JP6077793B2 - 電動モータ - Google Patents
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Description
また、ホルダステーには、ブラシホルダに対応する箇所にばね支持柱が立設されており、このばね支持柱にねじりコイルばねが設けられている。このねじりコイルばねは、各ブラシを基端側からコンミテータ側に向かって押圧しており、これによって、常時コンミテータにブラシの先端が摺接した状態になる(例えば、特許文献1参照)。
さらに、コンミテータにブラシを摺接させるので、コンミテータに対するブラシの摺接姿勢に影響してブラシの振動が大きくなり、電動モータ全体として作動音が大きくなってしまう場合があるという課題がある。
また、作動音を小さくすることができる電動モータを提供するものである。
また、フレームに設けられた支持ピンと、ホルダステーに形成された挿通孔とにより、ホルダステーの位置決めを容易に行うことができる。さらに、支持ピンを利用してねじりコイルばねの一部を容易に接地させることができる。
また、フレームに設けられた支持ピンと、ホルダステーに形成された挿通孔とにより、ホルダステーの位置決めを容易に行うことができる。
(減速機付モータ)
次に、この発明の第1実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。
図1は、減速機付モータの斜視図である。図2は、減速機付モータの一部断面側面図である。
図1、図2に示すように、減速機付モータ1は、例えば、自動車のワイパ駆動用に用いるものであって、電動モータ2と、電動モータ2の有底筒状のヨーク3が取り付けられている減速機構4とを備えている。
電動モータ2は、ヨーク3と、このヨーク3内に回転自在に設けられたアーマチュア5と、アーマチュア5に電流を供給するためのブラシホルダユニット6とを有している。
ヨーク3は、開口部3aをギヤハウジング7側に向けた状態で配置されている。そして、ヨーク3は、開口部3aの周縁に形成されている外フランジ部3cをギヤハウジング7に当接させた状態で、ギヤハウジング7にボルト24によって締結固定されている。
アーマチュアコア12は、プレス加工等によって打ち抜かれた磁性材料の板材を軸方向に積層したり、軟磁性粉を加圧成形したりして形成されたものであって、アーマチュアコイル13が巻装される複数のティース15が放射状に形成されている。
図2、図3に示すように、ブラシ収納部18は有底筒状に形成されており、開口部18aを電動モータ2側(図3、図4における手前側)に向けた状態でギヤハウジング7と一体成形されている。ブラシ収納部18の開口部18aの周縁には、電動モータ2のヨーク3の外フランジ部3cに対応するように、外フランジ部18cが形成されている。外フランジ部18cには、ボルト24(図1参照)が螺入される雌ネジ部25が刻設されている。
図4は、ブラシ収納部にブラシホルダユニットを取り付けた状態の斜視図、図5は、ブラシホルダユニットの斜視図である。
図4、図5に示すように、ブラシホルダユニット6は、略円環状に形成されたホルダステー26を有しており、このホルダステー26がブラシ収納部18のブロック台座21上に載置されるようになっている。また、ホルダステー26の外周縁の直径E1は、ブラシ収納部18の内周面の直径よりもやや小さい程度に設定されている。さらに、ホルダステー26の開口部26aの直径E2は、コンミテータ14を挿入可能な大きさに設定されており、開口部26aにコンミテータ14が挿通された状態になっている(図2参照)。
さらに、ホルダステー26には、端子部31が設けられている。この端子部31は、減速機構4に設けられているターミナル32(図1参照)を介して不図示の外部電源、例えば、自動車に搭載されているバッテリに電気的に接続されるようになっている。
このように構成されたブラシホルダ29に、ブラシ30が径方向に沿ってスライド自在に、つまり、コンミテータ14側に向かって出没自在に収納されている。
図4〜図6に示すように、ブラシ30は、径方向に沿って長い略四角柱状に形成されたものであって、陽極側に接続されている低速用ブラシ30a、および高速用ブラシ30bと、これら低速用ブラシ30aと高速用ブラシ30bとに共通使用され陰極側に接続されている共通ブラシ30cとで構成されている。低速用ブラシ30aは、ワイパを低速駆動する際に用いられるブラシであって、この低速用ブラシ30aと共通ブラシ30cとの間に電圧が印可される。また、高速用ブラシ30bは、ワイパを高速駆動する際に用いられるブラシであって、この高速用ブラシ30bと共通ブラシ30cとの間に電圧が印可される。
