JP6008670B2 - イムノクロマトグラフ試験ストリップ用メンブレン、試験ストリップ及び検査方法 - Google Patents

イムノクロマトグラフ試験ストリップ用メンブレン、試験ストリップ及び検査方法 Download PDF

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Description

本発明はイムノクロマトグラフ試験ストリップ用メンブレン、イムノクロマトグラフ試験ストリップ及びイムノクロマトグラフ検査方法に関する。
抗原とこれに対する抗体による特異的反応を利用して特定の抗原又は抗体よりなる被検出物質を検出する免疫測定法が近年生化学的検査の一手段として広く利用されている。
この手法のなかでも、試料中の被検出物質と、感作処理により検出用粒子に結合した抗体又は抗原とを免疫反応により結合させ、これによって生ずる検出用粒子の凝集状態を測定する凝集法が、簡便な方法として知られており、特に結果の目視判定が可能であるため一般的に用いられている。
また、標識物質により標識化した抗体又は抗原を免疫反応により試料中の被検出物質に結合させ、この結合状態にある標識物質等を測定する方法も知られており、標識物質として放射性同位元素を用いる放射免疫測定法、酵素を用いる酵素免疫測定法、螢光物質を用いる螢光免疫測定法なども採用されている。
これらの免疫測定法では、被検出物質と標識物質により標識化した抗体等との反応工程、被検出物質と結合状態にある標識物質と結合状態にない標識物質との分離工程が必要となるが、これらの工程を、クロマトグラフィーの原理を応用して、固定相とそれに接して連続的に流れる移動相からなる系で行う方法として、イムノクロマトグラフ法が知られている(特許文献1:特公平7−13640号公報)。
免疫測定の方法には、サンドイッチ法又は競合法等が知られているが、イムノクロマトグラフ法によりサンドイッチ法で試料中の抗原よりなる被検出物質を検出する場合には、以下のような操作が行われる。
(1)被検出物質である抗原に特異的に結合する抗体を固定化試薬とし、この固定化試薬をクロマトグラフ媒体の所定の部位に所定の形で塗布すること等により、クロマトグラフ媒体の任意の位置に反応部位を形成する。
(2)一方、被検出物質と特異的に結合する抗体を検出試薬とし、この検出試薬を酵素等の標識物質により標識する、又は、検出試薬を不溶性担体等の標識物質に感作することにより、標識化した検出試薬を調製する。
(3)移動相を構成する展開液を、被検出物質を含む試料及び標識化した検出試薬と共に、固定相であるクロマトグラフ媒体上を展開させる。
以上の操作により、クロマトグラフ媒体に形成された反応部位において、被検出物質である抗原が、反応部位に固定した固定化試薬である抗体と結合することにより捕捉されると共に、この抗原と、標識化した検出試薬である抗体とによって抗原−抗体反応が生ずる結果、当該反応部位においては固定化試薬(固定化した抗体)−被検出物質(抗原)−検出試薬(標識化した抗体)の三者のサンドイッチ型結合体が生成し、試料中に被検出物質が存在するときに反応部位に間接的に標識物質が結合することによって所定のシグナルが現れ、これによって被検出物質の検出を行うことができる。
このようなイムノクロマトグラフ法は、操作が簡便であり、短時間で測定可能であることから、臨床検査や研究室における測定試験等で広く利用されている。特に妊娠診断やインフルエンザの感染確認など速報性を要する場合の臨床検査や診断に広く用いられている。
イムノクロマトグラフ法の標識物質には、一般に酵素又は不溶性担体が用いられるが、特別な操作を必要とせず、視覚的に検出することができる不溶性担体(コロイド状金属粒子又は着色ラテックス粒子等)を標識物質に採用することにより、イムノクロマトグラフ法の特徴である簡便な検出方法としての利用価値が一層高くなる。近年、金コロイド粒子の凝集を指標とする方法が多く採用されている。
イムノクロマトグラフ法は、上述したように、高感度であり検査時間が短いことが大きな利点である。感度を上昇させるため、検出試薬の改良や、展開溶媒の改良、展開方法の改良などの提案がなされている。クロマトグラフ展開溶液の改良では、例えば特許文献2(特許第4559510号公報)には、ポリビニール系水溶性ポリマーと非イオン性界面活性剤を含む溶液を用いることで検出感度が向上することが開示されている。また特許文献3(特開2009−150869号公報)には、被験物質と、該被験物質に対する第一の結合物質で修飾した標識化物質とを、これらを混合させた状態で展開し、これをさらに90度回転させ、展開溶媒を増幅液を含むものに代えて再度展開して、検出を行う方法が開示されている。
