JP6086097B2 - 多段相変化材料および多値記録相変化メモリ素子 - Google Patents

多段相変化材料および多値記録相変化メモリ素子 Download PDF

Info

Publication number
JP6086097B2
JP6086097B2 JP2014124774A JP2014124774A JP6086097B2 JP 6086097 B2 JP6086097 B2 JP 6086097B2 JP 2014124774 A JP2014124774 A JP 2014124774A JP 2014124774 A JP2014124774 A JP 2014124774A JP 6086097 B2 JP6086097 B2 JP 6086097B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase change
phase
layer
resistance
stage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014124774A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016004924A (ja
Inventor
須藤 祐司
祐司 須藤
小池 淳一
淳一 小池
雄太 齊藤
雄太 齊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku University NUC
Original Assignee
Tohoku University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku University NUC filed Critical Tohoku University NUC
Priority to JP2014124774A priority Critical patent/JP6086097B2/ja
Publication of JP2016004924A publication Critical patent/JP2016004924A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6086097B2 publication Critical patent/JP6086097B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Semiconductor Memories (AREA)

Description

本発明は、多値記録相変化メモリ素子に適した多段相変化材料及びその材料を用いた多値記録相変化メモリ素子に関する。
近年、電子機器の急速な市場拡大に伴い、Flashメモリに代わる次世代不揮発性メモリとして、磁気抵抗メモリ(MRAM:Magnetroresistive Random Access Memory)、抵抗変化メモリ(ReRAM:Resistancne Random Access Memory)、相変化メモリ(PCRAM:Phase Change Random Access Memory)などが盛んに研究開発されている。その中でも相変化メモリのメモリセルは単純な構造を有するため、製造コストや集積度の面において他のメモリに比べて優れている。
相変化メモリの情報記録層には相変化材料が用いられており、相変化材料のアモルファス相(高電気抵抗)と結晶相(低電気抵抗)との間の可逆的な電気抵抗変化を利用して、メモリセルに情報が記録される。
相変化材料のアモルファス相の電気抵抗と結晶相の電気抵抗との比は10以上と大きく、記録情報の読み取りマージンが広いことも相変化メモリが他のメモリに比べて優れている特徴の一つである。
アモルファス相の相変化材料は、結晶化温度Tx以上へ加熱することにより結晶相へ変化し、また、結晶相の相変化材料は、結晶化温度Txよりも高い融点Tm以上へ加熱後、急冷することによりアモルファス相へ変化する。
相変化メモリのメモリセルの相変化には、相変化材料への電流・電圧の印可により発生するジュール熱が用いられる。例えば、相変化材料を融点T以上にジュール加熱して高電気抵抗のアモルファス相とすることによりメモリセルをリセット状態[1]とし、また、相変化材料を結晶化温度T以上かつ融点T未満にジュール加熱して低電気抵抗の結晶相とすることによりメモリセルをセット状態[0]とする。この[1]と[0]の違いを利用して情報がメモリセルに記録される。
現在、相変化メモリ用相変化材料としては、DVD−RAM(Digital Versatile Disk−Random Access Memory)といった光ディスクに用いられているGeSbTe(GST)が広く検討されている(例えば非特許文献1、2参照)。
一方、メモリデバイスの高性能化に伴い、相変化メモリの更なる大容量化が求められている。大容量化を可能にする技術の一つとして、多値記録技術が挙げられる(例えば非特許文献3参照)。一般には、電気抵抗の異なる二つの状態(リセット状態、セット状態)をそれぞれ1、0とし1ビットの情報をメモリセルに書き込む。しかし、多値記録では、電気抵抗の異なる二より多い複数の状態を相変化材料に持たせることで、同じメモリセルサイズにもかかわらず相変化メモリの記録容量を増やすことが可能になる。一つのセルに2ビットを書き込むためには11、10、01、00という2=4の状態が必要になり、一つのセルにnビットの情報を書き込むためには2の状態が必要になる。
また、メモリセルデバイスには繰り返し書き換え可能な回数が多いことも求められる。相変化メモリによる繰り返し故障の主な原因は、メモリセルの相変化材料と電極材料との間での剥離や空隙の形成であると考えられている(非特許文献3参照)。GeSbTe化合物のアモルファス相と結晶相とは体積の相違が8%ほどあるため、相変化を繰り返すことにより相変化材料の界面に応力が蓄積され故障へとつながる(非特許文献参照4)。そのため、繰り返し書き換え可能な回数を多くするためには、アモルファス相と結晶相との間での体積の相違が小さいことが望ましい。
特許文献1には、一つのメモリセルに多値の情報を記録する技術が開示されている。この特許文献1では、広い可変範囲の電気抵抗値を有し、選択された電気入力信号に応答して可変範囲内の複数の抵抗値のうちの一つが設定される能力が備わった記憶材料を用いると記述されている。しかしながら、一つの記憶材料の相状態を段階的に制御することは、結晶相とアモルファス相という二つの相状態を制御することに比べて非常に困難であり、各状態間の抵抗マージンが少なくなり、データの誤書き換えや誤読み取りの可能性が高くなる。
特許文献2では、電流パルスおよび/または電圧パルスを制御することで相変化メモリセルに所望の抵抗状態をプログラムする技術が開示されている。印可される電流および/または電圧のレベルは相変化材料内に生じる温度に相当する。そこで、温度を制御することにより、低電気抵抗を有する完全な結晶状態と高電気抵抗を有するアモルファス状態との間に中間状態を持たせることで、多値記録が実現できると記述されている。しかしながら、特許文献1と同様に、電流および/または電圧パルスによる中間状態の制御は困難であり、データの誤書き換えや誤読み取りの可能性が高くなる。
特許文献3では、複数の部分メモリ層で一つのメモリセルを形成し、複数の部分メモリ層の電気抵抗で多値の情報を記録する技術が開示されている。ただし、複数の部分メモリ層は、層幅及び層長さ(電極間距離)の少なくとも一方がそれぞれの部分メモリ層間で互いに異なるように形成されると記述されている。しかしながら、一つのメモリセルにつき複数の部分メモリ層を形成するので、多値記録用のメモリセルとしてはメモリ一つ当たりの面積が大きくなる可能性がある。
