JP6051352B2 - コラーゲン吸収促進剤 - Google Patents

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Description

本発明はコラーゲン吸収促進剤に関する。
コラーゲンは、飲食品素材や化粧品素材として使用されており、多くの研究がなされている。特に美容目的でコラーゲンを摂取する場合、摂取したコラーゲンを効率よく体内に吸収することが求められる。
例えば、本出願人は、大麦若葉を含有するコラーゲン吸収促進用組成物を提案した(特許文献1)。しかしながら、特許文献3には単に大麦若葉がコラーゲン吸収促進作用を有することを記載しているに留まり、より良い効果を得るための大麦品種の探索が必要であった。
一方、大麦の普及品種は収量、病虫害抵抗性の基準等に基づき変遷するため、種子の入手困難性やそれに基づく大麦の茎葉の安定供給の困難性等の問題が生じる。さらに、大麦には3万種以上の膨大な数の品種が知られており(非特許文献1)、前記課題を解決しうる特定の大麦品種の探索は容易ではなかった。
特開2011−115046号公報
米国農務省管轄下の遺伝資源データベース「Germplasm Resources Information Network」における大麦の学名「Hordeum vulgare」の検索結果<https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/view2.aspx?dv=web_taxonomyspecies_view_accessionlist&params=:taxonomyid=19333>
本発明は、従前のコラーゲンの吸収性を促進する物質に比べて、より優れたコラーゲン吸収促進作用を示す物質を含有するコラーゲン吸収促進剤を提供することにある。
本出願人は、上記課題を解決するために、種々の物質について鋭意検討を積み重ねたところ、驚くべきことに、ファイバースノウ、シルキースノウ、シュンライ、イチバンボシ及びはるしずく(以下、「特定品種」ともいう)からなる群から選ばれる少なくとも1種の大麦の茎葉の乾燥粉末が、大麦の茎葉の乾燥粉末を含有しないものや大麦の一種であるニシノホシの茎葉の乾燥粉末を含有するものと比べて、摂取するコラーゲンの由来生物種に係わらず、格段に優れたコラーゲン吸収促進作用を示すことを見出した。本発明は、かかる知見に基づき、完成された発明である。
本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]ファイバースノウ、シルキースノウ、シュンライ、イチバンボシ及びはるしずくからなる群から選ばれる少なくとも1種の大麦の茎及び/又は葉の粉砕末を含有するコラーゲン吸収促進剤。
[2]前記抗酸化剤の固形分中の前記大麦の茎及び/又は葉の粉砕末の含有量が、乾燥質量で20質量%以上であることを特徴とする、[1]に記載のコラーゲン吸収促進剤。
[3]前記抗酸化剤の固形分中の前記大麦の茎及び/又は葉の粉砕末の含有量が、乾燥質量で80質量%以下であることを特徴とする、[1]又は[2]のいずれかに記載のコラーゲン吸収促進剤。
本発明のコラーゲン吸収促進剤によれば、特定品種の大麦の茎葉の乾燥粉末を含有することにより、効率的に体内へコラーゲンを吸収することができる。また、本発明のコラーゲン吸収促進剤は、経口投与することによってもコラーゲン吸収促進作用を示し得ることから、本発明の抗酸化剤は、日常的な使用態様で使用することが可能である。
本発明のコラーゲン吸収促進剤は、配合される特定品種の大麦の茎葉の乾燥粉末によって、色味や風味などの嗜好性にも優れている。本発明のコラーゲン吸収促進剤によれば、コラーゲン吸収促進作用を通じて、美容、骨及び軟骨組織の形成、関節疾患の治療及び予防などの種々の効果が期待できる。
本発明のコラーゲン吸収促進剤は、安全性及び嗜好性を兼ね備えた、コラーゲン吸収促進作用を有する産業上極めて有用な組成物であり、種々の形態で消費者に提供することが期待できる。
