JP6040723B2 - エバポリークチェックシステム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料タンクからの蒸発燃料(以下適宜、「エバポ」という)のリークをチェックするエバポリークチェックシステムに関する。
近年、燃料タンクの内部から外部へリークするエバポの排出規制が厳しくなっている。特にアメリカ合衆国環境庁(EPA)およびカリフォルニア州環境庁(CARB)の定める基準では、燃料タンクの微小な開口からのエバポのリークを検出することを要求している。特許文献1のエバポリークチェックシステムでは、ポンプにより基準オリフィスに空気を流したときの圧力を基準圧力として検出し、その後、ポンプにより燃料タンクを減圧または加圧したときの圧力と前記基準圧力とを比較することにより、燃料タンクからのエバポのリークが許容範囲内であるか否かを判定している。
特開2004−263676号公報
特許文献1のエバポリークチェックシステムでは、ポンプを駆動するモータは、負荷トルクが大きくなるほど回転数が小さくなるモータ特性で回転する。そのため、当該モータにより駆動するポンプは、圧力の絶対値が大きくなるほど流量が小さくなるポンプ特性を示す。なお、当該ポンプ特性の式は比較的大きな傾きを示す。
ところで、エバポの排出規制は、今後、より一層厳しくなることが予想される。例えばCARBの定める基準が、より微小な開口からのエバポのリークを検出することを要求する場合、基準オリフィスを現行のものよりも小さくする対応が考えられる。しかしながら、特許文献1のエバポリークチェックシステムでは、基準オリフィスを小さくすると、誤差を含めた基準圧力と締切圧との余裕を十分に確保することができなくなるおそれがある。したがって、エバポリークを高精度にチェックすることが困難になることが懸念される。また、基準オリフィスの大きさによってはエバポリークのチェックが不可となるおそれがある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、基準オリフィスの大きさにかかわらずエバポリークを高精度にチェック可能なエバポリークチェックシステムを提供することにある。
本発明は、燃料タンクの内部と外部との間に圧力差を形成することにより、燃料タンクからのエバポリークをチェックするエバポリークチェックシステムであって、ポンプとモータとタンク通路とポンプ通路と大気通路と切替弁とオリフィス通路とオリフィス形成部と圧力検出手段と制御部とを備えている。
モータは、回転することによりポンプを駆動する。タンク通路は、一端が燃料タンクに接続する。ポンプ通路は、一端がポンプに接続し、他端がタンク通路の他端に接続可能に設けられる。大気通路は、一端が大気に開放され、他端がタンク通路の他端に接続可能に設けられる。切替弁は、タンク通路の他端とポンプ通路の他端と大気通路の他端との間に設けられ、タンク通路と大気通路またはポンプ通路との接続を切り替える。オリフィス通路は、タンク通路とポンプ通路とを接続するよう設けられる。オリフィス形成部は、オリフィス通路に設けられ、基準オリフィスを形成する。圧力検出手段は、ポンプ通路内の圧力を検出可能である。制御部は、モータの回転および切替弁の作動を制御可能である。
本発明では、制御部は、タンク通路と大気通路とを接続するよう切替弁を制御し、モータを回転させ、基準オリフィスを空気が流通した状態で圧力検出手段により検出した圧力を基準圧力として検出する基準圧力検出手段を含む。また、制御部は、タンク通路とポンプ通路とを接続するよう切替弁を制御し、モータを回転させ、燃料タンクの内部を減圧または加圧した状態で圧力検出手段により検出した圧力と前記基準圧力とに基づき燃料タンクからのエバポリークをチェックするチェック手段を含む。
また、制御部は、一定の回転数である所定の第1回転数でモータが回転する第1モータ特性と、第1回転数より大きな一定の回転数である所定の第2回転数でモータが回転する第2モータ特性と、を切り替えてモータを回転させることが可能である。つまり、制御部は、負荷トルクにかかわらず、一定の回転数(第1回転数または第2回転数)でモータを回転させることができる。
また、制御部は、第1モータ特性から第2モータ特性に切り替える場合、第2モータ特性に切り替えるまでモータの回転数を第1回転数に保持し、第2モータ特性から第1モータ特性に切り替える場合、第1モータ特性に切り替えるまでモータの回転数を第2回転数に保持する。
第1モータ特性の式は、横軸に負荷トルク、縦軸に回転数をとったとき、「負荷トルクが大きくなるほど回転数が小さくなる第3モータ特性」の式と「ポンプ通路のポンプとは反対側を閉塞した状態でモータを回転させたときの負荷トルクである締切トルク」との交点を通るよう設定されている。第2モータ特性の式は、横軸に負荷トルク、縦軸に回転数をとったとき、第3モータ特性の式と「タンク通路と大気通路とが接続し基準オリフィスを空気が流通可能な状態でモータを回転させたときの負荷トルクである基準トルク」との交点を通るよう設定されている。
このように、本発明では、制御部は、第2回転数より小さな所定の第1回転数(第1モータ特性)でモータを回転させることができる。本発明のように負荷トルクにかかわらず一定の低回転数でモータを回転させた場合、「負荷トルクが大きくなるに従って回転数が小さくなる」モータ特性でモータを回転させるのと比べ、圧力と流量との関係を示すポンプ特性の式の傾きは小さくなる。そのため、基準オリフィスが小さい場合でも、誤差を含めた基準圧力と締切圧との余裕を十分に確保することができる。したがって、基準オリフィスの大きさにかかわらずエバポリークを高精度にチェックすることができる。