特許文献4では、積層された二層のセルアレイを用いて多値の情報を記録する技術が開示されている。ただし、多値記録は、ワード線を共有して積層された二つのセルアレイの間で同時アクセスされる二つのメモリセルのデータ状態の四つの組み合わせを利用すると記述されている。しかしながら、二つのメモリセルを用いるため、多値記憶用のセンスアンプ回路が必要になるなど制御が複雑になる。
非特許文献5では、GeTe化合物とSbTe化合物を交互に40層成膜することで作製した結晶−アモルファス超格子構造が開示されている。非特許文献5によれば、すべての構成層が結晶相となる状態と、すべての構成層がアモルファス相となる状態に加えて、電気パルスを制御し部分的にアモルファス相と結晶相が混在する層を形成させることで、中間抵抗状態を実現できると記述されている。しかしながら、相変化材料を多層に積層させることは製造プロセスの複雑化を招く。
非特許文献6では、Ge−Sb−Se相変化材料を用いた多値記録の技術が開示されている。Ge15Sb85Se0.8アモルファス薄膜は昇温に伴い528Kと602Kで二段階の結晶化挙動を示し、この合金を用いてデバイスを作製することで、電気パルス制御による三段階の抵抗状態が得られると記述されている。しかしながら、電気抵抗が明確に二段階に変化するための組成はSe濃度が0.8%のときのみで、0%もしくは1.5%では十分な抵抗の中間状態は得られず、実現できる組成の幅が小さい。さらに、母合金であるGe15Sb85は、アモルファス相と結晶相との間の体積変化が8%程度と大きいことが報告されているため、繰り返し特性に悪影響を与える可能性が高い(例えば非特許文献7)。また、二値以上の記録を行う場合、最低でも抵抗状態は四状態必要であるので、二段階相変化材料だけでは三状態しか得られず、充分ではない。
非特許文献8では、GeCuTeとGeSbTeという異なる二種類の相変化材料を積層させることで、三段階の抵抗状態を実現させる技術が開示されている。異なる相変化材料が二種類ある場合、セルの直列抵抗はRA1+RA2、RA1+RC2、RC1+RA2、RC1+RC2の四段階が考えられる。ここで、A及びCはそれぞれアモルファス状態及び結晶状態であり、1及び2は相変化材料1及び相変化材料2であり、RA1>>RA2>>RC1≒RC2という関係が成り立つとする。これは、相変化材料の結晶相は、合金組成が変わっても電気抵抗が桁違いに変わることはないが、アモルファス相は、合金組成が変わると電気抵抗も桁違いに変わることに起因する。しかしながら、直列抵抗の場合、一般に電気抵抗が高い相変化材料の状態により全体の電気抵抗が決まってしまうため、RA1+RA2とRA1+RC2は相変化材料2の状態によらず、相変化材料1のRA1の電気抵抗によって決まってしまう。すなわちRA1+RA2≒RA1+RC2となり、両者の電気抵抗に有意な差は現れない。そのため二種類の相変化材料の組み合わせでは、電気抵抗に有意な差のある状態は三つとなる。一方で、2ビット状態を達成するには、電気抵抗の状態が四段階必要である。そこで非特許文献8では、さらにSi3.9Sb45.6Te50.5という材料を組み合わせて三層積層構造を作製すれば、四段階の抵抗状態が実現できる可能性があると報告している。しかしながら、三つの異なる材料を積層し、さらにそれらの融点、結晶化温度、電気抵抗値制御を満足させることは至難である。特に書き換え時に、望まない材料も相変化を起こしてしまえば誤書き換えにつながる。
非特許文献9では、Sb50Se50とGa30Sb70という二種類の相変化材料を少なくとも六回以上交互に積層することで三段階の抵抗状態を実現する技術が開示されている。しかしながら、二つの相変化材料しか使われていないため、抵抗状態は三段階にとどまっており、さらに膜を積層して作製することは製造工程の複雑化を招く。
以上のように、これまで提案されている多値記録相変化メモリでは、1)一つの相変化材料の電気抵抗を制御する場合では、各状態の電気抵抗のマージンが低く、信頼性に乏しい、2)複数の部分メモリ層やメモリセルを用いる場合では、メモリセルあたりの回路面積が増大し、制御が複雑化する、3)二段階に抵抗が変化する合金のみを用いる場合では、四段階の抵抗状態を持たせることができない、4)三つの相変化材料を積層させる場合では、工程が複雑化し、融点、結晶化温度、電気抵抗値などの制御が困難である、といった課題があり、充分に実用化に耐えうる技術は存在しない。
特表平11−510317号公報 特開2007−335068号公報 特許第4492816号公報 特許第4660095号公報
監修:奥田昌宏、次世代光記録技術と材料、シーエムシー出版、2004年 監修:小柳光正、次世代半導体メモリの最新技術、シーエムシー出版、2009年 S.Raoux et al.,Phase Change Materials:Science and Applications,Springer,2009 R.Detemple et al.,"Identification of Te alloys with suitable phase change characteristics",Applied Physics Letters,83(2003)p.2572 T.C.Chong et al.,"Crystalline Amorphous Semiconductor Superlattice",Physical Review Letters,100(2008)p.136101 Y.Gu et al.,"Novel phase−change material GeSbSe for application of three−level phase−change random access memory",Solid-State Electronics,54(2010)p.443 S.Raoux et al.,"Phase transitions in Ge−Sb phase change materials",Journal of Applied Physics,105(2009)p.064918 Y.Saito et al.,"Multiresistance Characteristics of PCRAM With Ge1Cu2Te3 and Ge2Sb2Te5 Films",IEEE Electron Device Letters,33(2012)p.1399 Y.Hu et al.,"Superlattice−like Sb50Se50/Ga30Sb70 thin films for high−speed and high density phase change memory application",Applied Physics Letters,103(2013)p.152107
本発明は、上述した従来の多値記録相変化メモリの問題点を改善する目的でなされたものであり、実用性に優れた多値記録相変化メモリ素子を得るために適した新規な多段相変化材料を用いた多値記録相変化メモリを提供することを課題とする。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、GeとCuとTeを含む材料においてアモルファス相が得られ、昇温とともに二段階の電気抵抗の変化が起こるとの知見を得た。そして、この材料と一段階の電気抵抗の変化を示す相変化材料とを組み合わせることで、二種類の相変化材料だけで四つの抵抗状態、すなわち2ビット多値記録が可能であることを見出した。
