JP4080449B2 - 溶剤の回収装置および溶剤の回収方法 - Google Patents

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Description

この発明は、溶剤の回収装置および溶剤の回収方法に関する。さらに詳しくは、例えば、液晶や半導体製造工場のレジスト剥離工程で排出される廃液から溶剤を回収するための装置および方法に関する。
半導体工場や液晶ディスプレイ工場におけるレジスト層の剥離工程では、レジスト樹脂の剥離液として、モノエタノールアミン(以下、MEAと略記する)ジメチルスルホキシド(以下、DMSOと略記する)を所定の比率で混合した溶剤や、MEAとジエチレングリコールモノブチルエーテル(以下、BDGと略記する)を所定の比率で混合した溶剤が使用されている。また、液晶や半導体基板の洗浄用の溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEAと略記する。)とプロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、PGMEと略記する。)とを混合したシンナーと呼ばれる溶剤が使用されている。レジスト剥離工程において使用されたこれらの溶剤は、レジスト樹脂、水、重金属類、微粒子などの各種の不純物を含む廃液となって排出される。排出された廃液は廃棄処分されるのが通常であるが、廃棄処分にはコストがかかること、使用されている溶剤が高価であること等の理由から、前述した溶剤を回収して再使用することが望まれている。
そこで、従来、レジスト剥離工程の廃液から溶剤を回収するための装置として、特許文献1に記載の溶剤の再生装置が公知である。特許文献1に記載の溶剤の再生装置によれば、レジスト剥離工程で排出される廃液からレジスト樹脂を除去するとともに、廃液に含有されている水や重金属類などの不純物を除去することができる。これにより、MEAとDMSOとが混合してなる剥離液、あるいは、MEAとBDGとが混合してなる剥離液を廃液から回収することができる。また、PGMEAとPGMEとが混合してなるシンナーを廃液から回収することができる。
しかしながら、上述した従来の溶剤の再生装置では、廃液から不純物を除去するための低沸点不純物除去用の蒸留塔の塔頂部などから、低沸点不純物に加え廃液中の溶剤成分までもが蒸発により失われてしまう。また、高沸点不純物除去用の蒸留塔からは、熱印加による、より高分子化への反応で高沸点不純物として分離される。したがって、廃液から回収された溶剤の濃度は、レジスト剥離工程で用いられるものよりも低いものとなっており、さらに、複数成分より構成される溶剤は炭酸塩化等により所定成分比率が変化することもある。そのため、回収された溶剤に対して、高純度に精製された溶剤を補充して再使用できる濃度に調整する必要がある。この場合、高純度に精製された市販の溶剤(電子級の溶剤)を補充しなければならないので、この電子級の溶剤を調達するためのコストが高くつくという問題があった。
また、レジストの剥離工程では、基板やシリコンウェハの搬送の際、それらの基板やシリコンウェハに同伴されることなどにより剥離液が少量ずつ失われるのが通常である。さらに、廃液から剥離液としての溶剤を回収する工程では、廃液中の溶剤成分が、蒸留塔の塔頂部などから大気中に揮散して少量ずつ失われるのが通常である。したがって、レジストの剥離工程で使用する剥離液の必要量に対して、回収工程における回収量では不足するため、新品の剥離液を購入して補充しなければならないので、高価な剥離液を調達するためコストが高くつくという問題があった。
特許3409028号公報
本発明は上記の問題点に鑑みて創案されたものであり、電子級の溶剤を補充しなくとも、レジスト剥離工程で排出される廃液から高い濃度の溶剤を回収することのできる溶剤の回収装置及び溶剤の回収方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段は、以下に記載された通りの発明である。
(1)レジスト剥離工程で排出される廃液から溶剤を回収する装置であって、前記廃液に含有されている樹脂成分を除去する樹脂成分除去手段と、前記廃液に含有されている溶剤成分を精製する溶剤成分精製手段と、前記溶剤成分精製手段に供給される廃液に溶剤成分を補充する溶剤成分補充手段とを備え、溶剤成分精製手段は、廃液中の溶剤成分よりも低い沸点を有する低沸点不純物を除去する第1の蒸留塔と、廃液中の溶剤成分よりも高い沸点を有する高沸点不純物を除去する第2の蒸留塔と、により構成されており、溶剤成分補充手段は、前記第1の蒸留塔及び前記第2の蒸留塔のうち少なくとも一方の蒸留塔に工業級溶剤を補充することを特徴とする溶剤の回収装置。