本発明の一実施形態によるエバポリークチェックシステムおよびそれを適用した蒸発燃料処理装置を示す模式図。 (A)は本発明の一実施形態によるエバポリークチェックシステムのモータのモータ特性を示す図、(B)は本発明の一実施形態によるエバポリークチェックシステムのポンプのポンプ特性を示す図。 本発明の一実施形態のエバポリークチェックシステムの制御部によるエバポリークのチェックに関する処理フローを示す図。 本発明の一実施形態のエバポリークチェックシステムの制御部によるエバポリークのチェックに関する処理フローを示す図であって、図3の続きを示す図。 本発明の一実施形態によるエバポリークチェックシステムのポンプおよび切替弁を駆動または作動させたときの時間の経過に伴う圧力検出手段の出力の変化を示す図。 (A)は本発明の一実施形態によるエバポリークチェックシステムのエバポリークチェック時のポンプのポンプ特性を示す図、(B)は比較例によるエバポリークチェックシステムのエバポリークチェック時のポンプのポンプ特性を示す図。 本発明の他の実施形態によるエバポリークチェックシステムのポンプおよび切替弁を駆動または作動させたときの時間の経過に伴う圧力検出手段の出力の変化を示す図。
以下、本発明の実施形態によるエバポリークチェックシステムを図面に基づき説明する。
(一実施形態)
本発明の一実施形態によるエバポリークチェックシステムを適用した蒸発燃料処理装置を図1に示す。
蒸発燃料処理装置1は、例えば車両に搭載された内燃機関(以下、「エンジン」という)10の吸気系に適用される。エンジン10には、吸気管11が接続されている。吸気管11の内側には吸気通路12が形成されている。吸気管11のエンジン10とは反対側は大気に開放されている。これにより、エンジン10の運転時、空気が吸気通路12を経由してエンジン10に吸入される。以下、エンジン10に吸入される空気を「吸気」という。
吸気管11の内側すなわち吸気通路12には、スロットル弁13が設けられている。スロットル弁13は、吸気通路12を開閉することにより、エンジン10に吸入される吸気の量を調節可能である。本実施形態では、吸気管11のスロットル弁13とエンジン10との間にインジェクタ14が設けられている。インジェクタ14は、燃料タンク2に貯留された燃料としてのガソリンを吸気通路12に霧状に噴射可能である。インジェクタ14から吸気通路12に噴射された燃料は、吸気とともにエンジン10に導入される。エンジン10に導入された燃料は、エンジン10の燃焼室で燃焼し、排気管15の内側に形成された排気通路16を経由して大気へ排出される。以下、エンジン10から大気へ排出される燃焼ガスを含む空気を「排気」という。
燃料タンク2の内部には、貯留されたガソリンが蒸発することにより、ガソリンの蒸気すなわち蒸発燃料(エバポ)が発生する。
蒸発燃料処理装置1は、パージ通路21、22、キャニスタ23、パージ弁24、ポンプ30、モータ40、タンク通路51、ポンプ通路52、大気通路53、切替弁60、オリフィス通路55、オリフィス形成部70、圧力センサ81および電子制御ユニット(以下、「ECU」という)80等を備えている。
ここで、ポンプ30、モータ40、タンク通路51、ポンプ通路52、大気通路53、切替弁60、オリフィス通路55、オリフィス形成部70、圧力センサ81およびECU80は、エバポリークチェックシステム3を構成している。なお、圧力センサ81は、特許請求の範囲における「圧力検出手段」に対応している。また、ECU80は、特許請求の範囲における「制御部」に対応している。
蒸発燃料処理装置1は、燃料タンク2内で発生する蒸発燃料をエンジン10に導入し処理することを目的として車両に搭載されている。エバポリークチェックシステム3は、燃料タンク2からのエバポリークをチェックすることを目的として車両に搭載されている。
パージ通路21は、一端が燃料タンク2に接続するよう設けられている。一方、パージ通路22は、一端が吸気通路12に接続するよう設けられている。キャニスタ23は、パージ通路21の他端およびパージ通路22の他端と接続するよう設けられている。これにより、パージ通路21およびパージ通路22は、キャニスタ23を経由して、燃料タンク2と吸気通路12とを接続している。
キャニスタ23は、例えば活性炭等の吸着部材を有し、パージ通路21およびパージ通路22を流れる蒸発燃料の一部を吸着保持する。キャニスタ23に吸着保持された蒸発燃料の一部は、キャニスタ23から離脱し、パージ通路22を経由して吸気通路12に流入する。キャニスタ23は、蒸発燃料が大気に放出されるのを抑制すること、および、後述のポンプ30等への蒸発燃料の付着を抑制することを目的として設けられている。
パージ弁24は、例えば電磁駆動式の制御弁であり、パージ通路22の吸気通路12近傍に設けられている。パージ弁24は、パージ通路22を開閉、すなわち開弁または閉弁することにより、パージ通路22をキャニスタ23側から吸気通路12側へ流れる蒸発燃料の流れを許容または遮断する。パージ弁24は、オフ状態のとき閉弁しており、オン状態のとき開弁するノーマリークローズ型の弁である。
ポンプ30は、内部に、図示しないポンプ室を有している。ポンプ30は、当該ポンプ室と外部とを連通する連通口31、32を有している。ポンプ30は、ポンプ室に、図示しないロータおよびベーンを収容している。ロータは、ポンプ室内で回転可能に設けられている。ベーンは、ロータの径方向に往復移動可能となるようロータに設けられている。これにより、ロータおよびベーンがポンプ室内で回転すると、ポンプ30外部の空気が連通口31または連通口32を経由してポンプ室に流入し、ベーンにより加圧されて連通口32または連通口31を経由してポンプ30の外部へ流出する。このように、本実施形態では、ポンプ30は、ベーン式のポンプである。
