JP6018397B2 - 情報表示面用の両面粘着シート,情報表示面の保護シート,及び前記両面粘着シート及び保護シートの製造方法 - Google Patents

情報表示面用の両面粘着シート,情報表示面の保護シート,及び前記両面粘着シート及び保護シートの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は情報表示面用の両面粘着シート,情報表示面の保護シート,及び前記両面粘着シート及び保護シートの製造方法に関し,より詳細には,液晶ディスプレイ,プラズマディスプレイ,有機EL等の情報表示装置の表示面の保護を目的として,この表示面に保護カバーを貼着するための両面粘着シート,及び前記保護カバーと粘着剤層の積層体から成る保護シートであって,貼着によって情報表示装置の表示面周縁部に所望の装飾用の窓枠を形成することができる前記両面粘着シート,前記保護シート,及びこれらの製造方法に関する。
なお,本明細書において,「シート」には「フィルム」を含む。
液晶ディスプレイ,プラズマディスプレイ,有機EL等のディスプレイパネルでは,ディスプレイ本体の表示面側の基板や偏光フィルターの表面に,耐衝撃性の向上や視認性の向上を目的として,反射防止処理等が施されたガラス板やアクリル板等の保護カバーが貼着されており,また,タッチパネル式のディスプレイパネルにあっては,前述の基板と保護カバーの間に,更にタッチパネルとしての入力を可能と成すための機能性部材が配置されている。
一例として,ディスプレイパネルとして液晶ディスプレイを例に挙げて説明すると,液晶ディスプレイでは,図6に示すように透明電極152が形成された2枚のガラス基板151,151間に,液晶153を封入した構成を備えており,外部からの衝撃等が加わった際に情報表示面側(バックライト154とは反対側)のガラス基板151を好適に保護することができるよう,ガラス基板151乃至はこのガラス基板151に貼着された偏光フィルター(図示せず)の表面には,スペーサ120によって適当な間隔Gを介して保護カバー110が取り付けられており,保護カバー110に衝撃が加わった場合であっても,この衝撃が間隔Gによって緩衝され,直接ディスプレイ本体150のガラス基板151に加わることがないようになっている。
なお,ディスプレイパネル,特に,携帯電話,スマートフォンやタブレットPC,携帯ゲーム機に設けられているディスプレイパネルには,表示面の表示領域外周部分〔図7(A)のうち斜線で示す部分〕の保護カバー110を,黒色や白色,その他の色で着色して装飾用の窓枠130を形成することが行われているが,このような窓枠130は,図7(B)に示すようにガラス板等で形成された保護カバー110の裏面に印刷によって形成されていると共に,この窓枠130の形成位置に粘着テープ121を貼り付けて,液晶ディスプレイのガラス基板151上に間隔Gを介して保護カバー110が取り付けられている。
以上のように,ガラス基板151に対して保護カバー110を,間隔Gを介して貼り付けることは,ガラス基板151を保護する上では有効であるものの,この間隔Gに封入された空気によってガラス基板151と保護カバー110間には空気層が形成されるために,保護カバー110の屈折率と空気層の屈折率の相違,空気層とガラス基板151の屈折率の相違に起因して,各界面毎に反射率が2〜3%増加するので,2界面で計4〜6%の反射率の増加が生じる。
このような反射率の増加は,例えば液晶ディスプレイではバックライト光の透過率の低下を招き情報が見え難くなるだけでなく,屋外にてディスプレイパネルを使用する場合には,太陽光が反射されて見る者の視界に入るため,この点でも表示された情報を見にくくする。
このような問題に対処するためには,バックライトの輝度を上げて視認性を確保することも考えられるが,バッテリを電源とする携帯電話,スマートフォン,タブレットPC,デジタルカメラ,電子手帳等の携帯型の機器において,バックライトの輝度を上げることは電力消費の増加に繋がるために,バッテリを大型化してこれに対応するか,又は,使用可能時間が短くなることを容認するかという選択を迫られることとなり,薄型軽量化と連続使用時間の長時間化が求められる上記製品において,このような対応は市場における競争力を失う原因となる。
そのため,前述した衝撃吸収を可能としつつ,屋外等における視認性の向上が得られる構造が求められている。
このような視認性の向上を図るための構成として,保護カバー110とディスプレイパネルのガラス基板151間の間隔Gを,透明性を有し,且つ,屈折率が保護カバー110やガラス基板151に近い樹脂で充填することも提案されており,また,この間隔Gを充填する方法として,ガラス基板と保護カバー間に生じた空間Gに前記性質を有する硬化型樹脂のゲルを充填して硬化させる方法や,予め作成しておいた粘着シートの介在によって保護板と基板とを接着する方法が提案されている(特許文献1の従来技術欄参照)。
なお,上記いずれの方法によって空間Gを充填する場合においても,気泡の発生や空気の巻き込みという問題が生じる点に鑑み,ディスプレイパネルと保護カバー間に,緩衝層として可塑剤含有のポリマーからなる透明樹脂シート(弱接着性の透明樹脂シート)を貼着する際に,透明樹脂シートとディスプレイパネル間,透明樹脂シートと透明保護カバー間の一方,又は双方に,水,特に蒸留水やイオン交換水や超純水,あるいは水・アルコール混合液等の揮発性液体を配置した状態で,液晶パネルの視認側と透明保護カバーとを密着させることも提案されており(特許文献1参照),また,アクリル酸類,脂肪酸類,高価アルコール,カルボン酸エステル類などの親水性液体層を形成して貼り合わせるものもある(特許文献2)。
更に,このような粘着シートを介在させた積層に際し,粘着シートの表面に凹凸を形成し,積層するパネルと粘着シートの凸部とを接触させると共に,積層体の周縁部を,一部を残しシールする等した状態で,この残した部分から粘着シートの凹部内の空気を吸引することにより,凹部内の空気を除去することも提案されている(特許文献3参照)。
なお,出願人は,紫外線架橋型アクリル系樹脂材料を紫外線照射によって架橋して得た粘着弾性体組成物と,ポリエステル系樹脂フィルムから成るカバーフィルム(保護カバー)との積層構造より成る保護シートを既に出願しており(特許文献4),この構造の保護シートでは,ガラス板やアクリル板等の硬質の保護カバーに代えて,柔軟なカバーフィルムを使用することで,カバーフィルムをロール状に巻き取ることが可能となるため,生産性の向上が図れるものとなっている。
特開平9−197387号公報 特開2011−167862号公報 特開2005−319752号公報 特開2007−238754号公報
以上説明した従来技術は,これを前述した窓枠を備えた保護カバーに対して適用すると,以下のような問題が生じる。
(1)空間に硬化性樹脂を充填・硬化する場合の問題点
ガラス基板と保護カバー間に硬化型樹脂を充填して硬化する構成を採用する場合,この硬化性樹脂として紫外線硬化型のものを採用すると,照射した紫外線が保護カバーに形成した窓枠によって遮られてしまうために架橋が不均一になると共に,硬化不良による液だれの原因ともなる。
そのため,前述した窓枠を設けようとした場合,充填する樹脂としては熱反応型のものを使用することとなるが,この場合,重合開始剤である過酸化物の配合設計から可使時間が5〜120分に限定される一方,可使時間が24時間単位に延長されるように調合すると,反応が鈍くなり,液だれが生じると共に生産性も悪くなる。
また,紫外線硬化型,熱硬化型のいずれの樹脂を使用した場合においても,硬化収縮率が0.5〜12%にも及び,この収縮によって透明樹脂に歪が生じると共に保護カバーを変形させる等して光学的な特性の劣化が生じる。
(2)基板と保護カバーを粘着シートで貼合せる場合の問題点
基板と保護カバーとを予め製造しておいた粘着シートを介して積層する場合,光学的な性能の劣化が生じないように,層間の空気を完全に除去する必要があるが,ディスプレイパネルのガラス基板と,ガラスやアクリル等の硬質板である従来の保護カバーの接合では,面同士が面接触して貼り合わされるため〔図8(A)参照〕,貼り合わせ時に空気を巻き込み易いだけでなく,一旦貼り合わせてしまうと巻き込んだ空気を逃がすことが難しい。
特に,窓枠が印刷されている保護カバー(ガラス)では,窓枠となる塗料層の厚さが15〜40μm程あるために,窓枠で囲まれた部分の内側に深さ15〜40μm程の凹部が形成されていることとなり,この凹部に空気の閉じ込みが行われ易く,これを除去しようとすれば貼合せを真空下で行う必要がある等,多大な設備投資が必要となると共に,真空中に置くことでディスプレイパネルが破損する虞がある。
しかも,真空下で貼合せを行ったとしても,粘弾性シートの表面を,窓枠の形成によって段差が生じた保護カバーの表面形状に完全に追従させることが困難であり,特に窓枠の内縁部分に生じた段差部分に空洞が発生することを完全に防止することが困難である。
仮に,粘着剤シートの変形により窓枠の段差が埋められていたとしても,この状態の粘着剤シートには変形による歪が生じているために,この歪によって光学的な歪が発生すると共に,歪に伴い材料内に残留した応力が時間の経過と共に開放されることで,経時と共に段差部分を起点とした層間剥離が生じ易いものとなっている。
