JP6033327B2 - 銀めっき銅上の露出した銅の選択的コーティング - Google Patents

銀めっき銅上の露出した銅の選択的コーティング Download PDF

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Description

本発明は、酸化防止コーティングで、銀めっき銅粒子上の露出した銅表面を選択的にコーティングするための方法、および全ての露出した銅がコーティングされた銀めっき銅粒子に関する。
接着樹脂および導電性フィラーを含む導電性接着剤組成物は、集積回路デバイスおよびその基板を機械的に取り付けると共に、それらの間に電気伝導性を形成するために、半導体パッケージおよびマイクロ電子デバイスの製造および組立において使用されている。
銀は、単体金属のうち最も電気抵抗が低く、また、他の金属の酸化物と異なり、酸化銀もまた導電性である。その結果、銀は、エレクトロニクス産業内での用途のために導電性インクおよび導電性接着剤を調製するために、樹脂およびポリマーと共に広く使用されている。しかしながら、銀は価格が上昇し続けており、その産業を、より安価な導電性フィラーを見出すように推進させている。
銅は、銀と同様のバルク電気抵抗を有し、銀より安価であるが、容易に酸化し、その酸化物は銀の酸化物のように導電性ではない。現在、半導体産業内で試用されている代替物は、銀めっき銅である。銀コーティングが銅粒子コアを完全に被覆している市販の銀めっき銅粒子を得ることは、不可能ではないが困難であるため、これは完全に満足に足るものではない。市販の銀めっき銅粒子上の露出した銅は、経時的に酸化され、露出した銅の酸化は、導電性の損失を引き起こす。これにより、銀めっき銅粒子の導電性の改善が必要となっている。
本発明は、銀でめっきされていない全ての銅(以降「露出した銅」と呼ばれる)が、露出した銅の酸化を防止することができるポリマーまたはキレート化合物でコーティングされた、銀めっき銅粒子である。
ポリマーは、銀めっき銅粒子の露出した銅表面上に存在する銅または銅イオンにより触媒される重合反応により、in−situ(その場)で形成される。この重合は、銀と比較して銅に対する選択性を有し、すなわち、銅または銅イオンは、銀または銀イオンよりも重合を速く、そして低いエネルギーで触媒する。キレート化合物は、銀と比較して銅に対する選択性を有するものであり、つまり、キレート化合物は、銀表面と相互作用するよりも低いエネルギーを使用して銅表面と優先的に相互作用する。
別の実施形態において、本発明は、銀めっき銅粒子上の全ての露出した銅の酸化を防止するための方法であって、銀めっき銅粒子上の露出した銅の上にポリマーを形成する、または銅キレート化合物をコーティングするステップを含む方法である。さらなる実施形態において、本発明は、銀めっき銅粒子の導電性安定性を改善するための方法であって、銀めっき銅粒子上の露出した銅の上にポリマーを形成する、または銅キレート化合物をコーティングするステップを含む方法である。
ポリマーが銀めっき銅粒子上の露出した銅の上に形成される、銀めっき銅粒子上の全ての露出した銅の酸化を防止するための、または銀めっき銅粒子の導電性安定性を改善するための方法は、銅または銅イオンの存在下で重合するモノマーを、銀めっき銅粒子上にコーティングするステップと、モノマーを重合させるステップとを含む。必要な場合、この方法はまた、銀めっき銅粒子を洗浄して、銀めっき銅粒子の銀表面から全ての重合生成物を除去するステップを含んでもよい。
キレート化合物が銀めっき銅粒子上の露出した銅の上にコーティングされる、銀めっき銅粒子上の全ての露出した銅の酸化を防止するための、または銀めっき銅粒子の導電性安定性を改善するための方法は、銀よりも銅に対してより強い結合力を有するキレート化合物を、銀めっき銅粒子上にコーティングするステップを含む。必要な場合、この方法はまた、銀めっき銅粒子を洗浄して、銀めっき銅粒子の銀表面から全てのキレート化合物を除去するステップを含んでもよい。
銀めっき銅粒子は、例えば、Ferro CorporationまたはAmes Goldsmith Corporationから商業的に入手可能である。
ポリマーが銀めっき銅粒子の露出した銅の上に形成される本発明の一実施形態は、銀めっき銅粒子の露出した銅表面上に存在する銅または銅イオンにより触媒される重合反応により、ポリマーをin−situで形成するステップを含む。これらの反応において、銅または銅イオンはコーティング配合物の一部ではなく、銅表面上でのみ利用可能であるため、コーティングは、銅表面上に優先的に形成される。一般に、これらの反応は室温で生じ、他の実施形態において、いくつかの重合は、進行させるために熱または照射を必要とする場合がある。
例示的な重合反応は、銀めっき銅粒子上の露出した銅および/または銅イオンの存在下で、過酸化水素を使用して触媒酸化によりアニリンがポリアニリンに重合する反応である。(銅は比較的容易に酸化されるため、銅イオンは、典型的には常に元素銅上に存在する。)in−situ生成されたポリアニリンは、化学吸着により表面の銅に結合し、したがって銅を酸化から保護する。銀の表面上に吸収されることがある全てのポリアニリンは、適切な溶媒洗浄により除去することができる。
好適な酸化剤は、ヒドロペルオキシド、過酸化ジアシル、過酸化ジアルキル、パーオキシジカーボネート、パーオキシモノカーボネート、環状過酸化物、パーオキシエステル、パーオキシケタールおよびアゾ開始剤が挙げられるが、これらに限定されない。過酸化物酸化剤の具体例は、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化オクタノイル、過オクタン酸ブチル、過酸化ジクミル、過酸化アセチル、p−クロロ過酸化ベンゾイルおよびジ−t−ブチルジパーフタレート、過安息香酸t−ブチルが挙げられ、アゾ開始剤の具体例は、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスプロパン、2,2’−アゾビス(2−メチルブタンニトリル)、およびm,m’−アゾキシスチレンが挙げられる。
このプロセスにおいて反応物質を溶解するために溶媒が使用されるが、これは粒子上のコーティング選択性およびコーティング品質の改善に役立つ。好適な溶媒は、アセトン、アルコール、トルエン、THF、水、および酢酸エチルが挙げられるがこれらに限定されず、好ましい溶媒は、イソプロピルアルコールである。
別の例示的な重合反応は、露出した銅表面上で利用可能な元素銅および/または銅(I)イオン(還元剤)と反応する酸化剤(例えば過酸化物)により開始される酸化/還元反応(レドックス)により、ラジカル重合が生じる反応である。これらのレドックス反応は、開始剤および金属イオンの溶解度に依存して、水または有機溶媒中で生じることができる。