上記知見に基づき、本発明の一態様としては、温度の上昇と共に電気抵抗が一段階の変化を示す相変化材料で形成された第1の相変化層と、温度の上昇と共に電気抵抗が二段階の変化を示す上記の多段相変化材料で形成された第2の相変化層と、を備えるメモリ層を具備し、前記多段相変化材料は、一般化学式、GeCuTe100-x-yで示される組成を有し、式中、xは18.0(at.%)以上、36.0(at.%)以下、yは16.0(at.%)以上、32.0(at.%)以下の範囲内で、45(at.%)≦x+y≦55(at.%)となるように選択される多段相変化材料であり、前記第1の相変化層の電気抵抗は、前記第2の相変化層における第1段階目の電気抵抗の変化が生じる温度よりも低い温度で一段階で変化し、前記第1の相変化層のアモルファス相の電気抵抗が、前記第2の相変化層のアモルファス相の電気抵抗よりも高い、4値(2ビット)の情報の書き込みが可能な多値記録相変化メモリ素子が提供される。
その多値記録相変化メモリ素子において、前記相変化材料はGeTe系材料を含んでいてもよい。
本発明の他の態様としては、温度の上昇と共に電気抵抗が一段階の変化を示す相変化材料で形成された第1の相変化層と、温度の上昇と共に電気抵抗が二段階の変化を示す多段相変化材料で形成された第2の相変化層と、を備えるメモリ層を具備し、前記多段相変化材料は、一般化学式、GeCuTe100-x-yで示される組成を有し、式中、xは18.0(at.%)以上、36.0(at.%)以下、yは16.0(at.%)以上、32.0(at.%)以下の範囲内で、45(at.%)≦x+y≦55(at.%)となるように選択される多段相変化材料であり、前記第1の相変化層の電気抵抗は、前記第2の相変化層における第1段階目の電気抵抗の変化が生じる温度と第2段階目の電気抵抗の変化が生じる温度との間の温度で電気抵抗が一段階で変化し、前記第1の相変化層のアモルファス相の電気抵抗が、前記第2の相変化層のアモルファス相の電気抵抗よりも低い、4値(2ビット)の情報の書き込みが可能な多値記録相変化メモリ素子が提供される。
その多値記録相変化メモリ素子において、前記相変化材料はGaSb系材料を含んでいてもよい。
その多値記録相変化メモリ素子において、前記メモリ層は、前記第1の相変化層と前記第2の相変化層との積層体であり、前記積層体は前記メモリ層に通電するための第1の電極層と第2の電極層との間に配置されていてもよい。
その多値記録相変化メモリ素子において、前記第1の相変化層と前記第2の相変化層との間に他の電極層が配置されていてもよい。
実用性に優れた多値記録相変化メモリ素子を得るために適した新規な多段相変化材料を用いた多値記録相変化メモリ素子が提供される。
図1は、実施例及び比較例に係る相変化材料の組成とその物理特性を示す表である。 図2Aは、実施例及び比較例に係る相変化材料薄膜の電気抵抗の温度依存性を示すグラフである。 図2Bは、実施例に係る相変化材料薄膜の電気抵抗の温度依存性を示すグラフである。 図3Aは、比較例に係る相変化材料薄膜の相変化に伴う膜厚の変化を示すグラフである。 図3Bは、実施例に係る相変化材料薄膜の相変化に伴う膜厚の変化を示すグラフである。 図3Cは、実施例及び比較例に係る相変化材料薄膜の相変化に伴う体積変化を示すグラフである。 図4Aは、Geの割合と体積変化との関係を示すグラフである。 図4Bは、Cuの割合と体積変化との関係を示すグラフである。 図5は、二種類の相変化材料の組み合わせと多値記録の実現可能性との関係を示す表である。 図6は、実施例及び比較例に係る相変化材料薄膜の電気抵抗の温度依存性を示すグラフである。 図7は、実施例に係る多値記録相変化メモリセルの構造を示す概略断面図である。 図8Aは、四段階の電気抵抗状態を可能にする状態の組み合わせと、各状態の抵抗値を示すグラフである。 図8Bは、四段階の電気抵抗状態を可能にする状態の組み合わせと、各状態の抵抗値を示すグラフである。 図9は、他の実施例に係る多値記録相変化メモリセルの構造を示す概略断面図である。
本発明者らは、二段階の電気抵抗変化を示し、かつ結晶化に伴う体積変化が小さい材料を追求すべく、Ge-Cu-Te系の相変化材料において、種々の実験を行った結果、以下に示す特徴を有する材料において、本発明の目的を達成することができることを見出した。本発明者らが行った実験結果の一部を、後段で説明する図1及び図5に示している。以下、本発明の実施の形態について説明する。
実施の形態に係る多段相変化材料は、二段階で電気抵抗が変化する相変化材料、すなわち二段抵抗変化型相変化材料であって、GeとCuとTeを含有し、下記の化学式、
GeCuTe100-x-y
で表現される組成を有する。ただし、式中、xは18.0(at.%)以上、36.0(at.%)以下、yは16.0(at.%)以上、32.0(at.%)以下の範囲内で、45(at.%)≦x+y≦55(at.%)となるように選択されている。この二段抵抗変化型相変化材料GeCuTe100-x-y(以下、単に「GeCuTe」とも記す)は、温度により電気抵抗が二段階に変化し、電気抵抗が相対的に高いアモルファス相と、電気抵抗が相対的に中位の第1の結晶相と、電気抵抗が相対的に低い第2の結晶相という三つの相状態を取ることが可能であり、三つの相状態の間での体積変化が非常に小さいという特徴を有している。
上記化学式において、Geを18.0(at.%)以上、36.0(at.%)以下の範囲内とし、Cuを16.0(at.%)以上、32.0(at.%)以下の範囲内とする理由は、この範囲よりもGeが多いか又は少ない場合、又は、この範囲よりもCuが多いか又は少ない場合には、電気抵抗が二段階に変化しないからである。言い換えると、Ge及びCuがそれぞれ上記の範囲にない場合、アモルファス相、第1の結晶相及び第2の結晶相という三つの相状態を取ることができないからである。また、Geは22.0(at.%)以上、34.0(at.%)以下の範囲内であることが好ましく、25.0(at.%)以上、32.0(at.%)以下の範囲内であることがより好ましい。また、Cuは18.0(at.%)以上、29.0(at.%)以下の範囲内であることが好ましく、21.0(at.%)以上、27.0(at.%)以下の範囲内であることがより好ましい。
更に、上記化学式において、(x+y)を45(at.%)≦x+y≦55(at.%)の範囲内とする理由は、この範囲よりも(x+y)が多いか又は少ない場合には、GeCuTeが第1の結晶相や第2の結晶相が所望の結晶構造にならないからである。また、(x+y)は、47(at.%)≦x+y≦53(at.%)の範囲内であることが好ましい。
上記範囲内において、GeCuTeが二段階の電気抵抗の変化を示し、アモルファス相、第1の結晶相及び第2の結晶相という三つの相状態を取るとき、GeCuTeにおける3つの相状態の間での体積変化は非常に小さくなる。
上記のGeCuTeにおいて、アモルファス相からの第1段階目の変化で生じる第1の結晶相は、斜方晶構造を有し、結晶化温度は約240℃、電気抵抗率は約5×10-4Ωcmを示すGeCuTeであると考えられる。また、第2段階目の変化で生じる第2の結晶相は、菱面体晶構造を有し、結晶化温度は約320℃、電気抵抗率は約4×10-4Ωcmを示すGeTeであると考えられる。
上記のGeCuTeは、例えば、単独で3値の情報の書き込みが可能な多値記録相変化メモリ素子のメモリ層の材料に適用することはできる。しかし、4値(2ビット)の情報の書き込みが可能な多値記録相変化メモリ素子のメモリ層の材料に適用する場合には、1値分の情報を書き込む材料が不足である。したがって、上記GeCuTeに、1値分の情報を書き込む相変化材料を組み合わせて対応する。
