JP5999637B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の車室内を空調するヒートポンプ方式の空気調和装置、特にハイブリッド自動車や電気自動車に適用可能な空気調和装置に関するものである。
近年の環境問題の顕在化から、ハイブリッド自動車や電気自動車が普及するに至っている。そして、このような車両に適用することができる空気調和装置として、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、車室内側に設けられて冷媒を放熱させる放熱器と、車室内側に設けられて冷媒を吸熱させる吸熱器と、車室外側に設けられて冷媒を放熱又は吸熱させる室外熱交換器を備え、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器において放熱させ、この放熱器において放熱した冷媒を室外熱交換器において吸熱させる暖房運転と、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器において放熱させ、放熱器において放熱した冷媒を吸熱器のみ、又は、この吸熱器と室外熱交換器において吸熱させる除湿暖房運転と、圧縮機から吐出された冷媒を室外熱交換器において放熱させ、吸熱器において吸熱させる冷房運転と、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器及び室外熱交換器において放熱させ、吸熱器において吸熱させる除湿冷房運転とを切り換え可能としたものが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−176659号公報
前記従来の車両用空気調和装置は、そのときの外気温度Tamと目標吹出温度TAO(室内に吹き出される空気の温度の目標値)の組み合わせから上記暖房運転、除湿暖房運転、冷房運転、及び、除湿冷房運転の各モードを選択して切り換えていた。
ここで、車両の環境や設定温度等の条件により、空気調和装置には最適な運転モードが存在するが、従来のようなモード切換制御では、必ずしも最適な運転モードが選択されない問題があった。そして、適さない運転モードが選択された場合、所望の空調性能を発揮させることができず、快適な車室内空調を実現することができなくなる。
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、環境や設定温度等の条件に応じて所望の空調性能を発揮することができる最適な運転モードを選択して切り換えることが可能な車両用空気調和装置を提供することを目的とする。
本発明の車両用空気調和装置は、冷媒を圧縮する圧縮機と、車室内に供給する空気が流通する空気流通路と、この空気流通路に設けられて冷媒を放熱させる放熱器と、空気流通路に設けられて冷媒を吸熱させる吸熱器と、車室外に設けられて冷媒を放熱又は吸熱させる室外熱交換器と、制御手段とを備え、この制御手段により少なくとも、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、室外熱交換器にて吸熱させる暖房モードと、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、吸熱器のみ、又は、当該吸熱器と室外熱交換器にて吸熱させる除湿暖房モードと、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器及び室外熱交換器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、吸熱器にて吸熱させる除湿冷房モードと、圧縮機から吐出された冷媒を室外熱交換器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、吸熱器にて吸熱させる冷房モードとを切り換えて実行するものであって、制御手段は、除湿暖房モードにおいて、吸熱器における吸熱が不足すること、又は、放熱器における放熱が過剰となることに基づいて除湿冷房モードに移行すると共に、この除湿冷房モードにおいて、放熱器における放熱が不足することに基づいて除湿暖房モードに移行することを特徴とする。
請求項2の発明の車両用空気調和装置は、上記発明において制御手段は、除湿暖房モードにおいて、室外熱交換器への冷媒の流入を阻止し、吸熱器のみにて冷媒を吸熱させる内部サイクルモードを有し、除湿暖房モードにおいて、吸熱器における吸熱が不足すること、又は、放熱器における放熱が過剰となることに基づいて内部サイクルモードに移行すると共に、この内部サイクルモードにおいて、更に吸熱器における吸熱が不足すること、又は、更に放熱器における放熱が過剰となることに基づいて除湿冷房モードに移行することを特徴とする。
請求項3の発明の車両用空気調和装置は、上記発明において制御手段は、除湿冷房モードにおいて、放熱器における放熱が不足することに基づいて内部サイクルモードに移行すると共に、この内部サイクルモードにおいて、放熱器における放熱が不足すること、又は、吸熱器における吸熱が過剰となることに基づいて除湿暖房モードに移行することを特徴とする。
請求項4の発明の車両用空気調和装置は、上記各発明において制御手段は、外気温度及び外気湿度が上昇したことに基づいて暖房モードから除湿暖房モード、若しくは、除湿冷房モードに移行し、外気温度及び外気湿度が低下したことに基づいて除湿暖房モード、及び、除湿冷房モードから暖房モードに移行することを特徴とする。
請求項5の発明の車両用空気調和装置は、上記発明において制御手段は、暖房モードから除湿暖房モードに移行する条件よりも高い温度に外気温度が上昇したことを基づき、暖房モードから除湿冷房モードに移行することを特徴とする。
請求項6の発明の車両用空気調和装置は、上記各発明において室外熱交換器に流入する冷媒を減圧させる膨張弁を備え、制御手段は、膨張弁の弁開度が制御上限となったことに基づいて除湿冷房モードから冷房モードに移行し、放熱器における放熱が不足することに基づいて冷房モードから除湿冷房モードに移行することを特徴とする。