また、各ブラシ30の長手方向両端には、それぞれ傾斜面33a,33bが形成されている。ブラシ30の先端側に形成された傾斜面33aは、コンミテータ14の回転方向C1(図6における時計回り方向)の前方に向かうに従って漸次コンミテータ14側、つまり、径方向内側に向かって突出するように傾斜している。一方、ブラシ30の基端側に形成された傾斜面33bは、コンミテータ14の回転方向C1の後方に向かうに従って漸次コンミテータ14とは反対側、つまり、径方向外側に向かって突出するように傾斜している。
各ブラシ30のうち、陽極側に接続されている低速用ブラシ30a、および高速用ブラシ30bに一端が接続されているピグテール40の他端は、それぞれチョークコイル42を介して端子部31に接続されている。一方、陰極側に接続されている共通ブラシ30cに一端が接続されているピグテール40の他端は、サーキットブレーカ43、及びアースプレート44を介して端子部31に接続されている。
アースプレート44は、ブラシ収納部18にブラシホルダユニット6を収納した状態で、ブラシ収納部18の内周面18dに接触し、共通ブラシ30cが接地されるようになっている。
また、各ねじりコイルばね34は、ギヤハウジング7のブラシ収納部18に突設されている支持ピン23、及びホルダステー26に立設されている支柱ピン38にばね本体35がガタを持った状態で外嵌されるようにして支持されている。
図7、図8は、ブラシホルダに対するブラシの姿勢を示す説明図であって、図7は、コンミテータが回転する前の状態、図8は、コンミテータが回転した後の状態を示す。
図7に示すように、各ブラシ30の基端側の傾斜面33bには、ねじりコイルばね34の先端側アーム36に形成されている湾曲部36aが当接し、この湾曲部36aが各ブラシ30をコンミテータ14側へと押圧している。
このとき、各ブラシ30の先端側に形成された傾斜面33aは、コンミテータ14の回転方向C1の前方に向かうに従って漸次径方向内側に向かって突出するように傾斜しているので、各ブラシ30の先端がコンミテータ14に引っ掛かったりせずに、スムーズに変位する。
このため、各ブラシ30に対する湾曲部36aの押圧方向も殆ど変化することがない。よって、ねじりコイルばね34によって各ブラシ30にかかる押圧力が安定すると共に、各ブラシ30の基端を、コンミテータ14の回転方向C1とは反対方向に向かって傾倒させ易くすることができる。
したがって、上述の第1実施形態によれば、陰極側に接続されている共通ブラシ30cをコンミテータ14側に向かって付勢するねじりコイルばね34が、導電性のアルミダイキャスト等で形成されているギヤハウジング7のブラシ収納部18から立設している支持ピン23に支持されているので、共通ブラシ30cをねじりコイルばね34を介して接地させることができる。すなわち、共通ブラシ30cは、ブラシホルダユニット6に設けられているアースプレート44の他に、ねじりコイルばね34を介して接地されることになり、別途部品を追加することなく、従来よりも電磁ノイズの発生を抑えることが可能になる。
図9は、第1実施形態の第1変形例におけるブラシ収納部の一部断面斜視図である。尚、以下の説明において、前述の第1実施形態と同一態様については同一符号を付して説明を省略する。
図10は、第1実施形態の第2変形例におけるブラシの平面図であって、図6に対応している。
同図に示すように、各ブラシ230の先端には、コンミテータ14の回転方向(図10における時計回り方向)とは反対側に、切除部49が形成されている。切除部49によって、各ブラシ230の長手方向略中央よりも先端側は、短手方向の幅が前述の第1実施形態のブラシ30の短手方向の幅の略半分になっている。
このように、各ブラシ230を形成することにより、前述の第1実施形態と同様の効果に加え、コンミテータ14に対するブラシ230の引っ掛かりを確実に防止できる。
次に、この発明の第2実施形態を図11〜図13に基づいて説明する。
図11は、第2実施形態における減速機付モータの斜視図である。
