JP6064836B2 - 尿素水添加弁の異常検出装置 - Google Patents

尿素水添加弁の異常検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、排気に尿素水を添加する尿素水添加弁の異常検出装置に関する。
ディーゼルエンジンの排気浄化装置として、尿素SCR(選択触媒還元:Selective Catalytic Reduction)装置が知られている。この尿素SCR装置は、尿素水を排気に添加する尿素水添加弁と、その尿素水添加弁が接続された供給通路に尿素水を充填するポンプとを備えている。そして、尿素SCR装置では、尿素水添加弁から排気に尿素水を添加するとともに、排気熱による尿素の熱分解及び加水分解で生成されたアンモニアを還元剤として、排気中の窒素酸化物(NOx)を選択還元型触媒上で還元反応させることで、NOxを水と窒素に分解する。
また、こうした尿素SCR装置において、その尿素水添加弁の動作に異常が生じた場合には、選択還元型触媒に対して尿素水を適切に添加することができなくなる。そこで、特許文献1に記載される装置では、圧力センサーにより供給通路の内圧を監視し、同供給通路内を減圧したときの圧力センサーの検出値が閾値を下回ることに基づいて尿素水添加弁の異常を検出するようにしている。
特開2011−117440号公報
ところで、尿素SCR装置では、ポンプが尿素水を汲み上げる際に空気を巻き込んだり、供給通路や尿素水添加弁の熱により尿素水の水分が蒸発したりするため、通常、供給通路には空気や水蒸気といった気体が混入している。そして、供給通路に混入している気体がポンプの駆動状態の変化や尿素水添加弁の開閉動作等を契機に膨張と収縮を繰り返す結果、圧力センサーの検出値が振動するようになる。その結果、圧力センサーの検出値には、こうした振動により生じた過渡的な成分が含まれることとなるため、特許文献1に記載されるような圧力センサーの検出値に基づく尿素水添加弁の異常検出では、その信頼性が低くならざるを得ない。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、尿素水添加弁の動作に異常が生じたことを高い信頼性をもって検出することのできる尿素水添加弁の異常検出装置を提供することにある。
上記課題を解決するための異常検出装置は、ポンプの回転速度を検出するセンサーを備え、同センサーにより検出されるポンプの回転速度が尿素水添加弁の推定温度に基づいて補正した判定値に達するか否かの判定に基づき尿素水添加弁の異常を検出する、または同センサーにより検出されるポンプの回転速度が変化して所定値に達するまでの時間が尿素水添加弁の推定温度に基づいて補正した判定時間を超えるか否かの判定に基づき尿素水添加弁の異常を検出するようにしている。
ポンプの回転速度は、尿素水添加弁に異常が生じると同弁が正常であるときとは異なる態様で変化する。そして、このポンプの回転速度は、供給通路の気体が膨張と収縮を短時間のうちに繰り返したとしてもその影響を受けにくい。上記構成によれば、こうしたポンプの回転速度に基づいて尿素水添加弁の異常を検出することとしたため、高い信頼性をもって尿素水添加弁の異常を検出することができる。また、尿素水添加弁の温度を推定し、その推定温度に基づいて異常検出の際に用いられる上記判定値や上記判定時間を補正することとしたため、ポンプの回転速度が尿素水添加弁の温度によって異なる値をとる場合でも、そうした温度依存性を異常検出に反映させることができ、検出精度を向上させることができるようにもなる。
