JP6075749B2 - Ledランプ - Google Patents
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Description
ここで、外側とは端子ピン側へ向いた方法をいい、内側とはその反対の方向で内部回路側をいう。
図1に示すLEDランプ10は、グロースタート式、ラピッドスタート式、インバータ式のいずれの蛍光灯用照明器具(以下、単に照明器具と略す。)にも装着できる直管形のランプである。LEDランプ10は、照明器具の一対のソケットに装着するため端子ピン11,12が両端部に設けられている。
LED照明部15を除く、整流部141,142と、点灯制御部14と、負荷部16と、整流素子17,18は、1枚のプリント基板に実装されている。
負荷部161は、整流部141と電流源部144との間に並列に接続され、負荷部162は、整流部142と電流源部144との間に並列に接続されている。負荷部16は、LED照明部が消費する電流より大きい蛍光灯用照明器具からの余剰電流を消費する機能を備えている。
整流素子17,18は、一方向にしか電流を流さないことで、反対方向からの電流を遮断する機能を備えている。整流素子17,18は、整流作用を有するものであれば使用できるので、各種のダイオード、トランジスタなどとすることができる。
また、整流部141として、端子ピン11に、4本のダイオードD11〜D14がダイオードブリッジを構成して整流部141として接続されている。また、同様に、端子ピン12と4本のダイオードD21〜D24がダイオードブリッジを構成して接続されている。4本のダイオードD11〜D14,D21〜D24はインバータ式の照明器具から供給される高周波でもスイッチングできるよう、高スイッチング性を有するダイオードとするのが望ましい。
ダイオードD11のカソードおよびダイオードD13のカソードの接続点P13を出力端として、電源ラインL1に接続されている。ダイオードD12のアノードおよびダイオードD14のアノードの接続点P14を出力端として、グランドラインL2に接続されている。
また、ダイオードD21のアノードおよびダイオードD22のカソードの接続点P21を入力端として、端子ピン12のピン12aに接続されている。ダイオードD23のアノードおよびダイオードD24のカソードの接続点P22を入力端として、端子ピン12のピン12bに接続されている。
ダイオードD21のカソードおよびダイオードD23のカソードの接続点P23を出力端として、電源ラインL1に接続されている。ダイオードD22のアノードおよびダイオードD24のアノードの接続点P24を出力端として、グランドラインL2に接続されている。
また、電流源部144として、電源ラインL1とVin端子の間にツェナーダイオードZDを介在させて接続されると共に、グランドラインL2にGND端子が接続された照明ドライバDVと、トランジスタTrと、トランジスタTrのドレインDと電源ラインL1との間に接続されたダイオードD3と、トランジスタTrのソースSとグランドラインL2との間に接続された抵抗R1と、トランジスタTrのゲートGと照明ドライバDVとの間に接続された抵抗R2と、トランジスタTrのドレインDとLED照明部15との間に接続されたコイルLとが、設けられている。
抵抗R1は、LED照明部15へ流れる電流を制限する制限抵抗と機能すると共に、照明ドライバDVがスイッチングする電圧を監視するための抵抗である。抵抗R1の抵抗値は、グロースタート式、ラピッドスタート式またはインバータ式などの照明器具のうち、装着対象の照明器具で、供給される出力電圧範囲のうちの最も低い電圧が印加されたときに、LED照明部15へ流れる電流に基づいて決定されている。
ツェナーダイオードZDは、照明ドライバDVへの過度な電圧印加を防止するためのものである。照明ドライバDVはCS端子の電圧(抵抗R1の電圧)を監視してGATE端子をオン−オフすることでトランジスタTrをオン−オフさせてスイッチング動作を行う機能を有している。
負荷部162として、ダイオードD21,D23の接続P23からの電源ラインL1と、ダイオードD22,D24の接続点P24からのグランドラインL2との間に並列に、抵抗R4が接続されている。抵抗R3,R4の抵抗値は、10kΩとすることができる。
整流素子172として、抵抗R4より内側の電源ラインL1に、順方向を内側に向けてダイオードD51が挿入されている。整流素子182として、抵抗R4より内側のグランドラインL2に、順方向を外側に向けてダイオードD52が挿入されている。
40W形または32W形のグロースタート式やラピッドスタート式では、約90Vから約100Vの電圧が出力される。また、32W形のインバータ式では、一般的では約60Vから約70V、低いもので約50Vの電圧が出力される。この電圧は、安定器により異なるため、機種や製造者により異なる。
従って、装着対象の蛍光管用照明器具の出力電圧範囲のうち、32W形のインバータ式の出力電圧範囲の最小値である約50Vを入力電圧の基準電圧とし、整流部141や整流部142、平滑部143による電圧降下を約10%程度とすると、LED照明部15に印加される電圧(内部基準電圧)は約45Vとなる。
