JP2011044316A - 照明装置 - Google Patents

Abstract

【課題】蛍光灯照明器具の種類に拘わらず、また、配線が変更された蛍光灯照明器具に取り付けても利用可能な照明装置を提供する。
【解決手段】蛍光灯照明器具に取り付け可能な口金が有する給電部を介して当該蛍光灯照明器具から交流電圧が印加される照明装置であって、蛍光灯照明器具に取り付け可能な蛍光灯のフィラメントと同等のインピーダンスを有する抵抗部と、抵抗部を介して給電された交流電圧を整流する整流部と、整流部により整流された電圧の供給を受けて動作する負荷部とを備えた。
【選択図】 図１

Description

本発明は、既存の蛍光灯照明器具に取り付け可能な照明装置に関する。

電力消費量の削減化と長寿命化を図るものとして、既存の白熱電球または蛍光灯ではなく、ＬＥＤランプ（Ｌｉｇｈｔ Ｅｍｉｔｔｉｎｇ Ｄｉｏｄｅ Ｌａｍｐ）が提案されている。例えば、特許文献１に開示されているＬＥＤランプでは、既存の蛍光灯照明器具のランプソケットに装着するための口金具に、ブリッジ整流器の交流入力端子が接続され、当該交流入力端子と当該ブリッジ整流器の直流出力端子との間に、所要数のＬＥＤを直列接続した組と、所要の静電容量を有するコンデンサとが並列接続されている。

点灯管を取り外した既存の蛍光灯照明器具のランプソケットに各口金具をそれぞれ装着することにより、端子より入力する交流電流をブリッジ整流器で直流に変換し、コンデンサで平滑化してから各ＬＥＤに供給し、各ＬＥＤを発光させる。このように、特許文献１に開示されているＬＥＤランプは、既存の蛍光灯照明器具から点灯管を取り外すのみで、当該既存の蛍光灯照明器具に何ら改造を施すことなく、既存の蛍光灯に代えて取り付けて使用可能である。

登録実用新案第３１３９７１４号公報

しかし、上記説明したＬＥＤランプを、例えば図１２に示す既存のラピッドスタータ式の蛍光灯照明器具に取り付けて使用すると、図１２中に点線で示した安定器の予熱巻線が短絡する。また、上記説明したＬＥＤランプを、図１３に示す既存のインバータ式の蛍光灯照明器具に取り付けて使用しても、インバータ（安定器）内の回線が短絡する。

また、現在市販されている蛍光灯型ＬＥＤランプ照明器具の一部は、図１４〜図１６に示すように、交流電源とＬＥＤランプの両側に設けられる口金との間の配線が変更されている。しかし、例えば図１６に示すような配線の蛍光灯型ＬＥＤランプ照明器具に特許文献１に記載されたＬＥＤランプが取り付けられた場合、交流電源が短絡するために、動作安全上の問題点がある。

本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、蛍光灯照明器具の種類に拘わらず、また、配線が変更された蛍光灯照明器具に取り付けても利用可能な照明装置を提供することを目的とする。

本発明は、蛍光灯照明器具に取り付け可能な口金が有する給電部を介して当該蛍光灯照明器具から交流電圧が印加される照明装置であって、前記蛍光灯照明器具に取り付け可能な蛍光灯のフィラメントと同等のインピーダンスを有する抵抗部と、前記抵抗部を介して給電された交流電圧を整流する整流部と、前記整流部により整流された電圧の供給を受けて動作する負荷部とを備えた照明装置を提供する。

また、本発明の照明装置の抵抗部および前記負荷部の合成インピーダンスは、前記蛍光灯の点灯時のインピーダンスと同等であることを特徴とする。

また、本発明の照明装置は、前記給電部と前記抵抗部の間に、前記交流電圧に含まれるノイズを除去するフィルタ部を備えたことを特徴とする。

また、本発明の照明装置の口金は当該照明装置の両側に設けられ、前記フィルタ部は、一方の口金を介して前記交流電圧の印加を受ける第１の抵抗部と当該口金との間に設けられた第１のフィルタ部と、他方の口金を介して前記交流電圧の印加を受ける第２の抵抗部と当該口金との間に設けられた第２のフィルタ部とにより構成されることを特徴とする。

