JP6057410B2 - 紙製包装容器 - Google Patents

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Description

この発明は、食品を収納するための紙製包装容器に関する。
包装容器として、特許文献1では、ガムやチョコレートやキャンディ等の板状の内容物を収容する包装用箱が提案されている。
特許文献1に記載の包装用箱では、複数の内容物が、立った状態で前後2列に重なって収容されている。この包装用箱の底面は、後側部分が前側部分よりも高くなるように部分的に底上げされており、包装用箱内において、後列の内容物は、前列の内容物よりも高い位置に配置されている。そのため、包装用箱の蓋を開いて包装用箱の上部を開放した場合において、前列および後列のそれぞれにおける内容物が摘み出し易くなっている。
特開平11−1220号公報
特許文献1の包装用箱は、商品販売時、包装用箱の上部が蓋で覆われるようになっているが、蓋には改竄防止機能(開封明示機能)が備えられていない。従って、蓋が、一度も開けられていない封止状態であるのか、一旦開けられた後に閉じられた開封済み状態であるのかが、判らない。
この発明は、かかる背景のもとになされたもので、改竄防止機能付きの蓋を有する紙製包装容器を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、食品を収容するための紙製包装容器であって、前壁および後壁を含む収容室と、前記後壁の上縁から上方へ延び出すように延設されており、前方および下方へ折り曲げられることによって、前記収容室の上面を覆い、且つ、前記前壁の少なくとも上部前面とオーバーラップして、前記収容室を閉じるフラップ部材と、前記前壁の上部前面と前記フラップ部材との間に介在され、前記フラップ部材を前記前壁の上部前面に接着している接着手段と、前記オーバーラップした前記フラップ部材によって見えないように前記前壁の上部に配置され、前記前壁から分離可能な分離部と、を備え、前記収容室は、前方に位置する前室と、前記前室の後方に隣接され、前記前室に対して上方へスライド移動可能に組み合わされた後室とを含み、前記フラップ部材は、前記後室の後壁の上縁から上方へ延び出すように延設されており、前記分離可能な前壁の上部は、前記前室の前壁に設けられていることを特徴とする紙製包装容器である。
請求項2記載の発明は、前記分離部は、前記前室の前壁の上部に形成されていて、当該上部を前記前室の前壁から分離可能な切り離し加工ラインで囲まれた領域を含むことを特徴とする、請求項1記載の紙製包装容器である。
請求項3記載の発明は、前記フラップ部材を開くと、当該フラップ部材と接着された前記前室の前壁の上部に配置された分離部が、前記前室の前壁から分離して前記フラップ部材とともに開き、前記前室の前壁の上部に前記室に通じる開口部が現れることを特徴とする、請求項1または2に記載の紙製包装容器である。
請求項4記載の発明は、前記切り離し加工ラインは、前記前室の前壁に断続的に形成された短い切り込みを有するミシン目ラインを含むことを特徴とする、請求項2に記載の紙製包装容器である。
請求項5記載の発明は、前記接着手段は、両面接着シートを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の紙製包装容器である。
請求項6記載の発明は、前記収容室の下部に設けられ、前記収容室の下壁を開くことにより開閉することができるダスト室を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の紙製包装容器である
請求項記載の発明は、前記後室は、前記前室との組み合わせを解除することにより、独立して使用可能な包装容器を形成していることを特徴とする、請求項に記載の紙製包装容器である。
請求項記載の発明は、前記前室の前壁の上部には、前記フラップ部材が開かれたときに現れる前記開口部が形成されており、当該開口部は、前記分離部としてのフィルムシートで覆われていて、前記フィルムシートは、前記フラップ部材と接着されていて、前記フラップ部材を開くと、当該フラップ部材と共に開口部から取り外されることを特徴とする、請求項1、5〜のいずれか一項に記載の紙製包装容器である。
請求項記載の発明は、前記前室の前壁の上部の開口部およびこれを覆うフィルムシートは、前記フラップ部材が閉じて前記前室の前壁とオーバーラップした状態では、前記フラップ部材に遮られて見えないように設けられていることを特徴とする、請求項に記載の紙製包装容器である。
請求項1および2記載の発明によれば、改竄防止機能を備える紙製包装容器を実現することができる。よって、開封時にフラップ部材(蓋)を開けると、収容室の前壁上部が切り離されて開口部が現れるので、その後、フラップ部材(蓋)が閉じられても、開封済みであることが容易に判る。また、改竄防止機能を紙製包装容器本体に持たせることで、従来のようにポリプロピレンなどの透明フィルムにて包装容器全体を外側から包装する必要が無くなり、生産性の向上や製造コストの低減を図ることができる。
また、収容室を前室と後室とに仕切っており、後室を上方に移動できるので、内部に収容された食品を整列させ易く、前室および後室から食品を取り出し易い。
請求項3記載の発明によれば、フラップ部材を開くと、前壁の上部に収容室に通じる開口部が現れるので、内部に収容された食品を取り出し易い。
請求項4記載の発明によれば、ミシン目ラインは、加工が容易で、しかも、切り離しも容易である。
請求項5記載の発明によれば、両面接着シートを用いることで、接着剤が扱い易く、フラップ部材と前壁の上部を容易に接着することができる。
請求項6記載の発明によれば、ダスト室に、例えば、噛んだあとのガムなどの不用品を収容することができて、便利である
請求項記載の発明によれば、例えば、前室が空になったときには、前室を捨てて、後室だけを利用することができる。
請求項記載の発明によれば、改竄防止機能を備える他の構成の紙製包装容器を実現することができる。
請求項記載の発明によれば、フラップ部材(蓋)が閉じた状態での見栄えがよい。
図1(a)は、この発明の第1実施形態に係る包装容器Aの斜視図であって、包装容器A内に複数の食品ユニット42が収容されて、フラップ部材としての蓋4が閉じられて封止された状態(販売状態)を示しており、図1(b)は、図1(a)の包装容器Aの右側断面図である。 図2(a)は、包装容器Aの斜視図であって、封止後に蓋4が開けられた状態を示しており、図2(b)は、図2(a)の包装容器Aの右側断面図である。 図3は、包装容器Aにおける後室Bの展開図である。 図4は、後室Bの斜視図であって、蓋4が開いた状態を示している。 図5は、後室Bの六面図であり、図5(a)は、正面図であり、図5(b)は、左側面図であり、図5(c)は、右側面図であり、図5(d)は、平面図であり、図5(e)は、底面図であり、図5(f)は、背面図である。 図6は、包装容器Aにおける本体部Cの展開図である。 図7は、本体部Cの斜視図である。 図8は、本体部Cの六面図であり、図8(a)は、正面図であり、図8(b)は、左側面図であり、図8(c)は、右側面図であり、図8(d)は、平面図であり、図8(e)は、底面図であり、図8(f)は、背面図である。 図9は、後室Bを本体部Cに組合わせる状態を説明するための分解斜視図である。 