任意の有機または無機ラジカル開始剤をこのプロセスにおいて使用することができるが、好適な開始剤は、ヒドロペルオキシド、過酸化ジアシル、過酸化ジアルキル、パーオキシジカーボネート、パーオキシモノカーボネート、環状過酸化物、パーオキシエステル、パーオキシケタールおよびアゾ開始剤から選択される。過酸化物酸化剤の具体例は、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化オクタノイル、過オクタン酸ブチル、過酸化ジクミル、過酸化アセチル、p−クロロ過酸化ベンゾイルおよびジ−t−ブチルジパーフタレート、過安息香酸t−ブチルが挙げられ、アゾ開始剤の具体例は、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスプロパン、2,2’−アゾビス(2−メチルブタンニトリル)、およびm,m’−アゾキシスチレンが挙げられる。
酸化/還元反応を使用して重合させることができる反応性モノマーは、炭素−炭素の不飽和結合を有する任意の反応性モノマーである。好適なモノマーは、アクリレート、メタクリレート、およびマレイミドが挙げられるが、これらに限定されない。
アクリレートおよびメタクリレート樹脂は、脂肪族、脂環式、および芳香族アクリレートおよびメタクリレートから選択される。
具体的な反応性モノマーは、全てSartomer Company,Inc.から市販されている、トリエチレングリコールジメタクリレート(TGM)、(SR205)、アルコキシル化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート(SR560)、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート(SR350、SR351H)、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(SR833s)、ジシクロペンタジエニルメタクリレート(CD535)、エトキシル化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート(SR348、SR349、CD540、SR541、CD542)、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート(SR368またはSR368D)、ポリブタジエンウレタンジメタクリレート(CN302、NTX6513)およびポリブタジエンジメタクリレート(CN301、NTX6039、PRO6270)、ならびにエポキシアクリレート樹脂(CN104、111、112、115、116、117、118、119、120、124、136)が挙げられるがこれらに限定されない。
他の好適な反応性モノマーは、全てAldrichから市販されている、2−[3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]エチルメタクリレート、2−(ジエチルアミノ)エチルアクリレート、2−N−モルホリノエチルメタクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、2−(ジエチルアミノ)エチルメタクリレート、エチル3−(2−アミノ−3−ピリジル)アクリレート、(E)−メチル3−(2−アミノ−5−メチルピリジン−3−イル)アクリレート、メチル3−(2−アミノ−4−メトキシピリジン−3−イル)アクリレートが挙げられるが、これらに限定されない。
さらなる好適な反応性モノマーは、全て共栄社化学株式会社から市販されている、ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、テトラヒドロフルフリルアクリレート、アクリル酸亜鉛、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ノニルフェノールポリプロポキシレート(メタ)アクリレート、およびポリペントキシレートテトラヒドロフルフリルアクリレートが挙げられるが、これらに限定されない。
さらなる好適な反応性モノマーは、根上工業株式会社から入手可能なポリカーボネートウレタンジアクリレート(ArtResin UN9200A)、Radcure Specialities,Incから入手可能なアクリル化脂肪族ウレタンオリゴマー(Ebecryl 230、264、265、270、284、4830、4833、4834、4835、4866、4881、4883、8402、8800−20R、8803、8804)、およびRadcure Specialities,Inc.から入手可能なポリエステルアクリレートオリゴマー(Ebecryl 657、770、810、830、1657、1810、1830)が挙げられる。
一実施形態において、反応性モノマーは、トリエチレングリコールジメタクリレート、アルコキシル化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ジシクロペンタジエニルメタクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、テトラヒドロフルフリルアクリレート、およびアクリル酸亜鉛からなる群から選択される。これらの組み合わせもまた好適であり、これらと他に挙げられたアクリレート樹脂との組み合わせもまた好適である。
さらなる実施形態において、反応性モノマーは、2−[3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]エチルメタクリレート、2−(ジエチルアミノ)エチルアクリレート、2−N−モルホリノエチルメタクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、2−(ジエチルアミノ)エチルメタクリレート、エチル3−(2−アミノ−3−ピリジル)アクリレート、(E)−メチル3−(2−アミノ−5−メチルピリジン−3−イル)アクリレート、メチル3−(2−アミノ−4−メトキシピリジン−3−イル)アクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、アクリレート官能基を有するポリ(ブタジエン)およびメタクリレート官能基を有するポリ(ブタジエン)からなる群から選択される。これらの組み合わせもまた好適であり、これらと他に挙げられたアクリレート樹脂との組み合わせもまた好適である。
例示的なマレイミド樹脂は、N−ブチルフェニルマレイミドおよびN−エチルフェニルマレイミドが挙げられるが、これらに限定されない。他の好適なマレイミド樹脂は、以下の構造を有するものである。
Figure 0006033327
Figure 0006033327
Figure 0006033327
および
Figure 0006033327