(2)上記(1)に記載の溶剤の回収装置であって、工業級溶剤に含有される不純物の濃度を検出する不純物濃度検出手段を備え、溶剤成分補充手段は、前記不純物濃度検出手段による検出値に基づいて工業級溶剤の補充先を第1の蒸留塔と第2の蒸留塔との間で切り換えることを特徴とする溶剤の回収装置。
(3)上記(1)または上記(2)に記載の溶剤の回収装置であって、溶剤成分精製手段の後段に溶剤濃度検出手段が設けられており、溶剤成分精製手段の後段の溶剤濃度を検出し、溶剤成分補充手段による溶剤成分の補充量を調整し、溶剤成分精製手段の後段の溶剤濃度を所定濃度範囲内に収めることを特徴とする溶剤の回収装置。
(4)上記(1)から上記(3)のうちいずれか1項に記載の溶剤の回収装置であって、廃液中の溶剤成分は、レジストの剥離液であることを特徴とする溶剤の回収装置。
(5)上記(1)から(3)のうちいずれか1項に記載の溶剤の回収装置であって、廃液中の溶剤成分は、シンナーであることを特徴とする溶剤の回収装置。
(6)上記(1)から上記(3)のうちいずれか1項に記載の溶剤の回収装置であって、樹脂成分除去手段は、内周面を加熱可能な蒸発面として有する密閉状の筒本体と、前記筒本体内に配置されるとともにその外周面に放射状にブラシを有する回転体と、を備える樹脂成分除去装置であることを特徴とする溶剤の回収装置。
(7)レジスト剥離工程で排出される廃液から溶剤を回収する方法であって、前記廃液に含有されている樹脂成分を除去する樹脂成分除去工程と、前記廃液に含有されている溶剤成分を精製する溶剤成分精製工程と、前記溶剤成分精製工程に供給される廃液に溶剤成分を補充する溶剤成分補充工程と、を備え、溶剤成分精製工程は、廃液中の溶剤成分よりも低い沸点を有する低沸点不純物を第1の蒸留塔により除去する工程と、廃液中の溶剤成分よりも高い沸点を有する高沸点不純物を第2の蒸留塔により除去する工程と、を有しており、溶剤成分補充工程では、第1の蒸留塔及び第2の蒸留塔のうち少なくとも一方の蒸留塔に工業級溶剤を補充することを特徴とする溶剤の回収方法。
(8)上記(7)に記載の溶剤の回収方法であって、溶剤成分精製手段の後段に溶剤濃度検出手段を設け、溶剤成分精製手段の後段の溶剤濃度を検出し、溶剤成分補充手段による溶剤成分の補充量を調整し、溶剤成分精製手段の後段の溶剤濃度を所定濃度範囲内に収めることを特徴とする溶剤の回収方法。
(9)上記(7)または上記(8)に記載の溶剤の回収方法であって、廃液中の溶剤成分は、レジストの剥離液であることを特徴とする溶剤の回収方法。
(10)上記(7)または上記(8)に記載の溶剤の回収方法であって、廃液中の溶剤成分は、シンナーであることを特徴とする溶剤の回収方法。

本発明における「溶剤」とは、レジスト剥離工程において用いられる各種の溶剤、例えば、レジストを除去するための剥離液や、基板の洗浄用に用いられるシンナー等のことを指している。レジストの剥離液としては、例えば、MEAとDMSO、あるいはMEAとBDGを所定の比率で混合した溶剤等を用いることができる。基板洗浄用のシンナーとしては、例えば、PGMEAとPGMEとを混合した溶剤等を用いることができる。
本発明における「低沸点不純物」とは、溶剤成分よりも低い沸点を有する不純物のことであり、典型的には廃液に含有される水のことである。また、本発明における「高沸点不純物」とは、溶剤成分よりも高い沸点を有する不純物のことである。
本発明における「樹脂成分除去手段」とは、廃液中に溶解もしくは遊離している樹脂成分を除去することのできる装置全般のことを指している。このような装置としては、例えば、加熱された金属製の面に廃液を接触させて樹脂成分に代表される不揮発性成分のみを分離する装置を用いることができる。例えば、内周面を加熱可能な蒸発面として有する密閉状の筒本体と、前記筒本体内に配置されるとともにその外周面に放射状にブラシを有する回転体とを備え、前記蒸発面と前記回転体との間に前記廃液を供給し、加熱された前記蒸発面に前記廃液を接触させることにより、前記廃液中の低沸点不純物と溶剤成分とを蒸発させるとともに樹脂成分を流下させることのできる流下膜式の蒸発分離装置を用いることができる。
本発明における「溶剤成分精製手段」とは、廃液中の溶剤成分を精製することのできる装置全般のことを指している。このような装置としては、蒸留塔、精留塔、蒸発缶などを用いることができる。蒸留塔としては、塔の内部に複数のトレイが配置された多段式の蒸留塔を用いてもよいし、塔の内部にラシヒリングなどの充填物が充填された蒸留塔を用いてもよい。
本発明によれば、純度が高く精製された電子級の溶剤を補充しなくとも、レジスト剥離工程で排出される廃液から高い濃度の溶剤を回収することのできる溶剤の回収装置及び溶剤の回収方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施の形態では、半導体や液晶ディスプレイを製造する際のレジスト剥離工程で排出される廃液から溶剤を回収する。この廃液は、溶剤成分の他に、樹脂成分としてのレジスト樹脂、水、反応生成物、重金属類、微粒子等の不純物を含んでいる。
