JP6048958B2 - 副腎疾患の画像診断剤 - Google Patents

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Description

本発明は、副腎疾患の画像診断剤に関する。
副腎の異常により発症する疾病として、原発性アルドステロン症(PA)が知られている。原発性アルドステロン症は、副腎皮質に腫瘍ができてアルドステロンを過剰に産生し、高血圧や低カリウム血症を引き起こす病気である。原発性アルドステロン症の多くは右か左かのどちらか一方に腫瘍ができ、片側の場合は手術が可能である一方、両側に発症した場合は薬物療法による治療が採用される。したがって、原発性アルドステロン症を発症した場合、腫瘍が片側にあるか両側にあるかの局在診断は、治療方針の決定のため必要となる。
この局在診断として、コンピュータ断層撮影(CT)、アドステロールを用いた副腎シンチグラフィー、副腎静脈サンプリング(AVS)が用いられている。
しかし、CTでは、原理的に機能診断ができない。そのため、副腎に病変を認めても、非機能性腺腫とアルドステロン産生腺腫とを鑑別することが不可能である。
また、アドステロールを用いた副腎シンチグラフィーは、デキサメタゾンによる前処理が必要であること、及び、検査期間が長いといった煩雑さがある。これに加え、近年、副腎シンチグラフィーでのアドステロールの集積はアルドステロンの産生能ではなく副腎腺腫の大きさに依存することが明らかとなった。そのため、アドステロールを用いた診断手法は、PAの局在診断としての精度が極めて低いとされている(非特許文献1)。
本出願時には、AVSは、アルドステロン過剰分泌病変の部位確認のためのゴールドスタンダードとされている(非特許文献2)。しかし、AVSはカテーテルを副腎静脈に挿入して血液を採取するものであり、入院や麻酔が必要になるなど患者側の負担が大きく、医師側には高度な技術が求められる。
そこで、近年、AVSに代わる、非侵襲的なアルドステロン産生腺腫の局所診断を目指し、シングルフォトン断層撮影(SPECT)やポジトロン放出断層撮影(PET)による副腎腺腫の画像化の試みがなされている。特許文献1、2、非特許文献3〜6には、ステロイド生合成酵素(CYPB1又はCYPB2)を標的とした各種放射性化合物が報告されている。たとえば、非特許文献3、6には11C標識メトミデート、非特許文献4、5には18F標識エトミデート、及び、非特許文献5には123I標識ヨードメトミデートが記載されている。
国際公開第2007/144725号 国際公開第2011/151411号
Nomura K,et al.、The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism、1990、Vol.71、p.825〜830 Nishikawa T,et al.、Endocrine Journal、2011、Vol.58、No.9、p.711〜721 Georg Zettinig,et al.、European Journal of Nuclear Medicine and Molecular Imaging、2004、Vol.31、No.9、p.1224〜1230 Wolfgang Wadsak,et al.、European Journal of Nuclear Medicine and Molecular Imaging、2006、Vol.33、No.6、p.669〜672 Stefanie Hahner,et al.、Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism、2008、Vol.93、No.6、p.2358〜2365 Timothy J.Burton,et al.、Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism、2012、Vol.97、No.1、p.100〜109
ステロイド生合成系において、アルドステロン合成酵素(CYP11B2)はアルドステロン合成のみに関与する酵素である一方、ステロイド11β−水酸化酵素(CYP11B1)は、アルドステロン及びコルチゾールの両方の合成に関与する。したがって、アルドステロンの過剰分泌をコルチゾールの過剰分泌と区別して検出するには、CYP11B2に対する選択性が高いことが好ましい。
しかしながら、特許文献1は、CYP11B1を標的とした化合物が記載されている。また、非特許文献5には、メトミデート及びエトミデートは、アルドステロン合成酵素(CYP11B2)よりもステロイド11β−水酸化酵素(CYP11B1)に対する選択性が高いことが報告されている。したがって、特許文献1、及び、非特許文献3〜6の技術は、コルチゾール産生とアルドステロン産生とを区別して検出することが困難である。
これに対し、特許文献2には、CYP11B1に対しCYP11B2の選択性を高めた18F標識化合物が記載されている。一方、SPECTやPETによる副腎腺腫の非侵襲的画像化には、血液や副腎に隣接する臓器(例えば腎臓)に対する集積に比較して、副腎への集積が高いことが求められる。しかしながら、特許文献2には、18F標識化合物の体内分布を確認した例は開示されていない。そのため、特許文献2記載の技術は、隣接臓器に対して副腎選択的に集積できるか否か明らかでない。
また、非特許文献3、6開示の11C標識メトミデートは、11Cの半減期が20分と短く商業的供給が困難である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、CYP11B1に対しCYP11B2への選択性が高く、かつ、血液及び隣接臓器に比較して副腎に対する集積選択性が高い、商業的供給が可能な放射性化合物を提供することにある。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表される放射性化合物又はその塩を含有する、副腎疾患の画像診断剤を提供するものである。
Figure 0006048958
〔式中、R−O(CH 18 を示し、Xは酸素原子を示しnは1又は2の整数を示し、mは1〜3の整数を示す。〕
本発明によれば、CYP11B1に対しCYP11B2への選択性が高く、かつ、血液及び隣接臓器に比較して副腎に対する集積選択性が高い、商業的供給が可能な放射性化合物が提供される。
9‐(5‐[125I]ヨードピリジン‐3‐イル)−1,2,6,7‐テトラヒドロ‐5H‐ピリド[3,2,1‐ij]キノリン‐3‐オンの標識前駆体、及び、その非標識体の合成例を示す図である。 9‐(5‐[125I]ヨードピリジン‐3‐イル)‐1,2,6,7‐テトラヒドロ‐5H‐ピリド[3,2,1‐ij]キノリン‐3‐オン、及び、8‐(5‐[125I]ヨードピリジン‐3‐イル)‐1,2,5,6‐テトラヒドロ‐4H‐ピロロ[3,2,1‐ij]キノリン‐4‐オンの標識合成例を示す図である。 放射性ヨウ素標識体のHPLCを用いた放射化学的純度の分析結果を示す図である。(a)が9‐(5‐[125I]ヨードピリジン‐3‐イル)‐1,2,6,7‐テトラヒドロ‐5H‐ピリド[3,2,1‐ij]キノリン‐3‐オンの結果を示し、(b)が8‐(5‐[125I]ヨードピリジン‐3‐イル)‐1,2,5,6‐テトラヒドロ‐4H‐ピロロ[3,2,1‐ij]キノリン‐4‐オンの結果を示す。 9‐(5‐[125I]ヨードピリジン‐3‐イル)‐1,2,6,7‐テトラヒドロ‐5H‐ピリド[3,2,1‐ij]キノリン‐3‐オンの体内動態分布の時間推移を示す図である。 8‐(5‐[125I]ヨードピリジン‐3‐イル)‐1,2,5,6‐テトラヒドロ‐4H‐ピロロ[3,2,1‐ij]キノリン‐4‐オンの標識前駆体、及び、これらの非標識体の合成例を示す図である。 8‐(5‐[125I]ヨードピリジン‐3‐イル)‐1,2,5,6‐テトラヒドロ‐4H‐ピロロ[3,2,1‐ij]キノリン‐4‐オンの体内動態分布の時間推移を示す図である。 8‐(5‐[125I]ヨードピリジン‐3‐イル)‐1,2,5,6‐テトラヒドロ‐4H‐ピロロ[3,2,1‐ij]キノリン‐4‐オンの血漿中の安定性の評価結果を示す図である。 