JP6079343B2 - 冷却装置 - Google Patents

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Description

本件は、冷却装置に関する。
従来、冷却装置として、減圧した液体冷媒を加熱された被冷却部材に設けられた冷却部に供給し、供給部において被冷却部材の熱によって液体冷媒が気化されたときの気化熱によって被冷却部材を冷却する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−200915号公報
しかしながら、上記のような冷却装置では、液体冷媒を減圧するための減圧装置が必要であるなど、装置が大掛かりである。
1つの側面では、本発明は、構成の簡易化が図られた冷却装置を提供することを目的とする。
本明細書に記載の冷却装置は、液体の蒸発潜熱によって熱源から熱を奪う蒸発部と、一部が絞られた形状を有する第1管路と、該第1管路の絞られた形状を有する部分に接続された第2管路とを有し、液体が前記第1管路を流れ、前記第2管路内が減圧されることを利用して、前記蒸発部で発生した蒸気を吸引するアスピレータと、前記アスピレータに液体を供給する液体供給機構と、前記アスピレータで吸引した蒸気を凝縮させて液体に戻す凝縮器と、を備え、前記液体供給機構は、前記凝縮器で凝縮された液体と前記アスピレータに供給された液体とが混合した液体のうちの一部を前記蒸発部に供給し、残りの液体を前記アスピレータに供給する冷却装置である。

本実施例に記載の冷却装置は、構成の簡素化を図ることができるという効果を奏する。
一実施形態に係る冷却装置の構成を模式的に示す図である。 水の温度と蒸気圧との関係を示す表である。 アスピレータを拡大して示す図である。 制御装置の処理を示すフローチャート(その1)である。 制御装置の処理を示すフローチャート(その2)である。 比較例を示す図である。
以下、冷却装置の一実施形態について、図1〜図6に基づいて詳細に説明する。本実施形態の冷却装置100は、サーバに搭載されたCPUなどの電子機器(熱源)を冷却する装置である。
図1には、CPU10を冷却する冷却装置100の構成が模式的に示されている。図1に示すように、冷却装置100は、蒸発部としての蒸発器22と、アスピレータ26と、凝縮器30と、気液分離器32と、ポンプ38と、制御部としての制御装置50と、を備える。
蒸発器22は、CPU10に直接あるいは図示しない熱伝導体を介して接触しており、その内部空間には冷却用の媒体(本実施形態では、水)が収容されている。なお、本実施形態では、性能、安全性、低環境負荷の観点から冷却用の媒体として水を用いることとしている。蒸発器22内の水は、発熱したCPU10によって熱せられて核沸騰し、水蒸気となり、このときの水の相変化(液体から気体)による潜熱により、CPU10が冷却される。蒸発器22には、蒸気管24の一端が接続されている。なお、潜熱による冷却は、空冷や液冷より効率がよいため、大きな発熱量に対応することが可能である。
図2には、水の温度と蒸気圧との関係が示されている。図2によれば、例えば、蒸発器22内を42hPaに保った場合、蒸発器22内の水の温度が30℃のときに水蒸気と水(液体)とが平衡となる。すなわち、蒸発器22内の温度が例えば30℃から40℃になったときには、蒸気圧は74hPaで平衡となるので蒸発器22内を42hPaに保つ条件では、30℃の場合と比べて32hPaの差が生じる。このため、蒸発器22内では、水(液体)が水蒸気となる。本実施形態では、後述するようにして冷却装置100内(蒸発器22内)の真空度を例えば50hPa未満とすることで、蒸発器22内部における水の沸点を下げ、CPU10を作動範囲内(90℃程度以下)に冷却するようにしている。
アスピレータ26は、図3に拡大して示すように、その内部にT字管52を有している。T字管52は、図3の上下方向に延びる第1管52aと、左右方向に延びる第2管52bとを有する。第1管52aは、その中間部分近傍が絞られた形状となっており、この絞られた形状の部分54に第2管52bが接続されている。アスピレータ26は、液体循環路28内に組み込まれた状態となっており、第1管52aには、液体循環路28内を循環する水が流れるようになっている。
