JP6068213B2 - めっき材 - Google Patents

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本発明は、めっき材に関し、特に、導電性基材からなる一対の端子の一方の端子が他方の端子に当接して接続される端子構造に使用されるめっき材に関する。
従来、導電性基材からなる一対の端子の一方の端子が他方の端子に当接して接続される端子構造では、銅や銅合金などの導電性基材の表面にAgめっきを施したAgめっき材からなる端子が使用されている(例えば、特許文献1参照)。特に、Agめっき材は、表面接触抵抗が低く、耐熱性と耐摩耗性に優れていることから、自動車、情報通信機器、産業機器などに使用する様々な接続端子の材料として使用されている。
このようなAgめっき材を、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)と外部供給電源とを電気的に接続する充電システム用接続端子などの材料として使用する場合、グリスレスで使用しても、高い耐摩耗性を維持する必要がある。そのため、接続端子を使用する際に一方の端子が他方の端子上を摺動する時にかかる荷重で要求される摺動耐久回数(耐久可能な繰り返し摺動回数)に応じて、導電性基材上に形成するAgめっき皮膜を厚くする必要がある。
例えば、Agめっき材を接続端子の材料として使用する場合、Agめっき皮膜の厚さを5.0μm程度にすると、荷重0.5N程度では摺動耐久回数が1000回程度であるが、荷重2.0N程度の高い荷重では摺動耐久回数が100回程度に低下する。そのため、Agめっき材を、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)の充電システム用接続端子などの材料として使用する場合には、導電性基材上に形成するAgめっき皮膜をさらに厚くする必要がある。
しかし、Agめっき皮膜を厚くすると、めっきに要する時間が長くなって生産性が低下するという問題がある。また、Agめっき皮膜を厚くすると、Agめっき材の曲げ加工性が悪化するため、フープめっきを行うのが困難になり、Agめっき材を端子の形状に曲げ加工した後に個々にめっきを施すことが必要になるので、生産性が低下し、めっき面積が増加してコストが増加するという問題がある。一方、Agめっき皮膜が薄過ぎると、耐摩耗性が低下するという問題がある。
このような問題を解決するため、本出願人は、導電性基材からなる一対の端子の一方の端子の突起部が他方の端子の略平坦部に当接して接続される端子構造において、一方の端子の突起部の表面に下地Agめっき皮膜を介して厚さ0.01〜0.3μmのAuめっき皮膜を形成し、他方の端子の略平坦部の表面の一方の端子の突起部に当接する部分に下地Agめっき皮膜を介して厚さ1.0〜5.0μmのAuめっき皮膜を形成することにより、導電性基材上に形成するめっき皮膜を薄くしても、低い表面接触抵抗と良好な耐熱性を維持しながら、耐摩耗性を向上させることができる端子構造を提案している(特願2012−008286)。
特開平5−2940号公報(段落番号0002)
しかし、この端子構造のめっき材では、導電性基材上に形成するめっき皮膜を薄くしても、低い表面接触抵抗と良好な耐熱性を維持しながら、耐摩耗性を向上させることができるものの、曲げ加工性が著しく低下する場合があり、端子の形状に加工する際にめっき皮膜の表面に割れが生じて、素材が露出してしまうという問題がある。
したがって、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、導電性基材上にAgめっき皮膜を介してAuめっき皮膜が形成されためっき材において、曲げ加工性が良好なめっき材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、導電性基材上に下地層としてAgめっき皮膜が形成され、この下地層の表面にAuめっき皮膜が形成されためっき材において、Agめっき皮膜の{200}方位の面積分率を15%以上にすることにより、曲げ加工性が良好なめっき材を製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によるめっき材は、導電性基材上に下地層としてAgめっき皮膜が形成され、この下地層の表面にAuめっき皮膜が形成されためっき材において、Agめっき皮膜の{200}方位の面積分率が15%以上であることを特徴とする。このめっき材において、Auめっき皮膜の厚さが0.01〜5μmであるのが好ましく、Agめっき皮膜の厚さが1〜20μmであるのが好ましい。また、導電性基材が銅または銅合金からなるのが好ましい。
