JP6068917B2 - ディスペンサ - Google Patents
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Description
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、注出を停止する回数を適切に設定できるディスペンサを提供することを目的とする。
上記構成では、少なくとも原料の性質(粘度等)によって、原料に対する注出停止回数を当該ディスペンサの設置場所で設定することができ、その注出回数が、設定された注出停止回数になると、注出を停止することによって、意図しない濃度(薄すぎる等)の注出を防ぐことができる。また、パルス数などから算出する吐出量などによるミクロな設定ではなく、使用する原料に対して、あと何回注出可能かというマクロな設定であるため、注出停止回数のみの簡易な設定で注出を停止させることができる。なお、設定された注出停止回数は、適宜原料の使用途中でも変更可能である。また、注出停止回数は、原料の種別の他に、当該ディスペンサが置かれた周りの環境(気温等)によっても設定することができる。
(1)前記注出停止回数以下の回数とされる原料交換予告回数を設定可能な原料交換予告回数設定部と、前記原料交換予告回数設定部で設定した前記原料交換予告回数を記憶する原料交換予告回数記憶部と、前記注出回数検出部でカウントされた前記注出回数と記憶された前記原料交換予告回数とを比較する交換予告用回数比較部と、前記交換予告用回数比較部で比較した結果、前記注出回数が記憶された前記原料交換予告回数以上の場合に、前記原料の交換が必要な旨の表示(交換表示)を行う交換表示部と、を更に備える構成。
上記構成では、原料交換予告回数を、注出停止回数以下の回数で、適宜設定する。注出停止回数以上になって注出を停止する前に、予め交換表示(原料の交換が必要な旨の表示)が行われることによって、注出停止処理が行われる前に原料の交換を行うことができる。これにより、例えば当該ディスペンサをレストラン等で使用する場合に、注出停止前の適切な時期に原料を交換することが可能となり、客等において注出ができない等の不具合が生じることを防止することが可能となる。
上記構成では、飲料が注出可能かどうかを表示するための表示部を備えている。注出回数が注出停止回数未満で注出可能な間は表示部が点灯しているが、注出回数が注出停止回数以上になり注出ができなくなると、表示部が消灯する。そのため、注出ができないことが視覚的にも認識し易くなる。なお、表示部は、注出ボタンに内蔵されていてもいいし、注出ボタンの近傍に設けられていてもよい。
(3)前記原料は、当該原料の種別毎に所定量のものをパッケージ化してなり、そのパッケージ毎に前記注出停止回数が予め定められている構成。
上記構成では、原料の種類や量が定まったパッケージ毎に注出停止回数が予め定められ、その定められた回数にて注出停止回数を設定することができるため、簡便な手法により、原料の種類や量の違いによる注出停止回数の誤差を吸収することが可能となる。
(4)前記注出回数検出部にて検出された前記注出回数を表示可能な回数表示部を備える構成。
上記構成によれば、使用している途中での、注出回数を表示可能とする。表示された注出回数での濃縮原料の減り具合を参考にして、注出停止回数を途中で変更することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図6に基づいて説明する。この実施形態では、本発明のディスペンサを味噌汁ディスペンサに適用した場合を例示している。
図1ないし図3において、味噌汁ディスペンサの本体10には、前面側に開口部11が設けられており、開口部11には、カバー12が開閉自在に設けられており、カバー12と開口部11の間が保管庫13とされている。この保管庫13の内部には、味噌16(原料)等のペースト状の濃縮原料がパッケージ化された原料パック15が、適宜の吊り下げ構造により吊下げ状態で着脱自在に装着される。原料パック15には、パッケージ化された味噌16の種別や内容量に応じた注出停止回数の推奨停止回数が記載されている。この推奨停止回数は、ディスペンサ本体10の設置される環境に応じて、幾つかの分類で(例えば、設置される場所の平均気温毎に)表示するようにしてもよい。また、推奨停止回数は原料パック15自体に記載されていても良いし、別添文書等に記載されていてもよい。