図1は、コラーゲン吸収促進剤の実施例に係るコントロール群、実施例群及び比較例群の血中Hyp濃度の経時変化を表わした図である。数値は平均値を表わす。 図2は、コラーゲン吸収促進剤の実施例に係るコントロール群、実施例群及び比較例群の血中Hyp濃度のAUCを表わした図である。数値は平均値を表わす。
以下、本発明を詳細に説明する。
[1.大麦の茎及び/又は葉の乾燥粉末]
大麦の品種としては実に3万種以上の品種があることが知られているところ、本発明においては、ファイバースノウ、シルキースノウ、シュンライ、イチバンボシ及びはるしずく(以下、「特定品種」ともいう)から選ばれる少なくとも1の品種の大麦の茎及び/又は葉の乾燥粉末を用いる。本明細書では、「茎及び/又は葉」を茎葉とよぶ場合がある。
特定品種の大麦は、例えば精麦用として、具体的には、麦味噌、麦茶、焼酎、ビールなどの原料として一般的に用いられているものである。本発明においては、これらの品種のうち1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。大麦の茎葉の乾燥粉末は、大麦の葉、茎又はその両方であり、葉及び茎はそれぞれその一部又は全部であってもよい。
特定品種の大麦の茎葉は、成熟期前、すなわち分けつ開始期から出穂開始前期に収穫されることが好ましい。大麦の茎葉は、収穫後、直ちに処理されることが好ましい。処理までに時間を要する場合、大麦の茎葉の変質を防ぐために低温貯蔵などの当業者が通常用いる貯蔵手段により貯蔵される。
本発明で用いる特定品種の大麦の茎葉として、該茎葉から得られる各種の加工物、すなわち、特定品種の大麦の加工物を用いることができる。そのような加工物としては、例えば、茎葉の乾燥粉末、茎葉の粉砕物及びその乾燥粉末(以下、粉砕物の乾燥粉末のことを「粉砕末」ともいう)、茎葉の細片化物及びその乾燥粉末(以下、細片化物の乾燥粉末のことを「細片化末」ともいう)、茎葉の搾汁及びその乾燥粉末(以下、搾汁の乾燥粉末のことを「搾汁末」ともいう)、茎葉のエキス及びその乾燥粉末(以下、エキスの乾燥粉末のことを「エキス末」ともいう)などが挙げられる。
大麦の茎葉を粉砕物及びその乾燥粉末化するには従来公知の方法を用いることができる。そのような方法としては、大麦の茎葉に対して、乾燥処理及び粉砕処理を組み合わせた方法を用いることができる。乾燥処理及び粉砕処理はいずれを先に行ってもよいが、乾燥処理を先に行うことが好ましい。乾燥粉末化は、この方法に、さらに必要に応じブランチング処理、殺菌処理などの処理から選ばれる1種又は2種以上の処理を組み合わせてもよい。また、粉砕処理を行う回数は1回でも、2回以上の処理を組合せてもよいが、粗粉砕処理を行った後に、より細かく粉砕する微粉砕処理を組合せることが好ましい。
ブランチング処理とは、茎葉の緑色を鮮やかに保つための処理であり、ブランチング処理の方法としては、熱水処理や蒸煮処理などが挙げられる。
熱水処理としては、例えば、80〜100℃、好ましくは90〜100℃の熱水又は水蒸気中で、大麦の茎葉を60〜180秒間、好ましくは90〜120秒間処理する方法などが挙げられる。また、熱水処理に際して、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩や炭酸水素ナトリウムなどの炭酸水素塩を用いることが好ましく、炭酸水素の塩を熱水に溶解することにより、大麦の茎葉の緑色をより鮮やかにすることができる。
