JP6068424B2 - デコンプ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、4ストロークエンジンに設けられるデコンプ装置に関し、特にカムシャフトへの取付構造を簡素化したものに関する。
比較的小型のスタータモータや手動のリコイルスタータ等によって始動を行う4ストロークエンジンにおいては、始動時に圧縮行程で排気バルブを一時的に開弁させることによって筒内圧力を低減し、クランキングに要するトルクを低減するデコンプ装置が設けられる。
デコンプ装置は、設定以下の回転数において排気バルブを開弁させてデコンプを行うデコンプカム軸、回転数増加時に遠心力によって揺動しデコンプカム軸を回動させてデコンプを解除するウェイト、低回転時にウェイトを初期位置に戻すスプリング等を有して構成されている。
デコンプ装置に関する従来技術として、例えば特許文献1には、単気筒DOHCエンジンの排気カムシャフトを駆動するカムスプロケットに、ウェイトを揺動可能に取り付けるとともに、カムスプロケットを貫通するようにデコンプカム軸を配置する構成が記載されている。
しかし、例えば同一のカムシャフトによって複数気筒のバルブを駆動するエンジンにおおいて、各気筒でデコンプを行うためには、カムスプロケットとは別にデコンプ装置の基部となる円盤状のデコンププレートを設けて、デコンププレートにウェイト等を設けるとともに、デコンププレートをカムシャフトに固定することが必要となる。
回転軸に他部品を相対回転しないように固定する技術として、例えば特許文献2には、カムシャフトに対してカムスプロケットを、塑性変形を利用した圧入やスプライン嵌合を利用して固定することが記載されている。
また、特許文献3には、送風ファンを回転軸に取り付ける技術において、回転軸がほぼD字状の断面となるように平面部を形成し、送風ファン側にもこの平面部と当接する平面部を形成することが記載されている。
特開2011−149340号公報 特開平7−026910号公報 特開平8−247089号公報
デコンププレートをカムシャフトに取り付ける際に、塑性変形を利用した圧入とした場合には、エンジンの修理、分割整備等の際の部品の取り外しや再利用が困難となる。
また、スプライン嵌合を用いる場合、スプライン孔、スプライン軸を形成するための機械加工が煩雑となる。
D字断面を用いた場合、比較的簡単な加工によってデコンププレートの回り止めを行うことが可能であるが、カムシャフトにD字カット状の平面部を形成し、さらにこれと隣接してリリースピンが保持され摺動する支持面部(動作座面)を形成することになり、複数工程の切削加工が必要となって機械加工が煩雑となる。
さらに、例えばノックピンやキー等の位置決め用の別部品を用いることも考えられるが、この場合は加工工数の増加とともに部品点数も増加してしまう。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、カムシャフトへの取付構造を簡素化したデコンプ装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1に係る発明は、エンジンの排気バルブを開弁させる排気カムを有するカムシャフトと、前記カムシャフトの回転中心軸と平行な軸回りに前記カムシャフトに対して回動可能とされ、圧縮行程において前記排気バルブを一時的に開弁させるデコンプ位置と、前記排気バルブの開弁を行わないデコンプ解除位置との間で回動するリリースピンと、前記カムシャフトが挿入される開口を有し前記カムシャフトに固定されるデコンププレートと、前記デコンププレートに対して前記カムシャフトの回転中心軸から偏心した軸回りに揺動可能に取り付けられ前記カムシャフトの回転速度増加に応じて遠心力により外径側に回動するウェイトと、前記ウェイトを内径側に付勢する付勢手段と、前記ウェイトの前記外径側への回動と連動して前記リリースピンを前記デコンプ位置から前記デコンプ解除位置へ回動させる連動機構とを有するデコンプ装置であって、前記デコンププレートは、前記開口の内周縁部における一部に第1の平面部が形成され、前記カムシャフトは、前記デコンププレートの前記第1の平面部と当接する第2の平面部が形成され、前記カムシャフトにおいて前記リリースピンの外周面が当接しかつ摺動する支持面部を、前記カムシャフトの周上における一部の領域を外径側に張り出させかつ前記カムシャフトの軸方向に延在させて形成されたリブ部の突端部に前記第2の平面部と同一平面上に形成したことを特徴とするデコンプ装置である。
