JP6028563B2 - 金属フィルターの製造方法 - Google Patents
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Description
まず、積層工程について説明する。基板には銅基板を用いる。これにより、化学的溶解によって基板を除去することが可能となる。このため、後述する溶解工程において、基板を除去する際に、金属フィルターにダメージを与えることがなく、フィルターの貫通孔の変形を抑制することができる。このため、貫通孔の高い加工精度を実現することができる。また、銅は、感光性樹脂組成物との密着力に優れるため、小さい密着面積でもレジストパターンを形成することができる。このため、微細な貫通孔を形成することができる。
続いて、露光工程について説明する。銅基板上の感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射し、露光された部分を光硬化させて感光性樹脂組成物の硬化物を形成する。この際、感光性樹脂組成物層上に存在する支持フィルムが活性光線に対して透過性を有する場合には、支持フィルムを通して活性光線を照射することができる。一方、支持フィルムが活性光線に対して遮光性を有する場合には、支持フィルムを除去した後に感光性樹脂組成物層に活性光線を照射する。
続いて、現像工程について説明する。感光性樹脂組成物層のうち、感光性樹脂組成物の硬化物以外の部分を銅基板上から除去することにより、銅基板上に、感光性樹脂組成物の硬化物からなるレジストパターンを形成する。感光性樹脂組成物層上に支持フィルムが存在している場合には、支持フィルムを除去してから、上記感光性樹脂組成物の硬化物以外の部分の除去(現像)を行う。現像方法には、ウェット現像とドライ現像とがあるが、ウェット現像が広く用いられている。
金属フィルターとなる第2めっき層を形成する前に、第1めっき層を形成する。第1めっき層は、第2めっき層とは異なる材質からなり、後述する溶解工程において選択的に(第2めっき層を溶解せずに)第1めっき層を溶解して除去することができる。第1めっき層の形成時に、上述しためっき染み込みによるバリが発生するが、後述する溶解工程において、第1めっき層とともに発生したバリを除去することができる。
続いて、第2めっき工程について説明する。現像工程の後、銅基板上にめっきを行い、第2めっき層を形成する。めっきの方法としては、例えば、はんだめっき、ニッケルめっき、金めっき等が挙げられる。この第2めっき層が最終的に金属フィルターとなる。
続いて、溶解工程について説明する。第2めっき層を形成した後、銅基板及び第1めっき層を化学的に溶解して除去する。これにより、人手作業(手剥がし)によらずに金属フィルターとなる第2めっき層及び感光性樹脂組成物の硬化物からなる構造物を回収することができる。このため、シワ・折れ・キズ・カール等のダメージや、微細な貫通孔の変形を生じることなく、金属フィルターを製造することができる。銅基板を溶解する化学的溶解剤としては、メックブライトSF−5420B(商品名、メック株式会社製)、銅選択エッチング液−CSS(日本化学産業株式会社)等を使用することができる。
続いて、剥離工程について説明する。溶解工程の後、レジストパターン(感光性樹脂組成物の硬化物)を、例えば、現像に用いたアルカリ性水溶液より更に強アルカリ性の水溶液により剥離する。この強アルカリ性の水溶液としては、例えば、1〜10質量%水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を用いることが好ましく、1〜5質量%水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を用いることがより好ましい。レジストパターンを剥離することにより、第2めっき層のみを回収することができる。この第2めっき層が金属フィルターである。図2(B)に、本製造方法により製造した金属フィルターをSEMで観察した写真を示す。SEM像の倍率は1000倍であり、貫通孔の上方から45°の角度で観察した。図2(B)から明らかなように、この金属フィルターの貫通孔の孔内壁にはバリが存在しない。
