JP6032955B2 - 液体吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents

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本発明は、液体吐出ヘッドの製造方法に関し、好ましくはインクジェット記録ヘッドの製造方法に関する。
吐出エネルギー発生素子が設けられた基板に対し略垂直方向にインクを吐出する、サイドシューター型インクジェット記録ヘッドは、基板に貫通口からなるインク供給口が設けられる。そして、このタイプの記録ヘッドでは、インク供給口を介して基板の裏側からインクを供給する方式がとられている。
このような技術を開示する文献として特許文献1が挙げられ、該文献の図1に示されるように、基板の材料にシリコンを用い、インク供給口としての貫通口を基板裏面より化学的に形成する方法が知られている。
シリコンの化学的エッチングとしては、形成するパターンの高密度化の点で有利なアルカリ系のエッチング液を用いた異方性エッチングが行なわれている。エッチング開始面のエッチングマスクとしては、アルカリエッチングに耐えられる、シリコンの酸化膜や窒化膜が用いられている。また、一般にエッチング液としては、安全性、環境への影響を考慮し、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロキシド)が用いられている。
このようなシリコンの化学的なエッチングでは、回路が形成された基板表面がエッチング液に曝されるため、これらの回路を保護する保護膜を基板表面上にコートしてエッチングが行われる。
また、基板と保護膜の密着を向上させるために、基板上に形成されたデバイス面の周囲に密着層を形成し、密着層を介して保護膜を形成することにより、デバイス面へのエッチング液の侵入が防がれている。
特開2000−351214号公報
しかしながら、上述した基板表面と基板エッジをエッチング液から保護するための構成は、以下のような課題があった。
近年、装置構成が変わったこともあり、従来基板上に形成されたシリコン酸化膜やシリコン窒化膜などが、製造過程において基板エッジ部のみ除去される場合があり、保護膜との密着性に影響を与える場合があった。
そのために、特許文献1に記載されているように、密着層を形成してから保護膜を形成しても、基板エッジとの密着性が充分得られない場合があった。そして、密着性が低下した基板エッジ部からエッチング液が入り込んだ場合、基板に損傷を与える可能性がった。
そこで、本発明の目的は、エッチング液を用いた化学的エッチングにおいて、エッチング液による基板の損傷をより有効に抑制することができる液体吐出ヘッドの製造方法を提供することである。
そこで、本発明の一形態は、
液体を吐出するための吐出口に連通する液体流路を構成する部材と、前記液体流路に前記液体を供給するための液体供給口を有する基板と、を備える液体吐出ヘッドの製造方法であって、
(1)基板の第一の面に密着層を基板端部まで延展して形成する工程と、
)前記部材を前記密着層上に設ける工程と、
前記第一の面と対向する前記基板の第二の面に層を基板端部まで延展して形成する工程と、
)第一の保護膜を前記密着層上及び前記第二の面の層上に重なるように基板エッジ部に形成する工程と、
)第二の保護膜を、前記基板の前記第一の面側を被覆しかつ前記第一の保護膜と接するように形成する工程と、
(6)前記第二の保護膜形成後に、アルカリエッチング液を用いる化学的エッチングにより、前記基板の前記第二の面側から前記液体供給口を形成する工程と、
を有することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法である。
本発明によれば、エッチング液を用いた化学的エッチングにおいて、エッチング液による基板の損傷をより有効に抑制することができる液体吐出ヘッドの製造方法を提供することができる。
本実施形態の液体吐出ヘッドの製造方法を説明するための模式的断面図である。 本実施形態の製造方法の例を説明するための模式的工程断面図である。 ウエハ基板上に密着層8がエッジ端部まで延展して形成されている形態を説明するための模式的平面図である。 基板エッジ部の塗布ノズルを示す模式的断面図である。
液体を吐出するための吐出口に連通する液体流路を構成する部材と、前記液体流路に前記液体を供給するための液体供給口を有する基板と、を備える液体吐出ヘッドの製造方法に関する。
液体吐出ヘッドとしては、例えば、インクを被記録媒体に吐出して記録するインクジェット記録ヘッドを挙げることができる。