すなわち、実施の形態に係る多値記録相変化メモリ素子は、温度の上昇と共に電気抵抗が一段階の変化を示す相変化材料、すなわち一段抵抗変化型相変化材料で形成された第1の相変化層と、温度の上昇と共に電気抵抗が二段階の変化を示す上述の多段相変化材料、すなわち二段抵抗変化型相変化材料で形成された第2の相変化層と、を備えるメモリ層を具備している。ここで、第1の相変化層の電気抵抗は、第2の相変化層における第1段階目の電気抵抗の変化が生じる温度よりも低い温度で一段階で変化する。また、第1の相変化層のアモルファス相の電気抵抗が、第2の相変化層のアモルファス相の電気抵抗よりも高い。この多値記録相変化メモリ素子は、4値(2ビット)の情報の書き込みが可能である。
このように、第2の相変化層の二段抵抗変化型相変化材料GeCuTeと組み合わせる第1の相変化層の一段抵抗変化型相変化材料としては、二段抵抗変化型相変化材料と比較して、結晶化温度が低く、かつアモルファス相の電気抵抗が高い材料を選択する。その理由は、一段抵抗変化型相変化材料の結晶化温度が二段抵抗変化型相変化材料の結晶化温度と同程度以上の場合、メモリ層へ結晶化パルスを印可したときに二つの材料が同時に結晶化してしまい、四段階の電気抵抗の状態が得られなくなるためである。更に、一段抵抗変化型相変化材料のアモルファス相の電気抵抗が二段抵抗変化型相変化材料のアモルファス相の電気抵抗と同程度の場合、一段抵抗変化型相変化材料が結晶化しても、二段抵抗変化型相変化材料がアモルファス相の状態であれば、一番抵抗が高い状態と二番目に抵抗が高い状態の差が小さくなり、四つの電気抵抗の状態が得られなくなるためである。このような特性を有する一段抵抗変化型相変化材料としては、特に制限はないが、GeTe系材料を含むことが好ましく、GeTeを含むことがより好ましい。GeTeの組成は、Ge:Teが厳密に1:1である必要はなく、±5%程度の誤差を有していてもよい。
また、実施の形態に係る多値記録相変化メモリ素子は、温度の上昇と共に電気抵抗が一段階の変化を示す相変化材料、すなわち一段抵抗変化型相変化材料で形成された第1の相変化層と、温度の上昇と共に電気抵抗が二段階の変化を示す上述の多段相変化材料、すなわち二段抵抗変化型相変化材料で形成された第2の相変化層と、を備えるメモリ層を具備している。ここで、第1の相変化層の電気抵抗は、第2の相変化層における第1段階目の電気抵抗の変化が生じる温度と第2段階目の電気抵抗の変化が生じる温度との間の温度で電気抵抗が一段階で変化する。また、第1の相変化層のアモルファス相の電気抵抗が、第2の相変化層のアモルファス相の電気抵抗よりも低い。この多値記録相変化メモリ素子は、4値(2ビット)の情報の書き込みが可能である。
このように、第2の相変化層の二段抵抗変化型相変化材料GeCuTeと組み合わせる第1の相変化層の一段抵抗変化型相変化材料としては、一段抵抗変化型相変化材料の結晶化温度が、二段抵抗変化型相変化材料の第1結晶化温度と第2結晶化温度との間の範囲にあり、かつ一段抵抗変化型相変化材料のアモルファス相の電気抵抗が二段抵抗変化型相変化材料のアモルファス相の電気抵抗よりも低い材料を選択する。その理由は、一段抵抗変化型相変化材料のアモルファス相の電気抵抗が二段抵抗変化型相変化材料のアモルファス相の電気抵抗よりも低い場合、一段抵抗変化型相変化材料の結晶化温度が最も高いと、二段抵抗変化型相変化材料が第1の結晶相の状態であるか第2の結晶相の状態であるかに関係なく、一段抵抗変化型相変化材料のアモルファス相の電気抵抗で全体の抵抗が決まってしまい、四段階の抵抗状態が得られなくなるためである。更に、一段抵抗変化型相変化材料の結晶化温度が最も低いと、一段抵抗変化型相変化材料がアモルファス相であるか結晶相であるかに関係なく、二段抵抗変化型相変化材料のアモルファス相の電気抵抗で全体の抵抗が決まってしまい、四つの電気抵抗の状態が得られなくなるためである。このような特性を有する一段抵抗変化型相変化材料としては、特に制限はないが、GaSb系材料を含むことが好ましく、Ga24Sb76を含むことがより好ましい。GeSbの組成は、Ge:Sbが厳密に24:76である必要はなく、±5%程度の誤差を有していてもよい。
上記の多値記録相変化メモリ素子では、メモリ層は、第2の相変化層と第1の相変化層との積層体であってもよい。積層体は、基板上に設けられ、メモリ層に通電するための第1の電極層と第2の電極層との間に配置されていてもよい。具体的には、多値記録相変化メモリ素子は、基板(絶縁層を有してもよい)上に形成された第1の相変化層と、第1の相変化層上に形成された第2の相変化層と、第1の相変化層の端及び第2の相変化層の端にそれぞれ形成された第1電極層及び第2の電極層とを含み、第1の相変化層と第2の相変化層の露出部分が絶縁層により覆われていることが好ましい。絶縁層としては、SiO、ZnS-SiO、Siなどが例示される。二つの電極層としては、W、TiN、Al、Cuなどが例示される。なお、第1の相変化層と第2の相変化層の位置関係は逆であってもよい。
更に、上記の多値記録相変化メモリ素子では、第2の相変化層と第1の相変化層との間に他の電極層が配置されていてもよい。具体的には、上記多値記録相変化メモリ素子に、更に、第1の電極層と第1の相変化層との間、及び、第1の相変化層と第2の相変化層との間に発熱性電極層があることが好ましい。発熱性電極層としては、W、TiWのような金属、TiNのような窒化物、及び酸化物などが挙げられる。第1の相変化層と第2の相変化層の露出部は絶縁層により覆われている。なお、第1の相変化層と第2の相変化層の位置関係は逆であってもよい。
次に、実施の形態に係る多段相変化材料すなわち二段抵抗変化型相変化材料GeCuTeの製造方法について説明する。GeCuTeの製造方法としては、Ge、Cu及びTeを含有した各種ターゲットを用いた物理蒸着法(スパッタリング等)により、各種基板上や絶縁層上に多段相変化材料を成膜する。具体的には、ターゲットに各純金属(Ge、Cu及びTe)又は各二元合金(Ge-Te合金及びCu-Te合金)を用い、多元スパッタリングにより成膜出力を変化させて各元素の濃度を調整しながら多段相変化材料を成膜する。あるいは、予め成分調整した三元合金ターゲット(Ge-Cu-Te合金)を用いてスパッタリングにより多段相変化材料を成膜する。成膜時における基板温度は、必要に応じて室温から所望の温度まで変えることができる。基板温度が作製する材料の結晶化温度よりも低い場合には、材料はアモルファス相を呈し、基板温度が結晶化温度よりも高い場合には、材料は結晶相を呈する。
以上説明された実施の形態の多段相変化材料は、アモルファス相と結晶相(上述の第2の結晶相)だけでなく、温度範囲で少なくとも30℃以上に亘って存在する中間の相(上述の第1の結晶相)を有し、三段階の電気抵抗の状態を示し、かつ体積変化が4%以下である。したがって、この多段相変化材料(二段抵抗変化型相変化材料)と一般的な相変化材料(一段抵抗変化型相変化材料)とを組み合わせることで、二種類しか材料を使わないにもかかわらず、四つの電気抵抗の状態を有することができ、2ビット記録が実現できる。また、体積変化が小さいため、繰り返し動作による故障が起き難く、高繰り返し書き換え回数を実現できる。その結果、この多段相変化材料を用いて実用性の高い多値記録相変化メモリ素子を構成することが可能となる。
まず、多段相変化材料の実施例について説明する。