アスピレータ26では、第1管52aの上端側から下端側に向けて水が供給されると、絞られた部分54近傍において水の流速が増すため、ベンチュリ効果によって水の圧力が低下する。そして、この水の圧力の低下により、第2管52b内の気体が水流に流れ込み、結果として、第2管52b及び蒸気管24内が減圧になる。これにより、蒸発器22で発生した水蒸気が蒸気管24を介してアスピレータ26内に流れ込むようになっている。
なお、アスピレータ26は、ガラスや樹脂などの断熱材料により形成されている。これにより、水蒸気が第2管52b内を通過する間に第2管52bの壁面等で冷やされ、凝縮し、水(水滴)に戻るという現象の発生を抑制することができる。この場合、第2管52b内における水蒸気の流通が凝縮した水(水滴)によって妨げられるのを抑制することができる。
図1に戻り、凝縮器30は、液体循環路28の一部に設けられ、一例として、多数の放熱フィンを有している。凝縮器30は、液体循環路28内を流れる水と大気との熱交換ができる凝縮器であり、水蒸気を凝縮させて水に戻す機能を有する。
気液分離器32は、冷却装置100内を動作の最初に減圧する際に用いられる装置であり(図4、図5とその説明を参照)、液体循環路28内を流れる水に混入している気体を分離して、外部(大気)に放出する。気液分離器32には、気体を外部に放出するための排気管34が設けられており、排気管34には、排気バルブ36が設けられている。排気バルブ36の開閉制御は、制御装置50によって行われる。
ポンプ38は、液体循環路28内に水の流れを作り出すための装置である。ポンプ38の動作は、制御装置50によって制御される。
なお、液体循環路28の一部(ポンプ38の下流)からは、分岐路40が分岐している。分岐路40は、蒸発器22に接続されている。このため、液体循環路28を流れる水の一部、すなわち、蒸発器22内で蒸発し凝縮した水及びアスピレータ26に供給された水の一部が、分岐路40を介して、蒸発器22に供給されるようになっている。分岐路40の一部には、調整機構としての給水バルブ42が設けられており、この給水バルブ42の開度に応じた量の水が、蒸発器22に対して供給される。なお、給水バルブ42の開度(5%〜100%)は、制御装置50によって1%刻みで制御されるものとする。
制御装置50は、冷却装置100の各部を統括的に制御する。なお、CPU10の近傍には、CPU10の温度を検出するための温度センサ46が設けられている。また、蒸発器22には、蒸発器22内部の真空度を検出するための真空度センサ44が設けられている。制御装置50では、これら温度センサ46、真空度センサ44の検出結果に基づいて、ポンプ38の駆動やCPU10の動作あるいは排気バルブ36の開閉を制御するとともに、給水バルブ42の開度を調整する。
なお、本実施形態では、アスピレータ26で吸引された水蒸気が、アスピレータ26に供給された水の中で凝縮して液体(水)となるため、冷却装置100内は、水の閉じた経路になっているといえる。
次に、制御装置50の処理について、図4、図5に基づいて、その他図面を適宜参照しつつ詳細に説明する。
図4、図5には、制御装置50の一連の処理がフローチャートにて示されている。なお、制御装置50による図4、図5の処理は、冷却装置100が設けられたサーバの電源がONされた状態から開始される。
図4の処理では、まず、ステップS10において、制御装置50が、ポンプ38の駆動を開始する。ポンプ38が駆動されると、液体循環路28やアスピレータ26の第1管52a内を水が流れる。この場合、水の温度を室温(例えば30℃)と同一とすると、図2より、到達真空度は、42hPaとなる。
次いで、ステップS12では、制御装置50は、真空度センサ44を用いて、蒸発器22内の真空度(P)を測定する。次いで、ステップS14では、制御装置50は、真空度(P)が50(hPa)よりも小さいか否かを判断する。ここで、50hPaとは、冷却装置100の冷却性能を維持するために必要な冷却装置100内の真空度であり、水温から決まるアスピレータの到達真空度より少し大きい値とする。ステップS14の判断が否定された場合、すなわち、真空度(P)が50hPa以上である場合には、ステップS16に移行し、制御装置50は、排気バルブ36を開く。なお、排気バルブ36を開くことにより、気液分離器32において液体循環路28内を流れる水に混入している気体が分離され、排気管34から排出されるので、冷却装置100内(蒸発器22内)の真空度が徐々に低下し始める。その後は、制御装置50は、ステップS12に戻る。