また、本発明による接点または端子部品は、上記のめっき材を材料として用いたことを特徴とする。
なお、本明細書中において、「{200}方位の面積分率」とは、銀めっき材の表面の面積に対して、銀めっき材の表面に垂直な方向(ND)に{200}方位を(角度許容差10°まで)向けている結晶が占める面積の割合(%)をいう。また、「Auめっき皮膜」には、純Auからなるめっき皮膜の他、Au−Co合金などの硬質のAu合金からなるめっき皮膜も含まれる。
本発明によれば、導電性基材上にAgめっき皮膜を介してAuめっき皮膜が形成されためっき材において、曲げ加工性が良好なめっき材を提供することができる。
本発明によるめっき材の実施の形態は、導電性基材上に下地層としてAgめっき皮膜が形成され、この下地層の表面にAuめっき皮膜が形成されためっき材において、Agめっき皮膜の{200}方位の面積分率が15%以上、好ましくは25%以上である。
このようにAgめっき皮膜の{200}方位の面積分率を15%以上にすることにより、Agめっき皮膜中の転位密度を減少させて、めっき材の曲げ加工の際の剪断帯の発生を低減し、このような曲げ加工性が良好なAgめっき皮膜の表面にAuめっき皮膜を形成することにより、曲げ加工性に加えて、低い表面接触抵抗と良好な耐熱性を維持しながら、耐摩耗性を向上させることができる。
このめっき材において、Auめっき皮膜の厚さが0.01〜5μmであるのが好ましく、0.03〜2.5μmであるのがさらに好ましい。また、Agめっき皮膜の厚さが1〜20μmであるのが好ましく、3〜10μmであるのがさらに好ましい。また、導電性基材が銅または銅合金からなるのが好ましい。
このめっき材の下地層としてのAgめっき皮膜は、シアン化銀カリウム(KAg(CN))と、シアン化カリウム(KCN)と、3〜30mg/Lのセレノシアン酸カリウム(KSeCN)とからなり、セレン濃度が5〜15mg/Lであり且つフリーシアンに対するAgの質量比が0.9〜1.8であるAgめっき浴中において電気めっきを行うことによって形成することができる。この電気めっきの際の液温は、好ましくは10〜40℃、さらに好ましくは15〜30℃であり、電流密度は、好ましくは1〜15A/dm、さらに好ましくは3〜10A/dmである。
以下、本発明によるめっき材の実施例について詳細に説明する。
[実施例1]
まず、被めっき材として67mm×50mm×0.3mmの純銅板を用意し、この被めっき材とSUS板をアルカリ脱脂液に入れ、被めっき材を陽極とし、SUS板を陰極として、電圧5Vで30秒間電解脱脂し、水洗した後、3%硫酸中で15秒間酸洗することによって前処理を行った。
次に、3g/Lのシアン化銀カリウムと90g/Lのシアン化カリウムとからなるAgストライクめっき液中において、前処理済の被めっき材を陰極とし、白金で被覆したチタン電極板を陽極として、スターラにより400rpmで撹拌しながら、電流密度2.5A/dmで10秒間電気めっき(Agストライクめっき)を行った。
次に、148g/Lのシアン化銀カリウム(K[Ag(CN)])と140g/Lのシアン化カリウム(KCN)と18mg/Lのセレノシアン酸カリウム(KSeCN)からなるAgめっき浴中において、Agストライクめっき済の被めっき材を陰極とし、銀電極板を陽極として、スターラにより400rpmで撹拌しながら、電流密度5A/dm、液温18℃でAg膜厚が5μmになるまで電気めっき(Agめっき)を行うことにより、Agめっき皮膜を形成した。なお、使用したAgめっき浴中のSe濃度は10mg/L、Ag濃度は80g/L、フリーCN濃度は56g/L、Ag/フリーCN質量比は1.44である。
