JP6019708B2 - 描画装置、及び描画方法 - Google Patents

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Description

本発明は、描画装置、及び描画方法に関する。
従来から、搬送ドラムと、搬送ドラムの外面に向けて液滴を吐出可能に配置された吐出ヘッドとを備え、搬送ドラムの外周面に倣う状態で保持されて搬送される被描画媒体における任意の位置に、吐出ヘッドから吐出される液滴を着弾させることによって、被描画媒体上に画像を形成する描画装置が知られている。
搬送されて移動している被描画媒体に向けて吐出ヘッドから吐出された液滴は、被描画媒体の移動速度と、吐出された液滴が被描画媒体に着弾するまでの飛行時間とによって定まる位置に着弾する。吐出された液滴が被描画媒体に着弾するまでの飛行時間は、液滴の飛行速度と、吐出ヘッドと被描画媒体との距離とによって定まる。したがって、被描画媒体における所定の位置に正確に液滴を着弾させるためには、吐出ヘッドと被描画媒体との距離(以降、「ヘッドギャップ」と表記する)を適切な距離に維持することが必要である。
特許文献1には、媒体を外周部に保持し回転するドラムと、ドラムに保持された媒体に対して流体を噴射するためのヘッドと、ヘッドにより噴射された媒体上の流体を定着させる定着部と、ドラムの外径を測定するための外径測定部と、ドラムとヘッドとの距離を調整する調整部と、外径測定部によって測定されたドラムの外径の変動に応じて、ヘッドと媒体との距離を調整部に調整させるコントローラと、を備える流体噴射装置が開示されている。この流体噴射装置では、ドラムの外径が変動しても、外径測定部によってドラムの外径を測定し、測定値に対応して、調整部によってドラムとヘッドとの距離を調整することで、ドラムとヘッドとの距離を適切な距離に保つことができる。これにより、ドラムの外径が変動することでドラムとヘッドとの距離が変動することに起因して媒体上の着弾位置が変動することを抑制して、媒体上の適切な位置に流体を着弾させることができる。特許文献1には、外径測定部として、レーザー式(光センサー式)、及び接触式が開示されている。
特許文献2には、外周面に記録媒体を密着させて送る回転体により、外周面に倣う送り経路に沿って、記録媒体を送る媒体送り手段と、送られてゆく記録媒体に臨み、記録媒体に印刷を行うインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドを外周面の法線方向に進退させて、インクジェットヘッドのノズル面と、記録媒体の記録面との間のギャップを調整するギャップ調整手段と、外周面に臨み、ギャップを測定するギャップ測定手段と、ギャップ測定手段の測定結果に基づいて、ギャップが適正値となるようにギャップ調整手段を制御する制御手段と、を備える描画装置が開示されている。当該描画装置によれば、回転体の外周面の位置(回転体の外径)が変動することでドラムとヘッドとの距離が変動することに起因して媒体上の着弾位置が変動することを抑制して、描画処理を精度良く実施することができる。特許文献2には、ギャップ測定手段として、超音波式、レーザー式(光センサー式)、接触式、及び、磁気センサー式が開示されている。
特開2010−5860号公報 特開2011−126082号公報
しかしながら、特許文献1に開示された外径測定部や特許文献2に開示されたギャップ測定手段は、基準位置に対するドラムや回転体の外周面の位置を計測するものである。したがって、外径測定部やギャップ測定手段と基準位置との相対位置の精度が、測定値の精度に影響を与える。このため、測定精度を確保するためには、外径測定部やギャップ測定手段を正確に位置決めするとともに、位置変動を許容誤差の範囲に抑制することが必要である。外径測定部やギャップ測定手段の支持装置を高精度であって高剛性であるものにするために、支持装置が大きくなったり、製造コストが高くなったりするという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる描画装置は、外周面に被描画媒体を密着させて送る搬送ドラムと、液状体を吐出する吐出ノズルが開口されたノズル面を備え、前記ノズル面が前記外周面に臨む位置に配設された吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドを前記外周面の法線方向に進退させるヘッド変位装置と、前記搬送ドラムの温度を検出する温度センサーと、前記温度センサーによって検出された前記搬送ドラムの温度に基づいて、前記ヘッド変位装置を制御して、前記ノズル面と前記外周面との間の距離を調整するヘッド距離調整部と、を備える、ことを特徴とする。
本適用例にかかる描画装置によれば、ヘッド変位装置によって吐出ヘッドを外周面の法線方向に進退させることで、ノズル面と外周面との間の距離を変えることができる。温度センサーによって搬送ドラムの温度を検出することで、温度変化に起因する搬送ドラムの径の変化を求めることができる。ヘッド距離調整部が、温度センサーによって検出された搬送ドラムの温度に基づいて、ヘッド変位装置を制御して、ノズル面と外周面との間の距離を調整することで、搬送ドラムの温度変化に起因する搬送ドラムの径の変化に対応して、ノズル面と外周面との間の距離を、適切な距離に維持することができる。
[適用例2]上記適用例にかかる描画装置において、前記液状体は、光硬化型の液状体であって、硬化光を射出する硬化光源をさらに備える、ことが好ましい。
この描画装置によれば、描画装置が扱う液状体は、光硬化型の液状体である。硬化光源は、被描画媒体に着弾した液状体の硬化を促進させるために用いられる。このため、硬化光は、搬送ドラムの外周面に保持された状態の被描画媒体に向けて照射される場合が多い。硬化光の光源からは、硬化光とともに熱が放射される場合が多い。当該熱が照射されることによって搬送ドラムの温度が上昇させられる可能性が高い。すなわち、硬化光に併せて照射される熱によって搬送ドラムの径が変化して、ノズル面と外周面との間の距離が変化する可能性が高い。搬送ドラムの温度に基づいて、ヘッド変位装置を制御して、ノズル面と外周面との間の距離を調整することで、硬化光の照射にともなって照射される熱に起因する搬送ドラムの径の変化に対応して、ノズル面と外周面との間の距離を、適切な距離に維持することができる。
[適用例3]本適用例にかかる描画方法は、外周面に被描画媒体を密着させて送る搬送ドラムと、液状体を吐出する吐出ノズルが開口されたノズル面を備え、前記ノズル面が前記外周面に臨む位置に配設された吐出ヘッドと、を用いて、前記被描画媒体に画像を描画する描画方法であって、前記搬送ドラムの温度を検出するドラム温度検出工程と、前記ドラム温度検出工程において検出された前記搬送ドラムの温度に基づいて、前記ノズル面と前記外周面との間の距離を調整するヘッド距離調整工程と、を有することを特徴とする。
本適用例にかかる描画方法によれば、ドラム温度検出工程において搬送ドラムの温度を検出することで、温度変化に起因する搬送ドラムの径の変化を求めることができる。ヘッド距離調整工程において、ドラム温度検出工程において検出された搬送ドラムの温度に基づいて、ノズル面と外周面との間の距離を調整することで、搬送ドラムの温度変化に起因する搬送ドラムの径の変化に対応して、ノズル面と外周面との間の距離を、適切な距離に維持することができる。