図1は、本実施の形態に係る溶剤の回収方法のフロー図である。
図1に示すように、本実施の形態では、レジスト剥離工程で排出される廃液から樹脂成分を除去し(樹脂成分除去工程)、その後、樹脂成分が除去された廃液の溶剤成分を精製する(溶剤成分精製工程)。これにより、レジスト剥離工程の廃液から、樹脂成分及び各種の不純物が除去された高濃度の溶剤成分を回収することができる。
図1に示すように、廃液中の溶剤成分を精製する溶剤成分精製工程は、樹脂成分が除去された廃液から水分等の低沸点不純物を除去する工程(低沸点不純物除去工程)と、樹脂成分が除去された廃液から重金属類やその他高沸点不純物を除去する工程(高沸点不純物除去工程)と、の2つの工程により構成されている。
樹脂成分除去工程では、溶剤により剥離されることで廃液中に溶解あるいは遊離しているレジスト樹脂を除去する。このように、溶剤成分精製工程よりも前段側に樹脂成分除去工程が配置されていることにより、不揮発性のレジスト樹脂を廃液中から最初に除去することができる。このため、後段の工程において、レジスト樹脂が廃液中に遊離することで機器に目詰まり等が生じるのを防止することができる。
廃液中から樹脂成分を除去するためには、廃液を蒸発させることで樹脂成分を除去する蒸発分離装置、例えば、蒸発缶やディスクドライヤーなどを用いることができる。また、加熱された金属製の面に廃液を接触させて樹脂成分を分離する装置を用いることができる。例えば、内周面を加熱可能な蒸発面として有する密閉状の筒本体と、前記筒本体内に配置されるとともにその外周面に放射状にブラシを有する回転体とを備え、前記蒸発面と前記回転体との間に前記廃液を供給し、加熱された前記蒸発面に前記廃液を接触させることにより、前記廃液中の揮発性成分(低沸点不純物と溶剤成分および一部高沸点不純物)を蒸発させるとともに、前記廃液中の樹脂成分を流下させて分離することのできる流下膜式の蒸発分離装置を用いることができる。流下膜式の蒸発分離装置を用いることにより、廃液に含有されているレジスト樹脂をほぼ完全に除去することができる。
低沸点不純物除去工程では、上述の樹脂成分除去工程にて樹脂成分が除去された廃液から、廃液中の溶剤成分よりも低い沸点を有する低沸点不純物を除去する。前記「低沸点不純物」とは、例えば、廃液に含有されている水分等のことである。
廃液中から低沸点不純物を除去するためには、好ましくは蒸留塔を用いることができる。この蒸留塔は、塔の内部に複数のトレイが配置されている多段式の蒸留塔であってもよいし、塔の内部にラヒシリングなどの充填物が充填されている蒸留塔であってもよい。また、多段式のトレイの部分と充填物が充填されている部分とを上下に併せ持つ蒸留塔であってもよい。樹脂成分が除去された廃液を蒸留塔に供給することにより、蒸留塔の塔頂部からは、水分等の低沸点不純物を含む凝縮液を得ることができる。また、蒸留塔の塔底部からは、樹脂成分及び低沸点不純物が除去された廃液を得ることができる。
ところで、レジスト樹脂を剥離するための溶剤としてMEAなどが用いられている場合には、このMEAが大気中の二酸化炭素などを吸収して各種の塩類(炭酸塩)を形成する場合がある。本実施の形態では、上述した低沸点不純物除去工程において、水分等の低沸点不純物だけではなく、廃液中に溶解している二酸化炭素などの気体成分までもが除去される。したがって、廃液中で各種の塩類が形成されるのを防止することができる。この場合、溶剤成分の純度向上が計れ、後段の機器において、廃液中に塩類が析出して目詰まり等が発生することを防止することができる。
高沸点不純物除去工程では、上述の樹脂成分除去工程にて樹脂成分が除去された廃液から、廃液中の溶剤成分よりも高い沸点を有する高沸点不純物を除去する。また、この高沸点不純物除去工程では、廃液に溶解している重金属類、例えば、ナトリウム、マグネシウム、マンガン、銅、鉄なども除去することができる。
廃液中から高沸点不純物を除去するためには、好ましくは蒸留塔を用いることができる。この蒸留塔は、塔の内部に複数のトレイが配置されている多段式の蒸留塔であってもよいし、塔の内部にラシヒリングなどの充填物が充填されている蒸留塔であってもよい。また、多段式のトレイの部分と充填物が充填されている部分とを上下に併せ持つ蒸留塔であってもよい。樹脂成分が除去された廃液を蒸留塔に供給することにより、蒸留塔の塔頂部からは、樹脂成分及び高沸点不純物が除去された廃液、すなわち、各種の不純物が除去されて精製された溶剤成分を回収することができる。また、蒸留塔の塔底部からは、高沸点不純物を含む残液を得ることができる。