また、本発明の照明装置の負荷部は、ＡＣ／ＤＣコンバータを有することを特徴とする。

また、本発明の照明装置の負荷部は、前記整流部から入力された電流の歪みを抑制する歪抑制回路を有することを特徴とする。

また、本発明の照明装置の負荷部は、光源であることを特徴とする。

また、本発明の照明装置の負荷部は、ＬＥＤユニットを光源とすることを特徴とする。

また、本発明の照明装置の負荷部は、センサーであることを特徴とする。

本発明に係る照明装置によれば、蛍光灯照明器具の種類に拘わらず、また、配線が変更された蛍光灯照明器具に取り付けても電源が短絡せず安全に動作することができる。

第１の実施形態の照明装置の内部構成を示す回路図。 ＬＥＤユニットの具体的な内部構成を示す回路の一例を示す回路図。 ＬＥＤユニットの具体的な内部構成を示す回路の他の一例を示す回路図。 ＬＥＤユニットの具体的な内部構成を示す回路の更なる他の一例を示す回路図。 ＬＥＤユニットの具体的な内部構成を示す回路の更なる他の一例を示す回路図。 ＬＥＤユニットの具体的な内部構成を示す回路の更なる他の一例を示す回路図。 第１の実施形態の照明装置の内部構成を示す変形例を示す回路図。 第２の実施形態の照明装置の内部構成を示す回路図。 第３の実施形態の照明装置の内部構成を示す回路図。 第３の実施形態の照明装置の内部構成の変形例を示す回路図。 第４の実施形態の照明装置の内部構成を示す回路図。 従来のラピッドスタータ式の蛍光ランプ形照明器具の簡略的な回路図。 従来のインバータ式の蛍光ランプ照明器具の簡略的な回路図。 従来の蛍光ランプ形ＬＥＤ照明器具で要求される交流電源と口金との接続態様の一例を示した図。 従来の蛍光ランプ形ＬＥＤ照明器具で要求される交流電源と口金との接続態様の別の一例を示した図。 従来の蛍光ランプ形ＬＥＤ照明器具で要求される交流電源と口金との接続態様の更なる別の一例を示した図。

以下、本発明の各実施形態について、図面を参照して説明する。

（第１の実施形態）
図１は、第１の実施形態の照明装置１００の内部構成を示す回路図である。図１に示すように、第１の実施形態の照明装置１００は、管５０と、口金１１ａ，１１ｂと、抵抗部５，６と、ブリッジ整流部７，８と、ＬＥＤユニット９とを備える照明ランプである。

口金１１ａ，１１ｂは、管５０の両端にそれぞれ設けられており、既存の直管蛍光ランプのＪＩＳ（日本工業規格）に合致した形状である。各口金１１ａ，１１ｂはそれぞれ、不図示の交流電源と導通する２つの給電部を有する。図１に示すように、口金１１ａは給電部１，２を有し、口金１１ｂは給電部３，４を有する。

抵抗部５は、管５０内の不図示のプリント基板上に配置されており、図１に示すように給電部１，２を介して交流電圧が印加される。同様に、抵抗部６は、管５０内の不図示のプリント基板上に配置されており、図１に示すように給電部３，４を介して交流電圧が印加される。

抵抗部５は抵抗Ｒａ、抵抗Ｒｂおよび抵抗Ｒｃから構成され、抵抗部６は抵抗Ｒｄ、抵抗Ｒｅおよび抵抗Ｒｆから構成される。抵抗Ｒａは給電部１と直列接続され、抵抗Ｒｂは給電部２と直列接続され、抵抗Ｒｃは抵抗Ｒａおよび抵抗Ｒｂと直列接続され且つ整流部７側に接続されている。

抵抗Ｒｄは給電部３と直列接続され、抵抗Ｒｅは給電部４と直列接続され、抵抗Ｒｆは抵抗Ｒｄおよび抵抗Ｒｅと直列接続され且つ整流部８側に接続されている。

整流部７は、管５０内の不図示のプリント基板上に配置されており、図１に示すように複数のダイオードにより構成されたものであり、抵抗部５から出力された交流電圧を整流する。同様に、整流部８は、管５０内の不図示のプリント基板上に配置されており、図１に示すように複数のダイオードにより構成されたものであり、抵抗部６から出力された交流電圧を整流する。

不図示の交流電源は、給電部１および給電部２を介して抵抗部５に交流電圧を印加する。この印加された交流電圧は、抵抗部５を介して整流部７の端子７１に印加される。この整流部７によるカソード側成分は端子７２を介してＬＥＤユニット９のプラス入力端子９１に印加される。また、整流部７によるアノード側成分は端子７３を介してＬＥＤユニット９のマイナス入力端子９２に印加される。

同様に、不図示の交流電源は、給電部３および給電部４を介して抵抗部６に交流電圧を印加する。この印加された交流電圧は、抵抗部６を介して整流部８の端子８１に印加される。この整流部８によるカソード側成分は端子８２を介してＬＥＤユニット９のプラス入力端子９１に印加される。また、整流部８によるアノード側成分は端子８３を介してＬＥＤユニット９のマイナス入力端子９２に印加される。

ＬＥＤユニット９は、管５０内の不図示のプリント基板上に配置されており、整流部７および整流部８で整流された直流電圧の印加をそれぞれプラス入力端子９１およびマイナス入力端子９２で受け、この印加された直流電圧によって内部に有するＬＥＤ素子を点灯させる。このＬＥＤユニット９の内部構成の回路図を図２〜図６に示す。

図２に示したＬＥＤユニット９は、ドロッパ回路と複数のＬＥＤ素子から構成されている。ここで、ＬＥＤ素子の種類は、表面実装型ＬＥＤ素子または砲弾型ＬＥＤ素子のいずれであっても構わない。図３に示したＬＥＤユニット９は、降圧チョッパ回路と複数のＬＥＤ素子により構成されている。図４に示したＬＥＤユニット９は、昇圧チョッパ回路と複数のＬＥＤ素子により構成されている。この図４に示すＬＥＤユニット９を使用すると、ＬＥＤユニット９に入力された電流の歪みを抑制できる。