請求項7の発明の車両用空気調和装置は、上記各発明において空気流通路に外気を導入する外気導入モードと空気流通路に車室内の空気を導入する内気循環モードとを切り換える吸込切換ダンパを備え、制御手段は、起動時に暖房モード、又は、除湿暖房モードを実行する際、少なくとも外気温度が車室内温度より高い場合、又は、少なくとも車室内湿度が外気湿度より高い場合、吸込切換ダンパにより外気導入モードとし、少なくとも車室内温度が外気温度より高い場合、又は、少なくとも外気湿度が車室内湿度より高い場合、内気循環モードとすることを特徴とする。
請求項8の発明の車両用空気調和装置は、上記各発明において空気流通路に外気を導入する外気導入モードと空気流通路に車室内の空気を導入する内気循環モードとを切り換える吸込切換ダンパを備え、制御手段は、起動時に冷房モード、又は、除湿冷房モードを実行する際、少なくとも外気温度が車室内温度より高い場合、又は、少なくとも外気湿度が車室内湿度より高い場合、吸込切換ダンパにより内気循環モードとし、少なくとも車室内温度が外気温度より高い場合、又は、少なくとも車室内湿度が外気湿度より高い場合、外気導入モードとすることを特徴とする。
請求項9の発明の車両用空気調和装置は、請求項7又は請求項8の発明において制御手段は、起動後の安定時においては、車室内の二酸化炭素濃度が高い場合、又は、内気循環モードが所定時間以上継続された場合、又は、車室内湿度が外気湿度より高い場合、又は、車室内に吹き出される温度の目標値が外気温度と同一若しくはそれに近い場合、吸込切換ダンパにより外気導入モードとし、それら以外の条件では内気循環モードとすることを特徴とする。
本発明によれば、冷媒を圧縮する圧縮機と、車室内に供給する空気が流通する空気流通路と、この空気流通路に設けられて冷媒を放熱させる放熱器と、空気流通路に設けられて冷媒を吸熱させる吸熱器と、車室外に設けられて冷媒を放熱又は吸熱させる室外熱交換器と、制御手段とを備え、この制御手段により少なくとも、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、室外熱交換器にて吸熱させる暖房モードと、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、吸熱器のみ、又は、当該吸熱器と室外熱交換器にて吸熱させる除湿暖房モードと、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器及び室外熱交換器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、吸熱器にて吸熱させる除湿冷房モードと、圧縮機から吐出された冷媒を室外熱交換器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、吸熱器にて吸熱させる冷房モードとを切り換えて実行する車両用空気調和装置において、制御手段が、除湿暖房モードにおいて、吸熱器における吸熱が不足すること、又は、放熱器における放熱が過剰となることに基づいて除湿冷房モードに移行すると共に、この除湿冷房モードにおいて、放熱器における放熱が不足することに基づいて除湿暖房モードに移行するようにしたので、車両の環境や設定温度等の条件によって放熱器における放熱や吸熱器における吸熱が不足し、或いは、過剰となる状況に応じて、除湿暖房モードと除湿冷房モードの間で的確な運転モードの切り換えを行うことが可能となる。
また、請求項2の発明によれば、上記発明に加えて制御手段が、除湿暖房モードにおいて、室外熱交換器への冷媒の流入を阻止し、吸熱器のみにて冷媒を吸熱させる内部サイクルモードを有するときに、除湿暖房モードにおいて、吸熱器における吸熱が不足すること、又は、放熱器における放熱が過剰となることに基づいて内部サイクルモードに移行すると共に、この内部サイクルモードにおいて、更に吸熱器における吸熱が不足すること、又は、更に放熱器における放熱が過剰となることに基づいて除湿冷房モードに移行するようにしたので、吸熱器における吸熱や放熱器における放熱の状況に応じて除湿暖房モードから内部サイクルモードへ、更に、内部サイクルモードから除湿冷房モードへの運転モードの切り換えを的確に行うことが可能となる。
また、請求項3の発明によれば、上記発明に加えて制御手段が、除湿冷房モードにおいて、放熱器における放熱が不足することに基づいて内部サイクルモードに移行すると共に、この内部サイクルモードにおいて、放熱器における放熱が不足すること、又は、吸熱器における吸熱が過剰となることに基づいて除湿暖房モードに移行するようにしたので、放熱器における放熱や吸熱器における吸熱の状況に応じて除湿冷房モードから内部サイクルモードへ、更に、内部サイクルモードから除湿暖房モードへの運転モードの切り換えを的確に行うことが可能となる。
また、請求項4の発明によれば、上記各発明に加えて制御手段が、外気温度及び外気湿度が上昇したことに基づいて暖房モードから除湿暖房モード、若しくは、除湿冷房モードに移行し、外気温度及び外気湿度が低下したことに基づいて除湿暖房モード、及び、除湿冷房モードから暖房モードに移行するようにしたので、外気環境に応じて暖房モード、除湿暖房モード、及び、除湿冷房モード間の運転モードの切り換えを的確に行うことが可能となる。
また、請求項5の発明によれば、上記発明に加えて制御手段が、暖房モードから除湿暖房モードに移行する条件よりも高い温度に外気温度が上昇したことを基づき、暖房モードから除湿冷房モードに移行するようにしたので、外気環境が更に温度上昇する状況では暖房モードから直接除湿冷房モードに移行することができるようになる。
また、請求項6の発明によれば、上記各発明に加えて室外熱交換器に流入する冷媒を減圧させる膨張弁を備え、制御手段が、膨張弁の弁開度が制御上限となったことに基づいて除湿冷房モードから冷房モードに移行し、放熱器における放熱が不足することに基づいて冷房モードから除湿冷房モードに移行するようにしたので、膨張弁の制御状況や放熱器の放熱の状況に応じて冷房モードと除湿冷房モードの間の運転モードの切り換えを的確に行うことが可能となる。
また、請求項7の発明によれば、上記各発明に加えて空気流通路に外気を導入する外気導入モードと空気流通路に車室内の空気を導入する内気循環モードとを切り換える吸込切換ダンパを備え、制御手段が、起動時に暖房モード、又は、除湿暖房モードを実行する際、少なくとも外気温度が車室内温度より高い場合、又は、少なくとも車室内湿度が外気湿度より高い場合、吸込切換ダンパにより外気導入モードとし、少なくとも車室内温度が外気温度より高い場合、又は、少なくとも外気湿度が車室内湿度より高い場合、内気循環モードとするようにしたので、起動時に暖房モードや除湿暖房モードを実行する際、外気環境に応じて外気導入モードと内気循環モードを的確に切り換え、外気中の熱を車室内の暖房に有効に利用することができるようになる。
