JP6057649B2 - 眼鏡レンズの製造方法 - Google Patents

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本発明は、眼鏡レンズの製造方法に関するものであり、詳しくは、高強度な硬化被膜を有することにより優れた耐久性を備えた眼鏡レンズを提供可能な眼鏡レンズの製造方法に関するものである。
通常、眼鏡レンズには、各種機能を付与するために機能性膜が形成される。機能性膜の一例としては、偏光機能を付与するための偏光膜、調光性能を付与するためのフォトクロミック膜等が挙げられる。
一般的に、これら機能性膜はレンズ最表面で長期間の使用に耐え得るほど強靭なものではないため、更にその上に耐久性向上のための硬化被膜(いわゆるハードコート層)を形成することが広く行われている(例えば特許文献1参照)。また、機能性膜形成前にレンズ基材表面に傷が付くことを防ぐために、レンズ基材表面にハードコート層を形成することも行われる。
特開2007−77327号公報
上記ハードコート層は、その硬度が高いほど眼鏡レンズの耐久性やレンズ基材の耐傷性向上に寄与するものであるため、ハードコート層については硬度向上が常に求められている。
そこで本発明の目的は、高強度な硬化被膜を得るための手段を見出すことにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、驚くべきことに、硬化被膜を形成するための硬化性組成物を使用前に一旦シャーベット状態ないし凍結状態になるまで冷却することにより、当該組成物により形成される硬化被膜の硬度が向上することを新たに見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、上記目的は下記手段により達成された。
[1]レンズ基材上に硬化被膜を有する眼鏡レンズの製造方法であって、
前記硬化被膜を、
液体状態の硬化性組成物をシャーベット状態ないし凍結状態になるまで冷却する冷却工程、
冷却した硬化性組成物を昇温し液体状態を回復した後にレンズ基材上に塗布する塗布工程、および、
塗布した硬化性組成物に硬化処理を施す硬化工程、
を経て形成することを特徴とする、前記製造方法。
[2]前記硬化性組成物は、溶媒として水と有機溶媒とを含む[1]に記載の眼鏡レンズの製造方法。
[3]前記硬化性組成物は、硬化性成分として有機ケイ素化合物を含む[1]または[2]に記載の眼鏡レンズの製造方法。
[4]前記硬化性組成物は、無機コロイド粒子を更に含む[1]〜[3]のいずれかに記載の眼鏡レンズの製造方法。
[5]前記硬化性組成物は熱硬化性組成物であり、前記硬化工程を加熱により行う[1]〜[4]のいずれかに記載の眼鏡レンズの製造方法。
本発明によれば、高強度なハードコート層を形成することにより耐久性に優れた眼鏡レンズを提供することが可能となる。
本発明の眼鏡レンズの製造方法は、レンズ基材上に硬化被膜を有する眼鏡レンズの製造方法に関する。前記硬化被膜は、レンズ基材上に直接設けられたものであることができ、またはレンズ基材上に一層以上の機能性膜を介して間接的に設けられたものであることもできる。そして本発明の眼鏡レンズの製造方法は、以下の工程:
液体状態の硬化性組成物をシャーベット状態ないし凍結状態になるまで冷却する冷却工程、
冷却した硬化性組成物を昇温し液体状態を回復した後にレンズ基材上に塗布する塗布工程、および、
塗布した硬化性組成物に硬化処理を施す硬化工程、
を経て前記硬化被膜を形成する。これにより後述の実施例で示すように、上記冷却工程を経ずに形成された硬化被膜と比べて高強度な硬化被膜を形成することが可能となり、その結果、優れた耐久性を有する眼鏡レンズを提供することができる。
以下、本発明の眼鏡レンズの製造方法について、更に詳細に説明する。
レンズ基材
本発明の眼鏡レンズの製造方法において使用されるレンズ基材としては、眼鏡レンズのレンズ基材に通常使用される材料、例えば、ポリウレタン、ポリチオウレタン、ポリウレタンウレア、ポリカーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等のプラスチック、無機ガラス、等からなるものを用いることができる。軽量で割れにくい眼鏡レンズを得る観点からは、レンズ基材としてプラスチックレンズ基材を使用することが好ましい。レンズ基材の厚さおよび直径は、特に限定されるものではないが、通常、厚さは1〜30mm程度、直径は50〜100mm程度である。本発明により製造される眼鏡レンズが視力矯正用の眼鏡レンズの場合、レンズ基材としては、屈折率ndが1.5〜1.8程度のものを使用することが通常である。レンズ基材としては、通常無色のものが使用されるが、透明性を損なわない範囲で着色したものを使用することもできる。また、その上に硬化被膜が形成される基材の表面形状は特に限定されず、平面、凸面、凹面等の任意の形状であることができる。