液体流路を構成する部材は、例えば流路形成部材とも称せられる。該流路形成部材は基板上に設けられ、吐出口と該吐出口に連通する液体流路とを少なくとも構成することができる。
まず、前記部材を基板1の第一の面上に設ける。基板の第一の面には、前記部材以外にも、吐出エネルギー発生素子2を駆動させるための駆動素子回路や該回路に電流を供給するための電極等が形成されることができる。
次に、図1(a)に示すように、第一の保護膜9を基板エッジ部に形成する。
図1(a)は基板の端部周辺を示す模式的断面図であり、図1(a)において、符号8は基板の第一の面上に形成される密着層を示し、6は基板の第一の面と反対側の面である第二の面上に形成されるエッチングマスクを示す。
基板エッジ部は、例えば基板の側面を含む部分であり、また基板側面の周辺領域を含むことができる。図1(a)に示すように、第一の保護膜9は、基板の側面、第一の面の端部及び第二の面(第一の面と反対側の面)の端部を覆うように形成されることが好ましい。図1(a)に示すように、第一の保護膜9は、基板の側面、密着層8の端部とエッチングマスク6の端部を覆うように形成されることができる。つまり、第一の保護膜9は、基板の側面から密着層8の端部及びエッチングマスク6の端部に延展するように形成されることができる。
基板としては、例えばウエハを用いることができる。この場合、第一の保護膜9はウエハエッジ部に配置される。
次に、図1(b)に示すように、第二の保護膜10を、基板1の第一の面側を被覆しかつ第一の保護膜9と接するように形成する。第二の保護膜は、第一の保護膜の少なくとも一部を覆っている。
第一の保護膜9及び第二の保護膜10を形成した後、アルカリ系エッチング液を用いた化学的エッチングにより、基板1の第二の面側(裏面側)から液体供給口を形成する。
化学的エッチングは、シリコンの結晶異方性エッチングであることが好ましい。
第一の保護膜9で基板エッジ部を保護した後に、第二の保護膜で基板表面を保護することにより、基板側面からのエッチング液の浸潤を抑制することができる。
第一の保護膜としては、耐アルカリ性にすぐれるものであることが好ましい。例えば、ポリエーテルアミドが挙げられる。
第二の保護膜としては、エッチング後に容易に除去できるものであることが好ましい。例えば、環化ゴム系の樹脂が挙げられる。
特に、第一の保護膜がポリエーテルアミドであり、第二の保護膜が環化ゴム系の樹脂であるという組み合わせであると、両者が相乗的に作用し、本発明の効果がよく得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。また、以下の説明では、本発明の適用例として、インクジェット記録ヘッドを例に挙げて説明することもあるが、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。例えば、インク記録以外にも、バイオッチップ作製や電子回路印刷に用いることができ、本発明は液体を吐出する液体吐出ヘッドに関するものである。液体吐出ヘッドとしては、インクジェット記録ヘッドの他にも、例えばカラーフィルター製造用ヘッド等も挙げられる。
(実施形態1)
図2は、本発明の一実施形態にかかるインクジェット記録ヘッドの製造工程を説明するための模式的断面工程図である。本実施形態のインクジェット記録ヘッドは、吐出エネルギー発生素子として熱エネルギーを発生する発熱抵抗素子を用い、その熱エネルギーによってインクに気泡を生じさせてインクを吐出する、インクジェット方式の形態を有する。なお、図2は、一対の発熱抵抗素子、インク液路、吐出口等に関して、インクジェット記録ヘッドの断面図を示している。本実施形態では、一般の半導体製造技術と同様、シリコン基板に発熱抵抗素子を複数配列して形成された記録ヘッド用のチップを複数個同時に製造することができる。
まず、図2(a)に示すように、第一の面(表面とも称す)側に発熱抵抗素子等の吐出エネルギー発生素子2が形成された基板1を用意する。
例えば、<100>面の結晶方位を持つシリコンからなる基板1上に、半導体製造技術によって、発熱抵抗素子からなる吐出エネルギー発生素子2や該素子2を駆動させるための駆動素子回路(不図示)を形成する。また、例えば、吐出エネルギー発生素子2に電流を供給するための電極を形成する。これらの工程については、その詳細な説明を省略する。
基板1の表面上には、吐出エネルギー発生素子2を保護する表面保護層が形成されていてもよい。表面保護層の材料は、例えば、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜、シリコン酸窒化膜等が挙げられる。