同図に示すように、この第2実施形態において、減速機付モータ301は、例えば、自動車のワイパ駆動用に用いるものであって、電動モータ302と、電動モータ302の有底筒状のヨーク303が取り付けられている減速機構304とを備えている点、減速機構304のギヤハウジング307は、導電性を有するアルミダイキャスト等により形成されたものである点等の基本的構成は、前述した第1実施形態と同様である。
図12は、ブラシ収納部にブラシホルダユニットを取り付けた状態の斜視図、図13は、図12の状態からホルダステーを取り外した状態の斜視図である。
図12、図13に示すように、ブラシ収納部318は、電動モータ302側(図12、図13における手前側)に開口部318aを有する箱状に形成されたものである。ブラシ収納部318の周壁319は断面略長円形状に形成されており、平面壁319aと円弧壁319bとにより構成されている。
ブラシホルダユニット306は、ブラシ収納部318に内嵌可能に形成されたホルダ部52と、ホルダ部52の内側に収納されるホルダステー326とを有している。
ホルダ部52は、ブラシ収納部318に対応するように、電動モータ302側(図12、図13における手前側)に開口部52aを有する箱状に形成されており、且つ周壁53が平面壁53aと円弧壁53bとにより構成されている。
また、ホルダ部52の底部52bには、中央部にコンミテータ14(図2参照、第2実施形態では不図示)を挿入可能な開口部56が形成されている。さらに、ホルダ部52の底部52bには、ブラシ収納部318に形成されているブロック台座321に対応する箇所に、開口部55が形成されている。この開口部55を介してブロック台座321が突出しており、ここにホルダステー326が載置される。
そして、ブラシ収納部318に形成されている凸部50に対応する箇所に設けられたブラシホルダ329に、陰極側に接続されている共通ブラシ30cが収納され、その他のブラシホルダ329に、それぞれ陽極側に接続されている低速用ブラシ30aと、高速用ブラシ30bとが収納される。
したがって、上述の第2実施形態によれば、前述の第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
例えば、上述の実施形態では、減速機付モータ1,301は、自動車のワイパ駆動用に用いるものである場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、さまざまな用途に減速機付モータ1,301を用いることができる。
2,302 電動モータ
7,107,307 ギヤハウジング
13 アーマチュアコイル(巻線)
14 コンミテータ
16 セグメント
18,118,318 ブラシ収納部(フレーム)
23 支持ピン
26,126,326 ホルダステー
29,329 ブラシホルダ
30,230,330 ブラシ
30a,230a,330a 低速用ブラシ(陽極ブラシ)
30b,230b,330b 高速用ブラシ(陽極ブラシ)
30c,230c,330c 共通ブラシ(陰極ブラシ)
33a,33b 傾斜面
34 ねじりコイルばね
35 ばね本体
36 先端側アーム
36a 湾曲部
39 挿通孔
45 上板スリット(スリット)
51 圧縮コイルばね
Claims (1)
- コンミテータの回転摺動面に周方向に沿って配置されている複数のセグメントに摺接し、このセグメントに接続されている巻線に給電を行うための陽極ブラシ、及び陰極ブラシと、
前記陽極ブラシ、及び前記陰極ブラシ毎に設けられ、これら陽極ブラシ、及び陰極ブラシを直接押圧し、それぞれ別々に前記コンミテータに向かって付勢するねじりコイルばねと、
前記陽極ブラシ、前記陰極ブラシ、及び前記ねじりコイルばねが収納される導電性のフレームとを備え、
前記ねじりコイルばねのうち、前記陰極ブラシを付勢するねじりコイルばねの一部を、前記フレームに接触させ、
前記陽極ブラシ、及び前記陰極ブラシは、ホルダステー上に設けられたブラシホルダに、前記コンミテータ側に向かって出没自在に収納され、
前記フレームに、前記ねじりコイルばねを支持する支持ピンを設ける一方、前記ホルダステーの前記支持ピンに対応する箇所に、この支持ピンを挿通可能な挿通孔を形成し、
前記支持ピンに、前記ねじりコイルばねを取り付けたことを特徴とする電動モータ。
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