そのため,これらの対策として,真空下での貼合せを行った場合であっても,貼合せ後,オートクレーブ処理(加圧と加熱)を行い,粘弾性シートの応力開放と歪の除去を行う必要が生じる。
このオートクレーブ処理は,2〜6時間と比較的長時間を必要とし,また,導入に多大な設備投資を必要とすると共に防爆等の安全管理が必要となるためコストが嵩み,これらが製品の価格に転嫁されるために価格競争力を失う。
加えて,オートクレーブ処理を行う場合,処理後の製品検査が必要となり作業工数が増えるだけでなく,オートクレーブ処理後の歩留まりは最大で60%程度であると共に,不良品はディスプレイパネル全体が廃棄されることとなるために,生産性が著しく低下する。
なお,前掲の特許文献3に記載の発明のように,粘着シートの表面に凹凸を形成しておくことで,粘着性シートと基板間,粘着シートと保護カバー間の空気を貼合せ後の吸引によって比較的容易に除去することが可能となるため,真空下での貼合せは不要となるが,この貼り合わせ方法では粘着シートに比較的大きな表面変形を生じさせることが必須となるため,この変形によって分子配向に生じる歪はより一層大きくなると共に,粘弾性シートに残留する応力も大きくなる。
そのため,この方法で貼り合わせを行う場合,一般的な粘弾性シートを用いて貼り合わせを行う場合よりも光学的な歪は大きくなると共に,経時に伴う空洞の発生や層間剥離が生じ易くなるために,液晶ディスプレイ等の情報表示面の保護カバーの貼着用途には適していない。
また,この方法で貼り合わせを行う場合には,粘弾性シートの凹部内の空気を吸引する際に,ディスプレイパネルに対しても吸引力が及ぶため,ディスプレイパネルを破損させるおそれもある。
また,従来,ガラス板に窓枠の印刷と焼成をしているため,透明粘着剤でLCDとタッチパネルとの貼り合わせ時の不具合,又は印刷段差の歪等で空洞が生じると,ガラス板の再剥離作業,所謂「ワイヤーカットやケミカルエッチング」を施すことにより窓枠印刷部が損傷しやすく,このガラスを廃棄しなければならない。
大型の液晶に限らず,多大な経済的損失をもたらすことは明らかである。
そこで本発明は,上記従来技術における欠点を解消するために成されものであり,情報表示装置の表示面に貼着することで,この表示面に窓枠を形成することができると共に,ディスプレイパネルの表示面と保護カバー間を透明な粘着剤で充填することができる構造を備え,従って,光学的特性に優れ,バックライトの輝度を上げることなく太陽光の下でも情報表示面に表示された情報を見やすくするものでありながら,粘着剤層と保護カバーとの間に空洞等を生じさせることなく,且つ,光学的な歪みや経時に伴う空洞の発生や層間剥離等が生じ難い保護カバー貼着用の両面粘着シート,及び情報表示面の保護シートを提供することを目的とする。
以下に,課題を解決するための手段を,発明を実施するための形態で使用する符号と共に記載する。この符号は,特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態の記載との対応を明らかにするためのものであり,言うまでもなく,本願発明の技術的範囲の解釈に制限的に用いられるものではない。
上記目的を達成するために,本発明の情報表示面用の両面粘着シート20’は,
ディスプレイパネルの情報表示面に保護カバー10を貼着するための両面粘着シート20’であって,
前記ディスプレイパネルの情報表示面の所望の周縁形状に対応した枠状の着色層から成る窓枠30と,該窓枠30上及び/又は窓枠30下及び前記窓枠30内方に設けられた粘着剤21から成る粘着剤層20から成り,
前記窓枠30は,該粘着剤層20の,表面,裏面,又は厚み方向における中間のいずれかの位置に埋設され,かつ,前記粘着剤層20は,仕上がり粘着力4〜30N/25mm幅,厚み20〜1500μmを有すると共に,
前記粘着剤層20の前記粘着剤21,伸び率100〜1400%,光透過率80%以上であり,歪のない状態で前記窓枠30の内縁部分に生じた段差に追従した形状を有するアクリル系,ウレタン系,又はシリコーン系の粘着剤21から成ることを特徴とする(請求項1)。
また,本発明の情報表示面の保護シート1は,
保護カバー10と,前記保護カバー10の片面を覆う粘着剤層20を備え,前記粘着剤層20を介してディスプレイパネルの情報表示面に貼着される保護シート1において,
前記保護カバー10が,厚さ10〜300μm,光透過率90%以上であり,且つ,縦横方向にそれぞれ2〜10倍に延伸されたポリエステル系樹脂フィルム又はガラスであると共に,
前記粘着剤層20が,前記ディスプレイパネルの情報表示面の所望の周縁形状に対応した枠状に形成されている着色層で形成した窓枠30と,該窓枠30上及び/又は窓枠30下及び前記窓枠30内方に設けられた粘着剤21から成り,
前記窓枠30は,前記粘着剤層20の表面,裏面,又は厚み方向における中間のいずれかの位置に埋設され,かつ,前記粘着剤層20は,仕上がり粘着力4〜30N/25mm幅,厚み20〜1500μmの層であり,
前記粘着剤層20の前記粘着剤21,伸び率100〜1400%,光透過率80%以上であり,歪のない状態で前記保護カバー10の表面及び前記窓枠30の内縁部分に生じた段差に追従した形状を有するアクリル系,ウレタン系,又はシリコーン系の粘着剤から成ることを特徴とする(請求項2)。
なお,本明細書において,「粘着剤」とは,架橋反応,乾燥,その他の方法で硬化して,所定の粘着力や伸び率等を有する粘弾性体となったものを言い,この「粘着剤」となる前,すなわち,硬化前の状態は,「粘着剤組成物」と指称して区別する。
上記構成の両面粘着シート20’又は保護シート1において,前記窓枠30を成す前記着色層として,基材50としての透明フィルムに着色された樹脂組成物(印刷インク)を,1〜5層に形成された,固形分の厚みで5〜50μm,破断伸び率0〜400%のアクリル系,ウレタン系,又はポリエステル系の樹脂フィルムを使用することができる(請求項3)。
前記基材としての透明フィルム50を用いる場合は,基材の印刷層側及びその裏面に粘着剤層が形成され窓枠が粘着剤層間に介設される(図1(E))。
また,前記窓枠30を成す前記着色層は,前記保護カバー10に形成するものとしても良い(請求項4)。
更に,前述した粘着剤層20の粘着剤21は,厚み6mmで測定した場合におけるゴム硬度が20〜90度であり,前記粘着剤組成物21’の層を1層又は複数層形成することにより得られるものとしても良い(請求項5)。
更に,前記粘着剤の粘着力は,厚み20〜300μmで1〜40N/25mm幅とすることができる(請求項6)。
前述した保護シート1の構成において,前記保護カバー10の片面には剥離層を設け,本発明の保護シート1をロール状に巻き取った状態で提供するものとしても良い(請求項7)。
前記保護カバー10には,酸化金属による光反射防止層を設けると共に,2〜8Hの硬度を有するハードコート層を設けるものとしても良い(請求項8)。
また,本発明の両面粘着シートの製造方法は,
ディスプレイパネルの情報表示面に保護カバー10を貼着するための両面粘着シート20’の製造方法であって,
前記ディスプレイパネルの情報表示面の所望の周縁形状に対応した枠状に形成されている着色層から成る窓枠30を剥離フィルム40の剥離面に形成し〔図2(A)〕,
前記窓枠30上及び窓枠30内を含む前記剥離フィルム40の剥離面に粘度500〜50,000cpsのアクリル系,ウレタン系,又はシリコーン系の粘着剤組成物21’を塗布した後〔図2(B)〕,該粘着剤組成物21’を硬化させて〔図2(C)〕伸び率100〜1400%,光透過率80%以上の粘着剤21を形成することで,表面又は裏面のいずれかの位置に前記窓枠30が埋設された,仕上がり粘着力4〜30N/25mm幅,厚み20〜1500μmの両面粘着シート20’とすることを特徴とする(請求項9)。
また,本発明の両面粘着シートの別の製造方法は,
ディスプレイパネルの情報表示面に保護カバー10を貼着するための両面粘着シート20’の製造方法であって,
前記ディスプレイパネルの情報表示面の所望の周縁形状に対応した枠状に形成されている着色層から成る窓枠30を剥離フィルム40の剥離面に形成し〔図3(A)〕,
前記窓枠30上及び窓枠30内を含む前記剥離フィルム40の剥離面に粘度500〜50,000cpsのアクリル系,ウレタン系,又はシリコーン系の粘着剤組成物21’を塗布した後〔図3(B)〕,該粘着剤組成物21’を硬化させて得た第1粘着剤211〔図3(C)〕と,前記剥離フィルム40を剥離することにより露出させた前記第1粘着剤211の表面に前記粘着剤組成物21’を塗布した後〔図3(D)〕,該粘着剤組成物21’を硬化させて得た第2粘着剤212〔図3(E)〕から成る,伸び率100〜1400%,光透過率80%以上の粘着剤21を形成することで,厚み方向における中間位置に前記窓枠30が埋設された,仕上がり粘着力4〜30N/25mm幅,厚み20〜1500μmの両面粘着シート20’とすることを特徴とする(請求項10)。