次に、10g/LのAuと0.2g/LのCoを含むシアンAuめっき浴中において、Agめっき済の被めっき材を陰極とし、白金で被覆したチタン電極板を陽極として、スターラにより400rpmで攪拌しながら、電流密度5A/dm、液温50℃でAu膜厚が0.2μmになるまで電気めっき(Auめっき)を行うことにより、Auめっき皮膜を形成した。
このようにして作製しためっき材について、Agめっき皮膜の{200}方位の面積分率を算出するとともに、めっき材を素材のLD(圧延方向)を曲げ軸とする曲げ加工性(BadWay(BW)曲げ加工性)と、TD(圧延方向および板厚方向に垂直な方向)を曲げ軸とする曲げ加工性(GoodWay(GW)曲げ加工性)を評価した。
Agめっき皮膜の{200}方位の面積分率は、サーマル電界放出形走査電子顕微鏡(日本電子株式会社製のJSM−7800F)により、0.4μmステップでAgめっき皮膜の表面の100μm四方を測定し、走査電子顕微鏡用結晶解析ツール(株式会社TSLソリューションズ製のOIM)を用いて、電子線後方散乱回折法(EBSD法)により、Agめっき皮膜の表面に垂直な方向(ND)に{200}方位を(角度許容差10°まで)向けている結晶が占める割合を算出することによって求めた。その結果、Agめっき皮膜の{200}方位の面積分率は55.0%であった。無配向のAgめっき皮膜(Agめっき皮膜を構成する結晶がランダムに配向している仮想のAgめっき皮膜)の{200}方位の面積分率の理論値は4.4%程度であり、この無配向のAgめっき皮膜と比較すると、本実施例のめっき材では、Agめっき皮膜中の結晶の多くが、{200}面をAgめっき皮膜の表面の方向に向ける(Agめっき皮膜の表面に垂直な方向(ND)に{200}方位を向ける)ように強く配向している。
めっき材の曲げ加工性は、JIS Z2248のVブロック法に準じて、BW曲げ加工性については、めっき材を素材のLD(圧延方向)を曲げ軸として、GW曲げ加工性については、めっき材を素材のTD(圧延方向および板厚方向に垂直な方向)を曲げ軸として、それぞれR=0.3およびR=0.5で90度に折り曲げた後、その折り曲げた箇所を顕微鏡(キーエンス社製のデジタルマイクロスコープVHX−1000)により1000倍に拡大して観察し、素材の露出の有無によって評価した。その結果、いずれの場合も、素材の露出は観察されず、曲げ加工性が良好であった。
[比較例1]
Agめっきにおいて、148g/Lのシアン化銀カリウムと140g/Lのシアン化カリウムと73mg/Lのセレノシアン酸カリウムとからなるAgめっき浴を使用した以外は、実施例1と同様の方法によりめっき材を作製した。なお、使用したAgめっき浴中のSe濃度40mg/L、Ag濃度は80g/L、フリーCN濃度は56g/L、Ag/フリーCN質量比は1.44である。
このようにして作製しためっき材について、実施例1と同様の方法により、Agめっき皮膜の{200}方位の面積分率を算出し、BW曲げ加工性とGW曲げ加工性を評価した。その結果、Agめっき皮膜の{200}方位の面積分率は4.8%であり、BW曲げ加工性とGW曲げ加工性の評価のいずれの場合でも、素材の露出が観察され、曲げ加工性が良好でなかった。

Claims (4)

  1. 銅または銅合金からなる導電性基材上に下地層としてAgめっき皮膜が形成され、この下地層の表面にAuめっき皮膜が形成されためっき材において、Agめっき皮膜の{200}方位の面積分率が15%以上であることを特徴とする、めっき材。
  2. 前記Auめっき皮膜の厚さが0.01〜5μmであることを特徴とする、請求項1に記載のめっき材。
  3. 前記Agめっき皮膜の厚さが1〜20μmであることを特徴とする、請求項1または2に記載のめっき材。
  4. 請求項1乃至のいずれかに記載のめっき材を材料として用いたことを特徴とする、接点または端子部品。
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