これによれば、カムシャフトに対してデコンププレートとの相対回動防止に用いられる第2の平面部を機械加工(切削加工)によって形成する際に、リリースピンの支持面部(動作座面)も同一平面上に同時に形成することによって、機械加工を容易化しかつ部品点数の増加を防止しつつデコンププレートの回動防止及びリリースピンの支持を成立させることができる。
請求項2に係る発明は、前記カムシャフトは外径側に鍔状に張り出したフランジ部を有し、前記デコンププレートは焼結金属によって形成されるとともに、前記開口の内周縁部に前記フランジ部を収容する段状の凹部を有することを特徴とする請求項1に記載のデコンプ装置である。
これによれば、デコンププレートを焼結金属によって比較的安価に製作することができ、さらに、加工の容易性、強度、及び、カムシャフトへの取付精度などを両立させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、カムシャフトへの取付構造を簡素化したデコンプ装置を提供することができる。
本発明を適用したデコンプ装置の実施例が取り付けられたカムシャフトを径方向から見た図であって、デコンプ状態を示す図である。 図1のII−II部矢視図である。 図2のIII−III部矢視断面図である。 図1のIV−IV部矢視断面図である。 実施例1のデコンプ装置の外観斜視図である。 デコンプ解除状態における実施例のデコンプ装置をデコンプウェイト側から見た図である。 図6のVII−VII部矢視断面図である。 デコンプ解除状態における実施例のデコンプ装置をデコンプカム側から見た図である。
本発明は、カムシャフトへの取付構造を簡素化したデコンプ装置を提供する課題を、カムシャフトの一部にデコンププレートの相対回転を防止するDカット状の平面部を形成してデコンププレートを係合させるとともに、この平面部をカムシャフトの軸方向に延長し、リリースシャフトの支持面としても利用することによって解決した。
以下、本発明を適用したデコンプ装置の実施例について説明する。
実施例のデコンプ装置は、例えば、ATV等の小型車両に走行用動力源として搭載される4ストロークDOHC4バルブ直列二気筒のガソリンエンジンに設けられるものである。
図1は、実施例のデコンプ装置が取り付けられたカムシャフトを径方向から見た図であって、デコンプ状態を示す図である。
図2は、図1のII−II部矢視断面図である。
図3は、図2のIII−III部矢視断面図である。
図4は、図1のIV−IV部矢視断面図である。
図5は、実施例1のデコンプ装置の外観斜視図であって、第1気筒側から見た図である。
デコンプ装置100は、図示しない排気バルブを駆動する排気カムシャフト10に設けられている。
排気カムシャフト10は、第1気筒排気カム11、第2気筒排気カム12、スプロケット取付部13、デコンププレート取付フランジ14、リブ部15、平面部16等を有して構成されている。
排気カムシャフト10は、図示しないシリンダヘッドに、吸気バルブを駆動する吸気カムシャフトと平行に設けられている。
排気カムシャフト10は、図示しないカムスプロケット及びクランクスプロケットに巻き掛けられるタイミングチェーンによって、エンジンの出力軸である図示しないクランクシャフトの1/2の回転速度で同期して回転する。
第1気筒排気カム11、第2気筒排気カム12は、図示しない第1気筒及び第2気筒の燃焼室から排ガス(既燃ガス)を排出する排気ポートを開閉する排気バルブをそれぞれ駆動するものである。
各気筒は、排気バルブをそれぞれ2本有し、第1気筒排気カム11、第2気筒排気カム12は、各排気バルブごとに実質的に同一のカム形状を有するものがそれぞれ設けられる。
ここで、各気筒の排気バルブのうち、デコンプ装置100に近接する側の排気バルブがデコンプに用いられる。
スプロケット取付部13は、排気カムシャフト10における第1気筒側の端部に設けられ、図示しないカムスプロケットが取り付けられる部分である。
デコンププレート取付フランジ14(図5参照)は、デコンプ装置100のデコンププレート110が取り付けられる基部となる部分である。
デコンププレート取付フランジ14は、排気カムシャフト10の外周面から外径側へ鍔状へ張り出して形成された平板状の部分である。
デコンププレート取付フランジ14は、排気カムシャフト10の本体と一体に形成されている。
第1気筒用のデコンプ装置100が取り付けられるデコンププレート取付フランジ14は、排気カムシャフト10の軸方向において、第1気筒排気カム11とスプロケット取付部13との中間に配置されている。
リブ部15は、排気カムシャフト10の周上における一部の領域を外径側に張り出させて、排気カムシャフト10の軸方向に延在させて形成された部分である。
リブ部15は、排気カムシャフト10の軸方向において、デコンププレート取付フランジ14と第1気筒排気カム11との間にわたして延在するよう形成されている。
