JP6053353B2 - 積層不織布の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱可塑性樹脂からなる長繊維ウエブの溶融固化物が、短繊維不織布の中に積層されてなる積層不織布に関するものである。
短繊維ウエブは高圧液体流により容易に交絡するため数多く用いられている。特にスパンレース不織布は、構成繊維同士が水流の作用によって交絡して形態を保持しているため、繊維間空隙が大きく、柔軟性に優れるという特徴があり、このため、ワイパー等、特に直接、肌に触れる用途に好適に用いられている。
しかし、肌に触れる用途に用いられるワイパー等には、時に、拭いた際のゴシゴシ感が求められる場合がある。このような要求に対応する方法として、木綿のような柔らかい繊維にポリエステル等の固い繊維を混綿する方法がある。しかしながら、この方法では、ゴシゴシ感が不十分であるばかりか、肌に触れる面にポリエステル繊維が現れることになり、アレルギー等がある場合は使用できないという問題点があった。
特許文献1には、水流交絡処理前の長繊維ウエブに、低温かつ低圧の熱エンボス加工を施して繊維同士を擬似接着させ、次いで、この擬似接着が施された長繊維ウエブと短繊維ウエブとを積層した積層物に水流交絡を施し、水圧によって、長繊維同士の擬似接着を解除し、長繊維が動きやすい状態にして、すなわち、短繊維が絡みやすい状態として、交絡一体化した不織布を得ることが記載されている。しかしながら、得られた不織布は、不織布内部に長繊維が堆積して存在しているため、短繊維のみからなるスパンレース不織布と比較すると、機械的強力は向上するが、ゴシゴシ感が向上するものではなかった。
特許第3201671号公報
本発明は、上記問題を解決し、短繊維不織布が有する肌触りの良好さを保持し、かつゴシゴシ感を有する不織布を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、短繊維不織布の中に、熱可塑性樹脂からなる長繊維ウエブの溶融固化物が積層されてなる積層不織布が、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は下記の通りである
(1)熱可塑性樹脂からなる長繊維ウエブの一方の表面に短繊維ウエブAを積層し、もう一方の表面に短繊維ウエブBを積層し、
高圧液体流を用いた繊維同士の交絡処理によりこれらを一体化した後、
得られたシートを、長繊維ウエブを構成する熱可塑性樹脂の融点以上の温度であり、かつ短繊維ウエブが溶融しない温度あるいは短繊維ウエブが熱の影響を受けない温度で熱処理して、熱可塑性樹脂からなる長繊維ウエブを溶融した後、前記熱可塑性樹脂を長繊維ウエブの形状が保たれていない不定形に固化することにより、
熱可塑性樹脂からなる不定形の溶融固化物を、短繊維ウエブAから形成された短繊維不織布Aと、短繊維ウエブBから形成された短繊維不織布Bとの間に積層することを特徴とする積層不織布の製造方法。
本発明によれば、熱可塑性樹脂からなる長繊維の溶融固化物が、短繊維不織布の中に積層されているので、積層不織布は、短繊維不織布が有する肌触りの良好さを保持し、かつゴシゴシ感を有することができる。
本発明の積層不織布は、熱可塑性樹脂からなる長繊維ウエブの両面に短繊維ウエブを積層して交絡により一体化した後、加熱することにより製造できるので、長繊維ウエブの両面に積層する短繊維ウエブの目付を適宜変更することにより、肌当たりの感触を容易に調節することができる。
次に本発明を詳細に説明する。
本発明の積層不織布は、熱可塑性樹脂からなる長繊維ウエブの溶融固化物が、短繊維不織布Aと短繊維不織布Bとの間に積層されてなるものである。溶融固化物が短繊維不織布中に積層されることで、積層不織布はゴシゴシ感を有することができる。
長繊維ウエブを構成する熱可塑性樹脂の融点は200℃以下であることが好ましく、150℃以下であることがより好ましい。熱可塑性樹脂の融点が200℃より高いと、この長繊維ウエブを溶融固化物とするのに、熱処理温度が高くなり、コスト的に不利である。すなわち、後述する積層不織布の製造方法、すなわち、この熱可塑性樹脂からなる長繊維ウエブを熱処理して長繊維を溶融する方法においては、熱処理温度が高くなり、コスト的に不利である。
長繊維ウエブを構成する熱可塑性樹脂としては、ポリエステル系重合体、ポリオレフィン系重合体、ポリアミド系重合体、アクリル系重合体、ポリビニルアルコール系重合体およびこれらを主成分とした共重合体や、これらの重合体を複数ブレンドしたブレンド体が挙げられる。