モータ40は、本実施形態では、例えば三相ブラシレスモータである。モータ40は、電力を供給されることにより、図示しないモータ軸が回転する。モータ40は、モータ軸がポンプ30のロータに接続するよう設けられている。これにより、モータ40(モータ軸)が回転すると、ポンプ30のロータが回転する。モータ40の回転方向により、連通口31または連通口32を経由してポンプ室に空気が流入し、連通口32または連通口31を経由してポンプ室から空気が流出する。このように、モータ40は、回転することによりポンプ30を駆動する。
タンク通路51は、一端がキャニスタ23に接続するよう設けられている。すなわち、タンク通路51は、一端がキャニスタ23およびパージ通路21を経由して燃料タンク2に接続している。
ポンプ通路52は、一端がポンプ30の連通口31に接続し、他端がタンク通路51の他端に接続可能に設けられている。
大気通路53は、一端が大気に開放され、他端がタンク通路51の他端に接続可能に設けられている。大気通路53の一端には、フィルタ4が設けられている。フィルタ4は、例えば不織布等により形成され、大気通路53に流入する空気中の異物を捕集する。
大気通路53とポンプ30との間には、接続通路54が設けられている。接続通路54は、一端が大気通路53に接続し、他端がポンプ30の連通口32に接続している。
切替弁60は、タンク通路51の他端とポンプ通路52の他端と大気通路53の他端との間に設けられている。切替弁60は、弁体61、電磁駆動部62および付勢部材63等を有している。弁体61は、タンク通路51とポンプ通路52および大気通路53との間において往復移動可能に設けられ、その位置により、タンク通路51と大気通路53またはポンプ通路52との接続を切り替え可能である。電磁駆動部62は、電力を供給されることにより磁力を生じ、弁体61を吸引可能である。付勢部材63は、弁体61を、電磁駆動部62により吸引される方向とは反対側へ付勢するよう設けられている。
切替弁60は、オフ状態のとき、すなわち、電磁駆動部62に電力が供給されていないとき、タンク通路51と大気通路53とを接続しつつ、タンク通路51とポンプ通路52との接続は遮断する(図1参照)。一方、切替弁60は、オン状態のとき、すなわち、電磁駆動部62に電力が供給されているとき、タンク通路51とポンプ通路52とを接続しつつ、タンク通路51と大気通路53との接続は遮断する。
オリフィス通路55は、切替弁60を迂回しながらタンク通路51とポンプ通路52とを接続するよう設けられている。オリフィス形成部70は、オリフィス通路55内に設けられている。オリフィス形成部70は、基準オリフィス71を形成している。よって、オリフィス通路55内を流通する空気は、基準オリフィス71を流通する。ここで、基準オリフィス71は、燃料タンク2における蒸気燃料漏れ(エバポリーク)が許容される開口の大きさより小さく設定されている。例えば、現行のCARBおよびEPAの基準では、燃料タンク2からのエバポリークの検出精度としてφ0.5mm相当の開口からのエバポリークの検出が要求されている。一方、本実施形態では、オリフィス形成部70は、例えばφ0.25mmに設定された開口からなる基準オリフィス71を形成している。
圧力センサ81は、本実施形態では、ポンプ通路52に設けられ、ポンプ通路52内の圧力を検出可能である。
ECU80は、演算手段としてのCPU、記憶手段としてのROMおよびRAM、ならびに、入出力手段等を有する小型のコンピュータである。ECU80は、車両に搭載されたセンサ類からの信号等に基づき、ROMに格納されたプログラムに従い車両の各部および各種機器類の作動を制御する。ECU80は、図示しないバッテリからパージ弁24、モータ40および切替弁60等に供給する電力を制御することで、パージ弁24の作動、モータ40の回転、および、切替弁60の作動等を制御可能である。
エンジン10の運転中、吸気管11の吸気通路12に負圧が発生しているとき、ECU80は、パージ弁24をオン状態にして開弁する。これにより、キャニスタ23に吸着されている蒸発燃料を、吸気管11の吸気通路12に流入させ、吸気通路12を経由してエンジン10に導入する。このようにして、蒸発燃料処理装置1は、燃料タンク2内で発生する蒸発燃料を、エンジン10で燃焼させて処理(パージ)することができる。ここで、ECU80は、蒸発燃料処理装置1の一構成要素である「パージ手段」として機能する。なお、ECU80は、エンジン10の運転状態等に基づき目標パージ量を算出し、当該目標パージ量に基づきパージ弁24の開弁タイミングおよび開弁時間を決定する。
また、パージ弁24を開弁(オン制御)して蒸発燃料をパージするとき、ECU80は、タンク通路51と大気通路53とを接続するよう切替弁60を制御(オフ制御)する。これにより、蒸発燃料をパージするとき、大気が大気通路53およびタンク通路51を経由してキャニスタ23に流入する。その結果、キャニスタ23に吸着されている蒸発燃料を円滑にパージすることができる。このように、ECU80は、パージ弁24を開弁(オン制御)することにより、キャニスタ23に吸着されている蒸発燃料を、吸気通路12を経由してエンジン10に導入可能である。
