JP6060789B2 - 熱磁気サイクル装置 - Google Patents

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Description

ここに開示される発明は、磁性体の温度特性を利用する熱磁気サイクル装置に関し、磁気熱量効果型ヒートポンプ装置として利用することができる。
特許文献1、および特許文献2は、磁性体の温度特性を利用する熱磁気サイクル装置のひとつである磁気熱量効果型ヒートポンプ装置を開示している。そこには、磁性体である磁気熱量素子の磁気熱量効果を利用したヒートポンプ装置が提案されている。これらの装置では、磁気熱量素子への外部磁場の印加(以下、励磁とも呼ぶ)と、磁気熱量素子への外部磁場の除去(以下、消磁とも呼ぶ)とを周期的に切換えるために、永久磁石および磁路を形成するヨーク部材を有する磁場変調装置を備えている。磁場変調装置は、永久磁石を含む磁気部材を回転させることにより、磁気熱量素子に与えられる外部磁場の強さを周期的に変調している。
特許文献1は、磁気熱量素子の両側に磁極を配置することにより、強い磁場を印加することを可能とする。特許文献2は、磁気熱量素子の一端に弁機構を設けることにより、熱輸送媒体を外部へ取り出すことを可能としている。
特許第4284183号公報 特開2012−255642号公報
特許文献1の構成では、外部磁界を与えるための磁極の移動方向と、熱を輸送する熱輸送媒体の流れ方向とが同じである。このため、磁気熱量素子に生じる温度分布の方向と、磁場の変化の方向とが一致する。これでは、熱輸送媒体がひとつの方向に流れるときに、磁気熱量素子の上には磁場強度の分布が生じる。このような磁場強度の分布は、発熱、吸熱のタイミングの不一致を生じ、熱的な能力の低下を生じる。このような観点から、電力変換装置にはさらなる改良が求められている。
発明の目的のひとつは、高い能力を発揮する熱磁気サイクル装置を提供することである。
発明の目的の他のひとつは、磁気熱量素子に強い磁場を印加でき、しかも磁気熱量素子における磁場強度の分布を抑制できる熱磁気サイクル装置を提供することである。
ここに開示される発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
発明のひとつは、外部磁場の強弱により発熱と吸熱とを生じる磁気熱量素子(12)と、磁気熱量素子が強い外部磁場の中に置かれる励磁範囲(PM)、および磁気熱量素子が励磁範囲より弱い外部磁場の中に置かれる消磁範囲(PN)を形成し、励磁範囲(PM)と消磁範囲(PN)とを移動させることにより磁気熱量素子に印加される外部磁場を変調する磁場変調装置(13)と、磁気熱量素子と熱交換する熱輸送媒体を、磁気熱量素子に沿って流し、磁場変調装置による外部磁場の変化に同期して往復する往復的な流れ(FM、FN)を発生させる熱輸送装置(14)とを備え、磁場変調装置(13)は、磁気熱量素子に外部磁場を印加する一対の磁極の間を磁気的に接続する磁気回路(34、35、36;434、435、436、461)を有し、励磁範囲と消磁範囲との移動方向が、熱輸送媒体の流れ方向と交差するように設定されており、磁場変調装置は、内筒(34a、434a)、および内筒の径方向外側に配置された外筒(34b、434b)を含み、内筒と外筒との間の軸方向一端に閉塞端(34c;434c)を有し、他端に開口端(34e;434e)を有する筒状のヨーク(34;434)を備え、磁気熱量素子は、円筒の周方向の一部を占め、軸方向に延びるように内筒と外筒との間に配置され、開口端の近傍に一端部(12a)を位置付け、閉塞端の近傍に他端部(12b)を位置付けた素子ベッドであり、磁場変調装置(13)は、円筒の内側に一対の磁極の一方を配置し、円筒の外側に一対の磁極の他方を配置し、励磁範囲と消磁範囲とを円筒の周方向に沿って回転的に移動させることを特徴とする。
この構成によると、一対の磁極によって、磁気熱量素子に強い外部磁場を印加することができる。磁気熱量素子における外部磁場の強さは、励磁範囲と消磁範囲との移動方向に沿って変化する。一方で、磁気熱量素子には、熱輸送媒体の流れ方向に沿って温度勾配が生じる。外部磁場の変化方向と、温度勾配の方向とは交差している。これにより、磁気熱量素子に生じる発熱と吸熱とが効率的に利用される。
発明の第1実施形態に係る磁気熱量効果型ヒートポンプ装置(以下、MHP装置という)のブロック図である。 第1実施形態のMHP装置の断面図である。 第1実施形態のMHP装置の断面図である。 第1実施形態のMHP装置の断面図である。 発明の第2実施形態のMHP装置の断面図である。 発明の第3実施形態のMHP装置の断面図である。 発明の第4実施形態のMHP装置の断面図である。 発明の第5実施形態のMHP装置の断面図である。
以下に、図面を参照しながら発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。また、後続の実施形態においては、先行する実施形態で説明した事項に対応する部分に百以上の位だけが異なる参照符号を付することにより対応関係を示し、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