これらの方法を含め、より簡便で検出感度の高いイムノクロマトグラフ試験方法が模索されているのが現状である。
特公平7−13640号公報 特許第4559510号公報 特開2009−150869号公報
本発明はイムノクロマトグラフに用いる試験ストリップ用メンブレン及びイムノクロマトグラフ試験ストリップの提供を課題とする。またこの試験ストリップを用いたイムノクロマトグラフ検査方法の提供を課題とする。
本発明者らは、イムノクロマトグラフ法の感度及び試験時間の短縮を検討した結果、クロマトグラフ媒体であるメンブレンの表面処理が重要な役割を果たしていることを見出し、最適なイムノクロマトグラフ試験ストリップの特性を見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は次の構成よりなる。
1.クロマトグラフィー用媒体に用いられるニトロセルロース製のイムノクロマトグラフ試験ストリップ用メンブレンであって、該メンブレンはアルカンスルホン酸ナトリウムを、該メンブレンの質量に対し0.02〜0.4質量%となるように外添されていることを特徴とするイムノクロマトグラフ試験ストリップ用メンブレン。なお、本明細書において、外添とは、製膜されたメンブレンに対して添加剤を添加することをいい、ドープ溶液に対して添加剤を添加する、いわゆる内添を除く添加方法をいうものとする。
2.アルカンスルホン酸ナトリウムのアルキル基が炭素数12〜18の直鎖型構造を有しているものである1.記載のイムノクロマトグラフ試験ストリップ用メンブレン。
3.メンブレンの孔径(ポアサイズ)が3.4〜6.1μmである1.又は2.に記載のイムノクロマトグラフ試験ストリップ用メンブレン。
4.メンブレンの厚みが100〜150μmである1.〜3.のいずれかに記載のイムノクロマトグラフ試験ストリップ用メンブレン。
5.1.〜4.のいずれかに記載のイムノクロマトグラフ試験ストリップ用メンブレンを用いたイムノクロマトグラフ試験ストリップ。
6.5.記載のイムノクロマトグラフ試験ストリップを用いたイムノクロマトグラフ検査方法。
7.イムノクロマトグラフでの標識物質が金コロイドによるものである6.記載のイムノクロマトグラフ検査方法。
8.被検出物質がヒト絨毛性ゴナドトロピンである6.又は7.記載のイムノクロマトグラフ検査方法。
本発明により、被検出物質の検出までの時間が短縮でき、検出感度の向上したイムノクロマトグラフ試験ストリップ用メンブレン、及びイムノクロマトグラフ試験ストリップが提供される。また、試験ストリップを用いたイムノクロマトグラフ検査方法が提供される。そしてこの試験ストリップの使用により正確な検査や診断が可能となる。
代表的なイムノクロマトグラフ試験ストリップの構造を示す。 イムノクロマトグラフの、各種添加成分の影響を確認した試験結果を示す。 イムノクロマトグラフの、メンブレンの厚みの影響を確認した試験結果を示す。 イムノクロマトグラフの、メンブレン孔径の影響を確認した試験結果を示す。 イムノクロマトグラフの、メンブレンの保存安定性を確認した試験結果を示す。
クロマトグラフ媒体
本発明においては、イムノクロマトグラフ用の媒体が最も重要な役割を果たす。図1の3がクロマトグラフの展開部位である。このイムノクロマトグラフ展開部位であるクロマトグラフ媒体は、毛管現象を示す微細多孔性物質からなる不活性の膜である。クロマトグラフで使用される検出試薬、固定化試薬、被検出物質などと反応性を有しないものとして、ニトロセルロース製のメンブレン(以下「ニトロセルロースメンブレン」という場合がある)が選択される。ニトロセルロース製のメンブレンとしては、ニトロセルロースが主体で含まれていれば良く、純品やニトロセルロース混合品などニトロセルロースを主材とするメンブレンを使用すると良いが、その他の材料でも何ら問題はない。その他の材料としては、セルロース類メンブレン、ナイロンメンブレン、多孔質プラスチック布類(ポリエチレン、ポリプロピレン)などが用いられる。
ニトロセルロースメンブレンは、窒素含有率12.6重量%未満のものが好ましく、特に11.0〜12.2重量%のものが好ましい。そしてニトロセルロースメンブレンの厚みは100μm以上が好ましく、特に好ましくは110μm〜150μmである。
ニトロセルロースメンブレンは多孔性であるため、不透水性のフィルムを張り合わせることによって裏打ちするか、あるいはあらかじめ不透水性のポリエチレン等のフィルム上にニトロセルロースメンブレンを積層させて形成したものであっても良い。この不透水性フィルムの厚みには特に制限はないが100μm程度のものが取り扱い上好ましい。
このニトロセルロースメンブレンの平均孔径は、ASTM E1294−89に準拠し、ハーフドライ法で測定したとき3.4〜6.1μmを示すものが好ましい。
