に変化)した場合のロボット10の軌跡を示す(同図中、破線がロボット10の軌跡を示す。)。
図15Aに戻り、S1503において、第1象限以外からX軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したと判定した場合(S1503:NO)、ロボット10はS1508からの処理を行う。
S1508では、ロボット10は、第2象限からX軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したか否かを判定する(S1508)。第2象限からX軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したと判定した場合(S1508:YES)、ロボット10は直ちに左に90°方向転換する(S1509)。またロボット10は、この方向転換によって自身の現在位置が第2象限とは異なる象限に変化したか否かを判定し(S1510)、象限が変化したと判定した場合は(S1510:YES)更に左に90°方向転換し(S1511)、一方、象限が変化していないと判定した場合は(S1510:NO)更に右に90°方向転換する(S1512)。その後、処理はS1501に戻り、ロボット10は前進走行を続ける。尚、このように一回目の方向転換の前後における象限の変化に応じて、適切な方向に更に二回目の方向転換を行うことで、ロボット10を確実かつ効率よく高精度標定可能エリアの方向に導くことができる。
S1508において、第2象限以外からX軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したと判定した場合(S1508:NO)、ロボット10は、図15BのS1513からの処理を行う。
図15BのS1513では、ロボット10は、第3象限からX軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したか否かを判定する(S1513)。第3象限からX軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したと判定した場合(S1513:YES)、ロボット10は直ちに右に90°方向転換する(S1514)。またロボット10は、この方向転換によって自身の現在位置が第3象限とは異なる象限に変化したか否かを判定し(S1515)、象限が変化したと判定した場合は(S1515:YES)更に右に90°方向転換し(S1516)、一方、象限が変化していないと判定した場合は(S1515:NO)更に左に90°方向転換する(S1517)。その後、処理は図15AのS1501に戻り、ロボット10は前進走行を続ける。尚、このように一回目の方向転換の前後における象限の変化に応じて、適切な方向に更に二回目の方向転換を行うことで、ロボット10を確実かつ効率よく高精度標定可能エリアの方向に導くことができる。
S1513において、第3象限以外からX軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したと判定した場合(S1513:NO)、ロボット10は、S1518からの処理を行う。
S1518では、ロボット10は、第4象限からX軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したか否かを判定する(S1518)。第4象限からX軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したと判定した場合(S1518:YES)、ロボット10は直ちに左に90°方向転換する(S1519)。またロボット10は、この方向転換によって自身の現在位置が第4象限とは異なる象限に変化したか否かを判定し(S1520)、象限が変化したと判定した場合は(S1520:YES)更に左に90°方向転換し(S1521)、一方、象限が変化していないと判定した場合は(S1520:NO)更に右に90°方向転換する(S1522)。その後、処理は図15AのS1501に戻り、ロボット10は前進走行を続ける。尚、このように一回目の方向転換の前後における象限の変化に応じて、適切な方向に更に二回目の方向転換を行うことで、ロボット10を確実かつ効率よく高精度標定可能エリアの方向に導くことができる。
S1518において、第4象限以外からX軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したと判定した場合(S1514:NO)、処理は図15AのS1501に戻り、ロボット10は前進走行を続ける。
図15AのS1502において、Y軸方向のアンテナ配列軸に到達したことを検知すると(S1502:Y軸)、ロボット10は、第1象限からY軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したか否かを判定する(S1533)。第1象限からY軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したと判定した場合(S1533:YES)、ロボット10は直ちに左に90°方向転換する(S1534)。またロボット10は、この方向転換によって自身の現在位置が第1象限とは異なる象限に変化したか否かを判定し(S1535)、象限が変化したと判定した場合は(S1535:YES)更に左に90°方向転換し(S1536)、一方、象限が変化していないと判定した場合は(S1535:NO)更に右に90°方向転換する(S1537)。その後、処理はS1501に戻り、ロボット10は前進走行を続ける。尚、このように一回目の方向転換の前後における象限の変化に応じて、適切な方向に更に二回目の方向転換を行うことで、ロボット10を確実かつ効率よく高精度標定可能エリアの方向に導くことができる。
S1533において、第1象限以外からY軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したと判定した場合(S1533:NO)、ロボット10はS1538からの処理を行う。
