JP6081766B2 - 航空機用輸送容器 - Google Patents

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Description

本発明は、航空機の貨物スペースに搭載される航空機用輸送容器に関する。
航空機の貨物スペースに搭載されるコンテナとしては、従来、アルミニウム等の金属製のもの(特許文献1等参照)が用いられていた。しかし、このような金属製のコンテナは、高強度である一方で、重量が重くなることから扱いが困難となり、実際の積み込み作業には専用の機械が必要になるという問題点があった。そのため、大型の航空機では金属製のコンテナを機械によって積み込み、中型や小型の航空機ではこのようなコンテナを用いず、荷物を手作業で積み込んでいた。
これに対して、コンテナを合成樹脂で形成した場合には、軽量化を図ることができる。しかしこの場合、コンテナの強度を保ちにくいという問題や、荷扱い時に段差に当たる等の衝撃で破損を生じたときには、貨物スペース内に合成樹脂の破片が散乱しやすいという問題がある。
実開昭63−180595号公報
本発明は前記問題点に鑑みて発明したものであって、航空機用に好適に用いることのできる航空機用輸送容器として、積み込み作業が手作業で容易に行えるように軽量であるとともに高強度化が図られ、仮に破損を生じたときにも破片の飛散が抑えられるようにした専用の輸送容器を提供することを、課題とする。
前記課題を解決するため、本発明を、下記構成を備えた航空機用輸送容器とする。
本発明は、底板と、前記底板の端部から起立される複数の側板とで、上方に開口した容器本体形成され、この容器本体の開口をふさぐ蓋板を備えてなる航空機用輸送容器であって、前記容器本体をなす前記底板および各側板と、前記蓋板と、合成樹脂製の中空構造板の一面側と他面側の一方または両方に繊維シートを貼り付けてなる積層樹脂板材を用い、各積層樹脂板材に設けた前記繊維シートが少なくとも外面側に配置されるように形成され、前記積層樹脂板材からなる前記蓋板の一端縁部には、前記複数の側板のいずれか一つの側板の上端縁が回転自在に連結され、前記蓋板の別の端縁部には、折曲片部が形成され、前記積層樹脂板材からなる前記複数の側板のうち、前記蓋板に連結されない側板の上端縁部には、フレーム部材が固定され、前記容器本体には、対をなす持ち手孔が形成されていることを特徴とする。
本発明においては、前記底板の一部と他部、上にいくほど互いに離れるように傾斜することで、前記容器本体の全体船形形状に設けられ前記蓋板をなす前記積層樹脂板材には、前記繊維シートをさらに外側から覆う樹脂シート貼り付けて設けられ、この樹脂シートにより、前記蓋板上で他の輸送容器をずらして搬送するフラットな搬送面形成されていることが好ましい。
前記容器本体には、作業者が握ることができるようにベルトが固定されていることが好ましい。
本発明は、積み込み作業を手作業で容易に行えるように軽量化を図るとともに高強度化を図り、仮に破損を生じたときにも破片の飛散が抑えられるようにしているので、航空機用の輸送容器として好適に用いることができるという効果を奏する。
本発明の航空機用輸送容器に用いる積層樹脂板材の説明図である。 本発明の第1実施形態の航空機用輸送容器である下段用輸送容器の全体斜視図である。 同上の下段用輸送容器を他方から視た全体斜視図である。 同上の下段用輸送容器を形成するヒンジ部材の斜視図である。 同上の下段用輸送容器を形成するフレーム部材の斜視図である。 本発明の第1実施形態の航空機用輸送容器である上段用輸送容器の全体斜視図である。 同上の上段用輸送容器の底板と第一側板が一体化された板材を曲げ加工した状態の斜視図である。 同上の上段用輸送容器を形成する第二側板の斜視図である。 (a)−(d)は、同上の上段用輸送容器を折り畳む手順を順に示す斜視図である。 同上の下段用輸送容器と上段用輸送容器を貨物スペースに搭載した様子を示す説明図である。 同上の下段用輸送容器と上段用輸送容器をそれぞれ複数用いた場合の搭載形態を示す説明図である。 本発明の第2実施形態の航空機用輸送容器である下段用輸送容器の全体斜視図である。 同上の下段用輸送容器の要部を拡大した斜視図である。 本発明の第2実施形態の航空機用輸送容器である上段用輸送容器の全体斜視図である。 同上の上段用輸送容器を折り畳んだ状態の全体斜視図である。
本発明を、第1〜第11実施形態の航空機用輸送容器に基づいて説明する。なお、各実施形態の航空機用輸送容器は、下段用の航空機用輸送容器と上段用の航空機用輸送容器とから成り、これらを組み合わせて搭載される。以下においては、下段用の航空機用輸送容器を下段用輸送容器A、上段用の航空機用輸送容器を上段用輸送容器Bとして説明する。
(第1実施形態)
図1には、第1実施形態の下段用輸送容器Aと上段用輸送容器Bに共通に用いられる積層樹脂板材2を示している。図2〜図5には下段用輸送容器Aを示しており、図6〜図9には上段用輸送容器Bを示している。
まず、下段用輸送容器Aの構造について述べる。下段用輸送容器Aは、図2や図3に示すように、船形形状を有する容器本体4と、この容器本体4の上面開口を塞ぐように取り付けられる蓋板6とを備える。蓋板6により、雨等の容器本体4内への侵入が防止される。
容器本体4は、長手方向aの一端部と他端部を斜め上方に折り曲げた形状の底板8と、この底板8の短手方向bの端縁部に連設される一対の側板10とを有する。本実施形態では、この底板8を、平面視矩形状をなす水平底板12と、水平底板12の両端縁部にヒンジ部材14を用いて連結される一対の傾斜底板16とを用いて形成している。
そして、本実施形態の下段用輸送容器Aでは、これら板部材6,10,12,16のそれぞれを、積層樹脂板材2を用いて形成している。積層樹脂板材2は図1に示す構造のもので、ポリプロピレン(以下「PP」と略す)製の中空構造板18が用いられる。中空構造板18は、中空の六角柱が隙間なく並設されたハニカム状のコア材20を一対のスキン材22によって両側からサンドイッチした構造の板材である。このハニカム構造の中空構造板18は、単位重量あたりの強度が非常に高く、機械的特性において等方性に優れるとともに、熱可塑性樹脂製であるから二次加工性にも優れたものである。
積層樹脂板材2では、この中空構造板18の両側のスキン材22の外表面に、合成樹脂製の繊維シート24をそれぞれ貼り付け、この繊維シート24の外面を覆うようにさらに樹脂シート26を貼り付けている。ここでの貼り付けには、ポリエチレン(以下「PE」と略す)からなるバインダ樹脂を用いるが、接着剤シートや熱ラミネート等の他の手段で貼り付けてもよい。