また、請求項8の発明によれば、上記各発明に加えて空気流通路に外気を導入する外気導入モードと空気流通路に車室内の空気を導入する内気循環モードとを切り換える吸込切換ダンパを備え、制御手段が、起動時に冷房モード、又は、除湿冷房モードを実行する際、少なくとも外気温度が車室内温度より高い場合、又は、少なくとも外気湿度が車室内湿度より高い場合、吸込切換ダンパにより内気循環モードとし、少なくとも車室内温度が外気温度より高い場合、又は、少なくとも車室内湿度が外気湿度より高い場合、外気導入モードとするようにしたので、起動時に冷房モードや除湿冷房モードを実行する際、外気環境に応じて外気導入モードと内気循環モードを的確に切り換え、外気中の熱による車室内冷房への悪影響を解消し、或いは、外気中の冷熱を車室内の冷房に有効に利用することができるようになる。
この場合、請求項9の発明の如く制御手段が、起動後の安定時においては、車室内の二酸化炭素濃度が高い場合、又は、内気循環モードが所定時間以上継続された場合、又は、車室内湿度が外気湿度より高い場合、又は、車室内に吹き出される温度の目標値が外気温度と同一若しくはそれに近い場合、吸込切換ダンパにより外気導入モードとし、それら以外の条件では内気循環モードとすることにより、安定時における車室内の二酸化炭素濃度や目標吹出温度に応じても外気導入モードと内気循環モードを的確に切り換えることが可能となる。
以上により本発明の車両用空気調和装置によれば、車両の環境や設定温度等の条件に応じて所望の空調性能を発揮することができる最適な運転モードを選択し、切り換えることが可能となり、所望の空調性能を発揮させて快適な車室内空調を実現することができるようになるものである。
本発明を適用した一実施形態の車両用空気調和装置の構成図である。 図1の車両用空気調和装置のコントローラの電気回路のブロック図である。 図2のコントローラの圧縮機制御に関する制御ブロック図である。 図2のコントローラの圧縮機制御に関するもう一つの制御ブロック図である。 図2のコントローラの室外膨張弁制御に関する制御ブロック図である。 図2のコントローラの起動時の運転モードを説明する図である。 図2のコントローラによる運転モードの切換制御を説明する図である。 図2のコントローラによる運転モードの切換制御の他の例を説明する図である。 図2のコントローラによる吸込切換ダンパの制御を説明する図である。 図2のコントローラによる除湿冷房モードにおけるノーマルモードと放熱器温度優先モードの切換制御を説明する図である。 図10の放熱器温度優先モードにおけるコントローラの制御ブロック図である。 図10の除湿冷房モードのノーマルモードと放熱器温度優先モード切換制御を示すタイミングチャートである。 図2のコントローラによる除湿冷房モードにおけるノーマルモードと放熱器温度優先モードの切換制御の他の例を説明する図である。 図13の切換制御を説明するフローチャートである。 図13の放熱器温度優先モードにおけるコントローラの制御ブロック図である。 図2のコントローラによる除湿冷房モードにおけるノーマルモードと放熱器温度優先モードの切換制御のもう一つの他の例を説明する図である。 図16の切換制御を説明するフローチャートである。 図16の放熱器温度優先モードにおけるコントローラの制御ブロック図である。 図2のコントローラによる除湿冷房モードにおけるノーマルモードと放熱器温度優先モードの切換制御の更にもう一つの他の例を説明する図である。 図19の切換制御を説明するフローチャートである。 図19の切換制御の他の例を説明するフローチャートである。 図21の放熱器温度優先モードにおけるコントローラの制御ブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例の車両用空気調和装置1の構成図を示している。この場合、本発明を適用する実施例の車両は、エンジン(内燃機関)を有さない電気自動車(EV)であって、バッテリに充電された電力で走行用の電動モータを駆動して走行するものであり(何れも図示せず)、本発明の車両用空気調和装置1も、バッテリの電力で駆動されるものとする。
即ち、実施例の車両用空気調和装置1は、エンジン廃熱による暖房ができない電気自動車において、冷媒回路を用いたヒートポンプ運転により暖房を行い、更に、除湿暖房や冷房除湿、冷房等の各運転モードを選択的に実行するものである。尚、車両として電気自動車に限らず、エンジンと走行用の電動モータを供用する所謂ハイブリッド自動車にも本発明は有効であり、更には、エンジンで走行する通常の自動車にも適用可能である。
実施例の車両用空気調和装置1は、電気自動車の車室内の空調(暖房、冷房、除湿、及び、換気)を行うものであり、冷媒を圧縮して昇圧する電動式の圧縮機2と、車室内空気が通気循環されるHVACユニット10の空気流通路3内に設けられて圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒を車室内に放熱させる放熱器4と、暖房時に冷媒を減圧膨張させる電動弁から成る室外膨張弁6と、冷房時には放熱器として機能し、暖房時には蒸発器として機能すべく冷媒と外気との間で熱交換を行わせる室外熱交換器7と、冷媒を減圧膨張させる電動弁から成る室内膨張弁8と、空気流通路3内に設けられて冷房時及び除湿暖房時に車室内外から冷媒に吸熱させる吸熱器9と、吸熱器9における蒸発能力を調整する蒸発能力制御弁11と、アキュムレータ12等が冷媒配管13により順次接続され、冷媒回路Rが構成されている。尚、室外熱交換器7には、車両の停止時に外気と冷媒とを熱交換させるための室外送風機15が設けられている。
また、室外熱交換器7は冷媒下流側にヘッダー部14と過冷却部16を順次有し、室外熱交換器7から出た冷媒配管13Aは冷房時に開放される電磁弁(開閉弁)17を介してヘッダー部14に接続され、過冷却部16の出口が逆止弁18を介して室内膨張弁8に接続されている。尚、ヘッダー部14及び過冷却部16は構造的に室外熱交換器7の一部を構成しており、逆止弁18は室内膨張弁8側が順方向とされている。
