JP6040673B2 - 車両のヨーレート検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に備えられるヨーレートセンサからの出力信号に基づいてヨーレートを検出すると共に、ヨーレートの0点補正を行うことができる0点補正機能を備えた車両のヨーレート検出装置に関するものである。
従来より、ヨーレートセンサからの出力信号に基づいて検出されるヨーレートの0点からのずれを補正して、正確なヨーレートを検出できるようにする0点補正が行われている。具体的には、ヨーレートの0点補正は、ヨーレートの値=0が見込まれる車両停止時のヨーレートを0点の仮値とし、多数の0点の仮値を収集すると共に、所定速度で走行し始めたときに、そのタイミングで収集してあった仮値に基づき、例えば仮値の平均値を0点の更新値とすることで行われている。ところが、立体駐車場などに備えられているターンテーブルに車両が載っているときには、車両停止時であってもヨーレートが発生するため、このときに得られたヨーレートを0点の仮値として収集して0点の更新を行うと、誤った0点補正が行われてしまう。
このため、特許文献1において、ターンテーブルの回転中に得られたヨーレートを0点の仮値として収集することを中止する技術が提案されている。具体的には、引用文献1では、ターンテーブルの回転開始や回転終了時にヨーレートセンサ値の微分値が所定値を超えることに着目し、ヨーレートセンサ値の微分値が所定値を超える回転開始タイミングから再びヨーレートセンサ値の微分値が所定値を超える回転終了タイミングまでの期間を検出し、その期間中はターンテーブルの回転に基づいてヨーレートが発生していると判定して、その期間中に収集した0点の仮値を使っての0点の更新を中止するようにしている。そして、ターンテーブルの回転が停止し、ドライバが車両を発進させた時点でターンテーブル回転期間時以外に収集した0点の仮値より0点の更新値を算出している。
特開2005−181254号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術では、ターンテーブルの回転中にドライバが車両を発進させないことを前提としており、車両をターンテーブル回転中に発進させた場合に、車両に発生するヨーレートの微分値が所定値を超えなければ0点の仮値の収集の中止を行う期間が設定されず、0点の更新が行われて、0点の誤補正が行われてしまう。
また、ここではターンテーブルの上に車両が載っている場合を例に挙げて説明しているが、波の影響でヨーレートが発生し得る停舶中のフェリー内に停止している車両についても同様に0点の誤補正の問題がある。また、非常に低速(以下、極低速という)のときも停車中と判定するという形態を採用している場合における極低速で旋回中の車両についても同様に0点の誤補正の問題がある。
つまり、停車中に、車両の停止面(ターンテーブルやフェリー)が移動する場合において、その移動中の停止面から車両が抜け出そうとするときや、停車中と判定されるほどの極低速で旋回中に、その旋回から抜け出すときに、0点の誤補正の問題が発生し得る。
本発明は上記点に鑑みて、ヨーレートセンサの出力信号に基づいて検出されるヨーレートの0点補正を行う際に、誤補正を行ってしまうことを防止できる車両のヨーレート検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、停車判定手段(110)にて停車中と判定されたときに、ヨーレート検出手段(100)にて検出されたヨーレート(Yr)に基づいて、仮値記憶手段(120)によりヨーレート(Yr)の0点の仮値を記憶すると共に、記憶判定手段(140)により、仮値記憶手段(120)に仮値が記憶されているか否かを判定し、停車判定手段(110)にて停車中ではないと判定されたときに、記憶判定手段(140)にて仮値が記憶されていると判定され、かつ、速度判定手段(150)にて車速(V)が所定速度閾値(Kv)未満であると判定されたときに、ヨーレート変動検出手段(160)により、ヨーレート検出手段(100)にて検出されたヨーレート(Yr)の変動を検出すると、車速(V)が前記所定速度閾値(Kv)未満の間に、仮値記憶手段(120)に記憶された仮値を消去する。また、停車判定手段(110)にて停車中ではないと判定されたときに、記憶判定手段(140)にて仮値が記憶されていると判定され、かつ、速度判定手段(150)にて車速(V)が所定速度閾値(Kv)未満ではないと判定されたときに、補正手段(180)にてヨーレート(Yr)の0点補正を行う。