図1は、実施例及び比較例に係る相変化材料の組成とその物理特性を示す表である。実施例1〜3の試料は多段相変化材料すなわち二段抵抗変化型相変化材料で形成された相変化材料薄膜である。一方、比較例1〜3の試料は一般的な相変化材料すなわち一段抵抗変化型相変化材料で形成された相変化材料薄膜である。実施例1〜3及び比較例1〜3の試料は、RFスパッタリング装置を用いて、SiO/Si基板上に200nmの膜厚で形成された。スパッタリングでは、ターゲットとしてGeTe合金及びCuTe合金を用い、各ターゲットの成膜出力を調整して、所望の組成を有する相変化材料のアモルファス相の薄膜を作製した。実施例1〜3の試料(二段抵抗変化型相変化材料)は、GeCuTe100-x-yの組成であった。ただし、xは27.2(at.%)以上、31.4(at.%)以下、yは21.1(at.%)以上、24.3(at.%)以下、(x+y)は51.5(at.%)以上、52.5(at.%)以下の組成範囲であった。また、比較例1〜3の試料(一段抵抗変化型相変化材料)は、GeTe、Ge46.2Cu5.1Te48.7及びGe17.4Cu33.6Te49.0の組成であった。なお、各試料の組成は、走査電子顕微鏡−エネルギー分散型X線分光法(SEM−EDS;Scanning Electron Microscopy - Energy Dispersive Spectroscopy)により測定した。
図1には、実施例1〜3及び比較例1〜3の試料の結晶化温度TC)、結晶化による体積変化(%)及び抵抗変化のタイプが示されている。ここで、結晶化温度Txについては、二端子法を用いて昇温過程(昇温速度:10C/分)における電気抵抗を測定し、電気抵抗が急激な低下を開始する温度とした。体積変化については、原子間力顕微鏡法により昇温前のアモルファス相の膜厚(t)と昇温、冷却後の結晶相の膜厚(t)を測定し、((t/t)-1)×100(%)から求めた。抵抗変化のタイプについては、昇温過程における電気抵抗の変化の挙動から判断した。
図1に示されるように、比較例1〜3の相変化材料薄膜は一段階の電気抵抗の変化、すなわちアモルファス相から結晶相への変化を示したのに対して、実施例1〜3の相変化材料薄膜は二段階の電気抵抗の変化、すなわちアモルファス相から第1の結晶相への変化及び第1の結晶相から第2の結晶相への変化を示した。言い換えると、比較例1〜3の相変化材料薄膜の結晶化温度は一つであるのに対して、実施例1〜3の相変化材料薄膜の結晶化温度は二つであった。以下、比較例1及び実施例2、3を例に具体的に説明する。
図2Aは、比較例1及び実施例2の相変化材料薄膜について、二端子法にて得られた昇温・降温時における電気抵抗の変化を示す。ただし、縦軸及び横軸はそれぞれ電気抵抗(Ω)及び温度(℃)を示し、曲線M1及びM2はそれぞれ比較例1及び実施例2の相変化材料薄膜を示す。図2Aに示されるように、比較例1の相変化材料薄膜(曲線M1)は、アモルファス相の電気抵抗が非常に高いが、結晶化が起きたと考えられる結晶化温度Txにおいて電気抵抗が急激に減少した。このように比較例1の相変化材料薄膜は、一段階で電気抵抗が変化したが、結晶化後の降温過程において電気抵抗は殆ど変化しなかった。一方、実施例2の相変化材料薄膜(曲線M2)は、最初の結晶化、すなわち第1の結晶化が起きたと考えられる第1結晶化温度Tx1において電気抵抗が急激に減少したが、完全には減少し切らなかった。その後、更に昇温を行うと、次の結晶化、すなわち第2の結晶化が起きたと考えられる第2結晶化温度Tx2において再び電気抵抗が急激に減少した。そして完全に結晶化した後の結晶相の電気抵抗は、比較例1の相変化材料薄膜と実施例2の相変化材料薄膜とで殆ど変わりなかった。このように電気抵抗の昇温中における変化から、電気抵抗、すなわち結晶構造の一段階又は二段階の変化、及び、その変化が起きる温度、すなわち結晶化温度Tがわかる。したがって、この結果に基づいて、図1の抵抗変化のタイプ及び結晶化温度を判断した。図2Aの例では、比較例1の相変化材料薄膜については、曲線M1より、結晶化温度Tは188℃であり、抵抗変化のタイプは一段階であった。一方、実施例2の相変化材料薄膜については、曲線M2より、結晶化温度Tは第1結晶化温度Tx−1が238℃、第2結晶化温度Tx−2が320℃であり、抵抗変化のタイプは二段階であった。
図2Bは、実施例3の相変化材料薄膜について、二端子法にて得られた昇温・降温時における電気抵抗変化を示す。ただし、縦軸及び横軸は図2Aと同様である。曲線M3は実施例3の相変化材料薄膜を示す。図2Bに示されるように、実施例3の相変化材料薄膜(曲線M3)では、第1結晶化温度Tx−1が225℃、第2結晶化温度Tx−2が318℃であり、抵抗変化のタイプは二段階であった。また、第1結晶化温度Tx−1以上、第2結晶化温度Tx−2以下の温度まで昇温した後、すなわち第1の結晶化の後に降温すると、第1の結晶化での電気抵抗がそのまま維持されて、室温まで殆ど変わらなかった。同様に、第2結晶化温度Tx−2以上の温度まで昇温した後、すなわち第2の結晶化の後に降温すると、第2の結晶化での電気抵抗がそのまま維持されて、室温まで殆ど変わらなかった。そして、第1の結晶化の後の電気抵抗と第2の結晶化の後の電気抵抗とは室温において1桁以上異なることから、これらの状態はデータを読み取るための充分な差を有していることが分かった。
なお、上記の図2Aや図2Bの場合と同様にして、比較例2及び比較例3の相変化材料薄膜では、結晶化温度Tは226℃及び223℃であり、抵抗変化のタイプは一段階であった。また、実施例1の相変化材料薄膜では、第1結晶化温度Tx−1が240℃、第2結晶化温度Tx−2が321℃であり、抵抗変化のタイプは二段階であった。
また、図1に示されるように、比較例1〜3の相変化材料薄膜はアモルファス相から結晶相への相変化で大きな体積変化を示したのに対して、実施例1〜3の相変化材料薄膜はアモルファス相から結晶相への相変化で非常に小さな体積変化を示した。以下、比較例1、2及び実施例2、3を例に具体的に説明する。
図3Aは、比較例2の相変化材料薄膜のアモルファス相と結晶相との間の膜厚変化を示す。縦軸は相変化材料薄膜の厚さ(nm)を示し、厚さが0nmの領域は基板表面であり、相変化材料薄膜がない部分である。横軸は測定装置内の距離を示し、相変化材料薄膜の体積変化には無関係な量である。Aはアモルファス相の測定結果を示し、Cは結晶相の測定結果を示す。比較例2の相変化材料薄膜は、一段抵抗変化型相変化材料で形成されており、アモルファス相(A)から結晶化して結晶相(C)になることで厚さが数十nm減少した。すなわちアモルファス相から結晶化して結晶相になることで体積が減少した。
一方、図3Bは、実施例3の相変化材料薄膜のアモルファス相と結晶相との間の膜厚変化を示す。縦軸及び横軸並びにA及びCは図3Aと同様である。実施例3の相変化材料薄膜は、二段抵抗変化型相変化材料で形成されており、アモルファス相(A)から結晶化(第2の結晶化)して結晶相(C)になっても厚さがほとんど変化しなかった。すなわちアモルファス相の体積と結晶相の体積とで大きな違いがなかった。
図3Cは、比較例1と実施例2の相変化材料薄膜の結晶化前後における体積変化を示す。体積変化は図3A及び図3Bと同様にして計測した。比較例1の相変化材料薄膜は、一段階抵抗変化を示すので、アモルファス相と350℃加熱処理した後の結晶相との間で体積を比較したところ、結晶化により体積が7.8%減少した。一方、実施例2の相変化材料薄膜は、二段階抵抗変化を示すので、アモルファス相と300℃加熱処理した第1の結晶相との間、及び、アモルファス相と350℃加熱処理した第2の結晶相との間でそれぞれ体積を比較したところ、第1の結晶化により体積が3.2%増加し、第2の結晶化により体積が0.6%増加した。以上の結果から、一段抵抗変化型相変化材料では体積変化が大きいが、二段抵抗変化型相変化材料では体積変化が非常に小さいことが分った。それゆえ、二段抵抗変化型相変化材料は長期繰返し書換えが可能であることが判明した。
なお、上記の図3Aや図3Bの場合と同様にして、比較例2及び比較例3の相変化材料薄膜では、体積変化は8.3%の減少及び3.4%の増加で、いずれも大きかった。一方、実施例1及び実施例3の相変化材料薄膜では、体積変化は0.3%の減少及び0.9%の減少で、いずれも非常に小さかった。