平面部16は、リブ部15の突端部(排気カムシャフト10の外径側の端部)からデコンププレート取付フランジ14の外周縁部の一部にかけて形成された平面状の部分である。
平面部16は、リブ部15の突端部及びデコンププレート取付フランジ14の外周縁部を、排気カムシャフト10の径方向と直交する平面に沿って機械加工(切削加工)することによって形成されている。
平面部16を設けたことによって、デコンププレート取付フランジ14は、排気カムシャフト10の軸方向から見た平面形がいわゆるD字状にカットされて形成されている。
平面部16は、デコンプ装置100のデコンププレート110が排気カムシャフト10に対して相対回転することを防止する回動防止手段、及び、リリースピン140の外周面と当接して摺動するリリースピン140の支持面部(動作座面)としても機能する。
この点については、後に詳しく説明する。
デコンプ装置100は、エンジンの始動時において、圧縮行程において一時的に一方の排気バルブを開弁させて圧縮された空気を排気管に逃し、筒内圧力を低減してクランキングに要するトルクを低下させるものである。
デコンプ装置100は、第1気筒用、第2気筒用にそれぞれ設けられる。
以下、第1気筒用のデコンプ装置100について説明するが、第2気筒用のデコンプ装置も実質的に同様の構成を備えている。
デコンプ装置100は、上述した排気カムシャフト10に加えて、さらにデコンププレート110、デコンプウェイト120、スプリング130、リリースピン140、連動ピン150等を有して構成されている。
デコンププレート110は、デコンプウェイト120、スプリング130、リリースピン140等が取り付けられる基部となる部材である。
デコンププレート110は、例えば焼結金属によって、排気カムシャフト10と実質的に同心に配置された円盤状に一体に形成されている。
デコンププレート110の中央部には、排気カムシャフト10が挿入される開口111が形成されている。
開口111の内周縁部における一部には、排気カムシャフト10の平面部16と実質的に面接触で当接する平面部112が形成されている。
平面部112は、開口111の外周縁部の一部を、接線方向と平行な直線(弦)に沿って平板状に形成したものであって、その結果、開口111を排気カムシャフト10の軸方向から見た平面形は、いわゆるD字状に形成されている。
平面部112の表面は機械加工(切削加工)によって仕上げられている。
平面部112を除くデコンププレート110の表面は、実質的に全部が焼結時に形成される。
開口111の内周縁部におけるデコンププレート取付フランジ14側には、デコンププレート110の表面を段状に凹ませて形成した段部113(図5参照)が形成されている。
段部113の内部には、排気カムシャフト10のデコンププレート取付フランジ14が埋め込まれ、収容される。
デコンププレート110は、段部113の内部に収容されたデコンププレート取付フランジ14と、デコンププレート110に対してデコンププレート取付フランジ14の反対側に設けられるCリング114によって排気カムシャフト10に固定される。
Cリング114は、排気カムシャフト10の外周面に形成される周方向溝に嵌め込まれる。
このとき、デコンププレート110は、平面部112が排気カムシャフト10の平面部16と実質的に面接触することによって、排気カムシャフト10に対してその中心軸回りに相対回転することが防止される。
デコンプウェイト120は、デコンププレート110に対して揺動可能に取り付けられ、エンジンの回転速度増加に応じて遠心力により揺動し、リリースピン140を駆動する錘である。
デコンプウェイト120は、排気カムシャフト10の軸方向から見た平面形が、例えばデコンププレート110の周方向にほぼ沿って円弧状に湾曲した金属プレートとして形成されている。
デコンプウェイト120の一方の端部には、円柱状の軸部であるピボット121が設けられている。
ピボット121は、排気カムシャフト10と平行かつ排気カムシャフト10の中心軸に対して偏心して配置された回転軸であって、デコンプウェイト120は、ピボット121の中心軸回りに、デコンププレート110に対して所定の角度範囲内で揺動(回動)可能となっている。
ピボット121は、デコンプウェイト120に対してデコンププレート110側とは反対側にデコンプウェイト120の脱落を防止するフランジ部を有する。
ピボット121のデコンププレート110側の端部は、デコンププレート110に形成された開口に挿入され固定されている。
スプリング130は、デコンプウェイト120のピボット121の排気カムシャフト10側に隣接して形成された開口122、及び、デコンププレート110の外周縁部に形成された凹部115との間にわたして設けられた引張コイルバネである。
