JP6047441B2 - マスタシリンダ - Google Patents

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Description

本発明は、車両の制動用シリンダへ液圧を供給するマスタシリンダに関する。
マスタシリンダには、プライマリピストンに貫通孔を設け、この貫通孔に入力部材を挿通させるとともに、貫通孔と入力部材との隙間をシールで密封する構造のものがある(例えば特許文献1参照)。ところで、この構造の場合、シールの密封性が低下してマスタシリンダ内のブレーキ液が漏出する可能性もある。このような漏出が生じた場合、ブレーキ液を影響の少ない場所へ排出するために、例えば、貫通孔のシールよりも外側部分をプライマリピストンの外周面に連通路で連通させるとともに、この連通路をプライマリピストンの外側に形成された通路に連通させて、この通路でブレーキ液を案内する。
特開2012−250559号公報
上記構造であると、外部に漏出するブレーキ液の流れを通路によって導くことはできるものの、外部への漏出を回避することはできず、品質向上の点で改善の余地がある。
したがって、本発明は、品質向上を図ることができるマスタシリンダの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、プライマリピストンに、基端側がブレーキペダルに接続され先端側が圧力室に臨む入力部材が貫通する貫通孔が形成され、該貫通孔には、前記入力部材との間で前記圧力室を密封する密封シールと、該密封シールに対して前記圧力室と反対側に前記プライマリピストンの径方向に延びて前記貫通孔と前記プライマリピストンの外周とを連通する連通路とが設けられ、シリンダ本体に、前記プライマリピストンおよびセカンダリピストンのそれぞれを摺動可能に支持する摺動支持部がピストンシールおよびシール部材毎にそれぞれ形成され、前記シール部材が設けられる摺動支持部と前記プライマリピストンに摺接するピストンシールが設けられる摺動支持部との間には、これら摺動支持部よりも外径側に凹む補給路としての大径溝が前記連通路に連通して形成され、該大径溝には、該大径溝を軸方向に分断して複数の分割溝部を形成し該複数の分割溝部のそれぞれがセカンダリピストンの軸方向寸法よりも短くなる位置に前記プライマリピストンを摺動可能に支持する中間摺動支持部が形成される構成とした。
本発明によれば、マスタシリンダの品質向上を図ることができる。
実施形態のマスタシリンダを含む電動倍力装置の非制動状態を示す一部を破断した断面図である。 実施形態のマスタシリンダのシリンダ本体を示す断面図である。 実施形態のマスタシリンダのシリンダ本体とセカンダリピストンとの寸法関係を示す断面図である。 実施形態のマスタシリンダのシリンダ本体へのセカンダリピストンの組み付け時の状態変化を順に示す断面図である。 実施形態のマスタシリンダのシリンダ本体へプライマリピストンを組み付けた状態を示す断面図である。 参考技術のシリンダ本体へセカンダリピストンを組み付ける際に生じる状態を示す断面図である。 他の参考技術のシリンダ本体を示す断面図である。
本発明に係る一実施形態のマスタシリンダを図面を参照して説明する。図1は、本実施形態のマスタシリンダ1と、図示略のブレーキペダルの操作量に応じて電力により駆動されてマスタシリンダ1にブレーキ液圧を発生させる電動倍力機構2とからなる電動倍力装置3を示している。なお、電動倍力装置3がブレーキ液圧を発生させない図1に示す状態を非制動状態とし、このときの各部の位置を非制動位置とする。また、電動倍力装置3がブレーキ液圧を発生させる方向を前進方向、ブレーキ液圧を解除する方向を後退方向とする。
まず、マスタシリンダ1について説明する。マスタシリンダ1には、鉛直方向上側にブレーキ液を給排するリザーバ11が取り付けられている。なお、本実施形態においては、マスタシリンダ1に直接リザーバ11を取り付けているが、マスタシリンダ1から離間した位置にリザーバを配して配管で接続するようにしても良い。
マスタシリンダ1は、底部12と筒部13とを有し内側にボア14を形成するように有底筒状に一つの素材から加工されて形成されるアルミニウム合金等の金属製のシリンダ本体15を有している。シリンダ本体15は、例えばその長手方向が車両前後方向に沿う姿勢で車両に配置される。このシリンダ本体15の開口部16側の内周面には、金属製のプライマリピストン18が摺動可能に挿入されている。また、シリンダ本体15のプライマリピストン18よりも底部12側の内周面には、同じく金属製のセカンダリピストン19が摺動可能に挿入されている。本実施形態のマスタシリンダ1は、いわゆるプランジャ型のマスタシリンダとなっており、2つのピストン18,19を有するタンデムタイプのマスタシリンダとなっている。なお、本発明は、上記タンデムタイプのマスタシリンダへの適用に限られるものではなく、複数のピストンを有するプランジャ型のマスタシリンダであれば、3つ以上のピストンを有するマスタシリンダ等のいかなるプランジャ型のマスタシリンダにも適用できるものである。
シリンダ本体15には、筒部13の径方向(以下、シリンダ径方向と称す)の外側に突出する取付台部20が筒部13の円周方向(以下、シリンダ周方向と称す)における所定位置に一体に形成されている。この取付台部20には、リザーバ11を取り付けるための取付穴21,22が形成されている。なお、本実施形態において、取付穴21,22は、互いにシリンダ周方向における位置を一致させた状態で筒部13つまりボア14の軸方向(以下、シリンダ軸方向と称す)における位置をずらして形成されている。
シリンダ本体15の筒部13の取付台部20側には、底部12の近傍にセカンダリ吐出路(吐出路)23が、これよりも開口部16側にプライマリ吐出路(吐出路)24が、それぞれ形成されている。つまり、シリンダ本体15はブレーキ液の吐出路を複数有している。これらセカンダリ吐出路23およびプライマリ吐出路24は、図示は略すが、ブレーキ配管を介してディスクブレーキやドラムブレーキ等の制動用シリンダに連通しており、制動用シリンダに向けてブレーキ液を吐出する。なお、本実施形態においては、これらセカンダリ吐出路23およびプライマリ吐出路24は、互いにシリンダ周方向における位置を一致させた状態でシリンダ軸方向における位置をずらして形成されている。
シリンダ本体15の筒部13の内周側には、底部12側に、内周面でセカンダリピストン19を摺動可能に支持する摺動支持部25,26が、摺動支持部25,26よりも開口部16側に、内周面でプライマリピストン18を摺動可能に支持する摺動支持部27,28が、それぞれ形成されている。つまり、摺動支持部25,26は、セカンダリピストン19の摺動を案内し、摺動支持部27,28は、プライマリピストン18の摺動を案内する。
シリンダ本体15の最も底部12側の摺動支持部25には、シリンダ径方向外側に凹む周溝30が、摺動支持部25の開口部16側に隣り合う摺動支持部26にはシリンダ径方向外側に凹む周溝31が、それぞれ形成されている。また、摺動支持部26の開口部16側に隣り合う摺動支持部27にはシリンダ径方向外側に凹む周溝32が、シリンダ本体15の摺動支持部27の開口部16側に隣り合う摺動支持部28にはシリンダ径方向外側に凹む周溝33が、それぞれ形成されている。これら周溝30〜33は、シリンダ周方向に円環状をなしており、いずれも全体が切削加工により形成されている。