図1は、発明を適用した第1実施形態に係る車両用空調装置10を示すブロック図である。車両用空調装置10は、磁気熱量効果型ヒートポンプ装置11を備える。磁気熱量効果型ヒートポンプ装置11はMHP(Magneto-caloric effect Heat Pump)装置11とも呼ばれる。MHP装置11は、熱磁気サイクル装置を提供する。
この明細書においてヒートポンプ装置の語は広義の意味で使用される。すなわち、ヒートポンプ装置の語には、ヒートポンプ装置によって得られる冷熱を利用する装置と、ヒートポンプ装置によって得られる温熱を利用する装置との両方が含まれる。冷熱を利用する装置は、冷凍サイクル装置とも呼ばれることがある。よって、この明細書においてヒートポンプ装置の語は冷凍サイクル装置を包含する概念として使用される。
MHP装置11は、磁気熱量素子12を備える。磁気熱量素子12は、MCE(Magneto-Caloric Effect)素子12とも呼ばれる。MCE素子12は、外部磁場の強弱により発熱と吸熱とを生じる。MCE素子12は、外部磁場の印加により発熱し、外部磁場の除去により吸熱する。MCE素子12は、外部磁場が印加されることによって電子スピンが磁場方向に揃うと、磁気エントロピーが減少し、熱を放出することによって温度が上昇する。また、MCE素子12は、外部磁場が除去されることによって電子スピンが乱雑になると、磁気エントロピーが増加し、熱を吸収することによって温度が低下する。MCE素子12は、常温域において高い磁気熱量効果を発揮する磁性体によって作られている。例えば、ガドリウム系材料、またはランタン−鉄−シリコン化合物を用いることができる。また、マンガン、鉄、リンおよびゲルマニウムの混合物を用いることができる。
ひとつのMCE素子12とそれに関連する要素は、磁気熱量素子ユニットを構成する。磁気熱量素子ユニットは、MCD(Magneto-Caloric effectDevice)ユニットとも呼ばれる。MHP装置11は、MCE素子12の磁気熱量効果を利用する。MHP装置11は、MCE素子12をAMR(ActiveMagnetic Refrigeration)サイクルとして機能させるための磁場変調装置13と熱輸送装置14とを備える。
磁場変調装置13は、MCE素子12に外部磁場を与えるとともに、その外部磁場の強さを増減させる。磁場変調装置13は、MCE素子12を強い磁界内に置く励磁状態と、MCE素子12を弱い磁界内またはゼロ磁界内に置く消磁状態とを周期的に切換える。磁場変調装置13は、MCE素子12が強い外部磁場の中に置かれる励磁範囲PM、およびMCE素子12が励磁期間PMより弱い外部磁場の中に置かれる消磁範囲PNを形成する。磁場変調装置13は、励磁範囲PMと消磁範囲PNとを移動させることによりMCE素子12に印加される外部磁場を変調する。磁場変調装置13は、励磁範囲PMと消磁範囲PNとを周期的に繰り返すように外部磁場を変調する。磁場変調装置13は、外部磁場を生成するための磁力源、例えば永久磁石、または電磁石を備える。
熱輸送装置14は、MCE素子12が放熱または吸熱する熱を輸送するための熱輸送媒体を流すための流体機器を備える。熱輸送装置14は、MCE素子12と熱交換する熱輸送媒体をMCE素子12に沿って流す装置である。熱輸送装置14は、磁場変調装置13による外部磁場の変化に同期して往復する熱輸送媒体の往復的な流れFM、FNを発生させる。
この実施形態では、MCE素子12と熱交換する熱輸送媒体は一次媒体と呼ばれる。一次媒体は、不凍液、水、油などの流体によって提供することができる。熱輸送装置14は、磁場変調装置13による磁場の増減に同期して熱輸送媒体を往復的に移動させる。熱輸送装置14は、熱輸送媒体を流すためのポンプを含むことができる。熱輸送装置14は、一次媒体を流すためのポンプ41を備える。ポンプ41は、ひとつのMCE素子12に関して一次媒体の往復流れを供給する。ポンプ41は、吸入行程と吐出工程とを周期的に実行するように配置されている。
MHP装置11は、動力源としてのモータ15を備える。モータ15は、磁場変調装置13の動力源である。モータ15は、熱輸送装置14の動力源である。
MHP装置11は、MHP装置11によって得られた高温を輸送する高温系統16を備える。高温系統16は、MHP装置11によって得られた高温を利用する機器でもある。MHP装置11は、MHP装置11によって得られた低温を輸送する低温系統17を備える。高温系統16は、MHP装置11によって得られた低温を利用する機器でもある。
高温系統16は、一次媒体と二次媒体との間の熱交換を提供する熱交換器51を備える。二次媒体は、高温系統16において熱を輸送するために利用される熱輸送媒体である。二次媒体は、不凍液、水、油などの流体によって提供することができる。高温系統16は、二次媒体が循環的に流される経路52を備える。高温系統16は、二次媒体と他の媒体との間の熱交換を提供する熱交換器53を備える。例えば、熱交換器53は、二次媒体と空気との熱交換を提供する。高温系統16は、MHP装置11の高温端から熱を持ち去り、高温端を冷却する機器でもある。
低温系統17は、MHP装置11に利用される一次媒体を利用する。低温系統17は、一次媒体が流される経路55を備える。低温系統17は、一次媒体と他の媒体との間の熱交換を提供する熱交換器56を備える。例えば、熱交換器56は、一次媒体と空気との熱交換を提供する。低温系統17は、MHP装置11の低温端に熱を持ち込み、低温端を加熱する機器でもある。