9‐(5‐(2‐[18F]フルオロエチルオキシ)ピリジン‐3‐イル)‐1,2,6,7‐テトラヒドロ‐5H‐ピリド[3,2,1‐ij]キノリン‐3‐オンの標識前駆体の合成例を示す図である。 9‐(5‐(2‐フルオロエチルオキシ)ピリジン‐3‐イル)‐1,2,6,7‐テトラヒドロ‐5H‐ピリド[3,2,1‐ij]キノリン‐3‐オンの非標識体の合成例を示す図である。 9‐(5‐(2‐[18F]フルオロエチルオキシ)ピリジン‐3‐イル)‐1,2,6,7‐テトラヒドロ‐5H‐ピリド[3,2,1‐ij]キノリン‐3‐オンの標識合成例を示す図である。 9‐(5‐(2‐フルオロエチルオキシ)ピリジン‐3‐イル)‐1,2,6,7‐テトラヒドロ‐5H‐ピリド[3,2,1‐ij]キノリン‐3‐オンの体内動態分布の時間推移を示す図である。 8‐(5‐(2‐[18F]フルオロエチルオキシ)ピリジン‐3‐イル)‐1,2,5,6‐テトラヒドロ‐4H‐ピロロ[3,2,1‐ij]キノリン‐4‐オンの標識前駆体の合成例を示す図である。 8‐(5‐(2‐[18F]フルオロエチルオキシ)ピリジン‐3‐イル)‐1,2,5,6‐テトラヒドロ‐4H‐ピロロ[3,2,1‐ij]キノリン‐4‐オンの非標識体の合成例を示す図である。 8‐(5‐(2‐[18F]フルオロエチルオキシ)ピリジン‐3‐イル)‐1,2,5,6‐テトラヒドロ‐4H‐ピロロ[3,2,1‐ij]キノリン‐4‐オンの標識合成例を示す図である。 8‐(5‐(2‐[18F]フルオロエチルオキシ)ピリジン‐3‐イル)‐1,2,5,6‐テトラヒドロ‐4H‐ピロロ[3,2,1‐ij]キノリン‐4‐オンの体内動態分布の時間推移を示す図である。 CYP11B1及びCYP11B2に対する親和性及び選択性の評価結果を示す図である。(a)、(c)、(e)はCYP11B2に対する阻害曲線を示し、(b)、(d)、(f)はCYP11B1に対する阻害曲線結果を示す。 CYP11B1及びCYP11B2に対する親和性及び選択性の評価結果を示す図である。(a)、(c)はCYP11B2に対する阻害曲線を示し、(b)、(d)はCYP11B1に対する阻害曲線結果を示す。
本発明において、「放射性ハロゲン原子」とは、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素の放射性同位体から選択される少なくとも一種であり、好ましくは、18F,123I,124I,125I,131I又は76Brを用いることができる。
また、本発明では、CYP11B2への親和性の観点から、一般式(1)において、Xは酸素原子を示す放射性化合物又はその塩が好ましい。
また、本発明において、「塩」とは、医薬として許容されるものであればよい。
上記一般式(1)で表される放射性化合物が塩基である場合、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、又は、酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、ピラノシジル酸(グルクロン酸、ガラクツロン酸など)、α‐ヒドロキシ酸(クエン酸、酒石酸など)、アミノ酸(アスパラギン酸、グルタミン酸など)、芳香族酸(安息香酸、ケイ皮酸など)、スルホン酸(p‐トルエンスルホン酸、エタンスルホン酸など)などの有機酸から誘導される塩にすることができる。
また、上記一般式(1)で表される本発明の放射性化合物が酸である場合、例えば、アミノ酸(グリシン、アルギニンなど)、アンモニア、第一級、第二級及び第三級アミン及び環状アミン(ピペリジン、モルホリン、ピペラジンなど)などの有機塩基、又は、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化マンガン、水酸化鉄、水酸化銅、水酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化リチウムなどの無機塩基から誘導される塩にすることができる。
上記一般式(1)中、Rが放射性ハロゲン原子である放射性化合物は、下記一般式(2)で表される。
Figure 0006048958
〔式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を示し、Xは放射性ハロゲン原子を示し、nは1又は2の整数を示す。〕
一般式(2)中、Xは酸素原子が好ましく、Xは放射性ヨウ素原子であることが好ましく、放射性ヨウ素原子としては123I,124I,125I又は131Iが好ましい。また、血液及び隣接臓器に比較して副腎への集積選択性が高いという観点から、nは2の整数が好ましい。
また、上記一般式(1)中、Rが―O(CH―Xである化合物は、下記一般式(3)で表される。
Figure 0006048958
〔式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を示し、Xは放射性ハロゲン原子を示し、nは1又は2の整数を示し、mは1〜3の整数を示す。〕
は酸素原子が好ましく、Xは放射性フッ素原子が好ましい。また、mは2又は3の整数が好ましく、2の整数がより好ましい。また、血液及び隣接臓器に比較して副腎への集積選択性が高いという観点から、nは2の整数が好ましい。
一般式(2)及び(3)で表される放射性化合物は、安定性の観点からは、一般式(3)で表される化合物がより好ましい。
つづいて、本発明の放射性化合物の製造方法について、一般式(2)及び(3)で表される各放射性化合物の製造方法の一態様を例に挙げて説明する。スキーム1は、一般式(2)で表される放射性化合物の標識前駆体の合成経路の一例を示す。
Figure 0006048958
インドリン(n=1)又はテトラヒドロキノリン(n=2)を出発物質とし、最初に、ω‐クロロカルボン酸塩化物のアセトン溶液を用いてアシル化(ステップa)を行い、それに続いて、150℃でのAlCl/NaCl溶融物中での分子内Friedel Craftsアルキル化(ステップb)を行う。0℃でのNBSのDMF溶液を用いるブロム化により、パラ置換型生成物が選択的に産生される(ステップc)。これを、パラジウム触媒反応下で、ビス(ピナコラト)ジボロンとの反応によってボロン酸エステルに転換する(ステップd)。
その後、ボロン酸エステル及び3,5‐ジブロモピリジンのトルエン‐エタノール混合溶液中、炭酸ナトリウム水溶液及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を加え、加熱還流させながら攪拌することによって、鈴木カップリングを行う(ステップe)。得られたオキソ化合物を、Lawessonの試薬を用いて、対応するチオ類似体に誘導体化することができる(ステップf)。これにより、下記一般式(5)で表される化合物が得られる。
Figure 0006048958
〔式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を示し、nは1又は2の整数を示す。〕
一般式(5)で表される化合物又はその塩は、放射性ハロゲン化物イオンとのハロゲン交換により、一般式(2)で表される化合物を得ることができる。たとえば、18Fフッ化物イオンを用いることにより一般式(2)中X18Fを示す化合物が得られ、76Br臭化物イオンを用いることにより一般式(2)中X76Brを示す化合物が得られる。
一般式(2)中、Xが放射性ヨウ素原子である場合は、一般式(5)で表される化合物をトリアルキルスタニル化又はトリアルキルシリル化し、下記一般式(6)で表される化合物を標識前駆体にすることができる。
Figure 0006048958
〔式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を示し、Rはトリアルキルスズ基又はトリアルキルシリル基を示し、nは1又は2の整数を示す。〕
一般式(6)中、Rで示されるトリアルキルスズ基としては、トリ(C1−C6アルキル)スズ基が挙げられ、トリブチルスズ基がより好ましい。トリアルキルシリル基としてはトリ(C1−C6アルキル)シリル基が挙げられ、トリメチルシリル基がより好ましい。