そして、制御装置50は、ステップS14の判断が肯定されるまで(真空度(P)が50hPa未満になるまで)、排気バルブ36を開状態に維持しつつ、真空度測定を繰り返す(S12)。
一方、ステップS14の判断が肯定された場合、すなわち、冷却装置100内を必要な真空度(50hPa未満)にできた場合には、制御装置50は、ステップS18に移行する。ステップS18では、制御装置50は、排気バルブ36を閉じる。これにより、冷却装置100(蒸発器22)内の真空度を50hPa未満に維持することができる。
次いで、ステップS20では、制御装置50は、CPU10の駆動を開始する(OFF→ON)。なお、制御装置50が、CPU10の駆動開始を直接制御できないような場合には、CPU10の駆動を制御する制御装置に対して、駆動開始の指示を出すようにしてもよい。なお、CPU10の駆動後、CPU10が発熱すると、蒸発器22内において水蒸気が発生し、発生した水蒸気はアスピレータ26の作用によってアスピレータ26内に吸引される。そして、吸引された水蒸気は第1管52aにてアスピレータ26内を流れる水(冷媒)と混ざって二相流となるが、水蒸気は凝縮器30において凝縮され、水に戻る。そして、ポンプ38によって下流側に送られる水の一部は分岐路40から蒸発器22に供給され、残りが、アスピレータ26に供給されるようになっている。
次いで、ステップS22では、制御装置50が、温度センサ46を用いてCPU10の温度(T)を測定する。次いで、ステップS24では、制御装置50は、CPU10の温度(T)が90℃未満であるか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合、すなわち、CPU10の温度が90℃以上であった場合には、制御装置50は、ステップS26に移行する。
ステップS26に移行すると、制御装置50は、給水バルブ42の開度が99%より大きいか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS28に移行し、制御装置50は、給水バルブ42の開度を1%増やす。これにより、温度が90℃以上になっているCPU10の蒸発器22による冷却効果を高めることができる。一方、ステップS26の判断が肯定された場合、すなわち、給水バルブ42の開度が100%であった場合には、それ以上、蒸発器22に供給する水の量を増やすことができない。したがって、制御装置50は、ステップS30に移行し、CPU10を省電力モードで駆動するようにする。なお、制御装置50がCPU10の駆動を直接制御できないような場合には、CPU10の駆動を制御する制御装置に対して指示を出すようにしてもよい。
ステップS28又はS30の後は、制御装置50は、ステップS36に移行し、ユーザ等から入力されるサーバの電源OFF命令を受信したか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS22に戻る。
ところで、ステップS24の判断が肯定された場合、すなわち、CPU10の温度が90℃未満であった場合には、ステップS32に移行し、制御装置50は、給水バルブ42の開度が5%未満であるか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS34に移行し、制御装置50は、給水バルブ42の開度を1%減らす。これにより、CPU10を必要以上に冷却しないようにすることができる。ステップS34の後は、制御装置50は、ステップS36に移行し、ユーザ等から入力される電源OFF命令を受信したか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS22に戻る。
一方、ステップS32の判断が肯定された場合、すなわち、給水バルブ42の開度が5%未満であった場合には、制御装置50は、ステップS36に移行し、ステップS36の判断が否定された場合には、ステップS22に戻る。なお、本実施形態では、CPU10がアイドル状態にある場合(最小発熱の場合)の冷却を想定して、給水バルブ42の最小開度を5%程度としている。