次に、図2(b)に示すように、基板1の第一の面と反対側の面である第二の面(裏面とも称す)上に、後工程でインク供給口を形成する際に用いるエッチングマスク6を形成する。
エッチングマスク6はフォトリソグラフィー技術により形成することができる。エッチングマスク6の材料としては、アルカリエッチング液に耐えられるものであれば良く、例えば、シリコン酸化物やシリコン窒化物等のシリコンの無機物、又はポリエーテルアミド等の樹脂等が挙げられる。
エッチングマスク6は、基板端部(例えばウエハ端部)まで形成されることが好ましい。エッチングマスク6を基板端部まで形成することにより、エッチングマスク6と、後工程で形成される第一の保護膜との密着性を向上させることができ、より有効に基板端部におけるエッチング液の浸潤を抑制することができる。
次に、図2(c)に示すように、基板1の表面上に密着層8を形成する。
この密着層8を設けることにより、後工程で形成する流路形成部材4と基板1との密着性を向上することができる。
また、密着層8は基板端部(例えばウエハ端部)まで形成されることが好ましい。密着層8を基板端部まで形成することにより、密着層8と、後工程で形成される第一の保護膜との密着性を向上させることができ、より有効に基板端部におけるエッチング液の浸潤を抑制することができる。
密着層8は、エッチング液に対して耐性があることが好ましい。また、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜等を表面保護層として有するデバイス面と密着性が良好であることが好ましい。また、後工程で形成される第一の保護膜との密着性が良好なものであることが好ましい。
なお、密着層8は、図3に示すように、複数のヘッドチップを製造するためのシリコンウエハの外周まで延展して形成されることが好ましい。
密着層の材料は、ポリエーテルアミド樹脂であることが好ましい。ポリエーテルアミド樹脂は、アルカリエッチング耐性に優れ、且つ、シリコンの無機膜との密着性も良好である。
密着層の形成方法の例として、以下の工程を挙げることができる。まず、ポリエーテルアミド樹脂をスピンナーで2μmの厚さで基板上に塗布する。その後、100℃で30分間処理し、さらに250℃で60分間乾燥させる。その後、フォトリソグラフィー技術により、例えば図3に示すように、基板(例えばウエハ)の外周端部まで延展する形状にポリエーテルアミド樹脂をパターニングする。パターニングは、通常の有機膜のドライエッチングと同様の方法で行うことができる。すなわち、例えば、ポジ型のレジストをマスクとして、酸素ガスプラズマによりポリエーテルアミド樹脂のエッチングを行うことができる。
密着層の膜厚は、例えば0.5〜5μmであり、好ましくは1〜3μmである。膜厚を0.5μm以上であれば、ピンホール等の欠陥が生じることをより有効に抑制することができる。また、膜厚が5μm以下であれば、後工程の障害、例えば、インク流路形成工程でフォトリソグラフィーの障害等の発生をより有効に抑制することができる。
次に、図2(d)に示すように、後で除去可能な材料からなる流路型材3を基板1上に形成する。
流路型材3は、例えば、フォトリソグラフィー技術により形成することができる。
流路型材は、インク流路の型パターンを有し、流路型材が除去された空間がインク流路となる。
流路型材3としては、例えばポジ型フォトレジストを用いることができる。
次に、図2(e)に示すように、流路型材3及び密着層8の上に、吐出口5を含むオリフィスプレート(流路形成部材とも称す)4を形成する。
例えば、流路型材3の上に被覆樹脂層を配置し、該被覆樹脂層に吐出口5を設けることにより、オリフィスプレート4を形成することができる。
被覆樹脂層や吐出口のパターニングにはフォトリソグラフィー技術を用いることができる。
オリフィスプレートの材料(被覆樹脂層の材料)としては、例えば、ネガ型感光性樹脂を用いることができる。ネガ型感光性樹脂層としては、例えば、感光性エポキシ樹脂や感光性アクリル樹脂等が挙げられる。
次に、図2(f)に示すように、第一の保護膜9を基板エッジ部に形成する。なお、図2(f)は、基板端部における模式的拡大断面図である。
基板がウエハからなる場合、ウエハエッジ部を囲む様に第一の保護膜の材料を塗布することができる。