図10(a)は、包装容器Aの斜視図であって、封止前の蓋4が開いた状態を示しており、図10(b)は、図10(a)の包装容器Aの右側断面図である。 図11(a)は、包装容器Aの斜視図であって、封止後に蓋4が開けられて後室Bが本体部Cに対して引き上げられた状態を示しており、図11(b)は、図11(a)の包装容器Aの右側断面図である。 図12は、開封した包装容器Aにおいて蓋4を閉じた状態の斜視図である。 図13は、包装容器Aから後室Bを取り出した状態で、後室Bにおいて蓋4を閉じた状態の斜視図である。 図14は、この発明の第2実施形態に係る包装容器A2における後室B2の展開図である。 図15は、包装容器A2における本体部C2の展開図である。 図16は、後室B2を本体部C2に組合わせる状態を説明するための分解斜視図である。 図17は、この発明の第3実施形態に係る包装容器A3における後室B3の展開図である。 図18は、包装容器A3における本体部C3の展開図である。 図19は、後室B3を本体部C3に組合わせる状態を説明するための分解斜視図である。 図20(a)は、開封され且つ後室B3が下位置にある状態の包装容器A3の右側断面図であり、図20(b)は、開封され且つ後室B3が上位置にある状態の包装容器A3の右側断面図である。 図21は、ダスト室81の蓋82が開いた状態の包装容器A3の要部の斜視図である。 図22(a)は、ダスト室81の蓋82が開いた状態の包装容器A3の要部の右側断面図であり、図22(b)は、ダスト室81の蓋82が閉じた状態の包装容器A3の要部の右側断面図である。 図23は、この発明の第4実施形態に係る包装容器A4の斜視図であって、封止前の蓋4が開いた状態を示している。 図24は、包装容器A4の斜視図であって、蓋4が閉じられて封止された状態を示している。 図25は、包装容器A4の斜視図であって、封止後に蓋4が開けられた状態を示している。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1(a)は、この発明の第1実施形態に係る包装容器Aの斜視図であって、包装容器A内に複数の食品ユニット42が収容されて、フラップ部材としての蓋4が閉じられて封止された状態(販売状態)を示しており、図1(b)は、図1(a)の包装容器Aの右側断面図である。図2(a)は、包装容器Aの斜視図であって、封止後に蓋4が開けられた状態を示しており、図2(b)は、図2(a)の包装容器Aの右側断面図である。
図1(a)および図2(a)を参照して、包装容器Aは、例えば、食品であるガムの板状小片を包装した食品ユニット42を、複数収容するための紙製包装容器である。包装容器Aは、収容室としての後室Bおよび本体部Cを有している。後室Bは本体部C内に収容されており、包装容器Aは二重箱を構成している。後室Bに設けられたフラップ部材としての蓋4が、前方および下方へ折り曲げられることによって、本体部Cの上面を覆い、且つ、本体部Cの包装容器前壁20の上部前面とオーバーラップして、本体部Cを閉じるようになっている。この状態で、蓋4が本体部Cの前壁20の前面と接着剤63で接着され、これにより、包装容器Aは封止されている。
蓋4を開くと、蓋4と共に、接着剤63により接着された本体部Cの前壁20の上部(具体的には、後述する切欠き可能部61)が切り離される。これにより、蓋4の封止に関しての改竄防止機能が実現されている。
以下では、まず、後室Bおよび本体部Cのそれぞれについて説明する。
図3は、包装容器Aにおける後室Bの展開図である。図4は、後室Bの斜視図であって、蓋4が開いた状態を示している。図5は、後室Bの六面図である。
後室Bは、図3に示す1枚の紙で形成された型紙Xを組み立てることで形成される。型紙Xは、1枚の紙(厚紙等)を後室Bの展開図に合うように裁断することで形成されている。
型紙X、すなわち展開図における後室Bは、横長長方形状の後室後壁1を有している。後室後壁1は、上下方向(縦方向)に平行に延びる左辺1Lおよび右辺1Rと、これらと直交する左右方向(横方向)に平行に延びる上辺1Uおよび下辺1Dを有している。
そして、展開図における後室Bは、左辺1Lから左側に連設された後室左側壁2と、右辺1Rから右側に連設された後室右側壁3と、後室後壁1の上縁としての上辺1Uから上側に連設された蓋4(延設部)と、下辺1Dから下側に連設された後室底壁5とを有している。後室左側壁2および後室右側壁3は、同じ大きさの縦長長方形状であり、後室底壁5は横長長方形状である。後室左側壁2および後室右側壁3の各長手方向寸法は、後室後壁1の縦方向寸法と同じである。後室底壁5の長手方向寸法は、後室後壁1の横方向寸法と同じである。後室左側壁2、後室右側壁3および後室底壁5のそれぞれの短手方向寸法はほぼ同じである。
また、展開図における後室Bは、後室左側壁2において左辺1Lとは反対側の端縁(図3における左端縁)2Lから左側に連設された左延設片6と、後室右側壁3において右辺1Rとは反対側の端縁(図3における右端縁)3Rから右側に連設された右延設片7と、後室底壁5において下辺1Dとは反対側の端縁(図3における下端縁)5Dから下側に連設された前延設板8とを有している。
左延設片6および右延設片7は、同じ大きさの縦長L字板状であり、後室後壁1を挟んで対称に配置されている。そのため、図3では、右延設片7は、L字をなしている一方で、左延設片6は、左右が逆になったL字をなしている。左延設片6の左上側の端縁は、J字状の端縁(J字端縁)6Aをなしていて、右延設片7の右上側の端縁は、左右が逆になったJ字状の端縁(J字端縁)7Aをなしている。左延設片6および右延設片7の(最大)縦方向寸法は、後室左側壁2および後室右側壁3の縦方向寸法と同じである。
前延設板8は、横長長方形状であり、その横方向寸法は、後室底壁5の横方向寸法と同じである。前延設板8の縦方向寸法は、後室後壁1の縦方向寸法の半分程度である。前延設板8の中央位置には、前延設板8を厚さ方向に貫通する略逆U字形状の切込み9が形成されている。
蓋4は、後室後壁1の上辺1Uに近い側から順に、第1蓋部10および第2蓋部11を一体的に有している。
第1蓋部10は、横長長方形状であり、その横方向寸法は、後室後壁1の横方向寸法よりやや大きい。第1蓋部10の縦方向寸法は、後室左側壁2および後室右側壁3の横方向寸法の2倍程度であり、後室底壁5の縦方向寸法の2倍程度である。第1蓋部10の左右両端部は、横方向外側へ少し膨出するように湾曲していて、ストッパ17とされる。第1蓋部10の横方向寸法は、左右のストッパ17の分だけ、後室後壁1の横方向寸法よりもやや大きくなっている。なお、ストッパ17を廃止した構成、すなわち、第1蓋部10の横方向寸法を、後室後壁1の横方向寸法とほぼ等しく形成することも考えられる。
第2蓋部11は、横長長方形状であり、第2蓋部11の横方向寸法は、後室後壁1の横方向寸法と同じであり、第2蓋部11の縦方向寸法は、後室後壁1の縦方向寸法の4分の3程度である。第1蓋部10と第2蓋部11との間には、第1の折りガイド12が横方向に延びている。第2蓋部11において第1の折りガイド12とは反対側の先端縁(図3における上端縁)11Aは、凸湾曲形状の左右方向の中央部と、この中央部を挟んだ両側部分とを有している。これら両側部分は、横方向に真直に延びている。中央部は、第1の折りガイド12から離れる方向へ、両側部分から凸湾曲状に突出している。