[適用例4]上記適用例にかかる描画方法において、前記被描画媒体の厚さ情報を取得する媒体厚取得工程をさらに有し、前記ヘッド距離調整工程では、前記媒体厚取得工程において取得した前記厚さ情報を加味して、前記ノズル面と前記外周面との間の距離を調整する、ことが好ましい。
上記適用例にかかる描画方法によれば、媒体厚取得工程において、被描画媒体の厚さ情報を取得する。ヘッド距離調整工程では、厚さ情報を加味して、ノズル面と外周面との間の距離を調整する。吐出された液状体が飛行する距離は、ノズル面から被描画媒体までの距離である。当該距離は、ノズル面と外周面との間の距離から被描画媒体の厚さを減じた距離である。すなわち、被描画媒体の厚さによって異なる値となる距離である。ヘッド距離調整工程において、被描画媒体の厚さ情報を加味して調整することで、被描画媒体の厚さの違いに対応して、ノズル面と外周面との間の距離を、適切な距離に維持することができる。
[適用例5]上記適用例にかかる描画方法において、前記ヘッド距離調整工程は、前記ドラム温度検出工程において検出された前記搬送ドラムの温度に基づいて前記搬送ドラムの外径を算出し、前記ノズル面と前記外周面との間の距離を算出するヘッド距離算出工程と、前記ヘッド距離算出工程において算出された前記ノズル面と前記外周面との間の距離に基づいて、前記吐出ヘッドの位置を変位させることによって前記ノズル面と前記外周面との間の距離を調整するヘッド位置調整工程と、を有する、ことが好ましい。
上記適用例にかかる描画方法によれば、ヘッド距離算出工程において、最初に、搬送ドラムの温度に基づいて搬送ドラムの外径を算出する。搬送ドラムの外径と、搬送ドラムと吐出ヘッドとの位置関係とから、ノズル面と外周面との間の距離を算出することができる。ヘッド距離調整工程において、算出された距離に基づいて、適切な距離を維持できるように吐出ヘッドの位置を変位させることによって、ノズル面と外周面との間の距離を、適切な距離に維持することができる。
[適用例6]上記適用例にかかる描画方法において、前記搬送ドラムの温度と、前記ノズル面と前記外周面との間の距離と、の相関を示す温度依存距離情報を取得する温度依存距離情報取得工程をさらに有し、前記ヘッド距離調整工程は、前記温度依存距離情報取得工程において取得された前記温度依存距離情報と、前記ドラム温度検出工程において検出された前記搬送ドラムの温度と、に基づいて、前記ノズル面と前記外周面との間の距離を取得するヘッド距離取得工程と、前記ヘッド距離取得工程において取得された前記ノズル面と前記外周面との間の距離に基づいて、前記吐出ヘッドの位置を変位させることによって前記ノズル面と前記外周面との間の距離を調整するヘッド位置調整工程と、を有する、ことが好ましい。
上記適用例にかかる描画方法によれば、温度依存距離情報取得工程において、搬送ドラムの温度と、ノズル面と外周面との間の距離と、の相関を示す温度依存距離情報を取得する。ヘッド距離取得工程において、ドラム温度検出工程において検出された搬送ドラムの温度を温度依存距離情報に照合することで、調整を実施しない場合のノズル面と外周面との間の距離を求めることができる。ヘッド距離調整工程において、求められた距離に基づいて、適切な距離を維持できるように吐出ヘッドの位置を変位させることによって、ノズル面と外周面との間の距離を、適切な距離に維持することができる。
プリンターの要部の構成を模式的に示す正面図。 (a)は、吐出ヘッドを構成する単ヘッド体の概要を示す外観斜視図。(b)は、吐出ヘッドにおける単ヘッド体の配列を示す説明図。 描画ユニットの構成を模式的に示す正面図。 プリンターを制御する電気的構成を模式的に示す電気構成ブロック図。 プラテンギャップの調整を実施するための電気的構成と、調整を実施する際の各部の動きの概要を示す説明図。
以下、本発明に係る描画装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態において、描画装置は、長尺のシートに紫外線硬化型の機能液を用いて画像を形成するプリンターである。なお、以下の説明において参照する図面では、それぞれの構成を認識可能な程度の大きさにするために、部材又は部分の縦横の縮尺を実際のものとは異なるように表す場合がある。
<プリンター>
最初に、プリンター1の全体構成について、図1を参照して説明する。図1は、プリンターの要部の構成を模式的に示す正面図である。
図1に示すように、プリンター1では、その両端が繰出軸20及び巻取軸40にロール状に巻き付けられた1枚のシートS(ウェブ)が、繰出軸20と巻取軸40の間に張架されている。張架されたシートSの経路を経路Pcと表記する。シートSは、経路Pcに沿って、繰出軸20から巻取軸40へと搬送される。プリンター1では、この経路(搬送経路Pc)に沿って搬送されるシートSに対して画像が記録される。シートSの種類は、紙系とフィルム系に大別される。具体例を挙げると、紙系には上質紙、キャスト紙、アート紙、コート紙等がある。フィルム系には合成紙、PET(Polyethylene terephthalate)、PP(Polypropylene)等がある。概略的には、プリンター1は、繰出軸20からシートSを繰り出す繰出部2と、繰出部2から繰り出されたシートSに画像を記録する画像形成部3と、画像形成部3で画像が記録されたシートSを巻取軸40に巻き取る巻取部4と、を備えている。なお、以下の説明では、シートSの両面のうち、画像が記録される面を表面と表記する。表面の反対側の面を裏面と表記する。鉛直方向(図1では上下方向)をZ軸方向、巻取軸40などの軸方向(図1の紙面に垂直な方向)をY軸方向、Z軸方向及びY軸方向に直交する方向をX軸方向と表記する。シートSが、被描画媒体に相当する。
繰出部2は、シートSの端を巻き付けた繰出軸20と、繰出軸20から引き出されたシートSを巻き掛ける従動ローラー21とを備えている。繰出軸20は、シートSの表面を外側に向けた状態で、シートSの端を巻き付けて支持している。繰出軸20が図1の時計回りに回転することで、繰出軸20に巻き付けられたシートSが従動ローラー21を経由して画像形成部3へと繰り出される。シートSは、繰出軸20に着脱自在な芯管(図示省略)を介して繰出軸20に巻き付けられている。繰出軸20のシートSが使い切られた際には、ロール状のシートSが巻き付けられた新たな芯管を繰出軸20に装着して、繰出軸20のシートSを取り換えることが可能となっている。なお、繰出軸20は、その基軸(図示省略)に連結されたモーターMからの駆動力を受けて回転する。
画像形成部3は、繰出部2から繰り出されたシートSをプラテンドラム30で支持しつつ、プラテンドラム30の外周面に沿って配置された描画ユニット5によって、シートSに画像を形成する。描画ユニット5の詳細については、後述する。画像形成部3では、プラテンドラム30の両側に前駆動ローラー31と後駆動ローラー32とが設けられており、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSがプラテンドラム30に巻き掛けられて支持されている。シートSのプラテンドラム30に巻き掛けられている部分に向けて、描画ユニット5が備える吐出ヘッド55から機能液が吐出され、シートSに着弾した機能液によって画像が形成される。
前駆動ローラー31は、溶射によって形成された複数の微小突起を外周面に有しており、繰出部2から繰り出されたシートSを裏面側から巻き掛ける。前駆動ローラー31は図1の時計回りに回転することで、繰出部2から繰り出されたシートSを搬送経路の下流側へと搬送する。さらに、前駆動ローラー31と協働してシートSを搬送するニップローラー31aが設けられている。ニップローラー31aは、前駆動ローラー31側へ付勢された状態でシートSの表面に当接しており、前駆動ローラー31との間でシートSを挟み込む。これにより、前駆動ローラー31とシートSの間の摩擦力が確保され、前駆動ローラー31によるシートSの搬送を確実に行うことができる。