摺動支持部25,26は、底部12側の取付穴21のシリンダ軸方向の近傍に形成されており、摺動支持部25に形成された周溝30内には、周溝30に保持されるように、合成ゴム製の円環状のピストンシール35が設けられている。ピストンシール35は断面E字状のリップシールであり、リップ側を底部12側に向けて設けられている。摺動支持部26に形成された周溝31内には、周溝31に保持されるように、合成ゴム製の円環状の区画シール42が配置されている。区画シール42は断面C字状のリップシールであり、リップ側を開口部16側に向けて設けられている。セカンダリピストン19は、摺動支持部25,26と、ピストンシール35および区画シール42とによって摺動可能に支持されている。
摺動支持部25と摺動支持部26との間には、底部12側の取付穴21から穿設される連通穴36を筒部13内に開口させるように、シリンダ径方向外側に凹む円環状の開口溝37が形成されている。つまり、開口溝37は、溝底の径が摺動支持部25,26の最小径よりも大径となっている。ここで、取付穴21と連通穴36と開口溝37とが、シリンダ本体15に設けられてリザーバ11に常時連通するセカンダリ補給路(補給路)38を構成している。
シリンダ本体15には、摺動支持部25の底部12側に、シリンダ径方向外側に凹む円環状の底側溝40が形成されている。その結果、底側溝40は、溝底の径が摺動支持部25の最小径よりも大径となっている。摺動支持部25は、セカンダリピストン19との間に隙間を有し、この隙間が、底側溝40の位置に形成されたセカンダリ吐出路23と周溝30とを後述のセカンダリ圧力室68を介して連通させることになる。
シリンダ本体15の摺動支持部26よりも開口部16側であって開口部16側の取付穴22のシリンダ軸方向の近傍に、上記した摺動支持部27が形成されており、この摺動支持部27に形成された周溝32内には、周溝32に保持されるように、合成ゴム製の円環状のピストンシール44が配置されている。ピストンシール44は断面E字状のリップシールであり、リップ側を底部12側に向けて設けられている。摺動支持部28は、シリンダ本体15の開口部16の位置に形成されており、摺動支持部28に形成された周溝33内には、周溝33に保持されるように、合成ゴム製の円環状のシール部材45が配置されている。シール部材45は断面C字状のリップシールであり、リップ側を底部12側に向けて設けられている。プライマリピストン18は、摺動支持部27,28と、ピストンシール44およびシール部材45とによって摺動可能に支持されている。
以上により、シリンダ本体15には、ピストンシール35、区画シール42、ピストンシール44、シール部材45毎に、セカンダリピストン19を摺動可能に支持する摺動支持部25、セカンダリピストン19を摺動可能に支持する摺動支持部26、プライマリピストン18を摺動可能に支持する摺動支持部27、プライマリピストン18を摺動可能に支持する摺動支持部28が、それぞれ形成されている。
摺動支持部27と摺動支持部28との間には、開口部16側の取付穴22から穿設される連通穴46を筒部13内に開口させるように、シリンダ径方向外側に凹む円環状の大径溝47が形成されている。その結果、大径溝47は、溝底の径が摺動支持部27,28の最小径よりも大径となっている。ここで、取付穴22と連通穴46と大径溝47とが、シリンダ本体15に設けられてリザーバ11に常時連通するプライマリ補給路(補給路)48を構成している。言い換えれば、プライマリ補給路48としての大径溝47は、シール部材45が設けられる摺動支持部28とプライマリピストン18に摺接するピストンシール44が設けられる摺動支持部27との間に、これら摺動支持部27,28よりも外径側に凹んで形成されている。シリンダ本体15は、リザーバ11に連通するプライマリ補給路48およびセカンダリ補給路38の複数の補給路を有している。
シリンダ本体15には、摺動支持部26と摺動支持部27との間に、シリンダ径方向外側に凹む円環状の中間溝49が形成されている。その結果、中間溝49は、溝底の径が摺動支持部26,27の最小径よりも大径となっている。摺動支持部27は、プライマリピストン18との間に隙間を形成し、この隙間が、中間溝49の位置に形成されたプライマリ吐出路24と周溝32とを後述のプライマリ圧力室85を介して連通させることになる。
シリンダ本体15の底部12側の摺動支持部25,26に嵌合されるセカンダリピストン19は、第1円筒部54と、第1円筒部54の軸線方向における一側に形成された底部55と、底部55に対し第1円筒部54と反対側に形成された第2円筒部56とを有する有底円筒状をなしている。
セカンダリピストン19は、第1円筒部54をシリンダ本体15内の底部12側に配置した状態で、シリンダ本体15の摺動支持部25,26、ピストンシール35および区画シール42のそれぞれの内周に摺動可能に嵌合されている。第1円筒部54の底部55に対し反対側の端部の外周側は、他の部分よりも外径寸法が若干小さい環状の凹形状に形成されている。この部分には、シリンダ径方向に貫通するポート60が複数、シリンダ周方向の等間隔位置に、放射状となるように形成されている。
セカンダリピストン19とシリンダ本体15の底部12との間には、非制動状態にあるとき、これらの間隔を決める金属製のコイルバネであるセカンダリ戻しバネ62を含むセカンダリバネアセンブリ63が設けられている。このセカンダリバネアセンブリ63は、シリンダ本体15の底部12に当接する金属製の係止部材64と、セカンダリピストン19の第1円筒部54内に挿入されて底部55に当接する金属製の係止部材65と、係止部材65に一端部が固定されるとともに係止部材64を所定範囲内でのみ摺動自在に支持する金属製の軸部材66とを有している。上記セカンダリ戻しバネ62は、両側の係止部材64,65間に所定の圧縮状態で介装されており、セカンダリバネアセンブリ63は、セカンダリ戻しバネ62のバネ力に抗して圧縮可能となっている。
ここで、シリンダ本体15の底部12および筒部13の底部12側とセカンダリピストン19とで囲まれる部分が、ブレーキ液圧を発生してセカンダリ吐出路23にブレーキ液圧を供給するセカンダリ圧力室(圧力室)68となっている。言い換えれば、セカンダリピストン19は、シリンダ本体15の底部12との間にセカンダリ吐出路23に液圧を供給するセカンダリ圧力室68を形成している。このセカンダリ圧力室68は、セカンダリピストン19がポート60を開口溝37に開口させる位置にあるとき、ポート60を介してセカンダリ補給路38に連通するようになっている。
シリンダ本体15の周溝31に保持される区画シール42は、内周がセカンダリピストン19の外周に摺接するとともに外周がシリンダ本体15の周溝31に当接してセカンダリピストン19とシリンダ本体15との間の区画シール42の位置の隙間を常時密封する。言い換えれば、セカンダリピストン19に対応してシリンダ本体15の摺動支持部26の内周面に形成された周溝31内に設けられた区画シール42は、内周がセカンダリピストン19に摺接してセカンダリ補給路38と後述するプライマリ圧力室85との間を常時密封する。