また、ポリ乳酸系重合体(例えば、ポリ(D−乳酸)、ポリ(L−乳酸)、D−乳酸とL−乳酸との共重合体(D、L−乳酸共重合体)、D−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、L−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、あるいはD−乳酸とL−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体)などの植物由来熱可塑性樹脂は、自然環境保護の見地から好適である上、生分解性を有する。したがって、長繊維ウエブを構成する熱可塑性樹脂として植物由来熱可塑性樹脂を用い、また、短繊維不織布を構成する短繊維として例えば木綿等を用いて積層不織布を構成すると、自然環境中で分解する生分解性不織布とすることができる。
長繊維ウエブを構成する長繊維の断面形状は、特に限定されず、円形断面以外に、三角型、四角型、六角型等の多角形状、扁平型、トリローバル型、ヘキサローバル型、W型、H型Y字型、T字型、C字型、中空形状など種々の異形断面であってもよい。
長繊維の単糸繊度は、1〜20デシテックス程度がよい。単糸繊度が1デシテックス未満になると、交絡処理によって短繊維が長繊維に絡みつきにくくウエブ層同士が一体化しにくい。一方、単糸繊度が20デシテックスを超えると、溶融固化による溶融固化物が粗剛で非常に硬くなり過ぎる傾向にある。
長繊維ウエブの目付や、その溶融固化物の目付は、特に限定されないが、一般的には10〜50g/mであることが好ましく、15〜30g/mであるより好ましい。
長繊維ウエブの目付が10g/m未満では、積層不織布における溶融固化物の目付が少なく、得られる積層不織布にゴシゴシ感が出づらいため、両表面に積層する短繊維不織布の目付によっては、本発明の目的が達成されにくくなる。
逆に、長繊維ウエブの目付が50g/mを超えると、コスト面で不利となるだけでなく、これを溶融すると、短繊維不織布の目付が薄い場合には、溶融固化物の一部が短繊維不織布の表面にまで露出することがあり、好ましくない。
長繊維ウエブは、構成繊維同士が熱接着により一体化したものであることが好ましく、特に熱エンボス加工により熱接着していることが好ましい。熱エンボス加工により熱接着しているウエブは、形態安定性にも優れ、後述する積層不織布の製造方法において、すなわち、この熱可塑性樹脂からなる長繊維ウエブと短繊維ウエブA、Bとを積層してなるシートに高圧液体流処理を行う際において、シートが崩れにくく、好適に用いることができる。
本発明の積層不織布は、上記熱可塑性樹脂からなる長繊維ウエブが、熱可塑性樹脂の融点以上の温度で溶融され、次いで固化されてなる溶融固化物が、短繊維不織布Aと短繊維不織布Bとの間に交絡によって積層されたものである。したがって、溶融固化物の形状は、不定形であり、また溶融固化物の一部は、短繊維不織布を構成する短繊維同士の交絡箇所に埋入していることがある。
短繊維不織布A、Bを構成する短繊維としては、公知の天然繊維、再生繊維、合成繊維等を用いることができ、これらの繊維を単独または複数種混綿したものを用いることができる。なお、短繊維不織布Aを構成する短繊維と、短繊維不織布Bを構成する短繊維は、同じ種類であっても、異なる種類であってもよい。
短繊維不織布A、Bを構成する天然繊維としては、木綿、麻、羊毛、短繊維状に裁断が施された絹が挙げられ、木綿であることが好ましい。木綿としては、晒し加工された晒し綿、織物・編物から得られた反毛であってもよい。
短繊維不織布A、Bを構成する再生繊維としては、銅アンモニアレーヨン、ビスコースレーヨン、溶剤紡糸されたレーヨン(リヨセル)が挙げられる。
これらの天然繊維や再生繊維は、吸水性に優れているため薬液含浸に適しており、洗顔、ボディ、メイク落とし用シートとして好適に用いることができる。
また短繊維不織布A、Bを構成する合成繊維としては、繊維形成性を有する重合体からなるものが挙げられる。繊維形成性を有する重合体としては、ポリエステル系重合体、ポリオレフィン系重合体、ポリアミド系重合体、アクリル系重合体、ポリビニルアルコール系重合体およびこれらを主成分とした共重合体や、これらの重合体を複数ブレンドしたブレンド体が挙げられる。本発明に用いる合成繊維の繊維形態としては、前記重合体単体からなる単相形態であっても、複数種の前記重合体からなる複合形態(芯鞘型複合形態、並列型複合形態、割繊型複合形態)であってもよい。また、繊維の断面形状は、丸形、楕円形、菱形、三角形、T形、井形等の任意の形状を適宜選択すればよい。