プラテンドラム30は、図示を省略した支持機構により回転自在に支持された円筒形状のドラムである。プラテンドラム30は、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSを、裏面側から巻き掛ける。プラテンドラム30は、シートSとの間の摩擦力を受けてシートSの搬送方向Dsに従動回転しつつ、シートSを裏面側から支持する。プラテンドラム30が、搬送ドラムに相当する。
画像形成部3には、プラテンドラム30への巻き掛け部の両側でシートSを折り返す従動ローラー33、及び従動ローラー34が設けられている。従動ローラー33は、前駆動ローラー31とプラテンドラム30の間でシートSの表面を巻き掛けて、シートSを折り返す。従動ローラー34は、プラテンドラム30と後駆動ローラー32の間でシートSの表面を巻き掛けて、シートSを折り返す。このように、プラテンドラム30に対して搬送方向Dsの上流側及び下流側それぞれでシートSを折り返すことで、プラテンドラム30へのシートSの巻き掛け長さを長く確保することができる。
後駆動ローラー32は、溶射によって形成された複数の微小突起を外周面に有しており、プラテンドラム30から従動ローラー34を経由して搬送されてきたシートSを裏面側から巻き掛ける。後駆動ローラー32は図1の時計回りに回転することで、シートSを巻取部4へと搬送する。さらに、後駆動ローラー32と協働してシートSを搬送するニップローラー32aが設けられている。ニップローラー32aは、後駆動ローラー32側へ付勢された状態でシートSの表面に当接しており、後駆動ローラー32との間にシートSを挟み込む。これにより、後駆動ローラー32とシートSの間の摩擦力が確保され、後駆動ローラー32によるシートSの搬送を確実に行うことができる。
このように、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSは、プラテンドラム30の外周面に支持される。画像形成部3では、プラテンドラム30に支持されたシートSの表面にカラー画像を形成するために、描画ユニット5に、互いに異なる色に対応した複数の吐出ヘッド55が設けられている。各吐出ヘッド55は、プラテンドラム30に巻き掛けられたシートSの表面に対して若干のクリアランスを空けて対向しており、対応する色の機能液をインクジェット方式で吐出する。搬送方向Dsへ搬送されるシートSに対して各吐出ヘッド55が機能液を吐出することで、シートSの表面にカラー画像が形成される。機能液が、液状体に相当する。
機能液としては、紫外線(光)を照射することで硬化するUV(Ultraviolet)インク(光硬化性インク)が用いられる。描画ユニット5には、インクを硬化させてシートSに定着させるために、UVランプ(図示省略)設けられている。描画ユニット5には、さらに、プラテンドラム30の外周面の温度を検出するための温度センサー71が設けられている。UVインク(光硬化性インク)が、光硬化型の液状体に相当する。図示省略したUVランプが、硬化光源に相当する。
さらに、画像形成部3では、描画ユニット5の下流側に、UVランプ63が設けられている。吐出ヘッド55によって形成したカラー画像を、描画ユニット5が備えるUVランプ及びUVランプ63によってシートS表面に定着させることができる。紫外線が、硬化光に相当する。UVランプ63が、硬化光源に相当する。
このように、画像形成部3では、プラテンドラム30の外周部に巻き掛けられるシートSに対して、機能液の吐出および硬化が適宜実行されて、カラー画像が形成される。このカラー画像の形成されたシートSが、後駆動ローラー32によって巻取部4へと搬送される。
巻取部4は、シートSの端を巻き付けた巻取軸40の他に、巻取軸40と後駆動ローラー32の間でシートSを裏面側から巻き掛ける従動ローラー41を備えている。巻取軸40は、シートSの表面を外側に向けた状態で、シートSの端を巻き取って支持する。巻取軸40が図1の時計回りに回転すると、後駆動ローラー32から搬送されてきたシートSが従動ローラー41を経由して巻取軸40に巻き取られる。シートSは、巻取軸40に着脱自在な芯管(図示省略)を介して巻取軸40に巻き取られる。巻取軸40に巻き取られたシートSが満杯になった際には、芯管ごとシートSを取り外すことが可能である。巻取軸40は、その基軸(図示省略)に連結されたモーターMからの駆動力を受けて回転する。
<吐出ヘッド>
次に、描画ユニット5が備える吐出ヘッド55の構成について、図2を参照して説明する。図2は、吐出ヘッドの構成を模式的に示す説明図である。図2(a)は、吐出ヘッドを構成する単ヘッド体の概要を示す外観斜視図であり、図2(b)は、吐出ヘッドにおける単ヘッド体の配列を示す説明図である。図2に示したX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向は、吐出ヘッド55がプリンター1に装着された状態において、図1に示したX軸方向、Y軸方向、又はZ軸方向と一致している。
図2(a)に示すように、単ヘッド体57は、ノズル基板16を備えている。ノズル基板16には、多数の吐出ノズル15が略一直線状に並んだノズル列15Aが1列形成されている。吐出ノズル15から機能液を液滴として吐出し、対向する位置にあるシートSの表面に着弾させることで、当該位置に機能液を配置する。配置された機能液によって、シートSの表面に画像が形成される。ノズル列15Aは、単ヘッド体57を備える吐出ヘッド55がプリンター1に装着された状態で、図1に示したY軸方向に延在している。ノズル列15Aにおいて吐出ノズル15は等間隔のノズルピッチで並んでいる。単ヘッド体57としては、Y軸方向にノズルピッチ間隔で機能液の液滴を配置することができる。ノズル基板16の面が、ノズル面に相当する。
図2(b)に示したように吐出ヘッド55は、ヘッド基板58と、ヘッド基板58に搭載された7個の単ヘッド体57と、を備えている。単ヘッド体57は、図示省略したヘッド保持部材を介してヘッド基板58に固定されている。固定された単ヘッド体57は、ヘッド本体がヘッド基板58に形成された孔(図示省略)に遊嵌して、ノズル基板16が、ヘッド基板58の面より突出した位置に位置している。図2(b)は、ノズル基板16の側から見た図である。ヘッド基板58は、図示省略したヘッド枠に取付けられている。
1個の吐出ヘッド55が備える7個の単ヘッド体57は、Y軸方向において、互いに隣り合う単ヘッド体57の、一方の単ヘッド体57の端の吐出ノズル15に対して、もう一方の単ヘッド体57の端の吐出ノズル15が1ノズルピッチずれて位置する相対位置に、配置されている。吐出ヘッド55が有する7個の単ヘッド体57において、全ての吐出ノズル15のX軸方向の位置を同じにすると、吐出ノズル15は、Y軸方向に1ノズルピッチの等間隔で並ぶ。すなわち、シートSの搬送方向の同じ位置において、それぞれの単ヘッド体57が有するそれぞれのノズル列15Aを構成する吐出ノズル15から吐出された液滴は、設計上では、Y軸方向に等間隔に並んで一直線上に着弾する。
単ヘッド体57は、Y軸方向において互いに重なるため、いわゆる千鳥状に並べられて、吐出ヘッド55を構成している。
<描画ユニット>