かくして選択されたニトロセルロースメンブレンは、さらに毛細管現象を促進させる物質を含有させる。このような物質としては、膜面の表面張力を低下させ、親水性をもたらす物質が望ましい。例えば、糖類やアミノ酸の誘導体、脂肪酸エステル、各種合成界面活性剤、アルコール等、両親媒性の作用を有する物質であって、イムノクロマトグラフ上での被検出物質の移動に影響がなく、マーカー物質(例えば金コロイドなど)の発色に影響を及ぼさない物質が好ましい。このような物質としてはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDBS)、ドデシルスルホン酸ナトリウム(SDS)、C12〜C18のアルキルのスルホン酸ナトリウム(アルカンスルホン酸ナトリウム)、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、コール酸ナトリウム、n−オクタノイル−N−メチルグルタミン、CHAPS(3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホナート)、ポリオキシエチレン(10)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(30)ドコシルエーテル、グリセリンなどが例示できる。
特に好ましくはドデシルスルホン酸ナトリウム(SDS)、C12〜C18のアルキルのスルホン酸ナトリウム(アルカンスルホン酸ナトリウム)、n−オクタノイル−N−メチルグルタミン、ポリオキシエチレン(30)ドコシルエーテル、グリセリンである。
最適には、アルキル基が炭素数12〜18の直鎖型構造のアルカンスルホン酸ナトリウムが用いられる。
上記の媒体中に含有させる物質は0.1〜10%の濃度の水溶液とし、この溶液にニトロセルロースメンブレンを浸漬し、その後真空乾燥又は自然乾燥させて、所望の物質を含有したクロマト媒体とする。前記方法の他、製膜されたメンブレンに対して添加剤を直接添加し乾燥させるなど、製膜されたメンブレンに対し外添により含有させられれば良く、これらの方法に限られない。外添される界面活性剤の含有量はニトロセルロースメンブレンの質量に対し0.02〜0.6質量%であり、0.1〜0.6質量%が好ましい。最適には0.1〜0.4質量%で用いられる。0.02質量%未満の場合、十分な感度と検出時間の短縮効果が得られないばかりか保存安定性も低下する。0.6質量%を超過する場合は、陰性検体での非特異反応が生じてしまう。このようにして調製したニトロセルロースメンブレンは、多孔性であって、毛細管現象を示す。
この毛細管現象の指標は、吸水速度(吸水時間:capillary flow time)を測ることで確認できる。吸水速度は、検出感度と検査時間に影響する。本発明によれば、上記の処理によって調製された長さ40mmのニトロセルロースメンブレンの場合、吸水時間は70〜107秒である。
本発明のイムノクロマトグラフ試験ストリップで用いるクロマトグラフ媒体としてのニトロセルロースメンブレンの形態及び大きさは特に制限されるものではなく、実際の操作の点及び反応結果の観察の点において適切であればよい。さらに操作をより簡便にするためには、反応部位が表面に形成されているクロマトグラフ媒体の裏面に、プラスチックなどよりなる支持体を設けることが好ましい。この支持体の性状は特に制限されるものではないが、目視判定によって測定結果の観察を行う場合には、支持体は、標識物質によりもたらされる色彩と類似しない色彩を有するものであることが好ましく、通常、無色又は白色であることが好ましい。
サンプルパッド
上記したイムノクロマトグラフを行う場合、サンプルは図1の1に相当するサンプルパッドに滴下される。サンプルパッドは通常イムノクロマトグラフに使用される素材であればどのようなものでも良い。サンプルパッド1は試料を吸収保持するグラスファイバーやセルロースの膜が通常使用される。
コンジュゲートパッド
コンジュゲートパッドは、あらかじめ被検出物質と結合する抗体に結合した標識物質(マーカー物質)が含有されている。コンジュゲートパッド内を被検出物質が移動する際に抗体と結合し、標識化される。コンジュゲートパッドはガラス繊維不織布やセルロース膜などからなっている。
吸収パッド
クロマトグラフ媒体の末端には展開液を吸収するための吸収パッドを設置することができる。吸収パッドはセルロース製の濾紙など展開液を吸収できるものであれば良い。
サンプルパッド、コンジュゲートパッド、吸収パッドは従来のイムノクロマトグラフで採用されている膜、不織布であれば使用可能である。
反応部位