一般に、液晶や半導体製造工場内におけるレジストの剥離工程では、例えば、MEAとDMSO、またはMEAとBDGの混合物である剥離液が、基板やシリコンウェハに搬送の際、同伴されることなどにより少量ずつ失われるのが通常である。また、廃液から溶剤を回収する工程では、廃液中の溶剤成分が、蒸留塔の塔頂部などから大気中に揮散して少量ずつ失われるのが通常である。したがって、レジストの剥離工程で使用する剥離液の必要量に対して回収量では不足するため、新品の剥離液を購入し補充しなければならない。この場合、高価な剥離液を調達するためコストが高くつくという問題がある。さらに、回収工程で剥離液の溶剤成分が少量ずつ失われるため、回収された剥離液は新品の剥離液と比較して溶剤の混合比率にずれが生じる。そのため、従来技術における溶剤の回収方法では、廃液中の溶剤成分を精製することで得られた回収液に対して、剥離液を構成する溶剤のうち濃度が下がった溶剤成分を別途添加して混合比率を調節する必要があった。この場合、高純度に精製された市販の電子級の溶剤(単一成分)を調達するためのコストが高くつくという問題がある。
本実施の形態における溶剤の回収方法によれば、このような問題が解決される。すなわち、本実施の形態における溶剤成分の回収方法では、図1のフロー図に示すように、廃液から回収された溶剤に対して電子級の溶剤を補充するのではなく、溶剤成分精製工程に供給される廃液、すなわち、溶剤成分精製工程において精製される廃液に対して一般的な工業級溶剤を補充する。これにより、廃液に含まれている溶剤成分のみならず、補充した工業級溶剤までもが溶剤成分精製工程において精製されることになる。したがって、電子級の溶剤を補充することなく、レジスト剥離工程において再び使用することができる高い濃度を有する溶剤を回収することができる。この方法によれば、工業級の溶剤を補充すればよいので、電子級の溶剤や新品の剥離液の調達が不要であり、従来の方法よりも低コストで溶剤の再利用が可能になる。
なお、溶剤成分精製工程に供給される廃液に工業級溶剤を補充するためには、低沸点不純物除去工程に供給される廃液にのみ工業級溶剤を補充してもよいし、高沸点不純物除去工程に供給される廃液にのみ工業級溶剤を補充してもよい。また、図1のフロー図に示すように、低沸点不純物除去工程及び高沸点不純物除去工程のそれぞれに供給される廃液に対して工業級溶剤を補充してもよい。
本発明の実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は、溶剤の回収装置1の全体構成図である。図2に示すように、本実施例における溶剤の回収装置1は、レジスト剥離工程で排出される廃液から樹脂成分を除去する樹脂成分除去装置10と、樹脂成分が除去された廃液から低沸点不純物を除去する第1の蒸留塔20(低沸点不純物除去手段)と、樹脂成分が除去された廃液から高沸点不純物を除去する第2の蒸留塔30(高沸点不純物除去手段)と、を備えている。第1の蒸留塔20及び第2の蒸留塔30を合わせたものが、本発明における溶剤成分精製手段50に対応している。
液晶や半導体製造工場などのレジスト剥離工程から排出される廃液Lは、廃液貯留槽2に一旦貯留される。廃液貯留槽2に貯留された廃液Lは、ポンプ3により圧送されて樹脂成分除去装置10に供給される。
図3は、樹脂成分除去装置10の内部構造を示す図である。図3に示すように、樹脂成分除去装置10は、内周面を加熱可能な蒸発面17として有する密閉状の筒本体11と、前記筒本体11内に配置されるとともにその外周面に放射状にブラシ19を有する回転体18と、を備える流下膜式の蒸発分離装置である。筒本体11の周囲には中空状のジャケット部16が形成されるとともに、このジャケット部16に蒸気を供給することのできる供給口16aと、このジャケット部16から蒸気を排出することのできる排出口16bとが設けられている。前記供給口16aからジャケット部16に蒸気が供給されることで、蒸発面17が加熱される。
樹脂成分除去装置10に供給された廃液Lは、回転円板上に流下し、遠心力によりほぼ均一に放射方向に流れ、蒸発面17とブラシ19との間に供給される。そして、廃液Lが蒸発面17に接触することにより、廃液L中に遊離あるいは溶存していた樹脂成分が蒸発面17を伝って下方に流下するとともに、樹脂成分以外の成分が蒸発してベーパー排出口18aから排出される。これにより、廃液L中の樹脂成分とその他の成分が分離される。筒本体11に対し同軸に設けられた回転体18は、モーター19aによって回転されており、この回転体18の外周に放射状に設けられたブラシ19によって樹脂成分の分離が促進される。
廃液Lから分離された樹脂成分は、樹脂成分除去装置10の下部に設けられた配管16cを介して樹脂成分貯留槽4に排出される。その一方、樹脂成分が除去された廃液L1は、配管5を介して第1の蒸留塔20の中段部に供給される。
第1の蒸留塔20の中段部に廃液L1が供給されることによって、その廃液L1中の低沸点不純物が除去される。