凹部115は、デコンププレート110においてピボット121の中心軸及び開口111の中心軸を通る直線に対し対称に2箇所設けられ、第1気筒、第2気筒のデコンプ装置100で共通部品のデコンププレート110を利用可能となっている。
スプリング130は、デコンプウェイト120の中間部が排気カムシャフト10の中心軸側に引き寄せられるようデコンプウェイト120を付勢する。
デコンプウェイト120は、排気カムシャフト10の回転速度が低い状態においては、スプリング130の付勢力がデコンプウェイト120に作用する遠心力に打ち勝つことによって、排気カムシャフト10の中心軸側に引き寄せられた状態となっている。
排気カムシャフト10の回転速度が増加すると、デコンプウェイト120に作用する遠心力がスプリング130の付勢力に打ち勝ってデコンプウェイト120が揺動し、スプリング130は伸長する。
リリースピン140は、外周面部が排気カムシャフト10の平面部16に当接するように排気カムシャフト10と平行に配置された円柱状の回転軸(デコンプカム軸)である。
リリースピン140は、排気カムシャフト10の軸方向において、デコンプウェイト120近傍の領域から、第1気筒排気カム11に隣接する領域にわたって延在している。
リリースピン140は、デコンププレート110に形成された開口に挿入され、外周面がこの開口の内周面及び平面部16に対して摺動することによって、その中心軸回りに排気カムシャフト10に対して回転可能となっている。
リリースピン140は、デコンプカム部141、連動ピン挿入孔142等が形成されている。
デコンプカム部141は、エンジンの回転速度が低いときに、圧縮行程において一時的に図示しないバルブリフタを押圧し、排気バルブを開弁させる部分である。
デコンプカム部141は、リリースピン140の第1気筒排気カム11側の端部近傍に形成されている。
デコンプカム部141は、リリースピン140の外周面部の一部に平面部141aを形成することによって、ほぼD字状の断面となっている。
デコンプカム部141は、デコンプ状態においては、平面部141a以外の領域(外周面)がバルブリフタ側(排気カムシャフト10の外径側)に配置され、第1気筒排気カム11のベース円径よりも外径側に張り出した状態となっている。
この状態においては、デコンプカム部141は、排気カムシャフト10と同伴して回転する際に、バルブリフタと干渉して排気バルブを一時的に開弁させるデコンプを行う。
また、デコンプカム部141は、デコンプ解除状態においては、平面部141aがバルブリフタ側に配置され、第1気筒排気カム11のベース円径よりも内径側に収容された状態となっている。
この状態においては、デコンプカム部141はバルブリフタと実質的に干渉せず、排気バルブは第1気筒排気カム11によってのみ開弁される。
連動ピン挿入孔142は、リリースピン140のデコンプウェイト120側の端部近傍に形成され、連動ピン150が挿入される部分である。
連動ピン挿入孔142は、リリースピン140の直径にほぼ沿って形成された貫通穴である。
連動ピン150は、デコンプウェイト120のピボット121側とは反対側の端部と、リリースピン140の連動ピン挿入孔142との間にわたして設けられ、デコンプウェイト120の端部の排気カムシャフト10の外径側への揺動と連動して、リリースピン140をその中心軸回りに回動させてデコンプ位置からデコンプ解除位置へ推移させる連動部材である。
以下、実施例のデコンプ装置100の動作について説明する。
エンジンの始動時においては、デコンプウェイト120がスプリング130によって排気カムシャフト10の中心軸側(内径側)に引き寄せられた状態となっている。
このとき、リリースピン140のデコンプカム部141は、平面部以外の領域が第1気筒排気カム11のベース円よりも外径側に張り出したデコンプ状態(デコンプ位置)となっており、この状態で排気カムシャフト10が回転すると、圧縮行程においてデコンプカム部141がバルブリフタを押圧し、排気バルブを一時的に開弁させてデコンプを行う。
その後、エンジンが始動(完爆)し、回転速度が所定の設定値以上に増加すると、デコンプウェイト120に作用する遠心力がスプリング130の付勢力に打ち勝って、デコンプウェイト120は、ピボット121を中心として、他端部が排気カムシャフト10の外径側へ変位する方向へ揺動する。
図6は、デコンプ解除状態における実施例のデコンプ装置をデコンプウェイト側から見た図(デコンプ状態における図2に相当する図)である。
図7は、図6のVII−VII部矢視断面図(デコンプ状態における図3に相当する図)である。
