JP6033033B2 - レジスト剥離液の再生方法および再生装置 - Google Patents

レジスト剥離液の再生方法および再生装置 Download PDF

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Description

本発明は、使用済みのレジスト剥離液から溶剤成分を分離し、再生使用する剥離液の再生方法に関し、特に、使用済みのレジスト剥離液の水分濃度を超音波センサで検量し、低沸点分離工程前の水分濃度が分かり、低沸点分離工程で最適となる運転状況を自動制御若しくは手動設定変更により可能とするレジスト剥離液の再生方法および装置に関する。
半導体や液晶ディスプレイ、有機および無機のELディスプレイの製造では、フォトリソグラフィの技術が多用される。ここでは、基板上に材料薄膜を形成し、その上にレジストでパターンを形成する。そしてそのレジストパターンに沿ってエッチング処理を行い、材料薄膜を所望のパターンに形成する。そして、最後に残ったレジストを剥離する。
レジストは、感光性を有する樹脂材料であり、例えばノボラック樹脂等が好適に利用されている。したがって、レジストを剥離させるためには溶剤が基体となる剥離剤が使用される。例えば、モノエタノールアミン、ジメチルスルホキシドの混合物や、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとプロピレングリコールモノメチルエーテルの混合物である所謂シンナー等、更に複数の溶剤成分と水分からなる水系剥離液が使用される。
これらの溶剤は大量に使用され、決して安価ではない。また、再資源化の観点から、各溶剤成分に分離・再資源化が最も効果的な方法であるが、個別溶剤を再利用化できるまで、分離・精製するにはコスト面から実用的な方法には至っていない。一般的には、使用済みレジスト剥離液を助燃剤として使用される場合が多いが、水分を有することもあり、大量に使用されるため、燃焼によって分解させるにもコストがかかる。
したがって、使用済みレジスト剥離液は回収して気化分離し、再使用することが行われている。特許文献1では、そのような溶剤の再生方法が開示されている。特許文献1の再生方法では、使用済みレジスト剥離液から樹脂成分をまず除去し、次に低沸点不純物を蒸発除去する。そして、その残留液を蒸留し、溶剤成分を蒸発させ凝縮液として回収する。
回収した使用済みレジスト剥離液から再生液を得るためには、使用済みレジスト剥離液中に存在する成分を測定し、それに応じて分離や調整工程を変更する必要がある。特許文献2には、フォトレジストの現像工程において現像液の使用済み液を受け入れる際に炭酸ガス由来の化学種の濃度測定に吸光度を利用することが開示されている。
特開2002−014475号公報(特許第3409028号) 特開2005−070351号公報
使用済みレジスト剥離液の再生では、後工程での気化分離効率を上げるため、最初に水の粗分離を行う。すなわち、低沸点分離工程より後の工程では水分量を所定の値以下にしておくことが効率の高い再生には必要である。レジスト剥離液は最初の調製の際に各成分の比率が正確に調整されているので、使用後であっても、水分量はほぼ一定になる。
ところが、使用後のレジスト剥離液には、さまざまな理由で、予定していた場合より多くの水分が混入する場合がある。また、逆に少なくなる場合もある。レジスト剥離液の再生装置は、所定濃度の水分を分離する条件で運転されるので、使用後のレジスト剥離液の水分濃度が変化すると、運転異常の状態になるおそれがある。
そのような運転異常の状態を回避するため、若しくは仮に運転異常になった際にはその原因が把握できるようにするため、水溶性の使用済みレジスト剥離液中の水分量はモニタしておく必要がある。従来は使用後のレジスト剥離液中の成分の分析には、特許文献2のように光透過若しくはIRによる方法が用いられていた。