ECU80は、モータ40の回転を制御することにより、ポンプ30の作動を制御可能である。ポンプ30は、ECU80により作動を制御されることで、連通口31から空気を吸入し連通口32から吐出、または、連通口32から空気を吸入し連通口31から吐出する。これにより、ECU80が、タンク通路51とポンプ通路52とが接続するよう切替弁60を作動させた状態でモータ40を回転させると、燃料タンク2の内部は、パージ通路21、キャニスタ23、タンク通路51およびポンプ通路52を経由して減圧または加圧される。
圧力センサ81は、検出した圧力に関する信号をECU80に伝達する。これにより、ECU80は、ポンプ通路52内の圧力を検出することができる。
ECU80は、タンク通路51と大気通路53とを接続するよう切替弁60を制御し、モータ40を回転させ、基準オリフィス71を空気が流通した状態で圧力センサ81により検出した圧力を基準圧力Prとして検出する。ここで、ECU80は、特許請求の範囲における「基準圧力検出手段」として機能する。
また、ECU80は、タンク通路51とポンプ通路52とを接続するよう切替弁60を制御し、モータ40を回転させ、燃料タンク2の内部を減圧または加圧した状態で圧力センサ81により検出した圧力と基準圧力Prとに基づき燃料タンク2からのエバポリークをチェックする。ここで、ECU80は、特許請求の範囲における「チェック手段」として機能する。なお、本実施形態では、ECU80は、連通口31から空気を吸入し連通口32から吐出するようポンプ30を駆動することで燃料タンク2の内部を減圧した状態でエバポリークのチェックを行う。
本実施形態では、モータ40には、図示しない回転センサが設けられている。これにより、ECU80は、モータ40の回転数を検出可能である。ECU80は、モータ40の回転数を検出しつつ、負荷トルクにかかわらず、例えばPWM制御により、任意の回転数でモータ40を回転させることができる。
本実施形態では、ECU80は、図2(A)に示す「モータ特性1」と「モータ特性2」と、を切り替えてモータ40を回転させることが可能である。ここで、「モータ特性1」は、負荷トルクにかかわらず所定の第1回転数s1で回転するモータ特性であり、特許請求の範囲における「第1モータ特性」に対応している。「モータ特性2」は、負荷トルクにかかわらず、第1回転数s1より大きな所定の第2回転数s2で回転するモータ特性であり、特許請求の範囲における「第2モータ特性」に対応している。すなわち、ECU80は、負荷トルクにかかわらず、第1回転数s1または第2回転数s2の一定の回転数でモータ40を回転させることができる。
なお、図2(A)に示す「モータ特性3」は、負荷トルクが大きくなるほど回転数が小さくなるモータ特性であり、上述の従来のエバポリークチェックシステムのモータのモータ特性と同様である。
「モータ特性1」の式は、モータ特性3の式と締切トルクとの交点を通るよう設定されている。ここで、締切トルクとは、ポンプ通路52のポンプ30とは反対側(ポンプ通路52と切替弁60との接続部、および、ポンプ通路52とオリフィス通路55との接続部)を閉塞した状態でモータ40を回転させたときの負荷トルクである。第1回転数s1は、比較的小さな回転数(低回転数)である。
「モータ特性2」の式は、モータ特性3の式と基準トルク(Refトルク)との交点を通るよう設定されている。ここで、基準トルクとは、タンク通路51と大気通路53とが接続するよう切替弁60を制御し基準オリフィス71を空気が流通可能な状態でモータ40を回転させたときの負荷トルクである。
図2(B)は、モータ40を上記各モータ特性で回転させた場合のポンプ30のポンプ特性を示すものである。図2(B)に示す「ポンプ特性1」は「モータ特性1」でモータ40を回転させた場合のポンプ特性であり、「ポンプ特性2」は「モータ特性2」でモータ40を回転させた場合のポンプ特性であり、「ポンプ特性3」は「モータ特性3」でモータ40を回転させた場合のポンプ特性である。なお、本実施形態では、燃料タンク2の内部と外部との差圧が、図2(B)に示す「リリーフ弁開弁圧」以上になったとき開弁するリリーフ弁が燃料タンク2に設けられている。
図2(B)に示す「φ0.5基準オリフィス流量」とはφ0.5mmの開口に空気を流したときの圧力と流量との関係を示す式であり、「φ0.25基準オリフィス流量」とはφ0.25mmの開口に空気を流したときの圧力と流量との関係を示す式である。
図2(B)に示すように、「ポンプ特性1」の式は、「ポンプ特性3」の式と締切圧との交点を通る。ここで、締切圧とは、ポンプ通路52のポンプ30とは反対側(ポンプ通路52と切替弁60との接続部、および、ポンプ通路52とオリフィス通路55との接続部)を閉塞した状態でモータ40を回転させたときのポンプ通路52内の圧力である。
図2(B)に示すように、「ポンプ特性2」の式は、「φ0.5基準オリフィス流量」と「ポンプ特性3」の式との交点を通り、「ポンプ特性1」の式と平行である。
また、「ポンプ特性1」の式および「ポンプ特性2」の式は、「ポンプ特性3」の式と比べ、傾きが小さい。
「φ0.5基準オリフィス流量」と「ポンプ特性3」の式との交点の圧力は、上述の従来のエバポリークチェックシステムにおける基準圧力に対応している。本実施形態では、「φ0.25基準オリフィス流量」と「ポンプ特性1」の式との交点の圧力を基準圧力(Ref圧)として設定する。上述のように「ポンプ特性1」の式は「ポンプ特性3」の式と比べ傾きが小さいため、「φ0.25基準オリフィス流量」と「ポンプ特性1」の式との交点の圧力は、「φ0.5基準オリフィス流量」と「ポンプ特性3」の式との交点の圧力と略同じである。よって、φ0.25の基準オリフィス71を用いて基準圧力を設定する本実施形態においても、誤差を含めた基準圧力と締切圧との余裕を十分に確保することができる。