繊維シート24は、合成樹脂製の複合繊維を一方向に配列させたものを、同じく合成樹脂製のステッチ糸を用いて結合させ、さらにプレスすることで簾状のシートを形成し、この簾状のシートを複数枚重ねて、加熱加圧成形により一枚のシートに成形したものである。複合繊維は、PP製の芯成分をこれよりも低融点であるPE製の鞘成分で覆ったものであり、ステッチ糸はポリエステル製である。本実施形態では、簾状のシートを三枚用い、各シートを繊維の配列方向が30度ずつ相違するように積層させることで、多軸繊維シートとしている。加熱加圧成形により、複合繊維のうち低融点である鞘成分が溶融または軟化し、扁平化されることによってシート全体の一体性が増し、強度も向上する。なお、繊維シート24として多軸繊維シートの他に、織物、編み物、不織布及びこれらを組み合わせたものを用いてもよい。
積層樹脂板材2の最外層となる樹脂シート26は、薄膜状のPP製のシートである。樹脂シート26は、中空構造板18よりも厚みを薄く形成する。樹脂シート26と繊維シート24の厚みは互いに同程度に設けてもよいが、樹脂シート26を繊維シート24よりも薄く形成した場合には、更に軽量化が図られる。
つまり、この積層樹脂板材2は、合成樹脂製であるハニカム構造の中空構造板18をさらに合成樹脂製の繊維シート24で両側からサンドイッチし、これをさらに両側から樹脂シート26でサンドイッチした構造である。樹脂シート26で覆うことにより、積層樹脂板材2全体の曲げ強度や曲げ剛性が向上するという効果や、ゴミや汚れが付着しづらくなるという効果も得られる。中空構造板18は、ハニカム構造以外の他の中空構造(例えば、平板状の隔壁が一方向に多数列設される中空構造や、中空の円錐台が多数並設される中空構造等)であってもよい。
底板8の中央部をなす水平底板12は、この積層樹脂板材2を用いて成形される。この水平底板12は、長手方向aの両端縁部の下面側を潰すことで凹段部28を形成し、短手方向bの両端縁部には、熱曲げ溶着加工によって折曲片部30を上方に折り曲げて形成したものである。積層樹脂板材2の端縁部を潰すことで、樹脂溜りが生じることによる強度向上の効果も得られる。積層樹脂板材2の熱曲げは、曲げられる外側の繊維シート24よりも手前側の部分までを押し潰して折り曲げてもよいし、この外側の繊維シート24の厚み方向の途中までの部分を押し潰して折り曲げてもよい。
底板8の両端部をなす傾斜底板16は、同様に積層樹脂板材2を用いて成形される。この傾斜底板16は、長手方向aの一方の端縁近傍に、内面側からの熱罫線加工によってヒンジ構造34を形成している。ヒンジ構造34のための熱罫線加工は、外側の繊維シート24よりも手前側の部分までを潰すものであってもよいし、外側の繊維シート24の厚み方向の途中までの部分を潰すものであってもよい。
積層樹脂板材2では、中空構造板18と繊維シート24の素材として共にPPを用いているので、熱曲げ溶着加工や熱罫線加工を施すときに、剥離等の不具合を生じにくいものとなっている。また、熱曲げ溶着加工や熱罫線加工を施すときに中空構造板18が押し潰され、この押し潰し面の中空部分に合成樹脂が溜まることにより、溶着が確実に行われるという効果や、強度が増すという効果も得られる。
傾斜底板16の短手方向bの両端縁部には、熱曲げ溶着加工によって折曲片部36を上方に折り曲げて形成している。折曲片部36のうちヒンジ構造34の両端にあたる箇所には、V字状の切り欠きを設ける。また、傾斜底板16には、一対の持ち手孔40を貫通形成している。
側板10は、積層樹脂板材2を用いて略逆台形状に成形される。この側板10にも、傾斜底板16と同様の一対の持ち手孔42を貫通形成している。なお、これら持ち手孔40,42は凹状であればよく、貫通形成しない構造であっても構わない。また、貫通又は窪んだ形状の別部位を取り付けることで持ち手部分を形成してもよい。
蓋板6は、積層樹脂板材2を用いて平板状に形成される。この蓋板6は、平面視略長方形状の外形を有し、長手方向aの両端縁部に、熱曲げ溶着加工によって折曲片部44を下方に折り曲げて形成している。また、蓋板6の短手方向bの一端縁部にも、同様の熱曲げ溶着加工によって折曲片部46を下方に折り曲げて形成している。蓋板6の短手方向bの他端縁部には、上面側を潰すことによって凹段部48を形成している。
これら板部材6,10,12,16に加え、図4に示すヒンジ部材14、図5に示すフレーム部材52、さらには図2,図3に示すコーナー部材54、リベット部材(図示略)等の別部材を用いることで、下段用輸送容器Aが組み立てられる。
ヒンジ部材14は、積層樹脂板材2の端縁部同士を折曲自在につなぐ部材であり、一方の積層樹脂板材2の端縁部に嵌合固定される断面コ字状のヒンジ半部56の角縁部と、他方の積層樹脂板材2の端縁部に嵌合固定される断面コ字状のヒンジ半部58の角縁部とを、弾性変形可能な連結部分60を介して連結させたものである。両側のヒンジ半部56,58はPPを用いて長尺状に成形され、連結部分60はエラストマーを用いて成形される。
フレーム部材52は、積層樹脂板材2の端縁部に嵌合固定される断面コ字状の長尺部材であり、PPを用いて成形される。コーナー部材54は、平面視L字型の部材であり、装着されたフレーム部材52に対してさらに上方から嵌合するように、断面コ字状に形成されている。これらヒンジ部材14、フレーム部材52及びコーナー部材54は、それぞれの設置箇所に応じた寸法形状で成形される。これら各部材14,52,54と積層樹脂板材2は共に熱可塑性樹脂を用いて形成されるので、リサイクルが可能であり、特にPPが主であることからパレット等に使用可能となる。
なお、これら各部材14,52,54を用いずに下段用輸送容器Aを組み立てることも可能である。この場合、積層樹脂板材2を用いて各板材6,10,12,16を一体に形成した後に、境界部分にヒンジ構造34等を形成することによって各部を折り曲げたうえで結合させ、下段用輸送容器Aを組み立てる。これによれば、ヒンジ部材14等の別部材が不要となり、下段用輸送容器Aの内面や外面も全体にフラットに形成される。積層樹脂板材2の端面処理は、端面を潰すことや、潰して折り曲げることで行う。この端面処理によって樹脂溜りができ、強度向上の効果も得られる。また、フレーム部材52等の装着による段差が生じないので、よりフラットな外観が得られる。
下段用輸送容器Aは、より具体的には以下のように組み立てられる。
底板8は、水平底板12が両端縁に有する一対の凹段部28に、それぞれヒンジ部材14の一方のヒンジ半部56を嵌合させ、そのヒンジ部材14の他方のヒンジ半部58を傾斜底板16の端縁部に嵌合させることで、長手方向aの一端部と他端部を斜め上方に折り曲げた船底のような形状に組み立てられる。
ここで、ヒンジ半部56の板部の肉厚は、凹段部28の深さと同一に設定しているので、凹段部28にヒンジ半部56が嵌合された状態で、このヒンジ半部56の下面と、水平底板12の下面とが、フラットに連続するようになっている(図3参照)。これにより容器本体4の底面がフラットになり、移動の際にも破損等を生じにくくなる。なお、凹段部28の深さを、ヒンジ半部56の板部の肉厚より少し浅く形成してもよいし、或いは深く形成してもよい。滑りを円滑にするため、容器本体4の底面にソリのような脚部を形成してしてもよい。