図５に示したＬＥＤユニット９は、図３に示す降圧チョッパ回路および図４に示す昇圧チョッパ回路を組み合わせたものと複数のＬＥＤ素子とにより構成されている。図４に示す昇圧チョッパ回路と同様に、図５に示すＬＥＤユニット９を使用すると、ＬＥＤユニット９に入力された電流の歪みを抑制できる。図６に示したＬＥＤユニット９は、フライバック式の絶縁型電源回路と複数のＬＥＤ素子とにより構成されている。この他、詳述しないが直流電源の基本回路をＬＥＤユニット９に適用することが可能である。以下、後述の実施形態においてもＬＥＤユニット９の回路構成は同様であるため、第２実施形態以降では当該ＬＥＤユニット９の説明を省略する。

ここで、第１の実施形態における上述の抵抗部５内の各抵抗（抵抗Ｒａ、抵抗Ｒｂおよび抵抗Ｒｃ）の抵抗値、抵抗部６内の各抵抗（抵抗Ｒｄ、抵抗Ｒｅおよび抵抗Ｒｆ）の抵抗値およびＬＥＤユニット９の回路の合成インピーダンスの間には次の関係が成立するように予め設定されるものとする。抵抗Ｒａの抵抗値をＲＡ、抵抗Ｒｂの抵抗値をＲＢ、抵抗Ｒｃの抵抗値をＲＣ、抵抗Ｒｄの抵抗値をＲＤ、抵抗Ｒｅの抵抗値をＲＥ、抵抗Ｒｆの抵抗値をＲＦ、ＬＥＤユニット９の回路の合成インピーダンスをＺ（ＬＥＤ）とする。

（１）抵抗値（ＲＡ＋ＲＢ＋ＲＣ）は、一般的な蛍光灯照明器具に使用される蛍光灯のフィラメントの抵抗値に略等しい値とする。なお、（ＲＡ＋ＲＢ＋ＲＣ）は口金１１ａ（図１の給電部１および給電部２側）から見たインピーダンスを示す。
（２）抵抗値（ＲＡ＋ＲＤ＋Ｚ（ＬＥＤ））を一般的な蛍光灯照明器具に使用される蛍光灯の点灯時におけるインピーダンスに略等しい値とする。
（３）抵抗値（ＲＢ＋ＲＥ＋Ｚ（ＬＥＤ））を一般的な蛍光灯照明器具に使用される蛍光灯の点灯時におけるインピーダンスに略等しい値とする。
（４）抵抗値（ＲＤ＋ＲＥ＋ＲＦ）は、一般的な蛍光灯照明器具に使用される蛍光灯のフィラメントの抵抗値に略等しい値とする。なお、（ＲＤ＋ＲＥ＋ＲＦ）は口金１１ｂ（図１の給電部３および給電部４側）から見たインピーダンスを示す。

（ラピッドスタータ式の蛍光灯照明器具に照明装置１００を装着した場合）
次に、図１２に示すラピッドスタータ式の安定器を搭載した蛍光灯照明器具に照明装置１００を装着した場合の動作を説明する。図１２に示す蛍光灯照明器具に照明装置１００を装着すると、（１）給電部１−給電部３の間または（２）給電部２−給電部４の間のいずれかに不図示の交流電源から交流電圧が印加される。このとき、給電部１−給電部２の間および給電部３−給電部４の間には、図１２の点線で示される安定器から生じた予熱電圧が印加される。

（１）給電部１−給電部３の間または（２）給電部２−給電部４の間に交流電圧が印加された場合、当該交流電圧は抵抗部５および抵抗部６を介して整流部７の端子７１および整流部８の端子８１にそれぞれ印加される。整流部７および整流部８は、この印加された交流電圧を整流する。

整流部７は、この整流後の直流電圧のカソード側成分を端子７２に出力する。このとき、端子７２と接続されているＬＥＤユニット９のプラス入力端子９１にプラスの電位が生じる。また、整流部７は、この整流後の直流電圧のアノード側成分を端子７３に出力する。このとき、端子７３と接続されているＬＥＤユニット９のマイナス入力端子９２にマイナスの電位（またはゼロ電位）が生じる。

同様に、整流部８は、この整流後の直流電圧のカソード側成分を端子８２に出力する。このとき、端子８２と接続されているＬＥＤユニット９のプラス入力端子９１にプラスの電位が生じる。また、整流部８は、この整流後の直流電圧のアノード側成分を端子８３に出力する。このとき、端子８３と接続されているＬＥＤユニット９のマイナス入力端子９２にマイナスの電位（またはゼロ電位）が生じる。

例えば図２に示すドロッパ回路を使用したＬＥＤユニット９である場合、プラス端子９１−マイナス端子９２の間には、整流部７および整流部８により整流された直流電圧が印加される。この印加された直流電圧により、ＬＥＤユニット９はＬＥＤユニット９内のＬＥＤ素子を点灯させる。ＬＥＤユニット９が図３〜図６に示す回路でも、ＬＥＤユニット９の点灯に関する動作は図２に示す場合と同様である。

さらに、給電部１−給電部２の間、または給電部３−給電部４の間に発生する予熱電圧は、抵抗部５または抵抗部６内の各抵抗（抵抗Ｒａ、抵抗Ｒｂ、抵抗Ｒｃ、抵抗Ｒｄ、抵抗Ｒｅ、抵抗Ｒｆ）にて電力消費されるため、電源短絡が発生しない。