シリンダ本体15の周溝30に保持されるピストンシール35は、内周がセカンダリピストン19の外周に摺接するとともに外周がシリンダ本体15の周溝30に当接するようになっている。このピストンシール35は、セカンダリピストン19がポート60をピストンシール35よりも底部12側に位置させた状態では、セカンダリ補給路38(つまりリザーバ11)とセカンダリ圧力室68とのポート60を介しての連通を遮断する。言い換えれば、セカンダリピストン19に対応してシリンダ本体15の摺動支持部25の内周面に形成された周溝30内に設けられたピストンシール35は、内周がセカンダリピストン19に摺接してセカンダリ補給路38とセカンダリ圧力室68との間を密封可能となっている。この状態で、セカンダリピストン19が底部12側に前進することによって、セカンダリ圧力室68内のブレーキ液を加圧してセカンダリ吐出路23から車輪側の制動用シリンダに供給することになる。
なお、図1に示す非制動位置にあるとき、セカンダリピストン19はポート60を開口溝37に開口させており、ピストンシール35が上記セカンダリピストン19のポート60よりも底部12側に位置している。その結果、ポート60を介してセカンダリ補給路38(つまりリザーバ11)とセカンダリ圧力室68とが連通している。この状態から、セカンダリピストン19がシリンダ本体15の底部12側へ前進してピストンシール35の内周部がポート60に全部重なると、ピストンシール35がポート60を介してのセカンダリ補給路38とセカンダリ圧力室68との連通を遮断することになる。ここで、ピストンシール35は、セカンダリ圧力室68とセカンダリ補給路38とのポート60を介しての連通を遮断する位置にあっても、セカンダリ圧力室68の圧力がセカンダリ補給路38の圧力(大気圧)よりも低くなると、周溝30の溝底との間に隙間を形成し、周溝30を介してセカンダリ圧力室68にリザーバ11からブレーキ液を流すようになっている。
シリンダ本体15の開口部16側に嵌合されるプライマリピストン18は、第1円筒部71と、第1円筒部71の軸線方向における一側に形成された底部72と、底部72に対し第1円筒部71と反対側に形成された第2円筒部73とを有する有底円筒状をなしている。
プライマリピストン18は、第1円筒部71をシリンダ本体15内のセカンダリピストン19側に配置した状態で、シリンダ本体15の摺動支持部27,28、ピストンシール44およびシール部材45のそれぞれの内周に摺動可能に嵌合されている。第1円筒部71の底部72に対し反対側の端部の外周側は、他の部分よりも外径寸法が若干小さい環状の凹形状に形成されている。この部分には、径方向に貫通するポート77が複数、シリンダ周方向の等間隔位置に、放射状となるように形成されている。
セカンダリピストン19とプライマリピストン18との間には、非制動状態にあるとき、これらの間隔を決めるための金属製のコイルバネであるプライマリ戻しバネ78を含むプライマリバネアセンブリ79と、略円筒状の金属製のスペーサ80とが設けられている。スペーサ80は、プライマリピストン18の第1円筒部71内に挿入されて底部72に当接しており、プライマリバネアセンブリ79とプライマリピストン18の底部72との間に介装されている。プライマリバネアセンブリ79は、セカンダリピストン19の第2円筒部56内に挿入されて底部55に当接する金属製の係止部材81と、プライマリピストン18の第1円筒部71内に挿入されてスペーサ80に当接する金属製の係止部材82と、係止部材81に一端部が固定されるとともに係止部材82を所定範囲内でのみ摺動自在に支持する金属製の軸部材83とを有している。上記プライマリ戻しバネ78は、両側の係止部材81,82間に所定の圧縮状態で介装されており、プライマリバネアセンブリ79は、プライマリ戻しバネ78のバネ力に抗して圧縮可能となっている。
ここで、シリンダ本体15の筒部13とプライマリピストン18とセカンダリピストン19とで囲まれて形成される部分が、ブレーキ液圧を発生してプライマリ吐出路24にブレーキ液を供給するプライマリ圧力室(圧力室)85となっている。言い換えれば、プライマリピストン18は、セカンダリピストン19との間に、プライマリ吐出路24に液圧を供給するプライマリ圧力室85を形成している。このプライマリ圧力室85は、プライマリピストン18がポート77を大径溝47に開口させる位置にあるとき、ポート77を介してプライマリ補給路48に連通するようになっている。
シリンダ本体15の周溝33に保持されるシール部材45は、内周がプライマリピストン18の外周に摺接するとともに外周がシリンダ本体15の周溝33に当接してプライマリピストン18とシリンダ本体15との間のシール部材45の位置の隙間を常時密封する。言い換えれば、シール部材45は、プライマリピストン18に対応してシリンダ本体15の開口部16の内周面(つまり摺動支持部28の内周面)に形成された周溝33内に設けられ、プライマリピストン18に対するプライマリ補給路48をシリンダ本体15の外部に対し密封する。
シリンダ本体15の周溝32に保持されるピストンシール44は、内周がプライマリピストン18の外周に摺接するとともに外周がシリンダ本体15の周溝32に当接するようになっている。このピストンシール44は、プライマリピストン18がポート77をピストンシール44よりも底部12側に位置させた状態では、プライマリ補給路48(つまりリザーバ11)とプライマリ圧力室85とのポート77を介しての連通を遮断する。言い換えれば、プライマリピストン18に対応してシリンダ本体15の摺動支持部27の内周面に形成された周溝32内に設けられたピストンシール44は、内周がプライマリピストン18に摺接してプライマリ補給路48とプライマリ圧力室85との間を密封可能となっている。この状態で、プライマリピストン18が底部12側に前進することによって、プライマリ圧力室85内のブレーキ液を加圧してプライマリ吐出路24から車輪側の制動用シリンダに供給することになる。
なお、図1に示す非制動位置にあるとき、プライマリピストン18はポート77を大径溝47に開口させており、ピストンシール44が上記プライマリピストン18のポート77よりも底部12側に位置している。その結果、ポート77を介してプライマリ補給路48(つまりリザーバ11)とプライマリ圧力室85とが連通している。この状態から、プライマリピストン18がシリンダ本体15の底部12側へ前進してピストンシール44の内周部がポート77に全部重なると、ピストンシール44がポート77を介してのプライマリ補給路48(つまりリザーバ11)とプライマリ圧力室85との連通を遮断することになる。ここで、ピストンシール44は、プライマリ圧力室85とプライマリ補給路48(つまりリザーバ11)とのポート77を介しての連通を遮断する位置にあっても、プライマリ圧力室85の圧力がプライマリ補給路48の圧力(大気圧)よりも低くなると、周溝32の溝底との間に隙間を形成し、周溝32を介してプライマリ圧力室85にリザーバ11からブレーキ液を流すようになっている。
