JP6024929B2 - 制御装置および配電システム - Google Patents
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Description
本発明の第1の実施形態の概要を述べる。第1の実施形態は、太陽電池を商用電力系統と並列に接続し、商用電源および太陽電池の両方から負荷へ電力を供給するとともに、蓄電池を充電する配電システムに関する。このような配電システムは、例えばオフィスや家庭内等に設置される。電力会社が時間帯別電気料金制度を採用している場合、夜間の時間帯の電気料金は、昼間の時間帯の電気料金よりも安く設定される。これらの時間帯一例として、昼間の時間帯は7時から23時であり、夜間の時間帯は23時から翌日の7時というように規定される。このような低い電気料金を有効に利用するために、配電システムは、夜間の時間帯に、商用電源からの電力を蓄電池に蓄える。
分電盤68は一端において商用電源24と接続され、他端において双方向パワーコンディショナ16と接続される。分電盤68は一端側や他端側から交流電力を受け付け、後述する第2種負荷30に交流電力を供給する。分電盤68は、一端側および他端側それぞれから受け付ける交流電力を計測することも可能である。
また、蓄電池制御部18は、蓄電池14の蓄電量に関する種々の情報を必要に応じて双方向パワーコンディショナ16に送信する。なお、蓄電池14の物理量は、例えば、蓄電池14の蓄電量や温度、蓄電池14を放電するための電圧や電流等である。蓄電池14を温めるためのヒーターを制御して蓄電池14を温めたり、蓄電池14を冷やすためのファンを制御して蓄電池14を冷やしたり等の制御もする。なお、蓄電池14に関する所定の基準値は、例えば、蓄電池制御部18内のメモリ(図示せず)に格納される。
電源切替部22は、第1スイッチ20と双方向パワーコンディショナ16との間から分岐された第1経路に接続する第1端子58と、商用電源24と接続された分電盤68と第1スイッチ20との間の配電経路66から分岐された第2経路に接続する第2端子60とのいずれか一方と、後述する第1種負荷28との接続を切り替える。
電力変換器32は、商用電源24が通電中の場合は、商用電源24と連系するために、商用電源24の周波数に同期した周波数で動作する。また、電力変換器32は、商用電源24が停電中の場合は、商用電源24の周波数と非同期の周波数で動作する。また、電力変換器32は、自身の様々な物理量を測定するとともに、測定した物理量を電力変換制御部38に送信する。
運転状態情報には、双方向パワーコンディショナ16が自立運転中または系統連系運転中のいずれであるか、商用電源24が通電中または停電中のいずれであるかを示す情報が含まれる。また、運転状態情報には、受付部40が受け付ける「リセット」スイッチの押下状態に関する情報も含む。
物理量検知情報には、電力変換器32における直流電圧、直流電流、直流電力などの値を示す情報が含まれる。停止条件検知情報には、電力変換器32の半導体スイッチ素子の温度が規定値以上であることを示す情報や、直流電圧が規定値以上であることを示す情報など、停止条件が発生しているか否かを示す情報が含まれる。
また、電源制御部36は、商用電源24が停電状態であると判断した場合、商用電源24の周波数と非同期の周波数を設定する。また、電源制御部36は、商用電源24が停電か通電かの判断結果に基づき、第1スイッチ20のオンオフおよび電源切替部22の切り替えを制御する。
電力変換制御部38は、停止条件が発生したと判断し、電力変換器32の電力変換を停止させたとき、図4(a)に示すように、電力変換器32が「電力変換停止中」であることを表示部42に表示させる。これにより、ユーザは何らかの停止条件が発生したことにより、電力変換器32の電力変換が停止されていることを確認することができる。
また、電力変換制御部38は、図4(b)に示すように、その要因となる停止条件を併せて表示部42に表示させることができる。さらに、図4(b)に示す「詳細」ボタンが押下された場合、電力変換制御部38は、図4(c)に示すように、停止条件の詳細情報を表示部42に表示させることもできる。この場合、ユーザはその要因についても併せて確認することができ、停止条件に応じた措置を適宜とることができる。
一方、停止条件の発生により双方向パワーコンディショナ16が電力変換を停止している場合、ユーザへ注意喚起するために表示部42の背景色をピンク色とする。具体的には、表示部42が「電力変換停止中」や「自立運転再開可能」と表示している場合などである。
まず、商用電源24が停電中に停止条件が発生した場合について説明する。図7は、商用電源24が停電中の場合における双方向パワーコンディショナ16の運転モードと、電力変換制御部38により判断される停止条件の状態と、負荷26の通電状態との関係を示す図である。