尿素水添加弁が搭載される排気浄化装置の全体構成を模式的に示すブロック図。 開固着を検出するための異常診断処理の実行手順を示すフローチャート。 異常診断用の判定値と尿素水圧の目標圧との関係を示すグラフ。 異常診断処理実行時における、(a)は尿素水ポンプの駆動状態、(b)はその回転速度、(c)は尿素水圧、(d)は開固着フラグの推移を示すタイミングチャート。 閉固着を検出するための異常診断処理の実行手順を示すフローチャート。 異常診断処理実行時における、(a)は尿素水ポンプの駆動状態、(b)はその回転速度、(c)は尿素水圧、(d)は尿素水添加弁の駆動状態、(e)は閉固着フラグの推移を示すタイミングチャート。 応答速度の低下を検出するための異常診断処理の実行手順を示すフローチャート。 異常診断用の判定時間と尿素水添加弁の推定温度との関係を示すグラフ。 異常診断処理実行時における、(a)は尿素水ポンプの駆動状態、(b)はその回転速度、(c)は応答性低下フラグの推移を示すタイミングチャート。
[第1の実施の形態]
以下、本発明にかかる尿素水添加弁の異常検出装置を具体化した第1の実施の形態について説明する。なお、この異常検出装置が診断対象とする尿素水添加弁は、ディーゼルエンジンの排気浄化装置に搭載されている。
図1に示すように、ディーゼルエンジン10の排気通路11には、排気上流から順に、ディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF:Diesel Particulate Filter)12、SCR触媒ユニット13、及び酸化触媒ユニット14が配設されている。また、排気通路11においてDPF12とSCR触媒ユニット13との間の部分には、排気に尿素水を添加する尿素水添加弁15が設置されている。なお、この尿素水添加弁15は、その本体に内蔵されているソレノイドの電磁力によって開閉する。
SCR触媒ユニット13は、選択触媒還元により排気中のNOxを浄化する排気浄化ユニットであり、アンモニアを還元剤としてNOxの還元反応を促進する触媒が担持されている。還元剤となるアンモニアは、尿素水添加弁15により排気に添加された尿素水が排気の熱で熱分解及び加水分解されることで生成される。また、酸化触媒ユニット14は、SCR触媒ユニット13を通り抜けたアンモニアを酸化反応により分解する機能を担っている。
排気浄化装置は、尿素水を貯留する尿素水タンク16と、尿素水タンク16の尿素水を汲み出す尿素水ポンプ17とを備えている。尿素水ポンプ17は、尿素水配管18を介して尿素水添加弁15に接続されている。尿素水ポンプ17により汲み出された尿素水は、尿素水配管18に充填され、同尿素水配管18を供給通路として尿素水添加弁15に供給される。
また、尿素水配管18には、リターン配管19が接続されている。リターン配管19には、尿素水配管18に充填された尿素水の圧力(以下、「尿素水圧Pu」という)が所定圧を超えたときに開弁するリリーフ弁20が設置されている。このリリーフ弁20が開弁することにより、尿素水配管18の尿素水がリターン配管19を通じて尿素水タンク16に戻される。その他、尿素水配管18には、尿素水圧Puを検知する圧力センサー21が設置されている。
また、排気浄化装置の制御ユニット22には、上述した圧力センサー21の他、尿素水ポンプ17の回転速度(以下、「ポンプ回転速度Np」という)を検知する回転速度センサー23、DPF12の床温を検知する床温センサー24、外気温を検知する外気温センサー25などが電気的に接続されている。
制御ユニット22は、これらセンサーの検出結果を参照しつつ、各種の処理を実行する。例えば、制御ユニット22は尿素水添加弁15の開閉状態を制御する。具体的には、尿素水添加弁15に開弁信号を出力することにより、同尿素水添加弁15を通電状態として開弁させ、尿素水添加弁15に閉弁信号を出力することにより、同尿素水添加弁15を非通電状態として閉弁させる。
また、制御ユニット22は、圧力センサー21により検出される尿素水圧Puが目標とする圧力(以下、「目標圧Pt」という)と一致するように、ポンプ回転速度Npをフィードバック制御する。その他にも、制御ユニット22は、尿素水添加弁15が開弁したまま動作しない異常、すなわち開固着を検出するための異常診断処理を実行する。以下、この異常診断処理の詳細について説明する。