また、水平底板12の上面側に、凹段部28と同様の凹段部を設けてもよい。この上面側の凹段部にヒンジ半部56の上側の板部が嵌まることで、容器本体4の内面がよりフラットになり、内容物の引っ掛かりが防止される。勿論、凹段部を水平底板12の上面側に設けない場合でも、ヒンジ半部56の板部は薄肉であることから、生じる段差は小さく、内容物の引っ掛かりは殆ど生じない。
傾斜底板16は、その上部17がヒンジ構造34を介してさらに折り曲げられ、上部17が真上に起立した姿勢で、底板8に対して両側の側板10が固定される。底板8と側板10の固定は、水平底板12や傾斜底板16に設けた折曲片部30,36と、側板10の端縁部とを、リベット部材で固定することにより行われる。
傾斜底板16の上部17の上端縁には、この部位に対応する長さ寸法のフレーム部材52が上方から嵌合される。同様に、一方の側板10の上端縁には、この部位に対応する長さ寸法のフレーム部材52が上方から嵌合される。
他方の側板10の上端縁には、蓋用の長さ寸法で形成されるヒンジ部材14のヒンジ半部58が嵌合され、このヒンジ部材14の他方のヒンジ半部56が、蓋板6の凹段部48に嵌合される。これにより、容器本体4と蓋板6とが回転自在に連結される。
このヒンジ半部56の板部の肉厚は、蓋板6の凹段部48の深さと同一に設定しているので、凹段部48にヒンジ半部56が嵌合された状態で、このヒンジ半部56の上面と、蓋板6の上面とが、フラットに連続するようになっている(図2参照)。なお、この凹段部48の深さを、ヒンジ半部56の板部の肉厚よりも少し浅く形成することや、深く形成することも可能である。
容器本体4の開口縁の四隅部分には、フレーム部材52の上方からさらにL字型のコーナー部材54が装着される。これにより、底板8の傾斜底板16と側板10が強固に結合され、容器本体4の補強が図られる。
蓋板6を閉じた状態とき、蓋板6が有する折曲片部44,46は対応する箇所のフレーム部材52に対して外側から当接する。この折曲片部44,46と対応する箇所のフレーム部材52の両者に、蓋板6を閉状態で仮固定するための面ファスナを設けておくことも好適である。また、蓋板6を閉状態で仮固定するために、バックル等の他の仮固定手段を設けてもよい。
このようにして組み立てられた下段用輸送容器Aにおいて、各折曲片部30,36,44,46の端面には、中空構造板18の中空部分が露出することになるが、この中空部分はそれぞれ独立したセルであるから、仮にゴミ溜まっても少量で済む。各折曲片部30,36,44,46の端面にゴミが溜まらないようにするため、端面の押し潰しやエッジテープの貼り付けを行い、端面を塞ぐことも可能である。
以上、本実施形態の航空機用輸送容器のうち、下段用輸送容器Aの構成について説明した。次いで、上段用輸送容器Bの構成について説明する。なお、下段用輸送容器Aと同様の構成については、説明を一部省略する。
上段用輸送容器Bは、図6に全体を示すように、上面の開口したボックス形状の容器本体104と、この容器本体104の開口を塞ぐように取り付けられる蓋板106とを備える。
容器本体104は、平面視矩形状をなす平坦な底板108と、底板108の短手方向bの両端部に連設される一対の第一側板110と、底板108の長手方向aの両端部に連設される一対の第二側板112とを備える。
上段用輸送容器Bにおいても、これら板部材106,108,110,112を、下段用輸送容器Aと同様の積層樹脂板材2を用いて形成している。積層樹脂板材2の構造は、図1に基づいて既述したとおりである。
本実施形態の上段用輸送容器Bでは、底板108と一対の第一側板110とが、積層樹脂板材2を用いて一体に成形される(図7参照)。具体的には、平面視略矩形状をなす一枚の積層樹脂板材2の両端側を、熱曲げ溶着加工により上方に折り曲げ、上方に折り曲げられた部分を第一側板110としている。底板108の下面はフラットに形成され、床面上を円滑に滑るものとなっている。第一側板110には、内面側からの熱罫線加工によるヒンジ構造134を、三箇所に形成している。三箇所のヒンジ構造134は、上下方向に距離を隔てた平行なライン状に形成され、これらヒンジ構造134のうち下側と中央のライン間の距離と、中央と上側のライン間の距離とを、同一に設定している。
以下においては、第一側板110のうち下側のヒンジ構造134より下方のブロックを下端側板116、下側のヒンジ構造134と中央のヒンジ構造134の間のブロックを可動下側板118、中央のヒンジ構造134と上側のヒンジ構造134の間のブロックを可動上側板120、上側のヒンジ構造134より上方のブロックを上端側板122として説明する。このうち可動下側板118と可動上側板120とが「く」字状に屈折することで、第一側板110全体が上下に折り畳まれる。
底板108と、第一側板110のうち上端側板122を除く各ブロック116,118,120には、それぞれの長手方向aの両端縁部から、熱曲げ溶着加工によって内側に折り曲げられた折曲片部124を設けている。各折曲片部124は、互いに干渉することのないように角部分を斜めに切り欠いている。
第二側板112は、積層樹脂板材2を用いて、図8に示すような矩形状に成形される。第二側板112には、第一側板110と同様の熱罫線加工によるヒンジ構造134を、上縁近傍の箇所に一直線状に形成している。
以下においては、第二側板112のうちヒンジ構造134より上方のブロックを上端側板126、このヒンジ構造134より下方のブロックを揺動側板128として説明する。揺動側板128には、一対の持ち手孔142を貫通形成している。この揺動側板128がヒンジ構造134を介して内側に折れ曲がることで、第二側板112全体が折り畳まれる。
蓋板106は、積層樹脂板材2を用いて成形される。この蓋板106は、平面視略長方形状の外形を有し、長手方向aの両端縁部に、熱曲げ溶着加工によって下方に折り曲げられた折曲片部144を設けている。また、蓋板106の短手方向bの一端縁部にも、同様の熱曲げ溶着加工によって下方に折り曲げられた折曲片部146を設けている。蓋板6の短手方向bの他端縁部には、上面側を潰すことによって凹段部148を形成している。
上述の各部材と、ヒンジ部材114、フレーム部材152、コーナー部材154等を用いることで、上段用輸送容器Bが組み立てられる。
ヒンジ部材114は、下段用輸送容器Aで用いるヒンジ部材14と同様の構造であり、断面コ字状である一対のヒンジ半部156,158の角縁部同士を、弾性変形可能な連結部分160を介して連結させている。
フレーム部材152やコーナー部材154も、下段用輸送容器Aで用いるフレーム部材52やコーナー部材54と同様の構造であり、それぞれの設置箇所に応じた寸法形状で成形されている。
上段用輸送容器Bは、より具体的には以下のように組み立てられる。