次に、LED素子の電圧−電流特性から電圧2.7Vを印加したときのLED素子に流れる電流を求める。例えば、LED素子に印加される電圧を2.7Vとしたときの電流が約66mAであるとする。また、LED照明部15に必要とされる照度からLED素子の全体個数を算出して、この全体個数を直列数17個で割り算して並列数を算出する。例えば、17個の直列接続としたLED素子の並列数を9列とする。
図2に示すように、グロースタート式、ラピッドスタート式、インバータ式のいずれでも、周波数は違うが、交流電圧が端子ピン11,12に印加される。
LEDランプ10は、端子ピン11,12のいずれにも、ダイオードブリッジを構成するダイオードD11〜D14およびダイオードD21〜D24が接続されているため、交流を全波整流することができる。
全波整流による脈流は、平滑化するコンデンサC1により、電源ラインL1とグランドラインL2との間で、ほぼ直流となる。
商用電源100Vに直結されるLEDランプでは、内部基準電圧を約90V、LED素子の順方向電圧を約2.7Vとすると直列数は33個となり、LEDランプ10の17個と比較して直列数が多くなる。
このようなLEDランプを出力電圧が低い照明器具に装着すると、直列接続されたLED素子全体による電圧降下が大きいため、トランジスタTrが常時オンで電流をLED照明部へ供給したとしても、それぞれのLED素子に十分な電流が供給できないため、視認できる程度の発光をさせることができなくなってしまう。
図4(A)から同図(D)に示すように、ソケットに端子ピン11,12が入れ代わったとしても、端子ピン11側には整流部141が、端子ピン12側には整流部142が設けられ、ダイオードブリッジが回転対称に構成されているため、グロースタート式、ラピッドスタート式およびインバータ式のいずれでも、ソケットに方向に関係なく装着することができる。
図5に示すグロースタート式および図6に示すラピッドスタート式の照明器具は、安定器がコイルによるものであるため、LEDランプ10が消費する電流に応じて照明器具が電流を供給する。しかし、図7に示すインバータ式の照明器具では、所定電流が流せない蛍光灯には、照明器具の安全機構が作動して点灯始動しないため、省電力の従来のLEDランプでは点灯させることができない。例えば、32形のインバータ式の照明器具では、約390mAが流れることをチェックしているものがある。
LED照明部15では内部基準電圧を45Vとしたときに約594mAを消費する。つまり、消費電力は約26.7Wである。商用電源での消費電流を、約26.7Wを100Vで割り算することで算出すると267mAとなる。つまり、LEDランプ10では、概算で約267mAを消費しているが、インバータ式の照明器具では約390mAを流す必要がある。従って、差分の123mの余剰電流をLEDランプ10内で流す必要がある。
しかし、LEDランプ10では、抵抗R3,R4が、ダイオードブリッジを構成するダイオードD11〜D14,D21〜D24の内側に配置されているため、平滑部143であるコンデンサC1および電流源部144である照明ドライバDVとの並列回路となるので、この合成インピーダンスは、抵抗R3,R4自体のインピーダンスより低いものとなる。従って、抵抗R3,R4を10kΩとするなどの高抵抗とすることができるため、ソケットから高電圧が印加されても焼損することはなく、抵抗R3,R4が消費する電力を抑えることができると共に、交流100Vを供給する照明器具でも問題なく点灯させることができる。
11,12 端子ピン
11a,11b ピン
12a,12b ピン
14 点灯制御部
141,142 整流部
143 平滑部
144 電流源部
15 LED照明部
16,161,162 負荷部
17,171,172 整流素子
18,181,182 整流素子
C1 コンデンサ
D11〜D14,D21〜D24,D3 ダイオード
D41,D42,D51,D52 ダイオード
P11,P12,P21,P22 接続点
P13,P14,P23,P24 接続点
L コイル
R1,R2,R3,R4 抵抗
L1 電源ライン
L2 グランドライン
DV 照明ドライバ
Tr トランジスタ
ZD ツェナーダイオード
Claims (2)
- 蛍光灯用照明器具の一対のソケットに装着するために両端部に設けられた一対の端子ピンと、
前記一対の端子ピンからの交流に基づいて駆動電流を出力する点灯制御部と、
前記点灯制御部からの駆動電流により点灯するLED照明部とを備え、
前記点灯制御部は、
前記一対の端子ピンからの交流をそれぞれ整流する一対の整流部と、
前記一対の整流部からの脈流に基づいて駆動電流を出力する電流源部とを備え、
前記一対の整流部の間に前記電流源部と並列に接続され、前記LED照明部が消費する電流より大きく供給される蛍光灯用照明器具からの電流によって生じる余剰電流を消費する負荷部が、前記一対の整流部に対応させて一対設けられ、
前記負荷部と前記電流源部との間の電源ラインに、順方向を内側に向けた第1の整流素子がそれぞれ設けられ、前記負荷部と前記電流源部との間のグランドラインに、順方向を外側に向けた第2の整流素子がそれぞれ設けられていることを特徴とするLEDランプ。 - 前記負荷部は、周波数の増加と共にインピーダンスが増加するインダクタンス成分を有する抵抗素子である請求項1記載のLEDランプ。
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