一般式(6)で表される化合物を放射性ヨウ素化反応することにより、一般式(2)で表される化合物(ただし、Xが放射性ヨウ素原子である。)を得ることができる。放射性ヨウ素化反応は、酸性条件下、アルカリ金属放射性ヨウ化物、及び、酸化剤を反応させることにより行うことができる。アルカリ金属放射性ヨウ化物としては、例えば、放射性ヨウ素のナトリウム化合物又は放射性ヨウ素のカリウム化合物を用いることができる。酸化剤としては、例えば、クロラミン‐T、過酸化水素水、過酢酸、N‐クロロスクシンイミド、N‐ブロモスクシンイミド等を用いることができる。
次に、一般式(3)で表される放射性化合物の製造方法の一態様について説明する。スキーム2、3は、一般式(3)で表される放射性化合物の標識前駆体の合成経路の一例を示す。まず、スキーム1の方法に従い、ステップa〜dを経て、インドリン(n=1)又はテトラヒドロキノリン(n=2)からボロン酸エステルを合成する。
Figure 0006048958
また、スキーム2に従い、ω‐ブロモアルカノール(ブロモメタノール(m=1)、2‐ブロモエタノール(m=2)又は3‐ブロモプロパノール(m=3))のヒドロキシ基の保護体と、3‐ブロモ‐5‐ヒドロキシピリジンとをDMF溶液中、炭酸カリウムの存在下、反応させる(ステップg)。
ω‐ブロモアルカノールのヒドロシキ基の保護は、アルコールの保護に使用できるものであれば限定されず、例えば、Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis,P17−245(Wiley−Interscience;4版)に記載されたものを用いることができる。ω‐ブロモアルカノールのヒドロシキ基の保護基(スキーム2中のP)として、好ましくは、トリチル基、モノメトキシトリチル基、ジメトキシトリチル基、トリメトキシトリチル基、メトキシメチル基、1‐エトキシエチル基、メトキシエトキシメチル基、ベンジル基、p‐メトキシベンジル基、2‐テトラヒドロピラニル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t‐ブチルジメチルシリル基、t‐ブチルジフェニルシリル基、アセチル基、プロパノイル基、ピバロイル基、パルミトイル基、ジメチルアミノメチルカルボニル基、アラニル基、2,2,2‐トリクロロエトキシカルボニル基、ベンゾイル基、アリルオキシカルボニル基等を用いることができる。
Figure 0006048958
スキーム1で得られたボロン酸エステルと、スキーム2で得られたピリジン誘導体とをトルエン‐エタノール混合溶液に溶解し、炭酸ナトリウム水溶液及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を加え、加熱還流下攪拌することによって、鈴木カップリングを行う(ステップh)。得られたオキソ化合物を、Lawessonの試薬を用いて、対応するチオ類似体に誘導体化することができる(ステップi)。これにより、下記一般式(7)で表される化合物が得られる。
Figure 0006048958
〔式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を示し、Pはアルコールの保護基を示し、nは1又は2の整数を示し、mは1〜3の整数を示す。〕
一般式(7)で表される化合物は、アルコールの保護基を脱保護した後、ハロゲン化又はスルホニル化することで、下記一般式(8)で表される化合物を標識前駆体として得ることができる。
Figure 0006048958
〔式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を示し、Rはハロゲン原子、置換若しくは非置換のアルキルスルホニルオキシ基、又は、置換若しくは非置換のアリールスルホニルオキシ基を示し、nは1又は2の整数を示し、mは1〜3の整数を示す。〕
一般式(8)中、Rがハロゲン原子であるときは、臭素原子又はヨウ素原子が好ましい。また、置換又は非置換のアルキルスルホニルオキシ基としては、炭素数1〜12のアルキルスルホニルオキシ基が好ましく、置換アルキルスルホニルオキシ基は、水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。また、置換又は非置換のアリールスルホニルオキシ基としては、置換又は非置換のベンゼンスルホニルオキシ基が好ましく、より好ましくは置換ベンゼンスルホニルオキシ基であり、炭素数1〜12のアルキル基、又は、ニトロ基で置換されていることが更に好ましい。一般式(8)中、Rとして好ましくは、メタンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、p‐トルエンスルホニルオキシ基、p‐ニトロベンゼンスルホニルオキシ基又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基が挙げられる。
一般式(8)で表される化合物は、放射性ハロゲン化物イオンと反応させることにより、一般式(3)で表される化合物を得ることができる。例えば、放射性フッ化物イオンを用いることにより、Xが放射性フッ素原子を示す一般式(3)の化合物を得ることができる。放射性フッ素化反応は、塩基存在下に行うことが好ましく、4,7,13,16,21,24‐ヘキサオキサ‐1,10‐ジアザビシクロ[8.8.8]‐ヘキサコサン(商品名:クリプトフィックス222)等の各種相関移動触媒存在下に行ってもよい。
上記一般式(5)又は(6)で表される化合物を標識前駆体として一般式(2)で表される放射性化合物を製造する場合、あるいは、上記一般式(8)で表される化合物を標識前駆体として一般式(3)で表される放射性化合物を製造する場合、上記一般式(5)、(6)及び(8)で表される化合物は、それぞれ塩を形成してもよい。この塩としては、一般式(1)で表される放射性化合物の塩として例示したものと同様なものが挙げられる。
上記一般式(1)で表される放射性化合物又はその塩を医薬として用いる場合には、未反応の放射性ハロゲンイオン及び不溶性の不純物を、メンブランフィルター、種々の充填剤を充填したカラム、HPLC等により精製することが望ましい。
本発明では、このようにして製造された放射性化合物又はその塩から、医薬を調製することもできる。本明細書において「医薬」とは、上記一般式(1)で表される放射性化合物又はその塩を生体内への投与に適した形態で含む処方物であると定義することができる。この医薬は、非経口的に、即ち注射によって投与することが好ましく、水溶液であることがより好ましい。かかる組成物は適宜、pH調節剤、製薬学的に許容される可溶化剤、安定剤又は酸化防止剤などの追加成分を含んでいてもよい。
本発明に係る医薬は、生物体内に導入すると、一般式(1)で表される放射性化合物がアルドステロン産生領域に集積する。そのため、放射能検出器、シングルフォトン断層撮影スキャナー、陽電子放射断層撮影スキャナー、オートラジオグラフィー等を用いて生物体外から非侵襲的に放射線を検出し、画像化して、アルドステロン産生の亢進又は低下を診断することができる。したがって、本発明の医薬は、画像診断剤として使用することができ、具体的には、ポジトロン放出断層撮影用の画像診断剤やシングルフォトン断層撮影用の画像診断剤の用途に用いることができる。例えば、放射性ハロゲン原子として18F、76Br、124I等の陽電子放出核種を用いた場合は、ポジトロン放出断層撮影用の画像診断剤として用いることができ、放射性ハロゲン原子として123Iを用いた場合は、シングルフォトン断層撮影用の画像診断剤として用いることができる。本発明に係る画像診断剤は、好ましくは、アルドステロン過剰産生に起因する副腎疾患(アルドステロン産生腫瘍等)の画像診断に使用することができる。
以下、実施例を記載して本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。なお、下記実施例において、実験に供する各化合物の名称を以下のように定義した。
PAY15:9‐(5‐ヨードピリジン‐3‐イル)‐1,2,6,7‐テトラヒドロ‐5H‐ピリド[3,2,1‐ij]キノリン‐3‐オン
PAY21:8‐(5‐ヨードピリジン‐3‐イル)‐1,2,5,6‐テトラヒドロ‐4H‐ピロロ[3,2,1‐ij]キノリン‐4‐オン