次に、描画ユニット5の構成について、図3を参照して説明する。図3は、描画ユニットの構成を模式的に示す正面図である。図3に示したX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向は、図1に示したX軸方向、Y軸方向、又はZ軸方向と一致している。
図3に示すように、描画ユニット5は、ヘッドキャリッジ52と、4個の吐出ヘッド55と、4個のヘッド離接機構54と、温度センサー71と、を備えている。上述したように、吐出ヘッド55は、7個の単ヘッド体57を備えている。1個の吐出ヘッド55が備える7個の単ヘッド体57は、同一の機能液を吐出する。描画ユニット5が備える4個の吐出ヘッド55は、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、又はブラックを描画させるための機能液を吐出する。イエローを描画させるための機能液を吐出する吐出ヘッド55をY吐出ヘッド55Yと表記する。シアンを描画させるための機能液を吐出する吐出ヘッド55をC吐出ヘッド55Cと表記する。マゼンタを描画させるための機能液を吐出する吐出ヘッド55をM吐出ヘッド55Mと表記する。ブラックを描画させるための機能液を吐出する吐出ヘッド55をK吐出ヘッド55Kと表記する。
Y吐出ヘッド55Y、C吐出ヘッド55C、M吐出ヘッド55M、及びK吐出ヘッド55Kは、単ヘッド体57の吐出ノズル15をプラテンドラム30の外周面に臨ませて、ヘッド離接機構54を介してヘッドキャリッジ52に保持されている。ヘッド離接機構54は、ヘッド離接機構54が備える離接機構モーター53によって駆動されて、吐出ヘッド55を、プラテンドラム30の外周面に対して離接させる方向に移動させる。上述したように、それぞれの吐出ヘッド55が備えるノズル列15Aは、Y軸方向に延在している。Y吐出ヘッド55Y、C吐出ヘッド55C、M吐出ヘッド55M、及びK吐出ヘッド55Kは、この順番で、搬送方向Dsの方向に並んでいる。それぞれの吐出ヘッド55は、ノズル基板16が、プラテンドラム30の外周面のX軸Z軸平面における接線と、略平行になる状態で、ヘッド離接機構54を介してヘッドキャリッジ52に保持されている。また、それぞれの吐出ヘッド55は、1個の吐出ヘッド55が備える全ての吐出ノズル15からプラテンドラム30の外周面までの距離が、略均等になる状態で、ヘッドキャリッジ52に保持されている。
Y吐出ヘッド55Yはヘッド離接機構54aを、C吐出ヘッド55Cはヘッド離接機構54bを、M吐出ヘッド55Mはヘッド離接機構54cを、K吐出ヘッド55Kはヘッド離接機構54dを、それぞれ介して、プラテンドラム30の外周面に対して移動可能に、ヘッドキャリッジ52に取付けられている。
ヘッド離接機構54a、ヘッド離接機構54b、ヘッド離接機構54c、及びヘッド離接機構54dが備える離接機構モーター53を、それぞれ、離接機構モーター53a、離接機構モーター53b、離接機構モーター53c、離接機構モーター53dと表記する。Y吐出ヘッド55Y、C吐出ヘッド55C、M吐出ヘッド55M、及びK吐出ヘッド55Kは、それぞれ個別に、図3に矢印a、矢印b、矢印c、又は矢印dで示した方向に移動可能である。矢印a、矢印b、矢印c、又は矢印dで示した方向は、プラテンドラム30の外周面の法線方向である。
Y吐出ヘッド55Y、C吐出ヘッド55C、M吐出ヘッド55M、及びK吐出ヘッド55Kが、ヘッド離接機構54によって、プラテンドラム30の外周面に対して外周面の法線方向に移動させられることによって、ノズル基板16と、プラテンドラム30の外周面と、の距離(プラテンギャップ)が適切なプラテンギャップの値に維持される。すなわち、ノズル基板16と、プラテンドラム30の外周面に支持されたシートSと、の距離(ヘッドギャップ)が適切なヘッドギャップの値に維持される。ヘッド離接機構54が、ヘッド変位装置に相当する。
ヘッドキャリッジ52は、図示省略したキャリッジ移動機構によって、Y軸方向に移動可能に支持されている。
プリンター1は、描画ユニット5が備える吐出ヘッド55などの保守を実施するための保守装置を備えている。保守装置は、Y軸方向において、プラテンドラム30と並ぶ位置に配置されている。保守作業を実施する際には、キャリッジ移動機構によって、ヘッドキャリッジ52をY軸方向に移動させて、描画ユニット5を、保守装置に臨む位置に移動する。ヘッド離接機構54a、ヘッド離接機構54b、ヘッド離接機構54c、及びヘッド離接機構54dによって、Y吐出ヘッド55Y、C吐出ヘッド55C、M吐出ヘッド55M、及びK吐出ヘッド55Kを移動させて、保守装置によって保守作業を実施するために適切な位置に位置させる。当該状態において、保守装置によって、描画ユニット5が備える吐出ヘッド55などの保守を実施する。
温度センサー71は、K吐出ヘッド55KのシートSの搬送方向Dsの下流側に、プラテンドラム30の外周面の温度を検出可能に配置されている。温度センサー71は、Y軸方向において、プラテンドラム30に支持されたシートSと重ならない位置に配置されている。したがって、プラテンドラム30にシートSが巻き掛けられて、描画が実施されている状態においても、温度センサー71は、プラテンドラム30の外周面におけるシートSに覆われていない部分の温度を検出可能であって、プラテンドラム30の温度を検出することができる。温度センサー71としては、例えば、赤外線温度センサーなどの非接触式温度センサーを用いることができる。または、熱電対、サーミスタ温度計などの接触式温度センサーを用いることもできる。
<プリンターの電気的構成、及び制御>
次に、プリンター1を制御する電気的構成、及びプリンター1の制御について、図4を参照して説明する。図4は、プリンターを制御する電気的構成を模式的に示す電気構成ブロック図である。上述したプリンター1の動作は、図4に示すホストコンピューター10によって制御される。ホストコンピューター10では、制御動作を統括するホスト制御部100がCPU(Central Processing Unit)やメモリーにより構成されている。また、ホストコンピューター10にはドライバー120が設けられており、このドライバー120がメディア122からプログラム124を読み出す。なお、メディア122としては、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリー等の種々のものを用いることができる。ホスト制御部100は、メディア122から読み出したプログラム124に基づいて、ホストコンピューター10の各部の制御やプリンター1の動作の制御を行う。
さらに、ホストコンピューター10には作業者とのインターフェースとして、モニター110と、操作部140とが設けられている。モニター110は、液晶ディスプレー等で構成されている。操作部140は、キーボードやマウス等で構成されている。モニター110には、印刷対象の画像の他にメニュー画面が表示される。作業者は、モニター110を確認しつつ操作部140を操作することで、メニュー画面から印刷設定画面を開いて、印刷媒体の種類、印刷媒体のサイズ、印刷品質等の各種の印刷条件を設定することができる。なお、作業者とのインターフェースの具体的構成は種々の変形が可能であり、例えばタッチパネル式のディスプレーをモニター110として用い、このモニター110のタッチパネルで操作部140を構成しても良い。
一方、プリンター1には、ホストコンピューター10からの指令に応じてプリンター1の各部を制御するプリンター制御部200が設けられている。吐出ヘッド55、UVランプ63、ヘッド離接機構54の離接機構モーター53、及びシート搬送系の装置各部は、プリンター制御部200によって制御される。