また、逆止弁18と室内膨張弁8間の冷媒配管13Bは、吸熱器9の出口側に位置する蒸発能力制御弁11を出た冷媒配管13Cと熱交換関係に設けられ、両者で内部熱交換器19を構成している。これにより、冷媒配管13Bを経て室内膨張弁8に流入する冷媒は、吸熱器9を出て蒸発能力制御弁11を経た低温の冷媒により冷却(過冷却)される構成とされている。
また、室外熱交換器7から出た冷媒配管13Aは分岐しており、この分岐した冷媒配管13Dは、暖房時に開放される電磁弁(開閉弁)21を介して内部熱交換器19の下流側における冷媒配管13Cに連通接続されている。更に、放熱器4の出口側の冷媒配管13Eは室外膨張弁6の手前で分岐しており、この分岐した冷媒配管13Fは除湿時に開放される電磁弁(開閉弁)22を介して逆止弁18の下流側の冷媒配管13Bに連通接続されている。
また、圧縮機2の吐出側の冷媒配管13Gは分岐し、この分岐した冷媒配管13Hは室外熱交換器7の除霜時に開放されて圧縮機2から吐出された高温冷媒(ホットガス)を直接室外熱交換器7に流入させるための電磁弁(開閉弁)23及び逆止弁24を介して室外膨張弁6と室外熱交換器7間の冷媒配管13Iに連通接続されている。尚、逆止弁24は冷媒配管13I方向を順方向とされている。
また、吸熱器9の空気上流側における空気流通路3には、内気吸込口と外気吸込口の各吸込口(図1では代表して吸込口25で示す)が形成されており、この吸込口25には空気流通路3内に導入する空気を車室内の空気である内気(内気循環モード)と、車室外の空気である外気(外気導入モード)とに切り換える吸込切換ダンパ26が設けられている。更に、この吸込切換ダンパ26の空気下流側には、導入した内気や外気を空気流通路3に送給するための室内送風機(ブロワファン)27が設けられている。
また、放熱器4の空気上流側における空気流通路3内には、内気や外気の放熱器4への流通度合いを調整するエアミックスダンパ28が設けられている。更に、放熱器4の空気下流側における空気流通路3には、フット、ベント、デフの各吹出口(図1では代表して吹出口29で示す)が形成されており、この吹出口29には上記各吹出口から空気の吹き出しを切換制御する吹出口切換ダンパ31が設けられている。
次に、図2において32はマイクロコンピュータから構成された制御手段としてのコントローラ(ECU)であり、このコントローラ32の入力には車両の外気温度を検出する外気温度センサ33と、外気湿度を検出する外気湿度センサ34と、吸込口25から空気流通路3に吸い込まれる温度を検出するHVAC吸込温度センサ36と、車室内の空気(内気)の温度を検出する内気温度センサ37と、車室内の空気の湿度を検出する内気湿度センサ38と、車室内の二酸化炭素濃度を検出する室内CO2濃度センサ39と、吹出口29から車室内に吹き出される空気の温度を検出する吹出温度センサ41と、圧縮機2の吐出冷媒圧力を検出する吐出圧力センサ42と、圧縮機2の吐出冷媒温度を検出する吐出温度センサ43と、圧縮機2の吸込冷媒圧力を検出する吸込圧力センサ44と、放熱器4の温度(放熱器4自体の温度、又は、放熱器4にて加熱された空気の温度)を検出する放熱器温度センサ46と、放熱器4の冷媒圧力(放熱器4内、又は、放熱器4を出た冷媒の圧力)を検出する放熱器圧力センサ47と、吸熱器9の温度(吸熱器9自体、又は、吸熱器9にて冷却された空気の温度)を検出する吸熱器温度センサ48と、吸熱器9の冷媒圧力(吸熱器9内、又は、吸熱器9を出た冷媒の圧力)を検出する吸熱器圧力センサ49と、車室内への日射量を検出するための例えばフォトセンサ式の日射センサ51と、車両の移動速度(車速)を検出するための車速センサ52と、温度や運転モードの切り換えを設定するための操作部53と、室外熱交換器7の温度を検出する室外熱交換器温度センサ54と、室外熱交換器7の冷媒圧力を検出する室外熱交換器圧力センサ56の各出力が接続されている。
コントローラ32の出力には、前記圧縮機2と、室外送風機15と、室内送風機(ブロワファン)27と、吸込切換ダンパ26と、エアミックスダンパ28と、吸込口切換ダンパ31と、室外膨張弁6、室内膨張弁8と、各電磁弁23、22、17、21と、蒸発能力制御弁11が接続されている。また、コントローラ32の出力には、放熱器4による暖房を補完するために放熱器4の空気下流側における空気流通路3に設けられた電気ヒータ57も接続され、コントローラ32は各センサの出力と操作部53にて入力された設定に基づいてこれらを制御する。
以上の構成で、次に実施例の車両用空気調和装置1の動作を説明する。コントローラ32は実施例では大きく分けて暖房モードと、除湿暖房モードと、内部サイクルモードと、除湿冷房モードと、冷房モードの各運転モードを切り換えて実行する。先ず、各運転モードにおける冷媒の流れについて説明する。
(1)暖房モード
コントローラ32により或いは操作部53へのマニュアル操作により暖房モードが選択されると、コントローラ32は電磁弁21を開放し、電磁弁17、電磁弁22及び電磁弁23を閉じる。そして、圧縮機2、及び、各送風機15、27を運転し、エアミックスダンパ28は室内送風機27から吹き出された空気が放熱器4に通風される状態とする。これにより、圧縮機2から吐出された高温高圧のガス冷媒は放熱器4に流入する。放熱器4には空気流通路3内の空気が通風されるので、空気流通路3内の空気は放熱器4内の高温冷媒により加熱され、一方、放熱器4内の冷媒は空気に熱を奪われて冷却され、凝縮液化する。
放熱器4内で液化した冷媒は冷媒配管13Eを経て室外膨張弁6に至り、そこで減圧された後、室外熱交換器7に流入する。室外熱交換器7に流入した冷媒は蒸発し、走行により、或いは、室外送風機15にて通風される外気中から熱を汲み上げる(ヒートポンプ)。そして、室外熱交換器7を出た低温の冷媒は冷媒配管13D及び電磁弁21を経て冷媒配管13Cからアキュムレータ12に入り、そこで気液分離された後、ガス冷媒が圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す。放熱器4にて加熱された空気は吹出口29から吹き出されるので、これにより車室内の暖房が行われることになる。