この異常診断処理では、尿素水添加弁15に閉弁信号を出力しつつ尿素水ポンプ17を駆動して尿素水配管18に尿素水を充填している期間において、圧力センサー21により検出されるポンプ回転速度Npが所定の判定値Na以上となるときに、尿素水添加弁15が開固着していると判定する。さらに、尿素水添加弁15の温度を推定し、その推定温度θが高いときほど上記判定値Naが高くなるように同判定値Naを推定温度θに基づいて補正するようにしている。
この異常診断処理は、具体的には次の手順に従って実行される。
図2に示すように、この異常診断処理では、尿素水添加弁15に閉弁信号が出力され、尿素水ポンプ17の駆動が開始される(ステップS200,ステップS210)。次に、尿素水添加弁15の温度がDPF12の床温及び外気温に基づいて推定される(ステップS220)。なお、DPF12の床温が高いときほど、また外気温が高いときほど、この尿素水添加弁15の推定温度θは高くなる。
次に、尿素水圧Puの目標圧Ptに基づいて判定値Naが算出され、さらにこの判定値Naが尿素水添加弁15の推定温度θに基づいて補正される(ステップS230)。ここで、尿素水添加弁15が閉弁した状態で尿素水圧Puを目標圧Ptとするためのフィードバック制御が行われた場合、ポンプ回転速度Npは所定の収束値に収束するが、上記判定値Naは、この収束値に対して尿素水ポンプ17の個体差を考慮した定数を加算した値である。したがって、フィードバック制御中のポンプ回転速度Npが尿素水ポンプ17の個体差によってばらついたとしても、尿素水添加弁15が開固着していなければ、ポンプ回転速度Npがこの判定値Naを上回ることはない。
図3に示すように、この判定値Naは、目標圧Ptが高いときほど高くなる。さらに、判定値Naは、尿素水添加弁15の推定温度θが高いときほど高くなるように、同推定温度θに基づいて補正される。次に、尿素水圧Puが目標圧Ptと一致するようにポンプ回転速度Npがフィードバック制御される(ステップS240)。
次に、以下の2つの条件がいずれも満たされているか否かが判定される(ステップS250)。

a:尿素水圧Puが目標圧Pt以下であること
b:ポンプ回転速度Npが判定値Na以上であること

そして、これら条件a及び条件bの少なくとも一方が成立していない場合(ステップS250:NO)、ステップS240以降の処理が再度実行される。なお、ステップS240,250の処理が繰り返されているときに、尿素水圧Puが目標圧Ptに収束した場合には、この一連の処理を終了する。
一方、先の条件a及び条件bの双方が成立している場合(ステップS250:YES)、尿素水添加弁15が開固着していることを示す開固着フラグXoが「オン」に設定され(ステップS260)、この一連の処理を終了する。
次に、この異常診断処理の実行時におけるポンプ回転速度Np及び尿素水圧Puの変化の一例について説明する。
図4に示すように、尿素水ポンプ17の駆動が開始されると(タイミングt1)、ポンプ回転速度Np及び尿素水圧Puが上昇する。そして、尿素水添加弁15が開固着していない場合には、同図に実線で示されるように、尿素水圧Puは目標圧Ptに、ポンプ回転速度Npは判定値Naより低い所定値にそれぞれ収束する(タイミングt3)。したがって、この場合には、開固着フラグXoが操作されることはない。
一方、尿素水添加弁15が開固着している場合には、尿素水配管18に充填された尿素水が尿素水添加弁15から外部に流出するため、同図に二点鎖線で示されるように、尿素水圧Puの上昇が遅れるようになる。その結果、正常時と比較して、尿素水ポンプ17の回転抵抗が小さくなり、ポンプ回転速度Npの上昇量が大きくなる。そして、ポンプ回転速度Npが判定値Na以上となったときに、開固着フラグXoが「オン」に設定される(タイミングt2)。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
上述したように、圧力センサー21により検出される尿素水圧Puは、尿素水配管18に混入している気体が膨張と収縮を繰り返すことで常に変動する。例えば、リリーフ弁20が開閉した場合などは、それを契機とする変動がさらに大きくなり、その変動が減衰するまでに長時間を要する。一方、回転速度センサー23により検出されるポンプ回転速度Npは、こうした尿素水配管18に混入している気体が膨張と収縮を繰り返してもその影響を受けにくく、圧力センサー21により検出される尿素水圧Puと比較すると安定している。