合成繊維の融点は、長繊維ウエブを構成する熱可塑性樹脂のそれよりも30℃以上高いことが好ましい。合成繊維の融点を30℃以上高くすることにより、後述する積層不織布の製造方法、すなわち、この合成繊維を含む短繊維ウエブと熱可塑性樹脂からなる長繊維ウエブとを積層してなるシートを熱処理する方法においては、この合成繊維を含む短繊維ウエブは、長繊維ウエブとともに溶融することなく、また熱の影響を受けることなく、積層不織布を製造することができる。
短繊維不織布A、Bの目付は、特に限定されるものではないが、それぞれ、10〜150g/mであることが好ましく、15〜100g/mであることがより好ましい。短繊維不織布A、Bの目付が10g/m未満であると、風合いが劣り、例えば、人体に触れるような用途に用いる場合には不向きとなる上、表層に熱可塑性樹脂からなる長繊維の溶融固化物が現れる場合がある。一方、目付が150g/mを超えると、後述する積層不織布の製造方法、すなわち、短繊維同士を交絡させるための高圧液体流処理を施す方法において、加工のエネルギーが大きくなるためコスト高となり、また、内層部に存在する短繊維相互間の交絡が十分になされないことがある。
本発明の積層不織布においては、短繊維不織布Aの目付が、短繊維不織布Bの目付の1.5倍以上であることが好ましい。このように設計することにより、表面と裏面の拭き心地が異なる積層不織布とすることができる。すなわち、目付が厚い短繊維不織布Aの面で拭くと、滑らかで優しい拭き心地となり、目付が薄い短繊維不織布Bの面で拭くと、ゴシゴシと強く汚れを拭きとれる拭き心地となる。また目付が薄い短繊維不織布Bの面は、すべりが抑制されるので、短繊維不織布Bの面を手にあてて、短繊維不織布Aの面で体を拭くと、より強い力で体を拭くことが可能となり、より強い爽快感を得ることができる。
本発明の積層不織布を製造する方法としては、熱可塑性樹脂からなる長繊維ウエブの一方の表面に短繊維ウエブAを積層し、もう一方の表面に短繊維ウエブBを積層し、高圧液体流を用いた繊維同士の交絡処理によりこれらを一体化した後、得られたシートを、長繊維ウエブを構成する熱可塑性樹脂の融点以上の温度で熱処理して、熱可塑性樹脂からなる長繊維ウエブを溶融した後、固化することにより、熱可塑性樹脂からなる長繊維ウエブの溶融固化物を、短繊維ウエブAから形成された短繊維不織布Aと、短繊維ウエブBから形成された短繊維不織布Bとの間に積層する方法が挙げられる。
上記積層不織布の製造方法において、短繊維ウエブAは短繊維不織布Aを形成するためのものであり、また短繊維ウエブBは短繊維不織布Bを形成するためのものである。短繊維ウエブA、Bには、それぞれ、前述の短繊維不織布A、Bを形成することができる短繊維が使用され、また前述の目付のものが使用される。すなわち、短繊維ウエブA、Bの目付は、それぞれ、10〜150g/mであることが好ましく、15〜100g/mであることがより好ましい。
長繊維ウエブの両面に短繊維ウエブを積層し、高圧液体流処理することにより、それぞれの短繊維ウエブの構成繊維同士は交絡一体化することができ、また、両表面層の短繊維ウエブを構成する短繊維同士が、長繊維ウエブを通して絡み付くことにより両表面層の短繊維ウエブと長繊維ウエブとが一体化することができる。
高圧液体流処理としては、例えば、水流交絡処理が挙げられる。水流交絡処理は、公知の方法により行えばよい。すなわち、短繊維ウエブA/長繊維ウエブ/短繊維ウエブBからなる構成に積層し、この積層物をメッシュ状支持体に担持し、次いで、高圧水流を施すことにより、短繊維ウエブ内の構成短繊維同士が三次元的に交絡するとともに、両表面層に存在する短繊維同士が長繊維ウエブを通して互いに絡む。
高圧水流は、例えば、孔径0.05〜2.0mmの噴射孔が、噴射孔間隔0.05〜10mmで、一列又は複数列配置されている噴射装置を用い、1.5〜30MPaの圧力で、噴射孔から水を噴射することによって得ることができる。
このようにして得られた高圧水流はウエブに衝突して、短繊維に運動エネルギーを与える。この運動エネルギーにより、短繊維ウエブ内の短繊維同士あるいは短繊維ウエブ間の短繊維同士が相互に交絡する。なお、一部の短繊維は、長繊維ウエブを構成する繊維と絡むこともある。