このように、図１２に示すラピッドスタータ式の（安定器を搭載した）蛍光灯照明器具に照明装置１００を取り付けると、ＬＥＤユニット９には直流電圧が印加される。その結果、照明装置１００が点灯する。さらに、給電部１−給電部２の間または給電部３−給電部４の間の予熱電圧に対しても抵抗部５または抵抗部６により電力消費されるため、電源短絡が発生しない。

（インバータ式の蛍光灯照明器具に照明装置１００を装着した場合）
次に、図１３に示すインバータ式の安定器を搭載した蛍光灯照明器具に照明装置１００を装着した場合の動作を説明する。図１３に示す蛍光灯照明器具に照明装置１００を装着すると、（１）給電部１−給電部３の間または（２）給電部２−給電部４の間のいずれかに高周波電圧が印加される。このとき、給電部１−給電部２の間および給電部３−給電部４の間には、抵抗部５および抵抗部６内に、インバータから生じた予熱電圧が印加される。

（１）給電部１−給電部３の間または（２）給電部２−給電部４の間に高周波電圧が供給された場合、当該高周波電圧は抵抗部５および抵抗部６を介して整流部７の端子７１および整流部８の端子８１にそれぞれ印加される。整流部７および整流部８は、この印加された交流電圧を整流する。なお、整流部７および整流部８に使用される整流器（ダイオードなど）は、高周波にも対応可能なタイプが使用されることが望ましい。

整流部７は、この整流後の直流電圧のカソード側成分を端子７２に出力する。このとき、端子７２と接続されているＬＥＤユニット９のプラス入力端子９１にプラスの電位が生じる。また、整流部７は、この整流後の直流電圧のアノード側成分を端子７３に出力する。このとき、端子７３と接続されているＬＥＤユニット９のマイナス入力端子９２にマイナスの電位（またはゼロ電位）が生じる。

同様に、整流部８は、この整流後の直流電圧のカソード側成分を端子８２に出力する。このとき、端子８２と接続されているＬＥＤユニット９のプラス入力端子９１にプラスの電位が生じる。また、整流部８は、この整流後の直流電圧のアノード側成分を端子８３に出力する。このとき、端子８３と接続されているＬＥＤユニット９のマイナス入力端子９２にマイナスの電位（またはゼロ電位）が生じる。

例えば図２に示すドロッパ回路を使用したＬＥＤユニット９である場合、プラス端子９１−マイナス端子９２の間には、整流部７および整流部８により整流された直流電圧が印加される。この印加された直流電圧により、ＬＥＤユニット９はＬＥＤユニット９内のＬＥＤ素子を点灯させる。ＬＥＤユニット９が図３〜図６に示す回路でも、ＬＥＤユニット９の点灯に関する動作は図２に示す場合と同様である。

さらに、（１）給電部１−給電部２の間または（２）給電部３−給電部４の間に発生する予熱電圧は、抵抗部５または抵抗部６内の各抵抗（抵抗Ｒａ、抵抗Ｒｂ、抵抗Ｒｃ、抵抗Ｒｄ、抵抗Ｒｅ、抵抗Ｒｆ）にて電力消費されるため、電源短絡が発生しない。また、図７に示すように、図１３に示すインバータの適切な動作を維持するため、必要に応じて、予め調整されたインピーダンス回路１０（インピーダンス回路１０のインピーダンス：Ｚａ）を整流部７−整流部８の間と並列接続しても構わない。

このように、図１３に示すインバータ式の（安定器を搭載した）蛍光灯照明器具に照明装置１００を取り付けると、ＬＥＤユニット９には直流電圧が印加される。その結果、照明装置１００が点灯する。さらに、給電部１−給電部２の間、または給電部３−給電部４の間の予熱電圧に対しても抵抗部５または抵抗部６により電力消費されるため、電源短絡が発生しない。

（グロースタータ式の蛍光灯照明器具に照明装置１００を装着した場合）
次に、図１４に示すグロースタータ式の安定器を搭載した蛍光灯照明器具に照明装置１００を装着した場合の動作を説明する。図１４に示す蛍光灯照明器具に照明装置１００を装着すると、（１）給電部１−給電部３の間、（２）給電部１−給電部４の間、（３）給電部２−給電部３の間または（４）給電部２−給電部４の間のいずれかに対して不図示の交流電源から交流電圧が供給される。

（１）給電部１−給電部３の間、（２）給電部１−給電部４の間、（３）給電部２−給電部３の間または（４）給電部２−給電部４の間に交流電圧が印加された場合、当該交流電圧は抵抗部５および抵抗部６を介して整流部７の端子７１および整流部８の端子８１にそれぞれ印加される。整流部７および整流部８は、この印加された交流電圧を整流する。

整流部７は、この整流後の直流電圧のカソード側成分を端子７２に出力する。このとき、端子７２と接続されているＬＥＤユニット９のプラス入力端子９１にプラスの電位が生じる。また、整流部７は、この整流後の直流電圧のアノード側成分を端子７３に出力する。このとき、端子７３と接続されているＬＥＤユニット９のマイナス入力端子９２にマイナスの電位（またはゼロ電位）が生じる。