次に、本実施形態のエバポリークチェックシステム3の作動について、図3〜6に基づき説明する。
図3、4は、ECU80によるエバポリークのチェックに関する処理フローを示したものである。また、図5は、ポンプ30および切替弁60を駆動または作動(ON)させたときの時間の経過に伴う圧力センサ81の出力の変化を示したものである。
図3、4に示す一連の処理S100は、エンジン10の運転が停止されて所定時間が経過すると開始される。この所定時間は、車両の温度が安定するために必要な時間に設定されている。
S101では、ECU80は、大気圧を検出する。このとき(図5に示す時刻t0)、ポンプ30および切替弁60は、OFFの状態である。よって、ポンプ通路52の内部は、ポンプ30の内部、接続通路54および大気通路53を経由して大気と連通するとともに、オリフィス通路55、タンク通路51、切替弁60および大気通路53を経由して大気と連通している。そのため、このとき圧力センサ81で検出した圧力を大気圧P0として検出する。ECU80は、大気圧P0に基づき、エバポリークチェックシステム3が搭載された車両の標高を算出する。ECU80は、算出した標高に基づき、その後の処理に用いられる各種パラメータを補正する。
S102では、ECU80は、モータ40を回転させることによりポンプ30を駆動(ON)する。これにより、本実施形態では、ポンプ30は連通口31から空気を吸入し連通口32から吐出する。ここで、ECU80は、上述の「モータ特性2」でモータ40を回転させる。すなわち、第2回転数s2でモータ40を回転させる。このとき(図5に示す時刻t1)、ポンプ通路52内部がポンプ30により減圧され、基準オリフィス71を空気が流れる。
S103では、ECU80は、S102から所定時間が経過したか否かを判断する。所定時間は経過したと判断した場合(S103:YES)、処理はS104に移行する。一方、所定時間は経過していないと判断した場合(S103:NO)、処理はS103に戻る。すなわち、ECU80は、S102から所定時間が経過するまでS103を繰り返す。
S104では、ECU80は、「モータ特性1」に切り替えてモータ40を回転させる。すなわち、第2回転数s2より小さい第1回転数s1でモータ40を回転させる。
S105では、ECU80は、基準圧力検出手段として機能し、基準圧力を検出する。ECU80は、このとき(図5に示す時刻t1と時刻t2との間の期間B)圧力センサ81で検出した圧力を基準圧力Prとして検出し、RAMに記憶する。
S106では、ECU80は、切替弁60をオン制御(ON)する(図5の時刻t2参照)。これにより、タンク通路51とポンプ通路52とが接続し、ポンプ通路52内の圧力は一時的に上昇するものの、ポンプ30の駆動が継続しているため、その後、徐々に低下(減圧)していく(図5の時刻t2以降参照)。このとき、ポンプ通路52に連通する燃料タンク2の内部も減圧される。
S107では、ECU80は、「モータ特性2」に切り替えてモータ40を回転させる。すなわち、第1回転数s1より大きい第2回転数s2でモータ40を回転させる。
S108では、ECU80は、圧力センサ81により、ポンプ通路52(燃料タンク2)内の圧力を圧力Ptとして検出する。
S109では、ECU80は、S105で検出した基準圧力PrとS108で検出した圧力Ptとを比較し、「Pt≦Pr」か否かを判断する。「Pt≦Pr」と判断した場合(S109:YES)、処理はS110へ移行する。一方、「Pt>Pr」と判断した場合(S109:NO)、処理はS131へ移行する。
S110では、ECU80は、「モータ特性1」に切り替えてモータ40を回転させる(図5に示す時刻t3または時刻t4参照)。すなわち、第2回転数s2より小さい第1回転数s1でモータ40を回転させる。
S111では、ECU80は、S110から所定時間が経過したか否かを判断する。所定時間は経過したと判断した場合(S111:YES)、処理はS112に移行する。一方、所定時間は経過していないと判断した場合(S111:NO)、処理はS111に戻る。すなわち、ECU80は、S110から所定時間が経過するまでS111を繰り返す。
S112では、ECU80は、圧力センサ81により、ポンプ通路52(燃料タンク2)内の圧力を圧力Ptとして検出する。
S113では、S105で検出した基準圧力PrとS112で検出した圧力Ptとを比較し、「Pr−Pt>閾値」か否かを判断する。ここで、閾値は、基準圧力Prの誤差に対応するよう設定されている。「Pr−Pt>閾値」であると判断した場合(S113:YES)、処理はS114へ移行する。一方、「Pr−Pt≦閾値」であると判断した場合(S113:NO)、処理はS121へ移行する。
S114では、ECU80は、燃料タンク2からのエバポリークは発生していないと判定する。その後、処理はS115へ移行する。
S121では、ECU80は、燃料タンク2からエバポリークが発生していると判定する。ただし、ここで判定されるのは、基準オリフィス71の開口程度の穴が燃料タンク2に空いている場合のエバポリークである。その後、処理はS115へ移行する。
S115では、ECU80は、ポンプ30(モータ40)および切替弁60をオフ制御(OFF)する(図5に示す時刻t6参照)。その後、処理は一連の処理S100を抜ける。
S131では、ECU80は、「モータ特性2」でのモータ40の回転を継続させる。