蒸煮処理としては、常圧又は加圧下において、大麦の茎葉を水蒸気により蒸煮する処理と冷却する処理とを繰り返す間歇的蒸煮処理が好ましい。間歇的蒸煮処理において、水蒸気により蒸煮する処理は、例えば、20〜40秒間、好ましくは30秒間行われる。蒸煮処理後の冷却処理は、直ちに行われることが好ましく、その方法は特に限定されないが、冷水への浸漬、冷蔵、冷風による冷却、温風による気化冷却、温風と冷風とを組み合わせた気化冷却などが用いられる。このうち温風と冷風とを組み合わせた気化冷却が好ましい。このような冷却処理は、大麦の茎葉の品温が、好ましくは60℃以下、より好ましくは50℃以下、さらに好ましくは40℃以下となるように行われる。また、ビタミン、ミネラル、葉緑素などの栄養成分に富んだ大麦の茎葉の粉末を製造するためには、間歇的蒸煮処理を2〜5回繰り返すことが好ましい。
殺菌処理は当業者に通常知られている処理であれば特に限定されないが、例えば、温度、圧力、電磁波、薬剤などを用いて物理的又は化学的に微生物を殺滅させる処理であるということができる。乾燥処理及び粉砕処理に追加してブランチング処理を行う場合、ブランチング処理は乾燥処理の前に行われることが好ましい。また乾燥処理及び粉砕処理に追加して殺菌処理を行う場合、殺菌処理は、乾燥処理の後か、粉砕処理の前又は後に行われることが好ましい。
乾燥処理は特に限定されないが、例えば、大麦の茎葉の水分含量が10%以下、好ましくは5%以下となるように乾燥する処理が挙げられる。乾燥処理は、例えば、熱風乾燥、高圧蒸気乾燥、電磁波乾燥、凍結乾燥などの当業者に公知の任意の方法により行われ得る。加熱による乾燥は、例えば、40℃〜140℃、好ましくは80℃〜130℃にて加温により茎葉が変色しない温度及び時間で行われ得る。
粉砕処理は特に限定されないが、例えば、クラッシャー、ミル、ブレンダー、石臼などの粉砕用の機器や器具などを用いて、当業者が通常使用する任意の方法により植物体を粉砕する処理が挙げられる。粉砕された大麦の茎葉は、必要に応じて篩にかけられ、例えば、30〜250メッシュを通過するものを大麦の茎葉の粉末として用いることが好ましい。粒径が250メッシュ通過のもの以下とすることで、さらなる加工時に大麦の茎葉の粉末が取り扱いやすくなり、粒径が30メッシュ通過以上のものとすることで、大麦の茎葉の粉末と他の素材との均一な混合が容易になる。
具体的な粉砕末の製造方法としては、例えば、大麦の茎葉を切断した後、ブランチング処理を行い、次いで水分含量が10質量%以下、好ましくは5質量%以下となるように乾燥し、その後粉砕する方法が挙げられる(特開2004−000210号公報を参照)。この他にも、例えば、大麦の茎葉を切断した後、ブランチング処理を行い、次いで揉捻し、その後、乾燥し、粉砕する方法(特開2002−065204号公報、特許第3428956号公報を参照);大麦の茎葉を乾燥し、粗粉砕した後、110℃以上で加熱し、さらに微粉砕する方法(特開2003−033151号公報、特許第3277181号公報を参照)などが挙げられる。
大麦の茎葉を細片化する方法は特に限定されないが、例えば、スライス、破砕、細断などの当業者が植物体を細片化する際に通常使用する方法を用いることができる。細片化の一例として、スラリー化してもよい。スラリー化は、大麦の茎葉をミキサー、ジューサー、ブレンダー、マスコロイダーなどにかけ、大麦の茎葉をどろどろした粥状(液体と固体との懸濁液)にすることにより行う。このようにスラリー化することにより、茎葉は、細片の80質量%以上が、好ましくは平均径1mm以下、より好ましくは0.5mm以下、さらに好ましくは0.1mm以下、なおさらに好ましくは0.05mm以下となるように細片化され、流動性を有するようになる。細片化物は凍結乾燥や熱風乾燥などの処理を行い、乾燥粉末(細片化末)にできる。
大麦の茎葉の搾汁液を得る方法は特に限定されないが、例えば、大麦の茎葉又はその細片化物を圧搾する方法、大麦の茎葉の細片化物を遠心やろ過する方法などを挙げることができる。具体的な搾汁液の製造方法の例としては、ミキサー、ジューサーなどの機械的破砕手段によって搾汁し、必要に応じて、篩別、濾過などの手段によって粗固形分を除去することにより搾汁液を得る方法が挙げられる。より具体的には、特開平08−245408号公報、特開平09−047252号公報、特開平5−7471号公報、特開平4−341153号公報などに記載の方法が挙げられ、これらの公知の方法を当業者が適宜選択して実施できる。搾汁液は、必要に応じて濃縮してもよいし、凍結乾燥や熱風乾燥、噴霧乾燥などの処理を行い、乾燥粉末(搾汁末)にできる。