本実施の形態では、こうしたポンプ回転速度Npを回転速度センサー23により監視し、このポンプ回転速度Npを判定値Naと比較することにより尿素水添加弁15の開固着を検出するようにしているため、異常検出の信頼性が高められるようになる。
また、尿素水添加弁15が開固着していない場合であっても、閉弁状態の尿素水添加弁15から尿素水がわずかに漏れ出ることがあり、このような漏れが生じると、異常診断処理時におけるポンプ回転速度Npが高くなる。さらに、尿素水添加弁15の温度が高くなると、尿素水が加熱されてその噴孔から漏れる尿素水の粘度が低下する。このため、尿素水の漏れ量が増加し、異常診断処理時におけるポンプ回転速度Npがさらに高くなる。
本実施の形態では、尿素水添加弁15の温度を推定し、その推定温度θが高いときほど上記判定値Naが高くなるようにこれを補正している。すなわち、尿素水添加弁15の温度が高い場合には、低い場合と比較して、開固着が検出されるときのポンプ回転速度Npが高くなる。このため、尿素水の漏れの影響によって尿素水添加弁15が開固着していると誤検出してしまうことを回避することができ、その検出精度が高められるようにもなる。
以上説明したように、本実施の形態によれば次の効果を奏することができる。
(1)ポンプ回転速度Npと判定値Naとの比較に基づいて尿素水添加弁15が開固着していることを高い信頼性をもって検出することができる。また、尿素水添加弁15から尿素水が漏れることにより異常診断時のポンプ回転速度Npが尿素水添加弁15の温度に応じて変化する場合でも、そうした温度依存性を考慮して異常診断が行われるため、異常の検出精度を高めることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明にかかる尿素水添加弁の異常検出装置を具体化した第2の実施の形態について説明する。本実施の形態では、上述した開固着を検出するための異常診断処理と併せて、尿素水添加弁15が閉弁したまま動作しない異常、すなわち閉固着を検出するための異常診断処理を実行する。以下、この異常診断処理の詳細について説明する。
この異常診断処理では、尿素水添加弁15に開固着が生じていないときに、同尿素水添加弁15に閉弁信号を出力しつつ尿素水ポンプ17を駆動して尿素水配管18に尿素水を充填する。そして、その充填後に尿素水添加弁15に開弁信号を出力しても尿素水ポンプ17の回転速度が判定値Nbに達しないときには、尿素水添加弁15が閉固着していると判定するようにしている。
この異常診断処理は、具体的には次の手順に従って実行される。
図5に示すように、この異常診断処理では、まず開固着フラグXoが「オフ」であるか否かが判定され、「オン」である場合には、一連の処理を終了する(ステップS500:NO)。一方、開固着フラグXoが「オフ」である場合には(ステップS500:YES)、尿素水添加弁15に閉弁信号が出力され、尿素水ポンプ17の駆動が開始される(ステップS505,ステップS510)。次に、尿素水圧Puが目標圧Ptと一致するようにポンプ回転速度Npがフィードバック制御される(ステップS520)。そして、ステップS530において尿素水圧Puが目標圧Ptに収束したか否かが判定され、収束していなければ(ステップS530:NO)、ステップS520以降の処理が再度実行される。
一方、尿素水圧Puが目標圧Ptに収束した場合には(ステップS530:YES)、尿素水添加弁15に開弁信号が出力される(ステップS540)。次に、尿素水添加弁15に開弁信号が出力されてから所定期間が経過するまで待機した後(ステップS550)、異常診断に用いられる判定値Nbが算出される(ステップS560)。