S1538では、ロボット10は、第2象限からY軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したか否かを判定する(S1538)。第2象限からY軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したと判定した場合(S1538:YES)、ロボット10は直ちに右に90°方向転換する(S1539)。またロボット10は、この方向転換によって自身の現在位置が第2象限とは異なる象限に変化したか否かを判定し(S1540)、象限が変化したと判定した場合は(S1540:YES)更に右に90°方向転換し(S1541)、一方、象限が変化していないと判定した場合は(S1540:NO)、更に左に90°方向転換する(S1542)。その後、処理はS1501に戻り、ロボット10は前進走行を続ける。尚、このように一回目の方向転換の前後における象限の変化に応じて、適切な方向に更に二回目の方向転換を行うことで、ロボット10を確実かつ効率よく高精度標定可能エリアの方向に導くことができる。
S1538において、第2象限以外からY軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したと判定した場合(S1538:NO)、ロボット10は、図15BのS1543からの処理を行う。
図15BのS1543では、ロボット10は、第3象限からY軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したか否かを判定する(S1543)。第3象限からY軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したと判定した場合(S1543:YES)、ロボット10は直ちに左に90°方向転換する(S1544)。またロボット10は、この方向転換によって自身の現在位置が第3象限とは異なる象限に変化したか否かを判定し(S1545)、象限が変化したと判定した場合は(S1545:YES)更に左に90°方向転換し(S1546)、一方、象限が変化していないと判定した場合は(S1545:NO)更に右に90°方向転換する(S1547)。その後、処理は図15AのS1501に戻り、ロボット10は前進走行を続ける。尚、このように一回目の方向転換の前後における象限の変化に応じて、適切な方向に更に二回目の方向転換を行うことで、ロボット10を確実かつ効率よく高精度標定可能エリアの方向に導くことができる。
S1543において、第3象限以外からY軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したと判定した場合(S1543:NO)、ロボット10は、S1548からの処理を行う。
S1548では、ロボット10は、第4象限からY軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したか否かを判定する(S1548)。第4象限からY軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したと判定した場合(S1548:YES)、ロボット10は直ちに右に90°方向転換する(S1549)。またロボット10は、この方向転換によって自身の現在位置が第4象限とは異なる象限に変化したか否かを判定し(S1550)、象限が変化したと判定した場合は(S1550:YES)更に右に90°方向転換し(S1551)、一方、象限が変化していないと判定した場合は(S1550:NO)更に左に90°方向転換する(S1552)。その後、処理は図15AのS1501に戻り、ロボット10は前進走行を続ける。尚、このように一回目の方向転換の前後における象限の変化に応じて、適切な方向に更に二回目の方向転換を行うことで、ロボット10を確実かつ効率よく高精度標定可能エリアの方向に導くことができる。
以上に説明したように、本実施形態のサービス提供システム1によれば、位置標定システムを利用して、ロボット10がオドメトリによって生成する推定現在位置に累積する誤差を補正することができる。また標定可能エリアのうち、アンテナ配列軸を含む平面に垂直な平面の近傍(X軸を含むXY平面に垂直な平面近傍、Y軸を含むXY平面に垂直な平面近傍)では比較的に高い標定精度が得られるという位置標定システムの特性を利用して、ロボット10がいずれの象限からX軸を含むXY平面に垂直な平面、又はY軸を含むXY平面に垂直な平面に到達したか否か(到達したか否かは比較的に高い精度で標定可能)に応じて、また方向転換の前後においてロボット10が存在する象限が変化したか否か(象限が変化したか否かは比較的に高い精度で標定可能)に応じて、ロボット10の走行方向を適切な方向に90°方向転換させることにより、ロボット10を高精度標定可能エリアまで導くので、ロボット10の移動方向を把握するために特別な仕組みを設けることなく、ロボット10を高精度標定可能エリアに導くことができる。このため、ロボット10に高精度で標定した現在位置を提供することができる。尚、本発明によれば、磁気等の外乱の影響が大きく、電子コンパス等のセンサが有効に機能しない環境でも、ロボット10を高精度標定可能エリアに導く仕組みを実現することができる。
以上の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
例えば、ロボット10に設ける位置標定信号800の送信手段として、アクティブ型もしくはパッシブ型のRFIDタグを用いてもよい。この場合、位置標定信号800は、RFIDタグが備えるアンテナコイルから自発的に送信するようにしてもよいし、送信側から電磁誘導により供給される電力を利用して受動的に送信するようにしてもよい。
また以上の実施形態では、アンテナ群25の各アンテナ251a〜251dが正方形状に配列している場合について説明したが、各アンテナ251a〜251dが長方形(矩形)状に配列している場合でも同様の効果を得ることができる。
またアンテナ配列軸の近傍を移動する際、マルチパス等の影響により基地局20が位相差θtの測定値として不連続な値を拾ってしまうことがあるが、位相差θtから位置を求める際に不連続値を無視するようにアルゴリズムを構成することで、そのような不連続値による標定精度の低下を防ぐことができる。