第1蓋部10では、その縦方向略中央位置に、第2の折りガイド13が、第1の折りガイド12と平行に延びるように形成されている。第2の折りガイド13によって、第1蓋部10は、後室後壁1の上辺1U側の第1片14と、第1の折りガイド12側の第2片15とに、縦方向において略二分されている。
このような型紙Xにおいて、後室左側壁2、後室右側壁3、蓋4および後室底壁5(前延設板8)を、後室後壁1の左辺1L、右辺1R、上辺1Uおよび下辺1Dのうち対応する辺を折り目にして、同じ側(図3における紙面手前側)へ後室後壁1と直交するように折り曲げる。
次いで、左延設片6および右延設片7を、後室左側壁2の左端縁2Lおよび後室右側壁3の右端縁3Rのうち対応する端縁を折り目にして、互いに接近する方向(横方向内側)へ後室左側壁2および後室右側壁3と直交するように折り曲げる。
次いで、前延設板8を、後室底壁5の下端縁5Dを折り目にして、左延設片6、右延設片7および後室後壁1に対向する方向へ後室底壁5と直交するように折り曲げる。すると、左延設片6においてJ字端縁6Aより下側の部分と前延設板8の左端部とが対向し、右延設片7においてJ字端縁7Aより下側の部分と前延設板8の右端部とが対向する。この状態で、左延設片6においてJ字端縁6Aより下側の部分と前延設板8の左端部とを糊付けし、右延設片7においてJ字端縁7Aより下側の部分と前延設板8の右端部とを糊付けすることによって、図4に示すように後室Bが組み上がる。
後室Bでは、前延設板8と、左延設片6においてJ字端縁6Aが形成された部分と、右延設片7においてJ字端縁7Aが形成された部分とが、一体となって横長略U状の後室前壁16を構成している。J字端縁6A,7Aと、前延設板8の上端縁とは連続して略U字をなしており、これらの端縁によって、後室前壁16には、その上縁から下方に向って後室前壁16を切り欠く横長長方形状の取り出し窓Dが形成されている。
後室Bは、後室前壁16、後室後壁1、後室左側壁2および後室右側壁3によって囲まれた収容空間Eを有する前後方向(後室前壁16と後室後壁1との対向方向)に扁平なボックス状である。図4における紙面手前側が、後室Bの前側であり、図4における紙面奥側が、後室Bの後側である。収容空間Eにおいて、下端は、後室底壁5によって塞がれているが、上端は、後室左側壁2および後室右側壁3の各上端縁によって横方向から区画された横長長方形状の取り出し口Fとして上方ヘ開放されている。取り出し口Fと取り出し窓Dとは連続している。
なお、図5には、後室Bの六面図が示されている。
図6は、包装容器Aにおける本体部Cの展開図である。図7は、本体部Cの斜視図である。図8は、本体部Cの六面図である。
本体部Cは、図6に示す1枚の紙で形成された型紙Yを組み立てることで形成される。型紙Yは、1枚の紙(厚紙等)を本体部Cの展開図に合うように裁断することで形成されている。
型紙Y、すなわち展開図における本体部Cは、横長長方形形状の包装容器前壁20を有している。
包装容器前壁20は、略U字形をなす主体部60と、この主体部60により三方を囲まれた切欠き可能部61とを有している。主体部60と切欠き可能部61とは、全体として、長方形に形成されており、包装容器前壁20を構成している。
主体部60は、前述した後室前壁16(図4参照)と同じ大きさで形成されている。主体部60は、切欠き可能部61が包装容器前壁20から切り離された後にも残され、前壁として機能する。
切欠き可能部61は、包装容器前壁20の上部に設けられており、開口部としての取り出し窓G(図2(a)参照)を形成するための部分である。切欠き可能部61は、主体部60とはミシン目ライン62を介して接続されている。
ミシン目ライン62は、包装容器前壁20を厚さ方向に貫通し、全体としてU字状をなして間欠的に延びており、包装容器前壁20の上縁に二箇所で接続されている。ミシン目ライン62は、切り離し加工ラインとして機能する。ミシン目ライン62に沿って、包装容器前壁20は切断し易くされている。
また、包装容器前壁20における取り出し窓Gより下側の部分の中央位置には、前延設板8の切込み9(図4参照)と同じ形状の切込み21が形成されている。切込み21は、図6では、切込み9とは上下が逆の形になっており、略U字形状であり、包装容器前壁20を厚さ方向に貫通している。このような包装容器前壁20は、上下方向(縦方向)に平行に延びる左辺20Lおよび右辺20Rと、これらと直交する左右方向(横方向)に延びる下辺20Dを有している。
そして、展開図における本体部Cは、左辺20Lから左側に連設された包装容器左側壁22と、右辺20Rから右側に連設された包装容器右側壁23と、下辺20Dから下側に連設された前室底壁24とを有している。包装容器左側壁22および包装容器右側壁23は、同じ大きさの縦長長方形状であり、前室底壁24は、横長長方形状である。包装容器左側壁22および包装容器右側壁23の縦方向寸法は、包装容器前壁20の(最大)縦方向寸法と同じである。前室底壁24の横方向寸法は、包装容器前壁20の横方向寸法と同じである。また、包装容器左側壁22および包装容器右側壁23の横方向寸法は、前室底壁24の縦方向寸法のほぼ2倍である。
また、展開図における本体部Cは、包装容器左側壁22において左辺20Lとは反対側の端縁(図6における左端縁)22Lから左側に連設された左延設板25と、包装容器右側壁23において右辺20Rとは反対側の端縁(図6における右端縁)23Rから右側に連設された右延設板26と、前室底壁24において下辺20Dとは反対側の端縁(図6における下端縁)24Dから下側に連設された前室後壁27とを有している。
左延設板25は、横長長方形状である。左延設板25の横方向寸法は、包装容器前壁20の横方向寸法と同じである。左延設板25の縦方向寸法は、包装容器前壁20の(最大)縦方向寸法と同じである。
右延設板26は、包装容器右側壁23の右端縁23Rを下底とする縦長等脚台形状であり、その上底側(図6では右端縁23Rから離れる右側)へ向って細くなっている。
前室後壁27は、横長長方形状である。前室後壁27の横方向寸法は、前室底壁24の横方向寸法と同じである。前室後壁27の縦方向寸法(短手方向寸法)は、左延設板25の縦方向寸法(短手方向寸法)より小さく、たとえば、左延設板25の短手方向寸法の4分の3程度である。
また、展開図における本体部Cは、前室後壁27において前室底壁24の下端縁24Dとは反対側の先端縁(図6における下端縁)27Aの横方向中央部から下側に連設された係止片30を有している。先端縁27A上において前室後壁27と係止片30との間の位置には、ミシン目ライン31が横方向に延びている。係止片30は、ミシン目ライン31を下底とする横長等脚台形状であり、その上底側(図6ではミシン目ライン31から離れる下側)へ向って細くなっている。係止片30を前室後壁27の一部とみなしても構わない。
このような型紙Yにおいて、包装容器左側壁22(左延設板25)、包装容器右側壁23(右延設板26)、前室底壁24(前室後壁27、係止片30)を、包装容器前壁20の左辺20L、右辺20Rおよび下辺20Dのうち対応する辺を折り目にして、同じ側(図6における紙面奥側)へ包装容器前壁20と直交するように折り曲げる。
次いで、前室後壁27(係止片30)を、前室底壁24の下端縁24Dを折り目にして、上側へ前室底壁24と直交するように折り曲げる。すると、前室後壁27(係止片30)が、包装容器前壁20に対して奥側(後側)から隙間を隔てて対向する。このとき、前室後壁27の先端縁27Aは、前室後壁27の上縁となる。