ここで、尿素水添加弁15が閉弁した状態で尿素水圧Puを目標圧Ptとするためのフィードバック制御が行われた場合、ポンプ回転速度Npは所定の収束値に収束するが、上記判定値Nbは、この収束値に対して尿素水ポンプ17の個体差を考慮した定数を加算した値である。したがって、フィードバック制御中のポンプ回転速度Npが尿素水ポンプ17の個体差によってばらついたとしても、尿素水添加弁15が閉固着していなければ、尿素水添加弁15に出力される閉弁信号が開弁信号に切り替えられることにより、ポンプ回転速度Npは上昇してこの判定値Nb以上になる。なお、この判定値Nbは、第1の実施の形態において説明した判定値Naと同じ値であってもよい。
次に、ポンプ回転速度Npが判定値Nb未満であるか否かが判定される(ステップS570)。そして、ポンプ回転速度Npが判定値Nb以上である場合には(ステップS570:NO)、この一連の処理を終了する。一方、ポンプ回転速度Npが判定値Nb未満である場合には(ステップS570:YES)、尿素水添加弁15が閉固着していることを示す閉固着フラグXcが「オン」に設定され(ステップS580)、この一連の処理を終了する。
次に、この異常診断処理の実行時におけるポンプ回転速度Np及び尿素水圧Puの変化の一例について説明する。
図6に示すように、尿素水ポンプ17の駆動が開始されると(タイミングt1)、ポンプ回転速度Np及び尿素水圧Puが上昇する。そして、尿素水圧Puが目標圧Ptに収束すると、尿素水添加弁15に出力される閉弁信号が開弁信号に切り替えられる(タイミングt2)。ここで、尿素水添加弁15が閉固着していない場合には、同図に実線で示されるように、尿素水圧Puが目標圧Ptから低下する一方、ポンプ回転速度Npはその収束値から上昇して判定値Nbを超えるようになる(タイミングt3〜)。したがって、この場合は、閉固着フラグXcが操作されることはない。
一方、尿素水添加弁15が閉固着している場合には、同図に二点鎖線で示されるように、タイミングt2において尿素水添加弁15に出力される閉弁信号が開弁信号に切り替えられても、尿素水圧Pu、ポンプ回転速度Npはともに変化しない。そして、タイミングt2から所定期間が経過したときに、ポンプ回転速度Npが判定値Nb未満であることに基づいて、閉固着フラグXcが「オン」に設定される(タイミングt4)。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
尿素水添加弁15が閉固着していない場合、尿素水添加弁15が開弁状態になると、尿素水配管18の尿素水が尿素水添加弁15から流出し、尿素水圧Puが低下するため、それに伴って尿素水ポンプ17の回転抵抗が低下し、ポンプ回転速度Npが上昇する。一方、尿素水添加弁15に閉固着している場合には、尿素水添加弁15が開弁せず、尿素水配管18の尿素水が尿素水添加弁15から流出しないため、上述したような尿素水ポンプ17の回転抵抗が低下することに伴うポンプ回転速度Npの上昇は生じなくなる。したがって、ポンプ回転速度Npが判定値Nbを超えるか否かの判定に基づいて、尿素水添加弁15が閉固着していることを検出できるようになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば上記(1)の効果に加え、次の効果を奏することができる。
(2)ポンプ回転速度Npと判定値Nbとの比較に基づいて尿素水添加弁15が閉固着していることを高い信頼性をもって検出することができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明にかかる尿素水添加弁の異常検出装置を具体化した第3の実施の形態について説明する。本実施の形態では、上述した開固着、閉固着を検出するための各異常診断処理と併せて、尿素水添加弁15が開弁する際の応答速度の低下を検出するための異常診断処理を実行する。以下、この異常診断処理の詳細について説明する。