このように、停車中に0点の仮値を記憶させるようにしつつ、車両(5)が発進したのち、車速(V)が所定速度閾値(Kv)に至るまでの間にヨーレート変動があったか否かを検出する。これにより、ターンテーブル(6)の回転中に車両(5)が発進してターンテーブル(6)から抜け出したことなどが検出でき、そのような場合に誤って0点補正を行うことを防止することが可能となる。
例えば、請求項2に記載したように、ヨーレート変動検出手段(160)にて、ヨーレート(Yr)の変動として、ヨーレート(Yr)の符号が反転したことを検出する。
ターンテーブル(6)の回転中に車両(5)が発進してターンテーブル(6)から抜け出そうとすると、車速(V)が所定速度閾値(Kv)に至るまでという短い期間中にヨーレート(Yr)の符号が反転することになる。したがって、ヨーレート変動検出手段(160)にて、ヨーレート(Yr)の符号が反転したことを検出することで、ターンテーブル(6)の回転中に車両(5)が発進してターンテーブル(6)から抜け出そうとしたことを検出でき、そのような場合に誤って0点補正を行うことを防止することが可能となる。
また、請求項3に記載したように、ヨーレート変動検出手段(160)にて、ヨーレート(Yr)の変動として、ヨーレート(Yr)が所定の閾値を超えたことを検出するようにしても良い。
例えば、フェリー(7)から降車する際に、必ずしもヨーレート(Yr)の正負の符号が反転するまで行かないこともある。このような場合に、ヨーレート変動検出手段(160)にて、ヨーレート(Yr)が所定の閾値を超えたことを検出することで、フェリー(7)からの降車を検出することができ、そのような場合に誤って0点補正を行うことを防止することが可能となる。
また、請求項4に記載したように、停車判定手段(110)にて、車速(V)が所定速度以下である極低速で進んでいるときまで停車中と判定する場合にも、請求項1ないし3に記載の発明を適用することができる。
すなわち、極低速も停車中と判定される場合において、極低速で車両(5)が旋回していると、その旋回によるヨーレート(Yr)が0点の仮値として記憶され、それに基づいて0点補正が行われる可能性がある。この場合にも、ヨーレート(Yr)の変動を検出することで、極低速で車両(5)が旋回していた状態から抜け出したことを検出することができる。したがって、極低速で車両(5)が旋回していた状態から抜け出したときにも、誤った0点補正が行われないようにできる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる車両のヨーレート検出装置が適用されるブレーキシステムの概略構成を示したブロック図である。 0点補正処理の詳細を示したフローチャートである。 ターンテーブルの回転停止後に車両を発生させた場合のタイムチャートである。 ターンテーブルの回転中に車両を発進させた場合のタイムチャートである。 フェリーからの降車の様子を示した模式図である。 極低速で旋回中の状態から抜け出したときの様子を示した模式図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる車両のヨーレート検出装置が適用されるブレーキシステムの概略構成を示したブロック図である。
図1に示すように、ヨーレート検出装置が適用されるブレーキシステムは、ヨーレートセンサ1と車輪速度センサ2と横滑り防止制御(ESC:Electronic Stability Control)用のECU(以下、ESC−ECUという)3およびブレーキアクチュエータ4を備えたシステム構成とされている。本実施形態では、これらのうちのESC−ECU3が車両のヨーレート検出装置に相当するしている。
ESC−ECU3は、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のもので、ROMなどに記憶されたプログラムに従って横滑り防止制御などを実行するものであり、ヨーレートセンサ1や車輪速度センサ2の検出信号などに基づいて車両に発生しているヨーレートを検出すると共に、その検出結果に基づいて横滑り防止制御を実行する。例えば、ESC−ECU3は、ヨーレートセンサ1の検出信号に基づいて検出される実際に発生しているヨーレートと、車輪速度センサ2の検出信号に基づいて検出される車速や図示しない舵角センサの検出信号に基づいて検出される舵角などから求められる目標ヨーレートとの差に基づいて、車両の横滑り状態を判定している。そして、例えば実ヨーレートと目標ヨーレートとの差が所定の閾値を超えると、ブレーキアクチュエータ4を駆動することで制御対象車輪に制動力を発生させ、制動力に基づくヨーモーメントを発生させることで目標ヨーレートに近づけ、車両の横滑りを防止するという制御を行っている。