いくつかの場合において、モノマー、開始剤、および金属イオンを溶解するために溶媒が使用されるが、これはコーティング選択性およびコーティング品質の改善に役立つ。好適な溶媒は、アセトン、アルコール、トルエン、テトラヒドロフラン(THF)、および酢酸エチルが挙げられるが、これらに限定されない。
さらなる実施形態において、重合は、銅または銅イオンにより触媒される、エポキシまたはオキセタンのカチオン開環により生じる。重合を開始する酸化/還元反応によりカチオン種を生成するために、銀塩および露出した元素銅の組合せが使用される。エポキシまたはオキセタン樹脂および銀塩が、粒子の表面に導入される。露出した元素銅は、銀イオンを元素銀に還元し、元素銅自体は銅イオンに酸化される。銅塩アニオンの酸形態は、エポキシまたはオキセタンのカチオン重合を開始する。エポキシおよびオキセタンは、脂肪族、脂環式、または芳香族であってもよい。
好適な脂環式エポキシ樹脂は、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(Union Carbide、ERL−4221)、(Ciba−Geigy、CY−179)、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート(Union Carbide、ERL−4299)(液体)ならびに1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサンおよび2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノール(株式会社ダイセル、EHPE 3180)(固体)が挙げられる。
好適な多官能性芳香族エポキシ樹脂は、ビスフェノール−Aおよびビスフェノール−Fの単官能性および多官能性グリシジルエーテル(CVC Specialty Chemicals、Resolution Performance Products LLC、Nippon chemical Company、および大日本インキ化学工業株式会社)、2,6−(2,3−エポキシプロピル)フェニルグリシジルエーテル(Henkel Corp.の特許品)、フェノール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂のポリグリシジルエーテル(CVC Chemicals)、テトラグリシジル4,4’−ジアミノジフェニルメタン(Ciba Specialty Polymers)、エポキシノボラック樹脂(例えばポリ(フェニルグリシジルエーテル)−co−ホルムアルデヒド)、ビフェニルエポキシ樹脂(ビフェニル樹脂とエピクロルヒドリンの反応により調製される)、ジシクロペンタジエン−フェノールエポキシ樹脂、エポキシナフタレン樹脂ならびにエポキシ官能性ブタジエンアクリロニトリルコポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
他の好適なエポキシは、環構造の一部である2つのエポキシド基および1つのエステル結合を含有する、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2つのエポキシド基を含有し、その1つが環構造の一部である、ビニルシクロヘキセンジオキシド、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートおよびジシクロペンタジエンジオキシドが挙げられる。
好適なオキセタン化合物は、3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−メチル−3−ブロモメチルオキセタン、3−エチル−3−ブロモメチルオキセタン、3−メチル−3−アルキルブロモメチルオキセタン、3−エチル−3−アルキルブロモメチルオキセタン、3−メチル−3−トシルメチルオキセタン、および3−エチル−3−トシルメチルオキセタンが挙げられる。
他のオキセタン化合物は、以下のようにして得られる3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタンおよび共反応性化合物から調製されるものが挙げられる。
化合物
Figure 0006033327
を生成する、3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタンのm−テトラメチルキシレンジイソシアネートとの反応、
化合物
Figure 0006033327
を生成する、3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタンの塩化アゼラオイルとの反応、
化合物
Figure 0006033327
を生成する、3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタンの塩化テレフタロイルとの反応、および
化合物
Figure 0006033327
を生成する、3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタンの1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリドとの反応。
さらなる実施形態において、重合は、ビニルエーテル、またはビニルエーテル、エポキシもしくはオキセタンの混合物のカチオン重合により生じ得る。好適なエポキシおよびオキセタン樹脂は、上述のものである。エポキシおよびオキセタンと同様に、ビニルエーテルの重合は、銅または銅イオンにより触媒されるカチオン重合により生じる。重合を開始する酸化/還元反応によりカチオン種を生成するために、銀塩および露出した元素銅の組合せが使用される。ビニルエーテル樹脂および銀塩が、粒子の表面に導入される。露出した元素銅は、銀イオンを元素銀に還元し、元素銅自体は銅イオンに酸化される。銅塩アニオンの酸形態は、カチオン重合を開始する。ビニルエーテルは、脂肪族、脂環式、または芳香族であってもよい。
好適なビニルエーテル化合物は、International Specialty Productsから入手可能である、トリエチレングリコールジビニルエーテル(RAPICURE DVE−3)、ブタンジオールジビニルエーテル(RAPICURE DVB1D)、1,4−シクロヘキサンジメチロールジビニルエーテル(RAPICURE−CHVE)、トリプロピレングリコールジビニルエーテル(RAPICURE−DPE−3)またはドデシルビニルエーテル(RAPICURE−DDVE)が挙げられるが、これらに限定されない。類似のビニルエーテルは、BASFから入手可能である。ビニルエーテル末端ウレタンおよびポリエステルは、Morflexから入手可能である。