PAY27:9‐(5‐(2‐フルオロエチルオキシ)ピリジン‐3‐イル)‐1,2,6,7‐テトラヒドロ‐5H‐ピリド[3,2,1‐ij]キノリン‐3‐オン
PAY54:8‐(5‐(2‐フルオロエチルオキシ)ピリジン‐3‐イル)‐1,2,5,6‐テトラヒドロ‐4H‐ピロロ[3,2,1‐ij]キノリン‐4‐オン
実施例中、各化合物のNMRスペクトルによる分子構造は、H‐NMRスペクトルで同定した。H‐NMRスペクトルは、NMR装置として、JNM‐AL400 NMRspectrometer(日本電子株式会社)を使用して得た。共鳴周波数は400MHzとし、溶媒は重クロロホルムを用いた。重クロロホルムのシグナルδ7.26を参照として使用した。全ての化学シフトはデルタスケール(δ)上のppmであり、そしてシグナルの微細***については、略号(s:シングレット、d:ダブレット、t:トリプレット、dd:ダブルダブレット、dt:ダブルトリプレット、td:トリプルダブレット、m:マルチプレット、brs:ブロードシグナル)を用いて示した。
参考例1:[125I]PAY15標識前駆体の合成
図1に示すスキームに従い、[125I]PAY15の標識前駆体を合成した。
なお、図1、2中、化合物名は下記のとおりである。
化合物1:9‐ボロン酸ピナコールエステル‐1,2,6,7‐テトラヒドロ‐5H‐ピリド[3,2,1‐ij]キノリン‐3‐オン
化合物2:9‐(5‐ブロモピリジン‐3‐イル)‐1,2,6,7‐テトラヒドロ‐5H‐ピリド[3,2,1‐ij]キノリン‐3‐オン
化合物3:9‐(5‐トリブチルスタニルピリジン‐3‐イル)‐1,2,6,7‐テトラヒドロ‐5H‐ピリド[3,2,1‐ij]キノリン‐3‐オン
1)化合物1の合成
化合物1は、1,2,3,4‐テトラヒドロキノリンを出発物質とし、Jounal of Medicinal Chemistry, 2011,vol.54,p.2307−2319記載の方法に準じて合成した。
2)化合物1から化合物2の合成
アルゴン気流下、化合物1(33mg、0.10mmol)、3,5‐ジブロモピリジン(37mg、0.16mmol)のトルエン−エタノール(1.6/0.4mL)混合溶液に1mol/L炭酸ナトリウム水溶液(630μL、0.63mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(12mg、0.010mmoL)を室温(25℃)攪拌下にて順に加え、同温にて10分攪拌後、加熱還流にて6時間攪拌した。反応終了後、蒸留水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し得られた粗生成物を分取薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン(体積比)=1:1)で精製し、化合物2(22mg、化合物1に対する収率54%)を無色固体で得た。
化合物2:H‐NMR δ:8.72(d,J=1.4Hz,1H),8.61(d,J=1.6Hz,1H),7.99(d,J=1.4Hz,1H),7.31(s,2H),3.91(t,J=5.8Hz,2H),2.96(t,J=7.1Hz,2H),2.86(t,J=5.8Hz,2H),2.69(t,J=7.6Hz,2H),1.99(t,J=6.0Hz,2H)
3)化合物2から化合物3の合成
アルゴン気流下、化合物2(12mg,0.035mmol)、塩化リチウム(4.4mg,0.10mmol)のジオキサン(2.0mL)溶液にビストリブチルスズ(35μL,0.07mmol),tetrakis(triphenylphosphine)palladium(0)(4.0mg,0.003mmol)を室温攪拌下にて順に加え、同温にて10分撹拌後、110℃にて12時間攪拌した。反応終了後、蒸留水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、得られた粗生成物を分取薄層アミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、化合物2に対する化合物3(8.0mg,41%)を得た。また、上記2)で得た化合物2の残りの10mgを用いて同様な操作を繰り返した。
化合物3:H‐NMR δ:8.69(d,J=2.5Hz,1H),8.54(s,1H),7.85(s,1H),7.20(brs,2H),3.92(t,J=5.9Hz,2H),2.97(t,J=7.3Hz,2H),2.88(t,J=6.2Hz,2H),2.70(t,J=7.3Hz,2H),1.99(td,J=5.9Hz,6.2Hz,2H),1.60−1.53(m,6H),1.40−1.30(m,6H),1.17−1.11(m,6H),0.90(t,J=7.2Hz,9H)
参考例2:PAY15(非標識体)の合成
図1に示すスキームに従い、PAY15の非標識体を合成した。
窒素気流下、参考例1で得た化合物3(8.0mg,0.014mmol)のクロロホルム(1.0mL)溶液にヨウ素(2.0mg,0.016mmol)を室温攪拌下にて加え、同温にて30分攪拌後、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで3回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し得られた粗生成物を分取薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、PAY15(4.0mg,85%)を得た。
PAY15:H‐NMR δ:8.76(d,J=1.6Hz,1H),8.73(d,J=1.8Hz,1H),8.17(d,J=1.0Hz,1H),7.19(d,J=0.9Hz,2H),3.91(t,J=5.8Hz,2H),2.96(t,J=7.4Hz,2H),2.86(t,J=6.2Hz,2H),2.69(t,J=7.4Hz,2H),1.98(td,J=6.2Hz,5.9Hz,2H)
参考例3:[125I]PAY15の標識合成
図2に示すスキームに従い、[125I]PAY15の標識合成を行った。すなわち、参考例1で得た化合物3(82μg)に対してメタノール(100μL)中[125I]ヨウ化ナトリウム(7.4MBq)及びN‐クロロスクシンイミド(11μg)で室温(25℃)下において30分処理した後、高速液体クロマトグラフィー(以下、「HPLC」と略記する。)で分離精製し、参考例2で得た非標識体のHPLC保持時間と完全に一致することで[125I]PAY15が得られたことを確認した。[125I]ヨウ化ナトリウムに対する放射化学的収率50%、放射化学的純度は99%以上、比放射能は約2.2TBq/mmolであった。HPLCを用いた放射化学的純度の分析チャートを図3(a)に示す。
[HPLC条件]
カラム:Cosmosil 5C18−AR−II 10×250mm
移動相:アセトニトリル(0.1体積%トリフルオロ酢酸):水(0.1体積%トリフルオロ酢酸)=70:30(体積比)
RI検出器:シンチレーションサーベイメーター、アロカ社
UV検出器:波長254nm、SPD−20A、(株)島津製作所
流速:2.0mL/min
保持時間:10.7分
評価1:体内動態分布実験
参考例3で得た[125I]PAY15のHPLC分取液を濃縮後、生理食塩水で希釈したものを投与液とした。18.5kBq(0.5μCi),100μLを5匹のddyマウス(6週齢)へそれぞれ尾静脈注射した後、5分後に断頭し、血液を採取した後、臓器(副腎、膵臓、心臓、肺、胃、小腸、大腸、肝臓、脾臓、腎臓、甲状腺)を摘出して、重量を計量後、血液及び各摘出臓器の放射能を測定した。また、断頭の時間点を5,15,30,60及び120分後に変えて同様な操作を行った。血液及び各摘出臓器における放射能分布(%dose/g)の平均値±標準偏差を表1に示す。
Figure 0006048958
図4は、表1に示す結果のうち、副腎、血液、肝臓及び腎臓への放射能集積の時間推移を示したものである。副腎には、投与後早い段階で、血液及び周辺組織に対して高い放射能集積が認められた。
参考例4:[125I]PAY21標識前駆体の合成