また,本発明の保護シート1の製造方法は,保護カバー10と,前記保護カバー10の片面を覆う粘着剤層20を備え,前記粘着剤層20を介してディスプレイパネルの情報表示面に貼着される保護カバー1の製造方法において,
前記ディスプレイパネルの情報表示面の所望の周縁形状に対応した枠状に形成されている着色層から成る窓枠30を剥離フィルム40の剥離面に形成し〔図2(A)〕,
前記窓枠30上及び窓枠30内を含む前記剥離フィルム40の剥離面に粘度500〜50,000cpsのアクリル系,ウレタン系,又はシリコーン系の粘着剤組成物21’を塗布した後〔図2(B)〕,該粘着剤組成物21’を硬化させて〔図2(C)〕,伸び率100〜1400%,光透過率80%以上の粘着剤21を形成することにより,表面又は裏面のいずれかの位置に前記窓枠30が埋設された,仕上がり粘着力4〜30N/25mm幅,厚み20〜1500μmの両面粘着シート20’を得,
前記両面粘着シート20’と,厚さ10〜300μm,光透過性90%以上であり,且つ,縦横方向をそれぞれ2〜10倍に延伸されたポリエステル系樹脂フィルム又はガラス(以下,ガラスを含め「保護カバー体」という)である保護カバー10(実施形態においてフィルムから成る保護カバー10’)を,ローラ間で挟持しながら貼り合わせて〔図2(D)〕,前記両面粘着シート20’によって前記粘着剤層20を形成したことを特徴とする(請求項11)。
また,本発明の保護シート1の別の製造方法は,同様に保護カバー10と,前記保護カバー10の片面を覆う粘着剤層20を備え,前記粘着剤層20を介してディスプレイパネルの情報表示面に貼着される保護カバーの製造方法において,
前記ディスプレイパネルの情報表示面の所望の周縁形状に対応した枠状に形成されている着色層から成る窓枠30を剥離フィルム40の剥離面に形成し〔図3(A)〕,
前記窓枠30上及び窓枠30内を含む前記剥離フィルム40の剥離面に粘度500〜50,000cpsのアクリル系,ウレタン系,又はシリコーン系の粘着剤組成物21’を塗布した後〔図3(B)〕,該粘着剤組成物21’を硬化させて形成した第1粘着剤211と〔図3(C)〕,前記剥離フィルム40を剥離することにより露出させた前記第1粘着剤211の表面に前記粘着剤組成物21’を塗布した後〔図3(D)〕,該粘着剤組成物21’を硬化させて得た第2粘着剤212〔図3(E)〕から成る,伸び率100〜1400%,光透過率80%以上の粘着剤21を形成することにより,厚み方向における中間位置に前記窓枠30が埋設された,仕上がり粘着力4〜30N/25mm幅,厚み20〜1500μmの両面粘着シート20’を得,
前記両面粘着シート20’と,厚さ10〜300μm,光透過性90%以上であり,且つ,縦横方向をそれぞれ2〜10倍に延伸されたポリエステル系樹脂フィルムである保護カバー10(保護カバー体10’)を,ローラ間で挟持しながら貼り合わせる〔図3(F)〕ことで,前記両面粘着シート20’によって前記粘着剤層20を形成したことを特徴とする(請求項12)。
本発明の保護シート1の更に別の製造方法は,保護カバー10と,前記保護カバー10の片面を覆う粘着剤層20を備え,前記粘着剤層20を介してディスプレイパネルの情報表示面に貼着される保護カバー1の製造方法において,
前記ディスプレイパネルの情報表示面の所望の周縁形状に対応した枠状に形成されている着色層から成る窓枠30を,厚さ10〜300μm,光透過性90%以上であり,且つ,縦横方向をそれぞれ2〜10倍に延伸されたポリエステル系樹脂フィルムである保護カバー10(保護カバー体10’)の片面に形成し〔図4(A)〕,
前記窓枠30上及び窓枠30内を含む前記保護カバー10(保護カバー用フィルム10’)表面に粘度500〜50,000cpsのアクリル系,ウレタン系,又はシリコーン系の粘着剤組成物21’を塗布した後〔図4(B)〕,該粘着剤組成物21’を硬化させることにより〔図4(C)〕伸び率100〜1400%で,光透過率80%以上である粘着剤21を形成することにより,前記粘着剤21と前記窓枠30によって仕上がり粘着力4〜30N/25mm幅,厚み20〜1500μmの粘着剤層20を形成することを特徴とする(請求項13)。
この場合,前記保護カバー10(保護カバー体10’)の片面に対する前記窓枠30の形成を,前記保護カバー10(保護カバー体10’)に対する印刷,又はキャストによって直接形成するものとしても良く(請求項14),又は,
前記保護カバー10(保護カバー用フィルム10’)の片面に粘着剤組成物21’を塗布後〔図5(A)〕,硬化させて第1粘着剤211を形成した後〔図5(B)〕,予め形成しておいた前記窓枠30を前記第1粘着剤211に貼着して〔図5(C)〕前記保護カバー10(保護カバー用フィルム10’)の片面に対する前記窓枠30の形成を行うと共に,前記第1粘着剤211と前記窓枠30,及び,前記第1粘着剤311に転写された窓枠30上及び窓枠30内に塗布した粘着剤組成物21’を硬化させて得た粘着剤(第2粘着剤212)によって,前記粘着剤層20を形成するものとしても良い(請求項15)〔図5(E),(D)〕。
以上説明した本発明の構成により,本発明の両面粘着シート20’及び保護シート1にあっては,いずれも粘着剤21に歪が生じないという共通の特徴を有することから,保護カバー10と粘着剤層20との接着面,特に窓枠30の形成部分に時間の経過によっても空洞が生じ難く,しかも,粘着剤が光学的な特性の劣化原因となる歪を持たないため,本発明の両面粘着シート20’や保護シート1を貼着した場合であっても,情報表示装置に表示された情報の視認性が低下することを防止できた。
すなわち,情報表示装置の表示面に窓枠を形成するための従来の構成では,ガラス板やアクリル板等の硬質保護カバーに,印刷等の方法で窓枠を形成し,予め製造しておいた粘着シートを保護カバーの窓枠形成面に貼着する構成を採用していたために,真空吸引や加圧等によって粘着剤シートを変形させることにより窓枠の印刷によって生じた保護カバー表面(裏面)の段差を吸収させていたため,この変形によって粘着剤シートに残留した応力(復元力)が経時によって開放されることにより空洞が生じ,また,変形された粘着剤シートでは変形部分で分子配列等が不規則に変化するため,これが光学的な歪を発生させる原因となっていた。
これに対し,本願発明では,粘着剤21の前駆体である,500〜50,000cps程度の低粘度の状態にある粘着剤組成物21’を,剥離フィルム40上や保護カバー用フィルム10’上に形成された窓枠30上及び窓枠30内に塗布することで,塗布された粘着剤組成物21’は,窓枠30の段差を埋めた状態で均一に広がり,このようにして塗布された粘着剤組成物を硬化させて所定の伸び率,光透過率を有する所定材質の粘着剤21を形成すると共に,この粘着剤21と窓枠30によって所定の粘着力及び厚みの両面粘着シート20’や粘着剤層20を形成することで,得られた粘着剤21には,変形等に伴う歪がそもそも存在していないため,経時によっても応力が開放されることも無く,従って時間の経過に従って空洞が発生することが無いと共に,歪の無い粘着剤層は光学的な歪も持たないため,光学的にも優れた特性を発揮するものとなっている。
また,保護カバー10として所定の厚さ,光透過率,所定の延伸率で延伸されたポリエステル系樹脂フィルムを使用した本発明の保護シートは,全体として柔軟性を有するため,貼着時に空気の閉じ込みが行われ難くすることができた。
すなわち,ガラス板やアクリル板等の硬質の保護カバーを使用していた従来の構成では,情報表示面に対する貼着は,図8(A)に示すように面全体を略同時に接着するものであったため,接着界面に空気を閉じ込み易く,また,閉じ込んだ空気を除去し難いものとなっていたが,本願の保護シートでは,図8(B)に示すように例えばフィルムの幅方向に線圧を加えながら貼着することが可能であるため,線圧を加える位置を移動させながら貼着することで,接合界面の空気を逃がしながら貼着することが容易となり,また,貼着途中での貼り直しが可能である。
なお,ガラス板を保護カバーとして使用していた従来の構成にあっては,保護カバーであるガラス板が破損した場合に,これが飛散することを防止するために,保護カバーにさらに樹脂フィルムを貼着する等して保護することが必要となっていたが,本願では保護カバー10をポリエステル系樹脂フィルムで形成したことで,保護カバー10を保護するための構成も必要が無くなり,構造を簡易にすることができた。
さらに,保護カバー10とガラス基板間に,緩衝のための空間(空気層)を設けた構成とは異なり,この空間が保護カバー10やガラス基板と屈折率が近いアクリル系,ウレタン系,又はシリコーン系の粘着剤層20で充填されているために,保護カバーと情報表示装置の表示面間に間隔Gを設けていた従来構造において保護カバーと空気層,空気層と基板ガラス間の屈折率の相違に伴う反射率の増大によって生じていたフレアやゴースト等といった現象の発生,可視角度が狭い(斜め方向からディスプレイに表示された情報が読み取り難い)等といった問題を緩和することができた。
その結果,従来の構造では,これらの表面反射を抑制するために,希少金属であるITO,その他の酸化金属の多層スパッタリング等を行うことにより反射防止の対策を取る必要があったのに対し,本願では,このようなコーティング膜を設けない場合でも表示面での反射が防止されて情報が見易く,コーティング膜を設ける場合には,より一層の視認性の向上を得ることができた。