この異常診断処理では、尿素水添加弁15に出力する閉弁信号を開弁信号に切り替えるとともに尿素水ポンプ17の駆動を開始し、その開始時からポンプ回転速度Npが所定値Np1に達するまでの時間が所定の判定時間Tを超えるときに、尿素水添加弁15が開弁する際の応答速度が低下していると判定する。さらに、尿素水添加弁15の温度を推定し、その推定温度θが低いときほど上記判定時間Tが長くなるように同判定時間Tを推定温度θに基づいて補正するようにしている。
この異常診断処理は、具体的には次の手順に従って実行される。
図7に示すように、この異常診断処理では、まず閉固着フラグXcが「オフ」であるか否かが判定され、「オン」である場合には、一連の処理を終了する(ステップS700:NO)。一方、閉固着フラグXcが「オフ」である場合には(ステップS700:YES)、尿素水添加弁15に閉弁信号が出力され、さらに尿素水ポンプ17の駆動が停止される(ステップS705,ステップS710)。そして、尿素水圧Puが低下して「0」になるまで待機した後(ステップS715)、尿素水添加弁15に開弁信号が出力され、さらに尿素水ポンプ17の駆動が開始される(ステップS720,ステップS725)。
次に、所定値Np1を目標値としてポンプ回転速度Npがフィードバック制御される(ステップS730)。そして、ポンプ回転速度Npが所定値Np1に収束したか否か判定される(ステップS740)。ポンプ回転速度Npが所定値Np1に収束していない場合には(ステップS740:NO)、ステップS730以降の処理が再度実行される。
一方、ポンプ回転速度Npが所定値Np1に収束した場合には(ステップS740:YES)、次に尿素水添加弁15の温度がDPF12の床温及び外気温に基づいて推定される(ステップS750)。なお、上述したように、DPF12の床温が高いときほど、また外気温が高いときほど、この推定温度θは高くなる。
このように推定温度θを算出した後、異常診断に用いられる判定時間Tが算出される(ステップS760)。この判定時間Tは、尿素水添加弁15の温度がその使用環境での平均温度であるとしたときの応答速度に基づいて設定される時間を基準値とし、さらにその基準値を尿素水添加弁15の推定温度θにより補正した時間である。
図8に示すように、この判定時間Tは推定温度θが低いときほど長くなる。次に、尿素水ポンプ17の駆動を開始してからの経過時間が判定時間Tを超えているか否かが判定される(ステップS770)。尿素水ポンプ17の駆動を開始してからの経過時間が判定時間T以下である場合には、この一連の処理を終了する(ステップS770:NO)。一方、判定時間Tを超えている場合には、尿素水添加弁15が開弁する際の応答速度が低下していることを示す応答性低下フラグXrが「オン」に設定され、この一連の処理を終了する(ステップS770:YES,ステップS780)。
次に、この異常診断処理の実行時におけるポンプ回転速度Npの変化の一例について説明する。
図9に示すように、尿素水ポンプ17の駆動が開始されると(タイミングt1)、所定値Np1を目標値としてポンプ回転速度Npがフィードバック制御される。その結果、ポンプ回転速度Npは上昇し、尿素水添加弁15が開弁する際の応答速度が低下していなければ、タイミングt1から上記判定時間Tが経過する前に、所定値Np1に収束する(タイミングt2)。したがって、この場合には、応答性低下フラグXrが操作されることはない。
一方、尿素水添加弁15が開弁する際の応答速度が低下している場合には、ポンプ回転速度Npは判定時間Tが経過した時点(タイミングt3)においても、まだ所定値Np1を下回っている。そして、ポンプ回転速度Npは判定時間Tが経過した後に所定値Np1に収束し、応答性低下フラグXrが「オン」に設定される(タイミングt4)。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
尿素水添加弁15が閉固着していない場合であっても、弁体の摺動抵抗が増加することにより、尿素水添加弁15が閉弁状態から開弁する際の応答速度が低下することがある。そして、このように尿素水添加弁15の応答速度が低下すると、開固着や閉固着といった完全な故障とは言えないまでも、正常時と比較すれば、その尿素水の添加性能が悪化することとなる。