図5に示すスキームに従い、[125I]PAY21の標識前駆体を合成した。
なお、図2,5中、化合物名は下記のとおりである。
化合物4:8‐(ボロン酸ピナコールエステル)‐1,2,5,6‐テトラヒドロ‐4H‐ピロロ[3,2,1‐ij]キノリン‐4‐オン
化合物5:8‐(5‐ブロモピリジン‐3‐イル)‐1,2,5,6‐テトラヒドロ‐4H‐ピロロ[3,2,1‐ij]キノリン‐4‐オン
化合物6:8‐(5‐トリブチルスタニルピリジン‐3‐イル)‐1,2,5,6‐テトラヒドロ‐4H‐ピロロ[3,2,1‐ij]キノリン‐4‐オン
1)化合物4の合成
化合物4は、インドリンを出発物質とし、Jounal of Medicinal Chemistry,2011,vol.54,p.2307−2319記載の方法に準じて合成した。
2)化合物4から化合物5の合成
アルゴン気流下、化合物4(43mg、0.14mmol)、3,5‐ジブロモピリジン(51mg、0.21mmol)のトルエン−エタノール(1.6/0.4mL)混合溶液に1mol/L炭酸ナトリウム水溶液(860μL、8.6mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(17mg、0.014mmol)を室温(25℃)攪拌下にて順に加え、同温にて10分攪拌後、加熱還流にて18時間攪拌した。反応終了後、蒸留水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し得られた粗生成物を分取薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン(体積比)=2:1)で精製し、化合物5(21mg、化合物4に対する収率54%)を得た。
化合物5:H‐NMR δ:8.71(d,J=1.4Hz,1H),8.60(d,J=1.6Hz,1H),7.97(d,J=1.4Hz,1H),7.29(s,2H),3.91(t,J=5.8Hz,2H),2.94(t,J=7.1Hz,2H),2.84(t,J=5.8Hz,2H),2.69(t,J=7.6Hz,2H)
3)化合物5から化合物6の合成
アルゴン気流下、化合物5(18mg,0.055mmol)、塩化リチウム(6.9mg,0.16mmol)のジオキサン(2.0mL)溶液にビストリブチルスズ(55μL,0.11mmol),tetrakis(triphenylphosphine)palladium(0)(6.3mg,0.0055mmol)を室温攪拌下にて順に加え、同温にて10分攪拌後、加熱還流にて5時間攪拌した。反応終了後、蒸留水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し得られた粗生成物を分取薄層アミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:1)で精製し、化合物6(8.8mg,30%)を得た。
化合物6:H‐NMR δ:8.67(d,J=2.0Hz,1H),8.54(s,1H),7.84(s,1H),7.20(brs,1H),4.14(t,J=8.5Hz,2H),3.25(t,J=8.5Hz,2H),3.04(t,J=7.7Hz,2H),2.73(t,J=7.7Hz,2H),1.70−1.53(m,6H),1.40−1.30(m,6H),1.19−1.11(m,6H),0.90(t,J=7.2Hz,9H)
参考例5:PAY21(非標識体)の合成
図5に示すスキームに従い、PAY21の非標識体を合成した。
窒素気流下、参考例4で得た化合物6(5.3mg,0.010mmol)のクロロホルム(1.0mL)溶液にヨウ素(1.4mg,0.011mmol)を室温攪拌下にて加え、同温にて90分攪拌後、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで3回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し得られた粗生成物を分取薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:1)で精製し、PAY21(3.6mg,quant)を得た。
PAY21:H‐NMR δ:8.76(d,J=1.6Hz,1H),8.71(d,J=1.8Hz,1H),8.15(d,J=1.0Hz,1H),7.18(d,J=0.7Hz,1H),4.14(t,J=8.5Hz,2H),3.25(t,J=8.5Hz,2H),3.04(t,J=7.8Hz,2H),2.73(t,J=7.8Hz,2H)
参考例6:[125I]PAY21の標識合成
図2に示すスキームに従い、[125I]PAY15の標識合成を行った。すなわち、参考例4で得た化合物6(82μg)に対してメタノール(100μL)中[125I]ヨウ化ナトリウム(7.4MBq)及びN‐クロロスクシンイミド(11μg)で室温(25℃)下において30分処理した後、HPLCで分離精製し、参考例5で得た非標識体のHPLC保持時間と完全に一致することで[125I]PAY21が得られたことを確認した。[125I]ヨウ化ナトリウムに対する放射化学的収率50%、放射化学的純度は99%以上、比放射能は約2.2TBq/mmolであった。HPLCを用いた放射化学的純度の分析チャートを図3(b)に示す。
[HPLC条件]
カラム:Cosmosil 5C18−AR−II 10×250mm
移動相:アセトニトリル(0.1体積%トリフルオロ酢酸):水(0.1体積%トリフルオロ酢酸)=60:40(体積比)
RI検出器:シンチレーションサーベイメーター、アロカ社
UV検出器:波長254nm、SPD−20A、(株)島津製作所
流速:2.0mL/min
保持時間:9.9分
評価2−1:体内動態分布実験
参考例6で得た[125I]PAY21のHPLC分取液を濃縮後、生理食塩水で希釈したものを投与液とし、評価1と同様な操作を行った。血液及び各摘出臓器の放射能分布(%dose/g)における平均値±標準偏差を表2に示す。
Figure 0006048958
図6は、表2に示す結果のうち、副腎、血液、肝臓及び腎臓への放射能集積の時間推移を示したものである。[125I]PAY15と同様に、副腎には、投与後早い段階で、血液及び周辺組織に対して高い放射能集積が認められた。なお、ddyマウスにかえて、CD−1(ICR)マウスを用いて同様な操作を行い評価したが、種差間における差は認められなかった。
評価2−2:安定性評価
125I]PAY21の血漿中の安定性について、以下の手順で評価した。CD‐1マウスの心臓から採血し、遠心分離により血漿を取出しコスモナイスフィルター(直径4mm、孔径0.45μm、ナカライテスク社製)に通した。フィルター通液後の血漿350μLを37℃で15分インキュベート後、[125I]PAY21の生理食塩水溶液を18.5kBq(0.5μCi)30μLを加えた。次いで、120分インキュベートした後、100μLを分取して氷冷下のメタノール(500μL)に加えた。さら遠心分離し、上清(400μL)をHPLC分析した。HPLC条件は参考例6に示すHPLC条件で行った。
RI検出器により得られた結果を図7に示す。[125I]PAY21(保持時間9.9分)のピーク面積は約60%であり、[125I]PAY21は血漿中ではおおむね安定であることが示された。
実施例:[18F]PAY27標識前駆体の合成
図8に示すスキームに従い、[18F]PAY27の標識前駆体を合成した。
図8中、化合物名は下記のとおりである。
化合物1:参考例1に同じ
化合物7:3‐ブロモ‐5‐(2‐tert‐ブチルジメチルシリルオキシエチルオキシ)ピリジン
化合物8:9‐(5‐(2‐tert‐ブチルジメチルシリルオキシエチルオキシ)ピリジン‐3‐イル)‐1,2,6,7‐テトラヒドロ‐5H‐ピリド[3,2,1‐ij]キノリン‐3‐オン
化合物9:9‐(5‐(2‐(4‐メチルベンゼンスルホニル)オキシ)エチルオキシ)ピリジン‐3‐イル)‐1,2,6,7‐テトラヒドロ‐5H‐ピリド[3,2,1‐ij]キノリン‐3‐オン
1)化合物1の合成
参考例1と同様な方法に従って合成した。
2)化合物7の合成