本発明の保護シートの断面を示し,(A)は保護カバー側の粘着剤層表面に窓枠が,(B)は粘着剤層の厚み方向中間に窓枠が,(C)は剥離フィルム40側の表面に窓枠が,(D)は保護カバー側の粘着剤層表面に白色枠と見切り枠によって構成された窓枠が,(E)は,基材50である透明樹脂フィルムに印刷された窓枠が,それぞれ粘着剤層に埋設された構造を示す。 本発明の保護シートの製造方法を示す説明図であり,(A)は窓枠を形成した剥離フィルムの準備,(B)は窓枠の片面に対する粘着剤組成物の塗布,(C)は前記粘着剤組成物の硬化,(D)は,上記(A)〜(C)で形成した両面粘着シートと保護カバー用フィルムの貼合せをそれぞれ示す。 本発明の保護シートの別の製造方法を示す説明図であり,(A)は窓枠を形成した剥離フィルムの準備,(B)は窓枠の片面に対する粘着剤組成物の塗布,(C)は前記粘着剤組成物の硬化による第1粘着剤の形成,(D)は粘着剤組成物の再塗布,(E)は前記粘着剤組成物の再硬化による第2粘着剤の形成,(F)は,上記(A)〜(E)で形成した両面粘着シートと保護カバー体用のフィルムの貼合せをそれぞれ示す。 本発明の保護シートの別の製造方法を示す説明図であり,(A)は保護カバー用のフィルムに対する窓枠の形成,(B)は窓枠の片面に対する粘着剤組成物の塗布,(C)は前記粘着剤組成物の硬化をそれぞれ示す。 本発明の保護シートの別の製造方法を示す説明図であり,(A)は保護カバー用のフィルムに対する粘着剤組成物の塗布,(B)前記粘着剤組成物の硬化による第1粘着剤の生成,(C)は第1粘着剤に対する窓枠の転写,(D)は窓枠の片面に対する粘着剤組成物の塗布,(E)は前記粘着剤組成物の硬化による第2粘着剤の形成をそれぞれ示す。 ディスプレイパネルに対する保護カバーの取付状態を示す断面説明図(従来)。 窓枠を備えた従来の保護カバーの説明図であり,(A)は平面図,(B)は(A)のB−B線断面図。 保護カバーの貼着方法の対比説明図であり,(A)は従来の硬質,同図(B)は,本願実施態様における柔軟性を有する保護カバーの貼着方法をそれぞれ示す。
以下に,本発明の好適な実施形態につき添付図面を参照しながら説明する。
なお,図中に記載されている保護カバー,保護カバーフィルム,窓枠,粘着剤層の厚みは,説明の便宜上,誇張して記載されており,実際の寸法を反映した縮尺とはなっていない。
〔全体構成〕
本発明の保護シート1は,図1(A)〜(D)に示すように,保護カバー10と,粘着剤21と加飾用の窓枠30によって構成された粘着剤層20を備え,粘着剤層20の片面には,必要に応じて剥離フィルム40等が貼着された状態で提供されるものである。
〔保護カバー〕
本発明の保護シート1の構成部材のうち,前述の保護カバー10は,ガラスを用いることが出来るが,実施形態では,ポリエステル系樹脂のフィルムによって形成されている。
保護カバー10として使用されるポリエステル系樹脂フィルムは,寸法安定性,透明性,硬さの点で,二軸延伸ポリエステル系フィルムを使用する。延伸は,縦横方向でそれぞれ2〜10倍であり,本実施形態にあっては,二軸延伸PETを保護カバー10として使用した。
保護カバー10の厚みは10〜300μmの範囲で,硬さと断裁加工性から50〜200μm,より好適には100〜200μmである。
保護カバー10には,光反射防止層を設けることができ,この場合には,ポリエステルフィルムの片面に光反射防止剤としてITO,SiO2,TiO2,ZnO2等の酸化金属の膜を形成する。
このような膜の形成は,例えばITOなどをスパッタリングすることにより行っても良く,この方法によって光反射防止層を形成する場合には,透明性など信頼性が高いものが得られる。
一方,スパッタリングによる金属膜の形成は,償却コスト,プライマー処理及び生産性に難があることから,コストの点で好ましい方法として,例えばITO,SiO2,TiO2,ZnO2等の酸化金属の微粉末にアクリル系又はアクリル系樹脂のバインダーを加え溶液化又はエマルジョン化し,これをグラビアコーター,スピンコーターなどでポリエステル系フィルムに塗布するウエット法で,前記金属膜を形成してこれを光反射防止層としても良い。
ウエット法における反射防止剤として使用するITO,SiO2,TiO2,ZnO2等の粒径は,透視性の点から微細である程好ましく,10〜500nmとすることが好ましいが,この粒径とする場合には,分散性の悪さと二次凝集によって歩留まりが悪くなることから,粒径1μm程度のもの迄使用しても良い。
上述の光反射防止層の形成は,ポリエステル系フィルムのいずれの面に対して行っても良く,ポリエステル系フィルムの表面側に設ける場合には,後述するハードコート層の上面,ハードコート層と二軸延伸ポリエステル系フィルム間のいずれに設けても良い。もっとも,光反射効率の点,また,前述したようにウエット法により光反射防止膜を形成する場合にはハードコート層が光反射防止層に対するプライマーとしても機能する点から,ハードコート層の上面に形成することが好ましい。
反対に,光反射防止層を保護する観点からは,光反射防止層を粘着剤層20に重合される面に形成することが好ましく,保護対象とする情報表示面の種類,保護シート1を貼着する目的等に応じて形成位置を選択するものとしても良い。
ハードコート層としては,仕上がりで2〜8Hの硬度のものを設けることが好ましく,ハードコートと成るハードコート剤としては,耐擦傷性を考慮して,硬度4H以上のものを使用することが好ましい。ハードコートの仕上がりはPETフィルムなどの支持体の硬さに依存するので,仕上がりで2H以上の要求では上述の範囲を加算して選定する。一例として,公知のウレタン系,アクリル系などのハードコート剤をグラビアコーター,キスコーター(メイヤバー)などにて固形分厚みが1〜20μm,光屈折歪とカール防止から4〜12μmの範囲で塗布することが好ましい。薄いと保護効果が弱く,厚すぎると光屈折歪とハードコート樹脂の縮合反応によりポリエステルフィルムのカールなどが生じて視認性低下の原因となる。
なお,前述のハードコートの上面(ハードコート上に反射防止膜及び/又は印刷層が形成されている場合には反射防止膜又は印刷層上)には,更に防汚染,耐指紋性を兼ね剥離剤であるシリコーンを塗布しておくことが好ましく,このような剥離剤を塗布しておくことで,本発明の保護シート1をロール状に巻き取った状態で提供する場合であっても,後の剥離性が良好となる。
〔粘着剤層(両面粘着シート)〕
本発明の保護シート1に設けられている粘着剤層20は,粘着剤21となる前(硬化前)の,前駆体の状態である粘着剤組成物21’を,窓枠30が形成された剥離フィルムや前述した保護カバー10(保護カバー体10’)に塗布した後,硬化させることにより得られる粘着剤21と,この粘着剤21中に埋設された窓枠30によって形成され,この粘着剤層20の仕上がり粘着力(粘着剤21と窓枠30を組み合わせた状態の粘着力)は,4〜30N/25mm幅,厚み20〜1500μmである。
後述するように,この粘着剤層20は,前述した保護カバー10上に直接形成することによって本発明の保護シート1を形成するものであっても良く,又は,保護シート1の製造過程において,粘着剤層20と成る本発明の両面粘着シート20’を予め製造し,この両面粘着シート20’を保護カバー10と貼り合わせることで,保護シート1を形成するものとしても良い。
〔粘着剤〕
前述の粘着剤層20(両面粘着シート20’)を構成する材料の一方である前述の粘着剤21は,前述したように硬化前の粘着剤組成物21’を,窓枠30が形成された剥離フィルムや保護カバー10(保護カバー体10’)に塗布した後,硬化させることにより得られるものであり,粘着剤21(窓枠30と組み合わせていない状態)で,厚み6mmで測定(粘着剤層の厚みである20〜1500μmでは測定困難であるため)した場合におけるゴム硬度が20〜90度,縦,横方向に100〜1400%の伸び率を有するものを使用する。
窓枠と組み合わせる前の粘着剤21の粘着力は,厚み20〜300μmで,1〜40N/25mm幅(JIS 0237)の範囲である。
粘着剤21としては,前述した粘着力,伸び率,及び光透過率が得られると共に,後述する窓枠30と組合せた際に所定の伸び率と厚みが得られるものであれば,既知のアクリル系,ウレタン系,又はシリコーン系のいずれの粘着剤を使用することも可能であるが,ヘイズ値が小さい(全透過光に対する拡散透過光の割合が少ない)点で,アクリル系のものの使用が好ましく,本実施形態ではアクリル系のものを使用した。
アクリル系の粘着剤21を得るために使用する粘着剤組成物21’としては,熱により重合を開始する溶液重合型やエマルジョン型,溶剤や水などの媒体を使わずに紫外線の照射によってラジカル重合を開始する紫外線重合型のいずれを使用することも可能である。
紫外線重合型の粘着剤組成物21’を使用する場合,空気中の酸素が架橋反応を阻害することから,窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下,又はガスバリアフィルムによって空気を遮断した状態で紫外線の照射を行う。