プライマリピストン18の底部72には、底部72を軸方向に貫通する貫通孔90が形成されている。貫通孔90は、軸方向の第2円筒部73側の端部が小径孔部91となっており、軸方向の中間部から第1円筒部71側が小径孔部91よりも大径の大径孔部92となっている。底部72には、大径孔部92とプライマリピストン18の外周とを連通する連通路94がプライマリピストン18の径方向に延びて形成されている。
貫通孔90には、基端側がブレーキペダルに接続される電動倍力機構2の後述する入力部材100が貫通しており、この入力部材100は先端側がプライマリ圧力室85内に臨んでいる。入力部材100は、貫通孔90の小径孔部91に摺動可能に嵌合されている。貫通孔90の大径孔部92には、軸方向の小径孔部91側から順に、貫通孔90と入力部材100との隙間を密封する合成ゴム製のOリングからなる奥側シール101、合成ゴム製のスペーサ102、貫通孔90と入力部材100との隙間を密封する合成ゴム製のリップシールからなる密封シール103が設けられている。よって、密封シール103は、入力部材100との間でプライマリ圧力室85を密封する。
スペーサ102は、貫通孔90に設けられた連通路94の位置に配置されており、よって、奥側シール101は連通路94に対し密封シール103と反対側に、密封シール103は連通路94に対し奥側シール101と反対側に配置されている。言い換えれば、連通路94は、貫通孔90の密封シール103に対してプライマリ圧力室85と反対側に設けられている。密封シール103は、リップ側をプライマリ圧力室85に向けて設けられている。奥側シール101、スペーサ102および密封シール103は、密封シール103がスペーサ80で押さえられることによって、貫通孔90からの抜けが規制されている。プライマリピストン18が最も後退した図1に示す非制動位置にあるとき、連通路94は、摺動支持部28の周溝33つまりシール部材45よりも底部12側に位置を合わせており、よって、プライマリ補給路48としての大径溝47に連通している。連通路94は、常に大径溝47に連通しており、密封シール103の密封性が例え低下したとしてもプライマリ圧力室85のブレーキ液を外部に漏出させずにプライマリ補給路48に導入することになる。
次に、電動倍力機構2について説明する。電動倍力機構2は、マスタシリンダ1のプライマリピストン18を電動により押圧する電動アクチュエータ108と、この電動アクチュエータ108を覆うハウジング110とを有している。
マスタシリンダ1のプライマリピストン18は、そのセカンダリピストン19とは反対側の部分が、シリンダ本体15の開口部16から突出しており、ハウジング110は、このプライマリピストン18の突出部分およびシリンダ本体15の筒部13の開口部16側を覆うようにしてシリンダ本体15に取り付けられている。ハウジング110は、アルミニウム合金等の金属製のハウジング本体111と、鋳鉄等の金属製のリヤカバー112とを有している。
ハウジング本体111は、三方向に開口する形状をなしている。ハウジング本体111は、マスタシリンダ1側の開口部115の周囲にスタッドボルト116が固定されており、この開口部115内にマスタシリンダ1を一部挿入させた状態で、スタッドボルト116とナット117とでマスタシリンダ1のシリンダ本体15に結合される。ハウジング本体111には、上部に配置される開口部118を覆うようにコントローラ120が取り付けられており、そのマスタシリンダ1とは反対の開口部122を覆うようにリヤカバー112が取り付けられている。
リヤカバー112には、マスタシリンダ1のシリンダ軸と同心状をなしてマスタシリンダ1とは反対方向に向かって突出する略円筒状の筒状部125が形成されている。筒状部125のマスタシリンダ1とは反対側の端部には、径方向内側に一体的に突出する一対(図1では断面の関係上一方のみ図示)の回止部126と、一対の回止部126の径方向内側を繋ぐように円環状に形成されたバネ受部127とが形成されている。リヤカバー112は、筒状部125を含めて鋳造により成形されるようになっており、一対の回止部126は削り出されて形成される。なお、マスタシリンダ1のプライマリピストン18は、シリンダ本体15からの突出部分がハウジング110内に突出して、リヤカバー112の筒状部125内まで延出している。
マスタシリンダ1のシリンダ本体15の筒部13と、ハウジング本体111との間には、略円筒状の筒状部129の一端側に径方向外方に延出するフランジ部130が形成された形状のバネ受部材131が設けられている。このバネ受部材131は、フランジ部130においてハウジング本体111の開口部115に嵌合固定されている。このバネ受部材131は、筒状部129が、シリンダ本体15の筒部13の開口部16側を覆うようにハウジング110内でリヤカバー112に向けて延びている。バネ受部材131は、筒状部129のフランジ部130とは反対側の端部内周面において、ハウジング110内に延びるプライマリピストン18の中間部を摺動可能に支持している。
プライマリピストン18の第2円筒部73の底部72とは反対側の端部には、内周面に形成されたメネジに螺合されてバネ受部材140が固定されている。バネ受部材140は略円筒状をなしており、径方向内方に突出する内フランジ部141と径方向外方に突出する外フランジ部142とをそれぞれ軸方向の中間所定位置に有している。このバネ受部材140の外フランジ部142と、バネ受部材131の筒状部129のフランジ部130とは反対側の端部との間には、コイルバネである戻しバネ144が介装されている。プライマリピストン18は、この戻しバネ144のバネ力でバネ受部材140の外フランジ部142を、電動アクチュエータ108に当接させている(後述)。
上記した入力部材100は、プライマリピストン18を貫通してプライマリ圧力室85に臨む先端側の入力ピストン150と、一端側において入力ピストン150に嵌合するとともに他端側が図示略のブレーキペダルに接続される基端側の入力ロッド151とからなっている。入力ピストン150には、軸方向一側にプライマリピストン18の貫通孔90に挿入される挿入軸部153が形成されており、軸方向他側に挿入軸部153よりも大径で、プライマリピストン18の第2円筒部73の内周面を摺動する摺動軸部154が形成されている。また、入力ピストン150には、これら挿入軸部153および摺動軸部154の間に、挿入軸部153よりも大径かつ摺動軸部154よりも小径でプライマリピストン18の底部72に当接可能な当接軸部155が形成されている。さらに、入力ピストン150には、軸方向の他側の端部にフランジ部156が形成されており、軸方向の他側の端部の中央に入力ロッド151を嵌合させる嵌合穴158が形成されている。
入力ピストン150の挿入軸部153は、プライマリピストン18の底部72に形成された貫通孔90の小径孔部91と、貫通孔90の大径孔部92に設けられた奥側シール101、スペーサ102および密封シール103とに摺動可能に挿入されている。よって、密封シール103および奥側シール101は、プライマリピストン18の底部72と入力ピストン150の挿入軸部153との隙間を密封する。プライマリピストン18の底部72と入力ピストン150の摺動軸部154との間には、入力ピストン150を後退方向に押圧するコイルバネである保持バネ161が圧縮状態で介装されており、入力ピストン150に形成されたフランジ部156とバネ受部材140の内フランジ部141との間には、入力ピストン150を前進方向に押圧するコイルバネである保持バネ162が圧縮状態で介装されている。入力ピストン150は、これら保持バネ161,162の付勢力によって図1に示す非制動位置に弾性的に保持されている。