本発明のイムノクロマトグラフ試験ストリップにおいて用いるクロマトグラフ媒体上には、被検出物質と特異的に結合する物質、例えば抗体が固定化試薬として任意の位置に固定化された反応部位が形成される。固定化試薬をクロマトグラフ媒体に固定化する方法としては、固定化試薬をクロマトグラフ媒体に物理的又は化学的手段により直接固定化する方法と、固定化試薬をラテックス粒子などの微粒子に物理的又は化学的に結合し、この微粒子をクロマトグラフ媒体に捕捉して固定化する間接固定化方法がある。
直接的に固定化する方法としては、物理吸着を利用しても良いし、共有結合によってもよい。ニトロセルロースメンブレンの場合、物理吸着を行うことができる。共有結合ではクロマトグラフ媒体の活性化には一般的に臭化シアン、グルタルアルデヒド、カルボジイミド等が用いられるが、いずれの方法も用いることができる。間接的に固定化する方法としては、不溶性微粒子に固定化試薬を結合した後に、クロマトグラフ媒体に固定化する方法がある。不溶性微粒子の粒径はクロマトグラフ媒体に捕捉されるが移動することのできないサイズのものを選択することができ、好ましくは平均粒径5μm程度以下の微粒子である。これらの粒子としては抗原抗体反応に使用されるものが種々知られており、本発明でもこれら公知の粒子を使用することができる。例えば、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリグリシジルメタクリレート、アクロレイン−エチレングリコールジメタクリレート共重合体などの乳化重合法によって得られる有機高分子ラテックス粒子などの有機高分子物質の微粒子、ゼラチン、ベントナイト、アガロース、架橋デキストランなどの微粒子、シリカ、シリカ−アルミナ、アルミナなどの無機酸化物や無機酸化物にシランカップリング処理などで官能基を導入した無機粒子等が挙げられる。本発明においては、感度調整の容易さ等から直接固定化の方が好ましい。また、クロマトグラフ媒体への固定化試薬の固定化には、いろいろな方法が使用できる。例えば、マイクロシリンジ、調節ポンプ付きペン、インキ噴射印刷等、種々の技術が使用可能である。反応部位の形態としては特に限定されないが、円形のスポット、クロマトグラフ媒体の展開方向に垂直にのびるライン、数字、文字や+、−などの記号等として固定化することもできる。
固定化試薬を固定化した後、非特異的な吸着により分析の精度が低下することを防止するため、必要に応じて、クロマトグラフ媒体に、公知の方法でブロッキング処理を行うことができる。一般にブロッキング処理はウシ血清アルブミン、スキムミルク、カゼイン、ゼラチン等の蛋白質が好適に用いられる。かかるブロッキング処理後に、必要に応じて、Tween20、TritonX−100、SDS等の界面活性剤を1つ又は2つ以上組み合わせて洗浄してもよい。
標識物質
本発明で用いられる検出試薬は、被検出物質と特異的に結合する物質、例えば抗体であり、標識物質により標識化される。イムノクロマトグラフ法における検出試薬の標識には、一般に酵素等も使用されるが、被検出物質の存在を目視で判定するのに適していることから、本発明の標識物質としては不溶性担体が用いられる。本発明においては、検出試薬を不溶性担体に感作することにより標識化した検出試薬を調製する。
本発明で用いられる標識物質としての不溶性担体には、金、銀、白金のようなコロイド状金属粒子、酸化鉄のようなコロイド状金属酸化物粒子、硫黄などのコロイド状非金属粒子及び合成高分子よりなるラテックス粒子、その他を用いることができる。特に金コロイドが、検出が簡便で好ましい。
不溶性担体は、被検出物質の存在を視覚的に判定するのに適した標識物質であり、目視による判定を容易にするためには有色であることが好ましい。コロイド状金属粒子及びコロイド状金属酸化物粒子は、それ自体が粒径に応じた特定の自然色を呈するものであり、その色彩を標識として利用することができる。
本発明における標識物質として用いることのできるコロイド状金属粒子及びコロイド状金属酸化物粒子には、例えば、コロイド状金粒子、コロイド状銀粒子、コロイド状白金粒子、コロイド状酸化鉄粒子、コロイド状水酸化アルミニウム粒子などが挙げられる。特に、コロイド状金粒子とコロイド状銀粒子が適当な粒径において、コロイド状金粒子は赤色、コロイド状銀粒子は黄色を示す点で好ましい。これらのコロイド状金属粒子の平均粒径は1〜500nm、特に強い色調が得られる10nm〜150nm、より好ましくは20〜100nmの範囲内であることがさらに好ましい。
コロイド状金属粒子として、例えばコロイド状金粒子を用いる場合には、市販のものを用いてもよい。あるいは、常法、例えば塩化金酸をクエン酸ナトリウムで還元する方法によりコロイド状金粒子を調製することができる。