なお、ステップS36の判断が肯定された場合、すなわち、ユーザ等からサーバの電源OFF命令が入力された場合には、図5の処理に移行する。
図5の処理に移行すると、制御装置50は、ステップS40において、CPU10の駆動を停止する。なお、制御装置50が、CPU10の駆動停止を直接制御できないような場合には、CPU10の駆動を制御する制御装置に対して指示を出すようにしてもよい。
次いで、ステップS42では、制御装置50は、温度センサ46を用いて、CPU10の温度(T)を測定する。次いで、ステップS44では、制御装置50は、温度(T)が90℃未満であるか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合、すなわち、温度(T)が90℃以上であった場合には、ステップS46に移行する。
ステップS46に移行すると、制御装置50は、給水バルブ42の開度が99%より大きいか否かを判断する。ここでの判断が肯定された場合には、それ以上給水バルブ42の開度を大きくできないので、そのままステップS42に戻る。一方、ステップS46の判断が否定された場合、すなわち給水バルブ42の開度を大きくできる場合には、ステップS48に移行し、制御装置50は、給水バルブ42の開度を1%増やす。その後は、ステップS42に戻り、CPU10の温度が90℃未満になるまで又は給水バルブ42の開度が100%になるまで、給水バルブ42の開度を1%刻みで増やす。
一方、ステップS44の判断が肯定された場合、すなわち、CPU10の温度が90℃未満であった場合には、ステップS50に移行し、制御装置50は、給水バルブ42の開度が5%未満であるか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、制御装置50は、ステップS52に移行し、給水バルブ42の開度を1%減らし、ステップS42に戻る。一方、ステップS50の判断が肯定された場合には、ステップS54に移行し、制御装置50は、ポンプ38の駆動を停止し、図4、図5の全処理を終了する。
なお、上記説明から分かるように、本実施形態では、一例として、液体循環路28とポンプ38とを含んで、アスピレータに水を供給する液体供給機構としての機能が実現されている。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によると、水の蒸発潜熱によってCPU10から熱を奪う(冷却する)蒸発器22と、水の流れを利用して、蒸発器22で発生した水蒸気を吸引するアスピレータ26と、アスピレータ26に水を供給する液体循環路28及びポンプ38と、アスピレータ26で吸引した水蒸気を凝縮させて水に戻す凝縮器30と、を備えている。したがって、本実施形態では、アスピレータ26のような簡素な機構を利用して蒸発器22で発生した水蒸気を吸引することから、大がかりな減圧装置を用いない簡易な構成で、CPU10を効果的に冷却することができる。また、本実施形態では、凝縮器30で凝縮された水とアスピレータ26に供給された水が混合した後、その一部が、分岐路40から蒸発器22に供給される。この場合、アスピレータ26に水を供給する(循環する)系と、水蒸気が凝縮され蒸発器22に戻る系との一部を共通化することができるので、各系を独立して設ける場合と比べ、装置の簡素化を図ることができる。
ここで、図6に基づいて、比較例(サーバ内のCPUの冷却に用いられるサーモサイフォン式の冷却装置200)について説明する。図6に示す冷却装置200は、CPU10に接触した状態で設けられた蒸発器122と、蒸気管124と、凝縮器130と、給水管140と、を備えている。
図6の冷却装置200では、本実施形態と同様、蒸発器122で熱せられた水が沸騰して水蒸気となり、このときの水の相変化(液体→気体)による潜熱により、CPU110が冷却されるようになっている。なお、蒸発器122で発生した水蒸気は、蒸気管124を通って凝縮器130に入り、凝縮器130にて凝縮されて水に戻ると、給水管140を通って蒸発器122に供給される。また、CPU110を動作制限温度内(90℃程度以下)に冷却するためには、CPU110と蒸発器122の受熱面間の熱伝導および冷媒の相変化時の過熱を考慮すると、60〜70℃程度以下の温度で水が沸騰して潜熱を奪う必要がある。このため、比較例の冷却装置200では、装置内部を100hPa以下に減圧した状態で水を封じ込め、沸点を50℃程度以下まで下げて動作させる(図2参照)。