保管庫13の下部には注出機構20が配設され、注出機構20と原料パック15の底部とは連結管21を介して着脱自在に接続されるよう構成してある。注出機構20の下部には、注出ノズル22が設けられている。注出ノズル22の下部には適宜味噌汁ディスペンサによって注出される味噌汁を入れる受容器(お碗等)が置かれる。
また、カバー12の表側の下部にはボタンが2つ設けられている。2つのボタンのうち注出ノズル22の上部に相当する位置には注出ボタン33が設けられている。注出ボタン33は、照光式押ボタンスイッチであり、ボタン内部にLED等の照明装置からなる注出ランプ37が組み込まれている。注出ボタン33の正面視左側にはリセットボタン34が設けられている。リセットボタン34も、照光式押ボタンスイッチで、ボタン内部にLED等の照明装置からなる交換ランプ38が組み込まれている。
カバー12を開けた保管庫13の下部左側には、種々の設定を行うための上下ボタン31と設定ボタン32と、種々の表示を行うための表示部35が設けられている。
設定回数記憶部41は、回数設定モード中に、上下ボタン31によって入力され、設定ボタン32によって設定された注出停止回数と原料交換予告回数とを記憶する。
また、注出回数記憶部42では、注出ボタン33を押下した回数(注出回数)がカウントされ記憶されている。なお、交換ランプ38が点灯し、原料パック15が交換され、リセットボタン34が長押しされると、注出回数記憶部42に記憶された注出回数はリセットされ、0となる。
ランプ制御部44は、注出ランプ37と交換ランプ38の点灯及び消灯の制御を行う。回数比較部43での比較の結果、注出回数が原料交換予告回数以上になっている場合には、交換ランプ38の点灯を行う。また、回数比較部43での比較の結果、注出回数が注出停止回数以上となっている場合には、注出ランプ37の消灯を行う。また、リセットボタン34が押下されると、注出回数が0となることから、交換ランプ38を消灯し、注出ランプ37を点灯させる。
注出制御部45は、注出ボタン33が押下されると、注出機構20と給湯ポンプモータ25とを作動させ、味噌汁を一杯分注出する。回数比較部43での比較の結果、注出回数が注出停止回数以上となっている場合には、注出ボタン33が押下されても、注出機構20及び給湯ポンプモータ25を作動させず、味噌汁の注出を停止する。
図5は回数設定モードの際の制御を示すフローチャートである。図5において、上下ボタン31の両方と設定ボタン32が長押しされ、回数設定モードになったことを検知する(ステップS10が「Yes」)と、ステップS11で、上下ボタン31により回数を入力し、設定ボタン32を押すことで、原料交換予告回数(例えば200回)を設定する。原料交換予告回数を設定した後、ステップS12で、上下ボタン31により回数を入力することで、注出停止回数(原料パック15毎に設けられた推奨停止回数で、例えば210回)を設定する。なお、注出停止回数の設定時には、設定可能な回数は、0(設定なし)、原料交換予告回数〜500回となっている。設定ボタン32を長押して、注出停止回数を設定し終わると、ステップS13で、注出停止回数と原料交換予告回数を比較する。原料交換予告回数が注出停止回数以下であれば、ステップS15で設定を終了する。一方、ステップS13で、注出停止回数が原料交換予告回数より小さく、0(設定なし)以外の時には、ステップS14で、原料交換予告回数を注出停止回数に設定し、ステップS15で設定を終了して、通常モードとなる。なお、原料交換予告回数は注出停止回数以下であれば、使用状況に応じた回数を設定することができる。例えば、注出頻度が高ければ、早めに交換ランプ38を点灯させるように原料交換予告回数を注出停止回数に比べて少なめの回数にすることができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、味噌汁ディスペンサに適用した例を示したが、他の種類の液体ディスペンサでも本発明は適用できる。
(2)上記実施形態では、注出ランプ37と交換ランプ38をLEDとしたが、他の照明装置でもよい。また、照光式押ボタンスイッチに限らず、ランプとボタンが近接する位置にそれぞれ設けられていてもよい。