次いで、係止片30を、先端縁27Aにおけるミシン目ライン31を折り目として包装容器前壁20から離れる方向(後方)へ折り返す。
次いで、左延設板25および右延設板26を、包装容器左側壁22の左端縁22Lおよび包装容器右側壁23の右端縁23Rのうち対応する端縁を折り目にして、互いに接近する方向(横方向内側)へ包装容器左側壁22および包装容器右側壁23と直交するように折り曲げる。すると、折り曲げられた左延設板25の右端部(図6の折り曲げる前では左端部)が右延設板26に対して後側から重なり、左延設板25および右延設板26は、前室後壁27および折り返された係止片30に対して隙間を隔てて後側から対向する。この状態で、左延設板25と右延設板26との重なり部分を糊付けすることによって、図7に示すように、本体部Cが組み上がる。
本体部Cでは、糊付けされた左延設板25と右延設板26とが、一体となって横長長方形状の包装容器後壁32を構成している。包装容器後壁32は、左延設板25と同じ大きさである。
本体部Cでは、後述するように、開封前の状態(販売状態)では、包装容器前壁20の主体部60と切欠き可能部61とが互いに接続されており、一枚板形状をなしている。そして、開封時に包装容器前壁20から切欠き可能部61が切り離されて、取り出し窓Gが形成されるようになっている。
本体部Cは、包装容器前壁20(取り出し窓Gが形成されるまでは、主体部60と切欠き可能部61とが一体化した長方形の一枚板)、包装容器後壁32、包装容器左側壁22および包装容器右側壁23によって囲まれた収容空間Hを有する前後方向(包装容器前壁20と包装容器後壁32との対向方向)に扁平なボックス状である。図7における紙面手前側が、本体部Cの前側であり、図7における紙面奥側が、本体部Cの後側である。本体部Cにおいて、包装容器前壁20と包装容器後壁32との間には、これらの壁と平行に延びるように前室後壁27が配置されており、これによって、収容空間Hは、包装容器前壁20側(前側)の前空間Iと、包装容器後壁32側(後側)の後空間Jとに前後に略二分されている。前室後壁27は、収容空間H(本体部C、換言すれば、包装容器Aの内部)を仕切る仕切り壁である。前空間Iと後空間Jとは、ほぼ同じ大きさの前後に扁平なボックス状の空間である。前空間Iと後空間Jとは、前室後壁27より上側の位置で互いに連通している。そして、前室後壁27の係止片30は、後空間J側へ折り返されている。
収容空間Hの上端は、包装容器左側壁22および包装容器右側壁23の各上端縁によって横方向から区画された横長長方形状の取り出し口Kとして上方ヘ開放されている。取り出し口Kは、包装容器前壁20に取り出し窓Gが形成されたときには、この取り出し窓Gと連続するようになっている(図2参照)。
収容空間Hの略前半分の前空間Iでは、その下端が前室底壁24によって塞がれていて、その上端は、取り出し口Kの略前半分として上方ヘ開放されている。また、前空間Iの上部は、取り出し窓Gが形成されたときには、この取り出し窓Gから前方へ開放されるようになっている(図2参照)。
ここで、収容空間Hにおいて前空間Iを区画する包装容器前壁20、前室後壁27および前室底壁24、ならびに、包装容器左側壁22および包装容器右側壁23の各略前半分のまとまりは、前室Lを構成する。なお、前室Lは、包装容器左側壁22および包装容器右側壁23の各略後半分および包装容器後壁32を含んでいてもよく、この場合、本体部C全体が前室Lとなる。
収容空間Hの略後半分の後空間Jでは、その下端が、前室後壁27および包装容器後壁32の各下端縁によって前後方向から区画された横長長方形状の挿入口M(後述する図8(e)参照)として下方ヘ開放されていて、その上端は、取り出し口Kの略後半分として上方ヘ開放されている。つまり、後空間Jは、前室後壁27と包装容器後壁32との間の、上下が開放した空間である。
なお、図8には、本体部Cの六面図が示されている。
図9は、後室Bを本体部Cに組合わせる状態を説明するための分解斜視図である。図10(a)は、包装容器Aの斜視図であって、封止前に蓋4が開いた状態を示しており、図10(b)は、図10(a)の包装容器Aの右側断面図である。
図9を参照して、以上のように組み上がった後室Bおよび本体部Cを組合わせることで、包装容器Aが完成する。包装容器Aには、例えば、食品ユニット42が前後2列で各6個ずつ収容される。
食品ユニット42は、食品である板状小片としてのガムが包装紙で包まれて個包装されたものである。例えば、複数の食品ユニット42が、横方向に並んで立った状態で、後室Bの収容空間Eに収容されており、展開状態の後室Bの後室後壁1に接着剤(粘着テープでもよい)によって接着されている。同様に、複数の食品ユニット42が、横方向に並んで立った状態で、本体部Cの前室Lの前空間Iに収容されており、展開状態の前室Lの前室後壁27と接着されている。もちろん、食品ユニット42を包装容器Aと接着しないで収容しても構わない。
先ず、図9に示すように、後室Bの蓋4を開いた状態にする。このとき、蓋4は、後室後壁1の上縁(上辺1U)から上方に向って延設された状態になっており、後室後壁1と略面一になっている。
なお、包装容器Aでは、蓋4は後室後壁1の上縁から延設されていたが、この後室後壁1は本体部Cの包装容器後壁32に沿っていて、包装容器Aの後壁としても機能する。従って、蓋4は包装容器Aの後壁の上縁から延設されているともいえる。
次いで、後室Bの取り出し窓Dと本体部Cの切欠き可能部61とを同じ方向(図9では手前側)を向けて、この状態で、後室Bを、本体部Cの取り出し口Kの後半分部分に上から挿入して、本体部Cの奥へ移動させる。
これにより、後室Bが本体部Cの後空間Jに収容される。このとき、蓋4の第1蓋部10の左右のストッパ17が、後室Bおよび本体部Cの中で、最も横方向に大きい(幅広である)ので、ストッパ17が本体部Cの包装容器左側壁22および包装容器右側壁23において左右で同じ側にある方の各上端縁に対して上から当接(係合)する。これにより、後室Bが後空間J内において下方へ移動することが規制され、本体部Cの底側の挿入口Mから抜け落ちてしまうことを防止できる。
図10を参照して、このように後室Bが本体部Cの後空間Jに挿入された直後には、蓋4は開いていて、後室後壁1の上縁(上辺1U)から上方に向って延びた状態になっている。そこで、後室後壁1の上辺1Uを折り目にして蓋4を後室後壁1に対して直交するように前方へ折り曲げ、さらに、蓋4において、第1の折りガイド12を折り目にして第2蓋部11を第1蓋部10に対して直交するように下方へ折り曲げる。これにより、蓋4は、図1に示すように閉じた状態となる。
図1を参照して、閉じた状態では、蓋4がフラップを構成している。蓋4において、第1蓋部10が、包装容器Aの上部を覆い、第2蓋部11が、包装容器Aの前方上部(包装容器前壁20の上側部分)を覆っている。そのため、包装容器Aの上部にある本体部Cの取り出し口Kは、第1蓋部10によって塞がれている。換言すれば、第1蓋部10は、包装容器Aの上壁を構成している。この場合、包装容器Aの上部および前方上部を覆うために、前室Lおよび後室Bの両方にフラップを設けずに済むので部品点数の低減を図ることができる。
