JP6049447B2 - 車両用シートのワイヤハーネス配策構造 - Google Patents

車両用シートのワイヤハーネス配策構造 Download PDF

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Description

本発明は、車両用シートにワイヤハーネスを配策するためのワイヤハーネス配策構造に関する。
下記特許文献1に記載された可動式ワイヤハーネスでは、車体からドアに配策されるワイヤハーネスの挿入口と引出口とを有するケースが車体に固定されており、該ケース内部でワイヤハーネスをU字状に蛇行させている。これにより、ドアの開閉に追従してワイヤハーネスのU字状部分を変形させるようにしている。また、このワイヤハーネスとケースとの間には弾性体(弾性部材)が掛け渡されており、ドアの閉止時にワイヤハーネスがケース内へ引き戻されるようにしている。
同様に、下記特許文献2に記載された自動車用スライドドアのワイヤハーネス配策構造では、自動車の車体側からスライドドア側へ配策される中継用ワイヤハーネスが、車体側あるいはスライドドア側に固定されたケース内にU字状に屈曲されて挿通されている。これにより、スライドドアの開閉に追従してワイヤハーネスのU字状部分を変形させるようにしている。また、ワイヤハーネスとケースとの間には弾性部材が掛け渡されており、スライドドアの閉止時にワイヤハーネスがケース内へ引き戻されるようにしている。
特開2001−97147号公報 特開2003−220901号公報
上記特許文献1、2に記載された構成では、ワイヤハーネスがケース内に収容されると共に、弾性部材によってケース内へ引き戻される方向へ付勢されている。このため、ドア又はスライドドア(移動部)の移動に伴うワイヤハーネスの動き方を安定させることができ、ワイヤハーネスが不用意に他部品と干渉しないようにすることができる。しかしながら、専用のケースや弾性部材が必要であるため、コスト高になる。
本発明は上記事実を考慮し、移動部の移動に伴うワイヤハーネスの動き方を安定させることができると共に、低コスト化を図ることができる車両用シートのワイヤハーネス配策構造を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る車両用シートのワイヤハーネス配策構造は、移動部が連結相手に対して一側及び他側へ相対移動可能に連結されると共に、前記移動部にハーネス取出部が設けられるシート本体と、前記移動部の前記ハーネス取出部から前記一側へ延びると共に、長手方向中間部が前記一側へ凸を成す円弧状の一側曲げ部において曲げられて前記他側へ延びるワイヤハーネスと、前記移動部が前記連結相手に対する相対移動範囲の一端及び他端の何れに位置する状態においても、前記ワイヤハーネスの長手方向中間部における前記他側へ延びる部位を、前記ハーネス取出部よりも前記一側で前記連結相手に固定する固定部材と、を備えている。
請求項1に記載の車両用シートのワイヤハーネス配策構造では、移動部が連結相手に対して一側及び他側へ相対移動すると、移動部に設けられたハーネス取出部と、該ハーネス取出部から一側へ延びるワイヤハーネスを連結相手に固定する固定部材との間の距離が変化する。これにより、ワイヤハーネスにおけるハーネス取出部と固定部材との間の部位(以下、可動部という)が変形する。このワイヤハーネスは、移動部のハーネス取出部から一側へ延びると共に、長手方向中間部が一側へ凸を成す円弧状の一側曲げ部において曲げられて他側へ延びており、当該他側へ延びる部位が固定部材によってハーネス取出部よりも一側で連結相手に固定されている。
つまり、このワイヤハーネスの可動部では、一側曲げ部からハーネス取出部までの長さ寸法よりも、一側曲げ部から固定部材までの長さ寸法の方が短く設定されている。これにより、固定部材によって、移動部の移動に伴う一側曲げ部の動きに制約を与えることができる。しかも、ワイヤハーネスの一側曲げ部は、ワイヤハーネスにおける一側曲げ部とハーネス取出部との間の部位が固定部材から離れる方向へ弾性復帰しようとする。つまり、ワイヤハーネスが特定の方向へ弾性復帰しようとするので、移動部の移動に伴うワイヤハーネスの動き方を安定させることができる。また、ワイヤハーネスの一部を固定部材によって連結相手に固定するだけでよいため、低コスト化を図ることができる。