同様に、整流部８は、この整流後の直流電圧のカソード側成分を端子８２に出力する。このとき、端子８２と接続されているＬＥＤユニット９のプラス入力端子９１にプラスの電位が生じる。また、整流部８は、この整流後の直流電圧のアノード側成分を端子８３に出力する。このとき、端子８３と接続されているＬＥＤユニット９のマイナス入力端子９２にマイナスの電位（またはゼロ電位）が生じる。

例えば図２に示すドロッパ回路を使用したＬＥＤユニット９である場合、プラス端子９１−マイナス端子９２の間には、整流部７および整流部８により整流された直流電圧が印加される。この印加された直流電圧により、ＬＥＤユニット９はＬＥＤユニット９内のＬＥＤ素子を点灯させる。ＬＥＤユニット９が図３〜図６に示す回路でも、ＬＥＤユニット９の点灯に関する動作は図２に示す場合と同様である。

このように、図１４に示すグロースタータ式の（安定器を搭載した）蛍光灯照明器具に照明装置１００を取り付けると、ＬＥＤユニット９には直流電圧が印加される。その結果、照明装置１００が点灯する。なお、このとき、抵抗Ｒａ、抵抗Ｒｂ、抵抗Ｒｄおよび抵抗Ｒｅそれぞれの抵抗値が小さいほどプリント基板上の配線における電力損失を少なく抑えることができ効率的である。

（配線が変更された蛍光灯照明器具に照明装置１００を装着した場合）
次に、蛍光灯照明器具に照明装置１００を図１５または図１６に示す配線で取り付けた場合について説明する。この場合、第１の実施形態の照明装置１００は電源短絡を発生せずにＬＥＤランプ９を点灯させることができる。具体的には、図１５に示す配線がなされた場合には、交流電源から供給される交流電圧は給電部１−給電部３の間または給電部２−給電部４の間に印加されるため、上述した図１４に示す蛍光灯照明器具に照明装置１００を装着した場合と同様である。

次に、図１６に示す配線がなされた場合には、交流電源から供給される交流電圧は給電部１−給電部２の間または給電部３−給電部４の間に供給されると考えることができる。この場合、上述した説明において照明装置１００の片側の口金１１ａ（または口金１１ｂ）から交流電圧が供給される場合に相当する。照明装置１００は口金１１ａ側から見ても口金１１ｂ側から見ても対称な構造になっているため、片側の口金１１ａ（または口金１１ｂ）のみから交流電源が供給されたとしても電源短絡が生じることはなくＬＥＤユニット９の点灯に影響を与えない。

以上の説明により、第１の実施形態の照明装置１００は、既存の蛍光灯照明器具に取り付けて使用することができる。さらに、当該蛍光灯照明器具がグロースタータ式の安定器、ラピッドスタータ式の安定器またはインバータ式の安定器のいずれの安定器が使用された場合でも、さらに交流電源と給電部の配線が特殊な場合でも、電源短絡を発生させずに、ＬＥＤユニットを点灯させることができる。

また、上述の第１の実施形態では、管５０内の負荷をＬＥＤユニット９に限定して説明したが、整流後の直流電圧に基づいて使用することができるものであれば特に負荷の対象は問わない。例えば、リモコン受光モジュールを備えたＬＥＤ照明ユニットまたはセンサーであっても構わない。この他、負荷がＡＣ／ＤＣコンバータを備えるものであっても構わず、さらに、負荷はスピーカユニット、ヒーター、ネットワークの無線ユニットまたは専用の電源出力装置などへも適用可能である。

（第２の実施形態）
図８は、第２の実施形態の照明装置２００の内部構成を示す回路図である。第２の実施形態の照明装置２００が第１の実施形態の照明装置１００と異なる点は、管５０内の不図示のプリント基板上において、給電部１および給電部２−抵抗部５の間に電源ノイズフィルタ６１、ならびに給電部３および給電部４−抵抗部６の間に電源ノイズフィルタ６２を設けたことである。これらノイズフィルタ６１およびノイズフィルタ６２以外の内部構成および当該内部構成による各部の作用は第１の実施形態と同様であるため当該内容の説明は省略する。なお、図８において図１と共通する構成要素には同じ参照符号が付されている。

電源ノイズフィルタ６１は、不図示の交流電源から給電部１および給電部２を介して供給された交流電圧の波形成分の中に含まれるノイズ成分を除去するものである。同様に、電源ノイズフィルタ６２は、不図示の交流電源から給電部３および給電部４を介して供給された交流電圧の波形成分の中に含まれるノイズ成分を除去するものである。図８に示すように、電源ノイズフィルタ６１および電源ノイズフィルタ６２はそれぞれ独立した素子ではなくコンデンサ６１１およびコンデンサ６２１を介して接続されている。

ここで、図８に示す抵抗Ｒａは給電部１と直列接続され、抵抗Ｒｂは給電部２と直列接続され、抵抗Ｒｃは抵抗Ｒａおよび抵抗Ｒｂと直列接続され且つ電源ノイズフィルタ６１側に接続されている。同様に、抵抗Ｒｄは給電部３と直列接続され、抵抗Ｒｅは給電部４と直列接続され、抵抗Ｒｆは抵抗Ｒｄおよび抵抗Ｒｅと直列接続され且つ電源ノイズフィルタ６２側に接続されている。