プリンター制御部200は、カラー画像を形成する各吐出ヘッド55の機能液の吐出タイミングを、シートSの搬送に応じて制御する。具体的には、この機能液吐出タイミングの制御は、プラテンドラム30の回転軸に取り付けられて、プラテンドラム30の回転位置を検出するドラムエンコーダー30Eの出力(検出値)に基づいて実行される。プラテンドラム30はシートSの搬送に伴って従動回転するため、プラテンドラム30の回転位置を検出するドラムエンコーダー30Eの出力を参照することで、シートSの搬送位置や、搬送量を把握することができる。プリンター制御部200は、ドラムエンコーダー30Eの出力からpts(print timing signal)信号を生成し、このpts信号に基づいて各吐出ヘッド55のインク吐出タイミングを制御することで、各吐出ヘッド55が吐出したインクを搬送されるシートSの目標位置に着弾させて、カラー画像を形成する。
また、UVランプ63の駆動も、プリンター制御部200によって制御される。
さらに、プリンター制御部200は、ノズル基板16と、プラテンドラム30の外周面と、の距離(プラテンギャップ)を制御する。すなわち、ノズル基板16とプラテンドラム30に支持されたシートSとの距離(ヘッドギャップ)を制御する。
プリンター制御部200は、温度センサー71によって検出されたプラテンドラム30の温度を取得する。取得した温度に基づいて、ヘッド離接機構54の離接機構モーター53を制御して、プラテンギャップ(ヘッドギャップ)を制御する。
上述したように、ヘッド離接機構54a、ヘッド離接機構54b、ヘッド離接機構54c、及びヘッド離接機構54dは、それぞれ、離接機構モーター53a、離接機構モーター53b、離接機構モーター53c、又は離接機構モーター53dを備えている。プリンター制御部200は、離接機構モーター53a、離接機構モーター53b、離接機構モーター53c、及び離接機構モーター53dを制御して、Y吐出ヘッド55Y、C吐出ヘッド55C、M吐出ヘッド55M、及びK吐出ヘッド55Kを、プラテンドラム30の外周面の法線方向に進退させることで、プラテンギャップ(ヘッドギャップ)を制御する。
プリンター制御部200が、ヘッド距離調整部に相当する。
また、プリンター制御部200は、図1を用いて説明したシートSの搬送を制御する機能を司る。シート搬送系を構成する部材のうち、繰出軸20、前駆動ローラー31、後駆動ローラー32、及び巻取軸40のそれぞれには、モーターが接続されている。プリンター制御部200はこれらのモーターを回転させつつ、各モーターの速度やトルクを制御して、シートSの搬送を制御する。このシートSの搬送制御の詳細は次のとおりである。
プリンター制御部200は、繰出軸20を駆動する繰出モーター20Mを回転させて、繰出軸20から前駆動ローラー31にシートSを供給する。この際、プリンター制御部200は、繰出モーター20Mのトルクを制御して、繰出軸20から前駆動ローラー31までのシートSのテンション(繰出テンション)を調整する。繰出軸20と前駆動ローラー31の間に配置された従動ローラー21には、繰出テンションを検出するテンションセンサー21Tが取り付けられている。このテンションセンサー21Tは、例えばシートSから受ける力を検出するロードセルによって構成することができる。プリンター制御部200は、テンションセンサー21Tの検出結果に基づいて、繰出モーター20Mのトルクをフィードバック制御して、シートSの繰出テンションを調整する。
この際、プリンター制御部200は、繰出軸20から前駆動ローラー31へ供給されるシートSの幅方向(Y軸方向)の位置を調整しつつ、シートSの繰り出しを行う。プリンター1には、繰出軸20および従動ローラー21それぞれを軸方向(シートSの幅方向)に変位させるステアリングユニット7が設けられている。また、従動ローラー21と前駆動ローラー31の間にはシートSの幅方向への端を検出するエッジセンサーSeが配置されている。このエッジセンサーSeは、例えば超音波センサー等の距離センサーで構成することができる。プリンター制御部200は、エッジセンサーSeの検出結果に基づいて、ステアリングユニット7をフィードバック制御して、シートSの幅方向への位置を調整する。これによって、シートSの幅方向への位置が適切化されて、シートSの蛇行等の搬送不良が抑制される。
また、プリンター制御部200は、前駆動ローラー31を駆動する前駆動モーター31Mと、後駆動ローラー32を駆動する後駆動モーター32Mとを制御して回転させる。これによって、繰出部2から繰り出されたシートSが画像形成部3を通過する。この際、前駆動モーター31Mに対してはトルク制御が実行される一方、後駆動モーター32Mに対しては速度制御が実行される。つまり、プリンター制御部200は、後駆動モーター32Mのエンコーダー出力に基づいて、後駆動モーター32Mの回転速度を一定に調整する。これによって、シートSは、後駆動ローラー32によって一定速度で搬送される。
一方、プリンター制御部200は、前駆動モーター31Mのトルクを制御して、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32までのシートSのテンション(プロセステンション)を調整する。搬送経路Pcにおける前駆動ローラー31とプラテンドラム30との間に配置された従動ローラー33には、プロセステンションを検出するテンションセンサー33Tが取り付けられている。このテンションセンサー33Tは、例えばシートSから受ける力を検出するロードセルによって構成することができる。テンションセンサー33Tによって、前駆動ローラー31からプラテンドラム30へと向かうシートSのテンションが検出される。プリンター制御部200は、テンションセンサー33Tの検出結果に基づいて、前駆動モーター31Mのトルクをフィードバック制御して、シートSのプロセステンションを調整する。
このように、前駆動ローラー31と後駆動ローラー32の間の搬送経路Pcに対して配置された従動ローラー33の位置でシートSのテンションが検出される。そして、この検出結果に基づいて前駆動ローラー31のトルクが制御される。これによって、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32までのシートSに安定したプロセステンションを与えることができる。そして、前駆動ローラー31と後駆動ローラー32の間の搬送経路Pcに対して配置されたプラテンドラム30により支持されたシートSの表面に対して、画像が記録される。したがって、テンションの安定したシートSに対して画像を記録することができる。
画像形成部3で画像が記録されたシートSは、巻取部4において、巻取軸40に巻き取られる。このとき、プリンター制御部200は、巻取軸40を駆動する巻取モーター40Mを回転させて、後駆動ローラー32が搬送するシートSを巻取軸40に巻き取る。この際、プリンター制御部200は、巻取モーター40Mのトルクを制御して、後駆動ローラー32から巻取軸40までのシートSのテンション(巻取テンション)を調整する。後駆動ローラー32と巻取軸40の間に配置された従動ローラー41には、巻取テンションを検出するテンションセンサー41Tが取り付けられている。このテンションセンサー41Tは、例えばシートSから受ける力を検出するロードセルによって構成することができる。