本発明で用いられる検出試薬をコロイド状金属粒子に感作する方法としては、物理吸着や化学結合などの公知の方法が使用できる。例えば、コロイド状金粒子に抗体を感作した検出試薬は、金粒子がコロイド状に分散した溶液に抗体を加えて物理吸着させた後、牛血清アルブミン溶液を添加して抗体が未結合である粒子表面をブロッキングすることにより調製する。
実際のイムノクロマトグラフ法の実施において、不溶性担体により標識化した検出試薬は、移動相を構成する展開液に分散して適用することもできるし、固定相を構成するクロマトグラフ媒体における移動相の展開移動経路上、すなわちクロマトグラフ媒体の移動相が適用される端部と反応部位との間の領域に存在させて適用することもできる。クロマトグラフ媒体上に存在させる場合、検出試薬が展開液に速やかに溶解して毛管作用によって自由に移動できるように、検出試薬を支持させるのが好ましい。支持させる部位には、検出試薬が感作された不溶性担体の再溶解性を良好にするため、サッカロース、マルトース、ラクトース等の糖類、マンニトール等の糖アルコールを添加して塗布したり、これらの物質を予めコーティングしたりしておくこともできる。検出試薬を塗布・乾燥等によりクロマトグラフ媒体上に存在させる際には、固定化試薬が固定化されたクロマトグラフ媒体に直接、塗布・乾燥等することもできるし、別の多孔性物質、例えばセルロース濾紙、ガラス繊維濾紙、ナイロン不織布に塗布・乾燥等して検出試薬保持部材を形成した後、固定化試薬が固定化されたクロマトグラフ媒体と毛管で繋がるように配置してもよい。
被検出物質
本発明の方法により検出される被検出物質としては、それに特異的に結合する物質が存在するものであれば特に限定されず、蛋白質、ペプチド、核酸、糖(特に糖タンパク質の糖部分、糖脂質の糖部分等)、複合糖質などを例示することができる。本発明において「特異的に結合する」とは、生体分子が持つ親和力に基づいて結合することを意味する。このような親和力に基づく結合としては、抗原と抗体との結合、糖とレクチンとの結合、ホルモンと受容体との結合、酵素と阻害剤との結合、相補的核酸同士及び核酸と核酸結合蛋白質との結合などが挙げられる。従って、被検出物質が抗原性を有する場合、被検出物質に特異的に結合する物質としてはポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体を例示することができる。また、被検出物質が糖の場合、被検出物質に特異的に結合する物質としてはレクチンタンパク質を例示することもできる。具体的な被検出物質としては、例えば、癌胎児性抗原(CEA)、HER2タンパク、前立腺特異抗原(PSA)、CA19−9、α−フェトプロテイン(AFP)、免疫抑制酸性タンパク(IPA)、CA15−3、CA125、エストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプター、便潜血、トロポニンI、トロポニンT、CK−MB、CRP、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、梅毒抗体、インフルエンザウイルス、ヒトヘモグロビン、クラミジア抗原、A群β溶連菌抗原、HBs抗体、HBs抗原、ロタウイルス、アデノウイルス、アルブミン、糖化アルブミン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
以上の構成からなるイムノクロマトグラフ試験ストリップはそのまま、あるいは必要に応じてプラスチックで整形したハウジングに入れて使用することができる。
検体
被検出物質を含む検体としては、例えば、生体試料、即ち、全血、血清、血漿、尿、唾液、喀痰、鼻腔又は咽頭拭い液、髄液、羊水、乳頭分泌液、涙、汗、皮膚からの浸出液、組織や細胞及び便からの抽出液等の他、牛乳、卵、小麦、豆、牛肉、豚肉、鶏肉などやそれらを含む食品等の抽出液等が挙げられる。
展開液
本発明では、必要であれば展開液を用いても良い。展開液は、イムノクロマトグラフ法において移動相を構成する液体であり、固定相であるクロマトグラフ媒体上を、被検出物質を含む試料及び標識化した検出試薬と共に移動する。このような展開液であれば、どのようなものであっても良い。
以下、本発明を試験例、実施例に基づいて説明する。
ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)を被検出物質として測定する系で最適なクロマト媒体を選定する試験を行った。hCGの測定系として次のような条件で行った。
1.イムノクロマトグラフ試験ストリップ
(1)クロマトグラフィー媒体