大麦の茎葉のエキスを得る方法は特に限定されないが、例えば、大麦の茎葉又はその細片化物に、エタノール、水、含水エタノールなどの当業者が通常用いる抽出溶媒を加え、必要に応じて撹拌や加温して抽出する方法などを挙げることができる。抽出物は、必要に応じて濃縮してもよいし、凍結乾燥や熱風乾燥、噴霧乾燥などの処理を行い、乾燥粉末(エキス末)にできる。
大麦の茎葉の乾燥粉末の特性は特に限定されないが、例えば、その安息角について、20°〜80°が好ましく、30°〜70°がより好ましく、40°〜60°がさらに好ましく、45°〜55°がなおさらに好ましい。なお、安息角の測定方法は、安息角測定器(アズワン、ASK−01)を用いて、サンプル約50gを高度12cmから半径4.3cmのシャーレ中央に落下させ、次いで山型に堆積したサンプルの高さを測定し、次いでシャーレの半径及び堆積したサンプルの高さから下記式にて安息角を算出できる。
安息角=tan−1(b/a)×180÷π(式中、a=シャーレ半径、b=堆積したサンプルの高さを表わす。)
本発明に用いられる特定品種の大麦の茎葉の乾燥粉末は、水不溶性食物繊維を含み得る。乾燥粉末に含まれる水不溶性食物繊維は、乾燥質量換算で20質量%以上、好ましくは30質量%以上含有することが好ましく、20〜80質量%、好ましくは30〜70質量%、より好ましくは35〜60質量%含有することがより好ましい。
[2.コラーゲン吸収促進剤]
本発明は、大麦の茎葉の乾燥粉末を含有するコラーゲン吸収促進剤に関するものである。
本発明のコラーゲン吸収促進剤は、コラーゲン吸収促進作用を有する物質として、ファイバースノウ、シルキースノウ、シュンライ、イチバンボシ及びはるしずく(特定品種)のいずれか1種又は2種以上の大麦の茎葉の乾燥粉末を少なくとも含有する。
本発明のコラーゲン吸収促進剤は、特定品種の大麦の茎葉の乾燥粉末を含有することによって、コラーゲン吸収促進作用を有するだけでなく、色が鮮やかであることによる見た目の美しさと、風味の良好さとを両立することができるものである。
本発明のコラーゲン吸収促進剤において、大麦の茎葉の乾燥粉末の含有量は、本発明の課題を解決し得る限り特に限定されないが、例えば、大麦の茎葉の乾燥粉末の乾燥質量換算で、0.1wt%以上100wt%以下であり、好ましくは1wt%以上90wt%以下であり、より好ましくは3wt%以上85wt%以下であり、さらに好ましくは5wt%以上80wt%以下である。特定品種の大麦の茎葉の乾燥粉末の含有量が1wt%より少ない場合、所望のコラーゲン吸収促進作用が得られない可能性がある。
本発明のコラーゲン吸収促進剤に用いられる特定品種の大麦の茎葉の乾燥粉末は、優れたコラーゲン吸収促進作用を有する。例えば、特定品種の大麦の茎葉の乾燥粉末を使用することにより、併用したコラーゲンの体内吸収量が増大し、コラーゲンの有する生理活性が増長され得る。
本発明のコラーゲン吸収促進剤は、コラーゲン吸収促進作用を有することから、このような作用を得ることを目的とした種々の形態で利用され得る。本発明のコラーゲン吸収促進剤は特別な処理を加えることなく種々の目的に利用されてもよい。
本発明のコラーゲン吸収促進剤の固形分中、大麦の茎葉の乾燥粉末の含有量は、乾燥質量で、下限値としては、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、10質量%以上がなおさらに好ましく、20質量%以上が特に好ましく、上限値としては、99.9質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、80質量%以下がさらに好ましい。コラーゲン吸収促進作用を十分に発揮するためには、大麦の茎葉の乾燥粉末の含有量が0.1質量%であることが好ましい。