請求項2に記載の発明に係る車両用シートのワイヤハーネス配策構造は、請求項1において、前記固定部材は、前記ワイヤハーネスの長手方向中間部における前記他側へ延びる部位が、前記移動部の移動方向に対して、前記一側曲げ部の曲げ角度を小さくする方向へ傾斜した状態で、前記他側へ延びる部位を前記連結相手に固定する。
請求項2に記載の車両用シートのワイヤハーネス配策構造では、上記のように構成されているため、移動部の移動に伴ってワイヤハーネスの可動部が変形する際に、一側曲げ部に生じる応力が過大にならないようにすることができる。その結果、ワイヤハーネスが、一側曲げ部に生じる過大な応力を緩和するために不特定の方向へ変形することを抑制できる。これにより、移動部の移動に伴うワイヤハーネスの動き方を一層安定させることができる。
請求項3に記載の発明に係る車両用シートのワイヤハーネス配策構造は、請求項1又は請求項2において、前記連結相手は、シートバックであり、前記移動部は、前記シートバックに対する相対移動によって高さ調節可能とされるヘッドレストであり、前記ワイヤハーネスは、前記ヘッドレストに設けられた前記ハーネス取出部から下側へ延びて前記シートバック内に配策され、長手方向中間部が前記シートバックの前後方向から見て下側へ凸を成す円弧状の前記一側曲げ部において曲げられて上側へ延び、前記固定部材は、前記ワイヤハーネスの長手方向中間部における前記上側へ延びる部位を前記シートバックに固定する。
請求項3に記載の車両用シートのワイヤハーネス配策構造では、ヘッドレストがシートバックに対して上側及び下側へ相対移動すると、ヘッドレストに設けられたハーネス取出部と、該ハーネス取出部から下側へ延びるワイヤハーネスをシートバックに固定する固定部材との間の距離が変化する。これにより、ワイヤハーネスにおけるハーネス取出部と固定部材との間の部位(可動部)が変形する。このワイヤハーネスは、ヘッドレストのハーネス取出部から下側へ延びてシートバック内に配策される共に、長手方向中間部がシートバックの前後方向から見て下側へ凸を成す円弧状の一側曲げ部において曲げられて上側へ延びており、当該上側へ延びる部位が固定部材によってハーネス取出部よりも下側でシートバックに固定されている。
つまり、このワイヤハーネスの可動部では、一側曲げ部からハーネス取出部までの長さ寸法よりも、一側曲げ部から固定部材までの長さ寸法の方が短く設定されている。これにより、固定部材によって、ヘッドレストの移動に伴う一側曲げ部の動きに制約を与えることができる。しかも、ワイヤハーネスの一側曲げ部は、ワイヤハーネスにおける一側曲げ部とハーネス取出部との間の部位が固定部材から離れる方向(ここではシート幅方向一側)へ弾性復帰しようとする。つまり、ワイヤハーネスが特定の方向へ弾性復帰しようとするので、ヘッドレストの移動に伴うワイヤハーネスの動き方を安定させることができる。その結果、ワイヤハーネスがシートバックの前後方向に不用意に動いて他の部品と干渉しないようにすることができるので、当該干渉に起因する異音の発生を防止することができる。
請求項4に記載の発明に係る車両用シートのワイヤハーネス配策構造は、請求項3において、前記シートバックの背面には、板厚方向が前記シートバックの前後方向に沿ったバックボードが設けられ、前記固定部材は、前記ワイヤハーネスの長手方向中間部における前記上側へ延びる部位を前記バックボードに固定する。
請求項4に記載の車両用シートのワイヤハーネス配策構造では、ヘッドレストのハーネス取出部から下側へ延びてシートバック内に配策されるワイヤハーネスが、固定部材によってバックボードに固定される。このバックボードは、板厚方向がシートバックの前後方向に沿う状態でシートバックの背面に設けられているため、長手方向中間部がシートバックの前後方向から見て下側へ凸を成す円弧状の一側曲げ部において曲げられて上側へ延びるワイヤハーネスを簡単な構成でバックボードに固定することができる。しかも、ワイヤハーネスの一部がバックボードに拘束されるため、ワイヤハーネスがシートバック内で不用意に動くことを効果的に抑制できる。
請求項5に記載の発明に係る車両用シートのワイヤハーネス配策構造は、請求項4において、前記ワイヤハーネスは、前記固定部材を介して前記一側曲げ部とは反対側に設けられた中間コネクタ部において分割可能とされ、前記中間コネクタ部が前記バックボードに固定される。
請求項5に記載の車両用シートのワイヤハーネス配策構造では、ワイヤハーネスが中間コネクタ部において分割可能とされているため、ワイヤハーネスにおける中間コネクタ部よりもヘッドレスト側の部位をヘッドレストと共にアッセンブリ化することができる。これにより、製造を容易にすることができる。しかも、中間コネクタ部が、ワイヤハーネスにおける固定部材を介して一側曲げ部とは反対側(非可動部)に設けられており、バックボードに固定されるため、中間コネクタ部が不用意に動いて他部品と干渉しないようにすることができる。