図6等に示すように、一対の第二側板112の上端縁(つまり上端側板126の上端縁)には、この部位に対応する長さ寸法のフレーム部材52が上方から嵌合される。
底板108から起立される一対の第一側板110のうち一方の上端縁(つまり上端側板122の上端縁)には、この部位と対応する長さ寸法のフレーム部材152が上方から嵌合される。他方の第一側板110の上端縁には、ヒンジ部材114が有する一方のヒンジ半部158が嵌合され、このヒンジ部材114の他方のヒンジ半部156が、蓋板106の凹段部148に嵌合される。これにより、第一側板110と蓋板106とが回転自在に連結される。
ヒンジ半部156の肉厚は、蓋板106の凹段部148にヒンジ半部156が嵌合された状態で、このヒンジ半部156の上面と、蓋板106の上面とが、フラットに連続するように設定している(図6参照)。
第一側板110と第二側板112とは、上方から嵌合されるコーナー部材154等を介して、互いの上端側板122,126同士が連結される。蓋板106が有する折曲片部144,146は、蓋板106を閉じたときに、対応する箇所のフレーム部材152に対して外側から当接する。下段用輸送容器Aと同様、これら折曲片部144,146とフレーム部材152に面ファスナ等の仮固定手段を設けることが好適である。
図9(a)−(d)には、上段用輸送容器Bの折り畳み手順を示している。図9(b)に示すように、まずは容器本体104の短側である第二側板112の、下側のブロックである揺動側板128を、ヒンジ構造134を中心として内側に折り曲げる。次いで、図9(c)に示すように、容器本体104の長側である第一側板110の、可動下側板118と可動上側板120とを、上下三箇所のヒンジ構造134を利用して、内側にむけて「く」字状に屈折させる。これにより、上段用輸送容器B全体が図9(d)に示すように上下に折り畳まれ、1/3程度までの減容化が可能となる。
図10には、上述した構造の下段用輸送容器Aと上段用輸送容器Bを、航空機の貨物スペースSに搭載した様子を示している。
航空機は、胴体の上側半部が客室に用いられ、胴体の下側半部が貨物スペースSに用いられる。そのため、航空機の貨物スペースSは、図示のように上側を弦とした断面半円状のスペースとなることが通常である。
本実施形態の下段用輸送容器Aおよび上段用輸送容器Bは、特定形状の貨物スペースSと対応する寸法形状で設定されたものであり、換言すれば、特定機種の航空機に対応した専用設計の輸送容器である。但し、上段用の輸送容器Bは、他の用途にも使用可能である。
図11にも示すように、下段用輸送容器A全体の長手方向aの寸法は、上段用輸送容器B全体の長手方向aの寸法の倍に設定している。下段用輸送容器Aは全体が船形形状であり、上段用輸送容器Bは全体がボックス形状であるから、下段用輸送容器Aが有する蓋板6の長手方向aの寸法を、上段用輸送容器Bが有する容器本体104や蓋板106の長手方向aの寸法の倍に設定している。
一方、下段用輸送容器Aと上段用輸送容器Bとで、短手方向bの長さ寸法は同一に設定している。つまり、下段用輸送容器Aが有する蓋板6の短手方向bの寸法を、上段用輸送容器Bが有する容器本体104や蓋板106の短手方向bの寸法と同一に設定している。
そのため、一つの下段用輸送容器Aの蓋板6上に、二つの上段用輸送容器Bが長手方向aに密着して載置され、このような配置で搭載される下段用及び上段用輸送容器A,Bのセット全体(図10参照)が、上側を弦とする断面半円状の貨物スペースSに対して、僅かなクリアランスを介して嵌まるように専用設計している。
このような下段用及び上段用輸送容器A,Bのセットを、短手方向b(即ち貨物スペースSの奥行き方向)に連続して搭載させることで、断面半円状の貨物スペースSを有効活用して輸送容器を積み込むことができる。
その際、まず下段用輸送容器Aを、貨物スペースSの床面上に載置させる。このとき、下段用輸送容器Aが有する蓋板6のフラットな上面と、この蓋板6に装着されるヒンジ半部58のフラットな上面が、短手方向bに面一に連続した位置にある。上段用輸送容器Bを搭載する際は、下段用輸送容器Aのこのフラットな連続面を搬送面として活用し、この搬送面上にて、上段用輸送容器Bをずらして積み込んでいくことができる。
また、下段用輸送容器Aを複数積み込んだ後に、上段用輸送容器Bを複数積み込んでいくことも可能である。この場合は、複数の下段用輸送容器Aを、貨物スペースSの床面上で奥行き方向に密着載置させていくことで、それぞれの下段用輸送容器Aが有する蓋板6のフラットな上面と、この蓋板6に装着されるヒンジ半部58のフラットな上面とを、短手方向bに多数連続して位置させる。上段用輸送容器Bを搭載する際は、これら複数の下段用輸送容器Aのフラットな連続面を搬送面として活用し、この搬送面上にて、上段用輸送容器Bを奥側にずらして順次積み込んでいくことができる。
なお、上段用輸送容器Bの代わりに、段ボールやトランク等の荷物を積み込んでもよい。運航中の荷崩れをより確実に防止するためには、貨物スペースS内の前記クリアランスに適宜部材を詰め込むことや、容器全体にロープ、ネット等の荷崩れ防止具をかけることが好ましい。
また、下段用輸送容器Aを、図10に示すように貨物スペースSに僅かなクリアランスで嵌まる寸法形状で設けるのでなく、これよりも長手方向aの寸法を小さく設定することで、貨物スペースSの内壁面との間に所定の隙間を設けることも可能である。この場合、側方の隙間を利用して、貨物スペースS内に長尺の荷物等を積載することが可能となる。
また、下段用輸送容器Aの容器本体4の底面に、磨耗対策用のスリップシート(図示略)を装着してもよい。このスリップシートを、面ファスナ等を用いて容器本体4の底板8に着脱自在に装着することで、スリップシートが消耗したときに容易に交換することができる。
以上、図面に基づいて説明したように、本実施形態の下段用輸送容器Aは、底板8と、底板8の端部から起立される複数の側板10とで、上方に開口した容器本体4を形成し、この容器本体4の開口をふさぐ蓋板6を備えてなる航空機用輸送容器である。そして、容器本体4をなす底板8および各側板10と、蓋板6とを、合成樹脂製の中空構造板18の一面側と他面側の両方に繊維シート24を貼り付けてなる積層樹脂板材2を用い、各積層樹脂板材2に設けた繊維シート24が外面側と内面側に配置されるように形成している。
同様に、本実施形態の上段用輸送容器Bは、底板108と、底板108の端部から起立される複数の側板(第一側板及び第二側板)110,112とで、上方に開口した容器本体104を形成し、この容器本体104の開口をふさぐ蓋板106を備えてなる航空機用輸送容器である。そして、容器本体104をなす底板108および各側板110,112と、蓋板106とを、合成樹脂製の中空構造板18の一面側と他面側の両方に繊維シート24を貼り付けてなる積層樹脂板材2を用い、各積層樹脂板材2に設けた繊維シート24が外面側と内面側に配置されるように形成している。