そして、プリンター制御部200は、テンションセンサー41Tの検出結果に基づいて、巻取モーター40Mのトルクをフィードバック制御して、シートSの巻取テンションを調整する。具体的には、プリンター制御部200は、巻取軸40に巻き取られたシートSからなるロールの径の増大に応じて、巻取りテンションを減少させる。これによって、ロール径の増大に伴って、ロール中心付近のシートSの圧力が過大になって、シートSが破損することがないように制御される。
<プラテンギャップ(ヘッドギャップ)の調整>
次に、プラテンドラム30の温度の変化に対応して、プラテンギャップ(ヘッドギャップ)を適切な値に調整する工程について、図5を参照して説明する。図5は、プラテンギャップの調整を実施するための電気的構成と、調整を実施する際の各部の動きの概要を示す説明図である。
最初に、プラテンギャップを適切な値に調整する機能を有する構成について説明する。上述したように、描画ユニット5は、ノズル基板16を備えるY吐出ヘッド55Y、C吐出ヘッド55C、M吐出ヘッド55M、及びK吐出ヘッド55Kを備えている。Y吐出ヘッド55Y、C吐出ヘッド55C、M吐出ヘッド55M、及びK吐出ヘッド55Kは、ヘッド離接機構54a、ヘッド離接機構54b、ヘッド離接機構54c、又はヘッド離接機構54d介して、プラテンドラム30の外周面に対して移動可能に、ヘッドキャリッジ52に取付けられている。ヘッド離接機構54a、ヘッド離接機構54b、ヘッド離接機構54c、及びヘッド離接機構54dは、駆動源として、離接機構モーター53a、離接機構モーター53b、離接機構モーター53c、又は離接機構モーター53dを備えている。Y吐出ヘッド55Y、C吐出ヘッド55C、M吐出ヘッド55M、及びK吐出ヘッド55Kは、離接機構モーター53a、離接機構モーター53b、離接機構モーター53c、又は離接機構モーター53dを制御することによって、プラテンドラム30の外周面に対して外周面の法線方向に進退させることができる。
また、描画ユニット5は、温度センサー71を備えている。温度センサー71は、プラテンドラム30の温度を検出することができる。
プリンター制御部200は、離接制御部202と、演算部204と、記憶部206と、を備えている。記憶部206は、ホストコンピューター10から入力される各種情報を記憶する。記憶されている情報は、例えば、プラテンドラム30の熱膨張量を算出するための、プラテンドラム30を構成する材質の熱膨張率やプラテンドラム30の形状などの情報や、プラテンドラム30と吐出ヘッド55との位置関係の情報などである。
演算部204は、離接制御部202、記憶部206、及び温度センサー71と、電気的に接続されている。演算部204は、温度センサー71から、検出されたプラテンドラム30の温度を取得し、記憶部206から、プラテンドラム30の熱膨張量を算出するための諸情報を取得する。取得したプラテンドラム30の温度及び諸情報から、プラテンドラム30の膨張量を算出し、プラテンギャップを適切に維持するための、吐出ヘッド55の位置補正量を算出する。
離接制御部202は、演算部204、ヘッド離接機構54a、ヘッド離接機構54b、ヘッド離接機構54c、及びヘッド離接機構54dと、電気的に接続されている。離接制御部202は、演算部204から、演算部204において算出されたプラテンギャップを適切に維持するための、吐出ヘッド55の位置補正量を取得する。離接制御部202は、取得した位置補正量に従って、ヘッド離接機構54a、ヘッド離接機構54b、ヘッド離接機構54c、及びヘッド離接機構54dを制御して、Y吐出ヘッド55Y、C吐出ヘッド55C、M吐出ヘッド55M、及びK吐出ヘッド55Kを移動させる。より具体的には、離接機構モーター53a、離接機構モーター53b、離接機構モーター53c、及び離接機構モーター53dを制御して、吐出ヘッド55を移動させる。演算部204と離接制御部202とが、ヘッド距離調整部に相当する。
次に、プラテンギャップを適切な値に調整する工程について説明する。
最初に、予め、プラテンドラム30の熱膨張量を算出するための情報を、ホストコンピューター10を介して入力し、記憶部206に記憶させる。このとき、プラテンドラム30の温度が基準温度t0である場合の、プラテンドラム30の外周面300の径も、記憶部206に記憶させる。
次に、温度センサー71によって、プラテンドラム30のドラム温度t1を検出する。この工程が、ドラム温度検出工程に相当する。
検出されたドラム温度t1は、演算部204に送信される。
次に、演算部204は、基準温度t0とドラム温度t1との差に対応するプラテンドラム30の熱膨張量dを算出する。熱膨張量dと外周面300の位置(外径)とから、ドラム温度t1における、プラテンドラム30の外周面301の位置が算出される。図5に示した例では、プラテンギャップは、適切なプラテンギャップG0より、熱膨張量dだけ小さくなっている。したがって、適切なプラテンギャップG0を維持するための吐出ヘッド55の位置補正量は、補正量dである。演算部204によって算出された補正量dが、離接制御部202に送信される。外周面301の位置を算出してプラテンギャップを算出する工程が、ヘッド距離算出工程に相当する。また、ヘッド距離調整工程にも相当する。
次に、離接制御部202は、演算部204から送信されてきた補正量dに基づいて、ヘッド離接機構54a、ヘッド離接機構54b、ヘッド離接機構54c、及びヘッド離接機構54dを制御して、Y吐出ヘッド55Y、C吐出ヘッド55C、M吐出ヘッド55M、及びK吐出ヘッド55Kを、移動させる。この工程が、ヘッド位置調整工程に相当する。また、ヘッド距離調整工程にも相当する。
補正量dだけ移動させられたY吐出ヘッド55Y、C吐出ヘッド55C、M吐出ヘッド55M、及びK吐出ヘッド55Kを、Y吐出ヘッド550Y、C吐出ヘッド550C、M吐出ヘッド550M、及びK吐出ヘッド550Kと表記する。Y吐出ヘッド550Y、C吐出ヘッド550C、M吐出ヘッド550M、及びK吐出ヘッド550Kのノズル基板160(ノズル基板16)は、外周面301から距離G0の位置に位置している。ノズル基板160と、外周面301とのプラテンギャップは、適切なプラテンギャップG0に維持されている。
なお、適切なプラテンギャップG0は、シートSの厚さを加味した値である。このため、プラテンギャップが適切なプラテンギャップG0に維持されていることで、ノズル基板16とプラテンドラム30の外周面に支持されたシートSの面との距離(ヘッドギャップ)も、適切な値に維持されている。厚みが異なる複数種類のシートSに対応するためには、プラテンドラム30の熱膨張量を算出するための情報を入力する際に、シートSの厚さ情報も入力する。適切なプラテンギャップG0としては、シートSごとに、入力された当該シートSの厚さを反映させた値を用いる。シートSの厚さ情報を入力する工程が、媒体厚取得工程に相当する。
以下、実施形態による効果を記載する。本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)ヘッド離接機構54によって、吐出ヘッド55を、プラテンドラム30の外周面に対して法線方向に進退させることで、吐出ヘッド55のノズル基板16とプラテンドラム30の外周面との距離(プラテンギャップ)を調整することができる。すなわち、ノズル基板16とプラテンドラム30の外周面に支持されたシートSの面との距離(ヘッドギャップ)を調整することができる。温度センサー71によって、プラテンドラム30のドラム温度t1を検出し、演算部204が、基準温度t0とドラム温度t1との差に対応するプラテンドラム30の熱膨張量dを算出することで、温度変化に起因するプラテンドラム30の径の変化を求めることができる。演算部204が、プラテンドラム30の径の変化量から、補正量dを求め、離接制御部202が、補正量dに基づいて、ヘッド離接機構54を制御して、吐出ヘッド55移動させることで、プラテンドラム30の温度変化に起因するプラテンギャップのずれを補正することができる。