しかし、使用後のレジスト剥離液は、濃いワイン色をしており、光が十分に透過しない場合があり、さらには、レジストがデブリ状態で浮遊していると、光を用いた測定では、バックグラウンドのノイズが高くなり、実質的に測定するのは困難になるという課題があった。
本発明は上記の課題に鑑みて想到されたものであり、使用後のレジスト剥離液を低沸点分離工程に投入する前に超音波センサで水分量を検量し、水分量に合わせて、低沸点分離工程での処理量等を調整するように制御する。若しくは手動での設定変更により、運転を最適化する。
より具体的に本発明のレジスト剥離液の再生方法は、
レジストの剥離に用いられ、少なくとも溶剤と水とレジスト成分を含む使用済みレジスト剥離液から、
前記水の一部を廃液Aとして気化分離し取り出す低沸点分離工程と、
前記低沸点分離工程の分離残留液を気化分離し、前記レジスト成分を含むレジスト含有残留液と、前記溶剤と前記水の残りを分離液として取り出す高沸点分離工程と、
前記高沸点分離工程の分離液から他の低沸点成分と前記水の残りを合わせて廃液Bとして気化分離し、分離残留液をレジスト剥離再生液として取り出す精製工程を有し、
前記使用済みレジスト剥離液中の水分量を前記低沸点分離工程の前段で超音波センサを用いて検量し、前記水分量が所定の値より大きい場合は、使用済みレジスト剥離液の処理量を低減する低減工程を有し、
前記低減工程は、前記低沸点分離工程に供給する前記使用済みレジスト剥離液の移送量と、前記低沸点分離工程から前記高沸点分離工程に移送する前記分離残留液の移送量を減らすことを特徴とする。
また、本発明のレジスト剥離液の再生装置は、
レジストの剥離に用いられ、少なくとも溶剤と水とレジスト成分を含む使用済みレジスト剥離液から、
前記水を含む低沸点成分の一部を分離させて廃液Aとして気化分離し取り出す低沸点分離器と、
前記低沸点分離器の分離残留液を気化分離し、前記レジスト成分を含むレジスト含有残留液と、前記溶剤と前記水を含む低沸点成分の残りを分離液として取り出す高沸点分離器と、
前記高沸点分離器の分離液から前記水を含む低沸点成分の残りを廃液Bとして気化分離し、分離残留液をレジスト剥離再生液として取り出す精製器を有し、
前記使用済みレジスト剥離液中の水分量を前記低沸点分離工程の前段で超音波センサを用いて検量し、前記水分量が所定の値より大きい場合は、使用済みレジスト剥離液の処理量を低減するよう制御する制御装置を有し、
前記制御装置は、前記低沸点分離器に供給する前記使用済みレジスト剥離液の移送量と、前記低沸点分離器から前記高沸点分離器に移送する前記分離残留液の移送量を減らすことを特徴とする。
本発明のレジスト剥離液の再生方法では、使用後のレジスト剥離液中の水分量を超音波センサで検量するので、使用済みレジスト剥離液の色が濃い場合であっても、また、レジスト剥離液中にレジストがデブリ状態で浮遊していても、正確な水分量を検量することができる。また、この水分量の情報によって、低沸点分離工程での処理時間を調整することで後段の気化分離工程は常に効率の高い状態で運転することが出来る。
また、水分の分離は低沸点分離工程だけでなく、その後段の工程でもおこなうため、この時点での水分測定はそれほど厳しい精度は必要としない。超音波センサは、この状況での測定精度に十分耐える精度を有する上、インラインで使用でき、省スペースでしかも安価であるのでコストの削減にも寄与する。
本発明に係るレジスト剥離液の再生装置の構成を示す図である。 分離装置の詳細な構成を示す図である。
以下に本発明に係るレジスト剥離液の再生方法および装置について図面を用いて説明する。なお、下記の説明は本発明の一実施形態を説明するのであり、下記の説明に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することができる。