すなわち、第1の蒸留塔20は充填式の蒸留塔であり、上段側に充填物20aが充填されており、下段側には充填物20bが充填されている。第1の蒸留塔20の中段部に廃液L1が供給されると、第1の蒸留塔20の塔頂部からは、低沸点不純物、すなわち水分を多く含む廃液L2を得ることができる。第1の蒸留塔20の塔底部からは、低沸点不純物(水分)が除去された廃液L3を得ることができる。
低沸点不純物(水分)を多く含む廃液L2は、第1の蒸留塔20の塔頂部に設けられたベーパー排出口22から排出される。ベーパー排出口22から排出された廃液L2は、第1のコンデンサー24及び第1のベントコンデンサー25により液化されてから、還流槽26に貯留される。還流槽26に貯留された廃液L2は、配管28を介してその一部が第1の蒸留塔20に返送されるとともに、配管27を介して低沸点不純物貯留槽29に貯留される。このときの還流比は、塔底部から得られる廃液L3の水分濃度等を監視しながら適宜決定される。
低沸点不純物が除去された廃液L3は、第1の蒸留塔20の塔底部に設けられた塔内貯留槽23に貯留される。塔内貯留槽23は、図示しないスチームヘッダから供給される蒸気によって加熱されており、塔内貯留槽23はリボイラーとして機能している。塔内貯留槽23に貯留された廃液L3は、ポンプ23aにより圧送されて、配管23bを介して第2の蒸留塔30の下段部に供給される。
第2の蒸留塔30の下段部に廃液L3が供給されることによって、その廃液L3中の高沸点不純物が除去される。
すなわち、第2の蒸留塔30は充填式の蒸留塔であり、上段側に充填物30aが充填されている。第2の蒸留塔30の下段部に廃液L3が供給されると、第2の蒸留塔30の塔頂部からは、高沸点不純物が除去された回収液L4を得ることができる。第2の蒸留塔30の塔底部からは、高沸点不純物及び重金属類等を多く含む廃液L5を得ることができる。
高沸点不純物及び重金属類が除去された回収液L4は、第2の蒸留塔30の塔頂部に設けられたベーパー排出口32から排出される。ベーパー排出口32から排出された回収液L4は、第2のコンデンサー34及び第2のベントコンデンサー35により液化されてから、還流槽36に貯留される。還流槽36に貯留された回収液L4は、配管38を介してその一部が第2の蒸留塔30に返送されるとともに、配管37a、37bを介して第1の回収液槽39a及び第2の回収液槽39bに貯留される。このときの還流比は、塔頂部から得られる回収液L4の溶剤濃度等を監視しながら適宜決定される。
高低沸点不純物及び重金属を多く含む廃液L5は、第2の蒸留塔30の塔底部に設けられた塔内貯留槽33に貯留される。塔内貯留槽33は、図示しないスチームヘッダから供給される蒸気によって加熱されており、塔内貯留槽33はリボイラーとして機能している。塔内貯留槽33に貯留された廃液L5の一部は、ポンプ33aにより圧送されて、配管33bを介して樹脂成分除去装置10に返送される。また、必要に応じて、この廃液L5は樹脂成分貯留槽4へ移送される。
以上説明したように、レジスト剥離工程から排出される廃液Lは、樹脂成分除去装置10によって樹脂成分(レジスト樹脂)が除去された後に、第1の蒸留塔20によって低沸点不純物(水分)が除去され、第2の蒸留塔30によって高沸点不純物が除去される。これにより、廃液Lから高い濃度の溶剤を回収することができる。回収できる溶剤の例としては、MEAとDMSOとを混合した剥離液、MEAとBDGを混合した剥離液、あるいは、PGMEAとPGMEを混合したシンナーなどの溶剤が挙げられる。
廃液Lから回収された溶剤(回収液L6)は、第1の回収液槽39a及び第2の回収液槽39bに貯留される。第1の回収液槽39a及び第2の回収液槽39bは、バルブ39c、39dの操作によって一方もしくは双方を使用することができる。例えば、第1の回収液槽39aの液位が所定の上限に到達したときは、バルブ39c、39dの操作によって第2の回収液槽39bに回収液L6を貯留するように流路を切り換えることが可能である。
第1の回収液槽39a及び第2の回収液槽39bに貯留された回収液L6は、配管40a、40bを介して、濾過器41に供給される。この濾過器41の内部にはフッ素樹脂加工が施された濾材が内装されており、回収液L6中に混入している夾雑物等がこの濾材により取り除かれる。そして、この濾過器41を通過した回収液L6は、その一部が濃度検出手段42aによりサンプリングされて溶剤及び不純物の濃度が検出(測定)されるとともに、レジスト剥離工程における溶剤として再使用される。
前記濃度検出手段42aとしては、回収液L6中の溶剤や不純物の濃度を検出し得る手段であれば、どのようなものでも用いることができる。例えば、回収液L6の吸光度を測定する吸光光度計などを濃度検出手段42aとして用いることができる。濃度検出手段42aは、回収液L6中の溶剤や不純物の濃度をリアルタイムで測定できるセンサであることが好ましい。この濃度検出手段42aで最終的に回収された溶剤の濃度を確認するものである。