コントローラ32は吐出圧力センサ42又は放熱器圧力センサ47が検出する冷媒回路Rの高圧圧力に基づいて圧縮機2の回転数を制御すると共に、放熱器温度センサ46が検出する放熱器4の温度及び放熱器圧力センサ47が検出する放熱器4の冷媒圧力に基づいて室外膨張弁6の弁開度を制御し、放熱器4の出口における冷媒の過冷却度を制御する。
(2)除湿暖房モード
次に、除湿暖房モードでは、コントローラ32は上記暖房モードの状態において電磁弁22を開放する。これにより、放熱器4を経て冷媒配管13Eを流れる凝縮冷媒の一部が分流され、電磁弁22を経て冷媒配管13F及び13Bより内部熱交換器19を経て室内膨張弁8に至るようになる。室内膨張弁8にて冷媒は減圧された後、吸熱器9に流入して蒸発する。このときの吸熱作用で室内送風機27から吹き出された空気中の水分が吸熱器9に凝結して付着するので、空気は冷却され、且つ、除湿される。
吸熱器9で蒸発した冷媒は蒸発能力制御弁11、内部熱交換器19を経て冷媒配管13Cにて冷媒配管13Dからの冷媒と合流した後、アキュムレータ12を経て圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す。吸熱器9にて除湿された空気は放熱器4を通過する過程で再加熱されるので、これにより車室内の除湿暖房が行われることになる。
コントローラ32は吐出圧力センサ42又は放熱器圧力センサ47が検出する冷媒回路Rの高圧圧力に基づいて圧縮機2の回転数を制御すると共に、吸熱器温度センサ48が検出する吸熱器9の温度に基づいて室外膨張弁6の弁開度を制御する。
(3)内部サイクルモード
次に、内部サイクルモードでは、コントローラ32は上記除湿暖房モードの状態において室外膨張弁6を閉じる(全閉)。即ち、この内部サイクルモードは除湿暖房モードにおける室外膨張弁6の制御で当該室外膨張弁6を全閉とした状態と云えるので、内部サイクルモードは除湿暖房モードの一部と捕らえることもできる。
但し、室外膨張弁6が閉じられることにより、室外熱交換器7への冷媒の流入は阻止されるので、放熱器4を経て冷媒配管13Eを流れる凝縮冷媒は電磁弁22を経て冷媒配管13Fに全て流れるようになる。そして、冷媒配管13Fを流れる冷媒は冷媒配管13Bより内部熱交換器19を経て室内膨張弁8に至る。室内膨張弁8にて冷媒は減圧された後、吸熱器9に流入して蒸発する。このときの吸熱作用で室内送風機27から吹き出された空気中の水分が吸熱器9に凝結して付着するので、空気は冷却され、且つ、除湿される。
吸熱器9で蒸発した冷媒は蒸発能力制御弁11、内部熱交換器19を経て冷媒配管13Cを流れ、アキュムレータ12を経て圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す。吸熱器9にて除湿された空気は放熱器4を通過する過程で再加熱されるので、これにより車室内の除湿暖房が行われることになるが、この内部サイクルモードでは室内側の空気流通路3内にある放熱器4(放熱)と吸熱器9(吸熱)の間で冷媒が循環されることになるので、外気からの熱の汲み上げは行われず、圧縮機2の消費動力分の暖房能力が発揮される。除湿作用を発揮する吸熱器9には冷媒の全量が流れるので、上記除湿暖房モードに比較すると除湿能力は高いが、暖房能力は低くなる。
コントローラ32は吸熱器9の温度、又は、前述した冷媒回路Rの高圧圧力に基づいて圧縮機2の回転数を制御する。このとき、コントローラ32は後述する如く吸熱器9の温度によるか高圧圧力によるか、何れかの演算から得られる圧縮機目標回転数の低い方を選択して圧縮機2を制御する。
(4)除湿冷房モード
次に、除湿冷房モードでは、コントローラ32は電磁弁17を開放し、電磁弁21、電磁弁22、及び、電磁弁23を閉じる。そして、圧縮機2、及び、各送風機15、27を運転し、エアミックスダンパ28は室内送風機27から吹き出された空気が放熱器4に通風される状態とする。これにより、圧縮機2から吐出された高温高圧のガス冷媒は放熱器4に流入する。放熱器4には空気流通路3内の空気が通風されるので、空気流通路3内の空気は放熱器4内の高温冷媒により加熱され、一方、放熱器4内の冷媒は空気に熱を奪われて冷却され、凝縮液化していく。
放熱器4を出た冷媒は冷媒配管13Eを経て室外膨張弁6に至り、開き気味で制御される室外膨張弁6を経て室外熱交換器7に流入する。室外熱交換器7に流入した冷媒はそこで走行により、或いは、室外送風機15にて通風される外気により空冷され、凝縮する。室外熱交換器7を出た冷媒は冷媒配管13Aから電磁弁17を経てヘッダー部14、過冷却部16と順次流入する。ここで冷媒は過冷却される。
室外熱交換器7の過冷却部16を出た冷媒は逆止弁18を経て冷媒配管13Bに入り、内部熱交換器19を経て室内膨張弁8に至る。室内膨張弁8にて冷媒は減圧された後、吸熱器9に流入して蒸発する。このときの吸熱作用で室内送風機27から吹き出された空気中の水分が吸熱器9に凝結して付着するので、空気は冷却され、且つ、除湿される。
吸熱器9で蒸発した冷媒は蒸発能力制御弁11、内部熱交換器19を経て冷媒配管13Cを介し、アキュムレータ12に至り、そこを経て圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す。吸熱器9にて冷却され、除湿された空気は放熱器4を通過する過程で再加熱(暖房時よりも放熱能力は低い)されるので、これにより車室内の除湿冷房が行われることになる。
コントローラ32は吸熱器温度センサ48が検出する吸熱器9の温度に基づいて圧縮機2の回転数を制御すると共に、前述した冷媒回路Rの高圧圧力に基づいて室外膨張弁6の弁開度を制御し、放熱器4の冷媒圧力(後述する放熱器圧力PCI)を制御する。
(5)冷房モード
次に、冷房モードでは、コントローラ32は上記除湿冷房モードの状態において室外膨張弁6を全開(弁開度を制御上限)とし、エアミックスダンパ28は放熱器4に空気が通風されない状態とする。これにより、圧縮機2から吐出された高温高圧のガス冷媒は放熱器4に流入する。放熱器4には空気流通路3内の空気は通風されないので、ここは通過するのみとなり、放熱器4を出た冷媒は冷媒配管13Eを経て室外膨張弁6に至る。
このとき室外膨張弁6は全開であるので冷媒はそのまま室外熱交換器7に流入し、そこで走行により、或いは、室外送風機15にて通風される外気により空冷され、凝縮液化する。室外熱交換器7を出た冷媒は冷媒配管13Aから電磁弁17を経てヘッダー部14、過冷却部16と順次流入する。ここで冷媒は過冷却される。