入力ロッド151は、その軸方向の一側が、リヤカバー112の筒状部125、バネ受部材140およびプライマリピストン18の第2円筒部73に挿入されており、この一側の端部において入力ピストン150の嵌合穴158に嵌合している。また、入力ロッド151は、その軸方向の他側が、リヤカバー112の筒状部125を通って回止部126よりも外側に延出している。この入力ロッド151の他側の端部には、その外周面に形成されたオネジに、クレビス166およびこれを入力ロッド151に固定するためのロックナット167が螺合されている。クレビス166は、入力ロッド151に図示略のブレーキペダルを連結するためのものである。入力ロッド151は、リヤカバー112の回止部126およびバネ受部127よりもマスタシリンダ1側に、径方向外方に延出するフランジ部168が形成されている。入力ロッド151は、このフランジ部168を、リヤカバー112のバネ受部127に当接させることで、それ以上のマスタシリンダ1とは反対側への移動が規制される。入力ロッド151は、非制動状態にあるとき、保持バネ161の付勢力で、フランジ部168をリヤカバー112のバネ受部127に当接させており、この非制動状態から保持バネ161を押し縮めながらマスタシリンダ1側への前進移動が可能となっている。
ハウジング110内に内装される電動アクチュエータ108は、電動モータ171と、電動モータ171の回転を直線運動に変換してプライマリピストン18に推力を付与する回転直動変換機構としてのボールネジ機構172とを有している。電動モータ171は、永久磁石埋め込み型同期モータであって、ステータ175とロータ176とを有している。ステータ175は、ハウジング本体111の開口部115側に固定されている。ロータ176は、円筒状に形成されてステータ175の内周面に対向して周方向に沿って配置されている。ステータ175には複数のコイルが設けられており、ロータ176には複数の永久磁石が設けられていて、ロータ176がステータ175により電磁的に駆動されて回転する。なお、電動モータ171は、ロータ176の内部に永久磁石を配置した同期モータ、あるいは、誘導モータ等の他の形式のモータとしてもよい。
ボールネジ機構172は、回転部材としてのベース部材180と、倍力部材としての中空の直動部材181と、ベース部材180の内周面に設けられたネジ溝および直動部材181の外周面に設けられたネジ溝の間に介装された複数のボール182とを有している。ベース部材180は、ハウジング110内に、バネ受部材131およびプライマリピストン18を覆うように配置されている。ベース部材180は、その両端部が、ハウジング本体111の開口部115の近傍に設けられたベアリング183と、リヤカバー112に設けられたベアリング184とによって、ハウジング110に回転可能に支持されている。このベース部材180の外周部に、上記した電動モータ171のロータ176の内周部が固定されており、よって、ベース部材180はロータ176と一体に回転する。
直動部材181は、軸方向一側がベース部材180内に挿入されており、軸方向他側がリヤカバー112の筒状部125内に摺動可能に挿入されている。直動部材181の筒状部125から突出する部分には、その周方向の2箇所(図1では断面の関係上一方のみ図示)に軸方向に沿って端部まで延びる案内溝188が形成されている。そして、各案内溝188に、リヤカバー112の筒状部125に形成された回止部126が係合しており、その結果、直動部材181は、ハウジング110に対し軸方向に移動可能かつ軸回りに回転不可となっている。直動部材181の内周部には、押圧段部189が形成されている。直動部材181内には、バネ受部材140およびプライマリピストン18のバネ受部材140側の一部が挿入されており、バネ受部材140の外フランジ部142が、直動部材181の押圧段部189に当接可能となっている。プライマリピストン18が非制動状態にあるとき、バネ受部材140の外フランジ部142が直動部材181の押圧段部189に当接している。
ボールネジ機構172は、電動モータ171のロータ176が回転するとこれと一体にベース部材180が回転することになる。このようにベース部材180が回転すると、ネジ溝に沿ってボール182が転動することにより、回転が規制された直動部材181が軸方向に移動するようになっている。なお、本実施形態においては設けられていないが、電動モータ171とボールネジ機構172との間に、遊星歯車機構、差動減速機構等の公知の減速機構を介装して、電動モータ171の回転を減速してボールネジ機構172に伝達するようにしてもよい。
ボールネジ機構172の直動部材181とバネ受部材131のフランジ部130との間には、コイルバネである戻しバネ192が圧縮状態で介装されており、直動部材181は、この戻しバネ192によって後退方向に押圧されている。プライマリピストン18に固定されたバネ受部材140が直動部材181の押圧段部189に当接する結果、プライマリピストン18は、直動部材181の前進により、押圧段部189に押されて前進する。また、プライマリピストン18は、押圧段部189から離間してボールネジ機構172とは関係なく単独でも前進可能となっている。直動部材181は、ハウジング110の回止部126に当接してそれ以上の後退が規制されることになり、この状態の直動部材181に、バネアセンブリ63,79の付勢力でバネ受部材140を当接させた状態にあるプライマリピストン18も、それ以上の後退が規制されることになる。これらの位置が、直動部材181およびプライマリピストン18のそれぞれの非制動位置になる。また、この非制動位置にあるプライマリピストン18とシリンダ本体15の底部12との間にてバネアセンブリ63,79の付勢力によりバランスする位置が、セカンダリピストン19の非制動位置になる。
ハウジング110内には、ボールネジ機構172のベース部材180の回転位置を検出することで電動モータ171のロータ176の回転位置を検出する回転位置センサとしてのレゾルバ195が設けられている。レゾルバ195は、ベース部材180の外周部に固定されるセンサロータ196と、このセンサロータ196に対向してハウジング110のリヤカバー112に取り付けられたセンサステータ197とから構成されている。
また、リヤカバー112の筒状部125に対しマスタシリンダ1と反対側には、反力付与機構200が取り付けられている。反力付与機構200は、略円筒状のカバー部材201と、リヤカバー112に形成された上記バネ受部127と、可動バネ受202と、反力バネ203とから構成されている。カバー部材201は、直動部材181の外周を覆うようにして、リヤカバー112の筒状部125に固定されている。