まず、図1に本発明のレジスト剥離液の再生装置1の概要を示す。本発明の再生装置1は、使用済みレジスト剥離液が貯留されている回収槽50から使用済みレジスト剥離液を移送する配管LXと、使用済みレジスト剥離液からレジスト濃縮液とレジスト剥離再生液と主として水である廃液Aおよび廃液Bを排出する分離装置10と、配管LXに連結され、配管LX中の溶液の水分量を検量する超音波水分計35と、超音波水分計35からの信号Swに基づいて、ポンプ52を含む、分離装置10の各所を制御する制御装置30を含む。
半導体等の製造に用いるフォトリソグラフィでは、回路や絶縁パターンをエッチングで形成してゆく。この時にエッチングさせず残しておく部分にレジストを形成させる。そして、エッチングが完了した後、このレジストを除去する。このレジスト除去工程で使用されるのが、レジスト剥離液である。レジスト自体は感光性樹脂であり、レジストを除去するのは、基本的に有機溶剤である。ここでは、レジスト剥離液を溶剤と水の混合液であるとして説明を続ける。
溶剤としては、複数の溶剤が含まれていてもよい。好適に利用されるものとして、アミン化合物およびグリコールエーテルの混合物がある。また、より具体的にはアミン化合物はモノエタノールアミン(MEA)であり、グリコールエーテルは、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG)が好適に用いられる。また防食機能を有する添加剤は、剥離液組成物を構成するアルカリ性の溶剤の濃度やpH及び、フォトリソグラフィによって形成される金属配線の材料によって、適宜純水に微量添加しても良い。添加剤は、フォトリソグラフィによって形成した金属配線のパターンを侵食させないためのものである。主として有機物であり、例えばソルビトールやキシリトールが挙げられる。
レジスト剥離液は図示しないエッチング工程で使用され、剥離させたレジストと共に使用済みレジスト剥離液となって回収槽50に貯留される。図1はその回収槽50から記載される。回収槽50に貯留された使用済みレジスト剥離液は、ポンプ52によって分離装置10に送られる。分離装置10内の詳細は図2を用いて後述する。
分離装置10からは、レジストや回路パターンで使用されたアルミニウムやSiOといった物質が濃縮されたレジスト濃縮液と、複数の溶剤の混合物であるレジスト剥離再生液と、廃液Aおよび廃液Bとして取り出される水分が排出される。
<分離装置の説明>
ここで、図2を参照して、分離装置10の詳細を説明する。分離装置10は、低沸点分離器12と、高沸点分離器14と残渣濃縮器15と精製器16から構成される。また、分離装置10の入口10iと低沸点分離器12の間は配管L0で連通されている。低沸点分離器12と高沸点分離器14は配管L1で連通されている。
配管L1には、ポンプ53が配置されている。低沸点分離器12の分離残留液はこのポンプ53によって、配管L1中を高沸点分離器14まで移送される。また低沸点分離器12からのベーパー状分離液は配管L2で取り出される。このベーパー状分離液が廃液Aである。
高沸点分離器14は残渣濃縮器15と配管L3と配管L4で連通されている。高沸点分離器14の分離残留液(レジスト含有残留液)は配管L3で残渣濃縮器15に移送される。また残渣濃縮器15からの分離液は配管L4で再度高沸点分離器14に送られる。高沸点分離器14からのベーパー状分離液は配管L5で精製器16に移送される。
精製器16からは分離残留液を配管L6で取り出す。この時の分離残留液はレジスト剥離液中の複数の主溶剤の混合液である。また、精製器16のベーパー状分離液は配管L7で還流タンク17に移送される。還流タンク17からは、配管L11によって廃液Bが取り出される。この廃液Bは主溶剤成分より低沸点である変性された溶剤および水分である。還流タンク17の残りは、配管L10を介して再び精製器16の頂上付近に還流される。また配管L7には分岐管が引き出され真空ポンプVPが配置されている。
