JP6083087B2 - 光ファイバケーブルの端部構造、端部構造製造方法 - Google Patents
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Description
しかし、かかる方法では敷設後のコネクタの取り付け等の作業等が必要となり作業性が悪いとされている。
特許文献1、特許文献2には、コネクタ付きの光ファイバコードとテンションメンバに前者は緩衝材等を、後者は保護管等を取り付け、テンションメンバの先を引っ張ることができる光ファイバケーブルが考えられている。
また、特許文献3には、配管にコネクタのついた状態で押し込むことができる光ファイバケーブルが考えられている。
また、技術文献1、2の光ファイバケーブルではケーブルのテンションメンバに牽引部を取り付け、その牽引部を引っ張って敷設するものであり、テンションメンバのないケーブルには対応できない。さらに、その光ファイバケーブルの端部の構造は複雑であり、組み立て作業に多大な時間と工数がかかる。また、技術文献3の押し込む方式の光ファイバケーブルは端部に結線部が直接取り付けられているが、光ファイバコードが単芯のものを対象としており、多芯のものに対してはこのままでは適用できない。さらにこの押し込む方式だと配管が屈曲していると配管を通すことが難しい状況となる。
また、上記ケーブル固定部は、上記光ファイバケーブルを外囲固定保持すると共に、光ファイバコードの長手方向に沿って延びるスリットを有し、光ファイバコードの長手方向における一端側の外周部がテーパ状となっているケーブル保持部材と、上記ケーブル保持部材と接するテーパ面を有し、上記ケーブル保持部材の外周部と上記テーパ面が当接することにより上記ケーブル保持部材を圧縮する締め付け部材と、上記締め付け部材を装着する固定部材とを有し、上記ケーブル保持部材を上記固定部材に押し込んだ状態で、上記締め付け部材を上記固定部材に装着し、該固定部材と上記締め付け部材を締め付けることにより上記ケーブル保持部材が上記光ファイバケーブルを固定し、上記固定部材と上記締め付け部材による締め付けを緩めることにより上記ケーブル保持部材への圧力が除去されると弾性により上記ケーブル保持部材が元に戻り上記スリットを介して光ファイバケーブルの側方からの取り外しが可能となる。
また、工事担当者が自ら組み立てすることができ、経済的である。
<1.光ファイバケーブル敷設作業>
<2.実施の形態>
<3.変形例>
光ファイバケーブルの敷設作業について、図4により具体的に説明する。図4は光ファイバネットワークの1例であり、その全体構成を示すものである。
図4に示すように、工場、会社、家庭等に光ファイバケーブルがつながっている。
この配管を通す作業は、配管の径が小さく、配管の径が屈曲している等のため時間がかかる作業である。また、光ファイバケーブルを破損しないように慎重な取り扱いが必要である。さらに、配管を通した後、屋内光成端部21にすぐ接続できるように、端部にコネクタの接続された状態で配管を通すことが求められている。
図4の例では、配管(管路)が地下に設置されているが、配管がどこに設置されていたとしても、光ファイバケーブルの敷設作業の状況は上記と同様である。
本発明の実施の形態を図1、図2により説明する。図1は光ファイバケーブルの端部部分の構造の概要を表すものである。図2は端部部分の詳細の構造を示すものである。
図1において、図1Aは光ファイバケーブルの端部の概略構造1を示し、図1B、図1Cおよび図1Dは、コネクタの取り付けられた光ファイバコードの配置を示すものである。図1Aから説明する。
各コネクタの重なり方を変えることにより光ファイバコードを束ねたときの径全体の大きさを変えることができる。これにより、径全体の大きさを保護筒3の大きさに合わせて、所定の大きさにすることができる。
また、導出されている光ファイバコード5、6、7の長さをすべて同じにすると、各コネクタが重なることから、径全体の大きさは大きくなり、導出される光ファイバコード5、6、7の長さは短くなる。
さらに、複数個のコネクタを組み合わせ、それを1つの単位として、その単位毎にそれぞれ長さを異ならせることにより、光ファイバコードを束ねたときの径全体の大きさを細かく調整することができる。 すなわち、導出された複数の光ファイバコードを複数の集合に分け、各集合の光ファイバコードの導出長さは同じとし、その集合毎の光ファイバコードの導出長さは異なるようにするとよい。