可動バネ受202は、カバー部材201内を軸方向に沿って所定範囲移動可能となるようにカバー部材201に支持されている。可動バネ受202は、その径方向外側に突出する案内部205が直動部材181の案内溝188およびカバー部材201のガイド溝206に係合することでカバー部材201および直動部材181に対して相対回転不可に支持される。リヤカバー112に形成されたバネ受部127と可動バネ受202との間に、コイルバネである反力バネ203が介装されている。反力付与機構200は、入力ロッド151がハウジング110に対して所定距離前進したとき、可動バネ受202がロックナット167に当接することになり、入力ロッド151がさらに前進すると、ロックナット167とともに可動バネ受202が前進することになる。これにより、反力バネ203が圧縮することになり、そのバネ力を入力ロッド151にその前進に対する反力として付与する。
また、電動倍力装置3には、図示は略すが、ブレーキペダルの操作量すなわち入力ピストン150および入力ロッド151の変位を検出するストロークセンサ、上記したレゾルバ195、電動モータ171に供給する電流を検出する電流センサ、プライマリ圧力室85の液圧を検出する液圧センサ、セカンダリ圧力室68の液圧を検出する液圧センサ等の各種センサがコントローラ120に接続されている。コントローラ120は、ECUおよびRAMを含むマイクロプロセッサベースの電子制御装置であり、これらの各種センサから検出信号に基づき、入力ロッド151とボールネジ機構172の直動部材181(つまりプライマリピストン18)との相対位置を調整して所望の倍力比をもってマスタシリンダ1内のプライマリ圧力室85およびセカンダリ圧力室68にブレーキ液圧を発生させるべく、電動モータ171の作動を制御する。
次に、上記した電動倍力装置3の作動について説明する。
ブレーキペダルが操作されて入力ロッド151および入力ピストン150が前進させられると、ブレーキペダルの操作量を図示略のストロークセンサが検出し、このブレーキペダルの操作量に基づいてコントローラ120が電動モータ171の作動を制御し、ボールネジ機構172を介してプライマリピストン18を前進させて入力ピストン150の変位に追従させる。すなわち、コントローラ120は、ブレーキペダルの操作量の変位に基づいて、電動モータ171を駆動してボールネジ機構172のベース部材180をブレーキ液圧を発生させる方向に回転させる。すると、直動部材181は、その案内溝188がハウジング110の各回止部126に接触することで回転が規制されていることから前進することになる。この直動部材181の前進により、バネ受部材140が直動部材181の押圧段部189により押されてプライマリピストン18と一体に前進することになり、その結果、プライマリバネアセンブリ79を介してセカンダリピストン19を前進させることになる。
プライマリピストン18が前進すると、そのポート77がピストンシール44で閉塞され、プライマリ補給路48とプライマリ圧力室85とのポート77を介しての連通が遮断されることになる。よって、プライマリピストン18がさらに前進すると、プライマリ圧力室85内のブレーキ液を加圧してプライマリ吐出路24から車輪側の制動用シリンダに供給することになる。同様に、セカンダリピストン19が前進すると、そのポート60がピストンシール35で閉塞され、セカンダリ補給路38とセカンダリ圧力室68とのポート60を介しての連通が遮断されることになる。よって、セカンダリピストン19がさらに前進すると、セカンダリ圧力室68内のブレーキ液を加圧してセカンダリ吐出路23から車輪側の制動用シリンダに供給することになる。
他方、ブレーキペダルの操作が解除されると、ブレーキペダルの操作量を図示略のストロークセンサが検出し、このブレーキペダルの操作量に基づいてコントローラ120が電動モータ171の作動を制御し、ボールネジ機構172を介してプライマリピストン18を後退させて入力ピストン150の変位に追従させる。すなわち、コントローラ120は、ブレーキペダルの操作量に基づいて、電動モータ171を駆動してボールネジ機構172のベース部材180を、ブレーキ液圧を解除する方向に回転させる。すると、直動部材181が後退することになり、この直動部材181の後退により、バネ受部材140とこれに固定されたプライマリピストン18が一体に後退することになり、その結果、プライマリバネアセンブリ79を介してセカンダリピストン19を後退させることになる。
なお、プライマリ圧力室85の液圧が高くなると、これを受圧する入力ピストン150には、この液圧に応じた大きさの後退方向の力が作用し、よって、入力ロッド151を介してブレーキペダルに反力を発生させる。
電動倍力装置3は、コントローラ120による制御によって、入力ピストン150と、これに追従するプライマリピストン18との相対位置を調整することが可能となっており、入力ピストン150の変位量に対して、プライマリピストン18の変位量を前進側に調整することによりブレーキペダルの操作に対する液圧出力を大きくしたり、後方に調整することによりブレーキペダルの操作に対する液圧出力を小さくしたりすることができる。これにより、倍力制御、ブレーキアシスト制御、車間制御、回生協調制御等のブレーキ制御を実行することができる。特に、入力ピストン150に対して、プライマリピストン18が後方となるように調整してブレーキペダルの操作に対する液圧出力を小さくし、プライマリ圧力室85の液圧を低下させることで、液圧による制動力を抑えて回生協調時の回生量を大きくすることができる。また、入力ピストン150に対するプライマリピストン18の相対位置を調整する際には、保持バネ161または保持バネ162のバネ力が入力ピストン150に作用して、入力ロッド151に対する反力を加減することにより、ブレーキペダル踏力の変動を抑制することができる。
また、コントローラ120によって制御された電動モータ171の出力が最大出力に達し、プライマリ圧力室85の液圧とプライマリピストン18の推力が釣り合うとプライマリピストン18は、それ以上前進できなくなり停止する。このような全負荷状態で、ブレーキペダルがさらに踏み込まれると、入力ロッド151の前進に対して、プライマリピストン18は停止したままで、入力ピストン150のみが保持バネ161を押し縮めて前進することになる。すると、プライマリピストン18が停止していることから、入力ピストン150の前進量に対するプライマリ圧力室85の液圧の上昇量が全負荷状態前より減少する。その結果、液圧により入力ピストン150および入力ロッド151を介してブレーキペダルに伝達されるペダル反力の増加の割合が、全負荷状態前に比べて減少する。この減少分を補うべく、ロックナット167が反力付与機構200の可動バネ受202に当接し、反力バネ203を圧縮させることになって、反力バネ203のバネ力をペダル反力としてブレーキペダルに付与して、ブレーキ操作に生じる違和感を抑制する。
そして、全負荷状態の後、ブレーキペダルがさらに踏み込まれると、入力ピストン150の当接軸部155がプライマリピストン18の底部72に当接し、プライマリピストン18を押圧する。すると、入力ピストン150とともにプライマリピストン18が前進し、プライマリ圧力室85の液圧の上昇による反力が増大するようになる。このときは、反力付与機構200の反力バネ203は圧縮量を増やすことはなく、一定のバネ力をブレーキペダルに付与している。