第2の蒸留塔30(溶剤成分精製手段50)の後段には、回収液L4中の溶剤濃度を検出するための溶剤濃度検出手段42bが設けられている。第2の蒸留塔30のベーパー排出口32から排出される回収液L4は、第2のコンデンサー34及び第2のベントコンデンサー35により液化されて還流槽36に貯留された後に、その一部が前記溶剤濃度検出手段42bによりサンプリングされて溶剤の濃度が検出(測定)される。この溶剤濃度検出手段42bによる検出値に基づいて、溶剤成分補充手段60による溶剤成分(工業級溶剤)の補充量を調整し、第2の蒸留塔30の後段の溶剤濃度を所定濃度範囲内に収めるように制御している。
前記溶剤濃度検出手段42bとしては、回収液L6中の溶剤の濃度を検出し得る手段であれば、どのようなものでも用いることができる。例えば、回収液L6の吸光度を測定する吸光光度計などを溶剤濃度検出手段42bとして用いることができる。溶剤濃度検出手段42bは、回収液L6中の溶剤の濃度をリアルタイムで測定できるセンサであることが好ましい。
溶剤濃度検出手段42bは、上述したように、第2の蒸留塔30の後段側に設けることが好ましいが、第2の蒸留塔30の前段に設けることもできる。第2の蒸留塔30の前段及び後段の両方に設けることもできる。また、溶剤濃度検出手段42bは、第1の蒸留塔20と第2の蒸留塔30の間に設けることもできる。また、第1の蒸留塔20の前段に設けることもできる。
なお、溶剤の成分が複数である場合には、それぞれの成分の濃度を溶剤濃度検出手段42bにより検出し、それぞれの成分の濃度が所定の範囲内に収まるように、それぞれの成分の補充量を調整することもできる。
また、図2に示すように、第1のベントコンデンサー25、第2のベントコンデンサー35、低沸点不純物貯留槽29、第1の回収液槽39a、及び第2の回収液槽39bは、それぞれ配管43a、43bを介して真空ポンプ43に接続されている。これにより、第1の蒸留塔20及び第2の蒸留塔30の内部を大気圧よりも低い内圧に保つことが可能であり、より低い温度での蒸留操作を可能にしている。より低い温度で蒸留を行うことにより、蒸留塔の内壁面の腐食等を防止することができるので、蒸留塔の長寿命化を図ることができる。
また、図2に示すように、低沸点不純物貯留槽29、第1の回収液槽39a、及び第2の回収液槽39bには、窒素ガスを導入することのできる配管44a、44b、44cがそれぞれ接続されている。これにより、それぞれの槽に貯留された液体を、窒素ガスを送り込むことで次の工程に送ることができる。この場合、ポンプなどの機械的な送液手段を使う必要がないので、例えば詰まりや摩耗などの不具合の発生を防止することができる。
本実施例における溶剤の回収装置1では、第1の蒸留塔20及び第2の蒸留塔30の一方もしくは双方に、工業級溶剤L7が補充される。これにより、溶剤精製工程から留出される溶剤はそのままで、所定溶剤濃度として回収することができる。
なお、「工業級溶剤」とは、重金属類などの不純物を電子級溶剤よりも多く含む溶剤のことであり、電子級溶剤よりも低級の溶剤である。「電子級溶剤」とは、工業級溶剤よりも高純度・高濃度に精製されている溶剤のことであり、市販品として手に入れることのできる溶剤である。
工業級溶剤L7は、溶剤貯留槽51に貯留されている。複数の溶剤成分の場合は複数の溶剤貯留槽を設けることも考慮される。溶剤貯留槽51に貯留されている工業級溶剤L7は、ポンプ52により圧送されて、配管53を介して第1の蒸留塔20及び第2の蒸留塔30の一方もしくは双方に補充される。配管53は、第1の蒸留塔20及び第2の蒸留塔30に向けてそれぞれ分岐しており、分岐後の配管54及び配管55にバルブ54a、55aがそれぞれ設けられている。このバルブ54a、55aを操作することによって、第1の蒸留塔20及び第2の蒸留塔30への工業級溶剤L7の補充量をそれぞれ制御することができる。
前記溶剤貯留槽51が、本発明における溶剤成分補充手段60に対応しており、第1の蒸留塔20及び第2の蒸留塔30の一方もしくは双方に供給される廃液に溶剤成分を補充する。
第1の蒸留塔20の中段部に工業級溶剤L7が補充されると、廃液L1に含まれている溶剤成分のみならず、補充した工業級溶剤L7までもが第1の蒸留塔20において精製される。つまり、高純度に精製された電子級溶剤を補充しなくとも、この第1の蒸留塔20において工業級溶剤L7自体が精製されるので、最終的に高い濃度の溶剤を回収することができる。この第1の蒸留塔20では、工業級溶剤L7中の低沸点不純物(主に水分)が除去される。