アクリル系の粘着剤組成物の一例としては,アクリル酸類のモノマー及び/又はオリゴマーを主剤とし,この主剤であるアクリル酸類のモノマー及び/又はオリゴマーとしては,一例として以下のものを使用することができる。
官能基を有するモノマーとして,例えば,アクリル酸,メタアクリル酸,テトラヒドロフタル酸,イタコン酸,シトラコン酸,クロトン酸,イソクロトン酸,ノルボルネンジカルボン酸,ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸等の不飽和カルボン酸が挙げられ,
また,これらの誘導体として,無水マレイン酸,無水イタコン酸,無水シトラコン酸,テトラヒドロ無水フタル酸,ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物,また,例えば,(メタ)アクリル酸アミノエチル,(メタ)アクリル酸プロピルアミノエチル,(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル,(メタ)アクリル酸アミノプロピル,(メタ)アクリル酸フェニルアミノエチル,(メタ)アクリル酸シクロヘキシルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸のアルキルエステル系誘導体類,N−ビニルジエチルアミン,N−アセチルビニルアミン等のビニルアミン系誘導体類,アリルアミン,メタクリルアミン,N−メチルアクリルアミン等のアリルアミン系誘導体,N,N−ジメチルアクリルアミド,N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド,アクリルアミド,N−メチルアクリルアミド等のアクリルアミド系誘導体,p−アミノスチレン等のアミノスチレン類,6−アミノヘキシルコハク酸イミド,2−アミノエチルコハク酸イミド等のアミノ基含有エチレン性不飽和結合を有するモノマーが適宜好適に使用することができる。
また,これらの他,アクリル酸エチル,アクリル酸メチル,アクリル酸2エチルヘキシル,アクリル酸ブチル,アクリル酸イソブチル,アクリル酸イソノニル,アクリル酸ジメチルアミノエチル,アクリル酸メトキシエチル,アクリル酸ステアリル,アクリル酸イソオクチル,アクリル酸N−オクチル,アクリル酸2ヒドロキシエチル,アクリル酸ヒドロキシプロピル,メタクリル酸2メトロキシエチル,メタクリル酸ブチル,メタクリル酸2ヒドロキシエチル,メタクリル酸2ヒドロキシプロピル,メタクリル酸シクロヘキシル,トリメチロールプロパントリメタクリレート,メタクリル酸ターシャリーブチルなどを用いることができる。
これらの主剤は,これを2種以上組合せて使用しても良い。
上述のモノマー又はオリゴマーに対して架橋構造を形成させるために,2官能以上の多官能性モノマーを適宜好適に使用することができる。
その多官能性モノマーとして,例えば,エチレングリコールジ(メタ)アクリレート,トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート,ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート,トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート,1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジアクリレート,1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリアクリレート,1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリアクリレート,N−メチロールアクリルアマイド等を適宜用いることできる。
アクリル系の粘着剤組成物として紫外線重合型のものを使用する場合,粘着剤組成物には,主剤であるアクリル酸類のモノマー及び/又はオリゴマーの他,光重合開始剤,紫外線架橋促進剤(増感剤)などの補助材料が配合される。
補助材料としては,他に,フィラー等を含めるものとしても良く,このようなフィラーとしては,光反射防止剤としての無機金属フィラー,硬度や接着性の改変を目的として添加される酢酸ビニル,スチレン,タッキファイヤー(粘着付与剤)等を配合しても良い。但し,無機金属系フィラー,酢酸ビニル,スチレン,タッキファイヤーの添加は,得られた粘着剤層の厚み方向における光の複屈折を発生させて透視性を低下させ,特に粘着剤層20の厚みを20〜1500μmに形成する本発明では,透視性の低下が著しくなることから,これらの添加は行わないか,比較的少量に止めることが好ましい。
粘着剤組成物21’の主剤は,相溶性を考慮した上で,光透過率が80%以上となるものであれば2成分以上を組み合わせて使用しても良い。また,塗布面に対する追従性(濡れ性)を得るために,粘着剤組成物21’の粘度を500〜50,000cpsの範囲とし,成膜の厚みの精度の向上と,薄く塗布することを目的として,低粘度化を図るために溶剤で希釈して塗布することも可能である。
但し,溶剤を使用する場合,粘着剤組成物21’を熱風等で乾燥させて,得られた粘着剤中の残留溶剤が1%以下となっていることが好ましく,より好ましくは0.1%以下とする。このような溶剤の残留により,アウトガス(気泡)が発生し,また,タッチパネル式のディスプレイパネルでは,電極面の導電性低下の原因となる場合がある。
〔窓枠〕
粘着剤層20(両面粘着シート20’)の構成材料の他方を成すと共に,粘着剤層20(両面粘着シート20’)の表面,裏面,又は厚み方向における中間位置に埋設された状態で配置される前述の窓枠30は,アクリル系,ポリエステル系,ウレタン系の着色層によって形成することが可能であり,好ましくは粘着剤層20と同系成分のもので形成することが,層間剥離が生じ難くなり好ましい。
窓枠30となる樹脂フィルムは,単層で形成されたものであっても良く,また,層間剥離が生じない限り,多層構造によって形成されていても構わない。
窓枠30となる樹脂フィルムに対する着色は,各種の色によって行うことが可能であり,スマートフォンやタブレットPC等の用途で一般的に使用されている黒色又は白色の窓枠の他,スマートフォンの本体色に対応した色やメタリック色等であっても良く,更にはこれらを組み合わせたものであっても良い。
現在市販されているスマートフォン等で一般的に採用されている窓枠30は,黒色又は白色に着色することで光隠蔽性を持たせたものが一般的であるが,例えば装飾性を高める目的で窓枠30の全部又は一部を,光透過性を持つメタリック色や蛍光色等で着色しても良い。
一例として,黒色の着色剤(顔料又は染料)は,黒色カーボン粉体などが好適に使用でき,白色の着色剤は酸化チタン,水酸化アルミ,炭酸カルシュウムなどの白色粉体を好適に使用することができる。
窓枠30を白色で形成する場合,窓枠30の内周縁と表示画像との境界が不鮮明となることから,窓枠30にシャープな印象を与えるために,白色窓枠31の内周縁に,黒色の見切り枠32を形成するものとしても良い〔図1(D)参照〕。
着色用粉体の粒径は,0.1〜80μmで分散性から1〜50μm,膜の艶上からは粒径が20μm以下であることが好ましく,より好ましく1〜5μm,粒形状は針状,球状でも構わないが,分散性と光隠蔽性から不定形のものがより好ましい。
このような着色層の成膜は,剥離フィルム40等の工程フィルム上に成膜しても良く,前述した保護カバー体10’上に成膜しても良い。
また,窓枠30としての形状,すなわち,ディスプレイパネル表示面の外形形状に対応した外周形状と,表示範囲に対応した内周形状の付与は,例えば,剥離フィルム40等の工程フィルムの表面全体に着色層を成膜しておき,剥離フィルム40を打ち抜かないようにハーフカット(半抜き)して,所望の形状に形成しても良く,又は,剥離フィルム40や前述の保護カバー(保護カバー体10’)上に,直接,枠状に印刷することで成膜しても良い。
この着色層は,さらに,前記アクリル系,ポリエステル系,ウレタン系の透明フィルムに所望形状の窓枠を印刷して形成することが出来る。
〔製造方法〕
以上で説明した窓枠30は,図1(A)〜(D)に示すように,粘着剤層20の表面,裏面,又は厚み方向の中間位置のいずれかの位置で粘着剤21に埋設された状態で配置される。
このような粘着剤層20に対する窓枠30の埋設を可能とするために,本発明の保護シート1では,窓枠30の片面側又は両面側より,前記窓枠30上及び窓枠30内に前述した粘着剤組成物21’を塗布後,硬化させることにより前述の粘着剤21を得るものとしている。
このような粘着剤層20の形成は,保護シート1の製造工程で,一旦,前述の窓枠30が埋設された本発明の両面粘着シート20’を製造しておき,この両面粘着シート20’を保護カバー10と成る延伸ポリエステルフィルム10’に貼り合わせることにより,貼合せ後の両面粘着シート20’を粘着剤層20とするものとしても良く,又は,窓枠30や粘着剤21を保護カバーの片面に積層形成することで,製造過程で両面粘着シート20’を製造することなしに保護シート1を製造するものとしても良い。