図4Aは、表1に基づく、Geの割合(at.%)と体積変化(%)との関係を示すグラフである。図4Aを参照すると、Geの割合と体積変化と二段階の抵抗変化とは相関があると見ることもできる。ここで、二段抵抗変化型相変化材料となるのが、体積変化が±3%程度以内と考えれば、Geの割合は18.0(at.%)以上、36.0(at.%)以下の範囲内となる。好ましくは22.0(at.%)以上、34.0(at.%)以下の範囲内となる。より好ましくは、25.0(at.%)以上、32.0(at.%)以下の範囲内となる。
一方、図4Bは、表1に基づく、Cuの割合(at.%)と体積変化(%)との関係を示すグラフである。図4Bを参照すると、Cuの割合と体積変化と二段階の抵抗変化とは相関があると見ることもできる。ここで、二段抵抗変化型相変化材料となるのが、体積変化が±3%程度以内と考えれば、Cuの割合は16.0(at.%)以上、32.0(at.%)以下の範囲内となる。好ましくは18.0(at.%)以上、29.0(at.%)以下の範囲内となる。より好ましくは21.0(at.%)以上、27.0(at.%)以下の範囲内となる。
まず、多値記録相変化メモリ素子に係る実施例について説明する。
図5は、二段抵抗変化型相変化材料と一段抵抗変化型相変化材料とを組み合わせたときに、多値記録が可能な材料の組み合わせの実施例及び多値記録が不可能な組み合わせの比較例を、材料の物理特性に関係付けて示す表である。それぞれ、材料の組成、アモルファス相の電気抵抗、結晶化温度、結晶相の電気抵抗、多値記録の可能性を示した。ただし、二段抵抗変化型相変化材料のアモルファス相の電気抵抗をRA2、第1結晶化温度をTx2−1、第1の結晶相の電気抵抗をRC2−1、第2結晶化温度をTx2−2、第2の結晶相の電気抵抗をRC2−2とする。また、一段抵抗変化型相変化材料のアモルファス相の電気抵抗をRA1、結晶化温度をTx1、結晶相の電気抵抗をRC1とする。実施例4〜5に示すのは多値記録が可能な組み合わせであり、比較例4〜7に示すのは多値記録が不可能な組み合わせである。
実施例4は、二段抵抗変化型相変化材料と、その二段抵抗変化型材料よりも結晶化温度が低く、かつアモルファス相の電気抵抗が最も高い一段抵抗変化型材料との組み合わせである。具体的には、Ge28.8Cu23.4Te47.8と、GeTeとの組み合わせである。その場合、二段抵抗変化型相変化材料と一段抵抗変化型相変化材料とは、例えば図2Aに示す曲線M2と曲線M1との関係を有することになる。図5の実施例4に示すように、RA1>RA2かつTx1<Tx2−1<Tx2−2の場合、「RA1+RA2」、「RC1+RA2」、「RC1+RC2−1」および「RC1+RC2−2」によって四段階の電気抵抗の状態が実現される。ただし、「RA1+RA2」>「RC1+RA2」>「RC1+RC2−1」>「RC1+RC2−2」である。ただし、一段抵抗変化型相変化材料のRA1やTX1の値は、二段抵抗変化型相変化材料のRA2、Tx2−1、Tx2−2の値に応じて、一段抵抗変化型相変化材料の組成や材料を変更することにより、適宜変更可能である。例えば、RA1やTx1の値は、GeTe系材料のGeとTeの組成比を変更することで、適宜変更可能である。
一方、Tx1がTx2-1及びTx2-2よりも大きい、すなわち高温の場合(比較例4及び比較例5)、一段抵抗変化型相変化材料を結晶化させるために印可した電流・電圧パルスによって二段抵抗変化型相変化材料も結晶化してしまい、上記の四段階の電気抵抗の状態が実現できなくなる。そのため、RA1>RA2の場合、Tx1はTx2−1及びTx2−2よりも小さい値、すなわち低温になる必要がある(実施例4)。
実施例5は、二段抵抗変化型相変化材料と、その二段抵抗変化型材料の第1結晶化温度と第2結晶化温度との間に結晶化温度があり、かつアモルファス相の電気抵抗が、二段抵抗変化型相変化材料のアモルファス相の電気抵抗よりも低い一段抵抗変化型材料との組み合わせである。具体的には、Ge28.8Cu23.4Te47.8と、Ga24Sb76との組み合わせである。その場合、二段抵抗変化型相変化材料と一段抵抗変化型相変化材料とは、例えば図6に示す曲線M2と曲線M1との関係を有することになる。ただし、図6において、縦軸及び横軸及び各符号は図2Aの場合と同様である。実施例5に示すように、RA1<RA2かつTx2−1<Tx1<Tx2−2の場合、「RA1+RA2」、「RA1+RC2−1」、「RC1+RC2−1」および「RC1+RC2−2」によって四段階の電気抵抗の状態が実現される。ただし、「RA1+RA2」>「RA1+RC2−1」>「RC1+RC2−1」>「RC1+RC2−2」である。ただし、この場合にも、一段抵抗変化型相変化材料のRA1やTx1の値は、二段抵抗変化型相変化材料のRA2、Tx2−1、Tx2−2の値に応じて、一段抵抗変化型相変化材料の組成や材料を変更することにより、適宜変更可能である。例えば、RA1やTx1の値は、GaSb系材料のGaとSbの組成比を変更することで、適宜変更可能である。
一方で、RA2>RA1かつTx1>Tx2-2>Tx2-1の場合(比較例6)、四段階の電気抵抗の状態としては、「RA1+RA2」、「RA1+RC2−1」、「RA1+RC2−2」及び「RC1+RC2−2」が考えられるが、二段抵抗変化型相変化材料が第1の結晶相であろうと第2の結晶相であろうと、一段抵抗変化型相変化材料のアモルファス相の電気抵抗によって全体の電気抵抗は決まってしまうので、「RA1+RC2−1」と「RA1+RC2−2」との間に有意な電気抵抗の差は見られず、三段階の電気抵抗の状態しか得られない。同様に、RA2>RA1かつTx2-2>Tx2-1>Tx1の場合(比較例7)、四段階の電気抵抗の状態としては、「RA1+RA2」、「RC1+RA2」、「RC1+RC2−1」および「RC1+RC2−2」が考えられるが、一段抵抗変化型相変化材料がアモルファス相であろうと結晶相であろうと、二段抵抗変化型相変化材料のアモルファス相の電気抵抗によって全体の電気抵抗は決まってしまうので、「RA1+RA2」と「RC1+RA2」との間に有意な抵抗の差は見られず、三段階の電気抵抗の状態しか得られない。
以上のことから、RA1>RA2かつTx1<Tx2-1<Tx2-2の場合(実施例4)、又は、RA1<RA2かつTx2-1<Tx1<Tx2-2の場合(実施例5)に、一段抵抗変化型相変化材料と二段抵抗変化型相変化材料の組み合わせで四段階の電気抵抗の状態が実現できることがわかる。
実施例4及び実施例5に示す組み合わせの材料を用い、パルス電圧印可による相変化を調査した。図7は、本実験にて用いた多値記録相変化メモリセルの構造を示す概略断面図である。多値記録相変化メモリセルは、半導体基板1と、半導体基板1上に設けられた絶縁体層2と、絶縁体層2上に設けられた下部電極としての第1の電極層3と、第1の電極層3上に設けられた第1の相変化層5と、第1の相変化層5上に設けられた第2の相変化層6と、第1の相変化層5及び第2の相変化層6を囲むように設けられた絶縁体層4と、第2の相変化層6上に設けられた上部電極としての第2の電極層7とを備えている。
図7に示す多値記録相変化メモリセルを以下のように製造した。まず、半導体基板1としてのSi基板上に絶縁体層2としてのSiOが積層された基板上に、電極材料としてWの膜をスパッタリング法で成膜した。そして、Wの膜をフォトリソグラフィー法で成形することにより第1の電極層3を形成した。次に、第1の電極層3上に一段抵抗変化型相変化材料の膜及び二段抵抗変化型相変化材料の膜をスパッタリング法により合計で200nm成膜した。そして、その積層膜をフォトリソグラフィー法で成形することにより第1の相変化層5及び第2の相変化層6を形成した。ここでは、二段抵抗変化型相変化材料として、図5の実施例4又は実施例5の材料を用いた。次に、第1の相変化層5、第2の相変化層6及び第1の電極層3を覆うように絶縁体膜としてSiOの膜を成膜した。そして、そのSiOの膜をCMP(Chemical Mechanical Polishing)法で研磨して、第2の相変化層6の頭出しを行った。それにより、第1の相変化層5及び第2の相変化層6を囲むようにSiOの絶縁体層4が形成された。その後、第2の相変化層6及び絶縁体層4を覆うように電極材料としてWの膜をスパッタリング法で成膜した。そして、Wの膜をフォトリソグラフィー法で成形することにより第2の電極層7を形成した。なお、第1の相変化層5と第2の相変化層6とは、どちらが一段抵抗変化型相変化材料で、どちらが二段抵抗変化型相変化材料でもよい。