さらなる例示的重合反応は、いわゆる「クリックケミストリー」が関与するものである。この重合において、ポリマーコーティングは、アジドとアルキンの1,2,3−トリアゾール反応生成物であり、重合は、還元剤と組み合わせて、銅(I)イオンまたは銅(II)イオンにより触媒される。銅イオンは、露出した銅表面から形成する。反応は、穏やかで中性の条件により、高効率で進行する。重合を開始および維持するために使用される温度は、通常、25℃から200℃の範囲内である。反応は、溶媒中で、またはバルク重合として行うことができる。好適な溶媒は、アセトン、アルコール、トルエン、THF、および酢酸エチルが挙げられる。
アジド官能基を含有する反応物質は、モノマー、オリゴマー、またはポリマーであってもよく、脂肪族または芳香族であってもよく、ヘテロ原子(例えば酸素、窒素および硫黄)を有する、または有さなくてもよい。使用可能な様々なアジドの例は、スルホニルアジド、1つ、2つまたはそれ以上のアジド官能基を有するアルキルアジド、例えばトシルアジド、メチルアジド、エチルアジド、ノニルアジド、N,N−ビス−(2−アジドエチル)−4−メチルベンゼンスルホンアミド、ポリオキシエチレンビス(アジド)、2,2,2−トリス(アジドメチル)エタノール、およびトリス(アジドメチル)アミノメタンが挙げられる。
好適なポリマーアジドは、以下の構造を有するペンダントアジド官能基を有する(メタ)アクリレート系ポリマーが挙げられる。
Figure 0006033327
これらのペンダントアジド官能基を有するポリ(メタ)アクリレート系ポリマーの合成手順は、B.S.Sumerlin、N.V.Tsarevsky、G.Louche、R.Y.Lee、およびK.Matyjaszewski、Macromolecules 2005、38、7540−7545に従い行われる。
他の好適なポリマーアジドは、以下の構造を有する、アジド官能基を有するポリスチレン系ポリマーが挙げられる(式中、nは、1から500の整数である)。
Figure 0006033327
アジド官能基を有するポリスチレン系ポリマーの合成手順は、J−F.Lutz、H.G.Borner、K.Weichenhan、Macromolecular Rapid Communications、2005、26、514−518に従い行われる。
別の好適なポリマーアジドは、以下の構造を有する、二量体ジオールから調製される二量体アジドである。
Figure 0006033327
式中、Rは、二量体ジオール出発材料由来の長鎖炭化水素基である。この化合物の調製は、PCT公報WO2008/048733に開示されている。
さらなる好適なポリマーアジドは、以下の構造を有するポリエーテルアジドである。
Figure 0006033327
この化合物の調製は、PCT公報WO2008/048733に開示されている。
アルキン官能基を含有する反応物質は、脂肪族または芳香族であってもよい。例示的なアルキンは、エチルプロピオレート(プロパルギル酸エチルエステル)、プロパルギルエーテル、ビスフェノール−Aプロパルギルエーテル、1,1,1−トリスヒドロキシフェニルエタンプロパルギルエーテル、ジプロパルギルアミン、トリプロパルギルアミン、N,N,N’,N’−テトラプロパルギル−m−フェニレンジオキシジアニリン、およびノナジインが挙げられる。
キレート化合物が銀めっき銅粒子上の露出した銅の上にコーティングされる別の実施形態は、銀よりも銅に対してより強い結合力を有するキレート化合物を、銀めっき銅粒子上にコーティングするステップを含む。必要な場合、銀めっき銅粒子を洗浄して、銀表面から全てのキレート化合物を除去するさらなるステップが行われてもよい。一般に、これらのキレート化は室温で生じ、他の実施形態において、キレート化は、進行させるために加熱を必要とする場合がある。
例示的なキレート化プロセスは、銀めっき銅粒子上の露出した銅表面を被覆するCu(II)阻害剤錯体を形成するためのキレート化合物の使用を含む。キレート剤は、銅の表面に対してよりも、銀の表面に対して弱い結合力を有するように選択され、適切な溶媒洗浄により、銀表面から除去され得る。
例示的なキレート剤は、窒素、リン、および硫黄含有化合物、例えばオキシム、アゾール、アミン、アミド、アミノ酸、チオール、ホスフェートおよびキサンテートからなる群から選択されるものが挙げられる。
好適なオキシムの例は、サリチルアルドキシム、α−ベンゾインオキシム、ヒドロキシベンゾフェノンオキシム、L−ヒドロキシ−5−ノニルアセトンフェノンオキシムが挙げられる。他のオキシムは、アミドオキシムおよび長鎖アルキル(例えば、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル)オキシムである。
好適なアゾールの例は、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−Hベンゾトリアゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、2−アミノ−1,3,4−チアジアゾール、2−アミノチアゾール、および2−アミノベンゾチアゾールが挙げられる。好適なアミンの例は、N−N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミンおよびN−N’−ビス(サリチリデン)エチレンジアミンが挙げられる。
好適なアミドの例は、オクチルヒドロキサム酸ナトリウムである。好適なアミノ酸の例は、システイン、トリプトファン、およびトリフェニルメタン誘導体が挙げられる。好適な他の窒素含有化合物は、フタラジンおよびアニリンである。
好適なチオールは、1,3,4−チアジアゾール−2,5−ジチオールおよびベンゼンチオールが挙げられる。好適なホスフェートは、リン酸トリフェニルである。好適な有機硫黄化合物は、エチルキサントゲン酸カリウムである。
全てのコーティング反応は室温で行われ、処理された銀めっき銅粒子上の露出した銅および銅イオンにより触媒された。全てのエポキシ樹脂組成物は、窒素下で、170℃で30分間硬化された。表中、E−02=1×10−2、E−03=1×10−3およびE−04=1×10−4であり、SRは、シート抵抗を意味し、ohm.cmの値で示される。
例1:Ag/Cu粒子上の露出した銅への選択的コーティングのための、アニリンの重合
この実施例では、商業的供給業者から得られた銀めっき銅粒子(Ag/Cu)の表面上の露出した銅を選択的にコーティングするためのプロセスを説明する。
このプロセスは、露出した表面のCuを触媒として使用した、過酸化水素によるアニリンのポリアニリンへの酸化からなる。in−situ生成されたポリアニリンは、化学吸着により、露出したCuに結合する。銀表面上に物理的に吸収された全てのポリアニリンは、溶媒洗浄により除去される。以下の表に反応物質を列挙する。
Figure 0006033327