また、第一の保護膜9は、第一の面の端部で密着層8と重なっていることが好ましく、外周方向にわたって密着層8と重なっていることが好ましい。また、第一の保護膜9は、第二の面の端部でエッチングマスク6と重なっていることが好ましく、外周方向にわたってエッチングマスク6と重なっていることが好ましい。また、第一の保護膜9は、第一の面の端部で密着層8と重なっており、第二の面の端部でエッチングマスク6と重なっていることがより好ましい。
第一の保護膜9を基板エッジ部に設けることにより、後工程におけるエッチングの際に基板側面からエッチング液が浸潤することを抑制することができる。また、密着層を第一の面上に設ける場合でも、第一の保護膜を密着層と重なるように基板エッジ部に設けることにより、密着層と基板との間からエッチング液が浸潤することを効果的に抑制することができる。
第一の保護膜9は、例えば以下の工程で形成することができる。まず、図2(f)に示すように、基板エッジ部を囲む様に第一の保護膜材料を塗布し、ホットプレートを用いて100〜250℃で乾燥させる。より具体的には、120℃で8分間処理し、膜厚0.5μmの第一の保護膜を形成することができる。
次に、図2(g−1)に示すように、第二の保護膜10をオリフィスプレート4及び基板1上に、第一の保護膜9と接するように形成する。なお、図2(g−2)は、基板端部における模式的拡大断面図である。
第二の保護膜10を設けることにより、駆動回路等の機能素子やオリフィスプレート4が形成された面をエッチング液から保護することができる。
また、基板上に密着層8を設けておくことにより、基板上における第二の保護膜10と基板との密着性が向上する。そのため、エッチング液が第二の保護膜10内に浸潤することを良好に防止することができる。
第二の保護膜10は第一の保護膜9と重なるように設けられることが好ましい。
第二の保護膜の材料は、アルカリエッチングにおける耐アルカリ性に優れるものであることが好ましい。また、第二の保護膜の材料は、密着層との密着性に優れるものであることが好ましい。また、第二の保護膜の材料は、エッチング後容易に除去可能なものであることが好ましい。
第二の保護膜の材料としては、例えば、環化ゴム系の樹脂やワックス等を挙げることができる。環化ゴム系の樹脂は、常温でコーティングでき、アルカリエッチング液に対する耐性に優れるため好ましい。環化ゴム系の樹脂としては、例えば、フォトリソグラフィーで用いられているネガ型のフォトレジストや、該フォトレジストから感光基を除いたもの等が挙げられる。
第二の保護膜10は、例えば以下の工程で形成することができる。まず、スピンナーにより第二の保護膜材料を基板の第一の面上に塗布し、ホットプレートにより乾燥させる(130℃、6分)。
第一の保護膜9の膜厚は、0.5μm以上5μm以下であることが好ましい。第二の保護膜10の膜厚は、5μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましく、20μm以上であることがさらに好ましく、30μm以上であることが特に好ましい。
次に、図2(h)に示すように、基板1の裏面側からアルカリエッチング液を用いて科学的エッチングを行い、基板にインク供給口7を形成する。
化学的エッチングは、例えば異方性エッチングであり、シリコンの結晶異方性エッチングであることが好ましい。
具体的には、化学的エッチングは、TMAH22wt%溶液を用いて、エッチング液の温度を80℃として行うことができる。
エッチング終了後、第一の保護膜9及び第二の保護膜10を除去する。第一の保護膜9及び第二の保護膜10の除去は、例えば、OBCを保護膜として用いた場合、キシレンを用いて剥離することができる。剥離する方法としては、ディップ法やスプレー法等がある。
次に、図2(i)に示すように、流路型材3を溶解除去して、インク流路を形成する。
以上の工程により、インクジェット記録ヘッドを製造することができる。
(実施例1)
上記実施形態1に従ってインクジェット記録ヘッドを作製した。
具体的には、密着層8は下記工程で形成した。まず、ポリエーテルアミド樹脂をスピンナーで2μmの厚さで基板上に塗布した。その後、100℃で30分間処理し、さらに250℃で60分間乾燥させた。その後、フォトリソグラフィー技術により、例えば図3に示すように、基板(例えばウエハ)の外周端部まで延展する形状にポリエーテルアミド樹脂をパターニングした。パターニングは、ポジ型のレジストをマスクとして、酸素ガスプラズマにより行った。
流路型材3としては、ポジ型フォトレジストを用いた。
オリフィスプレートの材料(被覆樹脂層の材料)としては、ネガ型感光性樹脂を用いた。
第一の保護膜9は、基板エッジ部を囲む様に材料を塗布し、ホットプレートを用いて120℃で8分間処理することにより形成した。第一の保護膜9の膜厚は0.5μmであった。