アルゴン気流下、3‐ブロモ‐5‐ヒドロキシピリジン(710mg、4.1mmol)、(2‐ブロモエトキシ)‐tert‐ブチルジメチルシラン(1.0mL、4.9mmol)のN,N‐ジメチルホルムアルデヒド(15mL)溶液に炭酸カリウム(1.1g、8.2mmol)を室温(25℃)攪拌下にて加え、同温にて10分攪拌後、80℃にて24時間攪拌した。反応終了後、蒸留水を加え、ジエチルエーテルで4回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し得られた粗生成物を中圧フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン(体積比)=1:99→1:4)で精製し、化合物7(1.1g、3‐ブロモ‐5‐ヒドロキシピリジンに対する収率81%)を褐色固体で得た。
化合物7:H‐NMR δ:8.27(d,J=1.6Hz,1H),8.25(d,J=1.6Hz,1H),7.41(t,J=1.9Hz,1H),4.09(t,J=4.8Hz,2H),3.98(t,J=4.8Hz,2H),0.90(s,9H),0.09(s,6H)
3)化合物1及び7から化合物8の合成
アルゴン気流下、化合物1(50mg,0.16mmol)、化合物7(64μL,0.24mmol)のトルエン−エタノール(2.0/0.5mL)混合溶液に、1mol/L炭酸ナトリウム水溶液(957μL,0.96mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(18mg,0.016mmol)を室温(25℃)攪拌下にて順に加え、同温にて10分攪拌後、70℃にて20時間攪拌した。反応終了後、蒸留水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し得られた粗生成物を分取薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン(体積比)=2:1)で精製し、化合物8(60mg,化合物1に対する収率88%)を無色固体で得た。
化合物8:H‐NMR δ:8.32(d,J=1.8Hz,1H),8.18(d,J=2.7Hz,1H),7.37(d,J=2.7Hz,1H),7.12(d,J=1.8Hz,2H),4.07(t,J=5.0Hz,2H),3.92(t,J=5.0Hz,2H),3.82(t,J=6.0Hz,2H),2.87(t,J=7.5Hz,2H),2.77(t,J=6.2Hz,2H),2.61(t,J=7.5Hz,2H),1.90(td,J=6.2Hz,6.0Hz,2H),0.82(s,9H),0.02(s,6H)
化合物8から化合物9の合成
アルゴン気流下、化合物8(30mg,0.07mmol)のテトラヒドロフラン(1.0mL)溶液にフッ化テトラブチルアンモニウム1.0mol/Lテトラヒドロフラン溶液(85μL,0.85mmol)を0℃攪拌下にて加え、室温(25℃)下で30分攪拌した。反応終了後、反応液に蒸留水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、無色油状物(20mg)を得た。
アルゴン気流下、得られた無色油状物(20mg)、トリエチルアミン(18μL,0.13mmol)の塩化メチレン(2.0mL)懸濁液に塩化p‐トルエンスルホン酸(15mg,0.076mmol)、N,N‐ジメチルアミノピリジン(6mg,0.006mmol)を0℃攪拌下にて加え、室温(25℃)下で10時間攪拌した。反応終了後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し得られた粗生成物を分取薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール(体積比)=20:1)で精製し、化合物9(16mg,化合物8に対する収率54%)を得た。
化合物9:H‐NMR δ:8.44(s,1H),8.14(d,J=2.5Hz,1H),7.82(d,J=8.2Hz,2H),7.36(s,1H),7.34(s,2H),7.20(s,2H),4.42(dd,J=1.8Hz,3.0Hz,2H),4.29(dd,J=1.8Hz,3.0Hz,2H),3.91(t,J=6.0Hz,2H),2.95(t,J=7.5Hz,2H),2.86(t,J=6.2Hz,2H),2.44(s,3H),1.97(td,J=6.2Hz,6.0Hz,2H)
実施例:PAY27(非標識体)の合成
図9に示すスキームに従い、[18F]PAY27の非標識体を合成した。
図9中、化合物名は、下記のとおりである。
化合物1:参考例1に同じ
化合物10:2‐ブロモ‐5‐(2‐フルオロエチルオキシ)ピリジン
1)化合物1の合成
参考例1と同様な方法に従って合成した。
2)化合物10の合成
アルゴン気流下、3‐ブロモ‐5‐ヒドロキシピリジン(980mg,5.6mmol)、2‐フルオロエチル‐4‐メチルベンゼンスルホナート(1.2ml,6.8mmol)のN,N‐ジメチルホルムアミド(15mL)溶液に炭酸カリウム(1.6g,11.3mmol)を室温(25℃)攪拌下にて加え、同温にて10分攪拌後、70℃にて8時間攪拌した。反応終了後、蒸留水を加え、ジエチルエーテルで4回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン(体積比)=1:5)で精製し、化合物10(1.0g,3‐ブロモ‐5‐ヒドロキシピリジンに対する収率82%)を淡黄色液体で得た。
化合物10:H‐NMR δ:8.28(d,1H),8.22(d,1H),7.30(t,1H),4.75(t,1H),4.60(t,1H),4.28(t,1H),4.17(t,1H)
3)化合物1及び化合物10からPAY27の合成
アルゴン気流下、化合物1(50mg,0.16mmol)、化合物10(35μg,0.24mmol)のトルエン−エタノール(2.0/0.5mL)混合溶液に1mol/L炭酸ナトリウム水溶液(957μL、0.96mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(18mg,0.016mmol)を室温(25℃)攪拌下にて順に加え、同温にて10分攪拌後、70℃にて20時間攪拌した。反応終了後、蒸留水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し得られた粗生成物を分取薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン(体積比)=2:1)で精製し、PAY27(40mg,化合物1に対する収率80%)を無色固体で得た。
PAY27:H‐NMR δ:8.46(d,J=1.4Hz,1H),8.39(d,J=2.7Hz,1H),7.38(d,J=2.7Hz,1H),7.22(d,J=1.4Hz,2H),4.80(dt,J=47.4Hz,J=4.0Hz,2H),4.34(dt,J=27.6Hz,J=4.0Hz,2H),3.91(t,J=5.8Hz,2H),2.96(dd,J=7.8Hz,7.1Hz,2H),2.87(t,J=6.2Hz,2H),2.70(dd,J=7.8Hz,7.1Hz,2H),1.99(td,J=6.2Hz,6.0Hz,2H)
実施例:[18F]PAY27の標識合成検討
図10に示すスキームに従い、[18F]PAY27の標識合成を行った。すすなわち、[18F]フッ化カリウムの炭酸カリウム水溶液(1μL,3.7〜7.4MBq(1〜2mCi)、炭酸カリウム濃度66mmol/mL)に、クリプトフィックス222(商品名、2.0mg)のアセトニトリル(300μL)溶液を加え、アルゴン気流下、120℃で共沸脱水を3回行った。残渣へ、実施例で得た化合物9(1.0mg)のアセトニトリル又はジメチルスルホキシド(200μL)溶液を加え、表3に示す温度及び時間で加熱した。室温(25℃)まで冷却した後、反応液をHPLCへ導入し、分離精製し、実施例で得た非標識体のHPLC保持時間と完全に一致することで[18F]PAY27が得られたことを確認した。[18F]フッ化カリウムに対する放射化学的収率は表3に示すとおりであり、HPLCで確認した結果、放射化学的純度はいずれも99%以上であった。