フィルターの材質が金属であることにより、次のような利点がある。まず、金属は加工性に優れている為、フィルターの加工精度を高めることができる。これにより、捕獲対象とする成分の捕獲率を更に向上させることができる。また、金属はプラスチックなどの他の材料と比べて剛直であるため、外部から力が加わってもそのサイズや形状が維持される。このため、貫通孔よりも若干大きな血液成分(特に白血球)を変形させて通過させ、高精度の分離・濃縮が可能となる。白血球の中にはCTCと同じ程度のサイズを有する細胞が存在し、サイズの違いだけではCTCのみを高濃度で区別できない場合がある。しかしながら、白血球は癌細胞よりも変形能が大きいため、吸引や加圧などによる外部の力により、自分より小さな孔を通過することができ、CTCと分離することが可能となる。
感光性樹脂組成物(PHOTEC RD−1225:厚さ25μm、日立化成工業株式会社製)を250mm角の基板(MCL−E679F:キャリア層上に銅箔層を有するピーラブル銅箔、日立化成工業株式会社製)の銅箔層上にラミネートした。ラミネートは、ロール温度90℃、圧力0.3MPa、コンベア速度2.0m/分の条件で行った。
第1めっき工程をシアン化亜鉛めっきに変更し、約1μmの亜鉛めっき層(第1めっき層)を形成した点と、銅基板(ピーラブル銅箔の銅箔層)の化学的溶解後に、硝酸を使用して亜鉛めっき層(第1めっき層)を除去した点以外は実施例1と同様にして、金属フィルターを作製した。シアン化亜鉛めっき液の組成を表3に示す。
実施例1で作製したニッケルフィルターに、非シアン系無電解金めっき液(HGS−5400、日立化成工業株式会社製)を使用し、表4に示す条件で厚さ約0.15μmの金めっきコーティングを行った。
第1めっき工程を行わなかった点以外は実施例1と同様の方法により、比較例1のフィルターを作製した。この結果、第2めっき工程中にめっき染み込みが発生し、得られた金属フィルターの貫通孔の孔内壁にはバリが発生していた。このバリを除去するために、金属フィルターを、温度45℃で5分間、ニッケル選択エッチング液(NC−A、日本化学産業)中で攪拌処理した。この処理によってバリは除去できたが、金属フィルターの貫通孔の孔径が拡大し、仕様を満足できなかった。これに対し、上述したように、実施例1の方法で作製した金属フィルターには孔内壁にバリが存在せず、高い加工精度で仕様を十分に満足することができた。
Claims (5)
- 金属フィルターの製造方法であって、
銅基板上に感光性樹脂組成物を積層して感光性樹脂組成物層を形成する積層工程と、
前記感光性樹脂組成物層の所定部分を活性光線で露光し、感光性樹脂組成物の硬化物を形成する露光工程と、
前記感光性樹脂組成物層のうち前記感光性樹脂組成物の硬化物以外の部分を現像により除去し、前記銅基板上に前記感光性樹脂組成物の硬化物からなるレジストパターンを形成する現像工程と、
前記レジストパターンが形成された銅基板を金属めっきして第1めっき層を形成する第1めっき工程と、
前記レジストパターン及び前記第1めっき層が形成された銅基板を、前記第1めっき層とは異なる金属で金属めっきして第2めっき層を形成する第2めっき工程と、
前記銅基板及び前記第1めっき層を化学的溶解によって除去して、前記レジストパターン及び前記第2めっき層からなる構造物を得る溶解工程と、
前記構造物から前記レジストパターンを除去して、前記第2めっき層を得る剥離工程と、
を含み、前記第2めっき層が金属フィルターであり、前記銅基板がピーラブル銅箔である、金属フィルターの製造方法。 - 前記ピーラブル銅箔は、銅箔層とキャリア層とを含み、
前記第2めっき工程と前記溶解工程との間に、前記ピーラブル銅箔の前記キャリア層を前記銅箔層から剥離する工程をさらに含み、
前記溶解工程において、前記銅箔層及び前記第1めっき層を化学的溶解によって除去する、請求項1に記載の金属フィルターの製造方法。 - 前記金属フィルターは、複数の貫通孔を有し、前記貫通孔の開口形状は、円、楕円、角丸長方形、長方形、正方形及び波形からなる群より選択される1種以上の形状である、請求項1又は2に記載の金属フィルターの製造方法。
- 前記金属フィルターは、癌細胞濃縮用金属フィルターである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の金属フィルターの製造方法。
- 前記癌細胞濃縮用金属フィルターは、血液中に循環する癌細胞の濃縮用金属フィルターである、請求項4に記載の金属フィルターの製造方法。
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