コネクタから光ファイバケーブル4の端までの距離はコネクタの大きさにより適宜調整される。束ねたときコネクタ同士がそれぞれ重ならないようにすれば、その径を最も小さくすることができる。コネクタは複数個一緒にしたものを1つの単位としてそれらがそれぞれ重ならないように位置をずらして取り付けてもよい。
図2Aに示すように、光ファイバケーブル4側のケーブル固定部は、固定部材2a、保持部材14a、シール31および締め付け部材11で構成されている。
保護筒3の光ファイバケーブル側の端部の固定部は、締め付け部材16、保持部材14bおよび保護筒固定部材2bで構成されている。
固定部材2aおよび保護筒固定部材2bは、いずれも両端にねじが形成されている。固定部材2aでは、両端のねじはどちらも外側に形成されている。保護筒固定部材2bでは、一端のねじは外側に形成され、他端のねじは内側に形成されている。そして、固定部材2aおよび保護筒固定部材2bは、外側に形成されたねじと内側に形成されたねじ同士で螺子接合される。固定部材2aおよび保護筒固定部材2bは、本実施の形態において同じ機能を発揮するものであり、基本的に螺子位置が相違しているだけである。
また、牽引側の牽引部材12の固定部は、固定部材2a、保持部材14a、締め付け部材11および牽引部材12で構成されている。固定部材2aと保護筒固定部材2bとは上記と同様に螺子接合される。
(a)光ファイバケーブル4の固定の態様について
まず、コネクタ付き光ファイバコードが露出した状態の光ファイバケーブル4が右側の締め付け部材11の通し穴から通され、保持部材14a、シール31、固定部材2aまで貫通される。光ファイバケーブル4から露出したコネクタ付き光ファイバコードは、保護筒固定部材2b、保持部材14bおよび締め付け部材16を経由して保護筒3まで貫通される。
その状態で、固定部材2aの右側の通し穴から保護用のシール31と保持部材14aを押し込む。そして、締め付け部材11を固定部材2aに締め付けることにより、光ファイバケーブル4の外周を保持部材14aで外囲固定保持することができる。
図2Cは組立図であり、締め付け部材11、保持部材14a、シール31および固定部材2aを組み立てた状態を表すものである。図2Cに示すように、固定部材2aと締め付け部材11が螺子接合され、固定部材2aと締め付け部材11に囲まれた空間に保持部材14aとシール31が周囲が圧縮された状態で実装されている。中心部に光ファイバケーブルが貫通され、これを保持固定している。
本実施の形態では、シール31が装着された状態を示しているが、シール31は光ケーブルを保護するもので、本発明においては必ずしも必要なものではない。また、シール31は弾力性のあるものとなっている。
また、その材質は樹脂製又は金属に限るものでなく、弾性体であれば、発明の趣旨を逸脱しない範囲で他の部材(例えばゴム状の部材)を採用できる。
光ファイバケーブル側の保護筒3の一端は、保護筒固定部材2b、保持部材14bおよび締め付け部材16により固定される。まず、コネクタ付き光ファイバコードが露出した状態の光ファイバケーブル4が右側の締め付け部材11の通し穴から通され、保持部材14a、シール31、固定部材2aまで貫通される。光ファイバケーブル4から露出したコネクタ付き光ファイバコードは、保護筒固定部材2b、保持部材14bおよび締め付け部材16を経由して保護筒3まで貫通される。
保護筒3には光ファイバケーブル4から導出された光ファイバコードが収納される状態となる。この状態で、保護筒3の一端を締め付け部材16の左の通し穴から通し、保持部材14bを取り付け保護筒固定部材2bに押し込む。
締め付け部材16の締め付けにより、保持部材14bが圧縮され径が縮小し保護筒3を固定する。これは、光ファイバケーブル4を固定する場合と同様である。
保護筒固定部材2bと固定部材2aは上述のとおり螺子接合される。
牽引部側の保護筒3の一端は、締め付け部材16、保持部材14bおよび保護筒固定部材2bにより固定される。保護筒3の牽引部側の一端を締め付け部材16の右の通し穴から通し、保持部材14bを取り付け保護筒固定部材2bに押し込む。つぎに締め付け部材16を保護筒固定部材2bに締め付けることにより、保持部材14bが圧縮され保護筒3の牽引部側の一端を保持部材14bで固定保持することができる。