このように閉じられた蓋4は、本体部Cの包装容器前壁20の切欠き可能部61に接着手段としての接着剤63で接着される。この状態で、包装容器Aは封止されている。
接着剤63は、具体的には、蓋4と切欠き可能部61の間に介在した両面接着シートにより構成されている。この両面接着シートは、薄い樹脂シートの両面に接着剤が塗布されたものである。
封止状態では、主体部60と切欠き可能部61とは互いにつながっており、切欠き可能部61と蓋4とが互いに接着されている。
包装容器Aを開封するには、蓋4の先端縁11Aを持って、蓋4を引っ張り上げればよい。
図2を参照して、蓋4が持ち上げられると、これに伴って、切欠き可能部61が蓋4に引っ張られ、ミシン目ライン62に沿って破断が生じ、切欠き可能部61が、包装容器前壁20から切り離される。これにより、取り出し窓Gが、包装容器前壁20の主体部60により囲まれて、後室前壁16の取り出し窓D(図4参照)とほぼ同じ大きさで形成される。蓋4の裏面には、切り離された切欠き可能部61がそのまま接着されて残されている。
図1(a)および図2(a)を参照して、前述したように、切り離し加工ラインとしてのミシン目ライン62を設けて、蓋4と接着された包装容器前壁20の上部を開封時に包装容器前壁20から分離可能としたことで、蓋4の封止に関しての改竄防止機能を備える紙製包装容器Aを実現することができる。
よって、開封時に蓋4を開けると、本体部Cの包装容器前壁20の上部にある切欠き可能部61が切り離されて取り出し窓Gが現れるので、その後、蓋4が閉じられても、開封済みであることが容易に判る。つまり、開封後に閉じられた蓋4を開くときには、包装容器前壁20の切欠き可能部61を切り離すことはないので、蓋4は開封済みであることが容易に判る。
また、開封時に蓋4を開くと、包装容器前壁20の上部が包装容器前壁20から分離して蓋4とともに開き、包装容器前壁20の上部に取り出し窓Gが現れるようになっている。蓋4を開くと取り出し窓Gが現れるので、内部に収容された食品ユニット42を取り出し易い。更に、改竄防止機能を包装容器A本体に持たせることで、従来のようにポリプロピレンなどの透明フィルムにて包装容器全体を外側から包装する必要が無くなり、生産性の向上や製造コストの低減を図ることができる。
切り離し加工ラインとしては、包装容器前壁20に断続的に形成された短い切り込みを有するミシン目ライン62が好ましい。すなわち、ミシン目ライン62の加工は容易で、しかも、切り離しも容易である。
蓋4と切欠き可能部61とを互いに接着する接着手段としては、両面接着シートを利用するのが好ましい。これにより、接着剤が扱い易く、包装容器前壁20の切欠き可能部61と蓋4とを互いに容易に接着することができる。
図11(a)は、包装容器Aの斜視図であって、封止後に蓋4が開けられて後室Bが本体部Cに対して引き上げられた状態を示しており、図11(b)は、図11(a)の包装容器Aの右側断面図である。図12は、開封した包装容器Aにおいて蓋4を閉じた状態の斜視図である。図13は、包装容器Aから後室Bを取り出した状態で、後室Bにおいて蓋4を閉じた状態の斜視図である。なお、図1、図2、図9〜図13の斜視図においては、紙面手前側が、包装容器Aの前側であり、紙面奥側が、包装容器Aの後側である。
図2と図11を参照して、蓋4を開いた状態で、後室Bを本体部Cに対して、図11(b)に示す上位置と、図2(b)に示す下位置との間でスライドさせることができる。
図2(b)に示すように、下位置にある後室B側の後室前壁16における前延設板8の上縁が、本体部C側の前室後壁27の係止片30(厳密には、折り返された係止片30と前室後壁27との接続部分の近傍)に対して所定の間隔を隔てて下から対向している。
図11(b)に示すように、上位置にある後室B側の前延設板8の上縁が前室L側の係止片30(厳密には、折り返された係止片30と前室後壁27との接続部分)に対して下側から係止されることで、後室Bの上方へのスライドは所定量Zまでに制限される。
図11に示す上位置にすることで、後室Bおよび前室Lは段違いに配置され、後室Bの上端部は前室Lよりも突出しており、後室Bから食品ユニット42を取り出しやすくできる。
上位置にするには、後室Bだけ(たとえば、蓋4)を掴んで上方ヘ引き上げる。または、本体部Cの挿入口Mから露出された後室底壁5を押し上げてもよい。
以上のように、後室Bは、前室Lに対して所定量Zだけ上方ヘスライド移動可能に、前室Lに対して組合わされている。そのため、予め包装容器Aの後側に底上げ部分を設けて後列(後室B)のガムを前列(前室L)のガムより高い位置に配置しなくても、必要なときにだけ、後室Bを前室Lに対して上方ヘスライド移動させれば、後列のガムを前列のガムより高い位置に配置できる(図11参照)。これにより、前記底上げ部分を設けずに済むので、包装容器Aの小型化を図ることができる。
つまり、この包装容器Aでは、前後に複数列に重ねて収容された各食品の摘み出し易さと容器の小型化とを両立することができる。
包装容器Aを閉じるには、後室Bを下位置にし、後室B(蓋4以外の部分)を本体部Cの後空間J内に完全に収容し、蓋4の第2蓋部11で取り出し窓Gを覆う(図12参照)。このとき、蓋4の第1蓋部10の左右のストッパ17が本体部Cの包装容器左側壁22および包装容器右側壁23において左右で同じ側にある方に対して上から当接するので、後空間J内に収容された後室Bが本体部Cの底側の挿入口Mから抜け落ちてしまうことを防止できる。
また、包装容器前壁20の上側部分にある取り出し窓Gは、第2蓋部11によって塞がれている。そして、第2蓋部11の先端縁11Aの中央部を包装容器前壁20の切込み21に差し込むことによって、蓋4が外れないように包装容器前壁20に係合する。これにより、蓋4の閉じた状態が維持される。
図13に示すように、本体部Cから後室Bだけを取り出してもよい。後室Bは、本体部C(前室L)との組合わせを解除することにより、独立して使用可能な包装容器を形成する。そのため、前室Lに収容された食品(ガム)を食べ終わって前室Lがデッドスペースになってしまった場合には、後室Bを前室Lから取り外すことで、残ったガムを後室Bに収容された状態で、元の包装容器Aの約半分の薄さでコンパクトに持ち運ぶことができる。つまり、複数あるうちの一部のガムを食べ終えたときに、包装容器Aを小型化(薄型化)して再使用できて使い勝手が良い。
ここで、後室Bと本体部Cとの組合わせを解除するには、例えば、ストッパ17や係止片30による係止に抗して後室Bを本体部Cから引き抜くことや、本体部Cの一部を破断することにより後室Bを取り出すことが考えられる。また、このために、本体部Cを破断するためのミシン目ラインなどの切り離し加工ラインを形成しておいてもよい。
また、本体部Cとの組合わせを解除された単品状態の後室Bは、蓋4を用いて閉じることができる。すなわち、蓋4の第1の折りガイド12における折れを除く。つまり、第1蓋部10(包装容器Aの上壁であった部分)の前部である第2片15と、包装容器Aのフラップであった第2蓋部11との間の折れを除く。これにより、第1蓋部10と第2蓋部11とが面一になる。
次いで、第2の折りガイド13を折り目にして(第2の折りガイド13に沿って)、第2片15および第2蓋部11を、第1片14に対して直交するように前下側へ折り曲げる。これにより、蓋4は、図13に示すように閉じた状態となる。この状態で、蓋4では、第1蓋部10の後部である第1片14が後室Bの上壁となり、第2片15および第2蓋部11は、後室Bの前方を覆うフラップとして機能する。
