JP6004575B2 - ブレーキ制御装置 - Google Patents

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本発明は、例えば自動車等の車両に好適に用いられるブレーキ制御装置に関する。
例えば、自動車等の車両に搭載されるブレーキ制御装置は、電動アクチュエータによりマスタシリンダを作動させてホイールシリンダへの液圧供給が可能な電動倍力装置(倍力機構)と、マスタシリンダとホイールシリンダとの間に設けられ該ホイールシリンダへのブレーキ液の供給が可能な液圧制御装置(液圧制御機構)とを備えている(例えば、特許文献1参照)。この場合、液圧制御装置は、電動倍力装置が故障していると判断すると、運転者のブレーキ操作に応じてホイールシリンダ内を加圧する、バックアップ制御を行う構成となっている。
特開2009−45982号公報
ところで、液圧制御装置が、電動倍力装置の故障と判断し、液圧制御装置によってホイールシリンダ内を加圧しているときに、電動倍力装置が故障から復帰すると、そのままでは、液圧制御装置と電動倍力装置との両方でホイールシリンダ内を加圧してしまう虞がある。
具体的には、電動倍力装置と液圧制御装置との両方のシステム起動を行える電力供給の開始、例えばイグニッションオンによる電力供給を、断線等により電動倍力装置が受けられず、液圧制御装置が先に受けてシステム起動した状態で、その後、電動倍力装置のみがシステム起動を行える起動信号、例えばブレーキランプスイッチ信号による電力供給の開始により、電動倍力装置がシステム起動したときに、液圧制御装置と電動倍力装置との両方からホイールシリンダに液圧を供給してしまう虞がある。
このような状態は、運転者に違和感を与える可能性があり、好ましくない。
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、液圧制御機構と倍力機構との両方でホイールシリンダに液圧が供給されることを抑制することができるブレーキ制御装置を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明のブレーキ制御装置は、車両のブレーキペダルによるブレーキ操作量を検出する操作量検出手段と、前記ブレーキ操作量に応じて電動アクチュエータによりマスタシリンダを作動させてホイールシリンダへの液圧供給が可能な倍力機構と、前記操作量検出手段が接続され、該操作量検出手段の検出値に応じて前記マスタシリンダによって液圧を発生させるべく前記電動アクチュエータを制御する第1のコントロールユニットと、前記マスタシリンダで発生する液圧を検出する圧力検出手段と、前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダとの間に設けられ、該ホイールシリンダへのブレーキ液の供給が可能な液圧制御機構と、前記圧力検出手段または前記操作量検出手段が接続され、前記液圧制御機構の作動を制御する第2のコントロールユニットと、を備えてなる。
そして、請求項1の発明は、前記第2のコントロールユニットは、前記第1のコントロールユニットと通信線を介して接続され、一の起動信号によりシステム起動し、該システム起動後に、前記第1のコントロールユニットの故障を判定したときに、前記圧力検出手段または前記操作量検出手段の検出値に基づいて前記液圧制御機構を作動させて前記ホイールシリンダへブレーキ液を供給するバックアップ制御を行い、前記第1のコントロールユニットは、前記一の起動信号または他の起動信号に応じてシステムを起動し、該システム起動後に、前記第2のコントロールユニットがバックアップ制御を行うようになっているときに、前記電動アクチュエータの制御を行わないようにすることを特徴としている。
本発明によれば、液圧制御機構と倍力機構との両方でホイールシリンダに液圧が供給されることを抑制することができ、運転者に違和感を与える可能性を低減することができる。
実施の形態によるブレーキ制御装置を示す全体構成図である。 実施の形態によるブレーキ制御装置の回路構成の概略を示す回路ブロック図である。 第1の実施の形態による第1のコントロールユニットによる制御処理を示す流れ図である。 第2のコントロールユニットによる制御処理を示す流れ図である。 システム起動時の倍力機構と液圧制御機構の時間変化の一例を示す特性線図である。 第2の実施の形態による第1のコントロールユニットによる制御処理を示す流れ図である。 第2のコントロールユニットによる制御処理を示す流れ図である。 システム起動時の倍力機構と液圧制御機構の時間変化の一例を示す特性線図である。 第3の実施の形態による第2のコントロールユニットによる制御処理を示す流れ図である。 停車した状態のシステム起動時の倍力機構と液圧制御機構の時間変化の一例を示す特性線図である。 停車した状態から発進、停車したときのシステム起動時の倍力機構と液圧制御機構の時間変化の一例を示す特性線図である。
以下、本発明の実施の形態によるブレーキ制御装置を、四輪自動車に搭載されるブレーキ制御装置を例に挙げて、添付図面に従って詳細に説明する。
図1ないし図5は、本発明の第1の実施の形態を示している。図1において、左,右の前輪1L,1Rと左,右の後輪2L,2Rとは、車両のボディを構成する車体(図示せず)の下側に設けられている。左,右の前輪1L,1Rには、それぞれ前輪側ホイールシリンダ3L,3Rが設けられ、左,右の後輪2L,2Rには、それぞれ後輪側ホイールシリンダ4L,4Rが設けられている。これらのホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rは、液圧式のディスクブレーキまたはドラムブレーキのシリンダを構成し、夫々の車輪(前輪1L,1Rおよび後輪2L,2R)毎に制動力を付与するものである。
ブレーキペダル5は、車体のフロントボード(図示せず)側に設けられている。ブレーキペダル5は、車両のブレーキ操作時に運転者によって図1中の矢示A方向に踏込み操作される。ブレーキペダル5には、ブレーキスイッチ6とブレーキセンサ7が設けられている。
ここで、ブレーキスイッチ6は、車両のブレーキ操作の有無を検出して、例えばブレーキランプ(図示せず)を点灯,消灯させるものである。この場合、ブレーキスイッチ6は、後述する第1のECU26に接続され、該第1のECU26に、ブレーキペダル5が踏まれたことを検出するブレーキランプスイッチ信号(ON・OFF信号)を出力する。なお、後述するように、ブレーキランプスイッチ信号のON信号(BSW信号)は、第1のECU26のシステムを起動(始動)する「他の起動信号」に相当する。
一方、操作量検出手段としてのブレーキセンサ(ストロークセンサ)7は、車両のブレーキペダル5によるブレーキ操作量を検出するものである。即ち、ブレーキセンサ7は、ブレーキペダル5の踏込み操作量をストローク量として検出し、その検出信号を後述のECU26に出力する。ブレーキペダル5の踏込み操作は、後述の電動倍力装置16を介してマスタシリンダ8に伝えられる。なお、操作量検出手段としては、ブレーキペダル5の踏込み操作量をストローク量として検出するストロークセンサに限るものではなく、ブレーキペダル5の踏込み力を検出する踏力センサであってもよい。
ここで、マスタシリンダ8は、一側が開口端となり他側が底部となって閉塞された有底筒状のシリンダ本体9を有している。このシリンダ本体9は、その開口端側が後述する電動倍力装置16のブースタハウジング17に複数の取付ボルト(図示せず)等を用いて着脱可能に固着されている。マスタシリンダ8は、シリンダ本体9と、第1のピストン(後述のブースタピストン18と入力ピストン19)および第2のピストン10と、第1の液圧室11Aと、第2の液圧室11Bと、第1の戻しばね12と、第2の戻しばね13とを含んで構成されている。
この場合、マスタシリンダ8は、前記第1のピストンが後述のブースタピストン18と入力ピストン19とにより構成され、シリンダ本体9内に形成される第1の液圧室11Aは、第2のピストン10とブースタピストン18(および入力ピストン19)との間に画成されている。第2の液圧室11Bは、シリンダ本体9の底部と第2のピストン10との間でシリンダ本体9内に画成されている。
第1の戻しばね12は、第1の液圧室11A内に位置してブースタピストン18と第2のピストン10との間に配設され、ブースタピストン18をシリンダ本体9の開口端側に向けて付勢している。第2の戻しばね13は、第2の液圧室11B内に位置してシリンダ本体9の底部と第2のピストン10との間に配設され、第2のピストン10を第1の液圧室11A側に向けて付勢している。
マスタシリンダ8のシリンダ本体9は、ブレーキペダル5の踏込み操作に応じてブースタピストン18(入力ピストン19)と第2のピストン10とがシリンダ本体9の底部に向かって変位するときに、第1,第2の液圧室11A,11B内のブレーキ液によりマスタシリンダ圧としての液圧を発生させる。一方、ブレーキペダル5の操作を解除した場合には、ブースタピストン18(および入力ピストン19)と第2のピストン10とが第1,第2の戻しばね12,13によりシリンダ本体9の開口部に向かって矢示B方向に変位していくときに、リザーバ14からブレーキ液の補給を受けながら第1,第2の液圧室11A,11B内の液圧を解除していく。