(2)プラテンドラム30の温度変化に起因するプラテンギャップのずれを補正するために、温度センサー71によって、プラテンドラム30のドラム温度t1を検出し、演算部204が、基準温度t0とドラム温度t1との差に対応するプラテンドラム30の熱膨張量dを算出することで、温度変化に起因するプラテンドラム30の径の変化を求めている。変位計などの、プラテンドラム30の径を直接測定する装置を用いる場合には、変位計などを精度よく位置決めし、当該位置決め精度を維持する必要がある。すなわち高精度であって、耐久性に優れる、変位計などの支持装置が必要である。測定手段が温度センサー71であることで、高精度であって、耐久性に優れる、変位計などの支持装置を不要にすることができる。
(3)測定手段が温度センサー71であることで、高い測定精度を必要とせずに、高精度に、プラテンドラム30の膨張量を求めることができる。温度センサー71の精度が算出される膨張量に及ぼす影響は、以下のようになる。プラテンドラム30は、ドラム径が例えば500mmであり、例えばアルミニュウムで構成されている。アルミニュウムの線膨張率は2.4×10-6である。温度センサー71の精度が±1℃である場合、算出される膨張量の誤差は、計算上±12μmである。測定精度1℃は、汎用の温度センサーで実現されている精度である。したがって、汎用の温度センサーを用いて、高精度に膨張量を求めることができる。
(4)温度センサー71は、Y軸方向において、プラテンドラム30に支持されたシートSと重ならない位置に配置されている。したがって、プラテンドラム30にシートSが巻き掛けられて、描画が実施されている状態においても、温度センサー71は、プラテンドラム30の外周面におけるシートSに覆われていない部分の温度を検出可能であって、プラテンドラム30の温度を検出することができる。これにより、プリンター1によるシートSへの画像の描画と並行して、温度変化に起因するプラテンギャップ(ヘッドギャップ)のずれを補正する調整を実施することができる。
以上、添付図面を参照しながら好適な実施形態について説明したが、好適な実施形態は、前記実施形態に限らない。実施形態は、要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であり、以下のように実施することもできる。
(変形例1)前記実施形態においては、演算部204が基準温度t0とドラム温度t1との差に対応するプラテンドラム30の熱膨張量dを算出することによって、補正量dを算出していた。しかし、ヘッド距離調整工程において、ノズル面と外周面との間の距離を調整するために吐出ヘッドを移動させる距離を算出することは必須ではない。吐出ヘッドの位置を補正しない場合における、搬送ドラムの温度と、ノズル面と外周面との間の距離と、の相関を示すテーブルを予め作成し、当該テーブルを用いて、吐出ヘッドを移動させる距離を求めてもよい。
より詳細には、最初に、予め、プリンター1において、プラテンドラム30の温度と、プラテンドラム30の外周面と吐出ヘッド55のノズル基板16との距離と、の関係を実測し、温度とプラテンギャップの情報(以降、「温度PG情報」と表記する)を作成する。温度PG情報が、温度依存距離情報に相当する。
次に、温度PG情報を、ホストコンピューター10を介して入力し、記憶部206に記憶させる。この工程が、温度依存距離情報取得工程に相当する。
次に、温度センサー71によって、プラテンドラム30のドラム温度t1を検出する。検出されたドラム温度t1は、演算部204に送信される。
次に、演算部204は、温度PG情報にてらして、プラテンドラム30の温度がドラム温度t1である場合のプラテンギャップの値を求める。当該値と、適切なプラテンギャップG0と、から、適切なプラテンギャップG0を維持するための吐出ヘッド55の位置補正量を求める。この工程が、ヘッド距離取得工程に相当する。また、ヘッド距離調整工程にも相当する。
次に、離接制御部202は、演算部204から送信されてきた補正量dに基づいて、ヘッド離接機構54a、ヘッド離接機構54b、ヘッド離接機構54c、及びヘッド離接機構54dを制御して、Y吐出ヘッド55Y、C吐出ヘッド55C、M吐出ヘッド55M、及びK吐出ヘッド55Kを、移動させる。この工程が、ヘッド位置調整工程に相当する。また、ヘッド距離調整工程にも相当する。
このようにして、ノズル基板160と、外周面301とのプラテンギャップを、適切なプラテンギャップG0に維持することができる。
演算部204は、温度PG情報に照合するだけで、プラテンドラム30の温度に対応するプラテンギャップの値を求めることができる。このため、プラテンドラム30の温度からプラテンドラム30の熱膨張量を算出する場合にくらべて、演算部204の負荷を軽くすることができる。また、記憶部206は、温度PG情報を記憶するだけでよいため、プラテンドラム30の熱膨張量を算出するための情報を記憶させる場合にくらべて、記憶部206の負荷を軽くすることができる。
(変形例2)前記実施形態においては、吐出ヘッド55から吐出される機能液は、光硬化性インクであった。しかし、液状体が光硬化性の液状体であることは必須ではない。液状体は、吐出ヘッドを用いて吐出することが可能であれば、どのような液状体であってもよい。
(変形例3)前記実施形態においては、描画ユニット5は、1個の吐出ヘッド55に対して、1個のヘッド離接機構54を備えていた。しかし、吐出ヘッドを進退させるために、吐出ヘッドごとに個別にヘッド変位装置を設けることは必須ではない。複数の吐出ヘッドを1個のヘッド変位装置によって進退させる構成であってもよい。複数の吐出ヘッドに対して、1個のヘッド変位装置を備える構成にすることによって、ヘッド変位装置の数を少なくできるため、描画装置を簡単にすることができる。
なお、1個の吐出ヘッドに対して、1個のヘッド変位装置を備える構成にすることによって、それぞれの吐出ヘッドを個別に変位させることができるため、吐出ヘッドごとに緻密に進退させることができる。また、ヘッド変位装置による進退方向を吐出ヘッドから吐出される液状体の吐出方向と一致させることによって、搬送ドラムに対する液状体の飛行方向の角度を、吐出ヘッドの進退方向の位置によらず、略一定に維持することができる。
(変形例4)前記実施形態においては、ヘッド離接機構54は、駆動源として離接機構モーター53を備えていた。しかし、ヘッド変位装置の駆動源がモーターであることは必須ではない。ヘッド変位装置の駆動源は、エアーシリンダーや油圧シリンダーなど他の動力源であってもよい。
(変形例5)前記実施形態においては、温度センサー71は、K吐出ヘッド55Kに対してシートSの搬送方向Dsの下流側に、プラテンドラム30の外周面の温度を検出可能に配置されていた。しかし、温度センサーを吐出ヘッドに対して被描画媒体の搬送方向の下流側に配置することは必須ではない。温度センサーは、吐出ヘッドに対して被描画媒体の搬送方向の上流側などに配置してもよい。