なお、電動モータ171が停止状態にあって、ブレーキペダルが踏み込まれると、入力ロッド151および入力ピストン150が前進して入力ピストン150の当接軸部155がプライマリピストン18の底部72に当接して、プライマリピストン18を押圧する。すると、入力ピストン150とともにプライマリピストン18が前進し、プライマリ圧力室85の液圧を上昇させ、プライマリバネアセンブリ79を介してセカンダリピストン19を前進させてセカンダリ圧力室68の液圧を上昇させることになる。
そして、本実施形態においては、図2,3に詳しく示すように、マスタシリンダ1のシリンダ本体15の摺動支持部27および摺動支持部28の間の大径溝47に、径方向内方に突出する円環状の中間摺動支持部210が形成されている。この中間摺動支持部210が中間位置に形成されることにより、大径溝47は、軸方向に分断されて、摺動支持部27側の分割溝部211と摺動支持部28側の分割溝部212とに分けられている。
摺動支持部25の内周面、摺動支持部26の内周面、摺動支持部27の内周面および摺動支持部28の内周面は、同一円筒面に配置されている。そして、中間摺動支持部210の内周面も、摺動支持部25〜28の内周面と同一円筒面に配置されている。プライマリピストン18は、摺動支持部27,28の内周面上を摺動する際に、中間摺動支持部210の内周面上をも摺動することになる。つまり、中間摺動支持部210は、摺動支持部27,28とともにプライマリピストン18を摺動可能に支持する。
中間摺動支持部210は、図3に示すように、分割溝部211のシリンダ軸方向の長さLc1がセカンダリピストン19の軸方向寸法つまりシリンダ軸方向の長さLsよりも短くなり、分割溝部212のシリンダ軸方向の長さLc2がセカンダリピストン19の軸方向寸法つまりシリンダ軸方向の長さLsよりも短くなる位置に形成されている。中間摺動支持部210は、内周側にシール部材を有しておらず、よって、中間摺動支持部210は、その両側の各分割溝部211,212内を、プライマリピストン18との隙間を介して同圧(大気圧)にしている。なお、中間摺動支持部210、分割溝部211及び分割溝部212を含む大径溝47のシリンダ軸方向の長さLcは、セカンダリピストン19の軸方向寸法つまりシリンダ軸方向の長さLsよりも長くなっている。
図2に示すように、分割溝部211のシリンダ軸方向の長さLc1は、分割溝部212のシリンダ軸方向の長さLc2よりも長くなっている。言い換えれば、分割溝部212のシリンダ軸方向の長さLc2は、分割溝部211のシリンダ軸方向の長さLc1よりも短くなっている。また、分割溝部211には、リザーバ11に連通する連通穴46が、分割溝部211における分割溝部212とは反対側の部分で開口している。また、分割溝部211,212つまり大径溝47の溝底の径は、周溝30〜33の溝底の径よりも小さくなっている。
図1に示す本実施形態のマスタシリンダ1において、シリンダ本体15にセカンダリピストン19を組み付ける場合には、第1円筒部54内に、セカンダリバネアセンブリ63を予め取り付けておく。つまり、セカンダリバネアセンブリ63を、その係止部材65を底部55に当接させ第1円筒部54の内周面に嵌合させておく。この状態で、図4(a)に示すように、セカンダリバネアセンブリ63を先頭にしてセカンダリバネアセンブリ63およびセカンダリピストン19をシリンダ本体15に開口部16から挿入する。なお、図4においては説明の都合上、図示を略しているが、セカンダリピストン19の組み付け前に、シリンダ本体15の周溝30にピストンシール44を、周溝31に区画シール42をそれぞれ取り付けておく。
開口部16から挿入されたセカンダリピストン19は、図示は略すが、まず、摺動支持部28に嵌合する。中間摺動支持部210が形成されることにより、大径溝47が、セカンダリピストン19の軸方向寸法Lsよりも小さい軸方向寸法となっている分割溝部211および分割溝部212に分断されているため、セカンダリピストン19は、摺動支持部28に嵌合した状態のまま、中間摺動支持部210に嵌合する状態となり、図4(a)に示すように、中間摺動支持部210に嵌合した状態のまま、摺動支持部27に嵌合することになる。よって、セカンダリピストン19は、軸方向の全長にわたって大径溝47内に入り込んでしまうことなく、図4(b)に示すように摺動支持部27に嵌合することになる。すなわち、分割溝部211のシリンダ軸方向の長さLc1がセカンダリピストン19の軸方向寸法Lsよりも短く、かつ、分割溝部212のシリンダ軸方向の長さLc2がセカンダリピストン19の軸方向寸法Lsよりも短くなっているため、セカンダリピストン19は、軸方向の全長にわたって大径溝47内に入り込んでしまうことがない。また、分割溝部212のシリンダ軸方向の長さLc2が、分割溝部211のシリンダ軸方向の長さLc1よりも短くなっているので、セカンダリピストン19を開口部16から挿入した姿勢を維持した状態で摺動支持部27に嵌合するため、セカンダリピストン19をシリンダ本体15にスムーズに挿入することができる。続いて、セカンダリピストン19は、摺動支持部26側に移動することになるが、摺動支持部27と摺動支持部26との間の中間溝49のシリンダ軸方向の長さもセカンダリピストン19の軸方向寸法つまりシリンダ軸方向の長さより短くなっていて、摺動支持部27に嵌合した状態のまま摺動支持部26に嵌合することになり、軸方向の全長にわたって中間溝49内に入り込んでしまうことなく、図4(c)に示すように摺動支持部26に嵌合し、さらに摺動支持部25に嵌合することになる。
その後、図5に示すように、プライマリバネアセンブリ79(図5では図示略)が装着された状態のプライマリピストン18がシリンダ本体15内に挿入されることになるが、プライマリピストン18はセカンダリピストン19より長さが長いため、大径溝47内に全長にわたって入り込むことなく、摺動支持部28に嵌合した状態のまま、摺動支持部27に嵌合することになる。
上記した特許文献1の電動倍力装置では、プライマリピストンの貫通孔と入力部材との隙間を密封するシールの密封性が低下した場合に、マスタシリンダから漏出するブレーキ液が電動アクチュエータ等の電気部品に影響を及ぼすことを回避するようになっている。具体的には、プライマリピストンの貫通孔のシールより外側部分をプライマリピストンの外周面に連通路で連通させるとともに、この連通路をプライマリピストンとその外側の筒状ガイドとによって形成された通路に連通させて、この通路でブレーキ液を電動アクチュエータ等とは反対側に案内して外部に排出するようになっている。しかしながら、この構造では、マスタシリンダから漏出するブレーキ液の流れを通路によって導いて電動アクチュエータ等の電気部品に影響を及ぼすことを防止することはできるものの、外部への漏出を回避することはできず、品質向上の点で改善の余地がある。
これに対して、本実施形態のマスタシリンダ1は、シリンダ本体15のプライマリ補給路48としての大径溝47を、貫通孔90の密封シール103に対してプライマリ圧力室85と反対側の連通路94に連通させている。このため、密封シール103の密封性が例え低下したとしてもブレーキ液は連通路94を介してプライマリ補給路48に流れ、マスタシリンダ1内で還流することになって外部には漏出しない。したがって、マスタシリンダ1の品質向上を図ることができる。