室外熱交換器7の過冷却部16を出た冷媒は逆止弁18を経て冷媒配管13Bに入り、内部熱交換器19を経て室内膨張弁8に至る。室内膨張弁8にて冷媒は減圧された後、吸熱器9に流入して蒸発する。このときの吸熱作用で室内送風機27から吹き出された空気中の水分が吸熱器9に凝結して付着するので、空気は冷却される。
吸熱器9で蒸発した冷媒は蒸発能力制御弁11、内部熱交換器19を経て冷媒配管13Cを介し、アキュムレータ12に至り、そこを経て圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す。吸熱器9にて冷却され、除湿された空気は放熱器4を通過すること無く吹出口29から車室内に吹き出されるので、これにより車室内の冷房が行われることになる。
この冷房モードにおいては、コントローラ32は吸熱器温度センサ48が検出する吸熱器9の温度に基づいて圧縮機2の回転数を制御するが、次に、図3乃至図5に上述した各運転モードにおけるコントローラ32による圧縮機2と室外膨張弁6の制御ブロック図を示す。図3は前記暖房モードと除湿暖房モード用の圧縮機2の目標回転数(圧縮機目標回転数)TGNChを決定するコントローラ32の制御ブロック図である。コントローラ32のF/F(フィードフォワード)操作量演算部58は外気温度センサ33から得られる外気温度Tamと、室内送風機27のブロワ電圧BLVと、SW=(TAO−Te)/(TH−Te)で得られるエアミックスダンパ28のエアミックスダンパ開度SWと、放熱器4の出口における過冷却度SCの目標値である目標過冷却度TGSCと、放熱器4の温度の目標値である目標放熱器温度TCOと、放熱器4の圧力の目標値である目標放熱器圧力PCOに基づいて圧縮機目標回転数のF/F操作量TGNChffを演算する。
尚、TAOは吹出口29からの空気温度の目標値である目標吹出温度、THは放熱器温度センサ46から得られる放熱器4の温度(放熱器温度)、Teは吸熱器温度センサ48から得られる吸熱器9の温度(吸熱器温度)であり、エアミックスダンパ開度SWは0≦SW≦1の範囲で変化し、0で放熱器4への通風をしないエアミックス全閉状態、1で空気流通路3内の全ての空気を放熱器4に通風するエアミックス全開状態となる。
前記目標放熱器圧力PCOは上記目標過冷却度TGSCと目標放熱器温度TCOに基づいて目標値演算部59が演算する。更に、F/B(フィードバック)操作量演算部60はこの目標放熱器圧力PCOと放熱器4の冷媒圧力である放熱器圧力PCIに基づいて圧縮機目標回転数のF/B操作量TGNChfbを演算する。そして、F/F操作量演算部58が演算したF/F操作量TGNCnffとF/B操作量演算部60が演算したTGNChfbは加算器61で加算され、リミット設定部62で制御上限値と制御下限値のリミットが付けられた後、圧縮機目標回転数TGNChとして決定される。前記暖房モードと除湿暖房モードにおいては、コントローラ32はこの圧縮機目標回転数TGNChに基づいて圧縮機2の回転数を制御する。
一方、図4は前記冷房モードと除湿冷房モード(後述するノーマルモード)用の圧縮機2の目標回転数(圧縮機目標回転数)TGNCcを決定するコントローラ32の制御ブロック図である。コントローラ32のF/F操作量演算部63は外気温度Tamと、ブロワ電圧BLVと、吸熱器9の温度の目標値である目標吸熱器温度TEOに基づいて圧縮機目標回転数のF/F操作量TGNCcffを演算する。
また、F/B操作量演算部64は目標吸熱器温度TEOと吸熱器温度Teに基づいて圧縮機目標回転数のF/B操作量TGNCcfbを演算する。そして、F/F操作量演算部63が演算したF/F操作量TGNCcffとF/B操作量演算部64が演算したF/B操作量TGNCcfbは加算器66で加算され、リミット設定部67で制御上限値と制御下限値のリミットが付けられた後、圧縮機目標回転数TGNCcとして決定される。冷房モードと除湿冷房モードのノーマルモードにおいては、コントローラ32はこの圧縮機目標回転数TGNCcに基づいて圧縮機2の回転数を制御する。
尚、前記内部サイクルモードにおいては、コントローラ32は前述した如く暖房モードと除湿暖房モード用に演算された圧縮機目標回転数TGNChと冷房モードと除湿冷房モード用に演算された圧縮機目標回転数TGNCcのうちの小さい方の操作量を用いて圧縮機2の回転数を制御する。
次に、図5は除湿冷房モードにおける室外膨張弁6の目標開度(室外膨張弁目標開度)TGECCVpcを決定するコントローラ32の制御ブロック図である。コントローラ32のF/F操作量演算部68は外気温度Tamと、ブロワ電圧BLVと、目標放熱器温度TCOと、目標放熱器圧力PCOに基づいて室外膨張弁目標開度のF/F操作量TGECCVpcffを演算する。
また、F/B操作量演算部69は目標放熱器圧力PCOと放熱器圧力PCIに基づいて室外膨張弁目標開度のF/B操作量TGECCVpcfbを演算する。そして、F/F操作量演算部68が演算したF/F操作量TGECCVpcffとF/B操作量演算部69が演算したF/B操作量TGECCVpcfbは加算器71で加算され、リミット設定部72で制御上限値と制御下限値のリミットが付けられた後、室外膨張弁目標開度TGECCVpcとして決定される。除湿冷房モードにおいては、コントローラ32はこの室外膨張弁目標開度TGECCVpcに基づいて室外膨張弁6の弁開度を制御する。
空気流通路3内を流通される空気は上記各運転モードにおいて吸熱器9からの冷却や放熱器4からの加熱作用(エアミックスダンパ28で調整)を受けて吹出口29から車室内に吹き出される。コントローラ32は外気温度センサ33が検出する外気温度Tam、内気温度センサ37が検出する車室内の温度、前記ブロワ電圧、日射センサ51が検出する日射量等と、操作部53にて設定された車室内の目標車室内温度(設定温度)とに基づいて目標吹出温度TAOを算出し、後述する如く各運転モードを切り換えて吹出口29から吹き出される空気の温度をこの目標吹出温度TAOに制御するものである。
次に、図6乃至図9を参照しながらコントローラ32による上記各運転モードの切換制御について説明する。
(6)運転モードの切換制御