クロマトグラフィー用の媒体として100μmの厚さの疎水性のポリエステル製シートで裏打ちされたニトロセルロースメンブレン(東洋濾紙株式会社製)を用いてイムノクロマトグラフ試験ストリップを作製した。このストリップテープには常法に従って図1に示したサンプルパッド、コンジュゲートパッド、吸収パッドを設置し、クロマトグラフ泳動距離を40mmとし、hCG認識抗体をキャプチャー抗体として固定した検出ライン、標識物質(マーカー)である金コロイド認識抗体を固定化したコントロールライン(CL)を設置し、試験ストリップとした。ニトロセルロースメンブレンの平均孔径は、ポリエチレン製シートからニトロセルロースメンブレンを剥離し、その剥離されたニトロセルロースメンブレンをポロシメーター(製品名:パームポロメータCFP−200AEX、Porous MATERIALS, Inc.社製)で測定しハーフドライ法により算出した。
この試験ストリップは市販のイムノクロマトグラフ用のハウジングにあわせてその幅を切断し、収納する。
(2)サンプルパッド
ミリポア社製の30mm×300mmのグラスファイバー製のパッド(SureWick、商品名、ミリポア社製)を用い、1重量%のTween 20および1重量%の牛血清アルブミンを含むpH8.5の0.25Mのトリス塩酸緩衝液に浸潤させたのち一晩真空乾燥した。
(3)標識物質溶液の作製
金コロイド液(田中貴金属工業社製:LC40nm)500μLに、リン酸緩衝液(pH7.5)100μLを加え、5mMリン酸緩衝液で40μg/mLの濃度になるように希釈した抗hCG抗体100μLを加え、室温で10分間静置した。次いで、10重量%の牛血清アルブミンを含む50mMのリン酸緩衝液(pH7.5)を100μL加え、更に1%のポリエチレングリコール(平均分子量20000)を含む50mMリン酸緩衝液(pH7.5)50μLを加え室温で10分放置した。その後、十分撹拌した後、8000×gで15分間遠心分離を行い、上清を除去し、1重量%の牛血清アルブミンを含むリン酸緩衝液(pH7.5)を100μL加え標識物質溶液を作製した。
(4)コンジュゲートパッド
上記で調製した標識物質溶液を用いてコンジュゲートパッドを作製した。ミリポア社製の15mm×300mmのグラスファイバー製のパッド(SureWick、商品名、ミリポア社製)に、上記の標識物質溶液(抗hCG抗体結合金コロイド溶液)と精製水600μLの混合溶液をピペットで均一に滴下し、パッドにしみこませた。これを一晩真空乾燥し、コンジュゲートパッドとした。
(5)クロマト媒体上の検出ライン、コントロールラインの作製
ア.検出ライン用抗体溶液
抗hCG抗体を5mMのリン酸緩衝液(pH7.5)で0.4mg/mLの濃度 になるように希釈し、抗体溶液とした。
イ.コントロールライン用抗体溶液
ヤギ抗マウスIgG抗体を5mMのリン酸緩衝液(pH7.5)で1mg/mL の濃度になるように希釈し、コントロールライン用の抗体溶液とした。
ウ.クロマト媒体へのスポッティング
ア.イ.の抗体溶液をBioDot社製インクジェット分注装置XYZ3050 を用いてクロマトグラフ媒体であるニトロセルロースメンブレンにスポッティン グし、50℃で一晩乾燥させた。
2.被検出物質の調製
試験ストリップの評価を行う際に用いた被検出物質は以下のとおり。
hCG試薬(標準物質)を健常な男性の尿に溶解し、50mIU/mLになるように希釈した。これを陽性検体とした。またhCG試薬を添加しない同じ尿を陰性検体とした。
3.イムノクロマトグラフ条件
上記1.で調製したシート状の試験ストリップをカッターで5mm幅にカットしハウジングに収納したものを使用してイムノクロマトグラフを展開した。上記2.の検体120μLをサンプルパッドに滴下して、5分後、10分後、30分後のイムノクロマトグラフ試験ストリップに出現した検出ラインとコントロールラインの金コロイドの赤い発色を、イムノクロマトリーダーを用いて測定し、検出感度と測定時間の評価とした。尚、測定値が15mAbs以上であれば、目視で赤色のラインが確認できる。
試験例1
イムノクロマトグラフ試験用クロマト媒体に含有させる物質の選定
クロマト媒体の表面張力に影響を与える可能性が考えられ、かつ被検出物質であるタンパク質や検出抗体等に影響を与えない物質を各種探索し、次の物質を候補物質として選定した。