このように、後室Bの蓋4は、後室Bが前室Lに組合わされている場合には、包装容器A全体のフラップとなり(図12参照)、後室Bが前室Lから分離されて独立している場合には、後室Bのフラップとなる(図13参照)。そのため、包装容器A全体のフラップになる部分と、後室Bのフラップになる部分とを別々に設けずに済むので部品点数の低減を図ることができる。
また、単品状態の後室Bで蓋4を閉じた状態では、蓋4の第1蓋部10の第1片14が後室Bの上部を覆い、第2片15および第2蓋部11が、後室Bの前方上部(後室前壁16の上側部分)を覆っている。そのため、後室Bの上部にある取り出し口Fは、第1片14によって塞がれていて、後室前壁16の上側部分にある取り出し窓Dは、第2片15および第2蓋部11によって塞がれている。そのため、後室Bを独立して使用する際に、蓋4が後室Bの前方および上方を覆っているので、後室B内に収容された食品が前方外側へこぼれ落ちることを防止できる。
そして、第2蓋部11の先端縁11Aの中央部を後室前壁16の切込み9に差し込むことによって、蓋4が外れないように後室前壁16に係合し、蓋4の閉じた状態が維持される。また、第2蓋部11の先端縁11Aを後室前壁16の切込み9から取り外して、蓋4を開くと、食品ユニット42を取り出し口Fから上方ヘ引き出す事ができる。
このように、本体部Cは前室Lと後室Bとに仕切られており、前室Lの包装容器前壁20には取り出し窓Gが形成され、後室Bは前室Lに対して上方に移動可能とされている。これにより、本体部Cの内部に収容された食品を整列させ易く、前室Lおよび後室Bから食品ユニット42を取り出し易い。
また、後室Bは、前室Lとの組み合わせを解除することにより、独立して使用可能な包装容器を形成できるようになっている。この場合、例えば、前室Lが空になったときには、前室Lを捨てて、後室Bだけを利用することができる。
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、第1実施形態において、以下のような変形例が考えられる。たとえば、包装容器Aでは、前室Lおよび後室Bのそれぞれに食品ユニット42を収容することで、全体として前後2列で食品ユニット42を収容している(図2参照)。これに代えて、後室Bを複数設けることで、前後3列以上で食品ユニット42を収容しても構わない。この場合、複数の後室Bが階段状に上方へ引き出されることにより、各後室Bの食品ユニット42を容易に摘み出せるとよい。また、前室Lおよび後室Bのそれぞれに収容する食品ユニット42の数は、適宜変更可能である。
また、蓋4を閉じる方法として、第2蓋部11の先端縁11Aを切込み9,21に差し込む方法だけでなく、第2蓋部11の中央や先端縁11A寄りの箇所に山型の切込みを入れ、当該切込みと切込み9,21とを係合させる方法を用いてもよい。また、切込み9,21の形状は、図4や図7に示される略U字形状に限らず、上下が逆になった略U字形状や、略V字形状、略M字形状、横方向に延びた直線形状などとすることも可能である。
また、後室Bと本体部C(前室L)との組み合わせ方法(包装容器Aの作製方法)として、本体部Cにおいて左延設板25と右延設板26とを接着しない状態で、後室Bを後空間Jに収容して本体部Cに組み合わせ、その後、左延設板25と右延設板26とを接着して包装容器Aを完成させてもよい(図1参照)。
また、蓋4の接着には、両面接着シートが用いられていたが、接着手段としてはこれには限定されない。例えば、相対向する接着面の少なくとも一方に、ホットメルトや水溶接着剤などの接着剤を塗布してもよい。
また、包装容器Aに収容される食品としては、特に限定されるものではないが、前述したような個包装された板状長手食品が好ましい。このような板状長手食品としては、ガムの他、チョコレートやキャンディとしてもよい。
また、包装容器Aでは、蓋4は、後室後壁1の上縁から延設されていたが、本体部Cの包装容器後壁32の上縁から延設されるようにしてもよい。ただしその際には、後室Bを上方に引き出したり、下方に押し込んだりしやすいように、つまみ部を別途設けておく必要がある。また、図示しないが、単独で利用可能な包装容器(具体的には、単独状態の後室B)に、前述の改竄防止機能が備えられていてもよい。
また、これらの第1実施形態の変形例は、以下に説明する第2〜第4実施形態にも適用することができる。
第2実施形態では、第1実施形態とは以下の点で異なっており、他の点は同じに構成されている。以下では、異なる点を中心に説明する。なお、以下の各実施形態の構成要素については、第1実施形態と同じ機能を有する構成要素については、第1実施形態の構成要素と同じ名称および符合を付して、その説明を省略する。
図14は、この発明の第2実施形態に係る包装容器A2における後室B2の展開図である。図15は、包装容器A2における本体部C2の展開図である。図16は、後室B2を本体部C2に組合わせる状態を説明するための分解斜視図である。
包装容器A2は、本体部C2と、後室B2とを有している。包装容器A2は、前後方向に扁平な縦長のボックス状であり、前面における上下に延びる左右一対の角が丸く形成されている。なお、図16には、包装容器A2に前後2列で各4個の食品ユニット42が収容される場合が図示されている。
後室B2は、図14に示す型紙X2を組み立てることで形成される。後室B2の後室後壁1は、縦長の長方形状に形成されている。また、第1蓋部10の第2片15の左右両側の角は、丸く形成されている。これに伴い、第2蓋部11の横方向寸法は、第1蓋部10の第1片14の横方向寸法よりも狭くなっている。
本体部C2は、図15に示す型紙Y2を組み立てることで形成される。本体部C2の包装容器前壁20,包装容器後壁32および前室後壁27は、縦長の長方形状に形成されている。
包装容器前壁20と包装容器左側壁22とは、接続面71を介して接続されている。接続面71は、複数の短冊状の板により構成されており、これらの板をその長辺で互いに屈曲状に折って接続するようにして組み立てられる。これにより、組み立てた状態では、接続面71は、略湾曲面を成している。また、包装容器前壁20と包装容器右側壁23とは、接続面71と同様の接続面72を介して接続されている。
なお、ポリプロピレンなどの透明フィルムにて包装容器全体を外側から包装する、という従来の改竄防止方法は、包装容器A2のような略湾曲面を有する包装容器には、製造適性の面から不向きである。しかし本発明のように、改竄防止機能を紙製包装容器本体に持たせることにより、従来のように透明フィルムにて包装容器全体を外側から包装する必要が無くなる。このため、包装容器A2のような略湾曲面を有する包装容器を、改竄防止機能を有する製品の包装容器として採用することが可能となる。
また、組み立てた状態で、包装容器A2の左右方向について、本体部C2の包装容器前壁20の寸法は、後室前壁16の幅よりも狭くされている。
包装容器A2の前面の左右両側縁の角部を湾曲形状にするための構成を、第1実施形態および後述する各実施形態に適用してもよい。