[分取HPLC条件]
カラム:Cosmosil 5C18−AR−II,10×250mm
移動相:アセトニトリル:20mmol/Lリン酸緩衝液(pH2.5)=35:65(体積比)
RI検出器:US−3000 radioHPLC detecter、ユニバーサル技研
UV検出器:波長254nm、SPD−20A、(株)島津製作所
流速:4.0mL/min
保持時間:9.0分
[分析HPLC条件]
カラム:Cosmosil 5C18−AR−II,4.6×150mm
移動相:アセトニトリル:20mmol/Lリン酸緩衝液(pH2.5)=50:50(体積比)
RI検出器:US−3000 radioHPLC detecter、ユニバーサル技研
UV検出器:波長254nm、SPD−20A、(株)島津製作所
流速:1.0mL/min
保持時間:3.0分
Figure 0006048958
実施例:[18F]PAY27の標識合成
18F]フッ化カリウムの炭酸カリウムアセトニトリル水混合溶液(10μL,37MBq(10mCi))を使用した以外は実施例の実験番号6の方法に従い、[18F]PAY27の標識合成を行った。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分離精製し、実施例で得た非標識体のHPLC保持時間と完全に一致することで[18F]PAY27が得られたことを確認した。[18F]フッ化カリウムに対する放射化学的収率86%、放射化学的純度は99%以上であった。HPLCからの分取液を精製水(30mL)で希釈した後、Sep‐Pak Plus PS−2カートリッジ(アセトニトリル(5mL),精製水(5mL)で前処理したもの)へ通し、さらに精製水(10mL)でカートリッジを洗浄した。カートリッジをアルゴンガスで乾燥した後、アセトニトリル(3
mL)で溶出させ、その溶出液を減圧下40℃で濃縮した。
評価3:体内動態分布実験
実施例で得た[18F]PAY27を生理食塩水で希釈して投与液とした。14.8kBq(4μCi)100μLを5匹のddyマウス(6週齢)へそれぞれ尾静脈注射した後5分後に断頭し、血液を採取した後、臓器(副腎、膵臓、心臓、肺、胃、小腸、大腸、肝臓、脾臓、腎臓、大腿骨)を摘出して、重量を計量後、血液及び各摘出臓器の放射能を測定した。また、断頭の時間点を5,15,30,60及び120分後に変えて同様な操作を行った。血液及び各摘出臓器の放射能分布(%dose/g)の平均値±標準偏差を表4に示す。
Figure 0006048958
図11は、表4に示す結果のうち、副腎、血液、肝臓及び腎臓への放射能集積の時間推移を示したものである。副腎には、投与後60分で、血液及び周辺組織に対して高い放射能集積が認められた。
実施例:[18F]PAY54標識前駆体の合成
図12に示すスキームに従い、[18F]PAY54の標識前駆体を合成した。
図12中、化合物名は下記のとおりである。
化合物4:参考例4に同じ
化合物7:実施例に同じ
化合物11:8‐(5‐(2‐tert‐ブチルジメチルシリルオキシエチルオキシ)ピリジン‐3‐イル)‐1,2,5,6‐テトラヒドロ‐4H‐ピロロ[3,2,1‐ij]キノリン‐4‐オン
化合物12:8‐(5‐(2‐(4‐メチルベンゼンスルホニル)オキシ)エチルオキシ)ピリジン‐3‐イル)‐1,2,5,6‐テトラヒドロ‐4H‐ピロロ[3,2,1‐ij]キノリン‐4‐オン
1)化合物4の合成
参考例4と同様な方法に従って合成した。
2)化合物7の合成
実施例と同様な方法に従って合成した。
3)化合物4及び7から化合物11の合成
アルゴン気流下、化合物4(50mg、0.17mmol)、化合物7(19mg、0.25mmol)のトルエン−エタノール(2.0/0.5mL)混合溶液に1mol/L炭酸ナトリウム水溶液(1.0mL,1.0mmol),テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(19mg,0.017mmol)を室温(25℃)攪拌下にて順に加え、同温にて10分攪拌後、70℃にて20時間攪拌した。反応終了後、蒸留水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し得られた粗生成物を分取薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール(体積比)=20:1)で精製し、化合物11(70mg,化合物4に対する収率quant)を得た。
化合物11:H‐NMR δ:8.32(d,J=1.8Hz,1H),8.18(d,J=2.7Hz,1H),7.37(d,J=2.7Hz,1H),7.12(d,J=1.8Hz,2H),4.14(t,J=5.0Hz,2H),3.92(t,J=5.0Hz,2H),3.82(t,J=6.0Hz,2H),3.25(t,J=7.5Hz,2H),2.77(t,J=6.2Hz,2H),2.61(t,J=7.5Hz,2H),0.82(s,9H),0.02(s,6H)
化合物11から化合物12の合成
アルゴン気流下、化合物11(70mg、0.17mmol)のテトラヒドロフラン(2.0mL)溶液にフッ化テトラブチルアンモニウム1.0mol/Lテトラヒドロフラン溶液(300μL,0.30mmol)を0℃攪拌下にて加え、室温(25℃)下で30分攪拌した。反応終了後、反応液に蒸留水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、アルコール体(53mg)を得た。
アルゴン気流下、得られたアルコール体(53mg)、トリエチルアミン(42μL,0.30mmol)の塩化メチレン(2.0mL)懸濁液に塩化p‐トルエンスルホン酸(34mg,0.18mmol)、N,N‐ジメチルアミノピリジン(1.8mg,0.015mmol)を0℃攪拌下にて加え、室温(25℃)下で14時間攪拌した。反応終了後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し得られた粗生成物を分取薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール(体積比)=20:1)で精製し、化合物12(20mg,化合物11に対する収率26%)を得た。
化合物12:H‐NMR δ:δ:8.44(s,1H),8.14(d,J=2.5Hz,1H),7.82(d,J=8.2Hz,2H),7.36(s,1H),7.34(s,2H),7.20(s,2H),4.42(dd,J=1.8Hz,3.0Hz,2H),4.29(dd,J=1.8Hz,3.0Hz,2H),4.14(t,J=6.0Hz,2H),3.25(t,J=7.5Hz,2H),2.86(t,J=6.2Hz,2H),2.44(s,3H)
実施例:PAY54(非標識体)の合成
図13に示すスキームに従い、[18F]PAY54の非標識体を合成した。
図13中、化合物名は下記のとおりである。
化合物4:参考例4に同じ
化合物10:実施例に同じ
1)化合物4の合成
参考例4と同様な方法に従って合成した。
2)化合物10の合成
実施例と同様な方法に従って合成した。
3)化合物4及び化合物10からPAY54の合成
アルゴン気流下、化合物4(30mg、0.10mmol)の、化合物10(22μg,0.15mmol)のトルエン−エタノール(1.6/0.4mL)混合溶液に1mol/L炭酸ナトリウム水溶液(600μL、0.60mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(12mg,0.010mmol)を室温(25℃)攪拌下にて順に加え、同温にて10分攪拌後、70℃にて20時間攪拌した。反応終了後、蒸留水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し得られた粗生成物を分取薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール(体積比)=30:1)で精製し、PAY54(27mg,化合物4に対する収率85%)を得た。