不図示の交流電源は、給電部１および給電部２を介して電源ノイズフィルタ６１に交流電圧を印加する。電源ノイズフィルタ６１は、この印加された交流電圧に含まれるノイズ成分を除去（フィルタ）し、当該除去した交流電圧を抵抗部５に印加する。この交流電圧は、抵抗部５を介して整流部７の端子７１に印加される。この整流部７によるカソード側成分は端子７２を介してＬＥＤユニット９のプラス入力端子９１に印加される。また、整流部７によるアノード側成分は端子７３を介してＬＥＤユニット９のマイナス入力端子９２に印加される。

同様に、不図示の交流電源は、給電部３および給電部４を介して電源ノイズフィルタ６２に交流電圧を印加する。電源ノイズフィルタ６２は、この印加された交流電圧に含まれるノイズ成分を除去（フィルタ）し、当該除去した交流電圧を抵抗部６に印加する。この交流電圧は、抵抗部６を介して整流部８の端子８１に印加される。この整流部８によるカソード側成分は端子８２を介してＬＥＤユニット９のプラス入力端子９１に印加される。また、整流部８によるアノード側成分は端子８３を介してＬＥＤユニット９のマイナス入力端子９２に印加される。

ここで、第２の実施形態における上述の抵抗部５内の各抵抗（抵抗Ｒａ、抵抗Ｒｂおよび抵抗Ｒｃ）の抵抗値、抵抗部６内の各抵抗（抵抗Ｒｄ、抵抗Ｒｅおよび抵抗Ｒｆ）の抵抗値およびＬＥＤユニット９の回路の合成インピーダンスの間には次の関係が成立するように予め設定されるものとする。抵抗Ｒａの抵抗値をＲＡ、抵抗Ｒｂの抵抗値をＲＢ、抵抗Ｒｃの抵抗値をＲＣ、抵抗Ｒｄの抵抗値をＲＤ、抵抗Ｒｅの抵抗値をＲＥ、抵抗Ｒｆの抵抗値をＲＦ、ＬＥＤユニット９の回路の合成インピーダンスをＺ（ＬＥＤ）とする。

（１）抵抗値ＲＡは、一般的な蛍光灯照明器具に使用される蛍光灯のフィラメントの抵抗値に略等しい値とする。なお、第２の実施形態では抵抗Ｒｃを電源ノイズフィルタ６１側に設けていることから、この抵抗Ｒｃは口金１１ａ（図８の給電部１および給電部２側）から見たインピーダンスを示す。
（２）抵抗値（ＲＡ＋ＲＤ＋Ｚ（ＬＥＤ））を一般的な蛍光灯照明器具に使用される蛍光灯の点灯時におけるインピーダンスに略等しい値とする。
（３）抵抗値（ＲＢ＋ＲＥ＋Ｚ（ＬＥＤ））を一般的な蛍光灯形照明器具に使用される蛍光灯の点灯時におけるインピーダンスに略等しい値とする。
（４）抵抗値抵抗ＲＦは、一般的な蛍光灯照明器具に使用される蛍光灯のフィラメントの抵抗値に略等しい値とする。なお、第２の実施形態では抵抗Ｒｆを電源ノイズフィルタ６２側に設けていることから、この抵抗Ｒｆは口金１１ｂ（図８の給電部３および給電部４側）から見たインピーダンスを示す。

以上の説明により、第２の実施形態の照明装置２００は、第１の実施形態の照明装置１００に加えて電源ノイズフィルタ６１，６２を備えることにより、交流電源から供給された交流電圧に含まれるノイズ成分をフィルタすることができる。第２の実施形態の照明装置２００は、このフィルタしたノイズ成分がフィルタされた交流電圧に基づいてより適切に整流部７および整流部８で整流することができる。このため、ＬＥＤユニット９に正負の電圧供給が適切に行われ、ＬＥＤユニット９はＬＥＤユニット９内のＬＥＤ素子を点灯させることができる。

また、第２の実施形態では図１６に示す配線がなされた場合でも、抵抗Ｒａ、抵抗Ｒｂ、抵抗Ｒｃまたは抵抗Ｒｄ、抵抗Ｒｅ、抵抗Ｒｆの回路上の配置関係により、第１の実施形態に比べて、抵抗Ｒｃまたは抵抗Ｒｆの値を適当に調整するかまたはヒューズなどを直列接続することで過電流断線をすることができる。

（第３の実施形態）
図９は、第３の実施形態の照明装置３００の内部構成を示す回路図である。第３の実施形態の照明装置３００が第１の実施形態の照明装置１００と異なる点は、管５０内の不図示の支持基板上において、整流部７および整流部８からそれぞれ出力される直流電圧の供給先である。この直流電圧の供給先として、整流部７から出力された直流電圧はＬＥＤユニット３９に供給され、整流部８から出力された直流電圧はＬＥＤユニット４０に供給される。この点以外の内部構成および当該構成による各部の作用は第１の実施形態と同様であるため当該内容の説明は省略する。なお、図９において図１と共通する構成要素には同じ参照符号が付されている。

具体的に第１の実施形態の照明装置１００との相違を説明すると、第３の実施形態の照明装置３００では、整流部７で整流された直流電圧のカソード側成分は、端子７２を介してＬＥＤユニット３９のプラス入力端子３９１に印加される。また、整流部７で整流された直流電圧のアノード側成分は、端子７３を介してＬＥＤユニット３９のマイナス入力端子３９２に印加される。