ここで、図6の冷却装置200をサーバの冷却に用いる場合、数年間の動作保証(減圧状態の保証)が必要となる。このように装置内部の減圧状態を維持・保証するため、冷却装置200では、強硬な部品等を用いる必要があった。例えば、冷却装置200においては、パイプなどの部品はすべてリークのない金属製の部品とし、それらの組み立てには、十分な耐真空性を備えた高度な溶接あるいはろう付け技術を用いる必要があった。
これに対し、本実施形態の冷却装置100では、アスピレータ26を用いて蒸発器22内を積極的に真空引きし、アクティブに低真空を維持するようにしている。したがって、本実施形態の冷却装置100では、多少のリークを許容することができるようになっている。また、樹脂製パイプなどの使用が可能になるため、可用性が向上するとともに、高度な溶接・ろう付け技術を必要としないので、簡易な組み立てが可能となり、製造コストの低減を図ることができる。
また、本実施形態では、アスピレータ26の材料として、ガラスや樹脂などの断熱材料を採用している。これにより、第2管52b内を通過する水蒸気が第1管52aを流れる水によって冷やされ、第2管52b内で凝縮して液体となり、第2管52b内における水蒸気の流通が妨げられる、という事態の発生を抑制することができる。なお、アスピレータ26全体の材料を断熱材料としなくてもよく、少なくとも水蒸気が通過する部分の材料、すなわち、少なくとも第2管52b部分の材料として断熱材料が採用されていてもよい。
また、本実施形態では、アスピレータ26に供給される冷媒と、蒸発器22内に供給される液体とを同一の物質(水)としている。これにより、図1に示すような、蒸発器22で発生した蒸気が、アスピレータ26を流れる冷媒に混入する構成を採用することができる。
また、本実施形態では、CPU10の温度を検出する温度センサ46と、蒸発器22に供給される水の量を調整する給水バルブ42とを備え、制御装置50は、温度センサ46の検出結果に基づいて、給水バルブ42の開度を調整する。これにより、CPU10の発熱量に応じて適切な量の水を供給することができるので、CPU10の温度に応じた適切な冷却が可能となる。
また、本実施形態では、蒸発器22内の真空度を検出する真空度センサ44と、液体循環路28を通る水から気体を分離して取り出す気液分離器32とを備え、制御装置50は、真空度センサ44による検出結果に基づいて、気液分離器32の動作を制御する。これにより、大掛かりな減圧装置を用いなくても、アスピレータ26と気液分離器32とを用いることで、蒸発器22内を適切な真空度に設定することができる。
なお、上記実施形態では、CPU10の温度(T)が90℃より高い場合に、温度(T)をモニタしながら、給水バルブ42を1%刻みで大きくする場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、供給する水の量をCPU10の発熱量に基づいて決定し、給水バルブ42を調整するようにしてもよい。この場合、水の流量は、発熱量/水の蒸発潜熱から求めることができるため、例えば220Wの発熱を冷却するときには、水の蒸発潜熱を1ccあたり2253W/sとすると、およそ6cc/minの流量に決定すればよい。なお、このような処理を行う場合には、分岐路40の給水バルブ42と蒸発器22との間に流量計を設けることとすればよい。
なお、上記実施形態では、冷却装置100内で用いる冷媒として水を採用した場合について説明したが、これに限られるものではなく、例えば、エチルアルコールやフロン、代替フロンなどの媒体を用いることも可能である。
なお、上記実施形態の冷却装置100をCPU10を複数有するサーバに搭載する場合には、例えば、蒸発器22、蒸気管24、アスピレータ26、分岐路40、給水バルブ42をCPU10の数に応じた数だけ用意し、その他の構成(凝縮器30、気液分離器32及びポンプ38など)を共用するようにしてもよい。