第2の蒸留塔30の中段部に工業級溶剤L7が補充されると、廃液L3に含まれている溶剤成分のみならず、補充した工業級溶剤L7までもが第2の蒸留塔30において精製される。つまり、高純度に精製された電子級溶剤を補充しなくとも、この第2の蒸留塔30において工業級溶剤L7自体が精製されるので、最終的に所定濃度で高純度の溶剤を回収することができる。この第2の蒸留塔30では、工業級溶剤L7中の高沸点不純物及び重金属類等が除去される。
工業級溶剤L7中に低沸点不純物が多く含まれている場合には、工業級溶剤L7を第1の蒸留塔20に補充するのが好ましい。これにより、工業級溶剤L7が第1の蒸留塔20において精製されるので、工業級溶剤L7中の低沸点不純物を除去することができる。
工業級溶剤L7中に低沸点不純物があまり含まれておらず、高沸点不純物が多く含まれている場合には、工業級溶剤L7を第2の蒸留塔30に補充するのが好ましい。これにより、工業級溶剤L7が第2の蒸留塔30において精製されるので、工業級溶剤L7中の高沸点不純物を除去することができる。
工業級溶剤L7中に低沸点不純物及び高沸点不純物が含まれている場合には、工業級溶剤L7を上流側に配置されている蒸留塔、すなわち、第1の蒸留塔20に補充するのが好ましい。これにより、工業級溶剤L7が第1の蒸留塔20及び第2の蒸留塔30で精製されるので、工業級溶剤L7中の低沸点不純物及び高沸点不純物を除去することができる。
なお、配管53の途中に不純物濃度検出手段42cを設置し、工業級溶剤L7に含まれている不純物の濃度をリアルタイムで測定することもできる。そして、この不純物濃度検出手段42cによる測定値に基づいて、上述したように、工業級溶剤L7の補充先を第1の蒸留塔20と第2の蒸留塔30との間で切り換えることも可能である。
すなわち、工業級溶剤L7に含まれる低沸点不純物の濃度が所定値を超えている場合には、工業級溶剤L7が第1の蒸留塔20に流れるようにバルブ54a、55aを制御する。工業級溶剤L7に含まれる低沸点不純物の濃度が所定値以下である場合には、工業級溶剤L7が第2の蒸留塔30に流れるようにバルブ54a、55aを制御する。これにより、より低いエネルギーで効率的に、工業級溶剤L7に含まれる各種の不純物を除去することができる。
なお、工業級溶剤L7に含まれる不純物の濃度を測定する不純物濃度検出手段42cとしては、例えば吸光光度計などを用いることができる。この吸収光度計を装置全体の制御システム、例えば分散制御システム(DCS)等にオンラインで接続することにより、上述したような制御を実現することができる。
本実施例の溶剤の回収装置1によれば、廃液Lから高い回収率で、所定濃度で高純度の溶剤を回収することができる。回収した溶剤は、電子級溶剤を補充することなく、レジスト剥離工程において再び使用することが可能である。
本実施例の溶剤の回収装置1によれば、工業級溶剤L7を補充すればよいので、電子級溶剤の調達が不要であり、従来の装置よりも低いコストで溶剤の再利用が可能になる。
また、本実施例の溶剤の回収装置1によれば、工業級溶剤L7の補充量を調整することにより、回収液L6の溶剤の濃度を調整することができる。例えば、回収液L6の溶剤成分の濃度が所定値よりも低い場合には、バルブ54a、55aを操作して、不足溶剤成分の工業級溶剤L7の補充量を増やすことができる。反対に、回収液L6の溶剤成分の濃度が所定値よりも大きい場合には、バルブ54a、55aを操作して、過剰溶剤成分の工業級溶剤L7の補充量を減らすことができる。これにより、最終的に得ることのできる回収液L6の溶剤の濃度を常に所定濃度範囲内に維持することが可能になる。この場合、溶剤の濃度を調整するための濃度調整槽を設置する必要がなくなるので、溶剤の回収装置1を設置するためのコストが大幅に削減される。
電子級溶剤は、高純度に精製されているので、その品質を維持するために密閉するなどの特別な取り扱いが必要である。したがって、電子級溶剤の貯蔵や運搬には多大なコストがかかるのが一般的であるが、本実施例の溶剤の回収装置1によれば、電子級溶剤を用いる必要がないので、これらのコストが一切かからない。
なお、上述の実施例では、廃液Lの溶剤成分が、モノエタノールアミン(MEA)とジメチルスルホキシド(DMSO)とを混合した溶剤である例を示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、廃液Lの溶剤成分が、モノエタノールアミン(MEA)とジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG)を混合した剥離液、モノエタノールアミン(MEA)とジメチルスルホキシド(DMSO)とN-メチル-2-ピロリドン(NMP)を混合した剥離液、あるいは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)とプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)とを混合したシンナーである場合であっても、本発明を適用することができる。その他、レジスト剥離工程で用いられる溶剤であれば、その他の1種あるいは複数種類の溶剤を含む廃液に対しても本発明を適用することができる。