このように、本実施形態の下段用輸送容器Aや上段用輸送容器Bで用いる積層樹脂板材2は、軽量且つ高強度な合成樹脂製の中空構造板18に、繊維シート24を貼り付けた構造を有する。したがって、積み込み作業が手作業で容易に行われる程度にまで容器全体の軽量化を図ることができ、更に、容器全体の高強度化を図って、荷重により輸送容器が外側に膨らむ等の変形を生じないようにすることができる。これにより、専用の機械を使わずとも、積み込み作業を手作業で迅速に完了させることが可能となる。また、容器全体の強度を保持して膨らみ難いように設けているので、離陸や着陸時に滑ることも少ない。
なお且つ、積層樹脂板材2には繊維シート24が貼り付けてあるので、仮に内部の中空構造板18等が破損を生じたときにも、板材の破片が外部に飛散することが抑えられる。特に、中空構造板18は各セルを区画する薄肉の隔壁を多数有しており、破損時にはこれら各隔壁が微細な破片となる虞もあるが、繊維シート24が貼り付けてあることで、この破損部分が繊維シート24を介して陥没する程度で済む。万一、繊維シート24が裂けた場合であっても、中空構造板18の破損部分は繊維シート24と一体に脱落するため、微細な破片が貨物スペースS内に飛散することは防止される。そのため、航空機の貨物スペースSに搭載するための輸送容器として、好適に用いられる。
なお、下段用輸送容器Aと上段用輸送容器Bの積層樹脂板材2を、中空構造板18の一面側と他面側の一方にだけ繊維シート24を貼り付けた構造としても構わない。この場合は、その繊維シート24が外面側に配置されるように形成する。繊維シート24が外面側に位置することで、破損により生じた破片が輸送容器外部に飛散することが抑えられる。
また、本実施形態の下段用輸送容器Aでは、底板8の一部と他部を、上にいくほど互いに離れるように傾斜させて設けることで、容器本体4の全体を船形形状に設けている。そして、蓋板6をなす積層樹脂板材2には、繊維シート24をさらに外側から覆う樹脂シート26を貼り付けて設け、この樹脂シート26により、蓋板6上で他の輸送容器(本実施形態では上段用輸送容器B)をずらして搬送するフラットな搬送面を形成している。
このような船形形状の下段用輸送容器Aを、上側が弦となる断面半円状の貨物スペースSの床面上に搭載することで、貨物スペースSを有効活用して下段用輸送容器Aをまず床面にぴったりと配置させることができる。このとき、下段用輸送容器Aは船形であって重心が高いため、一方を少し上げて床面上をずらすようにして容易に搭載することができる。搭載された下段用輸送容器Aの上面は、他の輸送容器等をさらに積み込むための搬送面となる。ここで、複数の下段用輸送容器Aをまず搭載して密着配置させたとき、複数の下段用輸送容器Aの上面は、樹脂シート26によるフラットな搬送面が面一に連続した構造となり、この連続する搬送面上でさらに他の輸送容器をずらしながら、円滑に積み込んでいくことができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態の航空機用輸送容器について、図12〜図15に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同一符号を付して詳しい説明を省略し、第1実施形態と相違する構成について詳述する。
図12,図13には、本実施形態の下段用輸送容器Aを示している。本実施形態の下段用輸送容器Aでは、移動作業の効率性を向上させるため、容器本体4の外周面上の複数個所に、作業員が手で握ることでのできるベルト70を取り付けている。具体的には、底板8が有する両側の傾斜底板16の外面上に、一対ずつベルト70を取り付けている(図13参照)。ベルト70は、柔軟性を有する素材を用いて形成される。ベルト70の取付箇所は、傾斜底板16に設けた一対の持ち手部材72を、更に短手方向bの両側から挟む位置である。
ベルト70は、金属プレート74を介して、その一端部が傾斜底板16に取り付けられる。金属プレート74は、傾斜底板16の上半部における短手方向bの端縁近傍の箇所に、リベットやボルトナットを用いて固定される。ベルト70は、その一端側が金属プレート74に固定され、他端側が垂れ下がった状態にあり、作業者がベルト70の垂れ下がった部分を握って引っ張ることにより、容器全体の位置や向きを簡単に変更することができる。ベルト70を引っ張ったときに、容器本体4のベルト70取付箇所には大きな応力が働くが、この箇所に金属プレート74を固定していることで容器本体4の破損は防止される。なお、面ファスナをベルト70として利用し、このベルト70と着脱自在に係合する面ファスナを容器本体4側に固定することで、ベルト70を容器本体4から着脱自在に設けることも可能である。これによれば、ベルト70が破損しても簡単に交換することができる。
本実施形態では、ベルト70の取付箇所を傾斜底板16の外面としているので、貨物スペースSに下段用輸送容器Aを搭載したとき(図10参照)には、このベルト70が、貨物スペースSが有する凹曲面状の内壁面と容器本体4との間の僅かな隙間内に位置する。そのため、貨物スペースS内に積み込んだときにベルト70が邪魔になることがない。また、ベルト70は柔軟な素材から成るので、他の輸送容器と積み重ねたときや並べたときに、このベルト70が邪魔になることも防止される。ベルト70の形状は、単なる帯状でなく、片手で把持可能な棒状に設けてもよいし、手を入れることができるように環状に設けてもよい。
また、本実施形態の下段用輸送容器Aでは、この下段用輸送容器Aを貨物スペースS内に搬入する際や、貨物スペースS内で動かす際に、容器本体4が貨物スペースSの内壁面に当たって破損を生じさせることを防止するため、L字状に屈折するコーナー部材54の角部分を、大きな曲率半径を有する平面視円弧形状に設けている。このように、容器本体4の上部開口縁の四隅部分に装着されるコーナー部材54の角部分を、円弧状に設けることで、貨物スペースSの内側面に当たって破損を生じさせることが防止される。加えて、本実施形態の下段用輸送容器Aでは、コーナー部材54の材質としてPP等にエラストマーを添加したものを用い、コーナー部材54に柔軟性を与えることによっても、貨物スペースSの破損防止を図っている。
なお、本実施形態では、コーナー部材54をフレーム部材52の上方から装着する構成であるため、このコーナー部材54の角部分を円弧状に湾曲させているが、コーナー部材54を装着しない構成である場合には、フレーム部材52の角部分を同様の円弧状に湾曲させることや、フレーム部材52の材質にエラストマーを添加して柔軟性を与えることが好ましい。
つまり、下段用輸送容器Aにおいては、容器本体4の開口縁に装着されるコーナー部材54やフレーム部材52の角部分を円弧状に湾曲形成するという手段と、コーナー部材54やフレーム部材52の材質にエラストマーを添加して柔軟性を付与する手段の、両方又は片方を用いることが好ましい。