以上説明したように、本発明に係る車両用シートのワイヤハーネス配策構造では、移動部の移動に伴うワイヤハーネスの動き方を安定させることができると共に、低コスト化を図ることができる。
本発明の実施形態に係る車両用シートの部分的な構成を示す斜視図である。 同車両用シートが備えるワイヤハーネスの可動部周辺の構成を示す正面図である。 同車両用シートに部分的な構成を示し、(A)はヘッドレストがロアモースト位置に位置する状態の図であり、(B)はヘッドレストがアッパモースト位置に位置する状態の図である。 同車両用シートの比較例を示す図1に対応した斜視図である。
以下、図1〜図4を用いて、本発明の実施形態に係る車両用シートのワイヤハーネス配策構造について説明する。
(構成)
図1に示されるように、本実施形態に係る車両用シートのワイヤハーネス配策構造は、車両用シートの本体部を構成するシート本体12を備えている。なお、各図中に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印Wは、シート本体12の前方向、上方向、及び幅方向(左右方向)を示している。
このシート本体12では、移動部としてのヘッドレスト14が、連結相手としてのシートバック16に連結されている。このシートバック16は、車体床部に連結されたシートクッション(何れも図示省略)の後端部に傾倒可能に連結されている。以下、単に前後、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、シートバック16の前後方向、シートバック16の上下方向を示すものとする。
上記シートバック16は、骨格部材であるシートバックフレーム18を備えている。シートバックフレーム18は、シート幅方向に対向して配置された左右一対のサイドフレーム20と、左右のサイドフレーム20の上端部同士を繋ぐ逆U字状のアッパフレーム22と、を備えている。左右のサイドフレーム20は、板金材料によって形成されており、アッパフレーム22は、パイプ材によって構成されている。さらに、シートバックフレーム18の背面側でアッパフレーム22の左右の脚部間には、板金製のアッパパネル24が掛け渡されている。また、図示は省略するが、シートバックフレーム18の背面側で左右のサイドフレーム20の下端部間には、板金製のロアパネルが掛け渡されている。
このシートバックフレーム18には、シートバック表皮26によって覆われた図示しないシートバックパッドが取り付けられている。また、左右のサイドフレーム20間には、複数のシートバックスプリング28(ここでは所謂Sバネ)が上下に並んで掛け渡されており、これらのシートバックスプリング28によってシートバックパッドが後方側から弾性的に支持されている。さらに、シートバックフレーム18の前面側でアッパフレーム22の左右の脚部間には、略U字状に曲げ加工されたワイヤ30が掛け渡されており、当該ワイヤ30によってシートバックパッドの上部が後方側から支持されている。
また、シートバックフレーム18の背面側には、バックボード32が設けられている。このバックボード32は、板厚方向がシートバック16の前後方向に沿う状態で配置されており、アッパパネル24及びロアパネルに固定されている。このバックボード32は、シートバック16の背面の意匠面を構成している。
アッパフレーム22の上端部には、左右一対のヘッドレストサポートブラケット34が固定されている。これらのヘッドレストサポートブラケット34には、それぞれヘッドレストサポート36が装着されている。これらのヘッドレストサポート36は、ヘッドレスト14に対応している。
ヘッドレスト14は、骨格部材であるヘッドレストフレーム38を備えている。このヘッドレストフレーム38は、パイプ材が曲げ加工されることにより略逆U字状に形成されている。このヘッドレストフレーム38の上部側には、ヘッドレスト表皮40によって覆われた図示しないヘッドレストパッドが取り付けられている。ヘッドレストフレーム38の左右の脚部の下部側は、ヘッドレストパッドから下方側へ突出しており、左右のヘッドレストサポート36に上方側から挿入されている。これにより、ヘッドレスト14がシートバック16の上端部に上下方向へ相対移動可能(スライド可能)に連結されている。