なお、本明細書を通じて、「変性された溶剤」とは、主溶剤成分より低沸点側の溶剤をいい、主溶剤成分の一部が含まれていてもよい。気化分離では、分離温度の前後の沸点の物質が多少とも分離側、残渣側に含まれる。したがって、主溶剤の回収率を高めようとすれば、主溶剤側に水分が混入し、回収する主溶剤の純度を高めようとすると、水側に溶剤成分が混入する。つまり、「変性された溶剤」にどれくらいの主溶剤が含まれるかは、装置の運転条件で決まるからである。
上述した制御装置30は、超音波水分計35と連結されており、超音波水分計35からの信号Swに基づいて指令信号(以後単に「指令」ともいう。)を送信する。制御装置30は、ポンプ52には指令Cp1を、ポンプ53に指令Cp2を送信することができる。または、ポンプ52、ポンプ53がインバータ付ポンプでない場合は、これらの直後に流量調整弁を挿入し、制御装置30は流量調整弁を制御するようにしてもよい。
これらの指令によって制御装置30は、ポンプ52とポンプ53の流量を制御することができる。すなわち、回収槽50からの使用済みレジスト剥離液を分離装置10に移送する量と、低沸点分離器12から高沸点分離器14に分離残留物を移送する量を制御することができる。
また、制御装置30は、低沸点分離器12に指令Ct1を、高沸点分離器14に指令Ct2を、そして精製器16に指令Ct3を送信することができる。また、ポンプ52には指令Cp1を、ポンプ53には指令Cp2を送信することもできる。これらの指令によって制御装置30は、低沸点分離器12および高沸点分離器14の設定温度を維持するように蒸気の流入量及び使用済み剥離液の移送量を変更することができる。
以上のように構成された分離装置10について、まず、定常的に使用済みレジスト剥離液が処理されている場合の、各部の動作を説明する。これを定常運転状態と呼ぶ。分離装置10には、回収槽50から使用済みレジスト剥離液が導入される。使用済みレジスト剥離液は、レジスト剥離液と、剥離されたレジスト成分と、アルミニウムやSiOといったパターン形成された膜構成物質(無機固形物)が混合状態になっている。すなわち、分離装置10には、水と、溶剤と、レジスト成分および無機固形物の混合物が配管LXを通じて導入される。
配管LXを流れている使用済みレジスト剥離液の水分量は超音波水分計35によって水分量が測定される。使用済みレジスト剥離液には多くのレジストが混入しており、濃いワイン色に近い色をしている。また、レジストは一様に溶けているのではなく、一部はデブリ状になって浮遊しているものもある。つまり、光は通過しにくく、また液中の浮遊物で散乱させられる。
しかし、超音波水分計35は、このような状態の使用済みレジスト剥離液であっても、液中の音速を測定し、予め測定しておいた検量線と比較することで、水分量を測定することができる。超音波水分計35は、このようにして測定した使用済みレジスト剥離液中の水分比率(若しくは水分量)を信号Swとして制御装置30に送信する。定常運転状態においては、制御装置30は、使用済みレジスト剥離液中の水分量を予め決められた量だけ気化分離するように、分離装置10への使用済みレジスト剥離液の供給および各分離器の運転状態を制御している。
分離装置10の初段には低沸点分離器12が設置されている。低沸点分離器12は、ステンレス製の筒状形状をしており、周囲は蒸気等で加熱され、グラスウール等の断熱材でおおわれている。低沸点分離器12の内部は塔底で約115℃から140℃、塔頂で約85℃から115℃が好適であり、より好ましくは、塔底で120℃から135℃、塔頂で90℃から110℃に加熱されている。
ここでは主として使用済みレジスト剥離液中の水分を気化し粗分離する。なお、低沸点分離器12は、制御装置30からの指示Ct1によって、運転温度を変化させる。後段の高沸点分離器14内では、減圧下で昇温されるため、沸点の低い多量の水分は完全に気化し、高沸点分離器14の大部分の容積を占めてしまい、より沸点の高い材料の分離効率が低下するからである。したがって、低沸点分離器12からのベーパー状分離液である廃液Aはほぼ水分である。気化分離された水分(廃液A)は配管L2によって取り出される。