本発明のコラーゲン吸収促進剤の1日の使用量は特に限定されず、使用態様や使用者の使用内容などに応じて適宜設定され得るが、例えば、大麦の茎葉の乾燥粉末の質量換算で、使用者の体重を基準として、1〜6000mg/kgであり、好ましくは1〜4000mg/kgであり、より好ましくは10〜3000mg/kgであり、さらに好ましくは10〜2000mg/kgである。本発明のコラーゲン吸収促進剤の1回の使用量についても同様に特に限定されず、例えば、大麦の茎葉の乾燥粉末の質量換算で、使用者の体重を基準として、0.5〜3000mg/kgであり、好ましくは1〜2000mg/kgであり、より好ましくは5〜1000mg/kgである。
また、本発明のコラーゲン吸収促進剤の1回の使用量は、例えば、大麦の茎葉の乾燥粉末の質量換算で、0.01〜30g、好ましくは0.05〜20g、より好ましくは0.1〜10g、特に好ましくは0.3〜7gとすることができる。同様に、本発明のコラーゲン吸収促進剤の1日の使用量は、例えば、大麦の茎葉の乾燥粉末の質量換算で、0.01〜100g、好ましくは0.05〜70g、より好ましくは0.5〜50g、特に好ましくは1〜30gとすることができる。
本発明のコラーゲン吸収促進剤は、大麦の茎葉の乾燥粉末のみを含むものであってもよいし、大麦の茎葉の乾燥粉末に加えて、その他の成分を含んでもよい。その他の成分としては、例えば、種々の賦形剤、結合剤、滑沢剤、安定剤、希釈剤、増量剤、増粘剤、乳化剤、着色料、香料、添加剤などを挙げることができる。その他の成分の含有量は、本発明のコラーゲン吸収促進剤の利用形態などに応じて適宜選択することができる。
本発明のコラーゲン吸収促進剤は、コラーゲン吸収促進作用を得ることを目的とした種々の形態で利用され得る。本発明のコラーゲン吸収促進剤は、例えば、経口用又は非経口用のコラーゲン吸収促進剤とすることができる。
本発明のコラーゲン吸収促進剤の形態は特に限定されず、任意の形態とすることができる。経口用のコラーゲン吸収促進剤の形態としては、例えば、経口的な使用に適した形態、具体的には、粉末状、粒状、顆粒状、錠状、液状、ペースト状、ハードカプセルやソフトカプセルのようなカプセル状、カプレット状、タブレット状などの各形態が挙げられる。
本発明のコラーゲン吸収促進剤の包装形態は特に限定されず、剤形などに応じて適宜選択できるが、例えば、PTPなどのブリスターパック;ストリップ包装;ヒートシール;アルミパウチ;プラスチックや合成樹脂などを用いるフィルム包装;バイアルなどのガラス容器;アンプルなどのプラスチック容器などが挙げられる。
本発明のコラーゲン吸収促進剤は、粉末状(粉末、顆粒などの粉の形態)であって、水と混合した混合物を経口的に使用する形態であると、腐敗を防ぎ長期保存に適することから好ましい。また本発明のコラーゲン吸収促進剤が粉末状やタブレット状などの固体の形態である場合、上述したように、これを水と混合して液状体となし、経口的に使用することができるが、使用者の好みなどに応じて、固体のまま経口的に使用してもよい。
また、コラーゲンの生理活性を存分に発揮するためには、本発明のコラーゲン吸収促進剤は、特定品種の大麦の茎葉の乾燥粉末とともに、コラーゲンを含むことが好ましい。コラーゲンとしては、由来生物種やその部位、分子量などについて特に限定されず、例えば、牛、豚などの尾、四肢などから得られる哺乳類由来のコラーゲン;鶏のとさか(鶏冠)などから得られる鳥類由来のコラーゲン;マグロ、サメ、タラ、ヒラメ、カレイ、タイ、テラピア、サケ、ナマズ、スズキ、ウナギなどの鰭、皮、鱗などから得られる魚類由来のコラーゲンが挙げられる。コラーゲンは、例えば、公知の方法により、哺乳類、鳥類又は魚類などに由来する原料を加熱して抽出して得られたゼラチンを酵素処理により分解することで得られる。