第二の保護膜の材料は、環化ゴム系の樹脂をスピンナーにより基板の第一の面上に塗布し、ホットプレートにより乾燥(130℃、6分)させることにより形成した。第二の保護膜10の膜厚は25μmであった。
化学的エッチングによるインク供給口の形成は、TMAH22wt%溶液を用いて、エッチング液の温度を80℃として行った。
エッチング終了後、第一の保護膜9及び第二の保護膜10を、キシレンを用いて剥離した。
実施例1において、第一の保護膜の塗布が安定し、エッチング時におけるウエハ端部における損傷は発生しなかった。したがって、本実施形態の製造方法により、ウエハ端部の被覆性を向上させることができ、保護膜内へのエッチング液の侵入を低減できることが確認された。
(実施例2)
第一の保護膜9の膜厚を2.0μm及び3.5μmとしてそれぞれインクジェット記録ヘッドを作製した。本実施例でも、第一の保護膜の塗布が安定し、基板エッジ部における膜の損傷は発生しなかった。
(実施例3)
図4に示すように、ウエハ端部にウエハ端部塗布ノズルを使用して第一の保護膜10を塗布した。ウエハ上面からノズル上面までの距離をAとし、ウエハ裏面からノズル下面までの距離をBとし、下記表1に示す距離A,Bで第一の保護膜10を形成した。
なお、実施例1における距離A,Bは表1に示すようにそれぞれ1mmであった。
0.5〜1.5mmまで変更した場合、ウエハと、ノズル間の距離A、B、共に1mm以上広げると、安定した塗布がやや難しい場合があった。これに対し、A、B、の距離が1mm以内にした場合は、塗布状態が非常に安定した。尚、エッチング後の基板エッジ部の欠けは、いずれの場合においても確認されなかった。
Figure 0006032955
1:基板
2:吐出エネルギー発生素子
3:流路型材
4:オリフィスプレート
5:吐出口
6:エッチングマスク
7:液体供給口
8:密着層
9:第一の保護膜
10:第二の保護膜
12:ウエハ端部塗布ノズル
13:塗布ノズル上面
14:塗布ノズル下面
15:ウエハ上面
16:ウエハ裏面

Claims (7)

  1. 液体を吐出するための吐出口に連通する液体流路を構成する部材と、前記液体流路に前記液体を供給するための液体供給口を有する基板と、を備える液体吐出ヘッドの製造方法であって、
    (1)基板の第一の面に密着層を基板端部まで延展して形成する工程と、
    )前記部材を前記密着層上に設ける工程と、
    前記第一の面と対向する前記基板の第二の面に層を基板端部まで延展して形成する工程と、
    )第一の保護膜を前記密着層上及び前記第二の面の層上に重なるように基板エッジ部に形成する工程と、
    )第二の保護膜を、前記基板の前記第一の面側を被覆しかつ前記第一の保護膜と接するように形成する工程と、
    (6)前記第二の保護膜形成後に、アルカリエッチング液を用いる化学的エッチングにより、前記基板の前記第二の面側から前記液体供給口を形成する工程と、
    を有することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  2. 前記第二の保護膜は、前記第一の保護膜の少なくとも一部を覆うように形成される請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  3. 前記第二の面の層は、前記化学的エッチングのマスクとして用いられるエッチングマスクである、請求項1または2に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  4. 前記基板はウエハからなる請求項1乃至のいずれかに記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  5. 前記第一の保護膜の材料は、ポリエーテルアミド樹脂である請求項1乃至のいずれかに記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  6. 前記第一の保護膜の膜厚が0.5μm以上である請求項1乃至のいずれかに記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  7. 前記第二の保護膜の材料は、環化ゴム系の樹脂である請求項1乃至のいずれかに記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
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