低沸点分離器12の分離残留液は、図示しない加熱器(リボイラー)によって、約120℃〜150℃に加熱され、配管L1を介して高沸点分離器14に移送される。配管L1は、周囲をグラスウール等の断熱材で覆われている。そして配管L1中の分離残留液は、約115℃から140℃に保温される。
配管L1を保温する断熱材を配管保温手段HL1とよぶ。分離残留液は、使用済みレジスト剥離液となる際に空気中の炭酸ガスを吸収している場合がある。この炭酸ガスは、溶剤(例えばモノエタノールアミン等)と反応すると炭酸塩が生成する。
この炭酸塩は、分解温度が約120℃以上であり、以後の分離工程でも溶剤と共に分離される。この炭酸塩が混入した溶剤を再度レジスト剥離液として利用すると、剥離性の機能が損なわれ、剥離不良が発生し、残渣残り等基板不良の原因となる。低沸点分離器12の分離残留物の移送の際に配管L1を約115℃から140℃に保温するのは、後段の高沸点分離器14への熱エネルギーを有効に利用すると共に炭酸ガスの反応を防止する効果もある。
また、配管L1にはポンプ53が配設されている。低沸点分離器12の分離残留液を高沸点分離器14に移送する移送レート(単位時間当たりの移送量)を制御するためである。なお、ポンプ53は、制御装置30からの指令Cp2によって移送レートを変化させることができる。
高沸点分離器14は、低沸点分離器12同様ステンレス製の筒状形状をしている。周囲には、加熱手段が配設され、さらに、グラスウール等の断熱材でおおわれている。高沸点分離器14の中は、真空ポンプVPによって1.9から2.1kPa(14から16Torr)程度に減圧され、塔頂90℃から110℃、塔底95℃から115℃での温度調整をしている。この環境下では剥離液の主成分である溶剤が気化分離する。もちろん、残留している水および炭酸ガスも同時に気化分離する。なお、高沸点分離器14は、制御装置30からの指示Ct2によって、運転温度を変化させる。
これらのベーパー状分離液は配管L5によって精製器16に移送される。配管L5は配管L1同様、周囲を断熱材で覆い略120℃から150℃で保温される。配管L5を保温するのは配管保温手段HL5である。また、配管L5内は、精製器16と還流タンク17の間の配管L7に配設された、系内の減圧手段である真空ポンプVPによって減圧される。また、真空ポンプVPによる減圧は高沸点分離器14内におよび、内部のベーパー状分離液は精製器16に移送される。
高沸点分離器14内に残留する分離残留液は、レジスト成分、および無機固形物である。これらをレジスト含有残留液と呼ぶ。レジスト含有残留液は、配管L3を介して残渣濃縮器15に移送される。残渣濃縮器15は、配管L3から送られたレジスト含有残留液から、沸点が減圧下で125℃以下のものを再度気化分離し、気化分離されたものを配管L4で高沸点分離器14に戻す。なお、ここで高沸点分離器14に戻されるのは、水と溶剤である。残渣濃縮器15の分離残留液をレジスト濃縮液という。
したがって、残渣濃縮器15から配管L8を介して得られるレジスト濃縮液はほぼレジスト成分と無機固形物である。また、残渣濃縮器15には、配管L1から低沸点分離器12の分離残留液を直接導入できる配管L9も配設されている。これは、残渣濃縮器15を洗浄する際に用いる。
高沸点分離器14からのベーパー状分離液は精製器16に移送される。精製器16もステンレス製の筒状形状をしている。また、周囲も蒸気等で加熱され、グラスウール等の断熱材でおおわれている。高沸点分離器14からのベーパー状分離液は、精製器16の中ほどに放出される。