コラーゲンの平均分子量は特に限定されず、例えば、500〜100000以下であり、好ましくは1000〜50000である。コラーゲンの平均分子量は、コラーゲンが市販品の場合には、供給元から提供される製品情報に従えばよい。また、本発明のコラーゲン吸収促進剤に配合されるコラーゲンの濃度及び量は特に限定されず、例えば、組成物の形態や所望のコラーゲンの生理活性効果に応じて適宜設定できる。コラーゲンの成人1日当たりの使用量の目安は、例えば、0.01g〜100gであり、好ましくは0.1g〜50gである。
コラーゲンは、本発明のコラーゲン吸収促進剤と併用して用いられてもよい。この場合の併用とは、本発明のコラーゲン吸収促進剤と同時に、又は前後して、コラーゲンを使用する目的で使用することをいう。したがって、本発明のコラーゲン吸収促進剤とコラーゲンとを含むキットは、美容、骨及び軟骨組織の形成、関節疾患の治療及び予防などの用途目的のキットとして有用である。また、本発明の別の態様は、特定品種の大麦の茎葉の乾燥粉末を含有する、美容、骨及び軟骨組織の形成、関節疾患の治療及び予防するための医薬組成物である。特に、本発明のコラーゲン吸収促進剤とコラーゲン成分とを含むキットは、上記疾患の治療及び予防などの用途目的のキットとして有用である。
本発明のコラーゲン吸収促進剤は、従来の大麦の茎葉の乾燥粉末が有するコラーゲン吸収促進作用に加えて、特定品種の大麦の茎葉の乾燥粉末に由来するビタミン類、ミネラル類などを多く含むため、これを使用することは、健康維持に有用である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の課題を解決し得る限り、本発明は種々の態様をとることができる。
はるしずく、シュンライ、ファイバースノウ、イチバンボシ及びシルキースノウの茎葉の乾燥粉末が、格別顕著なコラーゲン吸収促進作用を示すことを以下のとおりに実証した。
1.被験物質
実施例1〜5として、はるしずく、シュンライ、ファイバースノウ、イチバンボシ及びシルキースノウを用いた。また、比較例1としてニシノホシを用いた。
2.被験試料の調製
被験試料として、実施例1〜5及び比較例1の大麦の茎葉を用いた。これを水洗いし、付着した泥などを除去し、5〜10cm程度の大きさに切断する前処理を行った。前処理した茎葉を、90〜100℃の熱湯で90秒間〜120秒間、1回のみブランチング処理し、その後、冷水で冷却した。続いて、得られた茎葉を、水分含量が5質量%以下となるまで、乾燥機中で、20分間〜180分間、80℃〜130℃の温風にて乾燥させた。乾燥した茎葉を、ミキサーを用いて、約1mmの大きさに粉砕処理した。得られた大麦の茎葉を、粉砕機を用いて、200メッシュ区分を90%以上が通過するように粉砕処理し、大麦の茎葉の粉砕末を得た。
以下の表1に示す組成のとおりに、大麦の茎葉の粉砕末及びAIN−76をベースとした無繊維高脂肪食(NFHF)を構成する各成分を、乳棒及び乳鉢を用いて飼料中の各成分が均一となるように調製して、10wt%大麦茎葉含有NFHF粉末飼料を得た。また、大麦の茎葉を含まないものとして、NFHF粉末飼料を得た。
Figure 0006051352
3.コラーゲン溶液の調製
豚由来コラーゲンペプチドとして平均分子量2000であるものと、魚由来コラーゲンペプチドとして平均分子量2000であるものとを配合比率が1:1の割合で混合したのち、目開き710μm相当の篩を通過させたものを蒸留水に溶解させ、被験物質溶液中のコラーゲン含有量が250mg/mLとなるようにコラーゲン溶液を調製した。
4.被験動物
6週齢の雄性Wistar系ラット(九動社)にMF固形飼料(オリエンタル酵母工業社)及び水を5日間自由摂取させて馴化した。馴化後の7週齢の雄性Wistar系ラットについて、体重の平均値がほぼ均一となるように下記表2に示すとおりに群分けし、それぞれの粉末飼料を、給餌開始日を0日目として、自由摂取させて飼育した。ただし、群分けでは、試験開始前(−1〜0日目)の糞便個数に各群で有意差がみられないように考慮した(優先順位:体重値>糞便個数)。