(3)上記実施形態では、注出回数を注出ボタン33の押下により検出したが、注出機構の駆動や給湯ポンプモータの駆動などによって検出するようにしてもよい。
(5)上記実施形態では、原料交換予告回数を設定した後に注出停止回数を設定するようにしたが、注出停止回数を設定した後、原料交換予告回数を設定するようにしてもよい。その場合にも、注出停止回数が原料交換予告回数以上になるように制御を行う。
(6)上記実施形態では、原料交換予告回数を設定したが、原料交換予告回数の設定をせず、注出停止回数のみを設定できるようにしてもよい。
(8)上記実施形態では、設定可能な回数を100〜500回としたが、適宜他の回数を用いてもよい。
(9)上記実施形態では、注出停止回数記憶部と原料交換予告回数記憶部とを設定回数記憶部41として構成したが、それぞれ別に設けてもよい。
(10)上記実施形態では、注出停止回数設定部と原料予告回数設定部とを、一組の上下ボタン31と設定ボタン32によって構成したが、それぞれ別に設けてもよい。
(11)上記実施形態では、注出停止用回数比較部と原料交換予告用回数比較部とを回数比較部43として構成したが、それぞれ別に設けてもよい。
Claims (4)
- 原料を希釈して飲料として注出するディスペンサであって、
少なくとも前記原料の種別に応じて注出停止回数を設定可能な注出停止回数設定部と、
前記注出停止回数設定部で設定した注出停止回数を記憶する注出停止回数記憶部と、
前記飲料の注出回数をカウントする注出回数検出部と、
前記注出回数検出部でカウントされた前記注出回数と記憶された前記注出停止回数とを比較する注出停止用回数比較部と、
前記注出停止用回数比較部で比較した結果、前記注出回数が前記注出停止回数以上のときに、前記飲料の注出を停止させる注出制御部と、
前記注出停止回数以下の回数とされる原料交換予告回数を設定可能な原料交換予告回数設定部と、
前記原料交換予告回数設定部で設定した前記原料交換予告回数を記憶する原料交換予告回数記憶部と、
前記注出回数検出部でカウントされた前記注出回数と記憶された前記原料交換予告回数とを比較する交換予告用回数比較部と、
前記交換予告用回数比較部で比較した結果、前記注出回数が記憶された前記原料交換予告回数以上の場合に、前記原料の交換が必要な旨の表示を行う交換表示部と、を備えるディスペンサ。 - 原料を希釈して飲料として注出するディスペンサであって、
少なくとも前記原料の種別に応じて注出停止回数を設定可能な注出停止回数設定部と、
前記注出停止回数設定部で設定した注出停止回数を記憶する注出停止回数記憶部と、
前記飲料の注出回数をカウントする注出回数検出部と、
前記注出回数検出部でカウントされた前記注出回数と記憶された前記注出停止回数とを比較する注出停止用回数比較部と、
前記注出停止用回数比較部で比較した結果、前記注出回数が前記注出停止回数以上のときに、前記飲料の注出を停止させる注出制御部と、
前記飲料の注出を行うための注出ボタンを備え、
前記注出ボタンには、前記注出停止用回数比較部による比較の結果、前記注出回数が前記注出停止回数以上の場合に消灯し、前記注出回数が前記注出停止回数未満の時に点灯する表示部が付設されているディスペンサ。 - 原料を希釈して飲料として注出するディスペンサであって、
少なくとも前記原料の種別に応じて注出停止回数を設定可能な注出停止回数設定部と、
前記注出停止回数設定部で設定した注出停止回数を記憶する注出停止回数記憶部と、
前記飲料の注出回数をカウントする注出回数検出部と、
前記注出回数検出部でカウントされた前記注出回数と記憶された前記注出停止回数とを比較する注出停止用回数比較部と、
前記注出停止用回数比較部で比較した結果、前記注出回数が前記注出停止回数以上のときに、前記飲料の注出を停止させる注出制御部と、を備えるディスペンサであって、
前記原料は、当該原料の種別毎に所定量のものをパッケージ化してなり、
そのパッケージ毎に前記注出停止回数が予め定められているディスペンサ。 - 前記注出回数検出部にて検出された前記注出回数を表示可能な回数表示部を備える請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のディスペンサ。
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