車両用空調装置10は、車両に搭載され、車両の乗員室の温度を調節する。2つの熱交換器53、56は、車両用空調装置10の一部を提供する。熱交換器53は、熱交換器56より高温になる高温側熱交換器53である。熱交換器53は、室内熱交換器53とも呼ばれる。熱交換器56は、熱交換器53より低温になる低温側熱交換器56である。熱交換器56は、室外熱交換器56とも呼ばれる。車両用空調装置10は、高温側熱交換器53、および/または低温側熱交換器56を室内空調のために利用するための空調ダクトおよび送風機などの空気系機器を備える。
車両用空調装置10は、冷房装置または暖房装置として利用される。車両用空調装置10は、室内に供給される空気を冷却する冷却器と、冷却器によって冷却された空気を再び加熱する加熱器とを備えることができる。MHP装置11は、車両用空調装置10における冷熱供給源、または温熱供給源として利用される。すなわち、高温側熱交換器53は上記加熱器として用いることができる。また、低温側熱交換器56は上記冷却器として用いることができる。
MHP装置11が温熱供給源として利用されるとき、高温側熱交換器53を通過した空気は車両の室内に供給され、暖房のために利用される。このとき、低温側熱交換器56を通過した空気は車両の室外に排出される。MHP装置11が冷熱供給源として利用されるとき、低温側熱交換器56を通過した空気は車両の室内に供給され、冷房のために利用される。このとき、高温側熱交換器53を通過した空気は車両の室外に排出される。MHP装置11は、除湿装置として利用されることもある。この場合、低温側熱交換器56を通過した空気は、その後に、高温側熱交換器53を通過し、室内に供給される。MHP装置11は、冬期においても、夏期においても、温熱供給源として利用される。
車両用空調装置10は、制御装置(CNTR)18を備える。制御装置18は、車両用空調装置10の制御可能な複数の要素を制御する。例えば、制御装置18は、MHP装置11の作動と停止とを少なくとも切換えるようにモータ15を制御する。
制御装置18は、電子制御装置(Electronic Control Unit)である。制御装置18は、処理装置(CPU)と、プログラムを記憶する記憶媒体としてのメモリ(MMR)とを有する。制御装置18は、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を備えるマイクロコンピュータによって提供される。記憶媒体は、コンピュータによって読み取り可能なプログラムを非一時的に格納している。記憶媒体は、半導体メモリまたは磁気ディスクによって提供されうる。プログラムは、制御装置18によって実行されることによって、制御装置18をこの明細書に記載される装置として機能させ、この明細書に記載される制御方法を実行するように制御装置18を機能させる。制御装置18が提供する手段は、所定の機能を達成する機能的ブロック、またはモジュールとも呼ぶことができる。
図2、図3、および図4は、第1実施形態のMHP装置11の断面図である。図2および図3は、縦断面図であり、図4は横断面図である。図2は、図4に示されたII−II線における断面を示す。図3は、図4に示されたIII−III線における断面を示す。図4は、図2および図3に示されたIV−IV線における断面を示す。
ひとつのMCE素子12は、MHP装置11の軸方向に沿って長手方向を有する棒状に形成されている。MCE素子12は、発熱と吸熱とによって生じる温度勾配の傾斜方向に沿って、一端部12aと他端部12bとを有する。MCE素子12は、円筒の周方向の一部を占め、軸方向に延びるように配置されている。MCE素子12は、作業室22内を流れる一次媒体と十分に熱交換できる形状に形成されている。それぞれのMCE素子12は、素子ベッドとも呼ばれる。
MHP装置11の動力源として設けられたモータ15は、車載の電池によって駆動される。また、モータ15は、磁場変調装置13を提供する回転子13を回転駆動する。これにより、モータ15と磁場変調装置13とは、MCE素子12へ外部磁場を印加する状態と、MCE素子12から外部磁場を除去した状態(外部磁場を印加しない状態)との間での周期的な交互切換を生じさせる。モータ15は、熱輸送装置14のポンプ41を駆動する。これにより、モータ15とポンプ41とは、ひとつのMCE素子12において、一次媒体の往復的な流れFM、FNを生じさせる。
ポンプ41は、MCE素子12をAMRサイクルとして機能させるための一次媒体の往復流をMCDユニット内に生じさせる。ポンプ41は、容積型の往復流ポンプである。ポンプ41は、斜板型のピストンポンプである。ポンプ41は、多気筒のアキシャルピストンポンプである。ひとつのMCE素子12に、ポンプ41のひとつの気筒が対応付けられている。ひとつのMCE素子12の長手方向に沿って流れる一次媒体の往復流FM、FNが提供される。熱輸送装置14は、MCE素子12の一端部12aに連結されたポンプ41と、ポンプ41を駆動するモータ15とを備える。MHP装置11は、熱的に並列接続された複数のMCE素子12を備える。MHP装置11においては、6つのMCE素子12が熱的に並列接続されている。よって、ポンプ41は6気筒である。