Figure 0006051352
5.コラーゲン溶液の投与
給餌開始から29日以上経過の後に、前日から16時間以上絶食させた各群の被験動物に、コラーゲン溶液を20mL/kg(5,000g−コラーゲン/kg)となるようにゾンデを用いて強制経口投与した。
6.評価方法
ヒドロキシプロリン(Hyp)とは、コラーゲンを構成するアミノ酸の約11〜14%を占め、コラーゲンに特徴的に存在していることから、コラーゲンの吸収性の指標として用いられている物質である。そこで、コラーゲン吸収性の指標として血中Hyp濃度を測定した。
コラーゲン溶液投与前(0時間)、投与1、2、3、6時間後に経時的に静脈より一定量採血した。採血後、血液試料を30分間以上室温で放置した後、遠心(8000rpm、20分、4℃)に供することにより、血清を採取した。血清は、血中Hyp濃度の測定に供するまで、−30℃にて保存した。血中HyP濃度は、市販のキット(Hydroxyproline Assay Kit;Bio Vision)を用いて測定した。測定結果について、血中Hyp濃度の経時変化量(=[各時間の測定値]−[0時間の測定値])を表わした図を図1とし、血中Hyp濃度のAUC(血中濃度−時間曲線下面積)を表わした図を図2とした。
7.コラーゲン吸収促進作用評価結果
血中Hyp濃度は、経時変化及びAUCの両方とも、コントロール群に対して、被験物質を用いた試験群の方が高かった。驚くべきことに、実施例群(はるしずく、シュンライ、ファイバースノウ、イチバンボシ及びシルキースノウ)については、比較例群(ニシノホシ)に対して、血中Hyp濃度が高くなるという傾向を示した。したがって、はるしずく、シュンライ、ファイバースノウ、イチバンボシ及びシルキースノウの茎葉の乾燥粉末は、摂取されることにより、血中Hyp濃度を高める、ひいてはコラーゲン吸収性を促進するという効果を有することが示された。
以上の結果から、はるしずく、シュンライ、ファイバースノウ、イチバンボシ及びシルキースノウがコラーゲン吸収促進作用を有することが明らかとなった。すなわち、はるしずく、シュンライ、ファイバースノウ、イチバンボシ及びシルキースノウの大麦茎葉の乾燥粉末はコラーゲン吸収促進剤として有用な素材であり、このような大麦茎葉の乾燥粉末とコラーゲンとを併用して摂取することにより、コラーゲンを体内に効率的に吸収することができ、優れた美容健康組成物を提供することができることが明らかとなった。
本発明のコラーゲン吸収促進剤は、特定品種の大麦の茎葉の乾燥粉末を含有することにより、従前のコラーゲンの吸収性を促進する物質に比べて、より優れたコラーゲン吸収促進作用を示す物質を含有するものであり、コラーゲン吸収促進作用を通じて、美容、骨及び軟骨組織の形成、関節疾患の治療及び予防などの種々の効果が期待できるものである。
本発明は、特定保健用飲食品、栄養機能飲食品、保健機能飲食品、特別用途飲食品、栄養補助飲食品、健康補助飲食品、サプリメント、美容飲食品、その他の健康飲食品、医薬用部外品、化粧品、医薬品として利用できる。

Claims (3)

  1. ファイバースノウ、シルキースノウ、シュンライ、イチバンボシ及びはるしずくからなる群から選ばれる少なくとも1種の大麦の茎及び/又は葉の粉砕末を含有するコラーゲン吸収促進剤。
  2. ファイバースノウ、シルキースノウ、シュンライ、イチバンボシ及びはるしずくからなる群から選ばれる少なくとも1種の大麦の茎及び/又は葉の粉砕末を含有するコラーゲン吸収促進用組成物。
  3. ファイバースノウ、シルキースノウ、シュンライ、イチバンボシ及びはるしずくからなる群から選ばれる少なくとも1種の大麦の茎及び/又は葉の粉砕末を含有するコラーゲン吸収促進用飲食品組成物。
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