図2Dは締め付け部材16、保持部材14bおよび固定部材2bの断面構造を示すものである。図2Dに示すように、固定部材2bの一方は外周に螺子が形成され、他の一方には内周に螺子が形成されている。締め付け部材16には左側の内周に螺子が形成されている。この螺子により固定部材2bの一方の外周と締め付け部材11は螺子接合される。保持部材14bは、固定部材2bと締め付け部材16が形成する空間に押し込まれる。そして中心部に保護筒3が配置される。
図2Eは組立図であり、締め付け部材16、保持部材14bおよび固定部材2b組み立てた状態を表すものである。図2Eに示すように、固定部材2bと締め付け部材16が螺子接合され、固定部材2bと締め付け部材16に囲まれた空間に保持部材14bが周囲が圧縮された状態で実装されている。中心部に保護筒3が配置され、これを保持固定している。
牽引部材12は、固定部材2a、保持部材14aおよび締め付け部材11により固定される。牽引部材12を締め付け部材11の左の通し穴から通し、保持部材14aを取り付け固定部材2aに押し込む。つぎに締め付け部材11を固定部材2aに締め付けることにより、保持部材14aが圧縮され牽引部材12の一端を保持部材14aで固定保持することができる。締め付け部材2bと締め付け部材2aは上述のとおり螺子接合される。
以上の構成により、牽引部材12、保護筒3および光ファイバケーブル4は確実に固定され、牽引部材12をもって引っ張っても光ファイバケーブル4が抜け落ちることなく確実に目的の配管等に光ファイバケーブル4を通すことができる。
つぎに本発明の実施の形態の変形例について図3により説明する。図3Aから説明する。図3Aは保護筒3の固定方法の変形例を示すものである。図3Aに示すように、光ファイバケーブル側の光ファイバケーブル4の固定は、締め付け部材11、保持部材14aおよび固定部材32で構成されており、図2の実施の形態とシール31の装着を除いて基本的に同じである。
また、牽引側の牽引部材12の固定部は、牽引部材12、締め付け部材11、保持部材14aおよび固定部材32で構成されており、図2の実施の形態と基本的に同じである。保護筒3の固定方法が図2の実施の形態とは相違する。
本変形例においては、保護筒3の両端は固定部材32のボルト部分と螺子接合される。保護筒3の両端部分の内側は螺子が形成されている。固定部材32の一端は外側に螺子が形成され、他端は内側に螺子が形成されたものである。
そして、固定部材32は保護筒3の両端に配置され、保護筒3と固定部材32とは保護筒3の内側の螺子と固定部材32の一端側の螺子同士で接合される。
以上の構成により、牽引部材12と光ファイバケーブル4は確実に固定され、牽引部材12をもって引っ張っても光ファイバケーブル4が抜け落ちることはなく確実に目的の配管等に光ファイバケーブル4を通すことができる。
保持部材23に光ファイバケーブル4を挿通し、締め付け部材24と保持部材23により光ファイバケーブル4を固定するものである。図3Aの場合と違って保持部材23の表面には螺子が切られている。また固定部材24の内側には螺子が切られており、固定部材24を締めることにより、固定部材24と保持部材14は螺子接合され、同時にその締め付けにより、保持部材14は径が縮小し光ファイバケーブル4を確実に固定する。これにより締め付け部材24をもって引っ張っても光ファイバケーブル4が抜け落ちることなく確実に目的の配管等に通すことができる。
Claims (7)
- 端部にそれぞれコネクタが取り付けられ所定の導出長さに光ファイバケーブルより導出された複数の光ファイバコードと、該導出された複数の光ファイバコードを収納する保護筒とからなり、上記複数の光ファイバコードの上記導出長さは上記コネクタを束ねたとき所定の径となる長さである光ファイバケーブルの端部構造であって、
上記光ファイバケーブルの端部近傍に取り付けられ、該光ファイバケーブルを保持するケーブル固定部と、
牽引部材を固定する牽引部材固定部と、
上記ケーブル固定部と上記牽引部材固定部を上記保護筒両端に接合するとともに上記保護筒を固定する保護筒固定部と、
を備え、
上記ケーブル固定部は、