MHP装置11は、円筒状と呼びうるハウジング21を備える。ハウジング21は、ポンプ41と同軸的に配置されている。ハウジング21の一端は、ポンプ41に連結されている。図中においては、ハウジング21の下端がポンプ41に連結されている。ハウジング21は、その中心軸を鉛直方向に配置して設置することができる。ハウジング21は、ポンプ41に連結された連結端21aと、ポンプ41から離れた反対側の自由端21bとを有する。連結端21aは一端21aとも呼ばれる。自由端21bは、他端21bとも呼ばれる。
ハウジング21は、少なくともひとつの作業室22を区画形成している。作業室22は、円筒状のハウジング21の壁内に、軸方向に沿って延びる空洞として形成されている。ハウジング21は、複数の作業室22を区画形成している。複数の作業室22は、周方向に沿って等間隔に配置されている。ひとつのハウジング21は、6つの作業室22を区画形成している。作業室22のそれぞれは、ハウジング21の軸方向に沿って長手方向を有する柱状空間を形成している。ひとつの作業室22は、ポンプ41のひとつの気筒に対応するように設けられている。
作業室22は、一次媒体が流通する流路を提供する。作業室22内には、その長手方向に沿って一次媒体が流れる。一次媒体は、作業室22内を長手方向に沿って往復するように流れる。
さらに、作業室22は、MCE素子12を収容する収容室を提供する。ハウジング21は、作業室22が形成された容器を提供している。作業室22の中には、磁気熱量効果を有する磁気作業物質としてのMCE素子12が配置されている。
ハウジング21は、径方向内側に円筒内面31を提供する。ハウジング21は、径方向外側に円筒外面32を提供する。円筒内面31と、円筒外面32とは、磁気変調装置13が提供する磁極と対向する。
MHP装置11は、MCE素子12の長手方向のひとつの端部に対応して、吐出用の集合通路23と、吸入用の集合通路24とを有する。集合通路23、24は、ハウジング21の自由端21bに環状に形成されている。集合通路23、24は、互いに独立した一次媒体のための通路を提供する。
集合通路23と作業室22との間には逆止弁25が設けられている。逆止弁25は、作業室22から集合通路23への一次媒体の流出を許容し、集合通路23から作業室22への一次媒体の流入を阻止する。集合通路24と作業室22との間には逆止弁26が設けられている。逆止弁26は、集合通路24から作業室22への一次媒体の流入を許容し、作業室22から集合通路24への一次媒体の流出を阻止する。逆止弁25、26は、一次媒体の流出と流入とを制御する弁機構を提供する。弁機構は、自由端21bに設けられる。MHP装置11は、複数の作業室22に対応して設けられた複数の弁機構を備える。この結果、集合通路23、24の間に、複数の作業室22が並列的に接続される。
ハウジング21は、一次媒体を流すための通路27、28を備える。通路27は、集合通路23に連通する。通路28は、集合通路24に連通する。通路27、28は、ハウジング21の長手方向に沿って形成されている。通路27、28は、ハウジング21の自由端21bから連結端21aに到達している。通路27、28は、集合通路23、24を外部に引き出すための通路である。通路27、28は、ハウジング21の一端と他端との間にわたって延びている。通路27は、経路55の一方に連通する。通路27は、経路55の他方に連通する。通路27、28は、連結端21aにおいて、自由端21bに得られる高温または低温の一次媒体を取り出し、自由端21bに一次媒体を補給すことを可能とする。
逆止弁25、26を含む弁機構は、低温系統17の経路55に一次媒体を循環的に流すための流れ制御機構を提供する。作業室22から逆止弁25を通過した一次媒体は、集合通路23、通路27、および経路55を経由して熱交換器56に到達する。熱交換器56を出た一次媒体は、経路55、通路28、および集合通路24を経由して逆止弁26から作業室22へ戻る。
このように、熱輸送装置14は、閉塞端34cの内部に配置され、熱輸送媒体をMCE素子12の他端部12bから開口端34eの外へ引き出す折り返し流路23、24、25、26、27、28を備える。折り返し流路は、MCE素子12の他端部12bからの熱輸送媒体の流出と流入とを制御する弁機構25、26を備える。MHP装置11は、互いに並列に配置された複数のMCE素子12を有する。折り返し流路は、複数のMCE素子12のそれぞれに対応して設けられた複数の弁機構25、26を有する。さらに、折り返し流路は、複数の弁機構25、26を経由する熱輸送媒体のための集合通路23、24を有する。
この構成によると、円筒状のハウジング21の一端21aに連結されたポンプ41によって作業室22内に往復流FM、FNが供給される。よって、MCE素子12の一端21aに存在する一次媒体を、ハウジング21の一端21aにおいて、熱交換のために利用することができる。さらに、弁機構25、26と通路23、24、27、28は、MCE素子12の他端21bに存在する一次媒体を、ハウジング21の一端21aに戻す。通路23、24、27、28は、折り返し通路とも呼ぶことができる。この構成によると、ハウジング21の他端21bに存在する一次媒体を、ハウジング21の一端21aにおいて、熱交換のために利用することができる。
熱交換器51は、ハウジング21の一端21aに設けられている。熱交換器51は、ポンプ41と作業室22との間における一次媒体と、高温系統16に流れる二次媒体との間の熱交換を提供する。熱交換器51は、円筒状のハウジング21に対応して、環状に形成されている。熱交換器51は、一次媒体の高温または低温を取り出すための間接的な熱交換器である。