上記硬化被膜は、硬化性組成物に硬化処理を施すことにより形成されるものであって、該硬化性組成物としては、硬化性成分として加熱により硬化する熱硬化性化合物を含む熱硬化性組成物または紫外線等の光照射により硬化する光硬化性化合物を含む光硬化性組成物を用いることができる。プラスチックレンズ基材や機能性膜との密着性の観点からは熱硬化性組成物の使用が有利であり、中でも、硬化性成分として有機ケイ素化合物を含む熱硬化性組成物を使用することが好ましい。または同様の観点から、硬化性成分として有機ケイ素化合物を含む光硬化性組成物を使用することも好ましい。
上記有機ケイ素化合物としては、下記一般式(1):
n−Si(OR’)4-n …(1)
で表される構造を有するシランカップリング剤を使用することができる。上記Rは有機基であって、例えばアミノ基、イソシアネート基、エポキシ基、アクリル基、ビニル基、メタクリル基、スチリル基、ウレイド基、メルカプト基等の官能基または該官能基を置換基として有する1価の炭素数3〜20の炭化水素基(好ましくはアルキル基)であり、具体例としては、γ−アミノプロピル基、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル基、N−フェニル−γ−アミノプロピル基、γ−イソシアネートプロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、β−エポキシシクロヘキシルエチル基、γ−アクリロキシプロピル基、ビニル基、γ−メタクリロキシプロピル基、p−スチリル基、γ−ウレイドプロピル基、γ−メルカプトプロピル基などが挙げられる。なお本発明において、置換基を有する基についての「炭素数」とは、該置換基を除く部分の炭素数をいうものとする。
一般式(1)においてR'はアルキル基、アリール基、アラルキル基、またはアシル基である。
上記アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜8の直鎖状、分岐状、環状のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基などが挙げられる。
上記アリール基としては、好ましくは炭素数6〜10のアリール基、例えばフェニル基、トリル基などが挙げられる。
上記アラルキル基としては、好ましくは炭素数7〜10のアラルキル基、例えば、ベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。
上記アシル基としては、好ましくは炭素数2〜10のアシル基、例えばアセチル基などが挙げられる。
一般式(1)中のnは1〜4の範囲の整数を示す。一般式(1)にRが複数存在する場合には、その複数のRは同一でも互いに異なっていてもよい。R'についても同様である。
以上説明した有機ケイ素化合物の具体例としては、例えば特開2010−138231号公報段落[0022]に記載されているものを挙げることができる。前記硬化性組成物中の硬化性成分の含有量は、通常固形分あたり5〜50質量%程度である。
前記硬化性組成物は、形成される硬化被膜の硬度向上のために無機粒子を含むことが好ましい。無機粒子としては、分散性の観点からは金属酸化物粒子を用いることが好ましく、コロイド粒子を用いることがより好ましい。上記金属酸化物としては、例えば、酸化タングステン(WO3)、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化チタニウム(TiO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化スズ(SnO2)、酸化ベリリウム(BeO)、酸化アンチモン(Sb25)等が挙げられ、一種または二種以上の無機酸化物粒子を併用することができる。また、分散性と形成される硬化被膜の透明性とを両立する観点から、上記無機粒子の平均粒径は5nm以上30nm以下であることが好ましい。前記硬化性組成物中の上記無機粒子の含有量は、通常固形分あたり5〜80質量%程度である。
前記硬化性組成物は、硬化性成分と、任意に含まれる前記無機粒子とともに、溶媒を含むことができる。使用可能な溶媒としては、水、有機溶媒、または水と有機溶媒との混合溶媒を挙げることができる。有機溶媒としては、例えば特開2010−138231号公報段落[0023]を挙げることができる。なお上記無機粒子としては、分散性および分散安定性に優れる水分散コロイダルシリカを使用することが好ましいが、水分散コロイダルシリカに限らず、先に例示したものをはじめとする各種無機粒子を使用することができる。なお水分散コロイダルシリカを有機溶媒等のその他成分と混合することにより調製される硬化性組成物は、溶媒として水と有機溶媒とを含むものとなる。前記硬化性組成物中の溶媒量は、該組成物全質量を基準として、通常30〜90質量%程度である。