例Ag/Cu 1AおよびAg/Cu 1Bのそれぞれにおいて、2つの別個の400mlフラスコに、イソプロピルアルコール(IPA)およびアニリンを入れた。オーバーヘッド撹拌器を使用して、各混合物を中間速度で撹拌した。銀めっき銅(Ag/Cu)をそれぞれに添加し、溶媒中の金属粒子の良好な分散が確実となるように、混合物を15分間撹拌した。別個の50mlフラスコ内で、脱イオン水および過酸化水素を共に混合することにより、酸化剤溶液を調製した。添加用漏斗を使用して、酸化剤溶液を反応溶液に徐々に添加した。反応混合物を、室温で2時間激しく撹拌した。次いで、遠心分離を使用して、各銀めっき銅生成物を50gのイソプロピルアルコールで3回洗浄し、濾過し、70℃で1時間真空乾燥させた。各試料を一晩空気に曝し、全ての残留溶媒を蒸発させた。
各フィラーの電気的性能(導電性)を、80重量パーセント(wt%)のフィラーおよび19wt%のエポキシ樹脂、ならびに1%の硬化剤を含有するエポキシ樹脂組成物中で評価した。
エポキシ樹脂は、正式には大日本インキ化学工業株式会社として知られるDIC製のEPICLON 835 LVであった。硬化剤は、CVC Specialty Chemicals製のOMICURE EM124であった。対照組成物は、前記試料と同じ銀めっき銅を含有していたが、銀めっき銅は未処理であった。以下の表に組成物を列挙する。
Figure 0006033327
(以下の方法は、本明細書の全ての実施例に対して使用された。)電気抵抗試験ビヒクルの調製は、導電性材料をガラス基板上に経路(矩形状)として印刷し、それを硬化させることにより達成した。各導電性材料試料の電気抵抗は、以下の式からシート抵抗として計算した:シート抵抗(SR)=(R×t)/(N)(ohm.cm)(式中、Rは、導電性材料経路の実際のバルク抵抗であり、Nは、長さおよび幅に対して同じ単位の値を使用して長さに幅を乗じることにより得られる導電性経路における平方数であり、tは、乾燥したコーティングの厚さである)。
バルク抵抗Rは、4端子プローブ(機種 Keithly マルチメーター)を使用して測定した。コーティングの厚さtは、デジマチックインジケータ(ミツトヨ製 型式 543−452B)を使用して測定した。
スライドガラスへの塗布後、Ag/Cuを充填したエポキシ樹脂組成物を、窒素下で、170℃で30分間硬化させ、その後バルク抵抗を測定した。次いで、試料を85℃/85%相対湿度のチャンバー内でエージングに処し、SRの変化を経時的に測定した。
結果を以下の表に報告するが、ポリアニリン処理Ag/Cuフィラーを含有する試料例1Aおよび例1Bが、対照と同様の初期SR、および対照と比較して改善されたエージング安定性を示すことが示されている。これは、Ag/Cu表面上の露出した銅へのポリアニリンの選択的コーティングが有効であったことを示す。SRは、ohm.cmの値で記録されている。
Figure 0006033327
例2:Ag/Cu粒子上の露出した銅への選択的コーティングのための、異なる濃度でのアニリンの重合
表面上に異なる濃度のポリアニリンを有するAg/Cuの試料を、例1に記載の反応手順に従い調製した。全ての反応物質および反応条件を一定に維持し、試料中アニリンの濃度のみを変化させた。
コーティング反応後、Ag/Cuフィラーの試料を150℃で30分間維持し、次いでGCMS(ガスクロマトグラフィー、質量分析)に注入して、ポリアニリン濃度を測定した。
例1に記載の手順を使用して、ポリアニリンコーティングされたAg/Cuフィラーの電気的性能を、エポキシ樹脂組成物中で評価した。結果を以下の表に列挙するが、同じ量のAg/Cuをコーティングするためのアニリンの濃度の増加は、初期シート抵抗に影響しないことが示され、これは、露出した銅のコーティングにおける良好な選択性を示している。SRは、ohm.cmの値で記録されている。
Figure 0006033327
a:導電性接着剤配合物は、16wt%のエポキシ樹脂(EPON 863)、4wt%の硬化剤(AJICURE PN50)および80wt%のAg/Cuフィラーを含有していた。フィルムは、従来の空気乾燥炉内で、120℃で1時間硬化させた。
b:導電性接着剤配合物は、19wt%のエポキシ樹脂(EPICHLON 835LV)、1wt%の硬化剤(OMIICURE EMI24)および80wt%のAg/Cuフィラーを含有していた。フィルムは、窒素下で、175℃で1時間硬化させた。
例3:Ag/Cu粒子上の露出した銅への選択的コーティングのための、サリチルアルドキシムの露出した銅へのキレート化
この実施例では、有機銅腐食阻害剤であるサリチルアルドキシムでAg/Cu粒子を処理した。対照試料には、前記試料中に使用された同じAg/Cu粒子を未処理で使用した。
100mlフラスコ内で、磁気撹拌器を使用して、穏やかに熱を加えながら、サリチルアルドキシム(例3Aでは0.5g、例3Bでは0.25g)を脱イオン水(50g)に溶解した。混合物を室温に冷却し、次いで10gのAg/Cu粒子を添加し、依然室温で激しい撹拌を2時間行った。Ag/Cu粒子を、脱イオン水(50g)を用いて3回遠心分離し、濾過し、80℃で1時間真空乾燥させた。
熱重量分析(TGA)で試料を試験したが、結果は、対照における220℃から例3Aおよび3Bにおける約280℃へ、Ag/Cuの酸化曲線上のシフトを示した。これは、露出した銅の酸化が、サリチルアルドキシムにより妨げられることを示している。
例1に記載の手順を使用して、Ag/Cuフィラーの電気的性能を、エポキシ樹脂組成物中で評価した。組成物は、16wt%のエポキシ樹脂(EPON 863)、4wt%の硬化剤(AJICURE PN50)および80wt%のAg/Cuフィラーを含有していた。対照として、未処理Ag/Cuの粒子を、コーティングされた粒子と同じ添加量で使用した。
試料(スライドガラス上)を、窒素下で、170℃で30分間硬化させた。硬化直後、および85℃/85%RH(相対湿度)での800時間のエージング直後に、電気的性能を測定した。結果を以下の表に列挙するが、オキシムで処理された試料は、対照試料ほど大きいエージング後の導電性の損失を受けなかったことが示されている。未処理試料は、2つの処理試料と比較して、より大きくシート抵抗が増加した。これは、オキシムコーティングの銅に対する高い選択性があったこと、および銀表面の大部分はオキシムにより影響されなかったことを示している。SRは、ohm.cmの値で記録されている。
Figure 0006033327
TGAの結果は、シート抵抗の結果と併せて、オキシムで処理されたAg/Cuフィラーの酸化安定性が改善される一方で、まだ導電性性能が維持されることを示している。
例4(比較例): 銅に対する選択性を有さない導電性ポリマーのコーティング
I.ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホネート溶液の、CuおよびAg表面に対する結合選択性