MCE素子12は、磁場変調装置13によって印加、または除去される外部磁場の影響下に置かれる。すなわち、回転軸33が回転すると、MCE素子12を磁化させるための外部磁場が印加された状態と、MCE素子12から上記外部磁場が除去された状態とが交互に切換えられる。
磁気変調装置13は、ハウジング21の円筒内面31と円筒外面32との両方にわたって設けられている。ハウジング21の中心軸に沿って、回転軸33が配置されている。回転軸33は、モータ15の出力軸に連結されている。
回転軸33には、ロータコア34が固定されている。ロータコア34は、円筒状の内筒34aを有する。内筒34aは、回転軸33に連結されたボスでもある。ロータコア34は、円筒状の外筒34bを有する。ロータコア34は、内筒34aと外筒34bとを連結する環状の底壁34cを有する。内筒34aと外筒34bとの間には、環状の凹部34dが区画形成されている。ロータコア34は、凹部34dの環状の開口を提供する開口端34eを有する。よって、ロータコア34は、一端において開口した環状容器を提供する。
磁場変調装置13は、ロータコア34によって、筒状のヨーク34を提供する。ヨーク34は、内筒34aおよび内筒34aの径方向外側に配置された外筒34bを含む。ヨーク34は、内筒34aと外筒34bとの間の軸方向一端に閉塞端34cを有し、他端に開口端34eを有する。MCE素子12は、内筒34aと外筒34bとの間に配置されている。MCE素子12は、開口端34eの近傍に一端部12aを位置付け、閉塞端34cの近傍に他端部12bを位置付けるように配置されている。
凹部34dは、ハウジング21を収容可能な大きさを有する。ロータコア34は、開口端34eからハウジング21を受け入れている。ハウジング21の連結端21aは、ロータコア34の開口端34eの近傍に位置付けられる。ハウジング21の自由端21bは、ロータコア34の底壁34cの近傍に位置付けられる。
高温系統16の機器51、52、53は、開口端34eの近傍に配置され、MCE素子12の一端部12aと熱交換する機器を提供している。低温系統17の機器55、56は、開口端34eの近傍に配置され、MCE素子12の他端部12bと熱交換する機器を提供する。この構成は、一端閉塞のヨークであるロータコア34の開口端において低温と高温とを取り出すことを可能とする。
ロータコア34は、ハウジング21とともに、磁束を通すためのヨークを提供する。内筒34aの外面には、永久磁石35が固定されている。外筒34bの内面には、永久磁石36が固定されている。永久磁石35、36は、それらの間にハウジング21を位置付けて対向するように配置されている。永久磁石35、36は、ロータコア34の周方向の一部にのみ配置されている。永久磁石35、36は、部分円筒状であり、その断面が扇型である。永久磁石35、36は、ハウジング21に直接的に対向するように配置されている。
ロータコア34と永久磁石35、36とは、ハウジング21の径方向外側に位置する外磁極と、ハウジング21の径方向内側に位置する内磁極とを提供する。この実施形態では、永久磁石35によって内磁極が形成され、永久磁石36によって外磁極が形成される。外磁極と内磁極とは、径方向に磁束を供給し、それらの間に強力な磁場を形成する。ロータコア34は、永久磁石35、36の間における磁気回路を提供するバックヨークを提供する。永久磁石35、36が配置された周方向の励磁範囲PMと、永久磁石25が配置されない周方向の消磁範囲PNとは、ほぼ等しい。
永久磁石35、36は、ロータコア34の周方向に沿って外部磁場が強くなる領域と、外部磁場が弱くなる領域とを形成する。外部磁場が弱くなる領域では、外部磁場がほぼ除去された状態が提供される。ロータコア34と永久磁石35、36とは、回転軸33の回転に同期して回転する。よって、外部磁場が強い領域と、外部磁場が弱い領域とは、回転軸33の回転に同期して回転する。この結果、ハウジング21上の一点、またはハウジング21の軸方向に延びる線上においては、外部磁場が強く印加される期間と、外部磁場が弱くなりほぼ除去された期間とが繰り返して生じる。ロータコア34と永久磁石35、36とは、外部磁場の印加および除去を繰り返す磁場変調装置13を提供する。ロータコア34と永久磁石35、36とは、MCE素子12への外部磁場の印加と除去とを切換える装置を提供する。なお、磁場の語は磁界と読み替えることができる。
この構成によると、MCE素子12は、ハウジング21の軸方向に沿って細長く延在している。永久磁石35、36は、ハウジング21の軸方向、すなわちMCE素子12の長手方向に沿って細長く延在している。言い換えると、永久磁石35、36は、一次媒体の往復流の方向に沿って細長く延在している。永久磁石35、36、すなわち内磁極と外磁極とは、周方向に移動する。一次媒体はハウジング21の軸方向、すなわちロータコア34の回転軸に沿って流れる。よって、磁極の移動方向と、一次媒体の流れ方向とは交差するように設定されている。言い換えると、磁極の移動に伴いMCE素子12に生じる磁場強度の分布の傾斜方向と、MCE素子12に表われる温度分布の傾斜方向とが交差する。この結果、一次媒体の流れ方向に沿った磁場強度の分布が抑制される。これにより、MCE素子12において熱的な高い効率を得ることができる。具体的には、磁極の移動方向と、一次媒体の流れ方向とは直交するように設定されている。