その後、停止条件が解消したとしても、電力変換制御部38は、電力変換器32による電力変換を自動的に再開させない。電力変換制御部38は、停止条件が解消したと判断した場合、表示部42に「自立運転再開可能」と表示させる。ユーザは表示部42を確認後、任意のタイミングで受付部40の「リセット」スイッチを押下して、双方向パワーコンディショナ16の自立運転を再開することができる。これにより、ユーザの任意のタイミングで、双方向パワーコンディショナ16から第1種負荷28への電力供給を開始することができ、ユーザの予期しないタイミングで第1種負荷28が作動してしまうことを防ぐことができる。例えば、自立運転再開時に第1種負荷28に電力が供給されてしまうと不都合がある場合には、ユーザは、「リセット」スイッチを押下する前に適宜対応を取ることができる。
商用電源24の通電中、停止条件が発生していない場合には、双方向パワーコンディショナ16は系統連系運転している。このとき、電源制御部36は、第1スイッチ20をオンにし、電源切替部22に第2端子60と第1種負荷28とを接続させている(第2経路)。これにより、第1種負荷28および第2種負荷30は、商用電源24および双方向パワーコンディショナ16の両方から電力供給を受ける。
その後、停止条件が発生した場合、電力変換制御部38は、電力変換器32による電力変換を停止させる。双方向パワーコンディショナ16からの電力供給が遮断されるが、商用電源24からの電力供給は維持されるため、第1種負荷28は通電中となる。
図9は、配電システム100の処理の流れを説明するフローチャートである。双方向パワーコンディショナ16が起動すると(S2)、電源制御部36は商用電源24が停電か通電かのいずれの状態であるかを判断する(S4)。商用電源24が通電中であると電源制御部36が判断した場合(S4のN)、電源制御部36は、第1スイッチ20をオンにするとともに、電源切替部22に第2端子60と第1種負荷28とを接続させる(第2経路)。このとき、電源制御部36は、電力変換器32の周波数および位相を、商用電源24に同期するように設定する。そのため、双方向パワーコンディショナ16は系統連系運転で運転する(S14)。
その後、ユーザにより「リセット」スイッチが押下され、受付部40を通じてユーザからの運転再開の指示を受け付けた場合に(S32のY)、電力変換制御部38は、電力変換器32による電力変換を開始させ、双方向パワーコンディショナ16に自立運転を再開させる(S34)。このとき、通信部44は、リセットスイッチ状態のビットが1である情報を含む制御信号を蓄電池制御部18に送信する(S34)。なお、ユーザにより「リセット」スイッチが押下されない場合(S32のN)、電力変換制御部38は、電力変換器32による電力変換を停止させたままとなり、引き続き「自立運転再開可能」であることを表示部42に表示させる。
また、ユーザは自身が把握しているタイミングで、蓄電池14から第1種負荷28への電力供給を開始することができる。そのため、自立運転再開時に第1種負荷28に電力が供給されてしまうと不都合がある場合には、「リセット」スイッチを押下する前に適宜対応を取ることができる。
さらに、双方向パワーコンディショナ16が蓄電池制御部18に対して「リセット」スイッチが押下されたことを示す制御信号を適時に送信することで、双方向パワーコンディショナ16と蓄電池制御部18とが連係して双方向パワーコンディショナ16による自立運転を再開させることができる。
その後、電力変換制御部38により停止条件が解消したと判断された場合(S46のY)、電力変換制御部38は、電力変換器32による電力変換を再開させる(S48)。なお、停止条件が解消していない場合(S46のN)、電力変換器32の電力変換の停止を継続させる。
商用電源24が停電中、双方向パワーコンディショナ16が自立運転モードに切り替わった場合、太陽電池10および蓄電池14からの電力が双方向パワーコンディショナ16を介して第1種負荷28へ供給される。蓄電池14は、残存蓄電量がある限り放電できるが、ある一定の残存蓄電量を超えて放電し続けると劣化しやすくなる。そのため、ある一定の残存蓄電量を超えて放電し続けることがないよう、残存蓄電量に応じて放電を停止する制御が重要となる。
蓄電池14は、太陽電池10と並列に接続されている。そのため、商用電源24の停電中であっても、太陽電池10の発電電力を蓄電池14に充電できる。自立運転中、太陽電池10の発電電力は全て第1種負荷28への電力供給に用いられる。第1種負荷28の需要電力のうち、太陽電池10の発電電力で足りない分は、蓄電池14からの電力によりまかなわれる。自立運転中に蓄電池14の残存蓄電量が所定値以下に低下した場合、停止条件が発生したとして電力変換器32が停止され、蓄電池14の放電が停止される。電力変換器32が停止している間、太陽電池10の発電電力は蓄電池14の充電に用いられる。蓄電池14の残存蓄電量が所定値以上に回復した場合には、蓄電池14の放電を再開することができる。しかし、自動的に電力供給を再開させると、それまで作動していなかった第1種負荷28がユーザの予期しないタイミングで作動する可能性がある。したがって、残存蓄電量が回復した場合においても、電力供給の再開を適切に管理することが重要となる。