但し、一方のヘッドレストサポート36には、ヘッドレスト14の上記相対移動を規制する図示しないロック機構が設けられており、当該ロック機構が備える解除ボタンを操作することにより、ヘッドレスト14の高さ調節が可能になる。なお、図3(A)には、ヘッドレスト14がシートバック16に対する相対移動範囲の下端(ロアモースト位置)に位置する状態が図示されており、図3(B)には、ヘッドレスト14がシートバック16に対する相対移動範囲の上端(アッパモースト位置)に位置する状態が図示されている。
このヘッドレスト14の内部には、電気機器であるヘッドレストモニター42が設けられている。このヘッドレストモニター42は、ヘッドレストフレーム38に固定されており、画面がシート後方側へ露出している。このヘッドレストモニター42の下端部からは、ハーネス取出部46が下側へ向けて突出している。このハーネス取出部46は、樹脂材料によって角筒状に形成されたカバー48の上端開口部から該カバー48の内側に挿入されている。
このカバー48は、上端開口部をシートバック16の上面から露出した状態でシートバック16の上部に埋設されており、板金製のブラケット50を介してアッパフレーム22の上端部における左右のヘッドレストサポートブラケット34の間に固定されている。ヘッドレスト14がシートバック16に対して高さ調節される際には、ハーネス取出部46がカバー48に対して上下方向に相対移動するようになっている。
このハーネス取出部46の下端からは、ヘッドレストモニター42に電力等を供給するためのワイヤハーネス52が下側(一側)へ延びている。このワイヤハーネス52は、カバー48の下端開口部(ハーネス取出口)から下側へ延びており、シートバック16内に配策されている。
カバー48の下端開口部から下側へ延びるワイヤハーネス52は、長手方向中間部が、シートバック16の前後方向から見て下側へ凸を成す円弧状の下側曲げ部52A(一側曲げ部)において曲げられて上側(他側)へ延びており、更にシートバック16の前後方向から見て上側へ凸を成す円弧状の上側曲げ部52B(他側曲げ部)において曲げられてシートバック16の下端部へ延びている。
なお、以下説明の都合上、ワイヤハーネス52において、ハーネス取出部46と下側曲げ部52Aとの間の部位を「下側延部52C」と称し、下側曲げ部52Aと上側曲げ部52Bとの間の部位を「上側延部52D」と称し、上側曲げ部52Bからシートバック16の下端部へ配策された部位を「下方配策部52E」と称する。
このワイヤハーネス52は、上側延部52Dの長手方向中間部が、樹脂製の中間クリップ54(固定部材)によってバックボード32の前面に固定されている。また、このワイヤハーネス52における下方配策部52Eの上部には、中間コネクタ部56が設けられている。この中間コネクタ部56は、コネクタ上部56Aとコネクタ下部56Bとに分割可能とされており、コネクタ下部56Bがバックボード32の前面に固定されている。
つまり、このワイヤハーネス52は、上側延部52Dの長手方向中間部が中間クリップ54によってバックボード32に固定されると共に、下方配策部52Eの上部に設けられた中間コネクタ部56がバックボード32に固定されることにより、下側曲げ部52A及び上側曲げ部52BにおいてS字状に曲げられた状態に保持されている。但し、ヘッドレスト14がシートバック16に対して高さ調節される際には、ワイヤハーネス52におけるハーネス取出部46と中間クリップ54との間の部位(以下、「可動部58」と称する)がヘッドレスト14の移動に伴って変形する(図3(A)及び図3(B)参照)。
ここで、本実施形態では、中間クリップ54がハーネス取出部46よりも下側に位置しているため、図2に示される如く、ワイヤハーネス52における中間クリップ54から下側曲げ部52Aまでの長さ寸法L1が、下側延部52Cの長さ寸法L2よりも短く設定されている。これにより、可動部58は、ヘッドレスト14が図3(A)に示されるロアモースト位置に位置する状態、及び図3(B)に示されるアッパモースト位置に位置する状態の何れの状態においても、シートバック16の前後方向から見て略Jの字状(略しの字状)を成すように配策されている。