図17は、この発明の第3実施形態に係る包装容器A3における後室B3の展開図である。図18は、包装容器A3における本体部C3の展開図である。図19は、後室B3を本体部C3に組合わせる状態を説明するための分解斜視図である。図20(a)は、包装容器A3において、蓋4が開封され且つ後室B3が下位置にある状態の右側断面図であり、図20(b)は、蓋4が開封され且つ後室B3が上位置にある状態の右側断面図である。図21は、ダスト室81の蓋82が開いた状態の包装容器A3の要部の斜視図である。図22(a)は、ダスト室81の蓋82が開いた状態の包装容器A3の要部の右側断面図であり、図22(b)は、ダスト室81の蓋82が閉じた状態の包装容器A3の要部の右側断面図である。
先ず、図19を参照して、包装容器A3は、本体部C3と、後室B3とを有している。包装容器A3は、前後方向に扁平な縦長のボックス状であるが、第2実施形態のような前面の左右の角部の丸みは形成されていない。また、包装容器A3の下部、すなわち、収容空間Hの下方に、ダスト室81が設けられている。このダスト室81は、蓋82で開閉できる。例えば、ダスト室81に、食品から取り外した使用済みの包装材や、噛んだ後のガムなどの不用品を収容することができて、便利である。なお、ダスト室81は、不用品に限らず、他の物品をも収容可能な収容室として利用してもよい。
なお、図19には、包装容器A3に、前後2列で各4個の食品ユニット42が収容される場合が図示されている。
図17を参照して、後室B3は、型紙X3を組み立てることで形成される。後室後壁1は、縦長の長方形状に形成されている。後室後壁1には、切り起こし状の係止片83を形成するための逆U字状の切り込み83aが形成されている。切り込み83aで囲まれた部分が、折り返されることにより、係止片83が形成される。また、第2蓋部11の先端縁11Aは、全体が左右に真直に延びている。後室B3の前延設板8の切込み9は、略M字形状に形成されている。
図18を参照して、本体部C3は、型紙Y3を組み立てることで形成される。本体部C3の包装容器後壁32(左延設板25、右延設板26)および前室後壁27は、縦長の長方形状に形成されている。
また、型紙Y3の状態の本体部C3は、縦長略U状の包装容器前壁20を有している。組み立てた状態で、包装容器前壁20の上部には、取り出し窓G(図18参照)が形成されるようになっている。取り出し窓Gは、後室前壁16の取り出し窓D(図17参照)と同じ大きさに形成されている。包装容器前壁20の切込み21は、略M字形状に形成されている。
なお、切込み9,21の形状は、略M字形状に限らず、上下が逆になった略M字形状や、略V字形状、略U字形状、横方向に延びた直線形状などとすることも可能である。
包装容器右延設板26には、矩形の切り欠き84が形成されている。図20に示すように、包装容器A3が組み立てられた状態において、切り欠き84と、後室後壁1に形成された係止片83(図17参照) とが、互いに上下方向に対向して、互いに係合可能に配置される。
図20(b)に示すように、後室B3が上位置にあるときには、切り欠き84の下縁部と、係止片83とは、上下に互いに離れている。図20(a)に示すように、後室B3が下位置にあるときに、切り欠き84の下縁部は、係止片83の下縁と係合する。具体的には、切り欠き84は、係止片83を受け入れて、切り欠き84の下縁部が、係止片83の下縁と当接してこれを受け止める。これにより、後室B3のスライド可能な下位置が規制され、後室B3がダスト室81内に入り込むことが防止される。
なお、切り欠き84の下縁部と係止片83の下縁とが係合して後室B3の下方へのスライドが規制されるので、第1蓋部10の左右のストッパ17は、必ずしも設けられていなくとも良い。
図18および図20(a)を参照して、展開図における本体部C3において、前室底壁24は、包装容器前壁20の下辺20Dに折り返し部85を介して接続されている。組み立てるときに、折り返し部85は、包装容器前壁20の下辺20Dで折り返され、折り返し部85と包装容器前壁20の裏面とが互いに接着される。接着剤は、折り返し部85と包装容器前壁20の裏面との少なくとも一方の所定の領域(図18に一点鎖線の長方形で図示した領域であり、図18には両方の領域が図示されている。)に塗布される。折り返し部85を介在させることにより、組立状態において、前室底壁24は、包装容器前壁20の下辺20Dから折り返し部85の高さ分で離れて配置され、前室底壁24の下方にダスト室81が区画されている。
図18および図19を参照して、包装容器前壁20の大部分は、前室Lの前壁を形成しており、この前壁の下方にある包装容器前壁20の残りの部分が、ダスト室81の前壁を形成している。包装容器左側壁22の大部分は、前室Lの左側壁を形成しており、この左側壁の下方にある包装容器左側壁22の残りの部分が、ダスト室81の左側壁を形成している。この左側壁には、左下延設板86が設けられている。包装容器右側壁23の大部分は、前室Lの右側壁を形成しており、この右側壁の下方にある包装容器右側壁23の残りの部分が、ダスト室81の右側壁を形成している。この右側壁には、右下延設板87が設けられている。左下延設板86および右下延設板87は、組み立てた状態の本体部C3においては、本体部C3の内側に向けて折り曲げられており、下方へのダスト室81の開口の大きさを小さく抑制している。
本体部C3の左延設板25には、包装容器下壁88と、一対の差し込み片89,90と、一対の引っかけ片91,92とが連設されている。包装容器下壁88と、一対の差し込み片89,90とは、蓋82を開閉可能に構成している。
図21および図22を参照して、組み立てた状態の本体部C3においては、一方の差し込み片89が、左下延設板86と包装容器前壁20(より具体的には折り返し部85)との間の隙間に差し込まれている。他方の差し込み片90が、右下延設板87と包装容器前壁20(折り返し部85)との間の隙間に差し込まれている。蓋82を開いたときに、一対の引っかけ片91,92が、左下延設板86および右下延設板87に当接することにより、蓋82の開き角度が規制される。蓋82を閉じたときには、一対の引っかけ片91,92は、左下延設板86および右下延設板87に当接しないとともに、前室底壁24に当接しないようになっている。
蓋82を開いた状態では、ダスト室81は、一対の差し込み片89,90の間と、左下延設板86および右下延設板87の間を通じて、外部に連通する。
包装容器A3のダスト室81に関する構成を、第1および第2実施形態ならびに後述する実施形態に適用してもよい。
図23は、この発明の第4実施形態に係る包装容器A4の斜視図であって、封止前に蓋4が開いた状態を示している。図24は、包装容器A4の斜視図であって、蓋4が閉じられ封止された状態を示している。図25は、包装容器A4の斜視図であって、封止後に蓋4が開けられた状態を示している。
包装容器A4は、本体部C4と、後室Bとを有している。本体部C4は、前述した本体部Cに取り出し窓Gが型紙(図示せず)において形成されたものである。本体部C4の包装容器前壁20は、前述の主体部60(図2参照)と同形にU字状に形成されている。
すなわち、本体部C4の包装容器前壁20の上部前面には、蓋4が開かれたときに現れる開口部としての取り出し窓Gが形成されている。図23に示すように、取り出し窓Gは、開封前はフィルムシート95で覆われている。