このように、車両の横滑り防止制御などにおいて、ヨーレートセンサ1の検出信号に基づくヨーレート検出が行われるが、ヨーレートセンサ1の検出信号から検出されるヨーレートの0点がずれることがある。ESC−ECU3は、このヨーレートの0点のずれを補正する0点補正機能を有しており、車両停止時のヨーレート、つまりヨーレート値=0が見込まれるときのヨーレートに基づいて0点補正を行う。すなわち、車両停止時にはヨーレート値=0であるべきだが、ヨーレートが発生しているのであれば、それが0点からのずれ量になる。このため、車両停止時のヨーレートを0点の仮値とし、多数の0点の仮値を集すると共に、所定速度で走行し始めたたときに、そのタイミングで収集してあった仮値に基づいてヨーレートの0点補正を行う。例えば、収集した仮値の平均値を求め、その値を本来のずれのない正しい0点であるとして、0点を更新することで0点補正を行っている。
ただし、上記したように、ターンテーブルに載っているときには、車両停止中であっても回転に伴うヨーレートが発生することになる。このため、ターンテーブルの回転に伴って発生したヨーレートに基づいて0点補正が行われてしまわないように、0点補正に制限を掛けている。また、ターンテーブルの回転中に車両が発進し始め、ターンテーブルから降りるような場合についても的確に検出し、そのときのヨーレートに基づいて0点補正が行われてしまわないようにしている。
具体的には、ESC−ECU3は、図2に示す0点補正処理を実行することにより、上記のような0点補正が行えるようにしている。なお、図2に示す0点補正処理は、例えばイグニッションスイッチがオンされているときに所定の制御周期ごとに実行される。また、0点補正の制限として、特許文献1に示したように、ヨーレートセンサ1の検出信号にて検出されたヨーレートYrの微分値に基づいて、ターンテーブルの回転中に検出されるヨーレートYrの仮値を除外するという処理も実行しているが、この処理については従来と同様であるため、図2中からは省略してある。
まず、ステップ100では、信号読み込み処理を行う。すなわち、ヨーレートセンサ1の検出信号の読み込みを行うことで車両に発生しているヨーレートYrを検出すると共に、車輪速度センサ2の検出信号の読み込みを行ったのち周知の手法によって車輪速度から車速Vを演算する。
次に、ステップ110に進み、停車中であるか否かを判定する。この判定は、ステップ100で演算された車速Vが0であるか否かを判定することにより行っている。ここで、肯定判定されればステップ120に進み、このときにヨーレートセンサ1の検出信号に基づいて検出されたヨーレートYrを記憶すると共に、停車後から本制御周期までに記憶されたヨーレートYrの平均値を演算し、それをヨーレートYrの仮値(以下、仮Yr0という)として記憶する。なお、ここでは仮Yr0を停車後から本制御周期までに記憶されたヨーレートYrの平均値としたが、必ずしも平均値とする必要はなく、最新のヨーレートYrを仮Yr0としたりしても良い。
その後、ステップ130に進み、仮Yr0を記憶したことを表すフラグFlag1を1にセットして処理を終了する。
一方、ステップ110で否定判定されると、ステップ140に進み、フラグFlag1が1にセットされているか否か、つまり仮Yr0が記憶されている状況であるか否かを判定する。ここで、仮Yr0が記憶されていない状況であれば、0点補正を行うことができないため、そのまま処理を終了し、仮Yr0が記憶されている状況であれば、ステップ150以降に進み、記憶された仮Yr0に基づいて0点補正を行うことが可能であるか否かを判定して、可能である場合に0点補正が行われるようにする。
具体的には、ステップ150において、車速Vが所定速度閾値Kv未満であるか否かを判定する。所定速度閾値Kvとは、停車状態から発進したのち、ターンテーブルから既に車両が抜け出したと想定される車速に設定される。ここで肯定判定された場合には、ステップ160に進む。