(変形例6)前記実施形態においては、温度センサー71は、K吐出ヘッド55Kに対してシートSの搬送方向Dsの下流側に、プラテンドラム30の外周面の温度を検出可能に配置されていた。しかし、温度センサーを、搬送ドラムの外周面の温度を検出する位置に配置することは、必須ではない。温度センサーが温度を検出する部分は、搬送ドラムの側面などであってもよい。また、温度センサーを、搬送ドラムの外側に配置することも、必須ではない。温度センサーを、搬送ドラムの内側に配置して、内側から、搬送ドラムを構成する壁の温度を検出する構成であってもよい。
(変形例7)前記実施形態においては、プリンター1は4個の吐出ヘッド55を備えていたが、描画装置が備える吐出ヘッドは4個に限らない。描画装置が備える吐出ヘッドは、いくつであってもよい。
(変形例8)前記実施形態においては、プリンター1は、イエロー、シアン、マゼンタ、及びブラックを描画させるために、Y吐出ヘッド55Y、C吐出ヘッド55C、M吐出ヘッド55M、及びK吐出ヘッド55Kを備えていた。しかし、描画装置の吐出ヘッドが吐出する液状体によって描画する色調などは、イエロー、シアン、マゼンタ、及びブラックの4色に限らない。描画装置の吐出ヘッドが吐出する液状体は、ライトシアンやライトマゼンタなど、他の色調を描画する液状体であってもよいし、ホワイトやメタル色や無色透明など、背景画像やコーティング膜を描画するために用いる液状体であってもよい。
(変形例9)前記実施形態においては、吐出ヘッド55は、7個の単ヘッド体57を備えていた。しかし、吐出ヘッドが単ヘッド体57のような吐出ヘッドを7個組み合わせた構成であることは必須ではない。吐出ヘッドを構成する単ヘッド体57のような吐出ヘッドの数はいくつであってもよい。吐出ヘッドは、1個の単ヘッド体57のような吐出ヘッドであってもよい。吐出ヘッドが1個の単ヘッド体57で構成されている場合、単ヘッド体57が、吐出ヘッドに相当する。
(変形例10)前記実施形態においては、単ヘッド体57は吐出ノズルのノズル列を1列備えていた。しかし、単ヘッド体57のような吐出ヘッドが備えるノズル列が1列であることは必須ではない。単ヘッド体57のような吐出ヘッドが備えるノズル列は何列であってもよい。
1…プリンター、2…繰出部、3…画像形成部、4…巻取部、5…描画ユニット、10…ホストコンピューター、15…吐出ノズル、16…ノズル基板、30…プラテンドラム、53…離接機構モーター、53a,53b,53c,53d…離接機構モーター、54…ヘッド離接機構、54a,54b,54c,54d…ヘッド離接機構、55…吐出ヘッド、55C…C吐出ヘッド、55K…K吐出ヘッド、55M…M吐出ヘッド、55Y…Y吐出ヘッド、57…単ヘッド体、63…UVランプ、71…温度センサー、100…ホスト制御部、160…ノズル基板、200…プリンター制御部、202…離接制御部、204…演算部、206…記憶部、300…外周面、301…外周面、550C…C吐出ヘッド、550K…K吐出ヘッド、550M…M吐出ヘッド、550Y…Y吐出ヘッド。

Claims (6)

  1. 外周面に被描画媒体を密着させて送る搬送ドラムと、
    液状体を吐出する吐出ノズルが開口されたノズル面を備え、前記ノズル面が前記外周面に臨む位置に配設された吐出ヘッドと、
    前記吐出ヘッドを前記外周面の法線方向に進退させるヘッド変位装置と、
    前記搬送ドラムの温度を検出する温度センサーと、
    前記搬送ドラムの熱膨張量を算出するために用いられる情報を記憶する記憶部と、
    前記温度センサーによって検出された前記搬送ドラムの温度と、前記熱膨張量を算出するために用いられる情報と、を用いて前記搬送ドラムの熱膨張量を算出する演算部と、
    前記温搬送ドラムの熱膨張量に基づいて、前記ヘッド変位装置を制御して、前記ノズル面と前記外周面との間の距離を調整するヘッド距離調整部と、を備える、
    ことを特徴とする描画装置。
  2. 前記液状体は、光硬化型の液状体であって、
    硬化光を射出する硬化光源をさらに備える、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の描画装置。
  3. 外周面に被描画媒体を密着させて送る搬送ドラムと、液状体を吐出する吐出ノズルが開口されたノズル面を備え、前記ノズル面が前記外周面に臨む位置に配設された吐出ヘッドと、を用いて、前記被描画媒体に画像を描画する描画方法であって、
    前記搬送ドラムの温度を検出するドラム温度検出工程と、
    前記ドラム温度検出工程で検出された前記前記搬送ドラムの温度に基づいて、前記搬送ドラムの熱膨張量を算出する搬送ドラム熱膨張量算出工程と、
    前記ドラム熱膨張量算出工程において算出された前記搬送ドラムの熱膨張量に基づいて、前記ノズル面と前記外周面との間の距離を調整するヘッド距離調整工程と、を有する、
    ことを特徴とする描画方法。
  4. 前記被描画媒体の厚さ情報を取得する媒体厚取得工程をさらに有し、
    前記ヘッド距離調整工程では、前記媒体厚取得工程において取得した前記厚さ情報を加味して、前記ノズル面と前記外周面との間の距離を調整する、
    ことを特徴とする、請求項3に記載の描画方法。
  5. 外周面に被描画媒体を密着させて送る搬送ドラムと、液状体を吐出する吐出ノズルが開口されたノズル面を備え、前記ノズル面が前記外周面に臨む位置に配設された吐出ヘッドと、を用いて、前記被描画媒体に画像を描画する描画方法であって、
    前記搬送ドラムの温度を検出するドラム温度検出工程と、
    前記ドラム温度検出工程において検出された前記搬送ドラムの温度に基づいて、前記ノズル面と前記外周面との間の距離を調整するヘッド距離調整工程と、
    を有し、
    前記ヘッド距離調整工程は、
    前記ドラム温度検出工程において検出された前記搬送ドラムの温度に基づいて前記搬送ドラムの外径を算出し、前記ノズル面と前記外周面との間の距離を算出するヘッド距離算出工程と、
    前記ヘッド距離算出工程において算出された前記ノズル面と前記外周面との間の距離に基づいて、前記吐出ヘッドの位置を変位させることによって前記ノズル面と前記外周面との間の距離を調整するヘッド位置調整工程と、を有する、
    ことを特徴とする描画方法。
  6. 外周面に被描画媒体を密着させて送る搬送ドラムと、液状体を吐出する吐出ノズルが開口されたノズル面を備え、前記ノズル面が前記外周面に臨む位置に配設された吐出ヘッドと、を用いて、前記被描画媒体に画像を描画する描画方法であって、
    前記搬送ドラムの温度を検出するドラム温度検出工程と、
    前記ドラム温度検出工程において検出された前記搬送ドラムの温度に基づいて、前記ノズル面と前記外周面との間の距離を調整するヘッド距離調整工程と、
    前記搬送ドラムの温度と、前記ノズル面と前記外周面との間の距離と、の相関を示す温度依存距離情報を取得する温度依存距離情報取得工程と、
    を有し、
    前記ヘッド距離調整工程は、
    前記温度依存距離情報取得工程において取得された前記温度依存距離情報と、前記ドラム温度検出工程において検出された前記搬送ドラムの温度と、に基づいて、前記ノズル面と前記外周面との間の距離を取得するヘッド距離取得工程と、
    前記ヘッド距離取得工程において取得された前記ノズル面と前記外周面との間の距離に基づいて、前記吐出ヘッドの位置を変位させることによって前記ノズル面と前記外周面との間の距離を調整するヘッド位置調整工程と、を有する、
    ことを特徴とする描画方法。
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