予め両面粘着シート20’を製造する場合には,窓枠30を,剥離フィルム40上に形成しておき,この剥離フィルムに粘着剤組成物を塗布することにより形成し,また,両面粘着シート20’を形成することなく保護シート1を製造する場合には,保護カバー10(連続製造する場合には,裁断される前の保護カバー体10’)上に窓枠30を形成し,この窓枠30が形成された保護カバー10(保護カバー体10’)の表面に,粘着剤組成物21’を塗布した後に硬化させることで,前述の粘着剤層20を得る。
この様な粘着剤層20(両面粘着シート20’)の形成方法としては,表面に予め窓枠30を形成しておいた剥離フィルム40を用意し〔図2(A)〕,この剥離フィルム40の窓枠30の形成面に粘着剤組成物21’を塗布し〔図2(B)〕,その後,粘着剤組成物21’を硬化させて粘着剤層20とすることで〔図2(C)〕,片面に窓枠30が埋設された粘着剤層20(両面粘着シート20’)を得るものとしても良い。
また,上記方法で形成した粘着剤21を第1粘着剤211とし〔図3(A)〜(C)〕,この粘着剤211から剥離フィルム40を剥離して露出させた表面に,更に粘着剤組成物21’を塗布した後〔図3(D)〕,これを硬化させて第2粘着剤212を形成し〔図3(E)〕,第1,第2粘着剤211,212の双方によって形成された粘着剤21と,厚み方向の中間位置で前記粘着剤21に埋設された窓枠30によって,両面粘着シート20’を形成するものとしても良い。
このように,硬化前の粘性の低い粘着剤組成物21’を窓枠30に対して塗布することで,塗布された粘着剤組成物21’は,窓枠30の形成によって生じた段差部分の空気を追い出してこの部分にも確実に入り込むことから,このようにして塗布された粘着剤組成物21’を硬化させて粘着剤21を形成することで,粘着剤21は,窓枠30の形状に正確に一致した形状(窓枠30を埋設した形状)を有するものでありながら,歪の発生が無い粘着剤21を得ることができる。
そして,上記のようにして形成された両面粘着シート20’は,その後,保護カバー体10’と貼り合わせ〔図2(D);図3(F)〕,必要に応じて所定の寸法にカットすることで,両面粘着シート20’によって形成された粘着剤層20を備える,図1(A)〜(D)に示す本発明の保護シート1を得ることができる。
なお,図示は省略するが,着色層が,基材フィルム50に印刷により形成される場合も上記と同様に,基材フィルム50の着色層30側及びその基材の裏面に粘着剤層が形成される。
保護カバー用のフィルム10’と両面粘着シート20’との貼り合わせに際しては,図2(D)又は図3(F)に示すように,保護カバー用のフィルム10’と両面粘着シート20’の貼合せ開始位置を,二本のロールで挟持すると共に,このロール間を通過させて線圧を加えることで,保護カバー用のフィルム10’と両面粘着シート20’との間の空気を抜きながら,両者を貼り合わせることができる。
なお,図示は省略したが,紫外線架橋型のアクリル樹脂系粘着剤組成物21’を使用する場合,粘着剤組成物21’に対する紫外線の照射は,窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で行うか,又はガスバリアフィルムで粘着剤組成物21’を覆った状態で行う。
以上で説明した例では,窓枠30が埋設された両面粘着シート20’を予め形成しておき,この両面粘着シート20’を,保護カバー用のフィルム10’と積層することにより本発明の保護シート1を得る方法を説明したが,本発明の保護シート1の製造は,予め印刷等によって窓枠30が形成された保護カバー体10’を準備しておき,この保護カバー体10’に粘着剤組成物21’を塗布し〔図4(B)〕,その後,この粘着剤組成物21’を硬化させて〔図4(C)〕,片面に窓枠30が埋設された粘着剤層20と,保護カバー10との積層構造を有する,図1(A)に示す構造の保護シート1を形成することで,前述した両面粘着シート20’を製造工程の中間で形成することなしに,保護シート1を得るものとしても良い。
また,保護カバー体10’に対する窓枠30の形成は,前述したように,保護カバー体を成すフィルム10’に直接印刷する場合に限定されず,例えば,保護カバー用のフィルム10に粘着剤組成物21’を塗布後,硬化させて第1粘着剤211を形成しておき〔図5(A),(B)〕,この第1粘着剤211に,予め剥離フィルムの表面に形成しておいた窓枠30を転写し〔図5(C)〕,その後,窓枠30が転写された第1粘着剤211上に,更に粘着剤組成物21’を塗布し〔図5(D)〕,これを硬化させて第2粘着剤212を形成することで,第1粘着剤211と第2粘着剤212間に窓枠30が埋設された粘着剤層20が保護カバー用のフィルム10’に積層された,図1(B)に示す構造の保護シート1を得るものとしても良い。
以上のようにして形成された保護シート1は,粘着剤層20をディスプレイパネルの情報表示面に貼り付けることで取付が行われる。
本発明の保護シート1は,これを構成する保護カバー10,粘着剤層20,窓枠30のいずれ共に柔軟性を要するものであることから,ガラス板やアクリル板等の硬質の保護カバーを使用していた従来の構造では図8(A)を参照して説明したように面接触によって貼着を行うものとなっていたのに対し,本願の保護シートでは,図8(B)に示すように端から徐々に貼着することで,ガラス基板と粘着剤層との間に存在する空気を好適に排除しながら貼り合わせを行うことができるものともなっている。
製造実施例
〔実施例1〕
(1)窓枠の製造
ポリエステル系樹脂「バイロン」(東洋紡績製「ポリエステル樹脂 商品名NOバイロン50AS」)100重量部に対して黒色カーボン(東洋インキ製「マルチラック(ブラック)」)3重量部を配合し撹拌した原料樹脂を,押し出しダイコーターを用いて剥離フィルム(片面を剥離処理した延伸ポリエステルフィルム;厚さ38μm,幅1200mm)の剥離面上に,仕上がり固形分厚みが10μmとなるように流延し,乾燥させた。
ピンーホール等を無くして光隠蔽度をより高めるために,乾燥後の原料樹脂層の上に同様の方法で更に原料樹脂を流延した後,乾燥させて,厚さ20μmの窓枠形成用の着色層を形成した。
上記方法で剥離フィルム上に成膜した着色層を1/2の幅に切断した後,抜き型(ビク刃)を備えた連続プレス機で剥離フィルムを打ち抜かないように70mm×120mmの長方形にハーフカット(半抜き)し,不要部分を除去して,剥離フィルム40の剥離面上にスマートフォン用の窓枠30を形成した〔図2(A)参照〕。
(2)粘着剤層(両面粘着シート)の形成
アクリル酸2エチルヘキシル100重量部に対して,アクリル酸ブチルを30重量部添加したアクリルシロップに,更に光重合開始剤(チバ・スペシャル・ケミカル社製「イルガキュアー184」)0.2重量部と紫外線架橋促進剤(綜研化学社製「M−5A」)0.5重量部を序々に添加して攪拌したものを,粘着剤組成物21’とした。
前述の粘着剤組成物21’を,ダイコーターより押し出して窓枠30が形成された前述の剥離フィルム40の剥離面上に塗布した後〔図2(B)参照〕,片面を剥離処理したPETフィルム(厚み38μm)である図示せざるガスバリアフィルムと積層して空気を遮断した状態で紫外線照射により架橋硬化させて,片面に窓枠が埋設された厚み50μmの粘着剤層20(両面粘着シート20’)を形成した〔図2(C)参照〕。
なお,紫外線の照射は,UV照射装置(NEC製ブラックライト「FL40SBL」40W×2灯:波長域200〜280nm/UV照射500mW/cm2波長365nmの水銀灯)で2〜3分間で照射した。
上記により片面に窓枠30が埋設された粘着剤層20(両面粘着シート20’)の粘着剤21部分の光透過率は90%以上であり,粘着ピール力は25N/25mm幅の性能であった。
(3)保護カバーとの貼合せ
以上のようにして得た粘着剤層20(両面粘着シート20’)より,剥離フィルム40を剥がして窓枠埋設面を露出させると共に,この面に,硬度2Hのハードコート処理が施された厚さ100μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを保護カバー体のフィルム10’として貼着しながら2本のロール(ゴムロールとメタルロール)にて挟み込むことで,空気を逃がしながら両者を貼り合わせた後〔図2(D)参照〕,各窓枠30の外周位置でカットして,図1(A)に示す構造を有する本発明の保護シート1を得た。
〔実施例2〕
実施例1と同様の方法で窓枠30が形成された剥離フィルム40の表面に粘着剤組成物21’を固形物厚み25μmとなるように塗布した後,図示せざるガスバリアフィルムで覆い,紫外線を照射して硬化させて,片面に窓枠30が埋設された第1粘着剤211を形成した〔図3(A)〜(C)参照〕。
前記第1粘着剤211の窓枠埋設面より剥離フィルム40を剥がし,この面に固形分厚み25μmとなるように粘着剤組成物21’を塗布した後〔図3(D)〕,図示せざるガスバリアフィルムで覆い紫外線を照射して第2粘着剤212を形成することにより〔図3(E)〕,第1,第2粘着剤211,212間に窓枠30が埋設された,厚さ50μmの粘着剤層20(両面粘着シート20’)を得た。