上記高圧液体流により一体化されたシートは、長繊維ウエブを構成する熱可塑性樹脂が溶融する条件で熱処理される。熱処理温度は、熱可塑性樹脂の融点以上に設定すればよい。熱可塑性樹脂の融点より低い温度で熱処理を行うと長繊維ウエブが十分に溶融せず、長繊維ウエブの形状を保ったままとなり、本発明の目的であるゴシゴシ感のある積層不織布を製造することができない。また熱処理時間は、熱処理温度にもよるが、30秒〜1分程度でよい。
なお、この熱処理工程は、水流交絡後のシートの乾燥工程と兼ねてもよいし、次工程で行ってもよいが、次工程で行う場合、乾燥工程の熱処理温度は、長繊維ウエブの融点未満で行うことが好ましい。
熱処理工程後、温度が融点以下に降下した長繊維ウエブは固化して、溶融固化物となる。
上記のように、長繊維ウエブを構成する熱可塑性樹脂の融点以上の温度でシートを熱処理することにより、長繊維ウエブは溶融し、次いで固化することにより、短繊維不織布Aと短繊維不織布Bとの間に、熱可塑性樹脂からなる長繊維ウエブの溶融固化物が積層されてなる積層不織布を得ることができる。
本発明の積層不織布の用途としては、前述したように、洗顔用シート、ボディ用シート、メイク落とし用シート等が挙げられ、このようなシートは、汚れを落とすためや爽快感を出すために、薬液が含浸されたウェットな状態で用いてもよい。本発明の積層不織布は、ウェットな状態でより強いゴシゴシ感が出るため、好適に使用することができる。
さらに、本発明の積層不織布は、中間層の長繊維ウエブの溶融固化物が熱可塑性樹脂により構成されているため、熱エンボス加工や超音波加工等を施すことによって凹凸を付与することができるので、表面に任意の模様を付与することができる。特に両表面に積層する短繊維不織布として木綿等の天然繊維や再生繊維を用いた場合は、人体に接触する不織布表面に、熱可塑性樹脂が存在しないため、これらの加工によって風合いを損ねることがない。本発明の積層不織布は任意の模様が付与できるため、これを用いて、洗顔用シート、ボディ用シート、メイク落とし用シート等として視覚的に美観を有するものを得ることができる。
次に、実施例に基づき本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。なお、実施例、比較例における各種特性値の測定は以下の方法によって実施した。
(1)目付(g/m
JIS L 1906 単位面積当たりの質量に記載の方法に基づき測定した。
(2)融点(℃)
パーキンエルマ社製の示差走査熱量計DSC−7型を用い、昇温速度を10℃/分として測定して得た融解吸熱曲線の極値を与える温度を融点(℃)とした。
(3)繊度(デシテックス)
ウエブの状態における繊維径を50本顕微鏡にて測定し、密度補正して求めた繊度の平均値を繊度(デシテックス)とした。
(4)積層不織布の風合い
下記ウェット状態またはドライ状態とした積層不織布の試料(10×10cm)を用意した。成人男性5名と成人女性5名とに、試料の短繊維不織布Aの面または短繊維不織布Bの面で、自分の腕を拭いてもらい、その拭き心地を下記5段階で評価した。
5:10人以下8人以上がゴシゴシ感があると感じた。
4:7人以下5人以上がゴシゴシ感があると感じた。
3:4人以下3人以上がゴシゴシ感があると感じた。
2:2人以下1人以上がゴシゴシ感があると感じた。
1:誰もゴシゴシ感があると感じなかった。
ウェット状態:実施例1、2、比較例1〜3にて得られた積層不織布を10cm×10cmの大きさに裁断した試料を純水500mLが入った1Lビーカーに入れ、水分を吸わせた後、手で軽く絞った状態。
ドライ状態:実施例1、2、比較例1〜3にて得られた積層不織布を10cm×10cmの大きさに裁断した試料を1時間、25℃、65RH%下で置いた状態。
(5)積層不織布のすべり
上記同様、ウェット状態またはドライ状態とした積層不織布の試料(10×10cm)を用意した。成人男性5名と成人女性5名とに、試料の短繊維不織布Aの面または短繊維不織布Bの面を体にあて、その上に手をおいて体を拭いてもらい、手とそれに接する試料面(体を拭く不織布面の反対側の試料面)とのすべり具合を下記5段階で評価した。
5:10人以下8人以上がすべりづらいと感じた。
4:7人以下5人以上がすべりづらいと感じた。
3:4人以下3人以上がすべりづらいと感じた。
2:2人以下1人以上がすべりづらいと感じた。