PEDOT−PSS(水中2.5wt%、Aldrich製)を、銅基板および銀基板上に塗布した。溶媒を蒸発させ、基板を室温で16時間維持することにより、コーティングを形成させた。次いで、コーティングされた基板をアセトンで洗浄し、残留したフィルムを、両方の基板上で、肉眼による視覚的観察およびIRにより観察した。観察により、両方の表面がコーティングを保持することが示され、これは、PEDOT−PSSが銅に選択的にコーティングされなかったことを示している。
II.PEDOT−PSSでコーティングされたAg/Cu粒子の電気的性能
250mLフラスコ内に、PEDOT−PSSの水溶液(2.5%固形物、Aldrich製の高導電性グレード)(例4Aにおいては1.0gの溶液、例4Bにおいては0.20gの溶液)、銀めっき銅(15.0g、独自の供給源から)、およびアセトン(30mL)を入れた。混合物を室温で2時間撹拌し、その後Ag/Cuを沈降させ、上澄みをデカンテーションした。次いで、処理されたAg/Cuをアセトン(60.0g)で2回洗浄し、室温で一晩乾燥させた。
処理されたAg/Cuフィラーの電気的性能を、32vol%のフィラーおよび68vol%の樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物中で評価した。導電性組成物は、重量パーセントで、19wt%のエポキシ樹脂(EPON 863)、1wt%の硬化剤(2−エチル−4−メチルイミダゾール)および80wt%のコーティングされたAg/Cuを含有していた。組成物を、窒素下で、170℃で30分間硬化させた。組成物の成分および初期シート抵抗を、以下の表に列挙する。抵抗を、上の実施例と同様に試験し、同じ成分を含有するがAg/CuフィラーがPEDOT−PSSで処理されていない対照組成物と比較した。
Figure 0006033327
処理された試料(4Aおよび4B)は、エポキシ樹脂組成物中に配合された後、未処理対照試料と比較して、より高い初期抵抗(より低い導電性)を示した。性能の低下は、銀上および銅上のポリマーコーティングの形成を示す。PEDOTは最も良好な導電性ポリマーの1つとして見なされているが、銀よりも導電性が低く、Ag/Cu粒子の導電性の損失を引き起こした。Ag/Cu粒子における露出した銅のみの選択的コーティングはなかった。
例5:Ag/Cu粒子上の露出した銅への選択的コーティングのための、トリエチレングリコールジメタクリレートの重合
この実施例では、銅に対するコーティング選択性が、亜鉛イオンを含有する反応性メタクリレート組成物を用いて実証された。対照組成物は、亜鉛イオンおよび銅イオンの両方を含有するように調製した。試料組成物は、亜鉛イオンのみを含有するように調製した。銅に対する選択的コーティングは、亜鉛イオンのみを含有する組成物を用いて達成された。銅イオンは、亜鉛イオンと共存すると、重合速度を加速させることができるため、コーティングは、銅イオンが銅表面上にのみ存在することから、露出した銅表面上にのみ形成し、銀表面上には形成しない。
対照試料は、トリエチレングリコールジメタクリレート(TGM)、Zn(BF4)2・xH2O、Cu(BF4)2・xH2O、過酸化ベンジル、および全ての成分を完全に溶解するのに十分なアセトンの溶液2gを入れた20mLのバイアル内で調製した。試料溶液を同様に調製したが、この試料はCu(BF4)2・xH2Oを含有せず、様々な量の過酸化ベンジルを有していた。
各溶液の一滴を、銅リードフレームおよび銀リードフレームのそれぞれの上に載せた。16時間後、コーティングされたリードフレームを過剰のアセトンで洗浄し、表面上のいかなる未反応樹脂も除去した。次いで、視覚的およびIR観察を使用して、表面がいかなるコーティングの残留物も有していないかどうかを評価した。
重量パーセント(wt%)での試料溶液の組成、および選択性試験の結果を、以下の表に列挙する。
Figure 0006033327
データは、Znイオンの存在下で、Ag/Cu粒子の露出した銅の上にのみ生じるようにコーティングが調節可能であることを示している。試料例5Aは、添加された銅イオンの存在により、銀および銅表面の両方にコーティングされた。ZnイオンもCuイオンも含有しない試料例5Bは、いずれの基板にもコーティングされなかった。Znイオンのみを含有する試料例5Cから例5Eは、露出した銅表面上の銅イオンの存在により、銅表面上にのみコーティングされた。試料例5Cから例5Eは、Znイオンが存在したが、重合を加速する銅イオンが存在しなかったため、銀表面上にはコーティングされなかった。
例6:Ag/Cu粒子上の露出した銅の選択的コーティングのための、メタクリレートの重合
この実施例では、Ag/Cu粉末が、例5に記載の反応性メタクリレート系で選択的にコーティングされた。選択性は、典型的なメタクリレート/過酸化ベンジル系における重合速度を増加させるZnおよびCuイオンの使用により誘発された。銅イオンは、亜鉛イオンが共存すると、重合速度を加速させることができるため、コーティングは、銅イオンがAg/Cu粒子の露出した銅表面上にのみ存在し、銀表面上には存在しないことから、銅表面上にのみ形成され得、銀表面上には形成され得ない。
250mLフラスコ内に、以下の表に示される量のトリエチレングリコールジメタクリレート、Zn(BF・xHO、過酸化ベンジルおよびアセトンを入れた。それぞれの混合物を室温で1時間撹拌し、一晩沈降させ、次いで上澄みをデカンテーションした。処理されたAg/Cuフィラーを60gのアセトンで3回洗浄(60g×3)してから、室温で一晩乾燥させた。
処理されたAg/Cuフィラーの電気的性能を、32vol%のフィラーおよび68vol%のエポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物中で評価した。導電性エポキシ樹脂組成物は、重量パーセントで、19wt%のエポキシ樹脂(EPON 863)、1wt%の硬化剤(2−エチル−4−メチルイミダゾール)および80wt%のコーティングされたAg/Cuを含有していた。組成物を、窒素下で、170℃で30分間硬化させた。組成物の成分、反応条件および初期シート抵抗を、以下の表に列挙する。抵抗を、上の実施例と同様に試験し、同じ成分を含有するがAg/Cuフィラーがトリエチレングリコールジメタクリレートおよび過酸化ベンジルで処理されていない対照組成物と比較した。SRは、ohm.cmの値で記録されている。
Figure 0006033327
結果は、同じフィラー投入量(32vol%)でエポキシ樹脂組成物中に配合された場合、試料例6Bおよび例6C中の処理されたAg/Cuが同等の初期シート抵抗を示し、試料例6Aは、未処理Ag/Cu対照に対して若干高いシート抵抗を示したことを示している。これは、銀表面がかなりの程度まではコーティングされなかったことを示す。85℃および85%RHでのエージング後、ポリマー投入量が最も高い試料例6Aは、低い抵抗値とともに導電性の顕著な増加を示し、試料例6Bおよび例6Cは、対照よりも低い抵抗を示した。処理されたAg/Cuを含む試料の抵抗値は、露出した銅が銀表面よりも選択的にコーティングされたことを示している。