前記硬化性組成物には、必要に応じて硬化触媒等の公知の添加剤が含まれていてもよい。
以上説明した硬化性組成物は、公知の方法で調製可能であり、また市販品として入手可能なものもある。
次に、前記硬化性組成物を用いて硬化被膜を形成する工程について説明する。
冷却工程
本発明の眼鏡レンズの製造方法では、前記硬化性組成物を液体の状態からシャーベット状態ないし凍結状態になるまで冷却する。ここでシャーベット状態とは、成分の一部が凍結した固体の粒が存在する状態をいい、固体の粒と液体とが混合した状態であってもよい。一方、液体状態とは、上記固体の粒が存在しない状態であり、凍結状態とは組成物全体が固化し流動性を失った状態をいうものとする。
本発明では、前記硬化性組成物を液体状態から上記状態まで冷却する期間を設けることにより、より高強度な硬化被膜を形成することができる。これは、シャーベット状態ないし凍結状態になるまで冷却することにより、硬化性組成物に含まれる硬化性成分の変質防止ないし改質が実現されることによるものと考えられる。
冷却工程における冷却温度は硬化性組成物の凝固点に応じて決定すればよいが、通常、硬化性組成物が配置される雰囲気温度として−10℃〜−50℃程度である。所望の冷却状態は、冷凍庫、またはドライアイスや液体窒素の使用により実現することができる。
冷却しシャーベット状態ないし凍結状態とした硬化性組成物は、当該状態とした直後に昇温して液体状態を回復してもよく、同状態で保管した後に昇温して液体状態を回復してもよい。保管期間は、例えば1日〜半年程度であるが特に限定されるものではない。
液体状態を回復するための昇温は、硬化性組成物をその凝固点を超える温度下に置くことによって行うことができる。例えばシャーベット状態ないし凍結状態の硬化性組成物を室温等の一定温度下に放置することにより液体状態を回復してもよく、または硬化性組成物を放置する雰囲気温度を連続的または断続的に昇温し液体状態を回復してもよい。後者の方法を作用することが、組成物の液安定性の観点からは好ましい。
塗布工程
上記冷却工程を経て液体状態を回復した硬化性組成物(塗布液)は、ディップ法、スピンコート法等の公知の塗布法により被塗布面に塗布することができる。被塗布面は、先に説明したようにレンズ基材表面またはレンズ基材表面に形成された機能性膜表面である。塗布条件は、所望の硬化被膜の膜厚に応じて設定すればよい。ハードコート層として機能し得る硬化被膜の膜厚は、一般に0.5〜10μm程度である。
硬化工程
上記塗布工程によりレンズ基材上に塗布された硬化性組成物に、該組成物の種類に応じて加熱または光照射による硬化処理を施すことにより硬化被膜を形成することができる。硬化処理条件は、硬化性組成物の種類および塗布量等に応じて設定することができる。
本発明では、以上説明した硬化被膜の上層または下層として一層以上の機能性膜を形成することもできる。形成される機能性膜の具体例としては、反射防止膜、撥水膜、紫外線吸収膜、赤外線吸収膜、フォトクロミック膜、偏光膜、帯電防止膜等、更にはレンズ基材と機能性膜または機能性膜間の密着性を向上するためのプライマー層等を挙げることができる。これらの機能性膜は、いずれも公知の方法により形成することができる。
以上説明した本発明の製造方法により提供される眼鏡レンズは、高硬度な硬化被膜を有するため、優れた耐久性を示すことができる。
以下に、実施例により本発明を更に説明する。但し、本発明は実施例に示す態様に限定されるものではない。なお以下において、室温とは、20〜25℃の範囲の温度である。
1.ハードコート組成物の調製
有機ケイ素化合物γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製KBM−403)17質量部に溶媒としてメタノールを5質量部、ダイアセトンアルコールを10質量部添加した。
これを10分間撹拌した後にpH調整剤として1mol/Lの硝酸を1.2質量部添加し、さらに10分間撹拌した。こうして得られた溶液に水分散コロイダルシリカ(GRACE社製ルドックスAM)44質量部を添加し24時間室温で撹拌した。
24時間撹拌後、硬化剤としてアルミニウムアセチルアセトナート1質量部とレベリング剤(東レ・ダウコーニング株式会社製FZ−77)0.1質量部を添加し、さらに48時間室温撹拌してハードコート形成用塗布液(ハードコート組成物)を調製した。
2.ハードコート組成物の凍結状態の確認
上記1.で調製したハードコート組成物を4日間かけて−37℃で冷凍保管した後、室温に取り出し外観を確認したところ完全に固化(凍結)した状態であり、そのまま室温に放置すると徐々にシャーベット状に変化した。