S132では、ECU80は、所定回数以上S108を実行したか否か、あるいは、S107から所定時間経過したか否かを判断する。所定回数以上S108を実行した、あるいは、S107から所定時間経過したと判断した場合(S132:YES)、処理はS133へ移行する。一方、所定回数以上S108を実行していない、あるいは、S107から所定時間経過していないと判断した場合(S132:NO)、処理はS108に戻る。
S133では、ECU80は、燃料タンク2からエバポリークが発生していると判定する。なお、ここで判定されるのは、基準オリフィス71の開口より大きい穴が燃料タンク2に空いている場合のエバポリークである。その後、処理は一連の処理S100を抜ける。
図5、図6(A)に示すように、本実施形態では、ECU80は、時刻t1の直後(S102)、「モータ特性2」でモータ40を回転させる。そのため、ポンプ30は「ポンプ特性2」で駆動し、ポンプ通路52内を素早く減圧することができ、基準圧力Prの検出に要する時間を短縮することができる。
また、ECU80は、時刻t1から所定時間経過後(S103)、「モータ特性1」に切り替えてモータ40を回転させる。これにより、第2回転数s2より小さい第1回転数s1でモータ40を回転させることで「ポンプ特性1」でポンプ30を駆動しながら基準圧力Prを検出することができる(S105)。そのため、基準圧力Pr検出時の圧力変化を安定させることができ、基準圧力Prの検出精度を高めることができる。
また、ECU80は、時刻t2の後(S107)、「モータ特性2」に切り替えてモータ40を回転させる。そのため、ポンプ通路52および燃料タンク2内を素早く減圧することができ、エバポリークのチェック時間を短縮することができる。また、圧力センサ81で検出した圧力Ptが基準圧力Pr以下になった場合(S109:YES)、ECU80は、「モータ特性1」に切り替えてモータ40を回転させる。
すなわち、ECU80は、PtとPrとの差圧が0になる前までは「第2モータ特性」でモータ40を回転させ、PtとPrとの差圧が0になった後は「第1モータ特性」でモータ40を回転させる。これにより、リークチェック(判定)に要する時間を短縮するとともに、リークチェック時の圧力変化を安定させることができ、燃料タンク2のエバポリークを高精度にチェックすることができる。
図5に示すPt1は、燃料タンク2にエバポリークが生じていない場合の圧力変化を示すものである。この場合、ECU80は、時刻t2から時刻t3までは「モータ特性2」でモータ40を回転させ、時刻t3以降は「モータ特性1」でモータ40を回転させる。これにより、リークチェックに要する時間を短縮するとともに、リークチェック時の圧力変化を安定させることができる。
また、図5に示すPt2は、燃料タンク2に閾値(誤差)範囲内のエバポリークが生じている場合の圧力変化を示すものである。この場合、ECU80は、時刻t2から時刻t4までは「モータ特性2」でモータ40を回転させ、圧力が基準圧力となる時刻t4以降は「モータ特性1」でモータ40を回転させる。これにより、リークチェックに要する時間を短縮するとともに、リークチェック時の圧力変化を安定させることができる。
また、図5に示すPt3は、燃料タンク2に許容範囲を大きく超えるエバポリークが生じている場合の圧力変化を示すものである。この場合、ECU80は、時刻t2以降、「モータ特性2」でモータ40を回転させる。これにより、リークチェックに要する時間を短縮することができる。
また、図5に示すPt4は、燃料タンク2に許容範囲を僅かに超える程度のエバポリークが生じている場合の圧力変化を示すものである。この場合、ECU80は、時刻t2から時刻t5までは「モータ特性2」でモータ40を回転させ、圧力が基準圧力となる時刻t5以降は「モータ特性1」でモータ40を回転させる。これにより、リークチェックに要する時間を短縮するとともに、リークチェック時の圧力変化を安定させることができる。Pt4は、「モータ特性2」でモータ40が回転している間は圧力が低下し、モータ40の回転が「モータ特性1」に切り替わると圧力が上昇することを示している。
ここで、比較例を示すことにより、本実施形態の比較例に対する有利な点を明らかにする。
比較例1は、基準オリフィス71がφ0.5mmであることを除いて物理的な構成は本実施形態と同じであり、ECU80は図2(A)に示す「モータ特性3」でモータ40を回転させる。よって、比較例1は、上述の従来のエバポリークチェックシステムの構成に類似する構成である。
比較例2は、物理的な構成は本実施形態と同じであり、ECU80は図2(A)に示す「モータ特性3」でモータ40を回転させる。
比較例1の場合、エバポリークチェック時に用いる基準圧力は、図6(B)に示すRef圧1のとおりとなる。また、比較例2の場合、エバポリークチェック時に用いる基準圧力は、図6(B)に示すRef圧2のとおりとなる。
比較例1では、誤差を含めた基準圧力(Ref圧1)と締切圧力との余裕を十分に確保できるものの、基準オリフィス71の大きさが本実施形態より大きいため、より厳しいエバポの排出規制に対応することができない。また、比較例2では、基準オリフィス71の大きさは本実施形態と同じであるものの、誤差を含めた基準圧力(Ref圧2)と締切圧力との余裕を十分に確保できず、エバポリークを高精度にチェックすることが困難になると考えられる。
このように、本実施形態は、「モータ特性1」でモータ40を回転させることで「誤差を含めた基準圧力と締切圧力との余裕」を従来と同様十分に確保しつつ、基準オリフィス71を従来より小さくすることでエバポリークを高精度にチェックすることができる。