この構成では、磁場変調装置13は、MCE素子12に外部磁場を印加する一対の磁極を有する。磁場変調装置13は、円筒の内側に一対の磁極の一方を配置し、円筒の外側に一対の磁極の他方を配置している。磁場変調装置13は、一対の磁極の間を磁気的に接続する磁気回路34、35、36を有する。磁場変調装置13は、励磁範囲PMと消磁範囲PNとの移動方向が、熱輸送媒体の流れ方向と直交するように設定されている。磁場変調装置13は、励磁範囲PMと消磁範囲PNとを円筒の周方向に沿って回転的に移動させる。
この構成では、ハウジング21の内側と外側との両方に、すなわちMCE素子12の内側と外側との両方に磁極が配置される。このため、MCE素子12を強い磁場の中に置くことができる。また、ハウジング21の内側と外側との両方に、すなわちMCE素子12の内側と外側との両方に永久磁石35、36が配置される。これにより、磁束の漏洩を抑制することができる。また、ロータコア34と永久磁石35、36とは、断面がC字型であって、C字の開口部にMCE素子12を位置付けることが可能な磁気回路を提供する。これにより、磁束の漏洩が抑制される。
ロータコア34と永久磁石35、36とは、開口端34eにおいて開口した磁場変調装置13を提供する。逆止弁25、26、通路23、24、27、28は、ハウジング21の自由端21b、すなわち磁場変調装置13の奥に配置された端部から、一次媒体を開口端34e側へ導出する折り返し流路を提供する。この結果、底壁34cによって閉塞した磁場変調装置13を用いても、MCE素子12の両端にあらわれる高温と低温との両方を利用することができる。
逆止弁25、26を含む弁機構は、ハウジング21の上部に位置付けられている。また、ロータコア34は、その開口端34eを重力方向の下に向けて位置付けられている。すなわち、開口端34eが重力方向の下方に配置され、閉塞端34cが重力方向の上方に配置されている。この構成は、ポンプ41および作業室22から気泡を排出するために有利である。例えば、この構成によると、エア抜きを容易に、確実に実行することができる。
ハウジング21は、円周に沿って配置された複数のMCE素子12を収容する。このため、大きな熱的な出力を得ることができる。MCE素子12の他端部12bは、低温端である。この結果、ハウジング21のモータ15から離れた端部、すなわちハウジング21の自由端21bが低温端となる。この構成は、発熱部であるモータ15およびポンプ41からの熱的な影響を抑制するために有利である。
(第2実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、高温端に間接的な熱交換器51を採用した。これに代えて、この実施形態では、MCE素子12の高温端においても、一次媒体が引き出され、熱源として利用される。
図5において、ハウジング21は、連結端21aに通路237と通路238とを有する。通路237は、ポンプ41のひとつの気筒とひとつの作業室22とを連通する。通路237は、ポンプ41から作業室22への一次媒体の往路を提供する。通路238は、ポンプ41のひとつの気筒とひとつの作業室22との間に設けられ、経路52および熱交換器53を介して、ポンプ41と作業室22とを連通する。通路238は、作業室22からポンプ41への一次媒体の復路を提供する。通路238には、逆止弁239が設けられている。通路237には、逆止弁240が設けられている。
ポンプ41から吐出された一次媒体は、通路237および逆止弁239を経由して作業室22に供給される。ポンプ41が一次媒体を吸入するとき、一次媒体は、作業室22から、通路238と逆止弁240と経路52と熱交換器53とを経由して流れる。これにより、熱交換器53には一次媒体が直接的に供給される。
(第3実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、高温端だけに間接的な熱交換器51を採用した。これに代えて、この実施形態では、MCE素子12の低温端においても、間接的な熱交換器354が採用される。
図6において、低温系統17には熱交換器354が設けられる。熱交換器354は、通路27から通路28へ流れる一次媒体と、二次媒体との間の熱交換を提供する。二次媒体は経路55と熱交換器56とを循環する。この構成によると、低温と高温との両方が間接的な熱交換器51、354によって取り出される。
(第4実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、磁極を回転移動させることにより磁場強度を変調する磁場変調装置13を採用した。これに代えて、固定された永久磁石435、436を採用し、磁束の透過を周期的に変化させることにより磁場強度を変調する磁場変調装置13を採用することができる。