なお、上記実施形態では、冷却装置100に気液分離器32を設ける場合について説明したが、これに限らず、冷却装置100内への空気の浸入が防止されているような場合には、気液分離器32を設けないこととしてもよい。
なお、上記実施形態では、水温を室温の30℃、CPU10を駆動する前における冷却装置100内の真空度を50hPaに設定し、CPU10の上限温度を90℃程度とする場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、真空度やCPU10の上限温度の値は適宜変更可能である。また、液体循環路28にチラーを挿入して積極的に水温を下げ、室温以下で運用することもできる。
なお、上記実施形態では、サーバが有するCPUの冷却に冷却装置100を用いる場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、サーバ内のCPU以外の電子部品や、サーバ以外の装置(及びその構成部品)の冷却に冷却装置100を用いることとしてもよい。
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
なお、以上の実施形態の説明に関して、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 液体の蒸発潜熱によって熱源から熱を奪う蒸発部と、
液体の流れを利用して、前記蒸発部で発生した蒸気を吸引するアスピレータと、
前記アスピレータに液体を供給する液体供給機構と、
前記アスピレータで吸引した蒸気を凝縮させて液体に戻す凝縮器と、を備え、
前記液体供給機構は、前記凝縮器で凝縮された液体と前記アスピレータに供給された液体とが混合した液体のうちの一部を前記蒸発部に供給し、残りの液体を前記アスピレータに供給することを特徴とする冷却装置。
(付記2) 前記アスピレータの少なくとも前記蒸気が通過する部分の材料として、断熱材料が用いられていることを特徴とする付記1に記載の冷却装置。
(付記3) 前記液体は、水であることを特徴とする付記1又は2に記載の冷却装置。
(付記4) 前記熱源の温度を検出する温度センサと、
前記蒸発部に供給される液体の量を調整する調整機構と、
前記温度センサの検出結果に基づいて、前記調整機構を制御する制御部と、を更に備える付記1〜3のいずれかに記載の冷却装置。
(付記5) 前記蒸発部内の真空度を検出する真空度センサと、
前記アスピレータに供給された液体内から気体を分離して取り出す気液分離器と、
前記真空度センサの検出結果に基づいて、前記気液分離器の動作を制御する制御部と、を更に備える付記1〜4のいずれかに記載の冷却装置。
10 熱源
22 蒸発器(蒸発部)
26 アスピレータ
28 液体循環路(液体供給機構の一部)
30 凝縮器
32 気液分離器
38 ポンプ(液体供給機構の一部)
42 給水バルブ(調整機構)
44 真空度センサ
46 温度センサ
50 制御装置(制御部)
100 冷却装置

Claims (3)

  1. 液体の蒸発潜熱によって熱源から熱を奪う蒸発部と、
    一部が絞られた形状を有する第1管路と、該第1管路の絞られた形状を有する部分に接続された第2管路とを有し、液体が前記第1管路を流れ、前記第2管路内が減圧されることを利用して、前記蒸発部で発生した蒸気を吸引するアスピレータと、
    前記アスピレータに液体を供給する液体供給機構と、
    前記アスピレータで吸引した蒸気を凝縮させて液体に戻す凝縮器と、を備え、
    前記液体供給機構は、前記凝縮器で凝縮された液体と前記アスピレータに供給された液体とが混合した液体のうちの一部を前記蒸発部に供給し、残りの液体を前記アスピレータに供給することを特徴とする冷却装置。
  2. 前記アスピレータの少なくとも前記蒸気が通過する部分の材料として、断熱材料が用いられていることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記熱源の温度を検出する温度センサと、
    前記蒸発部に供給される液体の量を調整する調整機構と、
    前記温度センサの検出結果に基づいて、前記調整機構を制御する制御部と、を更に備える請求項1又は2に記載の冷却装置。
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