以上説明したように、本実施形態では、ECU80は、タンク通路51と大気通路53とを接続するよう切替弁60を制御し、モータ40を回転させ、基準オリフィス71を空気が流通した状態で圧力センサ81により検出した圧力を基準圧力Prとして検出する基準圧力検出手段を含む。また、ECU80は、タンク通路51とポンプ通路52とを接続するよう切替弁60を制御し、モータ40を回転させ、燃料タンク2の内部を減圧した状態で圧力センサ81により検出した圧力Ptと前記基準圧力Prとに基づき燃料タンク2からのエバポリークをチェックするチェック手段を含む。
また、ECU80は、所定の第1回転数s1でモータ40が回転する「モータ特性1」と、第1回転数s1より大きな第2回転数s2でモータ40が回転する「モータ特性2」と、を切り替えてモータ40を回転させることが可能である。つまり、ECU80は、負荷トルクにかかわらず、一定の回転数(第1回転数s1)でモータを回転させることができる。
このように、本実施形態では、ECU80は、第2回転数s2より小さな所定の第1回転数s1(「モータ特性1」)でモータ40を回転させることができる。本実施形態のように負荷トルクにかかわらず一定の低回転数でモータ40を回転させた場合、「負荷トルクが大きくなるに従って回転数が小さくなる」モータ特性(モータ特性3)でモータ40を回転させるのと比べ、圧力と流量との関係を示すポンプ特性の式の傾きは小さくなる。そのため、本実施形態のように基準オリフィス71が小さい場合でも、誤差を含めた基準圧力と締切圧との余裕を十分に確保することができる。したがって、基準オリフィス71の大きさにかかわらずエバポリークを高精度にチェックすることができる。
また、本実施形態では、ECU80は、基準圧力検出手段として機能し、「モータ特性1」でモータ40を回転させながら圧力センサ81により基準圧力Prを検出する。そのため、基準圧力Prの検出精度を高めることができる。
また、本実施形態では、ECU80は、基準圧力検出手段として機能し、「モータ特性1」でモータ40を回転させながら圧力センサ81により基準圧力Prを検出する前まで、「モータ特性2」でモータ40を回転させる。そのため、ポンプ30は「ポンプ特性2」で駆動し、ポンプ通路52内を素早く減圧することができ、基準圧力Prの検出に要する時間を短縮することができる。
また、本実施形態では、ECU80は、チェック手段として機能し、圧力センサ81により検出した圧力Ptと基準圧力Prとの差圧が0になる前までは「モータ特性2」でモータ40を回転させ、圧力センサ81により検出した圧力Ptと基準圧力Prとの差圧が0になった後は「モータ特性1」でモータ40を回転させる。これにより、リークチェック(判定)に要する時間を短縮するとともに、リークチェック時の圧力変化を安定させることができ、燃料タンク2のエバポリークを高精度にチェックすることができる。
(他の実施形態)
上述の一実施形態では、ECU80が、連通口31から空気を吸入し連通口32から吐出するようポンプ30を駆動するようにモータ40を回転させ、基準圧力の検出、および、エバポリークのチェックを行う例を示した。すなわち、上述の一実施形態では、燃料タンク2の内部が減圧された状態でエバポリークのチェックが行われる。これに対し、本発明の他の実施形態では、ECU80は、連通口32から空気を吸入し連通口31から吐出するようポンプ30を駆動するようにモータ40を回転させ、基準圧力の検出、および、エバポリークのチェックを行うこととしてもよい。この場合、ポンプ30および切替弁60を駆動または作動(ON)させたときの時間の経過に伴う圧力センサ81の出力の変化は、図7に示すとおり、図5に示す図を大気圧P0の線に対し線対称にしたような図となる。すなわち、基準圧力Prの検出はポンプ通路52の内部が加圧された状態で行われ、エバポリークのチェックは燃料タンク2の内部が加圧された状態で行われる。この場合でも、ECU80が、上述の一実施形態のように「モータ特性1」(第1モータ特性)または「モータ特性2」(第2モータ特性)を切り替えながらモータ40を回転させることにより、一実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、上述の一実施形態では、第2モータ特性として「モータ特性2」を採用する例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、第2モータ特性として、図2(A)に示す「モータ特性3」を採用することとしてもよい。図2(A)に示すように、締切トルク以下の範囲では、「モータ特性3」の回転数は、「モータ特性1」の回転数より大きい。よって、第2モータ特性として「モータ特性3」を採用した場合でも、一実施形態と同様、基準圧力の検出に要する時間、および、リークチェックに要する時間を短縮することができる。
また、上述の実施形態では、基準圧力を検出するとき、圧力検出手段により基準圧力を検出する前まで第2モータ特性でモータを回転させ、第1モータ特性でモータと回転させた状態で圧力検出手段により基準圧力を検出する例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、基準圧力を検出するとき、第1モータ特性のみでモータを回転させることとしてもよい。