図6は車両用空気調和装置1のコントローラ32が起動時に選択する運転モードを示している。起動時においては、コントローラ32は外気温度センサ33が検出する外気温度Tamと目標吹出温度TAOとに基づいて運転モードを選択する。即ち、この図6において破線L1は目標吹出温度TAO=外気温度Tamの線であり、実線L2は目標吹出温度TAO=HVAC吸込温度(吸込口25から空気流通路3に吸い込まれる温度)の線である。また、破線L3はそれより所定値(3deg)上に設定したヒステリシスの線である。
先ず実施例の場合、起動時に外気温度Tamが0℃以下の場合、コントローラ32は暖房モードを選択する。また、外気温度Tamが0℃より高く、目標吹出温度TAOがHVAC吸込温度以下の場合、冷房モードを選択する。更に、外気温度Tamが0℃より高く所定値(例えば20℃等)以下の場合であって、目標吹出温度TAOがHVAC吸込温度より高い場合、除湿暖房モードとし、更に外気温度Tamが所定値より高い場合には除湿冷房モードとする。尚、除湿暖房モードを選択する条件で、外気湿度センサ34が検出する外気湿度が所定値(例えば50%等)以下の場合は暖房モードを選択する。
次に、図7は起動後のコントローラ32による運転モード切換制御の一例を示している。コントローラ32は前記暖房モードを実行しているときに、外気温度センサ33と外気湿度センサ34に基づき、外気温度Tamが0℃より例えば2deg温度が高い2℃以上に上昇し、且つ、外気湿度が例えば50%以上に上昇した場合、除湿暖房モードに移行する。また、暖房モードを実行しているときに、外気温度Tamが上記0℃より高い例えば20℃より2deg温度が高い22℃以上に上昇し、且つ、外気湿度が同じく50%以上に上昇した場合、除湿暖房モードを飛ばして除湿冷房モードに移行する。
また、コントローラ32は前記除湿暖房モードを実行しているときに、外気温度Tamが0℃以下に低下し、且つ、外気湿度が50%より例えば5%低い45%未満に低下した場合、暖房モードに移行する。
また、コントローラ32は除湿暖房モードを実行しているときに、室外膨張弁6の弁開度が前述した制御下限値となっており(即ち、それ以上冷媒を絞れない状態)、且つ、吸熱器温度Te−目標吸熱器温度TEOが例えば2degより大きくなった状態(即ち、吸熱器9における吸熱が不足している状態)、又は、放熱器温度TH−目標放熱器温度TCOが例えば5deg以上となった状態(即ち、放熱器4における放熱が過剰となる状態)が所定時間以上継続した場合、前記内部サイクルモードに移行する。
また、コントローラ32は内部サイクルモードを実行しているときに、吸熱器温度Te−目標吸熱器温度TEOが前述の2degより大きい例えば3degより大きくなった状態(即ち、吸熱器9における吸熱が更に不足している状態)、又は、放熱器温度TH−目標放熱器温度TCOが前述の5degより大きい例えば10deg以上となった状態(即ち、放熱器4における放熱が更に過剰となる状態)、又は、目標吹出温度TAO−HVAC吸込温度が例えば3deg以下となった状態が所定時間以上継続した場合、除湿冷房モードのノーマルモード(吸熱器温度優先モード)に移行する。
尚、前記除湿暖房モードを実行しているときに、上記内部サイクルモードから除湿冷房モードに移行する条件よりも更に吸熱器9における吸熱が不足した状態、又は、更に放熱器4における放熱が過剰な状態になった場合等には、コントローラ32が内部サイクルモードを介すること無く、直接除湿冷房モードに移行するようにしてもよい。それにより環境条件の変化等により迅速に対応することができるようになる。
また、コントローラ32はこの除湿冷房モードにおいてノーマルモードと放熱器温度優先モードを切り換えて実行するが、これらノーマルモードと放熱器温度優先モードについては後に詳述する。そして、コントローラ32はこの除湿冷房モードにおける放熱器温度優先モードを実行しているときに、目標放熱器温度TCO−放熱器温度THが例えば3degより大きくなり(即ち、放熱器4における放熱が不足)、その状態が所定時間以上継続した場合、内部サイクルモードに移行する。
また、コントローラ32は内部サイクルモードを実行しているときに、目標放熱器温度TCO−放熱器温度THが例えば3degより大きくなり(即ち、放熱器4における放熱が不足)、又は、目標吸熱器温度TEO−吸熱器温度Teが例えば2degより大きくなり(即ち、吸熱器9における吸熱が過剰)、且つ、外気導入を導入する状態でHVAC吸込温度(外気吸入温度)が例えば20℃以下となっている状態が所定時間以上継続した場合、除湿暖房モードに移行する。
尚、この内部サイクルモードを実行しているときに、上記除湿暖房モードに移行する条件よりも更に放熱器4における放熱が不足した状態、又は、更に吸熱器9における吸熱が過剰となった場合等には、コントローラ32が除湿暖房モードを介すること無く直接暖房モード移行するようにしてもよい。それによって前述同様、環境条件等の変化により迅速に対応できるようになる。
更に、コントローラ32は除湿冷房モードを実行しているときに、室外膨張弁6の弁開度が前述した制御上限値となっており(即ち、冷媒をそのまま通過させる状態)、且つ、エアミックスダンパ28の前記エアミックスダンパ開度SWが所定値より小さい場合、冷房モードに移行する。
そして、コントローラ32はこの冷房モードを実行しているときに、エアミックスダンパ開度SWが所定値以上となり、且つ、目標放熱器温度TCO−THが例えば3deg以上となった場合(即ち、放熱器4における放熱が不足)、除湿冷房モードに移行する。
このようにコントローラ32が運転モードを切り換えることにより、車両の環境や設定温度等の条件によって放熱器4における放熱や吸熱器9における吸熱が不足し、或いは、過剰となる状況に応じて、除湿暖房モード、内部サイクルモード、及び、除湿冷房モード間の運転モードの切り換えを的確に行うことが可能となる。
また、外気環境に応じて暖房モード、除湿暖房モード、及び、除湿冷房モード間の運転モードの切り換えを的確に行うことが可能となると共に、外気環境が更に温度上昇する状況では暖房モードから直接除湿冷房モードに移行することができるようになる。更に、室外膨張弁6の制御状況や放熱器4の放熱の状況に応じて冷房モードと除湿冷房モードの間の運転モードの切り換えを的確に行うことが可能となる。