また、このように、プライマリ補給路48としての大径溝47を連通路94に連通させるためには、シリンダ本体15の筒部13の開口部16側の長さを長くして大径溝47をシリンダ軸方向に長くする必要がある。すると、図6に示す参考技術のように、シリンダ本体15に組み付ける際にセカンダリピストン19が全長にわたって大径溝47内に入り込んでしまうことがあり、このような状態になると、セカンダリピストン19を大径溝47から脱出させるために手間がかかり、マスタシリンダ1の製造効率が低下してしまう。
これに対して、本実施形態のマスタシリンダ1は、大径溝47に、これを軸方向に分断して複数の分割溝部211,212を形成し分割溝部211,212のそれぞれがセカンダリピストン19の軸方向寸法よりも短くなる位置に中間摺動支持部210が形成されている。このため、シリンダ本体15に組み付ける際にセカンダリピストン19が全長にわたって大径溝47内に入り込んでしまうことがなくなり、また傾きも抑制されるため、図4(a)〜図4(c)に示すように、セカンダリピストン19を円滑に摺動支持部26に嵌合させることができる。したがって、セカンダリピストン19のシリンダ本体15への組み付け作業性が向上し、マスタシリンダ1の製造効率の低下を抑制することができる。
なお、図7に示す参考技術のように、摺動支持部28のシリンダ軸方向の長さを長くして、大径溝47のシリンダ軸方向の長さをセカンダリピストン19の軸方向寸法よりも短くしても、大径溝47に、セカンダリピストン19が全長にわたって入り込んでしまうことは防止できる。しかしながら、この構造では、精度管理が厳しい摺動支持部28のシリンダ軸方向の長さが長くなり、その結果、加工時間が長くなってしまう。これに対して、上記実施形態では、摺動支持部28および中間摺動支持部210のシリンダ軸方向の長さを短くできるため、加工時間を短縮することができる。
以上、本実施形態は、ブレーキ液の吐出路とリザーバに連通する補給路とをそれぞれ複数有する有底筒状のシリンダ本体と、該シリンダ本体の内周面に摺動可能に挿入され、該シリンダ本体の底部との間に前記吐出路に液圧を供給する圧力室を形成するセカンダリピストンと、前記シリンダ本体の内周面に摺動可能に挿入され、前記セカンダリピストンとの間に前記吐出路に液圧を供給する圧力室を形成するプライマリピストンと、該プライマリピストンおよび前記セカンダリピストンのそれぞれに対応して前記シリンダ本体の内周面に形成された周溝内に設けられ、内周が前記ピストンに摺接して前記補給路と前記圧力室との間を密封可能なピストンシールと、前記シリンダ本体の開口部の内周面に形成された周溝に設けられ、前記プライマリピストンに対する前記補給路を密封するシール部材と、を有するマスタシリンダにおいて、前記プライマリピストンには、基端側がブレーキペダルに接続され先端側が前記圧力室に臨む入力部材が貫通する貫通孔が形成され、該貫通孔には、前記入力部材との間で前記圧力室を密封する密封シールと、該密封シールに対して前記圧力室と反対側にて前記プライマリピストンの径方向に延びて前記貫通孔と前記プライマリピストンの外周とを連通する連通路とが設けられ、前記シリンダ本体には、前記ピストンを摺動可能に支持する摺動支持部が前記ピストンシールおよびシール部材毎にそれぞれ形成され、前記シール部材が設けられる摺動支持部と前記プライマリピストンに摺接するピストンシールが設けられる摺動支持部との間には、これら摺動支持部よりも外径側に凹む前記補給路としての大径溝が前記連通路に連通して形成され、該大径溝には、該大径溝を軸方向に分断して複数の分割溝部を形成し該複数の分割溝部のそれぞれが前記セカンダリピストンの軸方向寸法よりも短くなる位置に前記プライマリピストンを摺動可能に支持する中間摺動支持部が形成され、該中間摺動支持部は、その両側の各分割溝部内を同圧にしていることを特徴とする。これにより、密封シールの密封性が例え低下したとしてもブレーキ液は連通路を介して補給路に流れるため、外部に漏出しなくなる。したがって、マスタシリンダの品質向上を図ることができる。また、中間摺動支持部によって、複数の分割溝部のそれぞれがセカンダリピストンの軸方向寸法よりも短くなるため、シリンダ本体に組み付ける際にセカンダリピストンが全長にわたって大径溝内に入り込んでしまうことがなくなる。したがって、セカンダリピストンのシリンダ本体への組み付け作業性が向上し、マスタシリンダの製造効率の低下を抑制することができる。
1 マスタシリンダ
11 リザーバ
12 底部
15 シリンダ本体
16 開口部
18 プライマリピストン
19 セカンダリピストン
23 セカンダリ吐出路(吐出路)
24 プライマリ吐出路(吐出路)
30〜33 周溝
35,44 ピストンシール
38 セカンダリ補給路(補給路)
45 シール部材
47 大径溝
48 プライマリ補給路(補給路)
68 セカンダリ圧力室(圧力室)
85 プライマリ圧力室(圧力室)
90 貫通孔
94 連通路
100 入力部材
103 密封シール
210 中間摺動支持部
211 分割溝部
212 分割溝部

Claims (1)

  1. ブレーキ液の吐出路とリザーバに連通する補給路とをそれぞれ複数有する有底筒状のシリンダ本体と、
    該シリンダ本体の内周面に摺動可能に挿入され、該シリンダ本体の底部との間に前記吐出路に液圧を供給する圧力室を形成するセカンダリピストンと、
    前記シリンダ本体の内周面に摺動可能に挿入され、前記セカンダリピストンとの間に前記吐出路に液圧を供給する圧力室を形成するプライマリピストンと、
    該プライマリピストンおよび前記セカンダリピストンのそれぞれに対応して前記シリンダ本体の内周面に形成された周溝内に設けられ、内周が前記プライマリピストンおよび前記セカンダリピストンのそれぞれ対応するものに摺接して前記補給路と前記圧力室との間を密封可能なピストンシールと、
    前記シリンダ本体の開口部の内周面に形成された周溝に設けられ、前記プライマリピストンに対する前記補給路を密封するシール部材と、
    を有するマスタシリンダにおいて、
    前記プライマリピストンには、基端側がブレーキペダルに接続され先端側が前記圧力室に臨む入力部材が貫通する貫通孔が形成され、
    該貫通孔には、前記入力部材との間で前記圧力室を密封する密封シールと、該密封シールに対して前記圧力室と反対側にて前記プライマリピストンの径方向に延びて前記貫通孔と前記プライマリピストンの外周とを連通する連通路とが設けられ、
    前記シリンダ本体には、前記プライマリピストンおよび前記セカンダリピストンのそれぞれを摺動可能に支持する摺動支持部が前記ピストンシールおよびシール部材毎にそれぞれ形成され、前記シール部材が設けられる摺動支持部と前記プライマリピストンに摺接するピストンシールが設けられる摺動支持部との間には、これら摺動支持部よりも外径側に凹む前記補給路としての大径溝が前記連通路に連通して形成され、
    該大径溝には、該大径溝を軸方向に分断して複数の分割溝部を形成し該複数の分割溝部のそれぞれが前記セカンダリピストンの軸方向寸法よりも短くなる位置に前記プライマリピストンを摺動可能に支持する中間摺動支持部が形成され、該中間摺動支持部は、その両側の各分割溝部内を同圧にしていることを特徴とするマスタシリンダ。
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