そして、ステップ160において、ヨーレート変動があったか否かを判定する。本実施形態の場合、ヨーレート変動として、ヨーレートYrの符号が反転したか否かを検出している。すなわち、車両がターンテーブルの回転中に発進し、ターンテーブルから抜け出そうとすると、前輪もしくは後輪がターンテーブルから抜ける瞬間、車両前方がターンテーブルの外側に位置しつつ、車両後方がターンテーブルと共に回転し続けている状態となる。このため、ターンテーブルの上に前後両輪が載っている状態に発生しているヨーモーメントに対して、前輪もしくは後輪の一方がターンテーブルの外に位置したときに、車両に対して逆方向のヨーモーメントが掛かることになる。したがって、車速Vが所定速度閾値Kvに至るまでという短い期間中にヨーレートYrの符号が反転することになる。このようにヨーレートYrの符号が反転した場合には、ターンテーブルの回転中に車両が抜け出したと考えられるため、ステップ170に進んで仮Yr0を記憶していることを示すフラグFlag1を0にリセットすると共に、それまでに記憶されていた仮Yr0を消去して処理を終了する。これにより、ターンテーブルの回転中に車両が抜け出した場合に0点補正が行われないように0点補正を禁止することができ、0点を誤補正してしまうことを防止できる。
一方、ステップ160で否定判定された場合にはそのまま処理を終了し、車速Vが所定速度閾値Kv以上となってステップ150において否定判定されるまでステップ160の判定を継続的に行う。そして、ステップ150で否定判定されると、ステップ180に進み、ヨーレートYrの0点補正を行う。具体的には、そのときに記憶されている仮Yr0を新しいヨーレートYrの0点に更新する。このとき、上記したように、ステップ160において肯定判定されてターンテーブルの回転中に車両が抜け出したことが検出された場合には、既に記憶してあった仮Yr0を消去していることから、ステップ140で否定判定され、ステップ180には進まない。このため、0点補正は行われず、今まで0点として記憶してあったヨーレート0点Yr0がそのまま0点として用いられることになる。そして、ステップ190に進んで仮Yr0を記憶していることを示すフラグFlag1を0にリセットすると共に、それまでに記憶されていた仮Yr0を消去して処理を終了する。
図3および図4は、車両5をターンテーブル6の回転停止後に発生させた場合と回転中に発進させた場合それぞれの場合のタイムチャートである。
図3に示すように、時点T1において車両5が回転停止中のターンテーブル6まで進んだ後に時点T2で停止し、その後、時点T3においてーンテーブル6が回転し始めたとする。その場合、時点T2において停車中であることから、時点T2以降は仮Yr0が記憶されていく。そして、時点T3においてターンテーブル6が回転中であったとしても、停車中であることから仮Yr0は記憶された状態となる。
ただし、従来と同様、ヨーレートセンサ1の検出信号にて検出されたヨーレートYrの微分値に基づいてターンテーブル6の回転中に検出されるヨーレートYrの仮値については除外している。このため、時点T3においてターンテーブル6が回転し始めたとき、および、時点T4においてターンテーブル6が停止したときに、ヨーレートYrの微分値が所定値を超え、ターンテーブル6の回転期間中であることが検出される。すると、その期間中の仮Yr0が除外され、0点補正が行われないか、もしくは、それ以外のときに得られた仮Yr0に基づいて0点補正が行われる。このため、ターンテーブル6の回転によって発生したヨーレートYrの影響を受けて誤補正してしまうことはない。
一方、図4に示すように、時点T1において車両5が回転停止中のターンテーブル6まで進んだ後に時点T2で停止し、その後、時点T3においてーンテーブル6が回転し始めたとする。その場合も、時点T2において停車中であることから仮Yr0が記憶されていく。そして、時点T3においてターンテーブル6が回転中であったとしても、停車中であることから仮Yr0は記憶された状態となる。
ここで、時点T3においてターンテーブル6が回転し始めたときに、ヨーレートセンサ1の検出信号にて検出されたヨーレートYrの微分値に基づいてターンテーブル6の回転開始が検出されたとしても、回転中に車両5が発進してターンテーブル6を抜けた場合に、ヨーレートYrの微分値が発生しても、それが所定値を超えないことがある。このため、ヨーレートYrの微分値を所定値と比較するだけだと、回転中のターンテーブル6から車両5が抜け出した場合を検出できない。