なお,粘着剤層20(両面粘着シート20’)の形成に使用した粘着剤組成物21’,塗布方法,及び紫外線照射方法は,実施例1と同様である。
以上のようにして形成した粘着剤層20(両面粘着シート20’)を,実施例1と同様の保護カバー体のフィルム10’に対し,同様の方法で貼り合わせ〔図3(F)〕,得られた積層体を各窓枠30の外周位置で切断することにより,図1(B)に示す構造を有する本発明の保護シート1を得た。
〔実施例3〕
(1)窓枠の製造
ポリエステル系樹脂「バイロン」(東洋紡績製「ポリエステル樹脂 商品名NOバイロン50AS」)100重量部に対してホワイトチタン(東洋インキ製「マルチラック(ホワイト)」)5重量部を配合し撹拌した原料樹脂を使用した点を除き,実施例1と同様である。
(2)粘着剤層の形成及び積層
溶液型のアクリル系粘着剤(綜研化学製「♯1330」)100重量部に対しイソシアネート(日本ポリウレタン製「コロネートL」)0.5重量部を配合した粘着剤組成物21’を,実施例1と同様の保護カバー体10’の片面に固形物厚みが25μmとなるように塗布した後〔図5(A)参照〕,熱風乾燥(100〜120℃)させて第1粘着剤211を形成した〔図5(B)参照〕。
この第1粘着剤211の表面に,実施例1に記載の方法と同様の方法で窓枠30が形成された剥離フィルム40を貼り合わせた後,この剥離フィルム40を除去して窓枠30を転写した後〔図5(C)参照〕,第1粘着剤211上に,更に固形分厚み25μmとなるように粘着剤組成物21’を塗布した後〔図5(D)参照〕,熱風乾燥(100〜120℃)し,第2粘着剤212を形成することで〔図5(E)参照〕,第1,第2粘着剤211,212間に窓枠30が埋設された粘着剤層20を形成した。
このようにして得た,保護カバー体10’と粘着剤層20との積層体を,各窓枠30の外周位置で切断することで,図1(B)に示す構造の保護シート1を得た。
〔実施例4〕
(1)窓枠の形成
保護カバー体用のフィルム10’である延伸ポリエステルフィルムの表面に直接印刷を行うことにより窓枠30を形成したものを準備した〔図4(A)参照〕。
ここでの保護カバー用のフィルム10’は,厚さが150μm,幅250mm×長さ450mmである点を除き,実施例1で使用したものと同様である。
形成した窓枠30は,白色枠31の内周縁に,黒色の見切用の枠32を印刷形成したもので〔図1(D)参照〕,白色枠31をポリエステル系樹脂「バイロン」(東洋紡績製「ポリエステル樹脂 商品名 NOバイロン50AS」)100重量部に対してチタンホワイト(東洋インキ製「マルチラック(ホワイト)」10重量部を配合し撹拌した白色原料をシルク印刷によって形成した。
白色枠31の寸法は,外寸50mm×90mm,内寸44mm×77mmの矩形状であり,保護カバー用のフィルムの幅方向を長さ方向として2列並列に6行の計12個を,固形分厚みが10μmとなるように印刷した後,乾燥させ,この作業を更に2回繰り返し,総厚み30μmの白色枠を形成した。
以上のようにして形成した白色枠31の内側に,前述した黒色の見切り枠32を印刷して形成し,全体として窓枠30とした。
この見切り枠32の形成は,ポリエステル系樹脂「バイロン」(東洋紡績製「ポリエステル樹脂 商品名 NOバイロン50AS」)100重量部に対してカーボンブラック(東洋インキ製「マルチラック(ブラック)」)15重量部を配合し撹拌した黒色原料を,白色枠31と同様にシルク印刷を繰り返すことによって,総厚み30μm,外寸49mm×79mm,内寸42mm×75mmの矩形状の枠を印刷した。
なお,白色枠31の内寸と,見切り枠32の内寸を同一寸法にする場合,保護カバーの表面には,白色枠の30μmと見切り枠の30μmから成る計60μmの急激な段差が生じることになるが,本実施例では,見切り枠32の外寸を白色枠31の内寸より大きく形成すると共に,見切り枠32の内寸を,白色枠31の内寸よりも小さく形成することで,幅0.5mmの白色枠31と見切り枠32の重なり部分の内側に,見切り枠32を延長することで,図1(D)に示すように保護カバー10の表面との段差が,見切り枠32のみの形成部分(30μm)から見切り枠32と白色枠31との重なり部分(60μm)に段階的に移り変わるようにした。
(2)粘着剤層の形成
以上のようにして窓枠30が印刷された保護カバー用のフィルム10’の窓枠形成面に,実施例1に記載の粘着剤組成物21’を実施例1と同様の方法,すなわち,ダイコーターより押し出し塗布した後〔図4(B)参照〕,図示せざるガスバリアフィルムを積層して空気を遮断した状態で紫外線を照射して架橋硬化させることで,厚み50μmの粘着剤層20を形成した後〔図4(C)参照〕,各窓枠30の外周位置で切断することで,図1(D)に示す構造の保護シート1を得た。
〔比較例〕
実施例4と同様にして,保護カバー用のフィルム10’に印刷することにより,白色枠31と見切枠32の組合せから成る窓枠30が印刷された保護カバー10を得,これに予め作成した粘着剤シート(粘着剤層)を貼り合わせることにより,保護カバーを製造した。
なお,保護カバー10との貼り合わせに使用した粘着剤シートは,実施例1で使用した粘着剤組成物を,押し出しダイコーターを用いて工程フィルム(片面を剥離処理した延伸ポリエステルフィルム;厚さ38μm,幅1200mm)の剥離面上に固形分厚み50μmとなるように塗布し,塗布された粘着剤組成物に剥離処理したPETフィルム(厚み38μm)をガスバリアフィルムとしてラミネートした後,紫外線を照射して重合を開始させ,その後24時間放置したものであり,この粘着剤シートを,保護カバー用のフィルムの窓枠形成面に貼り合わせた。
保護カバー用のフィルムと粘着剤シートの貼り合わせ方法は,実施例1に記載の方法と同様であり,この貼り合わせによって得られた積層体を,各窓枠の外周位置でカットして,比較例の保護シートを得た。
評価試験
〔負荷テスト〕
以上のようにして製造した実施例1〜4,及び比較例の保護シートをそれぞれガラス板に貼着し,保護シートの表面で,2kgの荷重を掛けたロールを1往復,5kgの荷重をかけたロールを2往復させた後,常温(23℃)で24時間放置し,その後,60℃,湿度90%の環境下に24時間放置した後の状態を肉眼にて観察した。
観察の結果,実施例1〜4の試験片では,いずれも気泡,空洞の発生や層間剥離,歪の発生は観察できなかった。
これに対し,比較例の試験片では,8個の試験片中,7個で不良の発生が確認された。
比較例の試験片で確認された7個の不良中,保護カバーと粘着剤シートとの界面全体に気泡が発生したものが3個,窓枠の内周縁における段差部分に剥離が生じたものが4個で,残りの1個は,気泡や空洞の発生は認められなかったが,粘着剤シートの変形歪によって模様(透過像の歪)が生じていた。
以上の結果から,予め製造しておいた粘着剤シートを,窓枠が印刷されているために微小な段差が生じている保護カバーに貼着する構成では,段差部分に生じた変形が、完全に降伏とならずに復元しようとすることにより,外力の付加や温度の変化等により粘着剤シートと保護カバーとの界面に空洞や歪が生じ易いものとなっているものと考えられる。
その結果,特にスマートフォンやタブレットPC等のように,操作時に粘着剤シートに常に圧力が加わるタッチパネル型のディスプレイパネルの保護に使用する場合には,空洞の発生や歪みの発生が顕著に生じることが予想される。
顕微鏡による観察
実施例1〜4の保護シートのみならず,前述した負荷を加える前の状態では,比較例の保護シートについても,肉眼による観察では空洞の発生を確認することができなかった。
そこで,光学顕微鏡を使用して窓枠の内縁近傍の様子を観察すると共に,共焦点レーザー顕微鏡を使用して保護シートの断面を観察することで,肉眼では見逃している可能性がある微小な空洞の有無を観察した。
観察の結果,比較例の保護シートでは,観察した全ての保護シートにおいて,窓枠の内周縁から300μm前後の位置に肉眼では見落としてしまう程の微小な空洞が生じていることが確認されており,この部分が経時により保護カバーと粘着剤シート間に大きな空洞を生じさせる起点となっているものと考えられる。
これに対し,実施例1〜4の保護シートでは,光学顕微鏡による観察,共焦点レーザー顕微鏡による断面観察のいずれによっても,肉眼で観察できない微小な空洞の存在すら確認することができず,この点でも空洞の発生や層間剥離が生じ難いものである事が確認された。
1 保護シート
10 保護カバー
10’ 保護カバー体(保護カバー用のフィルム又はシート)
20 粘着剤層
20’ 両面粘着シート
21 粘着剤
211 第1粘着剤
212 第2粘着剤
21’ 粘着剤組成物
30 窓枠
31 白色枠
32 見切り枠
40 剥離フィルム
50 基材(透明フィルム)
110 保護カバー
120 スペーサ
121 粘着テープ
130 窓枠
150 ディスプレイ本体
151 ガラス基板
152 透明電極
153 液晶
154 バックライト

Claims (15)

  1. ディスプレイパネルの情報表示面に保護カバーを貼着するための両面粘着シートであって,
    前記ディスプレイパネルの情報表示面の所望の周縁形状に対応した枠状着色層から成る窓枠と,該窓枠上及び/又は窓枠下及び前記窓枠内方に設けられた粘着剤から成る粘着剤層から成り,