図8Aは、第1の相変化層5及び第2の相変化層6の材料として図5の実施例4の材料を用いた場合での、パルス電圧印加実験により得られた四つの電気抵抗の状態を示す。ここで、電圧パルス幅は50μsに固定し、電圧を徐々に変化させ実験を行った。図に示すように、電圧印加に伴い四つの抵抗状態に変化し、各状態間で十分な電気抵抗の差が得られていることがわかる。ここで、(RA1)は一段抵抗変化型相変化材料のアモルファス相の電気抵抗、(RC1)は一段抵抗変化型相変化材料の結晶相の電気抵抗、(RA2)は二段抵抗変化型相変化材料のアモルファス相の電気抵抗、(RC2−1)は二段抵抗変化型相変化材料の第1の結晶相の電気抵抗、(RC2−2)は二段抵抗変化型相変化材料の第2の結晶相の電気抵抗である。
一方、図8Bは、第1の相変化層5及び第2の相変化層6の材料として図5の実施例5の材料を用いた場合での、パルス電圧印加実験により得られた四つの電気抵抗の状態を示す。この場合にも、図に示すように、電圧印加に伴い四つの抵抗状態に変化し、各状態間で十分な電気抵抗の差が得られていることがわかる。
なお、多値記録相変化メモリセルの構造は、図7の実施例に限定されるものではなく、他の構造を有していてもよい。図9は、他の実施例に係る多値記録相変化メモリセルの構造を示す概略断面図である。多値記録相変化メモリセルは、半導体基板8と、半導体基板8上に設けられた絶縁体層9と、絶縁体層9上に設けられた下部電極としての第1の電極層10と、第1の電極層10上に設けられた発熱性電極層12と、発熱性電極層12上に設けられた第1の相変化層14と、第1の相変化層14上に設けられた発熱性電極層13と、発熱性電極層13上に設けられた第2の相変化層15と、発熱性電極層12、第1の相変化層14、発熱性電極層13及び第2の相変化層15を囲むように設けられた絶縁体層11と、第2の相変化層15上に設けられた上部電極としての第2の電極層16とを備えている。
本発明の多段相変化材料、すなわち二段抵抗変化型相変化材料は体積変化が小さく、一つの材料でありながら、三つの電気抵抗状態を有することができるため、例えば、一つの一段抵抗変化型相変化材料と組み合わせるだけで四段階の電気抵抗の状態を実現できる。従って、それらの相変化材料を、高信頼性、高集積度な不揮発性メモリに利用することができる。
以上、本発明を実施の形態及び実施例に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態及び実施例の記載に何ら限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲における他の例、態様等を当然含むものである。

Claims (6)

  1. 温度の上昇と共に電気抵抗が一段階の変化を示す相変化材料で形成された第1の相変化層と、
    温度の上昇と共に電気抵抗が二段階の変化を示す多段相変化材料で形成された第2の相変化層と、
    を備えるメモリ層を具備し、
    前記多段相変化材料は、
    一般化学式、
    GeCuTe100-x-y
    で示される組成を有し、式中、xは18.0(at.%)以上、36.0(at.%)以下、yは16.0(at.%)以上、32.0(at.%)以下の範囲内で、45(at.%)≦x+y≦55(at.%)となるように選択される多段相変化材料であり、
    前記第1の相変化層の電気抵抗は、前記第2の相変化層における第1段階目の電気抵抗の変化が生じる温度よりも低い温度で一段階で変化し、
    前記第1の相変化層のアモルファス相の電気抵抗が、前記第2の相変化層のアモルファス相の電気抵抗よりも高い、4値の情報の書き込みが可能な多値記録相変化メモリ素子。
  2. 前記相変化材料はGeTe系材料を含む、請求項1に記載の多値記録相変化メモリ素子。
  3. 温度の上昇と共に電気抵抗が一段階の変化を示す相変化材料で形成された第1の相変化層と、
    温度の上昇と共に電気抵抗が二段階の変化を示す多段相変化材料で形成された第2の相変化層と、
    を備えるメモリ層を具備し、
    前記多段相変化材料は、
    一般化学式、
    GeCuTe100-x-y
    で示される組成を有し、式中、xは18.0(at.%)以上、36.0(at.%)以下、yは16.0(at.%)以上、32.0(at.%)以下の範囲内で、45(at.%)≦x+y≦55(at.%)となるように選択される多段相変化材料であり、
    前記第1の相変化層の電気抵抗は、前記第2の相変化層における第1段階目の電気抵抗の変化が生じる温度と第2段階目の電気抵抗の変化が生じる温度との間の温度で電気抵抗が一段階で変化し、
    前記第1の相変化層のアモルファス相の電気抵抗が、前記第2の相変化層のアモルファス相の電気抵抗よりも低い、4値の情報の書き込みが可能な多値記録相変化メモリ素子。
  4. 前記相変化材料はGaSb系材料を含む、請求項3に記載の多値記録相変化メモリ素子。
  5. 前記メモリ層は、前記第1の相変化層と前記第2の相変化層との積層体であり、
    前記積層体は、前記メモリ層に通電するための第1の電極層と第2の電極層との間に配置されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の多値記録相変化メモリ素子。
  6. 前記第1の相変化層と前記第2の相変化層との間に他の電極層が配置されている、請求項5に記載の多値記録相変化メモリ素子。
JP2014124774A 2014-06-17 2014-06-17 多段相変化材料および多値記録相変化メモリ素子 Expired - Fee Related JP6086097B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014124774A JP6086097B2 (ja) 2014-06-17 2014-06-17 多段相変化材料および多値記録相変化メモリ素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014124774A JP6086097B2 (ja) 2014-06-17 2014-06-17 多段相変化材料および多値記録相変化メモリ素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016004924A JP2016004924A (ja) 2016-01-12
JP6086097B2 true JP6086097B2 (ja) 2017-03-01

Family

ID=55223987

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014124774A Expired - Fee Related JP6086097B2 (ja) 2014-06-17 2014-06-17 多段相変化材料および多値記録相変化メモリ素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6086097B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108604604B (zh) 2016-04-21 2021-05-07 Tdk株式会社 磁壁利用型自旋mosfet以及磁壁利用型模拟存储器