精製器16内は図示しないがリボイラー部で80℃から90℃、精製器16中段部で65℃から90℃、精製器16塔頂では25℃から32℃で温度調整される。さらに真空ポンプVPによって1.9から2.1kPa(14から16Torr)程度に減圧されている。ここでは、溶剤は沸点以下の温度になるので、液化し分離残留液として配管L6を介して回収される。この分離残留液がレジスト剥離再生液である。
レジスト剥離再生液は複数の溶剤の混合物である。なお、図示しないが、配管L6は配管LXと熱交換させ、より安定な温度でレジスト剥離再生液として回収する。なお、精製器16は、制御装置30からの指示Ct3によって、運転温度を変化させる。
一方、水分と炭酸ガスはベーパー状分離液として配管L7によって還流タンク17へ移送される。この配管L7も、配管L5、配管L1同様、周囲を断熱材で覆われ約120℃から150℃に保温される。配管L7に配設される配管保温手段は、配管保温手段HL7と呼ぶ。配管L7は、配管保温手段HL7で保温され、真空ポンプVPで減圧されている。還流タンク17からは、水と炭酸ガスを配管L11で廃液Bとして取り出し、一部は再び配管L10を介して精製器16に戻す。また、廃液Bには水以外の他の低沸点成分も含まれる。
ここで、分離装置10へ供給する使用済みレジスト剥離液中の水分量が多くなったとする。これは配管LX中を流れる使用済みレジスト剥離液中の水分量を超音波水分計35が検出し、信号Swによって制御装置30へ伝える。
高沸点分離器14では所定の水分量を有する分離残留液を処理するのが最も効率がよいので、高沸点分離器14に移送する低沸点分離器12の分離残留物中の水分量は所定の比率にしたい。そこで、制御装置30は、低沸点分離器12での水分分離量を多くするような制御を行う。
具体的には、使用済みレジスト剥離液の低沸点分離器12中の滞留時間を長くすることである。このようにすることで、多くの水分を粗分離することができるので、高沸点分離器14には所定の値の水分比率の分離残留物を送ることが出来る。
低沸点分離器12中での使用済みレジスト剥離液の滞留時間を長くするために、制御装置30は、ポンプ52の移送量を減らすと共に、ポンプ53の移送量も定常運転状態より低減する。これにより、高沸点分離器14と精製器16の処理量を減らすことで、結果として、各分離器で分離させる温度が下がらず、良い品質のレジスト剥離再生液を得ることができる。なお、高沸点分離器14と精製器16の処理温度を下げてもよい。
また、低沸点分離器12の処理量を増やしてもよい。具体的には低沸点分離器12の運転温度を高めることである。しかし、低沸点分離器12の運転温度をあまり高くすると、本来分離残留物として、高沸点分離器14に移送する溶剤等も気化分離してしまう。つまり、溶剤の回収率が低下してしまう。
低沸点分離器12の運転温度は、水分の粗分離ができる範囲に留め、それ以上の水分の分離が必要な場合は、滞留時間の延長という制御を行うのがよい。このように、制御装置30は、超音波水分計35で使用済みレジスト剥離液中の水分が多い場合は、分離装置10中の単位時間当たりの処理量を定常運転状態より低減する制御を行う。これを低減工程と呼ぶ。
以上のように本発明のレジスト剥離液の再生装置1では、回収槽50から分離装置10へ移送される使用済みレジスト剥離液を超音波水分計35で測定するので、使用済みレジスト剥離液がレジスト成分や無機固形物で混濁していても、水分量を計測することが出来る。その結果、分離装置10の低沸点分離器12での水分の粗分離を適切に行えるので、効率的に分離処理を行うことができる。
本発明のレジスト剥離液の再生装置および再生方法は、フォトリソグラフィを利用して配線パターンなどを形成する工程を有する電子機器等の製造工場における、レジスト剥離液の再生利用に好適に利用することができる。
1 再生装置
10 分離装置
10i 入口
12 低沸点分離器
14 高沸点分離器
15 残渣濃縮器
16 精製器
17 還流タンク
30 制御装置
35 超音波水分計
50 回収槽