図7において、磁場変調装置13は、ポンプ41およびハウジング21に対して固定的に配置されたステータコア434を備える。ステータコア434は、上述のロータコア34に相当する形状を有する。ステータコア434は、内筒434a、外筒434b、底壁434c、凹部434d、開口端434eを有する。底壁434cは閉塞端を提供する。ステータコア434は、ポンプ41およびハウジング21に固定されている。ステータコア434の開口端434eは、ポンプ41によって閉塞されているが、磁気的には開放された端部を提供している。内筒434aの外面には永久磁石435が固定されている。外筒434bの内面には永久磁石436が固定されている。永久磁石435、436は円筒状の永久磁石であって、径方向に着磁されている。永久磁石435と永久磁石436との間にはハウジング21が配置されている。
永久磁石435、436とハウジング21との間には、磁場遮蔽部材461が設けられる。磁場遮蔽部材461は、上述のロータコア34に相当する形状を有する。磁場遮蔽部材461は、永久磁石435とハウジング21との間に配置された内筒461aを有する。内筒461aは、回転軸33に連結されている。磁場遮蔽部材461は、永久磁石435とハウジング21との間に配置された内筒461aを有する。磁場遮蔽部材461は、永久磁石436とハウジング21との間に配置された外筒461bを有する。磁場遮蔽部材461は、内筒461aと外筒461bとを連結する底壁461cを有する。内筒461aと外筒461bとの間には、凹部461dが形成されている。凹部461dには、ハウジング21が収容されている。
磁場遮蔽部材461は、周方向に沿って磁場を透過する透過部462と、磁場を遮蔽する遮蔽部463とを備える。透過部462は、アルミニウム、樹脂などの非磁性材料によって構成することができる。遮蔽部463は、磁束を案内する磁性材料によって構成することができる。この場合、遮蔽部463は磁束を通すことにより凹部461d内の磁場を弱める。また、遮蔽部463は、透磁率が低い部材によって構成されてもよい。例えば、遮蔽部463は真空容器によって提供することができる。
透過部462は、図4に図示される周方向の範囲PMにわたって形成することができる。遮蔽部463は、周方向の範囲PNにわたって形成することができる。透過部462は、永久磁石435、436により形成される磁場をMCE素子12に印加する。透過部462は、磁極を提供し、励磁範囲を提供する。遮蔽部463は、凹部461d内における磁場を除去するか弱める。遮蔽部463は、消磁範囲を提供する。磁場遮蔽部材461が回転することにより透過部462と遮蔽部463とが回転する。これにより、MCE素子12への磁場の印加と除去とが周期的に切換えられる。
(第5実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、逆止弁25、26、239、240としてボールとスプリングとを備えるチェック弁を図示した。これに代えて、種々の形式の逆止弁を利用することができる。図8に図示されるように、この実施形態では、一次媒体の流れ方向に応答して変形することにより通路を開閉するリード弁型の逆止弁525、526を採用する。図中には、吸入側のリード弁526が開いている状態が図示されている。
(他の実施形態)
発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造、作用、効果は、あくまで例示であって、発明の技術的範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。発明は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、それぞれ独立して実施可能である。発明のいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
上記実施形態では、斜板式ポンプによって多気筒ポンプを提供した。これに代えて、他の形式の容積型ポンプを利用してもよい。また、上記第1実施形態では、ポンプの1気筒に、一つの作業室を対応させて配置した。これに代えて、複数の気筒とひとつの作業室、またはひとつの気筒と複数の作業室、または複数の気筒と複数の作業室を対応させて配置してもよい。
また、上記実施形態では、励磁範囲と消磁範囲との移動方向と、一次媒体の流れ方向とは直交するように設定されている。これに代えて、励磁範囲と消磁範囲との移動方向と一次媒体の流れ方向とが所定の角度をなして交差するように設定されてもよい。例えば、励磁範囲と消磁範囲との移動方向と一次媒体の流れ方向とは、45°を上回り90°を下回る角度をなして交差するように設定することができる。
また、上記実施形態では、車両用空調装置に本発明を適用した。これに代えて、住宅用の空調装置に本発明を適用してもよい。また、水を加熱する給湯装置として利用してもよい。また、上記実施形態では、室外の空気を主要な熱源とするMHP装置11を説明した。これに代えて、水、土などの他の熱源を主要熱源として利用してもよい。
また、上記実施形態では、熱磁気サイクル装置の一形態であるMHP装置11を説明した。これに代えて、熱磁気サイクル装置の一形態である熱磁気エンジン装置に本発明を適用してもよい。例えば、上記実施形態のMHP装置11の磁場変化と熱輸送媒体の流れとの位相を調節することにより熱磁気エンジン装置を提供することができる。
また、上記実施形態では、永久磁石35、36、435、436が提供する磁極とハウジング21との間の隙間は固定とした。これに代えて、磁極とハウジング21との間の隙間を変化させることによりMCE素子12に印加される外部磁場の強度を変化させる磁場変調装置13を採用してもよい。