貨物スペースSの破損防止を図るためには、更に、底板8が有する水平底板12の縁部分を、円弧状に湾曲形成することも好ましい。この場合、水平底板12と両側の傾斜底板16とを一枚の積層樹脂板材2で形成し、水平底板12と傾斜底板16との境界部分に、内面側からの熱罫線加工によるヒンジ構造34を複数形成する。そして、複数並設されるヒンジ構造34で境界部分を徐々に折り曲げたうえで、熱溶着や接着、溶接を行えばよい。また、容器本体4の角部分を加熱により溶融させ、滑らかな湾曲形状に設けることや、容器本体4の角部分にエラストマーが添加された樹脂を溶接することも好ましい。
また、本実施形態の下段用輸送容器Aでは、風によって蓋板6が不意に開くことを防止するため、閉状態にある蓋板6を容器本体4に対して着脱自在に固定する開蓋防止構造を設けている。空港は風が吹きやすい場所であり、蓋を有する輸送容器においては、ベルトコンベア等での搬送中に風を受けて扉が不意に開く虞があるため、この開蓋防止構造を設けることが好ましい。具体的には、蓋板6が有する折曲片部46の外面に帯状の面ファスナ76の一端部を固定し、この面ファスナ76と着脱自在に係合する面ファスナ78を、容器本体4が有する一方の側板10の外面に固定する。面ファスナ76は、蓋板6の端縁から垂下した姿勢にあり、蓋板6を閉じたときにこの面ファスナ76が当接する位置に、容器本体4の面ファスナ78を固定している。なお、開蓋防止構造として、蓋板6と容器本体4を係脱自在に係合するロック部材等の、他の構造を採用することも可能である。
また、本実施形態の下段用輸送容器Aでは、蓋板6上に上段用輸送容器Bや他の荷物を積み上げやすくするため、蓋板6の凹段部48のうちヒンジ半部56が嵌合されない部分(図2の第1実施形態を参照)に、段差解消部材80を嵌め込んでいる。段差解消部材80は、ヒンジ半部56と同一の厚みで断面コ字状に形成された部材であり、凹段部48に嵌め込んだ段差解消部材80がヒンジ半部56と面一になり、且つ、蓋板6と面一になるように設けている。これにより、蓋板6上に例えばトランクを積み上げるときに、トランクの突出部分が蓋板6の段差部分に引っ掛かるような事態が防止される。段差解消部材80の厚みは、ヒンジ半部56と同一でなくてもよい。この場合、段差解消部材80の上面と、ヒンジ半部56や蓋板6の上面との間に段差は生じるが、この段差が小さなものであれば、トランクの突出部分が引っ掛かるような事態は防止される。蓋板6の凹段部48以外の箇所においても、段差や窪み、隙間部分(例えば、容器本体4に装着されるフレーム部材52とコーナー部材54の間の段差部分)に荷物が引っ掛かる虞がある場合には、その部分に溶融した樹脂を流し込んで埋めることが好ましい。
図14、図15には、本実施形態の上段用輸送容器Bを示している。本実施形態の上段用輸送容器Bでは、移動作業の効率性を向上させるため、容器本体104の外周面上の複数個所に、作業員が手で握ることでのできるベルト170を取り付けている。具体的には、第一側板110の最下端部をなす下端側板116の外面において、長手方向aに距離を隔てた箇所に、一対のベルト170を取り付けている。
ベルト170は、リベットやボルトナットを用いて下端側板116に固定される金属プレート174を介して、その両端部が下端側板116に固定される。ベルト170は、中央部分が外方に突出するように撓んだ状態にあり、作業者がこのベルト170の突出部分を握って引っ張ることにより、容器全体の位置や向きを簡単に変更することができる。なお、面ファスナをベルト170として利用し、このベルト170と着脱自在に係合する面ファスナを容器本体104側に固定することで、ベルト170を容器本体4から着脱自在に設けてもよい。上段用輸送容器Bを他の輸送容器と積み重ねたときや並べたときに、このベルト170が邪魔になることを防止するため、ベルト170は柔軟な素材で形成する。
また、上段用輸送容器Bにおいても、容器本体104が貨物スペースSの内壁面に当たって破損を生じることを防止するために、容器本体104の開口縁に装着されるコーナー部材154の角部分を円弧状に湾曲形成し、コーナー部材154の材質にはエラストマーを添加して柔軟性を付与している。なお、容器本体104の開口縁に装着されるコーナー部材154やフレーム部材152の角部分を円弧状に湾曲形成するという手段と、コーナー部材154やフレーム部材152の材質にエラストマーを添加して柔軟性を付与する手段の、両方又は片方を用いることが好ましい。また、容器本体104の角部分を熱で溶かして滑らかに湾曲させることや、エラストマーが添加された樹脂を角部分に溶接することも好ましい。
また、上段用輸送容器Bにおいても、風によって蓋板106が不意に開くことを防止するため、閉状態にある蓋板106を容器本体104に対して着脱自在に固定する開蓋防止構造を設けている。具体的には、蓋板106が有する折曲片部146の外面に帯状の面ファスナ176の一端部を固定し、この面ファスナ176を、蓋板106の端縁から垂下した姿勢に設ける。そして、この面ファスナ176と着脱自在に係合する面ファスナ178を、第一側板110が有する可動上側板120の外面と、これの下方に位置する下端側板116の外面とに、それぞれ固定する。
可動上側板120の外面に固定される面ファスナ178は、容器本体104を組み立てた状態(図14参照)において、閉状態にある蓋板6の面ファスナ176が当接し、着脱自在に係合する位置にある。下端側板116の外面に固定される面ファスナ178は、容器本体104を折り畳んだ状態(図15参照)において、閉状態にある蓋板6の面ファスナ176が当接し、着脱自在に係合する位置にある。開蓋防止構造として、ロック部材等を用いた他の構造を採用することも可能である。
また、上段用輸送容器Bにおいても、蓋板106上にトランク等を積み上げやすくするため、蓋板106の凹段部148のうちヒンジ半部156が嵌合されない部分(図6の第1実施形態を参照)に、段差解消部材180を嵌め込んでいる。段差解消部材180の厚みは、ヒンジ半部156と同一であることが好ましいが、同一でなくてもよい。また、蓋板106の凹段部148以外の箇所においても、段差や窪み、隙間部分に荷物が引っ掛かる虞がある場合には、その部分に溶融した樹脂を流し込んで埋めることが好ましい。
更に、本実施形態の上段用輸送容器Bでは、第二側板112の下端部の外面に図示略の爪を設け、この爪が着脱自在に係合する係合部182を、底板108が有する折曲片部124の内面に設けている。係合部182は、折曲片部124を貫通することのないよう、有底の凹溝状に設けている。係合部182が折曲片部124を貫通しないことで、容器本体104からの液漏れが防止される。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態の航空機用輸送容器について、図示略で説明する。第3実施形態の航空機用輸送容器や、後述する第4〜11実施形態の航空機用輸送容器は、第1実施形態や第2実施形態の航空機用輸送容器の構成を一部変更又は追加したものである。そのため、以下の各実施形態においては、第1実施形態や第2実施形態と同様の構成については同一符号を付して説明を省略し、第1実施形態や第2実施形態と相違する構成について説明するに留める。