52、53 ポンプ
HL1、HL5、HL7 配管保温手段
LX、L0、L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9 配管
L10、L11 配管
VP 真空ポンプ

Claims (8)

  1. レジストの剥離に用いられ、少なくとも溶剤と水とレジスト成分を含む使用済みレジスト剥離液から、
    前記水の一部を廃液Aとして気化分離し取り出す低沸点分離工程と、
    前記低沸点分離工程の分離残留液を気化分離し、前記レジスト成分を含むレジスト含有残留液と、前記溶剤と前記水の残りを分離液として取り出す高沸点分離工程と、
    前記高沸点分離工程の分離液から他の低沸点成分と前記水の残りを合わせて廃液Bとして気化分離し、分離残留液をレジスト剥離再生液として取り出す精製工程を有し、
    前記使用済みレジスト剥離液中の水分量を前記低沸点分離工程の前段で超音波センサを用いて検量し、前記水分量が所定の値より大きい場合は、使用済みレジスト剥離液の処理量を低減する低減工程を有し、
    前記低減工程は、前記低沸点分離工程に供給する前記使用済みレジスト剥離液の移送量と、前記低沸点分離工程から前記高沸点分離工程に移送する前記分離残留液の移送量を減らすことを特徴とするレジスト剥離液の再生方法。
  2. 前記低減工程は、前記高沸点分離工程と、前記精製工程の処理温度を定常運転状態より低くすることを特徴とする請求項1に記載されたレジスト剥離液の再生方法。
  3. 前記低沸点分離工程の分離残留物が、前記低沸点分離工程から前記高沸点分離工程まで移送される際に保温されながら移送されることを特徴とする請求項1または2に記載されたレジスト剥離液の再生方法。
  4. 前記高沸点分離工程の分離液が、前記高沸点分離工程から前記精製工程まで移送される際に、減圧されなおかつ保温されながら移送されることを特徴とする請求項1乃至の何れか1の請求項に記載されたレジスト剥離液の再生方法。
  5. レジストの剥離に用いられ、少なくとも溶剤と水とレジスト成分を含む使用済みレジスト剥離液から、
    前記水を含む低沸点成分の一部を分離させて廃液Aとして気化分離し取り出す低沸点分離器と、
    前記低沸点分離器の分離残留液を気化分離し、前記レジスト成分を含むレジスト含有残留液と、前記溶剤と前記水を含む低沸点成分の残りを分離液として取り出す高沸点分離器と、
    前記高沸点分離器の分離液から前記水を含む低沸点成分の残りを廃液Bとして気化分離し、分離残留液をレジスト剥離再生液として取り出す精製器を有し、
    前記使用済みレジスト剥離液中の水分量を前記低沸点分離工程の前段で超音波センサを用いて検量し、前記水分量が所定の値より大きい場合は、使用済みレジスト剥離液の処理量を低減するよう制御する制御装置を有し、
    前記制御装置は、前記低沸点分離器に供給する前記使用済みレジスト剥離液の移送量と、前記低沸点分離器から前記高沸点分離器に移送する前記分離残留液の移送量を減らすことを特徴とするレジスト剥離液の再生装置。
  6. 前記制御装置は、前記高沸点分離器と、前記精製器の処理温度を定常運転状態より低くすることを特徴とする請求項に記載されたレジスト剥離液の再生装置。
  7. 前記低沸点分離器の分離残留液を、前記低沸点分離器から前記高沸点分離器まで移送する配管には、前記配管を保温する配管保温手段が配設されていることを特徴とする請求項5または6に記載されたレジスト剥離液の再生装置。
  8. 前記高沸点分離器の分離液を、前記高沸点分離器から前記精製器まで移送する配管には、前記配管内を減圧する減圧手段と、前記配管を保温する配管保温手段が配設されていることを特徴とする請求項乃至の何れか1の請求項に記載されたレジスト剥離液の再生装置。
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