しかしながら、本実施形態のように、ヨーレート変動があったか否かをヨーレートYrの符号が反転したか否かに基づいて検出すれば、時点T4において、ターンテーブル6の回転中に車両5がターンテーブル6から抜け出した場合を検出できる。このため、この場合にはヨーレートYrの0点補正が行われないようにすることで、0点を誤補正してしまうことを防止することができる。
以上説明したように、本実施形態では、停車中に仮Yr0を記憶させるようにしつつ、車両5が発進したのち車速Vが所定速度閾値Kvに至るまでの間にヨーレート変動があったか否かを検出するようにしている。これにより、回転中のターンテーブル6から車両5が抜け出したことを検出することができ、そのような場合に誤って0点補正を行うことを防止することが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、フェリーに載せた車両をフェリーから降ろすときのヨーレートYrの0点の誤補正を防止する。なお、本実施形態のヨーレート検出装置が適用されるブレーキシステムについては、第1実施形態と同様であり、0点補正処理の方法も基本的には同様である。
例えば、図5に示すように、フェリー7に載せた車両5をフェリー7から降ろすとき、フェリー7に車両5を載せているときにはフェリー上で停車中であることからドライバがIGオンした後のフェリー自体の航行による回転や、波等によるフェリー7の揺れにより発生したヨーレートYrに基づいて仮Yr0が記憶されていく。そして、従来の方法では、フェリーがターミナルに到着した後も、波の影響等でフェリーに回転運動が残り、ヨーレートが発生している途中にフェリー7から車両5を降ろすときに車両5を発進させると、乗船中に記憶された仮Yr0に基づいて0点補正が行われる可能性がある。この場合にも、フェリー7の揺れによるヨーレートYrに基づいて仮Yr0が記憶されていることから、この仮Yr0に基づいて0点の更新を行うと、誤った0点補正が行われてしまう。
そこで、本実施形態でも、第1実施形態で説明した図2に示す0点補正処理を実行することで、フェリー7からの降車を検出し、それが検出されたときには、記憶された仮Yr0に基づいて0点補正が行われないようにして、0点の誤補正が防止されるようにする。つまり、フェリー7から降車する際には、波によって回動するフェリー7から安定した地面に車両5を移動させることになるため、ヨーレート変動が発生する。このため、基本的には図2に示す0点補正処理を実行することで、フェリー7からの降車を検出することができる。ただし、フェリー7から降車する際に、必ずしもヨーレートYrの正負の符号が反転するまでヨーレート変動が生じないこともある。したがって、図2のステップ160のヨーレート変動として、ヨーレートYrの微分値が所定の閾値以上であることを条件としても良い。
このように、ヨーレート変動に基づいてフェリー7からの降車を検出し、それが検出された場合には記憶された仮Yr0に基づいて0点補正が行われないようにすることで、フェリー7から降車するときにも、誤った0点補正が行われないようにできる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、停車中の判定を車速が正確に0のときだけでなく、極低速も停車中と判定するように、判定にマージンを設けている場合において、極低速で旋回中の車両のヨーレートYrの0点の誤補正を防止する。なお、本実施形態のヨーレート検出装置が適用されるブレーキシステムについては、第1実施形態と同様であり、0点補正処理の方法も基本的には同様である。
極低速も停車中と判定される場合において、例えば図6に示すように極低速で車両5が旋回している(例えばドライバの意図しないスピン)と、その旋回によるヨーレートYrが仮Yr0として記憶され、それに基づいて0点補正が行われる可能性がある。このため、第1実施形態で説明した図2に示す0点補正処理を実行することで、極低速で車両5が旋回している状態を検出し、それが検出されたときには、記憶された仮Yr0に基づいて0点補正が行われないようにして、0点の誤補正が防止されるようにする。つまり、極低速で車両5が旋回している際に、その旋回状態から抜け出すようにドライバがアクセルを踏み込む等の操作をすると、ヨーレート変動が発生する。このため、基本的には図2に示す0点補正処理をその通りに実行することで、極低速で車両5が旋回していた状態から抜け出したことを検出することができる。ただし、極低速で車両5が旋回していた状態から抜け出した際に、必ずしもヨーレートYrの正負の符号が反転するまでヨーレート変動が生じないこともある。したがって、図2のステップ160のヨーレート変動として、ヨーレートYrの微分値が所定の閾値以上であることを条件としても良い。