3.ハードコート層付眼鏡レンズの作製の実施例、比較例
[実施例1]
レンズ基材としてHOYA株式会社製商品名ハイルックス(屈折率1.5)を用意し、その表面を10質量%水酸化ナトリウム水溶液で50℃、180秒処理した後、十分にすすぎを行い、その後乾燥させた。
上記2.と同様に4日間かけて−37℃で冷凍保管した液を1日間かけて5℃で解凍し液体状態を回復したハードコート組成物を、上記乾燥後のレンズ基材表面にディッピング法(引き上げ速度20cm/分)でコーティングし、100℃、60分加熱硬化することで、厚さ3μmのハードコート層を形成した。
以下の評価の結果、実施例1で作製した眼鏡レンズの評価結果は、耐擦傷性評価は「◎」、初期密着性の評価は「○」、外観は「○」であった。
評価方法
(1)耐擦傷性評価
スチールウール#0000でハードコート層の表面を2kgの荷重を掛けて前後に20往復擦り、傷のつきにくさを目視で判断した。判断基準は以下のとおりである。
◎………ほとんど傷がつかない
○………5本未満の傷が入る
△………5本以上10本未満の傷が入る
×………10本以上の傷が入る
(2)初期密着性の評価
作製直後のレンズについて、以下の方法で密着性を評価した。
<密着性評価方法>
ハードコート層に約1.5mm間隔で100目クロスカットし、このクロスカットしたところに粘着テープ(ニチバン株式会社製セロファンテープ)を強く貼り付けた後、粘着テープを急速に剥がした後の硬化膜の100目中の剥離マス目数を調べた。判断基準は以下の通りである。
(評価基準)
○ 剥離マス目数0〜2/100
△ 剥離マス目数3〜5/100
× 剥離マス目数6以上/100
(3)外観
作製直後のレンズを蛍光灯下で目視で観察し、ハードコート層に、曇り、微小な点状の凹凸変形(いわゆるオレンジピール)等の不良が発生しているか確認した。発生が確認されなければ○とした。
[実施例2]
実施例1と同様に1日間かけて5℃で解凍し、さらに1日間かけて室温まで戻して液体状態を回復した液を、実施例1と同様のレンズ基材表面にスピンコーティング法(回転数100rpmで供給し、10秒間保持、さらに2000rpmで30秒間保持)で塗布し、100℃、60分加熱硬化することで厚さ3.4μmのハードコート層を形成した。
実施例と同様の評価を行ったところ、評価結果は、耐擦傷性評価は「◎」、初期密着性の評価は「○」、外観は「○」であった。
[実施例3]
−37℃での冷凍保管期間を4日間から3か月に変更した点以外、実施例1と同様の処理および評価を行った。
[比較例1]
−37℃での4日間の冷凍保管を、5℃での3か月間の低温保管(当該保管中、ハードコート組成物は液体状態)に変更した点以外、実施例1と同様の処理および評価を行った。
[比較例2]
−37℃での4日間の冷凍保管を、3か月間の室温保管に変更した点以外、実施例1と同様の処理および評価を行った。
以上の実施例3、比較例1、2の評価結果を、下記表に示す。
Figure 0006057649
上記表1に示す結果から、液体状態のハードコート組成物を凍結状態になるまで冷却することにより、3か月の長期間にわたり保管した後でも、耐擦傷性、初期密着性および外観に優れるハードコート層を形成することができることが確認された。
なお上記実施例では、液体状態のハードコート組成物を−37℃で凍結状態になるまで冷却したが、−30℃程度でシャーベット状態になるまで冷却した後に実施例と同様の操作を行って得た眼鏡レンズにおいても、上記実施例と同じく耐擦傷性、初期密着性および外観に優れるハードコート層が形成されたことを確認した。
本発明は、眼鏡レンズの製造分野に有用である。

Claims (4)

  1. レンズ基材上に硬化被膜を有する眼鏡レンズの製造方法であって、
    前記硬化被膜を、
    水分散コロイダルシリカを含む液体状態の硬化性組成物をシャーベット状態ないし凍結状態になるまで冷却する冷却工程、
    冷却した硬化性組成物を昇温し液体状態を回復した後にレンズ基材上に塗布する塗布工程、および、
    塗布した硬化性組成物に硬化処理を施す硬化工程、
    を経て形成することを特徴とする、前記製造方法。
  2. 前記硬化性組成物は、溶媒として水と有機溶媒とを含む請求項1に記載の眼鏡レンズの製造方法。
  3. 前記硬化性組成物は、硬化性成分として有機ケイ素化合物を含む請求項1または2に記載の眼鏡レンズの製造方法
  4. 前記硬化性組成物は熱硬化性組成物であり、前記硬化工程を加熱により行う請求項1〜のいずれか1項に記載の眼鏡レンズの製造方法。
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