そして、このように尿素水添加弁15の開弁する際の応答速度が低下すると、尿素水添加弁15に開弁信号を出力した後の同尿素水添加弁15から流出する尿素水の量が増加しにくくなる。このため、応答速度の低下が生じていない場合と比較し、尿素水ポンプ17の回転抵抗が大きくなり、ポンプ回転速度Npは上昇しにくくなる。このため、本実施の形態によれば、ポンプ回転速度Npが所定値Np1に達するまでの経過時間が所定の判定時間Tを超えることに基づいて、こうした尿素水添加弁15の応答性低下を検出することができる。
また、尿素水添加弁15の温度が低い場合には尿素水の粘度が高くなり弁体の摺動抵抗が増大するため、尿素水添加弁15が正常に動作する場合であっても、その応答速度は低下する。本実施の形態では、上記判定時間Tを尿素水添加弁15の推定温度θに基づいて補正するようにしているため、こうした応答速度についての温度依存性も考慮することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば上記(1)及び(2)の効果に加え、さらに以下の効果を奏することができる。
(3)尿素水添加弁15の応答速度が同尿素水添加弁15の温度に応じて変化することを考慮しつつ、尿素水添加弁15の応答性低下を適切に検出することができる。
以上、各実施の形態において説明した異常診断処理は、以下のように変更することもできる。
・第1の実施の形態及び第2の実施の形態の異常診断処理がそれぞれ実行されたことを前提として、第3の実施の形態における応答性低下についての異常診断処理を実行することとしたが、この異常診断処理を単独で行うようにしてもよい。この場合であっても、(3)に記載した効果を奏することはできる。
・第3の実施の形態において、尿素水ポンプ17の駆動を開始してからポンプ回転速度Npが所定値Np1に収束するまでの経過時間と長さの異なる複数の判定時間とを比較し、その比較結果に基づいて尿素水添加弁15の応答性を段階的に評価するようにしてもよい。具体的には、上記経過時間が長いときほど尿素水添加弁15が開弁する際の応答性低下の程度が大きいと判定する。
・上述したように、尿素水添加弁15の温度が高いときほど、その応答速度は高くなるが、尿素水添加弁15の温度が極めて高くなると、ソレノイドの通電抵抗が増大してその電磁力が低下するため、尿素水添加弁15の応答速度が低下することがある。このため、判定時間Tを算出する際には、尿素水添加弁15の温度に応じて変化する摺動抵抗の大きさ及びソレノイドの電磁力の双方を加味して判定時間Tを決定するようにしてもよい。
・尿素水添加弁15の温度をDPF12の床温及び外気温といった2つのパラメータに基づいて推定するようにしたが、これらパラメータの他、排気温度等、尿素水添加弁15の温度と相関を有する他のパラメータを適宜組み合わせて尿素水添加弁15の温度を推定するようにしてもよい。
10…ディーゼルエンジン、11…排気通路、12…DPF、13…SCR触媒ユニット、14…酸化触媒ユニット、15…尿素水添加弁、16…尿素水タンク、17…尿素水ポンプ、18…尿素水配管、19…リターン配管、20…リリーフ弁、21…圧力センサー、22…制御ユニット、23…回転速度センサー、24…床温センサー、25…外気温センサー。

Claims (1)

  1. ポンプによって供給通路に充填された尿素水を排気に添加する尿素水添加弁の異常を検出する異常検出装置であって、
    ポンプの回転速度を検出するセンサーを備え、同センサーにより検出されるポンプの回転速度が尿素水添加弁の推定温度に基づいて補正した判定値に達するか否かの判定に基づき尿素水添加弁の異常を検出する、または同センサーにより検出されるポンプの回転速度が変化して所定値に達するまでの時間が尿素水添加弁の推定温度に基づいて補正した判定時間を超えるか否かの判定に基づき尿素水添加弁の異常を検出する
    尿素水添加弁の異常検出装置。
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