また以上の実施形態では、ロボット10が標定可能エリアに存在する場合にセンタリング走行を行うようにしているが、ロボット10がアンテナ配列軸を含む平面に垂直な平面の近傍(X軸を含むXY平面に垂直な平面近傍、Y軸を含むXY平面に垂直な平面近傍)に存在しており比較的に高い標定精度が得られている場合には、標定可能エリア外であってもセンタリングを行うようにしてもよい。
1 位置標定システム
10 ロボット
14 アンテナ
20 基地局
25 アンテナ群
104 サービス提供処理部
105 誤差補正処理部
204 位置標定処理部
205 ロボット現在位置判定部
206 位置標定結果通知部
800 位置標定信号

Claims (4)

  1. 位置情報を提供するシステムであって、
    自身の現在位置を標定するための無線信号である位置標定信号を送信する通信装置を備えた移動体と、
    第1のアンテナ対と第2のアンテナ対とが、前記第1のアンテナ対の各アンテナによって受信される前記位置標定信号の経路差と前記第2のアンテナ対の各アンテナによって受信される前記位置標定信号の経路差とが一致するように設けられ、前記第1のアンテナ対及び前記第2のアンテナ対が、前記第1のアンテナ対及び前記第2のアンテナ対の各アンテナが等間隔を開けて平面上に矩形状に並ぶように配置され、前記第1のアンテナ対の各アンテナ又は前記第2のアンテナ対の各アンテナによって受信される前記位置標定信号の位相差Δθに基づき前記移動体が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記移動体の現在位置を標定してこれを前記移動体に送信する基地局と
    を含み、
    前記基地局によって標定される前記移動体の現在位置に基づき、前記移動体が、前記矩形の中心を原点として前記矩形の一辺の方向に設定したX軸を含むXY平面に垂直な平面、もしくは、前記矩形の中心を原点として前記X軸と直角な方向に設定したY軸を含むXY平面に垂直な平面、のいずれかに到達したか否かを判定し、
    前記X軸を含むXY平面に垂直な平面に第1象限(Y>0,X>0のエリア)から到達した場合は前記移動体を右に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第1象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に当該移動体が第1象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
    前記Y軸を含むXY平面に垂直な平面に第1象限から到達した場合は前記移動体を左に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第1象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第1象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
    前記X軸を含むXY平面に垂直な平面に第2象限(X<0,Y>0のエリア)から到達した場合は前記移動体を左に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第2象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第2象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
    前記Y軸を含むXY平面に垂直な平面に第2象限から到達した場合は前記移動体を右に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第2象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第2象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
    前記X軸を含むXY平面に垂直な平面に第3象限(X<0,Y<0のエリア)から到達した場合は前記移動体を右に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第3象限に存在する場合は更に前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第3象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
    前記Y軸を含むXY平面に垂直な平面に第3象限から到達した場合は前記移動体を左に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第3象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第3象限以外の象限に存在する場合は更に前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
    前記X軸を含むXY平面に垂直な平面に第4象限(X>0,Y<0のエリア)から到達した場合は前記移動体を左に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第4象限に存在する場合は更に前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第4象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
    前記Y軸を含むXY平面に垂直な平面に第4象限から到達した場合は前記移動体を右に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第4象限に存在する場合は更に前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第4象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
    前記移動体が前記基地局の近傍に到達すると、そのときに標定される前記移動体の現在位置を前記移動体に提供する
    位置情報提供システム。