また、上述の実施形態では、エバポリークをチェックするとき、圧力検出手段により検出した圧力と基準圧力との差圧が0になる前までは第2モータ特性でモータを回転させ、圧力検出手段により検出した圧力と基準圧力との差圧が0になった後は第1モータ特性でモータを回転させる例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、エバポリークをチェックするとき、第1モータ特性のみでモータを回転させることとしてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、基準オリフィスは、φ0.25mmに限らず、どのような大きさに設定されていてもよい。また、第1回転数が所定の大きさで、かつ、第2回転数が第1回転数より大きければ、第1モータ特性および第2モータ特性は、どのように設定してもよい。
また、本実施形態の他の実施形態では、モータは、三相ブラシレスモータに限らず、三相以外のブラシレスモータ、または、ブラシ付きモータ等であってもよい。
このように、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態に適用可能である。
3 ・・・・エバポリークチェックシステム
30 ・・・ポンプ
40 ・・・モータ
51 ・・・タンク通路
52 ・・・ポンプ通路
53 ・・・大気通路
55 ・・・オリフィス通路
60 ・・・切替弁
70 ・・・オリフィス形成部
71 ・・・基準オリフィス
80 ・・・ECU(電子制御ユニット、制御部、基準圧力検出手段、チェック手段)
81 ・・・圧力センサ(圧力検出手段)

Claims (4)

  1. 燃料タンク(2)の内部と外部との間に圧力差を形成することにより、前記燃料タンクからのエバポリークをチェックするエバポリークチェックシステム(3)であって、
    ポンプ(30)と、
    回転することにより前記ポンプを駆動するモータ(40)と、
    一端が前記燃料タンクに接続するタンク通路(51)と、
    一端が前記ポンプに接続し、他端が前記タンク通路の他端に接続可能に設けられるポンプ通路(52)と、
    一端が大気に開放され、他端が前記タンク通路の他端に接続可能に設けられる大気通路(53)と、
    前記タンク通路の他端と前記ポンプ通路の他端と前記大気通路の他端との間に設けられ、前記タンク通路と前記大気通路または前記ポンプ通路との接続を切り替える切替弁(60)と、
    前記タンク通路と前記ポンプ通路とを接続するよう設けられるオリフィス通路(55)と、
    前記オリフィス通路に設けられ、基準オリフィス(71)を形成するオリフィス形成部(70)と、
    前記ポンプ通路内の圧力を検出可能な圧力検出手段(81)と、
    前記モータの回転および前記切替弁の作動を制御可能な制御部(80)と、を備え、
    前記制御部は、
    前記タンク通路と前記大気通路とを接続するよう前記切替弁を制御し、前記モータを回転させ、前記基準オリフィスを空気が流通した状態で前記圧力検出手段により検出した圧力を基準圧力として検出する基準圧力検出手段(80)、および、
    前記タンク通路と前記ポンプ通路とを接続するよう前記切替弁を制御し、前記モータを回転させ、前記燃料タンクの内部を減圧または加圧した状態で前記圧力検出手段により検出した圧力と前記基準圧力とに基づき前記燃料タンクからのエバポリークをチェックするチェック手段(80)を含み、
    一定の回転数である所定の第1回転数で前記モータが回転する第1モータ特性と、前記第1回転数より大きな一定の回転数である所定の第2回転数で前記モータが回転する第2モータ特性と、を切り替えて前記モータを回転させることが可能であり、
    前記第1モータ特性から前記第2モータ特性に切り替える場合、前記第2モータ特性に切り替えるまで前記モータの回転数を前記第1回転数に保持し、
    前記第2モータ特性から前記第1モータ特性に切り替える場合、前記第1モータ特性に切り替えるまで前記モータの回転数を前記第2回転数に保持し、
    前記第1モータ特性の式は、横軸に負荷トルク、縦軸に回転数をとったとき、「負荷トルクが大きくなるほど回転数が小さくなる第3モータ特性」の式と「前記ポンプ通路の前記ポンプとは反対側を閉塞した状態で前記モータを回転させたときの負荷トルクである締切トルク」との交点を通るよう設定されており、
    前記第2モータ特性の式は、横軸に負荷トルク、縦軸に回転数をとったとき、前記第3モータ特性の式と「前記タンク通路と前記大気通路とが接続し前記基準オリフィスを空気が流通可能な状態で前記モータを回転させたときの負荷トルクである基準トルク」との交点を通るよう設定されていることを特徴とするエバポリークチェックシステム。
  2. 前記基準圧力検出手段は、前記第1モータ特性で前記モータを回転させながら前記圧力検出手段により前記基準圧力を検出することを特徴とする請求項1に記載のエバポリークチェックシステム。
  3. 前記基準圧力検出手段は、前記第1モータ特性で前記モータを回転させながら前記圧力検出手段により前記基準圧力を検出する前まで、前記第2モータ特性で前記モータを回転させることを特徴とする請求項2に記載のエバポリークチェックシステム。
  4. 前記チェック手段は、前記圧力検出手段により検出した圧力と前記基準圧力との差圧が0になる前までは前記第2モータ特性で前記モータを回転させ、前記圧力検出手段により検出した圧力と前記基準圧力との差圧が0になった後は前記第1モータ特性で前記モータを回転させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のエバポリークチェックシステム。
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