このように、ヨーレート変動に基づいて極低速で車両5が旋回していた状態から抜け出したことを検出し、それが検出された場合には記憶された仮Yr0に基づいて0点補正が行われないようにすることで、極低速で車両5が旋回していた状態から抜け出したときにも、誤った0点補正が行われないようにできる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。例えば、上記各実施形態では、車両5のヨーレート検出装置がESC−ECU3によって構成されている場合について説明したが、他のECUなどによって構成されていても良い。
なお、各図中に示したステップは、各種処理を実行する手段に対応するものである。具体的には、ESC−ECU3のうちステップ100の処理を実行する部分がヨーレート検出手段や車速検出手段、ステップ110の処理を実行する部分が停車判定手段、ステップ120の処理を実行する部分が仮値記憶手段、ステップ140の処理を実行する部分が記憶判定手段、ステップ150の処理を実行する部分が速度判定手段、ステップ160の処理を実行する部分がヨーレート変動検出手段、ステップ170の処理を実行する部分が0点補正禁止手段に相当している。
1…ヨーレートセンサ、2…車輪速度センサ、3…ESC−ECU、4…ブレーキアクチュエータ、5…車両、6…ターンテーブル、7…フェリー

Claims (4)

  1. 車両(5)に発生するヨーレート(Yr)を検出するヨーレート検出手段(100)と、
    車速(V)を検出する車速検出手段(100)と、
    前記車速(V)に基づいて停車中であるか否かを判定する停車判定手段(110)と、
    前記停車判定手段(110)にて停車中と判定されたときに、前記ヨーレート検出手段(100)にて検出されたヨーレート(Yr)に基づいて、ヨーレート(Yr)の0点の仮値を記憶する仮値記憶手段(120)と、
    前記仮値記憶手段(120)に前記仮値が記憶されているか否かを判定する記憶判定手段(140)と、
    前記車速(V)が所定速度閾値(Kv)未満であるか否かを判定する速度判定手段(150)と、
    前記停車判定手段(110)にて停車中ではないと判定されたときに、前記記憶判定手段(140)にて前記仮値が記憶されていると判定され、かつ、前記速度判定手段(150)にて前記車速(V)が前記所定速度閾値(Kv)未満であると判定されたときに、前記ヨーレート検出手段(100)にて検出された前記ヨーレート(Yr)の変動を検出するヨーレート変動検出手段(160)と、
    前記停車判定手段(110)にて停車中ではないと判定されたときに、前記記憶判定手段(140)にて前記仮値が記憶されていると判定され、かつ、前記速度判定手段(150)にて前記車速(V)が前記所定速度閾値(Kv)未満ではないと判定されたときに、前記ヨーレート(Yr)の0点補正を行う補正手段(180)と、
    前記ヨーレート変動検出手段(160)にて前記ヨーレート(Yr)の変動が検出されると、前記車速(V)が前記所定速度閾値(Kv)未満の間に、前記仮値記憶手段(120)に記憶された前記仮値を消去する0点補正禁止手段(170)と、を備えていることを特徴とするヨーレート検出装置。
  2. 前記ヨーレート変動検出手段(160)は、前記ヨーレート(Yr)の変動として、前記ヨーレート(Yr)の符号が反転したことを検出することを特徴とする請求項1に記載のヨーレート検出装置。
  3. 前記ヨーレート変動検出手段(160)は、前記ヨーレート(Yr)の変動として、前記ヨーレート(Yr)が所定の閾値を超えたことを検出することを特徴とする請求項1に記載のヨーレート検出装置。
  4. 前記停車判定手段(110)は、前記車速(V)が所定速度以下である極低速で進んでいるときまで停車中と判定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のヨーレート検出装置。
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