  2. 請求項に記載の位置情報提供システムであって、
    前記移動体は、オドメトリによって自身の現在位置を生成し、前記基地局の近傍に到達した際に前記基地局から提供される前記現在位置に基づき、オドメトリによって生成される前記現在位置に累積する誤差を補正する
    位置情報提供システム。
  3. 自身の現在位置を標定するための無線信号である位置標定信号を送信する通信装置を備えた自律的に移動する移動体と、
    第1のアンテナ対と第2のアンテナ対とが、前記第1のアンテナ対の各アンテナによって受信される前記位置標定信号の経路差と前記第2のアンテナ対の各アンテナによって受信される前記位置標定信号の経路差とが一致するように設けられ、前記第1のアンテナ対及び前記第2のアンテナ対が、前記第1のアンテナ対及び前記第2のアンテナ対の各アンテナが等間隔を開けて平面上に矩形状に並ぶように配置され、前記第1のアンテナ対の各アンテナ又は前記第2のアンテナ対の各アンテナによって受信される前記位置標定信号の位相差Δθに基づき前記移動体が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記移動体の現在位置を標定してこれを前記移動体に送信する基地局と
    を含んで構成される位置情報提供システムが、
    前記基地局によって標定される前記移動体の現在位置に基づき、前記移動体が、前記矩形の中心を原点として前記矩形の一辺の方向に設定したX軸を含むXY平面に垂直な平面、もしくは、前記矩形の中心を原点として前記X軸と直角な方向に設定したY軸を含むXY平面に垂直な平面、のいずれかに到達したか否かを判定し、
    前記X軸を含むXY平面に垂直な平面に第1象限(Y>0,X>0のエリア)から到達した場合は前記移動体を右に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第1象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に当該移動体が第1象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
    前記Y軸を含むXY平面に垂直な平面に第1象限から到達した場合は前記移動体を左に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第1象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第1象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
    前記X軸を含むXY平面に垂直な平面に第2象限(X<0,Y>0のエリア)から到達した場合は前記移動体を左に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第2象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第2象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
    前記Y軸を含むXY平面に垂直な平面に第2象限から到達した場合は前記移動体を右に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第2象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第2象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
    前記X軸を含むXY平面に垂直な平面に第3象限(X<0,Y<0のエリア)から到達した場合は前記移動体を右に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第3象限に存在する場合は更に前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第3象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
    前記Y軸を含むXY平面に垂直な平面に第3象限から到達した場合は前記移動体を左に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第3象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第3象限以外の象限に存在する場合は更に前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
    前記X軸を含むXY平面に垂直な平面に第4象限(X>0,Y<0のエリア)から到達した場合は前記移動体を左に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第4象限に存在する場合は更に前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第4象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
    前記Y軸を含むXY平面に垂直な平面に第4象限から到達した場合は前記移動体を右に90°方向転換させ、当該方向転換後も前記移動体が第4象限に存在する場合は更に前記転換方向と逆方向に90°方向転換させ、一方、当該方向転換後に前記移動体が第4象限以外の象限に存在する場合は更に前記移動体を前記転換方向と同方向に90°方向転換させ、
    前記移動体が前記基地局の近傍に到達すると、そのときに標定される前記移動体の現在位置を前記移動体に提供する
    位置情報提供方法
  4. 請求項に記載の位置情報提供方法であって、
    前記移動体は、オドメトリによって自身の現在位置を生成し、前記基地局の近傍に到達した際に前記基地局から提供される前記現在位置に基づき、オドメトリによって生成される前記現在位置に累積する誤差を補正する
    位置情報提供方法
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