陰イオン界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルカンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム(OTP))、陽イオン界面活性剤(コール酸塩)、両性界面活性剤(n−オクタノイル−N−メチルグルタミン(Mega−8))、CHAPS(3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホナート)、ポリオキシエチレン(10)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(30)ドコシルエーテル、アルコール(グリセリン)を選定し評価した。なおアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムとしてドベシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDBS)を選択した。またアルカンスルホン酸ナトリウムとしてドデシルスルホン酸ナトリウム(SDS)と炭素数12、16、18の脂肪酸を含むやし油脂肪酸スルホン酸ナトリウム(以下、アルカンスルホン酸ナトリウム混合物)を選定した。
各物質を0.1%水溶液にして、100μmの厚さの疎水性のポリエチレン製シートで裏打ちされたニトロセルロースメンブレン(東洋濾紙株式会社製、メンブレン層の厚み約140μm)を浸漬したのち真空乾燥してクロマト媒体に含ませた。その作製されたメンブレン中には、各物質がニトロセルロースメンブレンの質量に対し0.2質量%含まれることを質量測定により確認した(外添液含有濃度)。このニトロセルロースメンブレンを用いてhCGをイムノクロマトグラフで検出した。
なお測定は1試料当り3つの試験ストリップを用いて行い、平均値と標準偏差値(SD)で示した。検出ラインの測定はイムノクロマトリーダーを用いて5分後(グラフ1の群)、10分後(グラフの2の群)、15分後(グラフの3の群)、30分後(グラフの4の群)に測定し、発色強度を3サンプルの平均値と標準偏差値(SD)で表した。
クロマト媒体に各種物質を含ませてイムノクロマトグラフ検査を行った場合の測定時間を表1に示す。また測定感度の評価判定を図2に示す。
Figure 0006008670
表1の試験結果から、各種物質はクロマトグラフの移動速度(CLが発色する時間)はアルカンスルホン酸ナトリウム、コール酸ナトリウム、n−オクタノイル−N−メチルグルタミン、CHAPSが優れていた。ポリオキシエチレン(10)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(30)ドコシルエーテル)、アルコール(グリセリン)の3種はコントロールラインの発色に5分以上必要であった。
測定感度は図2に示すとおりである。
アルカンスルホン酸ナトリウムの二物質(SDSとアルカンスルホン酸ナトリウム混合物)、n−オクタノイル−N−メチルグルタミン(Mega−8)、ポリオキシエチレン(30)ドコシルエーテル、グリセリンの4物質が5分後の測定において肉眼で観察可能な検出ラインの測定強度に達することが明らかとなった。
以上の結果から、イムノクロマトグラフ試験ストリップのクロマト媒体には、アルカンスルホン酸ナトリウムの二物質(SDSとアルカンスルホン酸ナトリウム混合物)、n−オクタノイル−N−メチルグルタミン(Mega−8)、ポリオキシエチレン(30)ドコシルエーテル、グリセリンの4物質の少なくとも一つを含有させることで測定感度を向上させ、測定時間を短縮できることが明らかとなった。
試験例2
イムノクロマトグラフ検査に用いるニトロセルロースメンブレンの厚みの影響評価
1.(1)に記載したクロマトグラフィー用の媒体として、100μmの厚みをもった疎水性のシートで裏打ちされたニトロセルロースメンブレン(東洋濾紙株式会社製)の厚みがクロマトグラフの検出時間と感度に及ぼす影響を、No.3の試験ストリップを用いて評価した。
膜の厚み(膜厚)が93μm、120μm、131μm、140μm(No.11〜14)の4種のニトロセルロースメンブレン(孔径は同一)を選択して、上記2の被検出物質の検出感度、検出時間を測定した。コントロールラインが発色するまでの必要時間の測定結果を下記表2に示す。また検出ラインの発色強度を図3に示す。
Figure 0006008670
ニトロセルロースメンブレンの厚みは、クロマトグラフの発色強度に影響することが本試験で明らかとなった。不透水層の厚みを差し引いたメンブレンの厚みは100μm以上の厚みを有することが、測定時間の短縮と感度の向上に効果があることが明らかとなった。
試験例3
イムノクロマトグラフ検査に用いるニトロセルロースメンブレン平均孔径の影響評価
1.(1)に記載したクロマトグラフィー用の媒体として100μmの厚みをもった疎水性のシートで裏打ちされたニトロセルロースメンブレン(膜厚約130μm、東洋濾紙株式会社製)の平均孔径がクロマトグラフの検出時間と感度に及ぼす影響を、No.3の試験ストリップを用いて評価した。