図8は、デコンプ解除状態における実施例のデコンプ装置をデコンプカム側から見た図(デコンプ状態における図4に相当する図)である。
このとき、リリースピン140は、連動ピン150によって回動され、デコンプカム部141が第1気筒排気カム11のベース円内に引き込まれるデコンプ解除状態(デコンプ解除位置)となる。
これによって、デコンプカム部141はバルブリフタと干渉しなくなり、デコンプ装置100はデコンプを中止する。
また、エンジンの運転停止により、排気カムシャフト10の回転速度が設定値を下回るまで低下した場合には、デコンプウェイト120はスプリング130の付勢力によって、当初のデコンプ状態に復帰する。
以上説明した実施例によれば、排気カムシャフト10においてデコンププレート110の相対回転防止と、リリースピン140の支持を、フランジ部14からリブ部15にかけて同一平面に沿って形成された平面部16によって行うことによって、機械加工を容易化しかつ部品点数の増加を防止しつつデコンププレートの回動防止及びリリースピンの支持を成立させることができる。
また、デコンププレート110を焼結金属によって形成し、開口111の内周縁部に段状の凹部である段部113を設けて排気カムシャフト10のフランジ部14を収容することによって、デコンププレート110を比較的安価に製作するとともに、加工の容易性、強度、及び、カムシャフトへの取付精度などを両立させることができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)エンジン及びデコンプ装置の構成は、上述した実施例に限定されず適宜変更することができる。例えば各部材の形状、構造、材質、製法、数量などは、適宜変更することが可能である。
(2)実施例において、エンジンは例えばDOHC2気筒のものであるが、SOHCエンジンや、単気筒のエンジンにも適用することが可能である。
(3)デコンプウェイトの形状や、リリースピンとの連動機構は、実施例の構成に限らず適宜変更することが可能である。
例えば、デコンプウェイトに形成されたカム溝によってリリースピンに設けられたカムフォロワを案内するカム機構を有する構成としてもよい。
10 排気カムシャフト 11 第1気筒排気カム
12 第2気筒排気カム 13 スプロケット取付部
14 デコンププレート取付フランジ 15 リブ部
16 平面部
100 デコンプ装置 110 デコンププレート
111 開口 112 平面部
113 段部 114 Cリング
115 凹部 120 デコンプウェイト
121 ピボット 130 スプリング
140 リリースピン 141 デコンプカム部
141a 平面部 142 連動ピン挿入孔
150 連動ピン

Claims (2)

  1. エンジンの排気バルブを開弁させる排気カムを有するカムシャフトと、
    前記カムシャフトの回転中心軸と平行な軸回りに前記カムシャフトに対して回動可能とされ、圧縮行程において前記排気バルブを一時的に開弁させるデコンプ位置と、前記排気バルブの開弁を行わないデコンプ解除位置との間で回動するリリースピンと、
    前記カムシャフトが挿入される開口を有し前記カムシャフトに固定されるデコンププレートと、
    前記デコンププレートに対して前記カムシャフトの回転中心軸から偏心した軸回りに揺動可能に取り付けられ前記カムシャフトの回転速度増加に応じて遠心力により外径側に回動するウェイトと、
    前記ウェイトを内径側に付勢する付勢手段と、
    前記ウェイトの前記外径側への回動と連動して前記リリースピンを前記デコンプ位置から前記デコンプ解除位置へ回動させる連動機構と
    を有するデコンプ装置であって、
    前記デコンププレートは、前記開口の内周縁部における一部に第1の平面部が形成され、
    前記カムシャフトは、前記デコンププレートの前記第1の平面部と当接する第2の平面部が形成され、
    前記カムシャフトにおいて前記リリースピンの外周面が当接しかつ摺動する支持面部を、前記カムシャフトの周上における一部の領域を外径側に張り出させかつ前記カムシャフトの軸方向に延在させて形成されたリブ部の突端部に前記第2の平面部と同一平面上に形成したこと
    を特徴とするデコンプ装置。
  2. 前記カムシャフトは外径側に鍔状に張り出したフランジ部を有し、
    前記デコンププレートは焼結金属によって形成されるとともに、前記開口の内周縁部に前記フランジ部を収容する段状の凹部を有すること
    を特徴とする請求項1に記載のデコンプ装置。
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