マスタシリンダ8のシリンダ本体9には、内部にブレーキ液が収容されている作動液タンクとしてのリザーバ14が設けられ、該リザーバ14は、シリンダ本体9内の液圧室11A,11Bにブレーキ液を給排する。また、マスタシリンダ8の第1,第2の液圧室11A,11B内に発生したマスタシリンダ圧としての液圧は、例えば一対のシリンダ側液圧配管15A,15Bを介して後述の液圧供給装置であるESC31に送られる。
車両のブレーキペダル5とマスタシリンダ8との間には、ブレーキペダル5の操作力を増大させる倍力機構としての電動倍力装置16が設けられている。この電動倍力装置16は、ブレーキ操作量に応じて後述の電動アクチュエータ20によりマスタシリンダ8を作動させて、ホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rへの液圧供給が可能となっている。即ち、電動倍力装置16は、ブレーキセンサ7の出力に基づいて電動アクチュエータ20を駆動制御することにより、マスタシリンダ8内に発生する液圧(即ち、マスタシリンダ圧)を制御する。
電動倍力装置16は、車体のフロントボードである車室前壁(図示せず)に固定して設けられるブースタハウジング17と、該ブースタハウジング17に移動可能(即ち、マスタシリンダ8の軸方向に進退移動可能)に設けられた駆動ピストンとしてのブースタピストン18と、該ブースタピストン18にブースタ推力を付与する後述の電動アクチュエータ20とを含んで構成されている。
ブースタピストン18は、マスタシリンダ8のシリンダ本体9内に開口端側から軸方向に摺動可能に挿嵌された筒状部材により構成されている。ブースタピストン18の内周側には、ブレーキペダル5の操作に従って直接的に押動され、マスタシリンダ8の軸方向(即ち、矢示A,B方向)に進退移動する軸部材からなる入力ピストン19が摺動可能に挿嵌されている。入力ピストン19は、ブースタピストン18と一緒にマスタシリンダ8の第1のピストンを構成し、シリンダ本体9内は、第2のピストン10とブースタピストン18および入力ピストン19との間に第1の液圧室11Aが画成されている。
ブースタハウジング17は、後述の減速機構23等を内部に収容する筒状の減速機ケース17Aと、該減速機ケース17Aとマスタシリンダ8のシリンダ本体9との間に設けられブースタピストン18を軸方向に摺動変位可能に支持した筒状の支持ケース17Bと、減速機ケース17Aを挟んで支持ケース17Bとは軸方向の反対側(軸方向一側)に配置され減速機ケース17Aの軸方向一側の開口を閉塞する段付筒状の蓋体17Cとにより構成されている。減速機ケース17Aの外周側には、後述の電動モータ21を固定的に支持するための支持板17Dが設けられている。
入力ピストン19は、蓋体17C側からブースタハウジング17内に挿入され、ブースタピストン18内を第1の液圧室11Aに向けて軸方向に延びている。入力ピストン19の先端側(軸方向他側)端面は、ブレーキ操作時に第1の液圧室11A内に発生する液圧をブレーキ反力として受圧し、入力ピストン19はこれをブレーキペダル5に伝達する。これにより、車両の運転者にはブレーキペダル5を介して適正な踏み応えが与えられ、良好なペダルフィーリング(ブレーキの効き)を得ることができる。この結果、ブレーキペダル5の操作感を向上することができ、ペダルフィーリング(踏み応え)を良好に保つことができる。
電動倍力装置16の電動アクチュエータ20は、ブースタハウジング17の減速機ケース17Aに支持板17Dを介して設けられた電動モータ21と、該電動モータ21の回転を減速して減速機ケース17A内の筒状回転体22に伝えるベルト等の減速機構23と、筒状回転体22の回転をブースタピストン18の軸方向変位(進退移動)に変換するボールネジ等の直動機構24とにより構成されている。ブースタピストン18と入力ピストン19は、それぞれの前端部(軸方向他側の端部)をマスタシリンダ8の第1の液圧室11Aに臨ませ、ブレーキペダル5から入力ピストン19に伝わる踏力(推力)と電動アクチュエータ20からブースタピストン18に伝わるブースタ推力とにより、マスタシリンダ8内にブレーキ液圧を発生させる。
即ち、電動倍力装置16のブースタピストン18は、後述する第1のECU26からの出力(給電)に基づいて電動アクチュエータ20により駆動され、マスタシリンダ8内にブレーキ液圧(マスタシリンダ圧)を発生させるポンプ機構を構成している。また、ブースタハウジング17の支持ケース17B内には、ブースタピストン18を制動解除方向(図1中の矢示B方向)に常時付勢する戻しばね25が設けられている。ブースタピストン18は、ブレーキ操作の解除時に電動モータ21が逆向きに回転されると共に、戻しばね25の付勢力により図1に示す初期位置まで矢示B方向に戻されるものである。
電動モータ21は、例えばDCブラシレスモータを用いて構成され、電動モータ21には、レゾルバと呼ばれる回転センサ21Aが設けられている。この回転センサ21Aは、電動モータ21(モータ軸)の回転位置を検出し、その検出信号を後述する第1のECU26に出力する。また、回転センサ21Aは、電動モータ21の回転変位を検出し、この回転変位に基づいて車体に対するブースタピストン18の絶対変位を検出する回転検出手段としての機能も兼ね備えている。
さらに、回転センサ21Aは、ブレーキセンサ7と共に、ブースタピストン18と入力ピストン19との相対変位量を検出する変位検出手段を構成し、これらの検出信号は、第1のECU26に送出される。なお、前記回転検出手段としては、レゾルバ等の回転センサ21Aに限らず、絶対変位(角度)を検出できる回転型のポテンショメータ等により構成してもよい。減速機構23は、ベルト等に限らず、例えば歯車減速機構等を用いて構成してもよい。
第1のコントロールユニットとしての第1のECU26は、図2に示すように、マイクロコンピュータ(CPU)26Aと複数の電子回路等とからなり、電動倍力装置16の電動アクチュエータ20を電気的に駆動制御する電動倍力装置用コントローラ(制御装置)である。この場合、第1のECU26は、CPU26Aにより制御されるインバータ回路26Bを有しており、このインバータ回路26Bからの電流供給により電動モータ21が制御される。また、第1のECU26は、メモリ26Cを有し、該メモリ26C内には、後述する図3に示す倍力制御の要否を判定する処理プログラムや制御のためのデータ等が格納されている。
第1のECU26のCPU26Aには、図示せぬインターフェース回路を介して、ブレーキペダル5の操作の有無を検出するブレーキスイッチ6、ブレーキ操作量(ブレーキペダル5の操作量または踏力)を検出するブレーキセンサ7、及び、電動モータ21の回転センサ21Aが接続されている。また、CPU26Aには、例えばL−CANと呼ばれる通信が可能な車載の通信線27が通信回路26Dを介して接続され、また、車両に搭載されたV−CANと呼ばれるシリアル通信網である車両データバス28へCAN回路26Eを介して接続されている。
第1のECU26は、電源ライン29と接続され、該電源ライン29を通じてバッテリBからの電力が給電される。詳細には、図2に示すように、電源ライン29からの電力は、CPU26Aによりオフ制御されるフェールセーフリレー26Fを介してインバータ回路26Bに供給される。また、電源ライン29からの電力は、オア回路で構成される起動判定回路26Gによりオンオフ制御されるECU電源リレー26Hを介して、CPU26Aを作動させるための電圧に、例えば、12Vの車両電源を5Vに変換する電源回路26Jに供給され、電源回路26JからCPU26Aや各回路、センサへの給電が行われる。
上記ECU電源リレー26Hが通電状態となり、CPU26Aへの通電が開始されると、第1のECU26のシステムが起動(始動)することになる。ECU電源リレー26Hの通電を制御する起動判定回路26Gには、イグニッションスイッチからのイグニッションオン信号(IGN信号)と、ブレーキスイッチ6からのブレーキランプスイッチ信号のON信号(BSW信号)と、CAN回路26Eからのウェイクアップ信号とが入力されるようになっており、起動判定回路26Gは、いずれかの信号の入力を受けることで、ECU電源リレー26Hを通電状態に制御する。ここで、イグニッションオン信号は、車両を起動(始動、スタート、電源ON)するときに、車両の起動信号として信号線を介して送信(通電)される。即ち、イグニッションオン信号は、車両を起動すべく、例えば運転者が運転席近傍のスタートボタン装置またはスタートキー装置(いずれも図示せず)を操作したときに、これらスタートボタン装置またはスタートキー装置から第1のECU26や後述の第2のECU33等に送信される。ここで、後述するように、イグニッションオン信号(IGN信号)は、車両を起動(始動)する起動信号、即ち、第1のECU26と第2のECU33のシステムを起動する「一の起動信号」に相当する。また、ブレーキランプスイッチ信号のON信号(BSW信号)は、第1のECU26のシステムを起動(始動)する「他の起動信号」に相当する。この場合、第1のECU26は、信号線を介して入力される「一の起動信号」としての車両のイグニッションオン信号、または、ブレーキペダル5が踏まれたことを検出するブレーキスイッチ6から入力される「他の起動信号」としてのブレーキランプスイッチ信号(ブレーキON信号)に応じて、システムの起動(始動)が行われる。
圧力検出手段としての液圧センサ30は、マスタシリンダ8で発生する液圧を検出するものである。即ち、液圧センサ30は、例えばシリンダ側液圧配管15A内の液圧を検出するもので、マスタシリンダ8からシリンダ側液圧配管15Aを介して後述のESC31に供給されるブレーキ液圧を検出する。液圧センサ30は、後述の第2のECU33から電力受給すると共に、検出値を第2のECU33に出力するように、第2のECU33と電気的に接続される。液圧センサ30による検出信号は、第2のECU33から通信線27を介して第1のECU26へ通信により送られる。
第1のECU26は、電動モータ21、車載の通信線27および車両データバス28等に接続されている。そして、第1のECU26は、ブレーキセンサ7の検出値等に応じて、マスタシリンダ8によって液圧を発生させるべく、電動アクチュエータ20を制御する。より具体的には、第1のECU26は、ブレーキセンサ7、液圧センサ30からの検出信号に従って、電動倍力装置16によりマスタシリンダ8内に発生させるブレーキ液圧を可変に制御すると共に、電動倍力装置16が正常に動作しているか否か等を判別するものである。
ここで、電動倍力装置16においては、ブレーキペダル5が操作されると、マスタシリンダ8のシリンダ本体9内に向けて入力ピストン19が前進し、このときの動きがブレーキセンサ7によって検出される。第1のECU26は、ブレーキセンサ7からの検出信号に基づいて電動モータ21に給電して該電動モータ21を回転駆動し、その回転が減速機構23を介して筒状回転体22に伝えられると共に、筒状回転体22の回転は、直動機構24によりブースタピストン18の軸方向変位に変換される。
これにより、ブースタピストン18は、マスタシリンダ8のシリンダ本体9内に向けて前進方向に変位し、ブレーキペダル5から入力ピストン19に付与される踏力(推力)と電動アクチュエータ20からブースタピストン18に付与されるブースタ推力とに応じたブレーキ液圧がマスタシリンダ8の第1,第2の液圧室11A,11B内に発生する。また、第1のECU26は、液圧センサ30からの検出信号を通信線27から受取ることにより、マスタシリンダ8に発生した液圧を監視することができ、電動倍力装置16が正常に動作しているか否かを判別することができる。
次に、車両の各車輪(前輪1L,1Rおよび後輪2L,2R)側に配設されたホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rとマスタシリンダ8との間に設けられた液圧供給装置31(以下、ESC31という)について説明する。
液圧制御機構としてのESC31は、マスタシリンダ8とホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rとの間に設けられ、該ホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rへのブレーキ液の供給が可能なものである。即ち、ESC31は、電動倍力装置16によりマスタシリンダ8(第1,第2の液圧室11A,11B)内に発生したマスタシリンダ圧としての液圧を、車輪毎のホイールシリンダ圧として可変に制御して、各車輪のホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rに個別に供給する。
より具体的には、ESC31は、マスタシリンダ8からシリンダ側液圧配管15A,15B等を介してホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rに向けて供給するブレーキ液圧が不足する場合、または各種のブレーキ制御(例えば、前輪1L,1R、後輪2L,2R毎に制動力を配分する制動力配分制御、アンチロックブレーキ制御、車両安定化制御等)をそれぞれ行う場合に、必要なブレーキ液圧を補償してホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rに供給するブレーキアシスト装置を構成するものである。
ここで、ESC31は、マスタシリンダ8(第1,第2の液圧室11A,11B)からシリンダ側液圧配管15A,15Bを介して出力される液圧を、ブレーキ側配管部32A,32B,32C,32Dを介してホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rに分配、供給する。これにより、前述の如く車輪(前輪1L,1R、後輪2L,2R)毎にそれぞれ独立した制動力が個別に付与される。ESC31は、後述の各制御弁39,39′,40,40′,41,41′,44,44′,45,45′,52,52′と、液圧ポンプ46,46′を駆動する電動モータ47等とを含んで構成されている。
第2のコントロールユニットとしての第2のECU33は、ESC31の作動を制御するものである。即ち、第2のECU33は、図2に示すように、第1のECU26と同様にマイクロコンピュータ(CPU)33Aと複数の電子回路等からなり、ESC31を電気的に駆動制御する液圧供給装置用コントローラ(制御装置)である。この場合、第2のECU33は、メモリ33Bを有し、該メモリ内33Bには、後述する図4に示すホイールシリンダへのブレーキ液の供給制御(バックアップ制御モード)の要否を判定する処理プログラムが格納されている。
第2のECU33のCPU33Aには、図示せぬインターフェース回路を介して、液圧センサ30、後述の車輪速センサ34、各制御弁39,39′,40,40′,41,41′,44,44′,45,45′,52,52′、電動モータ47が接続されている。また、第2のECU33のCPU33Aには、通信回路33Cを介して通信線27(L−CAN)が接続され、CAN回路33Dを介して車両データバス28(L−CAN)が接続されている。
また、第2のECU33は、電源ライン29と接続され、該電源ライン29を通じてバッテリBからの電力が給電される。詳細には、図2に示すように、電源ライン29からの電力は、ECU電源リレー33Eを介して、CPU33Aを作動させるための電圧に、例えば、12Vの車両電源を5Vに変換する電源回路33Fに供給され、電源回路33FからCPU33Aや各回路、液圧センサ30や各センサへの給電が行われる。上記ECU電源リレー33Eが通電状態となり、CPU33Aへの通電が開始されると、第2のECU33のシステムが起動(始動)することになる。ECU電源リレー33Eは、イグニッションスイッチからのイグニッションオン信号(IGN信号)が入力されるようになっており、イグニッションオン信号(IGN信号)の入力(通電)を受けることで通電状態となる。ここで、イグニッションオン信号は、車両を起動(始動、スタート、電源ON)するときに、車両の起動信号として信号線を介して送信(通電)される。即ち、イグニッションオン信号は、車両を起動すべく、例えば運転者が運転席近傍のスタートボタン装置またはスタートキー装置(いずれも図示せず)を操作したときに、これらスタートボタン装置またはスタートキー装置から第1のECU26や第2のECU33等に送信(通電)される。ここで、イグニッションオン信号(IGN信号)は、車両を起動(始動)する起動信号、即ち、第1のECU26と第2のECU33のシステムを起動する「一の起動信号」に相当する。
さらに、第2のECU33には、車輪1L,1R,2L,2Rの回転速度(車輪速)を検出する車輪速センサ34(図1では、車輪2R用の車輪速センサ34のみを表し、残りの車輪1L,1R,2L用の車輪速センサは省略)が接続されている。第2のECU33は、車輪速センサ34の検出値(検出信号)に応じて、車輪1L,1R,2L,2Rのロックを防止するアンチロックブレーキ制御等の必要な制御を行う。
なお、本実施の形態では、図1に示すように、第2のECU33には、圧力検出手段としての液圧センサ30が接続されている。しかし、これに限らず、図1中に破線Lで示すように、第2のECU33に、操作量検出手段としてのブレーキセンサ7を接続する構成としてもよい。この場合、ブレーキセンサ7は、第2のECU33に、直接、または、第1のECU26以外の別のコントロールユニット(図示せず)を介して接続することができる。何れにしても、第2のECU33には、圧力検出手段としての液圧センサ30または操作量検出手段としてのブレーキセンサ7を接続する。
第2のECU33は、ESC31の各制御弁39,39′,40,40′,41,41′,44,44′,45,45′,52,52′および電動モータ47等を後述の如く個別に駆動制御する。これによって、第2のECU33は、ブレーキ側配管部32A〜32Dからホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rに供給するブレーキ液圧を減圧、保持、増圧または加圧する制御を、ホイールシリンダ3L,3R、4L,4R毎に個別に行うものである。
即ち、第2のECU33は、ESC31を作動制御することにより、例えば車両の制動時に接地荷重等に応じて各車輪1L,1R,2L,2Rに適切に制動力を配分する制動力配分制御、制動時に各車輪1L,1R,2L,2Rの制動力を自動的に調整して車輪1L,1R,2L,2Rのロックを防止するアンチロックブレーキ制御、走行中の車輪1L,1R,2L,2Rの横滑りを検知してブレーキペダル5の操作量に拘わらず各車輪1L,1R,2L,2Rに付与する制動力を適宜自動的に制御しつつ、アンダーステア及びオーバーステアを抑制して車両の挙動を安定させる車両安定化制御、坂道(特に上り坂)において制動状態を保持して発進を補助する坂道発進補助制御、発進時等において車輪1L,1R,2L,2Rの空転を防止するトラクション制御、先行車両に対して一定の車間を保持する車両追従制御、走行車線を保持する車線逸脱回避制御、車両前方または後方の障害物との衡突を回避する障害物回避制御等を実行することができる。
液圧制御機構としてのESC31は、マスタシリンダ8の一方の出力ポート(即ち、シリンダ側液圧配管15A)に接続されて左前輪(FL)側のホイールシリンダ3Lと右後輪(RR)側のホイールシリンダ4Rとに液圧を供給する第1液圧系統35と、他方の出力ポート(即ち、シリンダ側液圧配管15B)に接続されて右前輪(FR)側のホイールシリンダ3Rと左後輪(RL)側のホイールシリンダ4Lとに液圧を供給する第2液圧系統35′との2系統の液圧回路を備えている。ここで、第1液圧系統35と第2液圧系統35′とは、同様な構成を有しているため、以下の説明は第1液圧系統35についてのみ行い、第2液圧系統35′については各構成要素に符号に「′」を付し、それぞれの説明を省略する。
ESC31の第1液圧系統35は、シリンダ側液圧配管15Aの先端側に接続されたブレーキ管路36を有し、ブレーキ管路36は、第1管路部37および第2管路部38の2つに分岐して、ホイールシリンダ3L,4Rにそれぞれ接続されている。ブレーキ管路36および第1管路部37は、ブレーキ側配管部32Aと共にホイールシリンダ3Lに液圧を供給する管路を構成し、ブレーキ管路36および第2管路部38は、ブレーキ側配管部32Dと共にホイールシリンダ4Rに液圧を供給する管路を構成している。
ブレーキ管路36には、ブレーキ液圧の供給制御弁39が設けられ、該供給制御弁39は、ブレーキ管路36を開,閉する常開の電磁切換弁により構成されている。第1管路部37には増圧制御弁40が設けられ、該増圧制御弁40は、第1管路部37を開,閉する常開の電磁切換弁により構成されている。第2管路部38には増圧制御弁41が設けられ、該増圧制御弁41は、第2管路部38を開,閉する常開の電磁切換弁により構成されている。
一方、ESC31の第1液圧系統35は、ホイールシリンダ3L,4R側と液圧制御用リザーバ51をそれぞれ接続する第1,第2の減圧管路42,43を有し、これらの減圧管路42,43には、それぞれ第1,第2の減圧制御弁44,45が設けられている。第1,第2の減圧制御弁44,45は、減圧管路42,43をそれぞれ開,閉する常閉の電磁切換弁により構成されている。
また、ESC31は、液圧源である液圧発生手段としての液圧ポンプ46を備え、該液圧ポンプ46は電動モータ47により回転駆動される。ここで、電動モータ47は、第2のECU33からの給電により駆動され、給電停止には液圧ポンプ46と一緒に回転停止される。液圧ポンプ46の吐出側は、逆止弁48を介してブレーキ管路36のうち供給制御弁39よりも下流側となる位置(即ち、第1管路部37と第2管路部38とが分岐する位置)に接続されている。液圧ポンプ46の吸込み側は、逆止弁49,50を介して液圧制御用リザーバ51に接続されている。
液圧制御用リザーバ51は、余剰のブレーキ液を一時的に貯留するために設けられ、ブレーキシステム(ESC31)のABS制御時に限らず、これ以外のブレーキ制御時にもホイールシリンダ3L,4Rのシリンダ室(図示せず)から流出してくる余剰のブレーキ液を一時的に貯留するものである。また、液圧ポンプ46の吸込み側は、逆止弁49および常閉の電磁切換弁である加圧制御弁52を介してマスタシリンダ8のシリンダ側液圧配管15A(即ち、ブレーキ管路36のうち供給制御弁39よりも上流側となる位置)に接続されている。
ESC31を構成する各制御弁39,39′,40,40′,41,41′,44,44′,45,45′,52,52′、および、液圧ポンプ46,46′を駆動する電動モータ47は、第2のECU33からの給電に従ってそれぞれの動作制御が予め決められた手順で行われる。
即ち、ESC31の第1液圧系統35は、運転者のブレーキ操作による通常の動作時に、電動倍力装置16によってマスタシリンダ8で発生した液圧を、ブレーキ管路36および第1,第2管路部37,38を介してホイールシリンダ3L,4Rに直接供給する。例えば、アンチスキッド制御等を実行する場合は、増圧制御弁40,41を閉じてホイールシリンダ3L,4Rの液圧を保持し、ホイールシリンダ3L,4Rの液圧を減圧するときには、減圧制御弁44,45を開いてホイールシリンダ3L,4Rの液圧を液圧制御用リザーバ51に逃がすように排出する。
また、車両走行時の安定化制御(横滑り防止制御)等を行うため、ホイールシリンダ3L,4Rに供給する液圧を増圧するときには、供給制御弁39を閉弁した状態で電動モータ47により液圧ポンプ46を作動させ、該液圧ポンプ46から吐出したブレーキ液を第1,第2管路部37,38を介してホイールシリンダ3L,4Rに供給する。このとき、加圧制御弁52が開弁されていることにより、マスタシリンダ8側から液圧ポンプ46の吸込み側へとリザーバ14内のブレーキ液が供給される。
このように、第2のECU33は、車両運転情報等に基づいて供給制御弁39、増圧制御弁40,41、減圧制御弁44,45、加圧制御弁52および電動モータ47(即ち、液圧ポンプ46)の作動を制御し、ホイールシリンダ3L,4Rに供給する液圧を適宜に保持したり、減圧または増圧したりする。これによって、前述した制動力分配制御、車両安定化制御、ブレーキアシスト制御、アンチスキッド制御、トラクション制御、坂道発進補助制御等のブレーキ制御が実行される。
一方、電動モータ47(即ち、液圧ポンプ46)を停止した状態で行う通常の制動モードでは、供給制御弁39および増圧制御弁40,41を開弁させ、減圧制御弁44,45および加圧制御弁52を閉弁させる。この状態で、ブレーキペダル5の踏込み操作に応じてマスタシリンダ8の第1のピストン(即ち、ブースタピストン18、入力ピストン19)と第2のピストン10とがシリンダ本体9内を軸方向に変位するときに、第1,第2の液圧室11A内に発生したブレーキ液圧が、シリンダ側液圧配管15A側からESC31の第1液圧系統35、ブレーキ側配管部32A,32Dを介してホイールシリンダ3L,4Rに供給される。第2の液圧室11B内に発生したブレーキ液圧は、シリンダ側液圧配管15B側から第2液圧系統35′、ブレーキ側配管部32B,32Cを介してホイールシリンダ3R,4Lに供給される。
また、第1,第2の液圧室11A,11B内に発生したブレーキ液圧(即ち、液圧センサ30により検出したシリンダ側液圧配管15A内の液圧)が不十分なときに行うブレーキアシストモードでは、加圧制御弁52と増圧制御弁40,41とを開弁させ、供給制御弁39および減圧制御弁44,45を適宜開,閉弁させる。この状態で、電動モータ47により液圧ポンプ46を作動させ、該液圧ポンプ46から吐出するブレーキ液を第1,第2管路部37,38を介してホイールシリンダ3L,4Rに供給する。これにより、マスタシリンダ8側で発生するブレーキ液圧と共に、液圧ポンプ46から吐出するブレーキ液によってホイールシリンダ3L,4Rによる制動力を発生することができる。
さらに、電動倍力装置16が故障した場合には、運転者のブレーキ操作に応じて変化する液圧センサ30の検出信号(または、ブレーキセンサ7が第2のECU33に接続されている場合はブレーキセンサ7の検出信号)に基づいて、電動モータ47により液圧ポンプ46を作動させ、液圧ポンプ46、46′から吐出するブレーキ液によってホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rを加圧する(以下、説明上、ホイールシリンダを倍力する、と表現する)ことができる。
なお、液圧ポンプ46としては、例えばプランジャポンプ、トロコイドポンプ、ギヤポンプ等の公知の液圧ポンプを用いることができるが、車載性、静粛性、ポンプ効率等を考慮するとギヤポンプとすることが望ましい。電動モータ47としては、例えばDCモータ、DCブラシレスモータ、ACモータ等の公知のモータを用いることができるが、本実施の形態においては、車載性等の観点からDCモータとしている。
また、ESC31の各制御弁39,40,41,44,45,52は、その特性を夫々の使用態様に応じて適宜設定することができるが、このうち供給制御弁39および増圧制御弁40,41を常開弁とし、減圧制御弁44,45および加圧制御弁52を常閉弁とすることにより、第2のECU33からの給電がない場合にも、マスタシリンダ8からホイールシリンダ3L〜4Rに液圧を供給することができる。従って、ブレーキ装置のフェイルセーフおよび制御効率の観点から、このような構成とすることが望ましいものである。
車両に搭載された車両データバス28には、電力充電用の回生協調制御装置53(図1参照)が接続されている。回生協調制御装置53は、第1,第2のECU26,33と同様にマイクロコンピュータ等からなり、車両の減速時および制動時等に車輪の回転による慣性力を利用して、車両駆動用の電動モータ(図示せず)を制御することにより、運動エネルギを電力として回収しつつ制動力を得るものである。回生協調制御装置53は、車両データバス28を介して第1のECU26と第2のECU33とに接続されている。また、回生協調制御装置53は、電源ライン29と接続され、該電源ライン29を通じてバッテリBからの電力が給電される。
ところで、電動倍力装置16が故障し、ESC31がホイールシリンダ3L,3R、4L,4R内を加圧(倍力)しているときに、電動倍力装置16が故障から復帰すると、そのままでは、ESC31と電動倍力装置16との両方でホイールシリンダ3L,3R、4L,4R内を加圧してしまう虞がある。
具体的には、電動倍力装置16とESC31との両方のシステム起動を行える一の起動信号、即ち、信号線を介して第1のECU26と第2のECU33とのそれぞれに入力されるイグニッションオン信号(IGN信号)を、第1のECU26(の起動判定回路26G)に接続される信号線の断線、若しくは、第1のECU26の起動判定回路26Gの故障等により、第1のECU26(電動倍力装置16)のみが受けられず、第2のECU33(ESC31)のみが先に受けてシステム起動する場合がある。この場合は、第2のECU33は、未だ起動していない第1のECU26を故障(未起動)と判定し、圧力検出手段としての液圧センサ30、または、操作量検出手段としてのブレーキセンサ7からの検出値に応じて、ESC31を作動させて該ESC31によりブレーキ液を供給してホイールシリンダ3L,3R、4L,4R内を加圧(倍力)する後述のバックアップ制御モードになる。
その後、第1のECU26(電動倍力装置16)のみがシステム起動を行える他の起動信号、即ち、ブレーキスイッチ6から入力されるブレーキランプスイッチ信号(BSW信号)により、第1のECU26(電動倍力装置16)がシステム起動すると、そのままでは、ESC31と電動倍力装置16との両方で、ホイールシリンダ3L,3R、4L,4R内に液圧が供給される虞がある。このような状態は、運転者に違和感を与える可能性があり、好ましくない。
そこで、本実施の形態では、電動倍力装置16を制御する第1のECU26と、ESC31を制御する第2のECU33とを、次のように構成している。即ち、第1のECU26は、信号を通じて入力されるイグニッションオン信号またはブレーキスイッチ6から入力されるブレーキランプスイッチ信号に応じてシステムを起動するものである。一方、第2のECU33は、ブレーキランプスイッチ信号の入力はなく、信号線を介して入力されるイグニッションオン信号によりシステム起動するものである。また、第2のECU33は、第1のECU26と通信線27を介して接続されている。
そして、第2のECU33は、システム起動後に、通信線27を介して第1のECU26が故障しているか否かの判定を行う。具体的には、第2のECU33は、例えば通信線27を介して第1のECU26と通信しようとし、該第1のECU26からの所定の信号(正常である旨の信号)を受信できない場合に、故障と判定することができる。従って、第1のECU26(の起動判定回路26G)に接続される信号線の断線、若しくは、第1のECU26の起動判定回路26Gの故障等により、第1のECU26が起動せずに、第2のECU33のみが起動した場合は、第2のECU33は、第1のECU26から所定の信号を受信できないため、第1のECU26が故障している(起動していない、通信できない)と判定する。
そして、第2のECU33は、システム起動後に、第1のECU26が故障であると判定したときは、液圧センサ30の検出値(または、ブレーキセンサ7が第2のECU33に接続されている場合はブレーキセンサ7の検出値)に基づいてESC31を作動させ、ホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rへブレーキ液を供給(倍力)するバックアップ制御を行う(以下、この制御を行っている状態をバックアップ制御モードという)。
一方、第1のECU26は、システム起動後に、第2のECU33がバックアップ制御モード中は、電動アクチュエータ20の制御を行わないようにする(電動アクチュエータ20の制御を禁止する)。具体的には、第1のECU26は、通信線27を介して第2のECU33と通信し、第2のECU33がバックアップ制御モード中か否かを判定する。そして、第1のECU26は、第2のECU33がバックアップ制御を行っていると判定した場合は、電動アクチュエータ20の制御を禁止し、電動倍力装置16による倍力制御を行わないようにする。
これにより、第1のECU26に先行して第2のECU33が起動し、ESC31でホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rへの倍力を行うバックアップ制御モード中に、その後第1のECU26が起動しても、電動倍力装置16の電動モータ21を作動させることによるホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rへの倍力作動は禁止される。この結果、ESC31と電動倍力装置16との両方でホイールシリンダ3L,3R、4L,4R内を加圧することを抑制することができる。
第1の実施の形態によるブレーキ制御装置は、上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
まず、車両の運転者がブレーキペダル5を踏込み操作すると、これにより入力ピストン19が矢示A方向に押込まれると共に、ブレーキセンサ7からの検出信号が第1のECU26に入力される。第1のECU26は、その検出値に応じて電動倍力装置16の電動アクチュエータ20を作動制御する。即ち、第1のECU26は、ブレーキセンサ7からの検出信号に基づいて、電動モータ21への給電を行い、該電動モータ21を回転駆動する。
電動モータ21の回転は、減速機構23を介して筒状回転体22に伝えられると共に、筒状回転体22の回転は、直動機構24によりブースタピストン18の軸方向変位に変換される。これにより、電動倍力装置16のブースタピストン18は、マスタシリンダ8のシリンダ本体9内に向けて前進方向に変位し、ブレーキペダル5から入力ピストン19に付与される踏力(推力)と電動アクチュエータ20からブースタピストン18に付与されるブースタ推力とに応じたブレーキ液圧がマスタシリンダ8の第1,第2の液圧室11A,11B内に発生する。
次に、各車輪(前輪1L,1Rおよび後輪2L,2R)側のホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rとマスタシリンダ8との間に設けられたESC31は、電動倍力装置16によりマスタシリンダ8(第1,第2の液圧室11A,11B)内に発生したマスタシリンダ圧としての液圧を、シリンダ側液圧配管15A,15BからESC31内の液圧系統35,35′およびブレーキ側配管部32A,32B,32C,32Dを介してホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rへと可変に制御しつつ、車輪毎のホイールシリンダ圧として分配して供給する。これにより、車両の車輪(各前輪1L,1R、各後輪2L,2R)毎にホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rを介して適正な制動力が付与される。
また、ESC31を制御する第2のECU33は、電動モータ47に給電して液圧ポンプ46,46′を作動し、各制御弁39,39′,40,40′,41,41′,44,44′,45,45′,52,52′を選択的に開,閉弁する。これにより、制動力配分制御、アンチロックブレーキ制御、車両安定化制御、坂道発進補助制御、トラクション制御、車両追従制御、車線逸脱回避制御、障害物回避制御等を実行することができる。
次に、ESC31と電動倍力装置16との両方からの液圧供給が行われることを抑制すべく、第1のECU26で行われる処理と、第2のECU33で行われる処理について、図3および図4の流れ図を用いて説明する。なお、図3の流れ図は、電動倍力装置16(の電動アクチュエータ20)を制御する第1のECU26の処理を示し、図4の流れ図は、ESC31の作動を制御する第2のECU33の処理を示している。また、これらの処理は、電動倍力装置16またはESC31の作動状態を判定するための処理であり、電動モータ21,47等によりホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rの液圧を制御する処理は、別途行われるようになっており、その詳細の説明は省略する。
まず、図3を参照しつつ、第1のECU26(電動倍力装置16)で行われる処理について説明する。まず、図3においては、説明の都合上、第1のECU26への電力の供給(待機電力の供給、アクセサリオン、ブレーキペダルの操作開始)等により、図3の処理動作がスタートする起動条件を示すため、ステップ1とステップ2とを記載している。ステップ1で、イグニッションがオンであるか否か、換言すれば、イグニッションオン信号が入力されたか否か、即ち、運転者が運転席近傍のスタートボタン装置またはスタートキー装置を操作することにより、これらスタートボタン装置またはスタートキー装置から(図示しない車両制御装置等を介して)車両の起動信号となるイグニッションオン信号が出力され、該イグニッションオン信号が第1のECU26に入力されたか否かを表している。
ステップ1で、「NO」、即ち、イグニッションオン信号が入力されていない場合は、ステップ2に進む。一方、ステップ1で、「YES」、即ち、イグニッションオン信号が入力された場合は、第1のECU26がシステム起動されるので、第1のECU26はステップ3の処理を開始する。ステップ2では、ブレーキスイッチ6がオンであるか否か、換言すれば、ブレーキランプスイッチ信号が入力されたか否か、即ち、運転者がブレーキペダル5を操作する(踏込む)ことにより、ブレーキスイッチ6からのブレーキランプスイッチ信号が第1のECU26に入力されたか否かを表している。
ステップ2で、「NO」、即ち、ブレーキランプスイッチ信号が入力されていない場合は、ステップ1の前に戻り、ステップ1からの起動条件を繰り返す。一方、ステップ2で、「YES」、即ち、ブレーキランプスイッチ信号が入力された場合は、第1のECU26がシステム起動されるので、第1のECU26はステップ3の処理を開始する。
これにより、第1のECU26(電動倍力装置16)は、イグニッションオン信号(一の起動信号)またはブレーキランプスイッチ信号(他の起動信号)に応じて、システムを起動する構成となっている。即ち、例えば第1のECU26に接続される信号線の断線、若しくは、第1のECU26の起動判定回路26Gの故障等により、第1のECU26にイグニッションオン信号が入力されない場合でも、運転者がブレーキ操作をすることによりブレーキランプスイッチ信号が第1のECU26に入力されると、第1のECU26(電動倍力装置16)の起動が行われる。
ステップ3では、第1のECU26(電動倍力装置16)の初期処理を行い、この初期処理の結果、電動モータ21を作動させて倍力制御が可能である場合には、ステップ4に進む。上記初期処理では、例えば、電動倍力装置16の駆動回路(インバータ回路26B)が正常に動作するかの確認、ブレーキセンサ7からの検出信号の制御原点補正等、上記倍力制御を行うための準備、及び上記倍力制御が可能か否かの診断を実施する。この初期処理において倍力制御が不可能と判断した場合には、ステップ5に進む。
ステップ4では、ESC31がホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rの倍力を行うバックアップ制御モードであるか否かを判定する。即ち、第1のECU26は、例えば第2のECU33と通信線27を介して通信し、第2のECU33によりESC31でホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rの倍力を行うバックアップ制御モード中であるか否かを判定する。なお、ESC31でホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rの倍力(以下、ESC倍力という)を行うバックアップ制御モード中であるか否かの情報は、車両データバス28を介して受信してもよいし、通信線27と車両データバス28との両方で受信するようにしてもよい。ステップ4で、「YES」、即ち、ESC倍力が可能なバックアップ制御モードであると判定された場合は、これ以降、ESC倍力を行うバックアップ制御モードを継続すべく、ステップ5で、第1のECU26から第2のECU33へESC31によるESC倍力要求を出力し、続くステップ6で、第1のECU26の制御(電動倍力装置16の電動モータ21の作動)による倍力作動を不許可に、例えば、フェールセーフリレー26Fによるインバータ回路26Bへの通電を遮断する。そして、リターンを介してステップ1に戻り、ステップ1からの処理を繰り返す。
一方、ステップ4で、「NO」、即ち、バックアップ制御モード中ではないと判定された場合は、ステップ7に進み、第1のECU26(電動倍力装置16)による倍力作動を許可する。そして、リターンを介してステップ1に戻り、ステップ1からの処理を繰り返す。これにより、第1のECU26は、第2のECU33によりESC倍力を行うバックアップ制御モードとなっているときに、電動倍力装置16の電動モータ21の作動による倍力作動を行うことを禁止することができ、電動倍力装置16とESC31との両方で液圧供給してしまうことを抑制することができる。
次に、図4の特性線図を参照しつつ、第2のECU33(ESC31)で行われる処理について説明する。ステップ11に示すように、第2のECU33への電力の供給(待機電力の供給、アクセサリオン)、即ち、イグニッションオン信号が入力されると、第2のECU33の処理動作がスタートして、ステップ12の処理を開始する。
ステップ12では、第2のECU33(ESC31)の初期処理を行い、この初期処理の結果、電動モータ47等に異常がなく、ホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rへのブレーキ液の供給が可能である場合には、ステップ14に進む。上記初期処理では、例えば、ESC31の電動モータ47が正常に動作するかの確認、液圧センサ30からの検出信号の原点補正等、ESC31によるブレーキ液の供給制御(ESC倍力)を行うための準備、及び供給制御が可能か否かの診断を実施する。一方、ステップ12で、「NO」、即ち、上記の初期処理においてESC31によるESC倍力が不可能であることを判断した場合は、ステップ13に進み、ESC31が故障している旨の信号を通信線27や車両データバス28を介して電動倍力装置16や他の車両装置に向けて送信する。
ステップ14では、第1のECU26(電動倍力装置16)が故障しているか否かを判定する。ここで、故障しているか否かの判定は、第1のECU26によって電動倍力装置16の作動が不可能な状態か否かを第2のECU33から見て判定するもので、本実施形態においての「故障」とは、電動倍力装置16自体が完全に動作しないことを示すものではない。以下、上記の意味で「故障」の表現を使用する。具体的には、第2のECU33は、例えば通信線27を介して第1のECU26と通信し、第1のECU26からの所定の信号(正常である旨の信号)を受信できない場合に、故障と判定するようにしている。従って、第1のECU26に接続されるイグニッションスイッチの信号線の断線、若しくは、第1のECU26の起動判定回路26Gの故障等により、第1のECU26が起動せずに、第2のECU33が先に起動した場合は、第2のECU33は、第1のECU26から所定の信号を受信できないため、第1のECU26(電動倍力装置16)が故障している(起動していない、通信できない)と判定する。一方、第2のECU33は、第1のECU26から所定の信号を受信した場合は、第1のECU26(電動倍力装置16)が故障していない(正常である、起動している、通信できる)と判定する。
ステップ14で、「YES」、即ち、第1のECU26(電動倍力装置16)が故障していると判定された場合は、ステップ15に進み、第2のECU33(ESC31)でESC倍力を行うバックアップ制御モードにする。即ち、このバックアップ制御モード中、第2のECU33は、ESC31を作動させてESC倍力を行う。そして、リターンを介してステップ11に戻り、ステップ11からの処理を繰り返す。
一方、ステップ14で、「NO」、即ち、第1のECU26(電動倍力装置16)が故障していない(正常、または、故障から復帰した)と判定された場合は、ステップ16に進む。ステップ16では、第1のECU26から第2のECU33にESC倍力の要求が入力されているか否かを判定する。ステップ16で、「YES」、即ち、第1のECU26からESC倍力要求が入力されていると判定された場合は、ステップ15に進む。これにより、第1のECU26(電動倍力装置16)が故障から復帰した場合、若しくは、第2のECU33の起動後に第1のECU26が起動した場合でも、電動倍力装置16の電動モータ21の作動による倍力作動を禁止し、かつ、ESC31によるESC倍力(バックアップ制御モード)を継続することができる。一方、ステップ16で、「NO」、即ち、第1のECU26からESC倍力要求が入力されていないと判定された場合は、ステップ17に進み、バックアップ制御モードはOFFにする。この場合には、電動倍力装置16の電動モータ21の作動による倍力作動が行われる。そして、リターンを介してステップ11に戻り、ステップ11からの処理を繰り返す。
かくして、第1の実施の形態によれば、ESC31と電動倍力装置16との両方でホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rに液圧が供給されることを抑制することができる。
即ち、図5に示すように、第1のECU26に接続される信号線の断線、若しくは、第1のECU26の起動判定回路26Gの故障等により、第1のECU26(電動倍力装置16)が起動せずに、第2のECU33(ESC31)が先に起動すると、第2のECU33は、第1のECU26(電動倍力装置16)が故障(未起動)であると判定し、バックアップ制御モードになる。そして、第2のECU33は、運転者のブレーキ操作に応じて、ESC31によるESC倍力を行う。
一方、第1のECU26(電動倍力装置16)は、運転者のブレーキ操作により、ブレーキランプスイッチ信号が入力されると、システムの起動が行われる。このとき、第1のECU26(電動倍力装置16)は、第2のECU33がバックアップ制御モードであるか否か、即ち、ESC31を作動させてESC倍力を行っているか否かを判定する。そして、第1のECU26は、バックアップ制御モードであると判定すると、電動倍力装置16による倍力作動(電動アクチュエータ20の制御)を禁止する。これと共に、第1のECU26は、これ以降、ESC31でESC倍力を継続すべく、第2のECU33に倍力要求をする。
このように、第1の実施の形態によれば、第1のECU26は、システム起動後に、第2のECU33がバックアップ制御モードとなっているときは、電動アクチュエータ20の制御を行わないようにする。このため、ESC31と電動倍力装置16との両方でホイールシリンダ3L,3R、4L,4Rに液圧が供給されることを抑制することができ、運転者に違和感を与える可能性を低減することができる。
次に、図6ないし図8は本発明の第2の実施の形態を示している。上述した第1の実施の形態では、第1のECU26がシステム起動したときに、第2のECU33がバックアップ制御モードになっているときは、それ以降、電動倍力装置16による倍力作動は行わず、ESC31によるホイールシリンダ圧の倍力を継続する(バックアップ制御モードを継続する)構成となっている。これに対し、第2の実施の形態では、ブレーキペダル5の操作が解除されていることを条件に、ESC31によるESC倍力(バックアップ制御モード)を終了し、電動倍力装置16による倍力作動を開始する構成としている。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付すと共に、その説明は、第1の実施の形態と相違する部分を中心に行う。
本実施の形態の場合は、上述した第1の実施の形態と同様に、第1のECU26がシステム起動したときに、第2のECU33がESC倍力を行うバックアップ制御モードになっているときは、電動倍力装置16による倍力作動は行わず、そのまま、ESC31によるESC倍力を継続する。その後、電動倍力装置16が故障から復帰する(正常になる)と、第1の実施の形態では、電動倍力装置16による倍力作動は行わず、ESC31によるESC倍力を継続する(バックアップ制御モードを継続する)のに対して、本実施の形態では、ブレーキペダル5の操作が解除されていること、即ち、ESC31がバックアップ制御モードとなった一回の制動操作が終了してブレーキペダル5が解除位置まで戻っていることを条件に、ESC31によるESC倍力(バックアップ制御モード)を終了し、電動倍力装置16による倍力作動を開始する。このために、第2のECU33は、ブレーキペダル5の操作が解除されて該ブレーキペダル5が解除位置となったときに、第1のECU26の故障の有無を確認し、該第1のECU26が正常なとき(故障から復帰しているとき)に、バックアップ制御を終了する構成としている。換言すれば、第2のECU33は、第1のECU26が正常なとき(故障から復帰しているとき)は、ブレーキペダル5の操作が解除されて該ブレーキペダル5が解除位置となっていることを条件に、バックアップ制御モードを終了する構成としている。
図6の流れ図は、電動倍力装置16(の電動アクチュエータ20)を制御する第1のECU26の処理を示し、図7の流れ図は、ESC31の作動を制御する第2のECU33の処理を示している。
まず、図6を参照しつつ、第1のECU26(電動倍力装置16)で行われる処理について説明する。ここで、図6中のステップ21からステップ25までの処理は、上述した第1の実施の形態の図3中のステップ1からステップ5までの処理と基本的に同様であるため、その説明は省略する。
ステップ25で、「YES」、即ち、バックアップ制御モードであると判定された場合は、ESC31によるESC倍力から電動倍力装置16による倍力作動に移行することができるように、ステップ26で、ESC31がバックアップ制御モードとなった一回のブレーキ操作中であるか否かを、ブレーキペダル5の操作が解除されているか否かにより判定する。この判定は、例えばブレーキスイッチ6のブレーキランプスイッチ信号(ブレーキON・OFF信号)やブレーキセンサ7の検出信号に基づいてブレーキペダル5が解除位置になっているか否かを判定することで行うことができる。
ステップ26で、「NO」、即ち、ブレーキペダル5が解除位置になく、ブレーキ操作中であると判定された場合は、ステップ27に進み、第1のECU26(電動倍力装置16)による倍力作動を不許可にする。そして、リターンを介してステップ21に戻り、ステップ21からの処理を繰り返す。
一方、ステップ25で、「NO」、即ち、バックアップ制御モードでないと判定された場合は、ステップ28に進み、第1のECU26(電動倍力装置16)による倍力作動を許可する。また、ステップ26で、「YES」、即ち、ブレーキ操作中でない(ブレーキペダルが操作されていない)、より具体的には、ブレーキペダル5の操作が解除されて該ブレーキペダル5が解除位置になっていると判定された場合も、ステップ28に進む。そして、リターンを介してステップ21に戻り、ステップ21からの処理を繰り返す。これにより、第1のECU26は、ブレーキペダル5が解除位置になっており、ESC31がバックアップ制御モードとなった一回のブレーキ操作中でなくなったときに、ESC31によるESC倍力(バックアップ制御モード)から電動倍力装置16による倍力作動に移行することができる。
次に、図7を参照しつつ、第2のECU33(ESC31)で行われる処理について説明する。ここで、図7中のステップ31からステップ35までの処理は、上述した第1の実施の形態の図4中のステップ11からステップ15までの処理と同様であるため、その説明は省略する。
ステップ34で、「NO」、即ち、第1のECU26(電動倍力装置16)が故障していない(正常、故障から復帰した)と判定された場合は、ステップ36に進む。ステップ36では、ESC31のバックアップ制御モードとなった一回のブレーキ操作中であるか否かを、ブレーキペダル5が解除位置となっているか否かにより判定する。この判定は、液圧センサ30からの検出信号に基づいて、例えば、検出値が0まで達したことで行うことができる。また、ブレーキセンサ7が第2のECU33に接続されている場合はブレーキセンサ7の検出信号に基づいて行うことができるし、正常に復帰した第1のECU26から通信線27を介して受信されるブレーキスイッチ6のブレーキランプスイッチ信号(ブレーキON・OFF信号)、ブレーキセンサ7の検出信号等に基づいて行うこともできる。
ステップ36で、「NO」、即ち、ブレーキペダル5が解除位置となっていないと判定された場合は、その操作中はESC31によるESC倍力(バックアップ制御モード)を継続すべく、ステップ35に進み、第2のECU33(ESC31)でESC倍力を行うバックアップ制御モードにする、若しくは、バックアップ制御モードを継続する。そして、リターンを介してステップ31に戻り、ステップ31からの処理を繰り返す。
一方、ステップ36で、「YES」、即ち、ブレーキペダル5が解除位置となっている(ESC31のバックアップ制御モードとなった一回のブレーキ操作が終了した)と判定された場合は、ステップ37に進み、バックアップ制御モードはOFFにする。そして、リターンを介してステップ31に戻り、ステップ31からの処理を繰り返す。これにより、バックアップ制御モードでのブレーキ操作中は、その操作が終了してからバックアップ制御モードを終了し、電動倍力装置16による倍力作動に移行することができる。
かくして、このように構成される第2の実施の形態においても、上述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、本実施の形態によれば、第2のECU33は、第1のECU26が正常なとき(故障から復帰しているとき)に、ブレーキペダル5の操作が解除されて該ブレーキペダル5が解除位置となったことを条件に、バックアップ制御を終了する構成としている。即ち、図8に示すように、ESC31によるESC倍力が行われるバックアップ制御モードでブレーキ操作がされているときは、ESC31によるESC倍力(バックアップ制御モード)が継続され、その後、ブレーキ操作が終了すると、バックアップ制御モードが終了し、それ以降、電動倍力装置16による倍力作動が行われる。このため、電動倍力装置16とESC31との両方からの液圧供給を抑制しつつ、ESC31によるESC倍力(バックアップ制御モード)から、電動倍力装置16による倍力作動に円滑に移行することができる。
次に、図9ないし図11は本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、第2のECU33は、第1のECU26(電動倍力装置16)が故障(未起動)であると判定したときに、車両が停止(停車)中である場合は液圧制御機構によるホイールシリンダへのブレーキ液の供給(ESC倍力)を行わない、即ち、バックアップ制御モードとならないように構成したことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態および第2の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
本実施の形態の場合は、上述した第1の実施の形態および第2の実施の形態と同様に、第1のECU26がシステム起動したときに、第2のECU33がバックアップ制御を行うようになっているときは、電動倍力装置16による倍力作動は行わず、ESC31によるESC倍力(バックアップ制御モード)を行う。ただし、本実施の形態では、第1のECU26(電動倍力装置16)が故障(未起動)であると判定したときに、車両が停止中である場合は、第2のECU33は、ESC31によるESC倍力を行わない(バックアップ制御モードへの移行を禁止する)構成としている。また、車両が停止中でなくても(走行中であっても)、第2のECU33は、第1のECU26と通信ができることを条件に、ESC31によるESC倍力を行わない(バックアップ制御モードへの移行を禁止する)構成としている。
図9の流れ図は、ESC31の作動を制御する第2のECU33の処理を示している。なお、電動倍力装置16(の電動アクチュエータ20)を制御する第1のECU26の処理は、上述した第2の実施の形態の第1のECU26の処理、即ち、図6の流れ図と同様であるため、その説明は省略する。また、図9中のステップ41からステップ44までの処理は、上述した第2の実施の形態の図7中のステップ31からステップ34までの処理(第1の実施の形態の図4中のステップ11からステップ14までの処理)と同様であるため、その説明は省略する。
ステップ42で、「YES」と判定されると、続くステップ44では、第1のECU26(電動倍力装置16)が故障しているか否かを判定する。この判定は、例えば、第1のECU26から通信線27を介して所定の信号(通信可能である旨の信号)を受信したか否かにより判定することができる。ステップ44で、「NO」、即ち、第1のECU26(電動倍力装置16)が故障していないと判定された場合は、ステップ46に進む。一方、ステップ44で「YES」、即ち、第1のECU26との通信ができず、第1のECU26(電動倍力装置16)が故障(未起動)であると判定した場合は、ステップ45に進む。
ステップ45では、車両が停止中か否かを判定する。この判定は、例えば図1中に示す車輪速センサ34の検出信号に基づいて行うことができる。ステップ45で、「NO」、即ち、車両が停止中でない(走行中である)と判定された場合は、ステップ47に進み、ステップ47でバックアップ制御モードはONにした後、リターンを介してステップ41に戻る。
一方、ステップ45で「YES」、即ち、車両が停止中であると判定された場合は、ステップ46に進む。ステップ46では、第1のECU26との通信ができ、第1のECU26から第2のECU33にESC倍力の要求が入力されているか否かを判定する。ステップ46で、「YES」、即ち、第1のECU26との通信ができない、若しくは、第1のECU26からESC倍力要求が入力されていると判定された場合は、ステップ47に進み、ステップ47でバックアップ制御モードはONにした後、リターンを介してステップ41に戻る。一方、ステップ46で、「NO」、即ち、第1のECU26との通信ができた上で第1のECU26からESC倍力要求が入力されていないと判定された場合は、ステップ48に進み、バックアップ制御モードはOFFにする。
本実施の形態では、第1のECU26(電動倍力装置16)が故障していることを判定した後、車両が停止中であると判定された場合、第1のECU26からESC倍力要求が入力されていないことを条件に、バックアップ制御モードをOFFにする。これにより、車両が停止中に、第1のECU26(電動倍力装置16)が故障から正常に復帰した場合、即ち、車両が停止中に、第2のECU33のシステム起動に遅れて第1のECU26がシステム起動した場合に、ESC31によるESC倍力を行うことなく、即ち、バックアップ制御モードに移行することなく、電動倍力装置16による倍力作動を行うことができる。また、第1のECU26との通信が可能で第1のECU26からESC倍力要求が入力されていない場合、即ち、第1のECU26(電動倍力装置16)が正常に復帰する直前ないし復帰した場合に、ESC31によるESC倍力を行うことなく、即ち、バックアップ制御モードに移行することなく、電動倍力装置16による倍力作動を行うことができる。
かくして、このように構成される第3の実施の形態においても、上述した第1の実施の形態および第2の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、本実施の形態によれば、第1のECU26(電動倍力装置16)が故障していることを判定した後、車両が停止中であると判定された場合は、ESC31によるESC倍力(バックアップ制御モード)を行わない構成としている。このため、図10に示すように、車両が停止中に、第1のECU26(電動倍力装置16)が故障から正常に復帰した場合、換言すれば、車両が停止中に、第2のECU33のシステム起動に遅れて第1のECU26がシステム起動した場合に、ESC31によるESC倍力を行うことなく、即ち、バックアップ制御モードに移行することなく、電動倍力装置16による倍力作動を行うことができる。
また、本実施の形態によれば、第1のECU26との通信が可能であると判定された場合は、ESC31によるESC倍力(バックアップ制御モード)を行わない構成としている。このため、図11に示すように、第1のECU26との通信が可能で第1のECU26からESC倍力要求が入力されていない場合、即ち、第1のECU26(電動倍力装置16)が正常に復帰する直前ないし復帰した場合に、ESC31によるESC倍力を行うことなく、即ち、バックアップ制御モードになることなく、電動倍力装置16による倍力作動を行うことができる。
なお、上述した各実施の形態では、操作量検出手段としてのブレーキセンサ7を第1のECU26のみに接続した構成の場合を例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、図1中に破線Lで示すように、第2のECU33に、操作量検出手段としてのブレーキセンサ7を接続する構成としてもよい。
上述した第3の実施の形態(図9参照)では、車両が停止中か否かの判定(ステップ45)の後に、第1のECU26との通信が可能で第1のECU26からESC倍力要求が入力されているか否かの判定(ステップ46)に進む構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、上記ステップ46の判定を省略する構成としてもよい。
以上の実施の形態によれば、第1のコントロールユニットは、システム起動後に、第2のコントロールユニットがバックアップ制御を行うようになっているときに、電動アクチュエータの制御を行わない(禁止する)構成としている。このため、液圧制御機構と倍力機構との両方でホイールシリンダに液圧が供給されることを抑制することができ、運転者に違和感を与える可能性を低減することができる。
実施の形態によれば、第2のコントロールユニットは、第1のコントロールユニットが正常なとき(故障から復帰しているとき)で、かつ、ブレーキペダルの操作が解除されて該ブレーキペダルが解除位置となっているときに、バックアップ制御を終了する構成としている。このため、倍力機構と液圧制御機構との両方からのホイールシリンダへの液圧供給を抑制しつつ、倍力機構が正常なときに、バックアップ制御(液圧制御機構によるホイールシリンダへのブレーキ液の供給作動)から倍力機構による倍力作動に円滑に移行することができる。
実施の形態によれば、車両が停止中に、第1のコントロールユニットが故障から正常に復帰した場合、換言すれば、車両が停止中に、第2のコントロールユニットのシステム起動に遅れて第1のコントロールユニットがシステム起動した場合に、バックアップ制御(液圧制御機構によるホイールシリンダへのブレーキ液の供給作動)を行うことなく、正常に復帰した(システム起動した)倍力機構による倍力作動を行うことができる。
3L,3R、4L,4R ホイールシリンダ
5 ブレーキペダル
7 ブレーキセンサ(操作量検出手段)
8 マスタシリンダ
16 電動倍力装置(倍力機構)
26 第1のECU(第1のコントロールユニット)
30 液圧センサ(圧力検出手段)
31 液圧制御装置(ESC、液圧制御機構)
33 第2のECU(第2のコントロールユニット)
34 車輪速センサ

Claims (3)

  1. 車両のブレーキペダルによるブレーキ操作量を検出する操作量検出手段と、
    前記ブレーキ操作量に応じて電動アクチュエータによりマスタシリンダを作動させてホイールシリンダへの液圧供給が可能な倍力機構と、
    前記操作量検出手段が接続され、該操作量検出手段の検出値に応じて前記マスタシリンダによって液圧を発生させるべく前記電動アクチュエータを制御する第1のコントロールユニットと、
    前記マスタシリンダで発生する液圧を検出する圧力検出手段と、
    前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダとの間に設けられ、該ホイールシリンダへのブレーキ液の供給が可能な液圧制御機構と、
    前記圧力検出手段または前記操作量検出手段が接続され、前記液圧制御機構の作動を制御する第2のコントロールユニットと、を備え、
    該第2のコントロールユニットは、前記第1のコントロールユニットと通信線を介して接続され、一の起動信号によりシステム起動し、該システム起動後に、前記第1のコントロールユニットの故障を判定したときに、前記圧力検出手段または前記操作量検出手段の検出値に基づいて前記液圧制御機構を作動させて前記ホイールシリンダへブレーキ液を供給するバックアップ制御を行い、
    前記第1のコントロールユニットは、前記一の起動信号または他の起動信号に応じてシステムを起動し、該システム起動後に、前記第2のコントロールユニットがバックアップ制御を行うようになっているときに、前記電動アクチュエータの制御を行わないようにすることを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 前記ブレーキペダルの操作が解除されて前記ブレーキペダルが解除位置となっているときに、前記第2のコントロールユニットは、前記第1のコントロールユニットの故障の有無を確認し、前記第1のコントロールユニットが正常なときに、前記バックアップ制御を終了することを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御装置。
  3. 前記一の起動信号は、車両のイグニッションオン信号であり、前記他の信号は、ブレーキペダルが踏まれたことを検出するブレーキランプスイッチ信号であることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御装置
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