10 車両用空調装置、 11 磁気熱量効果型ヒートポンプ(MHP)装置、
12 磁気熱量(MCE)素子、 13 磁場変調装置、 14 熱輸送装置、
15 モータ、 16 高温系統、 17 低温系統、 18 制御装置、
21 ハウジング、 21a 連結端、 21b 自由端、 22 作業室、
23、24 集合通路、 25、26 逆止弁、 27、28 通路、
33 回転軸、 34 ロータコア、 34e 開口端、 35、36 永久磁石、
41 ポンプ、 51 熱交換器、 52、55 経路、 53、56 熱交換器、
237、238 通路、 239、240 逆止弁、
354 熱交換器、
434 ステータコア、435、436 永久磁石、 461 磁場遮蔽部材、
525、526 逆止弁。

Claims (10)

  1. 外部磁場の強弱により発熱と吸熱とを生じる磁気熱量素子(12)と、
    前記磁気熱量素子が強い前記外部磁場の中に置かれる励磁範囲(PM)、および前記磁気熱量素子が前記励磁範囲より弱い前記外部磁場の中に置かれる消磁範囲(PN)を形成し、前記励磁範囲(PM)と前記消磁範囲(PN)とを移動させることにより前記磁気熱量素子に印加される前記外部磁場を変調する磁場変調装置(13)と、
    前記磁気熱量素子と熱交換する熱輸送媒体を、前記磁気熱量素子に沿って流し、前記磁場変調装置による前記外部磁場の変化に同期して往復する往復的な流れ(FM、FN)を発生させる熱輸送装置(14)とを備え、
    前記磁場変調装置(13)は、
    前記磁気熱量素子に前記外部磁場を印加する一対の磁極の間を磁気的に接続する磁気回路(34、35、36;434、435、436、461)を有し、
    前記励磁範囲と前記消磁範囲との移動方向が、前記熱輸送媒体の流れ方向と交差するように設定されており、
    前記磁場変調装置は、内筒(34a、434a)、および前記内筒の径方向外側に配置された外筒(34b、434b)を含み、前記内筒と前記外筒との間の軸方向一端に閉塞端(34c;434c)を有し、他端に開口端(34e;434e)を有する筒状のヨーク(34;434)を備え、
    前記磁気熱量素子は、円筒の周方向の一部を占め、軸方向に延びるように前記内筒と前記外筒との間に配置され、前記開口端の近傍に一端部(12a)を位置付け、前記閉塞端の近傍に他端部(12b)を位置付けた素子ベッドであり、
    前記磁場変調装置(13)は、前記円筒の内側に前記一対の磁極の一方を配置し、前記円筒の外側に前記一対の磁極の他方を配置し、前記励磁範囲と前記消磁範囲とを前記円筒の周方向に沿って回転的に移動させることを特徴とする熱磁気サイクル装置。
  2. 前記励磁範囲と前記消磁範囲との移動方向が、前記熱輸送媒体の流れ方向と直交するように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の熱磁気サイクル装置。
  3. 前記熱輸送装置は、
    前記閉塞端の内部に配置され、前記熱輸送媒体を前記磁気熱量素子の前記他端部から前記開口端の外へ引き出す折り返し流路(23、24、25、26、27、28;525、526)を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱磁気サイクル装置。
  4. 前記折り返し流路は、前記磁気熱量素子の前記他端部からの前記熱輸送媒体の流出と流入とを制御する弁機構(25、26;525、526)を備えることを特徴とする請求項3に記載の熱磁気サイクル装置。
  5. 互いに並列に配置された複数の前記磁気熱量素子を有し、
    前記折り返し流路は、
    複数の前記磁気熱量素子のそれぞれに対応して設けられた複数の前記弁機構を有し、
    さらに、複数の前記弁機構を経由する前記熱輸送媒体のための集合通路(23、24)を有することを特徴とする請求項4に記載の熱磁気サイクル装置。
  6. 前記磁気熱量素子の前記他端部は、低温端であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の熱磁気サイクル装置。
  7. 前記開口端が重力方向の下方に配置され、前記閉塞端が重力方向の上方に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の熱磁気サイクル装置。
  8. 前記熱輸送装置は、
    前記磁気熱量素子の前記一端部(12a)に連結されたポンプ(41)と、
    前記ポンプを駆動するモータ(15)とを備えることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の熱磁気サイクル装置。
  9. 前記開口端の近傍に配置され、前記磁気熱量素子の前記一端部と熱交換する機器(16、51、52、53)を備えることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の熱磁気サイクル装置。
  10. 前記開口端の近傍に配置され、前記磁気熱量素子の前記他端部と熱交換する機器(17、55、56;354)を備えることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の熱磁気サイクル装置。
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