    前記窓枠は,該粘着剤層の表面,裏面,又は厚み方向における中間のいずれかの位置に埋設され,かつ,前記粘着剤層は,仕上がり粘着力4〜30N/25mm幅,厚み20〜1500μmを有すると共に,
    前記粘着剤層の前記粘着剤,伸び率100〜1400%,光透過率80%以上であり,歪のない状態で前記窓枠の内縁部分に生じた段差に追従した形状を有するアクリル系,ウレタン系,又はシリコーン系の粘着剤から成ることを特徴とする,情報表示面用の両面粘着シート。
  2. 保護カバーと,前記保護カバーの片面を覆う粘着剤層を備え,前記粘着剤層を介してディスプレイパネルの情報表示面に貼着される保護シートにおいて,
    前記保護カバーが,厚さ10〜300μm,光透過率90%以上であり,且つ,縦横方向にそれぞれ2〜10倍に延伸されたポリエステル系樹脂のフィルム又はガラスであると共に,
    前記粘着剤層が,前記ディスプレイパネルの情報表示面の所望の周縁形状に対応した枠状に形成されている着色層で形成した窓枠と,該窓枠上及び/又は窓枠下及び前記窓枠内方に設けられた粘着剤から成り,
    前記窓枠は,前記粘着剤層の表面,裏面,又は厚み方向における中間のいずれかの位置に埋設され,かつ,前記粘着剤層は,仕上がり粘着力4〜30N/25mm幅,厚み20〜1500μmの層であり,
    前記粘着剤層の前記粘着剤,伸び率100〜1400%,光透過率80%以上であり,歪のない状態で前記保護カバーの表面及び前記窓枠の内縁部分に生じた段差に追従した形状を有するアクリル系,ウレタン系,又はシリコーン系の粘着剤から成ることを特徴とする情報表示面保護シート。
  3. 前記窓枠を成す前記着色層が,基材としての透明フィルムに着色された樹脂組成物を1〜5層に形成された,固形分の厚みで5〜50μm,破断伸び率0〜400%のアクリル系,ウレタン系,又はポリエステル系の樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1記載の情報表示面用の両面粘着シート,又は請求項2記載の情報表示面保護シート。
  4. 前記窓枠を成す前記着色層が,前記保護カバーに形成されていることを特徴とする請求項1記載の情報表示面用の両面粘着シート,又は請求項2記載の情報表示面保護シート。
  5. 前記粘着剤層の粘着剤は,厚み6mmで測定した場合におけるゴム硬度が20〜90度であり,前記粘着剤組成物の層を1層又は複数層形成することにより得られることを特徴とする請求項1記載の情報表示面用の両面粘着シート,又は請求項2記載の情報表示面保護シート。
  6. 前記粘着剤の粘着力は,厚み20〜300μmで1〜40N/25mm幅である請求項1記載の情報表示面用の両面粘着シート,又は請求項2記載の情報表示面保護シート。
  7. 前記保護カバーの片面に剥離層を有し,ロール状に巻き取られて成る請求項2記載の情報表示面保護シート。
  8. 前記保護カバーが,酸化金属による光反射防止層を備えると共に,2〜8Hの硬度を有するハードコート層を備えることを特徴とする請求項2記載の情報表示面保護シート。
  9. ディスプレイパネルの情報表示面に保護カバーを貼着するための両面粘着シートの製造方法であって,
    前記ディスプレイパネルの情報表示面の所望の周縁形状に対応した枠状に形成されている着色層から成る窓枠を剥離フィルムの剥離面に形成し,
    前記窓枠上及び窓枠内を含む前記剥離フィルムの剥離面に粘度500〜50,000cpsのアクリル系,ウレタン系,又はシリコーン系の粘着剤組成物を塗布した後,該粘着剤組成物を硬化させて伸び率100〜1400%,光透過率80%以上の粘着剤を形成することで,表面又は裏面のいずれかの位置に前記窓枠が埋設された,仕上がり粘着力4〜30N/25mm幅,厚み20〜1500μmの両面粘着シートとすることを特徴とする情報表示面用両面粘着シートの製造方法。
  10. ディスプレイパネルの情報表示面に保護カバーを貼着するための両面粘着シートの製造方法であって,
    前記ディスプレイパネルの情報表示面の所望の周縁形状に対応した枠状に形成されている着色層から成る窓枠を剥離フィルムの剥離面に形成し,
    前記窓枠上及び窓枠内を含む前記剥離フィルムの剥離面に粘度500〜50,000cpsのアクリル系,ウレタン系,又はシリコーン系の粘着剤組成物を塗布した後,該粘着剤組成物を硬化させて得た第1粘着剤と,前記剥離フィルムを剥離することにより露出させた前記第1粘着剤の表面に前記粘着剤組成物を塗布した後,該粘着剤組成物を硬化させて得た第2粘着剤から成る,伸び率100〜1400%,光透過率80%以上の粘着剤を形成することで,厚み方向における中間位置に前記窓枠が埋設された,仕上がり粘着力4〜30N/25mm幅,厚み20〜1500μmの両面粘着シートとすることを特徴とする情報表示面用両面粘着シートの製造方法。
  11. 保護カバーと,前記保護カバーの片面を覆う粘着剤層を備え,前記粘着剤層を介してディスプレイパネルの情報表示面に貼着される保護カバーの製造方法において,
    前記ディスプレイパネルの情報表示面の所望の周縁形状に対応した枠状に形成されている着色層から成る窓枠を剥離フィルムの剥離面に形成し,
    前記窓枠上及び窓枠内を含む前記剥離フィルムの剥離面に粘度500〜50,000cpsのアクリル系,ウレタン系,又はシリコーン系の粘着剤組成物を塗布した後,該粘着剤組成物を硬化させて伸び率100〜1400%,光透過率80%以上の粘着剤を形成することにより,表面又は裏面のいずれかの位置に前記窓枠が埋設された,仕上がり粘着力4〜30N/25mm幅,厚み200〜1500μmの両面粘着シートを得,
    両面粘着シートと,厚さ10〜300μm,光透過性90%以上であり,且つ,縦横方向をそれぞれ2〜10倍に延伸されたポリエステル系樹脂のフィルムである保護カバーを,ローラ間で挟持しながら貼り合わせて,前記両面粘着シートによって前記粘着剤層を形成したことを特徴とする情報表示面保護シートの製造方法。
  12. 保護カバーと,前記保護カバーの片面を覆う粘着剤層を備え,前記粘着剤層を介してディスプレイパネルの情報表示面に貼着される保護カバーの製造方法において,
    前記ディスプレイパネルの情報表示面の所望の周縁形状に対応した枠状に形成されている着色層から成る窓枠を剥離フィルムの剥離面に形成し,
    前記窓枠上及び窓枠内を含む前記剥離フィルムの剥離面に粘度500〜50,000cpsのアクリル系,ウレタン系,又はシリコーン系の粘着剤組成物を塗布した後,該粘着剤組成物を硬化させて形成した第1粘着剤と,前記剥離フィルムを剥離することにより露出させた前記第1粘着剤の表面に前記粘着剤組成物を塗布した後,該粘着剤組成物を硬化させて得た第2粘着剤から成る,伸び率100〜1400%,光透過率80%以上の粘着剤を形成することにより,厚み方向における中間位置に前記窓枠が埋設された,仕上がり粘着力4〜30N/25mm幅,厚み20〜1500μmの両面粘着シートを得,
    前記両面粘着シートと,厚さ10〜300μm,光透過性90%以上であり,且つ,縦横方向をそれぞれ2〜10倍に延伸されたポリエステル系樹脂のフィルムである保護カバーを,ローラ間で挟持しながら貼り合わせることで,前記両面粘着シートによって前記粘着剤層を形成したことを特徴とする情報表示面保護シートの製造方法。
  13. 保護カバーと,前記保護カバーの片面を覆う粘着剤層を備え,前記粘着剤層を介してディスプレイパネルの情報表示面に貼着される保護カバーの製造方法において,
    前記ディスプレイパネルの情報表示面の所望の周縁形状に対応した枠状に形成されている着色層から成る窓枠を,厚さ10〜300μm,光透過性90%以上であり,且つ,縦横方向をそれぞれ2〜10倍に延伸されたポリエステル系樹脂のフィルムである保護カバーの片面に形成し,
    前記窓枠上及び窓枠内を含む前記保護カバーの表面に粘度500〜50,000cpsのアクリル系,ウレタン系,又はシリコーン系の粘着剤組成物を塗布した後,該粘着剤組成物を硬化させることにより,伸び率100〜1400%で,光透過率80%以上である粘着剤を形成することにより,前記粘着剤と前記窓枠によって仕上がり粘着力4〜30N/25mm幅,厚み20〜1500μmの粘着剤層を形成することを特徴とする情報表示面保護シートの製造方法。
  14. 前記保護カバーの片面に対する前記窓枠の形成を,前記保護カバーに対する印刷,又はキャストによって直接形成することを特徴とする請求項13記載の情報表示面保護シートの製造方法。
  15. 前記保護カバーの片面に粘着剤組成物を塗布後,硬化させて第1粘着剤を形成した後,予め形成しておいた前記窓枠を前記第1粘着剤に貼着して前記保護カバーの片面に対する前記窓枠の形成を行うと共に,前記第1粘着剤と前記窓枠,及び,前記第1粘着剤に転写された窓枠上及び窓枠内に塗布した粘着剤組成物を硬化させて得た粘着剤によって,前記粘着剤層を形成したことを特徴とする請求項13記載の情報表示面保護シートの製造方法。
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