WO2017183573A1 (ja) 2016-04-21 2017-10-26 Tdk株式会社 磁壁利用型アナログメモリ素子および磁壁利用型アナログメモリ
WO2017213261A1 (ja) 2016-06-10 2017-12-14 Tdk株式会社 交換バイアス利用型磁化反転素子、交換バイアス利用型磁気抵抗効果素子、交換バイアス利用型磁気メモリ、不揮発性ロジック回路および磁気ニューロン素子
US10553299B2 (en) 2017-04-14 2020-02-04 Tdk Corporation Magnetic domain wall type analog memory element, magnetic domain wall type analog memory, nonvolatile logic circuit, and magnetic neuro-element
JP7003991B2 (ja) 2017-04-14 2022-01-21 Tdk株式会社 磁壁利用型アナログメモリ素子、磁壁利用型アナログメモリ、不揮発性ロジック回路及び磁気ニューロ素子
CN112331767B (zh) * 2020-10-27 2023-12-22 华中科技大学 一种Ge-Sb基相变材料及多级相变存储器
WO2023012930A1 (ja) * 2021-08-04 2023-02-09 国立大学法人東北大学 相変化材料および相変化型メモリ素子
CN113921707B (zh) * 2021-09-14 2023-02-14 华中科技大学 一种二位相变存储器的阻值测量方法
CN114361335B (zh) * 2021-12-15 2024-06-11 华中科技大学 一种Cu掺杂的Sb-Te体系相变材料、相变存储器及制备方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7485891B2 (en) * 2003-11-20 2009-02-03 International Business Machines Corporation Multi-bit phase change memory cell and multi-bit phase change memory including the same, method of forming a multi-bit phase change memory, and method of programming a multi-bit phase change memory
US7688618B2 (en) * 2006-07-18 2010-03-30 Qimonda North America Corp. Integrated circuit having memory having a step-like programming characteristic
JP5403565B2 (ja) * 2009-09-11 2014-01-29 国立大学法人東北大学 相変化材料および相変化型メモリ素子
KR20110058031A (ko) * 2009-11-25 2011-06-01 삼성전자주식회사 가변저항 메모리 장치의 제조 방법
JP2012182242A (ja) * 2011-02-28 2012-09-20 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 固体メモリ
JP2013055258A (ja) * 2011-09-05 2013-03-21 Ulvac Japan Ltd 相変化メモリの形成方法、及び相変化メモリの形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016004924A (ja) 2016-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6086097B2 (ja) 多段相変化材料および多値記録相変化メモリ素子
CN107104123B (zh) 存储器件
JP5110408B2 (ja) 複数の抵抗状態を有する相変化メモリ構造、ならびにそのプログラミングおよびセンシング方法
TWI335073B (en) Method and structure of a multi-level cell resistance random access memory with metal oxides
TWI357154B (en) Phase change memory cell with filled sidewall memo
US7233017B2 (en) Multibit phase change memory device and method of driving the same
KR102356740B1 (ko) 스위치 소자 및 기억 장치
US8605495B2 (en) Isolation device free memory
JP5756847B2 (ja) 自己整流型rramセル構造およびそのクロスバーアレイ構造
JP2001502848A (ja) 相変化性メモリ材料と誘電材料との混合物から成る複合メモリ材料
KR101502034B1 (ko) 멀티 비트 상변화 메모리 소자
US8785900B2 (en) Resistive memory and methods of processing resistive memory
KR102465179B1 (ko) 선택 소자, 이의 제조 방법 및 이를 포함하는 비휘발성 메모리 소자
US9490426B2 (en) Multiple bit per cell dual-alloy GST memory elements
KR101854023B1 (ko) 비선형 스위치 소자, 이의 제조 방법 및 이를 포함하는 비휘발성 메모리 소자
US20080142984A1 (en) Multi-Layer Electrode Structure
TW201730880A (zh) 包含調整臨界電壓之雙向臨界開關的記憶體裝置
JP2011082316A (ja) 半導体記憶装置
WO2019146268A1 (ja) 記憶素子および記憶装置
US10229737B2 (en) Non-volatile memory with adjustable cell bit shape
TW200834588A (en) Memory cell with separate read and program paths
WO2016003865A1 (en) Memory cells having a first selecting chalcogenide material and a second selecting chalcogenide material and methods therof
JP6270600B2 (ja) 相変化メモリ
KR102130219B1 (ko) 비선형 스위치 소자, 이의 제조 방법 및 이를 포함하는 비휘발성 메모리 소자
JP6598166B2 (ja) 相変化材料および相変化型メモリ素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6086097

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees