JP6005536B2 - アーク蒸発源を備えたプラズマcvd装置 - Google Patents
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Description
ところで、上述した基材にプラズマCVD法を施す際は、生産性を考えて真空チャンバ内に多数の基材を収容して一度に処理を行うのが好ましい。このように多数の基材を一度に処理する場合には、それぞれの基材に形成される皮膜の厚さや膜質を基材同士で均一にしなくてはならないので、従来のプラズマCVD装置では、基材をテーブル上に並べて自公転させた状態で成膜処理する方法が採用されている。
たとえば、特許文献1は、耐摩耗性、密着性及び耐焼き付き性に優れ、摩擦係数を低減させた非晶質炭素被膜を形成する方法、及びこの非晶質炭素被膜を表面に有し、十分な摩擦抵抗の低減を図り、特に内燃機関においては燃費を向上することができる非晶質炭素被覆摺動部品を提供することを目的として、真空槽内に固体カーボンターゲットと、IVa、Va、VIa族及びSiから選ばれた少なくとも1種の添加金属からなる金属ターゲットとを配置し、これらのターゲットをスパッタリングしながら、同時に炭化水素ガスと不活性ガスを真空槽内に導入することにより、基材上に添加金属と炭素と水素とからなる非晶質炭素被膜を形成する装置が開示されている。
プラズマCVDのための成膜ガスの活性化は、アーク放電プラズマでにより行なわれるので、その程度(すなわちCVDの成膜速度)は、アーク蒸発源に投入する電力の影響を強く受ける。一方、アーク蒸発源の蒸発量も同様に投入する電力とおよそ比例関係にある。このため、CVD皮膜に対するアーク蒸発源の蒸気からの金属添加量の制御には制約がある。
即ち、本発明に係るプラズマCVD装置は、真空チャンバと、前記真空チャンバ内を真空排気する真空排気手段と、前記真空チャンバ内で成膜対象である基材を保持する保持部と、成膜ガスを含むプロセスガスを前記真空チャンバ内に供給するガス供給部と、前記基材周辺にグロー放電プラズマを生成させる電力を供給するプラズマ発生電源と、アーク蒸発源とを備え、プラズマCVD法により前記基材に皮膜を形成する装置である。このプラズマCVD装置におけるアーク蒸発源は、アーク放電プラズマにより金属元素を蒸発する蒸発源と、前記蒸発源と前記基材との間に設けられ、前記蒸発源周辺をグロー放電プラズマからの影響を受けないように覆う区画部材とを備え、前記区画部材には蒸気開口部が設けられていることを特徴とする。
さらに好ましくは、前記区画部材により区画された空間には、前記成膜ガスとは別の種類のガスが供給されるように構成することができる。さらに好ましくは、前記ガスは、不活性ガスであるように構成することができる。さらに好ましくは、前記ガスは、前記アーク蒸発源の蒸発材料と化合したときに絶縁性の化合物を生成しないガスであるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記磁場は、前記アーク蒸発源で発生するアークスポットを走査するための磁場の形成手段によって、形成されるように構成することができる。
本発明にかかるプラズマCVD装置の最も好ましい形態は、真空チャンバと、前記真空チャンバ内を真空排気する真空排気手段と、前記真空チャンバ内で成膜対象である基材を保持する保持部と、成膜ガスを含むプロセスガスを前記真空チャンバ内に供給するガス供給部と、前記基材周辺にグロー放電プラズマを生成させる電力を供給するプラズマ発生電源と、アーク蒸発源とを備え、プラズマCVD法により前記基材に皮膜を形成するプラズマCVD装置であって、前記アーク蒸発源は、アーク放電プラズマにより金属元素を蒸発する蒸発源と、前記蒸発源と前記基材との間に設けられ、前記蒸発源周辺をグロー放電プラズマからの影響を受けないように覆う区画部材とを備え、前記区画部材には蒸気開口部が設けられていて、前記区画部材が前記アーク蒸発源の陽極として作用することを特徴とする。
本発明にかかるプラズマCVD装置の最も好ましい他の形態は、真空チャンバと、前記真空チャンバ内を真空排気する真空排気手段と、前記真空チャンバ内で成膜対象である基材を保持する保持部と、成膜ガスを含むプロセスガスを前記真空チャンバ内に供給するガス供給部と、前記基材周辺にグロー放電プラズマを生成させる電力を供給するプラズマ発生電源と、アーク蒸発源とを備え、プラズマCVD法により前記基材に皮膜を形成するプラズマCVD装置であって、前記アーク蒸発源は、アーク放電プラズマにより金属元素を蒸発する蒸発源と、前記蒸発源と前記基材との間に設けられ、前記蒸発源周辺をグロー放電プラズマからの影響を受けないように覆う区画部材とを備え、前記区画部材には蒸気開口部が設けられていて、前記蒸気開口部には、グロー放電プラズマとアーク放電プラズマとを遮断する磁場が形成されていることを特徴とする。
<プラズマCVD装置:全体構成>
図1は、本発明のプラズマCVD装置1の全体構成を示している。
また、図2に示すように、上述したプラズマCVD装置1は、真空チャンバ2内に原料ガスを含むプロセスガスを供給するガス供給部9と、真空チャンバ2内に供給されたプロセスガスにプラズマを発生させるプラズマ発生電源10とを備えていて、自転テーブル4に保持された基材WにプラズマCVD法を用いて皮膜を形成する構成となっている。また、真空チャンバ2内には、基材Wの温度を制御して膜質を調整する加熱ヒータ17が適宜配備されていても良い。
真空チャンバ2は、その内部が外部に対して気密可能とされた筺体である。真空チャンバ2の側方にはこの真空チャンバ2内にある気体を外部に排気して真空チャンバ2内を低圧状態(真空状態)にする真空ポンプ(真空排気手段)3が設けられていて、この真空ポンプ3により真空チャンバ2内は真空状態まで減圧可能である。そして、この真空チャンバ2の内部には、複数の基材Wが後述する自転テーブル4にそれぞれ保持された状態で収容されている。
このプラズマCVD装置1で成膜される基材Wは、均一な成膜を可能とするため上下に長尺な円柱状空間内に基材セットWSとして配備するとよい。
たとえば、基材Wが図3(a)に示すようなピストンリングである場合は、そのままでは不均一に成膜される可能性がある。このため、図3(a)に示すように基材Wを積み重ねた基材セットWSとすればよい。この場合において、基材Wを積み重ねて基材セットWSとしたときに周方向の一部が欠落して完全な円筒にならない場合は、必要に応じてカバー11で開口部分に蓋をした基材セットWSとすることにより、均一な成膜が可能となる。
さらに、基材Wが前記以外の形状物である場合であっても、適宜固定用のジグを製作し、ジグと基材が円柱状空間内に収まるようにすればよい。
自転テーブル4は、たとえばその上面が水平となっている円形の載置台である。自転テーブル4は、上下方向を向く回転軸回りに回転自在となっており、上面乃至は上方に配備された基材Wを回転軸回りに自転させつつ保持できるようになっている。自転テーブル4へは給電可能な状態となっており、供給された電圧は基材Wにも印加される。
公転テーブル5の中心軸(公転軸Q)は上下方向を向き、この軸回りに公転テーブル5は回転する。公転テーブル5の上面には上述したように複数(6つ)の自転テーブル4が、公転テーブル5の公転軸Qから等しい距離(半径)となるように且つ公転軸Q回り(周方向)に等間隔を開けて配備されている。この公転テーブル5の下側には、公転テーブル5を公転軸Q回りに回転させる公転機構8が設けられている。
なお、隣り合う基材は、回転位相を考慮したり隣接する基材のサイズの調整などで、自公転時に相互に機械干渉しないように適切に設置する。
<プラズマCVD装置:詳細構成 ガス供給部>
一方、図2に示すように、真空チャンバ2内には、真空チャンバ2内に原料ガスを含むプロセスガスを供給するガス供給部9が設けられている。このガス供給部9は、CVD皮膜の形成に必要な原料ガスや、成膜をアシストするアシストガスを、ボンベ16から所定量だけ真空チャンバ2内に供給する構成とされている。
なお、これらの原料ガス、反応ガス及びアシストガスは、使用するガスの種類を適宜組みあわせて用いることができる。
<プラズマCVD装置:詳細構成 プラズマ発生電源>
一方、本発明のプラズマCVD装置1に備えられたプラズマ発生電源10は、真空チャンバ2内に供給したプロセスガスにグロー放電を発生させて、プラズマを発生させるために用いるもので、交流の電力を供給する。このプラズマ発生電源10が供給する交流の電力としては、正弦波の波形に従って電流や電圧が正負に変化する交流だけでなく、パルス状の波形に従って正負に入れ替わる矩形波の交流を用いても良い。また、この交流には、連続した同一極性のパルス群が交互に現れるものや、正弦波の交流に矩形波を重畳したものを用いることもできる。なお、実際のプラズマ発生中の電圧波形は、プラズマ生成の影響によって歪む場合がある。また、プラズマが発生すると交流電圧のゼロレベルがシフトし、各電極の電位を接地電位に対して測定すると、マイナス側電極に印加電圧の80−95%が、プラス側電極に印加電圧の5−20%が加わるのが多く観察される。
また、上述したように、基材Wを保持する自転テーブル4および公転テーブル5を備えプラズマ発生電源10から基材WへAC電力を供給する態様について説明したが、基材Wを回転保持するか否かに関わらず、基材Wへプラズマ発生電源10から直流電圧、パルス電圧、交流電圧(RFまたはMF領域)を印加しても構わない。このように構成しても、基材Wと真空チャンバ2との間でグロー放電が発生して、グロー放電中のプラズマにより成膜ガスが分解され、基材W上にプラズマCVDによる皮膜が形成可能である。
次に、本発明の実施形態に係るプラズマCVD装置1が備える特徴であるアーク蒸発源6の詳細について説明する。
このプラズマCVD装置1には、その真空チャンバ2内に、更に区画された領域があり、この領域内にアーク蒸発源6が設置されている。
一方で、アーク蒸発源6からの金属蒸気の供給に伴いアーク蒸発源6で発生したプラズマはグロー放電の状態に影響を及ぼすが、グロー放電を励起する電力の調整によって(プラズマ発生電源10からの供給電力を制御することによって)、グロー放電によるプラズマ生成状態は制御可能であり、プラズマCVDの成膜速度に関してはアーク蒸発源6の動作で制限されるものではない。
図6に示すように、アーク蒸発源6の内部には、矩形の蒸発源61に加えて、アーク蒸発源6で生成するアークスポットの動きを制御するための磁場発生機構66が設置されている。磁場発生機構66により生成される磁場は、形状は所謂マグネトロンスパッタのレーストラック磁場と類似の形状であるが、磁場の強度は蒸発源61表面で10mT(ミリテスラ)(=100ガウス)未満である。このような磁場を形成することにより、図7(a)に示すように、蒸発材料(ターゲット)67の蒸発面でアークスポットは、レーストラック磁場領域を周回運動するように走査される。
図8に示すように、蒸気開口部63を有する区画部材62は、磁場発生機構66で発生した磁力線が流れる磁気回路としても作用する。具体的には、磁場発生機構66の外周部から出る磁力線は、区画部材62の側壁を通った上で前面へと達し、蒸気開口部63を通過して前面の中央部から磁場発生機構66の中央部へと戻るようになる。それ故、磁場発生機構66によるレーストラック磁場は、蒸気開口部63の領域まで広がり、蒸気開口部63において、粒子が出入りする方向に垂直な磁場が形成されることになる。このため、プラズマを構成する電子が蒸気開口部63を通過しにくくなり、アーク放電とグロー放電との独立性を高める作用を発現する。なお、蒸気開口部63における磁場の強度としては電子を捕獲可能な数mT(ミリテスラ)(=数十ガウス)程度以上あれば十分であり(ここでは1mT以上あれば十分であるとする)、アーク蒸発源6から発生した金属のイオンを通過できるように、10mTを超えない方が良い。
たとえば、図8に示すように区画部材62の一部を磁性体で構成して、蒸気開口部63への磁場形成を補助するようにしても構わない。また、さらに積極的に、区画部材62の一部に永久磁石を組み込むようにしても構わない。
上述した構成を備える本発明の実施形態に係るプラズマCVD装置1を用いたプラズマCVD成膜方法について説明する。
・基材セット〜真空排気
真空チャンバ2内の回転テーブルに、たとえば図3に示すように、基材Wをセットする。基材Wをセットしたら、真空チャンバ2内が一旦高真空になるまで、真空ポンプ3により真空チャンバ2内を排気する。
・加熱(オプション)
必要に応じて、真空チャンバ2内の加熱ヒータ17により、基材Wの予備加熱を行なう。このとき、自転テーブル4および公転テーブル5を回転させる。
・イオンボンバード(オプション)
その後、ガス供給部9からAr等の不活性ガスを導入し、必要に応じてH2やO2などのガスも混合し、プラズマ発生電源10から電力を供給して基材W間にグロー放電を発生させる。この工程により基材Wの表面が清浄化される。このときの圧力雰囲気は、通常は0.1〜100Paである。
・成膜
成膜処理においては、プロセスガス(分解して皮膜を形成する原料ガス、原料ガスと反応して皮膜中に取り込まれる反応ガス、および、プラズマ生成を助ける補助ガスを単独または混合したガス)を、真空チャンバ2内に導入して、プラズマ発生電源10から電力を供給して基材Wの周辺にグロー放電を発生させて、基材Wの表面に皮膜を形成する。これと同時に、アーク蒸発源6を作動させて、基材Wの表面に形成されるCVD皮膜中にアーク蒸発源6から蒸発した金属元素を供給する。
また別の皮膜を形成する方法としては、プロセスガス中のは成膜ガスとして炭化水素ガスに加えてSiの有機化合物含有ガス、具体的にはTMS(テトラメチルシラン)、HMDSN、HMDSO、TMDSO、TEOSなどを含み、また、必要に応じて、放電を補助する補助ガス、具体的にはAr、He、Ne、Kr、Xe、H2などを混合させ、アーク蒸発源の蒸発材はTi、Zr、Hf、Cr、Mo、W、Nb、Ta、V、Cuなど金属であり、形成される皮膜はSiと金属含有非晶質炭素皮膜である。
各アーク蒸発源の放電電流は、アーク蒸発源に取り付けた蒸発材料により異なるが、数十〜数百アンペア程度であり、必要とする金属元素の混入量およびアーク蒸発源の安定性により決定する。
・大気開放〜取り出し
皮膜形成が終わったら、アーク放電を停止し、プラズマ発生電源10の出力を停止し、ガス供給部9からのプロセスガスの導入を停止し、成膜を終了する。基材Wの温度が高い場合には、必要に応じて基材Wの温度低下を待ち、真空チャンバ2内を大気に開放し、基材Wを取外す。
以上のようにして、本発明の実施形態に係るプラズマCVD装置において、アーク蒸発源は、アーク放電プラズマにより金属元素を蒸発する蒸発源と、蒸発源と基材との間に設けられ、蒸発源周辺をグロー放電プラズマからの影響を受けないようにする区画部材とを備え、区画部材には蒸気開口部が設けるように構成した。このように構成したので、プラズマCVD皮膜を成膜するためのグロー放電生成の強度を、プラズマ発生電源の出力の設定により調整可能である。このため、CVD皮膜の成膜速度は、添加元素を供給するためのアーク蒸発源の運転状態の影響は受けるが、その中で、グロー放電の強度を調整することによって成膜速度の向上や抑制が可能になる。加えて、アーク放電プラズマは、アーク蒸発源周辺の区画領域に限定され、グロー放電領域とはある程度離隔された雰囲気となり、グロー放電領域の影響を抑制することができる。このため、十分な金属添加量で長時間に亘り安定的に成膜することが可能になる。
さらに、区画部材により区画された空間には、成膜ガスとは別の種類のガスが供給されるように構成した。また、このガスは、不活性ガスであるように構成した。また、このガスは、アーク蒸発源の蒸発材料と化合したときに絶縁性の化合物を生成しないガスであるように構成した。このように構成したので、区画領域には、CVD成膜ガスとは別種のガス(非成膜ガス)が供給され、この非成膜ガスが成膜ガスの区画領域への流入を防止するので、アーク放電の陽極の表面の導電性を安定的に維持することになる。これは、蒸気開口部から流出する成膜ガスの区画領域への流入を、外部から流入する非成膜ガスが抑制するためである。供給される非成膜ガスは、好ましくは、不活性ガス(Ar、Ne、He、Kr、Xe等)である。また、反応性のガスであってもアーク蒸発源の蒸発材料と化合したときに絶縁性の化合物を作らないガスとすることによりアーク放電の安定性を損なわない。アーク蒸発源の金属として、Ti、Zr、Hf、Cr、Mo、W、Nb、Ta、V、Cuなどであれば、窒素ガスと化合しても絶縁性の化合物を生成しないので、非成膜ガスとして窒素ガスも供給可能である。
<変形例>
図9および図10を参照して、本発明の実施形態の変形例について説明する。なお、この変形例に係るプラズマCVD装置21は、上述した実施形態に係るプラズマCVD装置1と、基材Wの保持状態が異なる。それ以外は、上述した実施形態と同じであるので、上述した説明と重複する部分についてはここでは繰り返さない。
このプラズマCVD装置21は、真空チャンバ22と、真空チャンバ22内を真空排気する真空排気手段3と、成膜対象である基材Wを自転する状態で保持する複数(ここでは4個)の自転テーブル4と、を有している。これら複数の自転テーブル4は公転テーブル5に配備されており、このプラズマCVD装置21には複数の自転テーブル4が設けられた公転テーブル5を自転テーブル4の回転軸(自転軸P)と軸心平行な公転軸Q回りに公転させる公転機構8が設けられている。そして、このプラズマCVD装置21は、複数(ここでは2個)の公転テーブル5が、プラズマCVD装置21の中心線に対して対称に配置されている。また、真空排気手段3は、この中心線上に設けられている。ここで、公転テーブル5の数は、プラズマCVD装置21の中心線に対して対称になるように配置されていれば、特に限定されるものではない。1個の公転テーブル5あたりに配備される自転テーブル4の数は、特に限定されるものではないが、異なる公転テーブル5であっても同じ数になるように配置されていることが望ましい。さらに、複数の自転テーブル4の各々は、公転テーブル5の公転軸から等しい半径で且つ公転軸回りに等間隔となるように配備されている。
ここで、隣り合う基材Wは、回転位相を考慮したり隣接する基材Wのサイズの調整などで、自公転時に相互に機械干渉しないように適切に設置する。さらに、公転テーブル5A及び公転テーブル5Bについても、公転時に相互に機械干渉しないように適切に設置する。
2 真空チャンバ
3 真空排気手段(真空ポンプ)
4 自転テーブル
5 回転テーブル
6 アーク蒸発源
8 公転機構
9 ガス供給部
10 プラズマ発生電源
11 カバー部材
12 円板
13 設置ジグ
14 軸部
15 回転駆動部
16 ボンベ
17 加熱ヒータ
18 第1の群
19 第2の群
61 蒸発源
62 区画部材
63 蒸気開口部
64 アーク電源
65 放電防止シールド
66 磁気回路
67 ターゲット(蒸発材料)
P 自転軸
Q 回転軸(公転軸)
W 基材
WS 基材セット
WH 基材ホルダー
Claims (8)
- 真空チャンバと、前記真空チャンバ内を真空排気する真空排気手段と、前記真空チャンバ内で成膜対象である基材を保持する保持部と、成膜ガスを含むプロセスガスを前記真空チャンバ内に供給するガス供給部と、前記基材周辺にグロー放電プラズマを生成させる電力を供給するプラズマ発生電源と、アーク蒸発源とを備え、プラズマCVD法により前記基材に皮膜を形成するプラズマCVD装置であって、
前記アーク蒸発源は、
アーク放電プラズマにより金属元素を蒸発する蒸発源と、
前記蒸発源と前記基材との間に設けられ、前記蒸発源周辺をグロー放電プラズマからの影響を受けないように覆う区画部材とを備え、
前記区画部材には蒸気開口部が設けられていて、
前記区画部材が前記アーク蒸発源の陽極として作用することを特徴とするプラズマCVD装置。 - 真空チャンバと、前記真空チャンバ内を真空排気する真空排気手段と、前記真空チャンバ内で成膜対象である基材を保持する保持部と、成膜ガスを含むプロセスガスを前記真空チャンバ内に供給するガス供給部と、前記基材周辺にグロー放電プラズマを生成させる電力を供給するプラズマ発生電源と、アーク蒸発源とを備え、プラズマCVD法により前記基材に皮膜を形成するプラズマCVD装置であって、
前記アーク蒸発源は、
アーク放電プラズマにより金属元素を蒸発する蒸発源と、
前記蒸発源と前記基材との間に設けられ、前記蒸発源周辺をグロー放電プラズマからの影響を受けないように覆う区画部材とを備え、
前記区画部材には蒸気開口部が設けられていて、
前記蒸気開口部には、グロー放電プラズマとアーク放電プラズマとを遮断する磁場が形成されていることを特徴とするプラズマCVD装置。 - 前記区画部材により区画された空間には、前記成膜ガスとは別の種類のガスが供給されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のプラズマCVD装置。
- 前記ガスは、不活性ガスであることを特徴とする、請求項3に記載のプラズマCVD装置。
- 前記ガスは、前記アーク蒸発源の蒸発材料と化合したときに絶縁性の化合物を生成しないガスであることを特徴とする、請求項3に記載のプラズマCVD装置。
- 前記磁場の磁束密度は、1mT〜10mTであることを特徴とする、請求項2に記載のプラズマCVD装置。
- 前記磁場は、前記アーク蒸発源で発生するアークスポットを走査するための磁場の形成手段によって、形成されることを特徴とする、請求項2または請求項6に記載のプラズマCVD装置。
- 前記区画部材の少なくとも一部は、前記磁場の形成手段における磁気回路を構成することを特徴とする、請求項7に記載のプラズマCVD装置。
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