本実施形態の下段用輸送容器Aや上段用輸送容器Bでは、容器がゴミ等で汚れることを防止するための構造を更に備える。そのための第一の構造としては、積層樹脂板材2の端面に、溶融した樹脂を流し込む。これにより、積層樹脂板材2の端面のうち中空構造板18の端面に形成される多数の凹穴を樹脂で埋め、端面にゴミが詰まって汚れることを防止する。ここで用いる樹脂を、中空構造板18を形成する樹脂と同一材料に設けることで、容器を破棄する際に分別が不要となり、リサイクルが容易になる。
第二の構造としては、折り畳み自在な上段用輸送容器Bにおいて、蓋板106の長手方向aの両端縁部から下方に折り曲げられる折曲片部144を、第1実施形態や第2実施形態よりも長く設け、この折曲片部144を、容器本体104を折り畳んだときのゴミ避け片として活用する。容器本体104を折り畳んだときには、第二側板112の揺動側板128が内側に折られた状態となるため、容器本体104の長手方向aの両端に開口184が生じるのだが(図15参照)、この開口184を塞ぐ位置にまで蓋板106の折曲片部144を伸ばすことで、開口184からのゴミ等の侵入を防止することができる。
第三の構造としては、下段用輸送容器Aや上段用輸送容器Bの積層樹脂板材2を形成する樹脂材料中に、帯電防止剤を添加する。具体的には、積層樹脂板材2をなす中空構造板18、繊維シート24及び樹脂シート26のうちいずれか一つ、二つ又は全ての材料の中に帯電防止剤を添加する。これにより、静電気によるゴミや汚れの付着が防止される。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態の航空機用輸送容器について、図示略で説明する。本実施形態の下段用輸送容器Aや上段用輸送容器Bでは、内部からの液漏れを防止するため、容器本体4,104の内底面上に、真空成形等を用いて薄型に形成したトレーを着脱自在に装着する。トレーは、立ち上がり片で周縁を囲んだ部材であるから、内部に収容した荷物から液体が漏れたときも、これをトレー上に溜めることができ、外部への漏出を防止する。
また、下段用輸送容器Aでは、底板8と側板10との間の繋ぎ目等の隙間部分に、樹脂を用いて溶接を行い、この樹脂溶接によって液漏れ防止を図ることが好ましい。
また、下段用輸送容器Aや上段用輸送容器Bにおいて、容器本体4,104の上端開口縁に防水性の袋体を取付け、その袋体の中に荷物を積み込むように設けてもよい。袋体の材質としては、軟質塩化ビニル等が好ましい。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態の航空機用輸送容器について、図示略で説明する。本実施形態の下段用輸送容器Aや上段用輸送容器Bでは、重い荷物を積み込んだときでも移動させやすくするために、容器本体4,104の外底面に三箇所以上の半球体や低床式のキャスターを設ける。半球体を設ける場合は、容器本体4をなす積層樹脂板材2と一体となるように樹脂を用いて半球体を形成する。キャスターを設ける場合には、積層樹脂板材2の平坦な表面上にキャスターを取り付ける構造や、積層樹脂板材2の表面上に周囲より凹んだ取付箇所を形成し、この凹形状の取付箇所にキャスターを取り付ける構造が用いられる。
また、半球体やキャスターを、容器本体4,104の外底面の二箇所に設けることも可能である。この場合、矩形状をなす外底面のうち一辺側に半球体又はキャスターを二箇所設ければ、容器本体4,104の前記一辺側とは反対側の部分を手で持ち上げることにより、半球体又はキャスターを接地させながら簡単に移動させることができる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態の航空機用輸送容器について、図示略で説明する。本実施形態の下段用輸送容器Aや上段用輸送容器Bでは、重い荷物を積み込んだときに容器本体4,104や蓋板6,106が変形することを防止するために、アルミニウム、ステンレス等の金属からなる補強材を積層樹脂板材2に付加している。また、フレーム部材52,152やコーナー部材54,154の材質として、アルミニウム、ステンレス等の金属を用いることも好ましい。
補強材の付加手段としては、例えば、薄板状の補強材を積層樹脂板材2の内面側や外面側に固定することや、中空構造板18のコア材20に至るまで積層樹脂板材2に細長い横溝を形成し、この横溝内に細長形状の補強材を挿入することが好ましい。横溝は丸鋸等で切断することによって形成し、補強材を挿入した後はこの横溝の開口部を樹脂の溶接材で塞ぐ。
また、積層樹脂板材2の端面と、この端面に装着するフレーム部材52,152との間に、細長板状の補強材を挟み込むことも好ましい。このとき、中空構造板18のコア材20の端面を削ることにより、棒形状を有する丸棒等の補強材を挟み込むことも可能である。
また、中空構造板18として、長尺の空間部が隔壁を挟んで一方向に多数並設される所謂ハーモニカ状の中空構造板を用いた場合には、この空間部内に長尺の補強材を挿入することも可能である。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態の航空機用輸送容器について、図示略で説明する。本実施形態の下段用輸送容器Aでは、貨物スペースS内に積載された状態で飛行中に大きく位置ずれすることを防止するために、両側の傾斜底板16を、外方にむけて円弧状に膨出させる。この膨出部分が、貨物スペースSが有する凹曲面状の内壁面(図10参照)との間のデッドスペースを塞ぐように嵌まり込み、容器本体4全体が貨物スペースS内でより確実に位置決めされる。加えて、この膨出する分だけ容器本体4の容量が増大するので、限られた貨物スペースSをより効率的に利用して荷物を積載することができる。
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態の航空機用輸送容器について、図示略で説明する。本実施形態の下段用輸送容器Aや上段用輸送容器Bでは、下段用輸送容器Aに上段用輸送容器Bを積層させたときに上段用輸送容器Bが荷崩れすることを防止するため、下段用輸送容器Aの蓋板6の上面を半球状の凸曲面に形成し、上段用輸送容器Bの容器本体104の底面を、半球状の凹曲面に形成する。これにより、積層される輸送容器A,Bの曲面同士が凹凸嵌合し、荷崩れ防止が図られるとともに、下段用輸送容器Aの蓋板6上で上段用輸送容器Bの位置をずらすことも容易となる。なお、下段用輸送容器Aの蓋板6の上面と、上段用輸送容器Bの容器本体104の底面は、互いに凹凸嵌合する曲面であれば半球状でなくてもよく、波型等の多様な曲面が採用可能である。更に、上段用輸送容器Bが有する蓋板106の上面を、同様の半球状の凸曲面等に設けたときには、上段用輸送容器Bを多段に積層させたときの荷崩れを、曲面同士の凹凸嵌合によって防止することもできる。