上記光ファイバケーブルを外囲固定保持すると共に、光ファイバコードの長手方向に沿って延びるスリットを有し、光ファイバコードの長手方向における一端側の外周部がテーパ状となっているケーブル保持部材と、
上記ケーブル保持部材と接するテーパ面を有し、上記ケーブル保持部材の外周部と上記テーパ面が当接することにより上記ケーブル保持部材を圧縮する締め付け部材と、
上記締め付け部材を装着する固定部材とを有し、
上記ケーブル保持部材を上記固定部材に押し込んだ状態で、上記締め付け部材を上記固定部材に装着し、該固定部材と上記締め付け部材を締め付けることにより上記ケーブル保
持部材が上記光ファイバケーブルを固定し、
上記固定部材と上記締め付け部材による締め付けを緩めることにより上記ケーブル保持部材への圧力が除去されると弾性により上記ケーブル保持部材が元に戻り上記スリットを介して光ファイバケーブルの側方からの取り外しが可能となる
光ファイバケーブルの端部構造。 - 上記ケーブル保持部材の内側に装着され、上記光ファイバケーブルを保護するシール部材を有する請求項1に記載の光ファイバケーブルの端部構造。
- 上記牽引部材固定部は、
上記牽引部材を固定保持する牽引部材保持部材と、
上記牽引部材保持部材を圧縮する締め付け部材と、
上記締め付け部材を装着する固定部材とを有し、
上記牽引部材保持部材を上記固定部材に押し込んだ状態で、上記締め付け部材を上記固定部材に装着し、該固定部材と上記締め付け部材を締め付けることにより上記牽引部材保持部材が上記牽引部材を固定する請求項1又は請求項2に記載の光ファイバケーブルの端部構造。 - 上記保護筒固定部は、
上記保護筒の両端を外囲固定保持する保護筒保持部材と、
上記保護筒保持部材を圧縮する締め付け部材と、
上記締め付け部材を装着する固定部材とを有し、
上記保護筒保持部材を上記固定部材に押し込んだ状態で、上記締め付け部材を上記固定部材に装着し、該固定部材と上記締め付け部材を締め付けることにより上記保護筒保持部材が上記保護筒を固定する請求項1乃至請求項3に記載の光ファイバケーブルの端部構造。 - 上記複数の光ファイバコードの導出長さがそれぞれ異なっている請求項1乃至請求項4に記載の光ファイバケーブルの端部構造。
- 上記導出された複数の光ファイバコードを複数の集合に分け、各集合の光ファイバコードの導出長さが同じであるとともに、該集合毎の光ファイバコードの導出長さが異なっている請求項1乃至請求項4に記載の光ファイバケーブルの端部構造。
- 端部にそれぞれコネクタが取り付けられ所定の導出長さに光ファイバケーブルより導出された複数の光ファイバコードと、該導出された複数の光ファイバコードを収納する保護筒とからなり、上記導出された複数の光ファイバコードを複数の集合に分け、各集合の光ファイバコードの導出長さが同じであるとともに、該集合毎の光ファイバコードの導出長さが異なっており、該導出長さが上記コネクタを束ねたとき所定の径となる長さである光
ファイバケーブルの端部構造の製造方法であって、
ケーブル固定部を上記光ファイバケーブルの端部近傍に取り付ける取付ステップと、
牽引部材と該牽引部材を保持する保持部材を有する牽引部材固定部と上記ケーブル固定部とを上記保護筒の両端に接合するステップと、
を備え、
上記ケーブル固定部は、
上記光ファイバケーブルを外囲固定保持すると共に、光ファイバコードの長手方向に沿って延びるスリットを有し、光ファイバコードの長手方向における一端側の外周部がテーパ状となっているケーブル保持部材と、
上記ケーブル保持部材と接するテーパ面を有し、上記ケーブル保持部材の外周部と上記
テーパ面が当接することにより上記ケーブル保持部材を圧縮する締め付け部材と、
上記締め付け部材を装着する固定部材とを有し、
上記ケーブル保持部材を上記固定部材に押し込んだ状態で、上記締め付け部材を上記固定部材に装着し、該固定部材と上記締め付け部材を締め付けることにより上記ケーブル保持部材が上記光ファイバケーブルを固定し、
上記固定部材と上記締め付け部材による締め付けを緩めることにより上記ケーブル保持部材への圧力が除去されると弾性により上記ケーブル保持部材が元に戻り上記スリットを介して光ファイバケーブルの側方からの取り外しが可能となる
製造方法。
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