PAY54:H‐NMR δ:8.46(d,J=1.4Hz,1H),8.39(d,J=2.7Hz,1H),7.38(d,J=2.7Hz,1H),7.22(d,J=1.4Hz,2H),4.80(dt,J=47.4Hz,J=4.0Hz,2H),4.34(dt,J=27.6Hz,J=4.0Hz,2H),4.14(t,J=5.8Hz,2H),3.25(dd,J=7.8Hz,7.1Hz,2H),2.87(t,J=6.2Hz,2H),2.70(dd,J=7.8Hz,7.1Hz,2H)
実施例:[18F]PAY54の標識合成
図14に示すスキームに従い、[18F]PAY54の標識合成を行った。すなわち、[18F]フッ化カリウムの炭酸カリウム水溶液(1μL,3.7MBq(1mCi)、炭酸カリウム濃度66mmol/mL)に、クリプトフィックス222(商品名、2.0mg)のアセトニトリル(300μL)溶液を加え、アルゴン気流下、120℃で共沸脱水を3回行った。残渣へ化合物12(1.0mg)のジメチルスルホキシド(200μL)溶液を加え、150℃、10分で加熱した。室温(25℃)まで冷却した後、反応液をHPLCへ導入し、分離精製し、実施例で得た非標識体のHPLC保持時間と完全に一致することで[18F]PAY54が得られたことを確認した。[18F]フッ化カリウムに対する放射化学的収率は61%であり、HPLCで確認した結果、放射化学的純度は99%であった。
[分取HPLC条件]
カラム:Cosmosil 5C18−AR−II,10×250mm
移動相:アセトニトリル:20mmol/Lリン酸緩衝液(pH2.5)=35:65(体積比)
RI検出器:US−3000 radioHPLC detecter、ユニバーサル技研
UV検出器:波長254nm、SPD−20A、(株)島津製作所
流速:4.0mL/min
保持時間:5.0分
[分析HPLC条件]
カラム:Cosmosil 5C18−AR−II,4.6×150mm
移動相:アセトニトリル:20mmol/Lリン酸緩衝液(pH2.5)=35:65(体積比)
RI検出器:US−3000 radioHPLC detecter、ユニバーサル技研
UV検出器:波長254nm、SPD−20A、(株)島津製作所
流速:1.0mL/min
保持時間:4.0分
HPLCからの分取液を精製水(30mL)で希釈した後、Sep‐Pak PlusPS−2カートリッジ(アセトニトリル(5mL),精製水(5mL)で前処理したもの)へ通し、さらに精製水(10mL)でカートリッジを洗浄した。カートリッジをアルゴンガスで乾燥した後、アセトニトリル(3mL)で溶出させ、その溶出液を減圧下40℃で濃縮した。
評価4:体内動態分布実験
実施例で得た[18F]PAY54を生理食塩水で希釈して投与液とした。14.8kBq(4μCi)100μLを5匹のddyマウス(6週齢)へ尾静脈注射した後5分後にそれぞれ断頭し、血液を採取した後、臓器(副腎、膵臓、心臓、肺、胃、小腸、大腸、肝臓、脾臓、腎臓、大腿骨)を摘出して、重量を計量後、血液及び各摘出臓器の放射能を測定した。また、断頭の時間点を5,15,30,60及び120分後に変えて同様な操作を行った。血液及び各摘出臓器の放射能分布(%dose/g)の平均値±標準偏差を表5に示す。
Figure 0006048958
図15は、表5に示す結果のうち、副腎、血液、肝臓及び腎臓への放射能集積の時間推移を示したものである。副腎には、投与後5分で、血液及び腎臓に対して高い放射能集積が認められた。
評価5:親和性及び選択性の評価
チャイニーズハムスター肺由来線維芽細胞であるV79細胞(DSファーマバイオメディカル株式会社を介しECACC(European Collection of Cell Cultures)から入手)にヒトCYP11B2を発現させV79−B2を、またヒトCYP11B1を発現させ、V79−B1を作製した。V79−B2又はV79−B1をマイクロプレートに播種し、一晩培養した後、V79−B2にはコルチコステロン,V79−B1には11−デオキシコルチゾールを最終濃度が100nmol/Lになるように培養上清中に添加した。同時に、最終濃度が10−4〜10nmol/Lになるように培養上清中に、ヨードメトミデート(IMTO)、又は、参考例2、5、実施例2、6で合成した非標識体のPAY15、PAY21、PAY27若しくはPAY54を添加した。1時間後にV79−B1の培養上清を回収し、CYP11B1の代謝産物であるコルチゾール濃度をELISA(Enzyme−Linked ImmunoSorbentAssay)により測定した。また、4時間後にV79−B2の培養上清を回収し、CYP11B2の代謝産物であるアルドステロン濃度をELISAにより測定した。IMTO、又は、PAY15、PAY21、27若しくは54(非標識体)を添加しなかった場合のアルドステロン濃度、及び、コルチゾール濃度を100%として、図16、17に示すように阻害曲線を作成し,各化合物の阻害活性(IC50)を算出した。図16(a)がIMTOのCYP11B2に対する阻害曲線を示し、図16(b)がIMTOのCYP11B1に対する阻害曲線を示し、図16(c)がPAY15のCYP11B2に対する阻害曲線を示し、図16(d)がPAY15のCYP11B1に対する阻害曲線を示し、図16(e)がPAY21のCYP11B2に対する阻害曲線を示し、図16(f)がPAY21のCYP11B1に対する阻害曲線を示す。図17(a)がPAY27のCYP11B2に対する阻害曲線を示し、図17(b)がPAY27のCYP11B1に対する阻害曲線を示し、図17(c)がPAY54のCYP11B2に対する阻害曲線を示し、図17(d)がPAY54のCYP11B1に対する阻害曲線を示す。コルチゾール産生のIC50/アルドステロン産生のIC50を算出し、CYP11B2に対する特異性の指標(Selectivity factor)とした。
IMTO、PAY15、21、27又は54のアルドステロン産生のIC50,コルチゾール産生のIC50及びSelectivity factorを表6に示す。
Figure 0006048958
PAY15、21、27及び54のselectivity factorは、非特許文献5にCYP11Bイメージング剤として記載されているIMTOに比較し高いことから、IMTOより、特異的なCYP11B2のイメージング剤になり得る。また、非特許文献5によるとIMTOのselectivity factorは、他のCYP11Bイメージング剤であるメトミデート(MTO)、エトミデート(ETO)及びフルオロエトミデート(FETO)と同程度であることが報告されている(IMTO、MTO、ETO、及び、FETOのselectivity factorはそれぞれ0.261、0.275、0.208及び0.145)。以上の結果から、PAY15、21、27又は54は、既知のCYP11Bイメージング剤に比較して、CYP11B2に対する特異性が高いことが示された。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)で表される放射性化合物又はその塩を含有する、副腎疾患の画像診断剤
    Figure 0006048958
    〔式中、R−O(CH 18 を示し、Xは酸素原子をし、nは1又は2の整数を示し、mは1〜3の整数を示す。〕
  2. ポジトロン放出断層撮影用の画像診断剤である請求項に記載の画像診断剤
  3. 下記一般式(8)で表される化合物又はその塩から放射性フッ素化反応により、下記一般式(3)で表される放射性化合物又はその塩を合成するステップを含む、前記放射性化合物又はその塩を含有する副腎疾患の画像診断剤を製造する方法。
    Figure 0006048958
    〔式中、Xは酸素原子を示し、R置換若しくは非置換アルキルスルホニルオキシ基、又は、置換若しくは非置換アリールスルホニルオキシ基を示し、nは1又は2の整数を示し、mは1〜3の整数を示す。〕
    Figure 0006048958
    〔式中、Xは酸素原子を示し、Xは放射性フッ素原子を示し、nは1又は2の整数を示し、mは1〜3の整数を示す。〕
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