1:すべての人がすべりやすいと感じた。
実施例1
熱可塑性樹脂として、共重合ポリエステル樹脂(テレフタル酸:1,6−ヘキサンジオール:1,4−ブタンジオール=100:85:15(モル比)、融点140℃)を用い、長繊維ウエブとして、7デシテックス、目付30g/mの長繊維不織布(スパンボンド不織布)を作成した。
一方、短繊維として、木綿の晒し綿を用い、パラレルカード機にて短繊維ウエブAとして、目付50g/mの不織ウエブを作成し、また、短繊維ウエブBとして、目付15g/mの不織ウエブを作成した。
次いで、短繊維ウエブA/長繊維ウエブ/短繊維ウエブBとなるように積層し、この3層構造の積層物を100メッシュの金網上に積載した。
孔径0.1mmの噴射孔が孔間隔0.6mmで配置された高圧液体流処理機を用いて、短繊維ウエブA側より、40kg/cmの水圧で1回、60kg/cmの水圧で1回、また、短繊維ウエブB側より、60kg/cmの水圧で1回、前記3層構造の積層物に液体流を噴射して、高圧液体流処理を施し、積層物を一体化した。その後、得られたシートの過剰な水分の除去のため、120℃で乾燥処理を施した。
次いで、乾燥処理を施したシートを、150℃で1分間熱処理を行い、本発明の積層不織布を得た。得られた積層不織布の評価結果を表1に示す。
実施例2
短繊維ウエブAの目付を30g/mとした以外は実施例1と同様の条件で、積層不織布を得た。得られた積層不織布の評価結果を表1に示す。
比較例1
短繊維ウエブAと、長繊維ウエブとを用いて、短繊維ウエブA/長繊維ウエブとなるように積層し、この2層構造の積層物を100メッシュの金網上に積載し、また、高圧液体流処理を、短繊維ウエブA側より、40kg/cmの水圧で1回、60kg/cmの水圧で2回行った以外は実施例2の同様の条件で、積層不織布を得た。得られた積層不織布の評価結果を表1に示す。
比較例2
短繊維として、木綿の晒し綿を用い、パラレルカード機にて目付50g/mの短繊維ウエブを作成した。
得られた短繊維ウエブを100メッシュの金網上に積載し、40kg/cmの水圧で1回、60kg/cmの水圧で2回、前記短繊維ウエブに液体流を噴射して、高圧液体流処理を施した。得られた不織布の過剰な水分の除去のため、120℃で乾燥処理を施した。その後、150℃で1分間熱処理を行った。得られた不織布の評価結果を表1に示す。
比較例3
短繊維として、木綿の晒し綿と、ポリエステル繊維(融点256℃、2.2デシテックス、38mm)とを用い、70:30となるように混合し、パラレルカード機にて目付50g/mの短繊維ウエブを作成した。
得られた短繊維ウエブを用いた以外は、比較例2と同様の条件で、不織布を得た。得られた不織布の評価結果を表1に示す。
Figure 0006053353
実施例1〜2の積層不織布は、肌触りの良好さを保持し、かつゴシゴシ感があり、快適な拭き心地であった。
比較例1の積層不織布は、一方の表面に長繊維ウエブの溶融固化物が現れているため、この表面は、すべりにくいものであったが、肌に触れる用途のワイパーとして使用することができず、またアレルギーがある人は使用できないものであった。
比較例2の不織布は、柔らかい拭き心地ではあるものの、ゴシゴシ感は得られなかった。
比較例3の不織布は、比較例2のものよりも強い拭き心地ではあったが、実施例のものと比較すると、ゴシゴシ感は得られなかった。また、この不織布は、皮膚に触れる所に合成繊維があるので、アレルギーがある人は使用できないものであった。

Claims (1)

  1. 可塑性樹脂からなる長繊維ウエブの一方の表面に短繊維ウエブAを積層し、もう一方の表面に短繊維ウエブBを積層し、
    高圧液体流を用いた繊維同士の交絡処理によりこれらを一体化した後、
    得られたシートを、長繊維ウエブを構成する熱可塑性樹脂の融点以上の温度であり、かつ短繊維ウエブが溶融しない温度あるいは短繊維ウエブが熱の影響を受けない温度で熱処理して、熱可塑性樹脂からなる長繊維ウエブを溶融した後、前記熱可塑性樹脂を長繊維ウエブの形状が保たれていない不定形に固化することにより、
    熱可塑性樹脂からなる不定形の溶融固化物を、短繊維ウエブAから形成された短繊維不織布Aと、短繊維ウエブBから形成された短繊維不織布Bとの間に積層することを特徴とする積層不織布の製造方法。
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