また、本実施形態では、中間クリップ54は、ワイヤハーネス52の上側延部52Dが、ヘッドレスト14の移動方向(上下方向)に対して、下側曲げ部52Aの曲げ角度を小さくする方向へ傾斜した状態で、上側延部52Dをバックボード32に固定している。具体的には、シートバック16の前後方向から見た場合に、下側曲げ部52Aと中間クリップ54とが、ハーネス取出部46におけるワイヤハーネス52の取り出し部位から下方へ延びる仮想線V1を介して互いに反対側に位置すると共に、上側延部52Dの中心を通る仮想線V2と前記仮想線V1とが交差するように上側延部52Dが傾斜している。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態では、ヘッドレスト14の高さ調節に伴って、ヘッドレスト14がシートバック16に対して上側及び下側へ相対移動すると、ヘッドレスト14に設けられたハーネス取出部46と、該ハーネス取出部46から延びるワイヤハーネス52をシートバック16に固定する中間クリップ54との間の距離が変化する。これにより、ワイヤハーネス52におけるハーネス取出部46と中間クリップ54との間の部位(可動部58)が変形する。
このワイヤハーネス52の可動部58では、下側曲げ部52Aからハーネス取出部46までの長さ寸法L2よりも、下側曲げ部52Aから中間クリップ54までの長さ寸法L1の方が短く設定されている。これにより、中間クリップ54によって、ヘッドレスト14の移動に伴う下側曲げ部52Aの動きに制約を与えることができる。しかも、ワイヤハーネス52の下側曲げ部52Aは、ワイヤハーネス52の下側延部52Cが中間クリップ54から離れる方向(図2の矢印S方向:シート幅方向一側)へ弾性復帰しようとする。つまり、ワイヤハーネス52が特定の方向へ弾性復帰しようとするので、ヘッドレスト14の移動に伴うワイヤハーネス52の動き方を安定させることができる。その結果、ワイヤハーネス52がシートバック16の前後方向に不用意に動いて他の部品と干渉しないようにすることができるので、当該干渉に起因する異音の発生を防止することができる。また、ワイヤハーネス52の一部を中間クリップ54によってバックボード32に固定するだけでよいため、低コスト化を図ることができる。
なお、図4に示される比較例では、ワイヤハーネス52における下側曲げ部52Aの両端部が中間クリップ54、60によってバックボード32に固定されており、弛みを設けられた下側延部52Cが、ヘッドレスト14の上下方向移動に伴って変形する可動部62とされている。このような構成の場合、可動部62の動く方向が安定しないため、可動部62がシートバック16内の他の部品と干渉することにより異音が発生する可能性があるが、本実施形態では、このような異音の発生を防止することができる。
また、本実施形態では、中間クリップ54は、ワイヤハーネス52の上側延部52Dが、ヘッドレスト14の移動方向(上下方向)に対して、下側曲げ部52Aの曲げ角度を小さくする方向へ傾斜した状態で、上側延部52Dをバックボード32に固定している。これにより、ヘッドレスト14の移動に伴ってワイヤハーネス52の可動部58が変形する際に、下側曲げ部52Aに生じる応力が過大にならないようにすることができる。その結果、ワイヤハーネス52が、下側曲げ部52Aに生じる過大な応力を緩和するために不特定の方向へ変形することを抑制できる。これにより、ヘッドレスト14の移動に伴うワイヤハーネス52の動き方を一層安定させることができる。
さらに、本実施形態では、ワイヤハーネス52の上側延部52Dが中間クリップ54によってバックボード32の前面に固定されている。このバックボード32は、板厚方向がシートバック16の前後方向に沿う状態でシートバック16の背面に設けられているため、シートバック16の前後方向から見て下側へ凸を成す円弧状の下側曲げ部52Aにおいて曲げられて上側へ延びるワイヤハーネス52を簡単な構成でバックボード32に固定することができる。しかも、ワイヤハーネス52の一部(上側延部52D)がバックボード32に拘束されるため、ワイヤハーネス52がシートバック16内で不用意に動くことを効果的に抑制できる。
また、本実施形態では、ワイヤハーネス52が中間コネクタ部56において分割可能とされているため、ワイヤハーネス52におけるコネクタ上部56Aよりもヘッドレスト14側の部位をヘッドレスト14と共にアッセンブリ化することができる。これにより、製造を容易にすることができる。しかも、中間コネクタ部56が、ワイヤハーネス52の下方配策部52E(非可動部)に設けられており、バックボード32に固定されるため、中間コネクタ部56が不用意に動いて他部品と干渉しないようにすることができる。
(実施形態の補足説明)