例7:Ag/Cu粒子上の露出した銅への選択的コーティングのための、脂環式アクリレートの重合
この実施例では、例6に記載の手順を使用してAg/Cu粉末を選択的にコーティングするために、脂環式ジアクリレートを使用した。脂環式ジアクリレート系は、例6の直鎖脂肪族ジメタクリレート(TGM)と比較してより高いTg(ガラス転移温度)およびより低い酸素透過を有する保護フィルムを形成するその能力により選択された。そのような特性は、銅に対しより良好な酸化保護を提供すると予想される。
250mLフラスコ内に、以下の表に示される量のAg/Cu粉末、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(Sartomer製SR833S)、Zn(BF・xHO、過酸化ベンジルおよびアセトンを入れた。混合物を室温で1時間撹拌し、一晩沈降させ、次いで上澄みをデカンテーションした。処理されたAg/Cuフィラーを60gのアセトンで3回洗浄してから、室温で一晩乾燥させた。
処理されたAg/Cuフィラーの電気的性能を、32vol%のフィラーおよび68vol%の樹脂を含有する導電性接着剤組成物中で評価した。導電性接着剤組成物は、重量パーセントで、19wt%のエポキシ(EPON 863)、1wt%の硬化剤(2−エチル−4−メチルイミダゾール)および80wt%のコーティングされたAg/Cuを含有していた。組成物を、窒素ガス下で、170℃で30分間硬化させた。組成物の成分、反応条件およびシート抵抗を、以下の表に列挙する。抵抗を、上の実施例と同様に試験し、同じ成分を含有するがAg/Cuフィラーがアクリレート系で処理されていない対照組成物と比較した。SRは、ohm.cmの値で記録されている。
Figure 0006033327
結果は、処理されたAg/Cu試料例7Aが、同じフィラー投入量(32vol%)でエポキシ接着剤中に配合された場合、未処理Ag/Cu対照に対して同等の初期シート抵抗を示したことを示している。これは、銀表面がかなりの程度まではコーティングされなかったことを示す。85℃および85%RHでのエージング後、処理されたAg/Cuを含有する試料(例7A)は、504時間までのエージング期間を通して、対照試料よりも一貫して良好な導電性(すなわちより低い抵抗)を示した。処理されたAg/Cuを含む試料の抵抗値は、露出した銅が銀表面よりも選択的にコーティングされたことを示している。
例8:Ag/Cu粒子上の露出した銅への選択的コーティングのための、芳香族メタクリレートの重合
この実施例では、例6および7に記載の手順に従い、Ag/Cu粉末を選択的にコーティングするために、芳香族ジメタクリレートを重合させた。芳香族ジメタクリレート系は、高いTgおよび脂肪族アクリレートよりも低い透過性を有する保護フィルムを形成することができ、銅に対し良好な酸化保護を潜在的に提供できる。250mLフラスコ内に、以下の表に示される量のAg/Cu粉末、エトキシル化(2)ビスフェノールAジメタクリレート(SR348、Sartomer Inc.製)、Zn(BF・xHO、過酸化ベンジルおよびアセトンを入れた。混合物を室温で1時間撹拌し、一晩沈降させ、次いで上澄みをデカンテーションした。処理されたAg/Cuフィラーを60gのアセトンで3回洗浄してから、室温で一晩乾燥させた。処理されたAg/Cuフィラーの電気的性能を、32vol%のフィラーおよび68vol%の樹脂を含有する導電性接着剤組成物中で評価した。導電性接着剤組成物は、重量パーセントで、19wt%のエポキシ(EPON 863)、1wt%の硬化剤(2−エチル−4−メチルイミダゾール)および80wt%のコーティングされたAg/Cuを含有していた。組成物を、窒素下で、170℃で30分間硬化させた。組成物の成分、反応条件およびシート抵抗を、以下の表に列挙する。抵抗を、上の実施例と同様に試験し、同じ成分を含有するがAg/Cuフィラーがアクリレート系で処理されていない対照組成物と比較した。SRは、ohm.cmの値で記録されている。
Figure 0006033327
結果は、処理されたAg/Cu試料例8Aが、同じフィラー投入量(32vol%)でエポキシ接着剤中に配合された場合、未処理Ag/Cu対照に対して同等の初期シート抵抗を示したことを示している。これは、銀表面がかなりの程度まではコーティングされなかったことを示す。85℃および85%RHでのエージング後、処理されたAg/Cuを含有する試料(例8A)は、336時間までのエージング期間を通して、対照試料よりも一貫して良好な導電性(すなわちより低い抵抗)を示した。処理されたAg/Cuを含む試料の抵抗値は、露出した銅が銀表面よりも選択的にコーティングされたことを示している。
例9:Ag/Cu粒子上の露出した銅への選択的コーティングのための、1,2,3−トリアゾールを形成するアジドとアルキンの重合(クリックケミストリー)。
この実施例では、1,2,3−トリアゾールが、銅(I)イオンにより触媒されるアジドとアルキンの重合により、Ag/Cu粉末に選択的にコーティングされた。銅(I)イオンは、銅(II)イオンと元素銅との間の反応により、露出した銅表面のみからin−situで形成される。
250mLフラスコ内に、以下の表に示される量のAg/Cu粉末、ポリオキシエチレン(PEO)ビス(アジド)(MW=2000、Aldrich製)、プロパルギルエーテル(Aldrich)、Cu(BF・xHO、過酸化ベンジルおよびアセトンを入れた。混合物を室温で3時間撹拌した。上澄みをデカンテーションした後、処理されたAg/Cuフィラーを60gのアセトンで3回洗浄してから、室温で一晩乾燥させた。
処理されたAg/Cuフィラーの電気的性能を、32vol%のフィラーおよび68vol%の樹脂を含有する導電性接着剤組成物中で評価した。導電性接着剤組成物は、重量パーセントで、19wt%のエポキシ(EPON 863)、1wt%の硬化剤(2−エチル−4−メチルイミダゾール)および80wt%のコーティングされたAg/Cuを含有していた。組成物を、窒素下で、170℃で30分間硬化させた。組成物の成分、反応条件、ならびに初期シート抵抗およびエージング後の抵抗を、以下の表に列挙する。抵抗を、上の実施例と同様に試験し、同じ成分を含有するがAg/Cuフィラーが1,2,3−トリアゾールコーティングで処理されていない対照組成物と比較した。SRは、ohm.cmの値で記録されている。
Figure 0006033327