実施の形態に係る溶剤の回収方法のフロー図である。 溶剤の回収装置の全体構成図である。 樹脂成分除去装置の内部構造を示す図である。
符号の説明
1 溶剤の回収装置
2 廃液貯留槽
4 樹脂成分貯留槽
10 樹脂成分除去装置
18 回転体
19 ブラシ
19a モーター
20 第1の蒸留塔
29 低沸点不純物貯留槽
30 第2の蒸留塔
39a 第1の回収液槽
39b 第2の回収液槽
41 濾過器
42a 溶剤濃度検出手段
42b 溶剤濃度検出手段
42c 不純物濃度検出手段
43 真空ポンプ
50 溶剤成分精製手段
51 溶剤貯留槽
60 溶剤成分補充手段

Claims (10)

  1. レジスト剥離工程で排出される廃液から溶剤を回収する装置であって、
    前記廃液に含有されている樹脂成分を除去する樹脂成分除去手段と、前記廃液に含有されている溶剤成分を精製する溶剤成分精製手段と、前記溶剤成分精製手段に供給される廃液に溶剤成分を補充する溶剤成分補充手段と、を備え
    溶剤成分精製手段は、廃液中の溶剤成分よりも低い沸点を有する低沸点不純物を除去する第1の蒸留塔と、廃液中の溶剤成分よりも高い沸点を有する高沸点不純物を除去する第2の蒸留塔と、により構成されており、
    溶剤成分補充手段は、前記第1の蒸留塔及び前記第2の蒸留塔のうち少なくとも一方の蒸留塔に工業級溶剤を補充することを特徴とする溶剤の回収装置。
  2. 請求項1に記載の溶剤の回収装置であって、
    工業級溶剤に含有される不純物の濃度を検出する不純物濃度検出手段を備え、
    溶剤成分補充手段は、前記不純物濃度検出手段による検出値に基づいて工業級溶剤の補充先を第1の蒸留塔と第2の蒸留塔との間で切り換えることを特徴とする溶剤の回収装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の溶剤の回収装置であって、
    溶剤成分精製手段の後段に溶剤濃度検出手段が設けられており、溶剤成分精製手段の後段の溶剤濃度を検出し、溶剤成分補充手段による溶剤成分の補充量を調整し、溶剤成分精製手段の後段の溶剤濃度を所定濃度範囲内に収めることを特徴とする溶剤の回収装置。
  4. 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の溶剤の回収装置であって、
    廃液中の溶剤成分は、レジストの剥離液であることを特徴とする溶剤の回収装置。
  5. 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の溶剤の回収装置であって、
    廃液中の溶剤成分は、シンナーであることを特徴とする溶剤の回収装置。
  6. 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の溶剤の回収装置であって、
    樹脂成分除去手段は、内周面を加熱可能な蒸発面として有する密閉状の筒本体と、前記筒本体内に配置されるとともにその外周面に放射状にブラシを有する回転体と、を備える樹脂成分除去装置であることを特徴とする溶剤の回収装置。
  7. レジスト剥離工程で排出される廃液から溶剤を回収する方法であって、
    前記廃液に含有されている樹脂成分を除去する樹脂成分除去工程と、前記廃液に含有されている溶剤成分を精製する溶剤成分精製工程と、前記溶剤成分精製工程に供給される廃液に溶剤成分を補充する溶剤成分補充工程と、を備え
    溶剤成分精製工程は、廃液中の溶剤成分よりも低い沸点を有する低沸点不純物を第1の蒸留塔により除去する工程と、廃液中の溶剤成分よりも高い沸点を有する高沸点不純物を第2の蒸留塔により除去する工程と、を有しており、
    溶剤成分補充工程では、第1の蒸留塔及び第2の蒸留塔のうち少なくとも一方の蒸留塔に工業級溶剤を補充することを特徴とする溶剤の回収方法。
  8. 請求項7に記載の溶剤の回収方法であって、
    溶剤成分精製手段の後段に溶剤濃度検出手段を設け、溶剤成分精製手段の後段の溶剤濃度を検出し、溶剤成分補充手段による溶剤成分の補充量を調整し、溶剤成分精製手段の後段の溶剤濃度を所定濃度範囲内に収めることを特徴とする溶剤の回収方法。
  9. 請求項7または請求項8に記載の溶剤の回収方法であって、
    廃液中の溶剤成分は、レジストの剥離液であることを特徴とする溶剤の回収方法。
  10. 請求項7または請求項8に記載の溶剤の回収方法であって、
    廃液中の溶剤成分は、シンナーであることを特徴とする溶剤の回収方法。
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