メンブレンの平均孔径を、ポロシメーター法を用い測定し、3.4μm(小)、4.7μm(中)、6.1μm(大)に3分類(No.15〜17)し、それぞれの平均孔径でクロマトグラフの検出時間と発色強度に及ぼす影響を評価した。
表3に、コントロールラインが発色するまでの時間、図4に検出ラインの発色強度の測定結果を示す。
Figure 0006008670
表3から、吸水時間の短縮にはメンブレンの平均孔径が大きいほうが貢献している。しかしクロマトグラフの検出感度、検出時間を実際に測定した図4から、十分な検出感度、検出時間の短縮の目的にはメンブレンの平均孔径が3.4〜6.1μmの範囲(小〜大)で使用できることが明らかとなった。
試験例4
イムノクロマトグラフ検査に用いるニトロセルロースメンブレン中の物質含有量の影響評価
1.(1)に記載したクロマトグラフィー用の媒体として100μmの厚みをもった疎水性のポリエステル製シートで裏打ちされたニトロセルロースメンブレン(東洋濾紙株式会社製)中の物質の含有量が、クロマトグラフの検出時間と感度に及ぼす影響を評価した。
ニトロセルロースメンブレン中の物質としてアルカンスルホン酸ナトリウム混合物を用い、含有量をニトロセルロースメンブレンの質量に対し0.02質量%、0.2質量%、0.4質量%、0.6質量%、1質量%となるように外添したクロマトグラフ媒体を試験例1と同様の方法で作製し、上記2の検体の検出感度、検出時間を測定した。コントロールラインが発色するまでの必要時間の測定結果を下記表4に示す。また検出ラインの目視判定による発色の有無を表5に示す。目視での発色判定は、金ナノ粒子標識試薬の赤色のラインを確認できるものを+、強く鮮明に確認できるものを++、確認できるが非常に赤色が薄いものを±、赤色のラインを確認できないものを−とした。
Figure 0006008670
Figure 0006008670
表4から、何れの界面活性剤含有量でも検出時間が短縮されていることを確認した。また表5から、1.0重量%以上の含有量では非特異的な偽陽性が生じることを確認した。
試験例5
イムノクロマトグラフ試験に用いるニトロセルロースメンブレン中の物質含有量の保存安定性への影響評価
1.(1)に記載したクロマトグラフィー用の媒体として100μmの厚みをもった疎水性のポリエステル製シートで裏打ちされたニトロセルロースメンブレン(東洋濾紙株式会社製)中の物質の含有量が、感度に及ぼす保存安定性への影響を評価した。
ニトロセルロースメンブレン中の物質としてアルカンスルホン酸ナトリウムを用い、含有量をニトロセルロースメンブレンの質量に対し0.02質量%、0.1質量%、0.2質量%、0.3質量%となるように外添したクロマトグラフ媒体を試験例1と同様の方法で作製し、上記2の検体の検出感度を、クロマトグラフ媒体作成直後と嫌気下50℃で2週間経過時についてそれぞれ測定した。検体をクロマトグラフ上に展開してから5分後の検出ラインの発色強度の測定結果を図5に示す。
図5に示されるように、50℃2週間の保存安定性試験結果から、界面活性剤の含有量は0.1質量%以上が好ましい。
1.サンプルパッド
2.コンジュゲートパッド
3.クロマト媒体
4.検出ライン(検出用抗体)
5.吸収パッド
6.不透水膜

Claims (8)

  1. クロマトグラフィー用媒体に用いられるニトロセルロース製のイムノクロマトグラフ試験ストリップ用メンブレンであって、該メンブレンはアルカンスルホン酸ナトリウムを、該メンブレンの質量に対し0.02〜0.4質量%となるように外添されていることを特徴とするイムノクロマトグラフ試験ストリップ用メンブレン。
  2. アルカンスルホン酸ナトリウムのアルキル基が炭素数12〜18の直鎖型構造を有しているものである請求項1記載のイムノクロマトグラフ試験ストリップ用メンブレン。
  3. メンブレンの平均孔径が3.4〜6.1μmである請求項1又は2に記載のイムノクロマトグラフ試験ストリップ用メンブレン。
  4. メンブレンの厚みが100〜150μmである請求項1〜3のいずれかに記載のイムノクロマトグラフ試験ストリップ用メンブレン。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のイムノクロマトグラフ試験ストリップ用メンブレンを用いたイムノクロマトグラフ試験ストリップ。
  6. 請求項5記載のイムノクロマトグラフ試験ストリップを用いたイムノクロマトグラフ検査方法。
  7. イムノクロマトグラフでの標識物質が金コロイドによるものである請求項6記載のイムノクロマトグラフ検査方法。
  8. 被検出物質がヒト絨毛性ゴナドトロピンである請求項6又は7記載のイムノクロマトグラフ検査方法。
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