フィルムシート95は、合成樹脂製の薄いフィルムからなる。また、フィルムシート95は、包装容器前壁20における取り出し窓Gの周囲に所要の接着代を確保できるように、取り出し窓Gよりも大きく形成されている。また、フィルムシート95は、蓋4の裏面と同じ大きさに、またはこれよりも大きく形成されてもよいが、蓋4からはみ出さないように、蓋4よりも小さく形成されるのが好ましい。
図23および図24を参照して、封止状態では、フィルムシート95と包装容器前壁20の上部前面とは、この間に介在する接着剤96により接着されている。また、フィルムシート95と、蓋4の裏面とは、この間に介在する接着剤97により接着されている。接着剤96および接着剤97は、具体的には、前述した両面接着シートにより構成されている。なお、接着剤96,97としては、ホットメルトや水溶接着剤などを用いても良い。例えば、フィルムシート95と蓋4の裏面とを接着する接着剤97の接着力が、フィルムシート95と包装容器前壁20の前面とを接着する接着剤96の接着力よりも強く設定されている。
これにより、蓋4を開いて開封すると、図25に示すように、蓋4と共にフィルムシート95が包装容器前壁20の上部前面(具体的には、取り出し窓Gの周囲部分)から取り外され、取り出し窓Gが現れる。
また、接着剤96,97の接着力は、接着後に剥がされると著しく低下するように設定されている。開封時に剥がされたフィルムシート95は、包装容器前壁20と再接着できないようになっている。
このように、取り出し窓Gを覆うフィルムシート95と接着剤96,97とにより、改竄防止機能を備える紙製包装容器A4を実現することができる。例えば、蓋4が開封されると、フィルムシート95が包装容器前壁20から剥がされて、取り出し窓Gが現れるので、その後、蓋4が閉じられても、開封済みであることが容易に判る。
また、取り出し窓Gおよびこれを覆うフィルムシート95は、蓋4が閉じて包装容器前壁20とオーバーラップした状態では、蓋4に遮られて見えないように設けられているのが好ましい。この場合、蓋4が閉じた状態の包装容器A4の見栄えを良くすることができる。
また、フィルムシート95は、薄い紙やアルミホイルなどの金属箔を用いたものでも良い。更に、接着剤96の接着力が強くなるよう設計し、蓋4を開いて開封した時にフィルムシート95の一部が破れて、包装容器前壁20に接着したまま残存するようにしても良い。
なお、包装容器A4の改竄防止機能に関する構成を、前述の各実施形態に適用してもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 後室後壁
1L 左辺
1R 右辺
1U 上辺(後壁の上縁)
1D 下辺
2 後室左側壁
2L 左端縁
3 後室右側壁
3R 右端縁
4 蓋(フラップ部材)
5 後室底壁
5D 下端縁
6 左延設片
6A J字端縁
7 右延設片
7A J字端縁
8 前延設板
9 切込み
10 第1蓋部
11 第2蓋部
11A 先端縁
12 第1の折りガイド
13 第2の折りガイド
14 第1片
15 第2片
16 後室前壁
17 ストッパ
20 包装容器前壁
20L 左辺
20R 右辺
20D 下辺
21 切込み
22 包装容器左側壁
22L 左端縁
23 包装容器右側壁
23R 右端縁
24 前室底壁
24D 下端縁
25 左延設板
26 右延設板
27 前室後壁
27A 先端縁
30 係止片
31 ミシン目ライン
32 包装容器後壁
42 食品ユニット(食品)
60 主体部
61 切欠き可能部(前壁の上部)
62 ミシン目ライン(切り離し加工ライン)
63 接着剤(接着手段、両面接着シート)
71,72 接続面
81 ダスト室
82 蓋
83 係止片
83a 切り込み
84 切欠き
85 折り返し部
86 左下延設板
87 右下延設板
88 包装容器下壁
89,90 差し込み片
91,92 引っかけ片
95 フィルムシート
96,97 接着剤
A,A2,A3,A4 包装容器
B,B2,B3 後室
C,C2,C3,C4 本体部(収容室)
D 取り出し窓
E 収容空間
F 取り出し口
G 取り出し窓(開口部)
H 収容空間
I 前空間
J 後空間
K 取り出し口
L 前室
M 挿入口
X,X2,X3 型紙
Y,Y2,Y3 型紙
Z 所定量

Claims (9)

  1. 食品を収容するための紙製包装容器であって、
    前壁および後壁を含む収容室と、
    前記後壁の上縁から上方へ延び出すように延設されており、前方および下方へ折り曲げられることによって、前記収容室の上面を覆い、且つ、前記前壁の少なくとも上部前面とオーバーラップして、前記収容室を閉じるフラップ部材と、
    前記前壁の上部前面と前記フラップ部材との間に介在され、前記フラップ部材を前記前壁の上部前面に接着している接着手段と、
    前記オーバーラップした前記フラップ部材によって見えないように前記前壁の上部に配置され、前記前壁から分離可能な分離部と、を備え
    前記収容室は、
    前方に位置する前室と、
    前記前室の後方に隣接され、前記前室に対して上方へスライド移動可能に組み合わされた後室とを含み、
    前記フラップ部材は、前記後室の後壁の上縁から上方へ延び出すように延設されており、
    前記分離可能な前壁の上部は、前記前室の前壁に設けられていることを特徴とする紙製包装容器。
  2. 前記分離部は、前記前室の前壁の上部に形成されていて、当該上部を前記前室の前壁から分離可能な切り離し加工ラインで囲まれた領域を含むことを特徴とする、請求項1記載の紙製包装容器。
  3. 前記フラップ部材を開くと、当該フラップ部材と接着された前記前室の前壁の上部に配置された分離部が、前記前室の前壁から分離して前記フラップ部材とともに開き、前記前室の前壁の上部に前記室に通じる開口部が現れることを特徴とする、請求項1または2に記載の紙製包装容器。
  4. 前記切り離し加工ラインは、前記前室の前壁に断続的に形成された短い切り込みを有するミシン目ラインを含むことを特徴とする、請求項2に記載の紙製包装容器。
  5. 前記接着手段は、両面接着シートを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の紙製包装容器。
  6. 前記収容室の下部に設けられ、前記収容室の下壁を開くことにより開閉することができるダスト室を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の紙製包装容器。
  7. 前記後室は、前記前室との組み合わせを解除することにより、独立して使用可能な包装容器を形成していることを特徴とする、請求項に記載の紙製包装容器。
  8. 前記前室の前壁の上部には、前記フラップ部材が開かれたときに現れる前記開口部が形成されており、
    当該開口部は、前記分離部としてのフィルムシートで覆われていて、
    前記フィルムシートは、前記フラップ部材と接着されていて、前記フラップ部材を開くと、当該フラップ部材と共に開口部から取り外されることを特徴とする、請求項1、5〜のいずれか一項に記載の紙製包装容器。
  9. 前記前室の前壁の上部の開口部およびこれを覆うフィルムシートは、前記フラップ部材が閉じて前記前室の前壁とオーバーラップした状態では、前記フラップ部材に遮られて見えないように設けられていることを特徴とする、請求項に記載の紙製包装容器。
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