上記実施形態では、ワイヤハーネス52の下方配策部52Eに中間コネクタ部56が設けられた構成にしたが、本発明はこれに限らず、ワイヤハーネスにおいて中間コネクタ部が設けられる部位は適宜変更可能である。また、ワイヤハーネスが中間コネクタ部を備えていない構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、ワイヤハーネス52の上側延部52Dが、下側曲げ部52Aの曲げ角度を小さくする方向へ傾斜した状態でバックボード32に固定された構成にしたが、本発明はこれに限らず、ワイヤハーネス52の上側延部52Dがシートバック16の上下方向(ヘッドレスト14の移動方向)に沿った状態でバックボード32に固定される構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、ワイヤハーネス52が中間クリップ54(固定部材)によってバックボード32に固定される構成にしたが、本発明はこれに限らず、シートバックにおいてワイヤハーネスが固定される部品は、シートバックの構成によって適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、ヘッドレスト14が移動部とされ、シートバック16が連結相手とされた構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、シートクッションが移動部とされ、該シートクッションがスライド可能に連結される車体床部が連結相手とされる構成にしてもよい。
さらに、上記実施形態では、移動部であるヘッドレスト14が連結相手であるシートバック16に対して上側及び下側へスライド可能に連結された構成にしたが、本発明はこれに限らず、移動部が連結相手に対して一側及び他側へ回転可能(揺動可能)に連結される構成にしてもよい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは勿論である。
12 シート本体
14 ヘッドレスト(移動部)
16 シートバック(連結相手)
32 バックボード
46 ハーネス取出部
52 ワイヤハーネス
52A 下側曲げ部(一側曲げ部)
52D 上側延部(他側へ延びる部位)
54 中間クリップ(固定部材)
56 中間コネクタ部

Claims (5)

  1. 移動部が連結相手に対して一側及び他側へ相対移動可能に連結されると共に、前記移動部にハーネス取出部が設けられるシート本体と、
    前記移動部の前記ハーネス取出部から前記一側へ延びると共に、長手方向中間部が前記一側へ凸を成す円弧状の一側曲げ部において曲げられて前記他側へ延びるワイヤハーネスと、
    前記移動部が前記連結相手に対する相対移動範囲の一端及び他端の何れに位置する状態においても、前記ワイヤハーネスの長手方向中間部における前記他側へ延びる部位を、前記ハーネス取出部よりも前記一側で前記連結相手に固定する固定部材と、
    を備えた車両用シートのワイヤハーネス配策構造。
  2. 前記固定部材は、前記ワイヤハーネスの長手方向中間部における前記他側へ延びる部位が、前記移動部の移動方向に対して、前記一側曲げ部の曲げ角度を小さくする方向へ傾斜した状態で、前記他側へ延びる部位を前記連結相手に固定する請求項1に記載の車両用シートのワイヤハーネス配策構造。
  3. 前記連結相手は、シートバックであり、
    前記移動部は、前記シートバックに対する相対移動によって高さ調節可能とされるヘッドレストであり、
    前記ワイヤハーネスは、前記ヘッドレストに設けられた前記ハーネス取出部から下側へ延びて前記シートバック内に配策され、長手方向中間部が前記シートバックの前後方向から見て下側へ凸を成す円弧状の前記一側曲げ部において曲げられて上側へ延び、
    前記固定部材は、前記ワイヤハーネスの長手方向中間部における前記上側へ延びる部位を前記シートバックに固定する請求項1又は請求項2に記載の車両用シートのワイヤハーネス配策構造。
  4. 前記シートバックの背面には、板厚方向が前記シートバックの前後方向に沿ったバックボードが設けられ、前記固定部材は、前記ワイヤハーネスの長手方向中間部における前記上側へ延びる部位を前記バックボードに固定する請求項3に記載の車両用シートのワイヤハーネス配策構造。
  5. 前記ワイヤハーネスは、前記固定部材を介して前記一側曲げ部とは反対側に設けられた中間コネクタ部において分割可能とされ、前記中間コネクタ部が前記バックボードに固定される請求項4に記載の車両用シートのワイヤハーネス配策構造。
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