(第9実施形態)
次に、本発明の第9実施形態の航空機用輸送容器について、図示略で説明する。本実施形態の下段用輸送容器Aや上段用輸送容器Bでは、識別管理を容易に行うために、容器本体4,104を形成する積層樹脂板材2の最外層である樹脂シート26に対して、その外表面の所定領域にシボ加工を施し、この所定領域をラベル貼着部として利用する。ラベル貼着部には、識別用のラベルを接着剤で貼着するとともに、必要に応じてラベルを剥がして別のラベルを貼着する。このとき、樹脂シート26の外表面にシボ加工を施していることで、ラベルは容易に且つ綺麗に剥がすことができる。
また、識別用のカードを差し込むためのカード差し部材を、容器本体4,104を形成する積層樹脂板材2に対して一体に設けてもよい。具体的には、例えば下段用輸送容器Aの底板8の端縁部を上方に折り曲げて形成した折曲片部30に対して、この折曲片部30の上方を向く端面にカード差し部材を挿入し、樹脂溶接によって一体化させる。また、上段用輸送容器Bの底板108の端縁部を上方に折り曲げて形成した折曲片部124に対して、この折曲片部124の上方を向く端面にカード差し部材を挿入し、樹脂溶接によって一体化させてもよい。カード差し部材を、容器本体4,104や蓋板6,106に対して熱溶着等で一体化させることも可能である。
また、内容物を容易に視認できるように、容器本体4,104や蓋板6,106を形成する積層樹脂板材2を、透明な樹脂材料やナチュラル材の樹脂材料を用いて形成することや、容器本体4,104や蓋板6,106に視認用の窓を形成することも好ましい。容器本体4,104のうち、透明な樹脂材料やナチュラル材の樹脂材料を用いて形成する部分は、少なくとも一面側の側板であればよい。また、第2実施形態のようにベルト70,170を有するものであれば、これらベルト70,170を色分けすることで、識別管理に利用することができる。これらの識別管理によって、例えば内容物が高重量のものであるか、軽量のものであるか、割れ物であるか等を予め作業者が認識することで、持ち運び等の作業効率を向上させることができる。
(第10実施形態)
次に、本発明の第10実施形態の航空機用輸送容器について、図示略で説明する。本実施形態の下段用輸送容器Aや上段用輸送容器Bでは、蓋板6,106を開けて内容物が盗難されることや、改ざんされることを防止するための防犯構造を備える。この防犯構造として、例えば、蓋板6,106のヒンジ連結側とは反対側の端縁部に貫通孔を設け、容器本体4,104にも同様の貫通孔を設け、両方の貫通孔に結束バンドを通して結束させる。
(第11実施形態)
次に、本発明の第11実施形態の航空機用輸送容器について、図示略で説明する。本実施形態の下段用輸送容器Aや上段用輸送容器Bは、蓋板6,106の開閉機構を変更したものである。具体的な開閉機構としては、矩形状をなす蓋板6,106を、その長辺側の端縁で容器本体4,104に回動自在に連結させるのでなく、短辺側の端縁で回動自在に連結させる開閉機構とする。
また、蓋板6,106の開閉機構を、前述のような片開きの開閉機構とするのでなく、蓋板6,106を長辺に沿って二分割してそれぞれを長辺側の両端縁で回動自在に連結させる両開き(観音開き)の開閉機構とすることや、蓋板6,106を短辺に沿って二分割してそれぞれを短辺側の両端縁で回動自在に連結させる両開きの開閉機構とすることも好ましい。
また、蓋板6,106の一部が開閉する機構としてもよい。この場合、例えば蓋板106のうち長手方向aの両端部分は容器本体4,104に固定し、両端部分を除く中央部分を、片開き又は両開きの機構に設ける。他の機構としては、例えば蓋板6,106のうち長手方向aの中央部を容器本体4,104に固定して架け橋のように設け、この中央部を除く両端部分を、それぞれ中央部に対して回動自在に連結させる機構も可能である。
また、下段用輸送容器Aの容器本体4が有する一対の側板10のうち、蓋板6が片開きに連結される側とは反対側に位置する側板10を、その一部又は全部が開口するように設け、この片開きの蓋板6を閉じたときに側板10の開口部分まで塞ぐように、蓋板6の折曲片部46側を更に延長させて設けることも可能である。側板10の開口部分を、本体容器4の上面開口と連通して設けることで、蓋板6を開けたときに大きな開口面積を得ることができる。
以上、第1〜第11実施形態の航空機用コンテナに基づいて本発明を説明したが、本発明は前記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内であれば、各実施形態において適宜の設計変更を行うことや、各実施形態の構成を適宜組み合わせて用いることが可能である。
2 積層樹脂板材
4 容器本体
6 蓋板
8 底板
10 側板
18 中空構造板
24 繊維シート
26 樹脂シート
104 容器本体
106 蓋板
108 底板
110 第一側板
112 第二側板
A 下段用輸送容器
B 上段用輸送容器

Claims (3)

  1. 底板と、前記底板の端部から起立される複数の側板とで、上方に開口した容器本体形成され、この容器本体の開口をふさぐ蓋板を備えてなる航空機用輸送容器であって、
    前記容器本体をなす前記底板および各側板と、前記蓋板と
    合成樹脂製の中空構造板の一面側と他面側の一方または両方に繊維シートを貼り付けてなる積層樹脂板材を用い、各積層樹脂板材に設けた前記繊維シートが少なくとも外面側に配置されるように形成され、
    前記積層樹脂板材からなる前記蓋板の一端縁部には、前記複数の側板のいずれか一つの側板の上端縁が回転自在に連結され、前記蓋板の別の端縁部には、折曲片部が形成され、
    前記積層樹脂板材からなる前記複数の側板のうち、前記蓋板に連結されない側板の上端縁部には、フレーム部材が固定され、
    前記容器本体には、対をなす持ち手孔が形成されていることを特徴とする航空機用輸送容器。
  2. 前記底板の一部と他部、上にいくほど互いに離れるように傾斜することで、前記容器本体の全体船形形状に設けられ
    前記蓋板をなす前記積層樹脂板材には、前記繊維シートをさらに外側から覆う樹脂シート貼り付けて設けられ、この樹脂シートにより、前記蓋板上で他の輸送容器をずらして搬送するフラットな搬送面形成されていることを特徴とする請求項1に記載の航空機用輸送容器。
  3. 前記容器本体には、作業者が握ることができるようにベルトが固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の航空機用輸送容器。
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