一方、整流部８で整流された直流電圧のカソード側成分は、端子８２を介してＬＥＤユニット４０のプラス入力端子４０１に印加される。また、整流部８で整流された直流電圧のアノード側成分は、端子８３を介してＬＥＤユニット４０のマイナス入力端子４０２に印加される。

ここで、第３の実施形態における上述の抵抗部５内の各抵抗（抵抗Ｒａ、抵抗Ｒｂおよび抵抗Ｒｃ）の抵抗値、抵抗部６内の各抵抗（抵抗Ｒｄ、抵抗Ｒｅおよび抵抗Ｒｆ）の抵抗値およびＬＥＤユニット３９，４０の回路の合成インピーダンスの間には次の関係が成立するように予め設定されるものとする。抵抗Ｒａの抵抗値をＲＡ、抵抗Ｒｂの抵抗値をＲＢ、抵抗Ｒｃの抵抗値をＲＣ、抵抗Ｒｄの抵抗値をＲＤ、抵抗Ｒｅの抵抗値をＲＥ、抵抗Ｒｆの抵抗値をＲＦ、ＬＥＤユニット３９の回路の合成インピーダンスをＺ（ＬＥＤ３９）、ＬＥＤユニット４０の回路の合成インピーダンスをＺ（ＬＥＤ４０）とする。

（１）抵抗値（ＲＡ＋ＲＢ＋ＲＣ）は、一般的な蛍光灯照明器具に使用される蛍光灯のフィラメントの抵抗値に略等しい値とする。なお、（ＲＡ＋ＲＢ＋ＲＣ）は口金１１ａ（図１の給電部１および給電部２側）から見たインピーダンスを示す。
（２）抵抗値（ＲＡ＋ＲＤ＋Ｚ（ＬＥＤ３９）＋Ｚ（ＬＥＤ４０））を一般的な蛍光灯照明器具に使用される蛍光灯の点灯時におけるインピーダンスに略等しい値とする。
（３）抵抗値（ＲＢ＋ＲＥ＋Ｚ（ＬＥＤ３９）＋Ｚ（ＬＥＤ４０））を一般的な蛍光灯照明器具に使用される蛍光灯の点灯時におけるインピーダンスに略等しい値とする。
（４）抵抗値（ＲＤ＋ＲＥ＋ＲＦ）は、一般的な蛍光灯照明器具に使用される蛍光灯のフィラメントの抵抗値に略等しい値とする。なお、（ＲＤ＋ＲＥ＋ＲＦ）は口金１１ｂ（図１の給電部３および給電部４側）から見たインピーダンスを示す。

第３の実施形態の照明装置３００の動作は第１の実施形態の照明装置１００と基本的に同じであり同様の効果を有する。この他、第３の実施形態の照明装置３００では、不図示の交流電源から印加される交流電圧の波形成分の一周期における半波ごとにＬＥＤユニット３９に直流電圧が印加される時間と、ＬＥＤユニット４０に直流電圧が印加される時間とが交互に発生する効果をさらに有する。なお、図９に示す第３の実施形態の照明装置３００の回路図は、図１０に示す照明装置４００の回路図のような配線としても構わない。このときの抵抗部５内の各抵抗（抵抗Ｒａ、抵抗Ｒｂおよび抵抗Ｒｃ）の抵抗値、抵抗部６内の各抵抗（抵抗Ｒｄ、抵抗Ｒｅおよび抵抗Ｒｆ）の抵抗値およびＬＥＤユニット３９，４０の回路の合成インピーダンスの間における関係は図９に示した回路のときと同様である。

（第４の実施形態）
図１１は、第４の実施形態の照明装置４００の内部構成を示す回路図である。第４の実施形態の照明装置４００が第１の実施形態の照明装置１００と異なる点は、第４の実施形態の照明装置４００は一つの整流部７のみ有する点である。

具体的には、図１１に示す管５０内の不図示のプリント基板上においては、抵抗部５は整流部７の端子７１の一方に接続され、且つ、抵抗部６は整流部７の他方の端子７１に接続されている。

整流部７の端子７２はＬＥＤユニット４３のプラス入力端子４３１に接続され、整流部７の端子７３はＬＥＤユニットのマイナス入力端子４３２に接続されている。

ここで、第４の実施形態における上述の抵抗部５内の各抵抗（抵抗Ｒａ、抵抗Ｒｂおよび抵抗Ｒｃ）の抵抗値、抵抗部６内の各抵抗（抵抗Ｒｄ、抵抗Ｒｅおよび抵抗Ｒｆ）の抵抗値およびＬＥＤユニット４３の回路の合成インピーダンスの間には次の関係が成立するように予め設定されるものとする。抵抗Ｒａの抵抗値をＲＡ、抵抗Ｒｂの抵抗値をＲＢ、抵抗Ｒｃの抵抗値をＲＣ、抵抗Ｒｄの抵抗値をＲＤ、抵抗Ｒｅの抵抗値をＲＥ、抵抗Ｒｆの抵抗値をＲＦ、ＬＥＤユニット４３の回路の合成インピーダンスをＺ（ＬＥＤ４３）とする。