なお、第2の閾値を決定する上での残り放電可能時間はその他の時間でもよく、20分に限定されるものではない。また、満充電容量から設定した値と、残り放電可能時間から算出した値を組み合わせ、例えば、いずれか一方を上回った場合に第2の閾値より大きくなったと判断してもよい。
「蓄電量僅少」の表示を行った後に、残存蓄電量が第1の閾値より小さくなった場合には、電力変換制御部38は、前述したように「放電停止中」と表示部42に表示させる。一方、「蓄電量僅少」の表示を行った後に、残存蓄電量が第2の閾値より大きくなった場合には、電力変換制御部38は、「自立運転中」と表示部42に表示させる。
図13(a)は、商用電源が停電中の場合における双方向パワーコンディショナ16の運転状態と、負荷26の通電状態との関係を示す図であり、図13(b)は、商用電源が停電中の場合における蓄電池14の残存蓄電量の推移を示す図である。
双方向パワーコンディショナ16が自立運転中、電力変換制御部38は、太陽電池10および蓄電池14からの電力を電力変換器32を介して、第1種負荷28に供給させている。その後、蓄電池制御部18は、残存蓄電量が第3の閾値P3より小さくなったとき(T1)、その情報を電力変換制御部38に送信する。電力変換制御部38は、蓄電池制御部18からの情報に基づき、表示部42に「蓄電量僅少」と表示させる。これにより、ユーザは、自立運転による第1種負荷28への電力供給が間もなく停止することを知ることができる。
その後、太陽電池10の発電により蓄電池14に電力が供給され、残存蓄電量が回復していくが(T3〜T4)、この間、電力変換制御部38は、表示部42に「自立運転再開可能」と表示させない。自立運転を再開させたとしても残存蓄電量が十分でないため、すぐに残存蓄電量が第1の閾値P1より小さくなり、電力変換器32による電力変換を停止しなければならず、却って不都合が生じるためである。
残存蓄電量が回復した場合、表示部42は「自立運転再開可能」であることを表示しているため、ユーザは表示部42を確認後、任意のタイミングで「リセット」スイッチを押下して自立運転を再開することができる(T4〜T5)。これにより、ユーザにとって都合のよいタイミングで、双方向パワーコンディショナ16から第1種負荷28への電力供給を開始することができ、第1種負荷28は通電中となる(T5〜)。例えば、自立運転再開時に第1種負荷28に電力が供給されてしまうと不都合がある場合には、ユーザは、「リセット」スイッチを押下する前に適宜対応を取ることができる。
その後、残存蓄電量が第3の閾値より小さくなった場合(S60のY)、電力変換制御部38は、図12(c)に示すように表示部42に「蓄電量僅少」と表示させる(S62)。残存蓄電量が第3の閾値より小さくならない場合には(S60のN)、表示部42は、「自立運転中」の表示を継続する(S58)。これにより、ユーザは残存蓄電量の低下のため、自立運転が間もなく停止する可能性があることを知ることができる。
一方、残存蓄電量が第1の閾値より小さくない場合であって(S64のN)、残存蓄電量が第2の閾値より大きくない場合(S82のN)、表示部42は、「蓄電量僅少」の表示を継続する(S62)。また、残存蓄電量が第1の閾値より小さくない場合であって(S64のN)、残存蓄電量が第2の閾値より大きくなった場合(S82のY)、電力変換制御部38は、表示部42に「自立運転中」と表示させる(S84)。太陽電池10が発電した電力が蓄電池14に供給されることにより残存蓄電量が回復し、第1種負荷28への電力供給がしばらくの間継続できるためである。
その後、ユーザにより「リセット」スイッチが押下され、受付部40を通じてユーザからの運転再開の指示を受け付けた場合に(S74のY)、電力変換制御部38は、電力変換器32による電力変換を開始させ、自立運転を再開させる(S76)。ユーザにより「リセット」スイッチが押下されない場合(S74のN)、電力変換制御部38は、電力変換器32による電力変換を停止させたままとなる(S72)。この間、表示部42は、「自立運転再開可能」であることを表示したままとなる(S72)。
また、残存蓄電量が回復した場合、表示部42は「自立運転再開可能」であることを表示しているため、ユーザは表示部42を確認後、任意のタイミングで「リセット」スイッチを押下して自立運転を再開することができる。これにより、ユーザが把握しているタイミングで、双方向パワーコンディショナ16から第1種負荷28への電力供給を開始することができる。