結果は、処理されたAg/Cu試料例9Aおよび例9Bが、同じフィラー投入量(32vol%)でエポキシ接着剤中に配合された場合、未処理Ag/Cu対照に対して同等の初期シート抵抗を示したことを示している。これは、銀表面がかなりの程度まではコーティングされなかったことを示す。85℃および85%RHでのエージング後、処理されたAg/Cuを含有する両方の試料(9Aおよび9B)は、504時間までのエージング期間を通して、対照よりも一貫してより少ない抵抗の増加(より安定なシート抵抗)を示す。処理されたAg/Cuを含む試料の抵抗値は、露出した銅が銀表面よりも選択的にコーティングされたこと、および、1,2,3−トリアゾールの反応生成物が、導電性接着剤配合物中のAg/Cuの酸化安定性を改善することを示している。
例10:Ag/Cu粒子上の露出した銀を選択的にコーティングするためのエポキシ樹脂の重合
以下の実施例は、銀塩および銅塩を使用して銀めっき銅をエポキシ樹脂で選択的にコーティングして、酸化/還元によりカチオン種を生成し、次いでこれがエポキシの重合を誘発するプロセスを説明する。以下の表中の重量パーセント比率に従い、3種の反応溶液を調製した。
Figure 0006033327
3つの別個の50mlフラスコ内に、10gの上の表の例10A、10B、および10Cに対応する樹脂の組合せ、ならびに3gの銀めっき銅粉末を入れ、3種の異なる組成物を調製した。磁気撹拌器を使用して、各混合物を室温で5時間激しく撹拌し続けた。銀めっき銅を濾過し、50mlのアセトンを含有する100mlフラスコに移し、15分間洗浄した。次いで、粒子を濾過し、60℃で1時間真空乾燥させた。
処理されたAg/Cu粒子の電気的性能を、32vol%のフィラーおよび68vol%の樹脂を含有する導電性接着剤組成物中で評価した。導電性接着剤組成物は、重量パーセントで、19wt%のエポキシ(Epiclon 835LV)、1wt%の硬化剤(Omicure EMI24)および80wt%の導電性フィラーを含有していた。組成物を、窒素下で、170℃で60分間硬化させた。抵抗を、上の実施例と同様に試験し、同じ成分を含有するが対照中のAg/Cuフィラーは処理されていない対照組成物と比較した。SRは、ohm.cmの値で記録されている。
Figure 0006033327
結果は、3種の異なるエポキシ樹脂で選択的に処理されたAg/Cuが、対照と同様の初期SR、および対照と比較して改善されたエージング安定性を示すことを示しており、これは、Ag/Cuフィラー上の銅の選択的コーティングが有効であったことを示している。
例11:Ag/Cu粒子上の露出した銅を選択的にコーティングするためのラジカル重合
この実施例では、Ag/Cu粒子上の露出した銅を選択的にコーティングするためのラジカル硬化性樹脂ブレンドの電気伝導性を試験する。
Figure 0006033327
Figure 0006033327
2種のマスター樹脂配合物(マスター11Aおよびマスター11B)を、上の表中の重量パーセントに従い調製した。全ての成分は液体であり、同時に3000rpmで1分間、ともに混合した。処理されたAg/Cuフィラーは、例1Bと同様に調製した。
処理されたAg/Cuフィラーの電気的性能を、32vol%のフィラーおよび68vol%の樹脂を含有するこれらの2種の樹脂配合物中で評価した。導電性配合物は、重量パーセントで、20wt%(マスター11Aおよびマスター11B配合物のそれぞれについて)ならびに80wt%の導電性フィラーを含有していた。組成物を、窒素下で、170℃で60分間硬化させた。シート抵抗を、上の実施例と同様に試験し、同じ成分を含有するがAg/Cuフィラーが処理されていない対照組成物と比較した。SRは、ohm.cmの値で記録されている。
Figure 0006033327
データは、初期SR値が、対照配合物と同じレベルであることを示している。85℃/85%RHでのエージング後、処理されたフィラーを含有する配合物は、経時的に、それぞれの対照よりも良好な電気伝導性を維持したが、これは、Ag/Cu粒子上の露出した銅の選択的コーティングが、ラジカル硬化組成物のin−situ重合により達成できることを示している。

Claims (10)

  1. 銀でめっきされていない全ての露出した銅が、露出した銅の酸化を防止することができるポリマーまたはキレート化合物でコーティングされた、銀めっき銅粒子であって、ポリマーがアクリレート、メタクリレート、マレイミド、アジドとアルキンの1,2,3−トリアゾール反応生成物、エポキシポリマー、オキセタンポリマー、ビニルエーテルポリマー、またはそれらの混合物であり、キレート化合物がオキシムである、銀めっき銅粒子
  2. 導電性である、請求項1に記載の銀めっき銅粒子。
  3. コーティングが銅表面に選択的に形成されている、請求項1または2に記載の銀めっき銅粒子。
  4. 銀めっき銅粒子上の露出した銅の上にポリマーを形成する、または銅キレート化合物をコーティングするステップを含む、銀めっき銅粒子上の全ての露出した銅の酸化を防止するための方法であって、ポリマーがアクリレート、メタクリレート、マレイミド、アジドとアルキンの1,2,3−トリアゾール反応生成物、エポキシポリマー、オキセタンポリマー、ビニルエーテルポリマー、またはそれらの混合物であり、キレート化合物がオキシムである、方法
  5. 銅または銅イオンの存在下で重合するモノマーを、銀めっき銅粒子上にコーティングするステップと、モノマーを重合させるステップとを含む、ポリマーを銀めっき銅粒子上の露出した銅の上に形成する、請求項4に記載の方法。
  6. 銀よりも銅に対してより強い結合力を有するキレート化合物を、銀めっき銅粒子上にコーティングするステップを含む、キレート化合物を銀めっき銅粒子上の露出した銅の上にコーティングする、請求項4に記載の方法。
  7. 銀めっき銅粒子上の露出した銅の上にポリマーを形成する、または銅キレート化合物をコーティングするステップを含む、銀めっき銅粒子の導電性安定性を改善するための方法であって、ポリマーがアクリレート、メタクリレート、マレイミド、アジドとアルキンの1,2,3−トリアゾール反応生成物、エポキシポリマー、オキセタンポリマー、ビニルエーテルポリマー、またはそれらの混合物であり、キレート化合物がオキシムである、方法
  8. 銅または銅イオンの存在下で重合するモノマーを、銀めっき銅粒子上にコーティングするステップと、モノマーを重合させるステップとを含む、ポリマーを銀めっき銅粒子上の露出した銅の上に形成する、請求項7に記載の方法。
  9. 銀よりも銅に対してより強い結合力を有するキレート化合物を、銀めっき銅粒子上にコーティングするステップを含む、キレート化合物を銀めっき銅粒子上の露出した銅の上にコーティングする、請求項7に記載の方法。
  10. ポリマーが形成された銀めっき銅粒子、または銅キレート化合物がコーティングされた銀めっき銅粒子が導電性である、請求項4〜9のいずれか1項に記載の方法。
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