（１）抵抗値（ＲＡ＋ＲＢ＋ＲＣ）は、一般的な蛍光灯照明器具に使用される蛍光灯のフィラメントの抵抗値に略等しい値とする。なお、（ＲＡ＋ＲＢ＋ＲＣ）は口金１１ａ（図１の給電部１および給電部２側）から見たインピーダンスを示す。
（２）抵抗値（ＲＡ＋ＲＤ＋Ｚ（ＬＥＤ４３））を一般的な蛍光灯照明器具に使用される蛍光灯の点灯時におけるインピーダンスに略等しい値とする。
（３）抵抗値（ＲＢ＋ＲＥ＋Ｚ（ＬＥＤ４３））を一般的な蛍光灯照明器具に使用される蛍光灯の点灯時におけるインピーダンスに略等しい値とする。
（４）抵抗値（ＲＤ＋ＲＥ＋ＲＦ）は、一般的な蛍光灯照明器具に使用される蛍光灯のフィラメントの抵抗値に略等しい値とする。なお、（ＲＤ＋ＲＥ＋ＲＦ）は口金１１ｂ（図１の給電部３および給電部４側）から見たインピーダンスを示す。

第４の実施形態の照明装置４００の動作は第１の実施形態の照明装置１００と基本的に同じであり同様の効果を有する。この他、第４の実施形態の照明装置４００では、交流電圧を整流する整流部が一つの整流部７で構成されているため、第１の実施形態の照明装置１００に比べて安価に製造することができるという効果を有する。

以上、添付図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本発明の照明装置はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

例えば、図８に示した電源ノイズフィルタ６１，６２を図９〜図１１に示す照明装置２００，３００，４００にそれぞれ設けるようにしても構わない。

１ 給電部
２ 給電部
３ 給電部
４ 給電部
５ 抵抗部
６ 抵抗部
７ 整流部
８ 整流部
９ ＬＥＤユニット
１０ インピーダンス回路
１１ａ 口金
１１ｂ 口金
３９ ＬＥＤユニット
４０ ＬＥＤユニット
４１ ＬＥＤユニット
４２ ＬＥＤユニット
４３ ＬＥＤユニット
５０ 管
６０ 電源ノイズフィルタ
６１ 電源ノイズフィルタ
７１ 端子
７２ 端子
７３ 端子
８１ 端子
８２ 端子
８３ 端子
９１ ＬＥＤユニットのプラス入力端子
９２ ＬＥＤユニットのマイナス入力端子
１００ 照明装置
２００ 照明装置
３００ 照明装置
３９１ ＬＥＤユニットのプラス入力端子
３９２ ＬＥＤユニットのマイナス入力端子
４００ 照明装置
４０１ ＬＥＤユニットのプラス入力端子
４０２ ＬＥＤユニットのマイナス入力端子
４１１ ＬＥＤユニットのプラス入力端子
４１２ ＬＥＤユニットのマイナス入力端子
４２１ ＬＥＤユニットのプラス入力端子
４２２ ＬＥＤユニットのマイナス入力端子
４３１ ＬＥＤユニットのプラス入力端子
４３２ ＬＥＤユニットのマイナス入力端子

Claims (9)

1. 
   
   蛍光灯照明器具に取り付け可能な口金が有する給電部を介して当該蛍光灯照明器具から交流電圧が印加される照明装置であって、
   
   
   前記蛍光灯照明器具に取り付け可能な蛍光灯のフィラメントと同等のインピーダンスを有する抵抗部と、
   前記抵抗部を介して給電された交流電圧を整流する整流部と、
   前記整流部により整流された電圧の供給を受けて動作する負荷部と、
   を備えたことを特徴とする照明装置。
2. 請求項１に記載の照明装置であって、
   
   前記抵抗部および前記負荷部の合成インピーダンスは、前記蛍光灯の点灯時のインピーダンスと同等であることを特徴とする照明装置。
3. 請求項１又は２に記載の照明装置であって、
   前記給電部と前記抵抗部の間に、前記交流電圧に含まれるノイズを除去するフィルタ部を備えたことを特徴とする照明装置。
4. 請求項３に記載の照明装置であって、
   前記口金は当該照明装置の両側に設けられ、
   前記フィルタ部は、
   
   一方の口金を介して前記交流電圧の印加を受ける第１の抵抗部と当該口金との間に設けられた第１のフィルタ部と、
   他方の口金を介して前記交流電圧の印加を受ける第２の抵抗部と当該口金との間に設けられた第２のフィルタ部と、
   により構成されることを特徴とする照明装置。
5. 請求項１〜４のいずれか一項に記載の照明装置であって、
   前記負荷部はＡＣ／ＤＣコンバータを有することを特徴とする照明装置。
6. 請求項１〜５のいずれか一項に記載の照明装置であって、
   前記負荷部は、前記整流部から入力された電流の歪みを抑制する歪抑制回路を有することを特徴とする照明装置。
7. 請求項１〜６のいずれか一項に記載の照明装置であって、
   前記負荷部は光源であることを特徴とする照明装置。
8. 請求項７に記載の照明装置であって、
   前記負荷部はＬＥＤユニットであることを特徴とする照明装置。
9. 請求項１〜６のいずれか一項に記載の照明装置であって、
   前記負荷はセンサーであることを特徴とする照明装置。

Images