Claims (9)
- 蓄電池から電力変換器を介した負荷への電力供給を制御する制御装置であって、
前記電力変換器の物理量を取得し、取得した物理量に基づき前記電力変換器を制御する電力変換制御部を含み、
前記電力変換制御部は、前記物理量に基づき前記電力変換器を停止すべきと判断した場合には前記電力変換器を停止させ、前記電力変換器の停止時に、前記物理量に基づき前記電力変換器が再開可能であると判断した場合には前記電力変換器が再開可能であることを表示部に表示させ、前記電力変換器が再開可能であることを前記表示部に表示させた後、ユーザからの電力供給再開の指示を取得した場合、前記電力変換器を再開させることを特徴とする制御装置。 - 前記負荷は商用電源に接続されており、
前記負荷へ電力供給を行う電源を制御する電源制御部を更に含み、
前記電源制御部は、前記商用電源が通電状態か停電状態かを検出し、前記商用電源が通電状態から停電状態に遷移したことを検出した場合に、前記蓄電池および前記商用電源の少なくとも一方から前記負荷への電力供給を、前記蓄電池から前記負荷への電力供給に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。 - 前記電力変換器の物理量は、前記電力変換器を構成するスイッチング素子の温度、並びに前記電力変換器を流れる直流電力および交流電力の電流値および電圧値の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
- 前記制御装置は、前記蓄電池を制御する蓄電池制御部と通信部を介して接続されており、
前記蓄電池制御部は、前記蓄電池の物理量を取得し、取得した物理量に基づき前記電力変換器を停止すべきかどうか判断し、判断結果に基づく指示を前記電力変換制御部に送信し、
前記電力変換制御部は、前記蓄電池制御部から受信した指示に基づき、前記電力変換器を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の制御装置。 - 前記蓄電池の物理量は、前記蓄電池の蓄電量および温度、並びに前記蓄電池を充放電するための電圧および電流の少なくとも1つであることを特徴とする請求項4に記載の制御装置。
- 前記蓄電池制御部は、前記蓄電池の蓄電量が第1の閾値よりも小さくなったと判断した場合に前記電力変換器の停止指示を前記電力変換制御部に送信し、前記電力変換器の停止時に、前記蓄電池の蓄電量が第2の閾値よりも大きくなったと判断した場合に前記電力変換器の再開指示を前記電力変換制御部に送信し、
前記電力変換制御部は、前記電力変換器が再開可能であることを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項5に記載の制御装置。 - 前記蓄電池制御部は、前記蓄電池の蓄電量が、前記第1の閾値以上で前記第2の閾値以下である第3の閾値よりも小さくなった場合に、その情報を前記電力変換制御部に送信し、
前記電力変換制御部は、蓄電量が僅少であることを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項6に記載の制御装置。 - 蓄電池と、
前記蓄電池の電力を変換して負荷へ供給する電力変換器と、
蓄電池から電力変換器を介した負荷への電力供給を制御する制御装置と、
ユーザへ情報を提示する表示部と、
ユーザの指示を受け付ける受付部とを備え、
前記制御装置は、
前記電力変換器の物理量を取得し、取得した物理量に基づき前記電力変換器を制御する電力変換制御部を含み、
前記電力変換制御部は、前記物理量に基づき前記電力変換器を停止すべきと判断した場合には前記電力変換器を停止させ、前記電力変換器の停止時に、前記物理量に基づき前記電力変換器が再開可能であると判断した場合には前記電力変換器が再開可能であることを前記表示部に表示させ、前記電力変換器が再開可能であることを前記表示部に表示させた後、ユーザからの電力供給再開の指示を前記受付部から取得した場合、前記電力変換器を再開させることを特徴とする配電システム。 - 前記蓄電池を制御する蓄電池制御部と、
前記電力変換制御部と前記蓄電池制御部との間の通信を行う通信部とを備え、
前記蓄電池制御部は、前記蓄電池の物理量を取得し、取得した物理量に基づき前記電力変換器を停止すべきかどうか判断し、判断結果に基づく指示を前記電力変換制御部に前記通信部を介して送信し、
前記電力変換制御部は、前記蓄電池制御部から受信した指示に基づき、前記電力変換器を制御することを特徴とする請求項8に記載の配電システム。
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