(6−1)他の運転モード切換制御
尚、前述した如く内部サイクルモードは除湿暖房モードにおける室外膨張弁6の制御で当該室外膨張弁6を全閉とした状態と云える。図8は除湿暖房モードからそのまま内部サイクルモードに移行する室外膨張弁6の制御ロジックとした場合の起動後のコントローラ32による運転モード切換制御の一例を示している。
この場合、内部サイクルモードは除湿暖房モードに含まれる。また、除湿暖房モードから除湿冷房モードに移行する条件は、前述した内部サイクルモードから除湿冷房モードに移行する条件と同様である。
(6−2)内外気制御
次に、図9はコントローラ32による吸込切換ダンパ26の制御の一例を示している。前述したように吸込切換ダンパ26は空気流通路3に外気を導入する外気導入モードと、車室内の空気を導入する内気循環モードとを切り換えるものであるが、係る内外気制御は起動時と起動後の安定時とで異なる。
即ち、車両用空気調和装置1の起動時(車室内の設定温度と車室内の温度の差の絶対値が所定値以内)には、コントローラ32は暖房モード、又は、除湿暖房モード(内部サイクルモードを含む)を実行する際、外気温度センサ33から得られる外気温度が内気温度センサ37から得られる内気温度以上の場合(即ち、少なくとも外気温度が車室内温度より高い場合を含む)、又は、内気湿度センサ38から得られる車室内湿度が外気湿度センサ34から得られる外気湿度より高い場合、吸込切換ダンパ26により外気導入モードとし、車室内温度が外気温度より高い場合、又は、外気湿度が車室内湿度以上の場合(即ち、少なくとも外気湿度が車室内湿度より高い場合を含む)、内気循環モードとする。
また、コントローラ32は、起動時に冷房モード、又は、除湿冷房モードを実行する際、外気温度が内気温度以上の場合(即ち、少なくとも外気温度が車室内温度より高い場合を含む)、又は、外気湿度が内気湿度以上の場合(即ち、少なくとも外気湿度が車室内湿度より高い場合を含む)、吸込切換ダンパ26により内気循環モードとし、車室内温度が外気温度より高い場合、又は、車室内湿度が外気湿度より高い場合、外気導入モードとする。
一方、コントローラ32は起動後の安定時(車室内温度が設定温度に略等しい)においては、室内CO2濃度センサ39から得られる車室内の二酸化炭素濃度が高く、所定値以上の場合、又は、内気循環モードが所定時間以上継続された場合(内気導入時間が所定値以上の場合)、又は、車室内湿度が外気湿度より高い場合、又は、車室内に吹き出される温度の目標値である目標吹出温度TAOが外気温度と同一若しくはそれに近い場合(誤差α)、吸込切換ダンパ26により外気導入モードとし、これら以外の場合、即ち、車室内の二酸化炭素が所定値より低い場合、又は、外気湿度が内気湿度以上の場合、又は、外気温度が目標吹出温度TAOと大きく異なる場合(差がαより大きい)、内気循環モードとする。
このように吸込切換ダンパ26を制御することにより、起動時に暖房モードや除湿暖房モードを実行する際、外気環境に応じて外気導入モードと内気循環モードを的確に切り換え、外気中の熱を車室内の暖房に有効に利用することができるようになる。また、起動時に冷房モードや除湿冷房モードを実行する際には、外気環境に応じて外気導入モードと内気循環モードを的確に切り換え、外気中の熱による車室内冷房への悪影響を解消し、或いは、外気中の冷熱を車室内の冷房に有効に利用することができるようになる。更に、起動後の安定時における車室内の二酸化炭素濃度や目標吹出温度に応じても外気導入モードと内気循環モードを的確に切り換えることが可能となる。
尚、上記実施例では吸込切換ダンパ26により空気流通路3に外気を導入する外気導入モードと車室内空気(内気)を導入する内気循環モードを切り換えるようにしたが、それに限らず、全て外気を導入する状態と全て車室内空気を導入する場合との間で、外気と内気の混合度合い(内気の混入量)を連続的に調整する制御としてもよい。その場合も、外気温度、内気温度、外気湿度、内気湿度、車室内の二酸化炭素濃度の条件による制御の方向は上記実施例と同様とする。
そして、上記運転モードの切換制御に合わせて実施例の車両用空気調和装置1によれば、車両の環境や設定温度等の条件に応じて所望の空調性能を発揮することができる最適な運転モードを選択し、切り換えることが可能となり、所望の空調性能を発揮させて快適な車室内空調を実現することができるようになる。
(7)除湿冷房モードにおけるノーマルモードと放熱器温度優先モード
次に、図10乃至図22を用いて前述した除湿冷房モードにおけるノーマルモード(吸熱器温度優先モード)と放熱器温度優先モードの切換制御について説明する。前述した如く除湿冷房モードのノーマルモードでは、吸熱器9の温度(吸熱器温度Te)により圧縮機2の回転数(目標回転数TGNCc)を制御するため、吸熱器温度Teが目標吸熱器温度TEOに収束し、室外膨張弁6の弁開度が前述した制御下限値となった状態(絞り切った状態)でも冷媒回路Rの高圧圧力が上がらず、放熱器圧力PCIが目標放熱器圧力PCOとならない場合、放熱器4の温度(放熱器温度TCO)が不足する状態に陥る。
そこで、係る場合コントローラ32は目標吸熱器温度TEOを下げることで圧縮機2の回転数を上げ、圧縮機2の能力を増大させて高圧圧力を上昇させ、放熱器圧力PCIを目標放熱器圧力PCOに上げる放熱器温度優先モードを実行する。図10は除湿冷房モードにおけるノーマルモードと放熱器温度優先モードの間のモード切換制御を示している。コントローラ32は除湿冷房モード(吸熱器温度を優先するノーマルモード)を実行しているときに、室外膨張弁6の弁開度が前記制御下限値以下となっており、且つ、目標放熱器温度TCO−放熱器温度THが例えば1deg以上(即ち、放熱器4における放熱が不足)となった状態が所定時間以上経過した場合、放熱器温度優先モードに移行する。
図11はこの放熱器温度優先モードにおけるコントローラ32の制御ブロック図の一例を示している。即ち、図11の74は基本目標吸熱器温度TEO0のデータテーブルであり、これは外気温度に対応して予め設定されている。尚、この基本目標吸熱器温度TEO0は当該外気温度の環境で必要な湿度を得るための吸熱器温度である。通常はこのデータテーブル74に基づいて目標吸熱器温度TEOが決定されるが、この放熱器温度優先モードでは、コントローラ32は放熱器目標圧力PCOと放熱器圧力PCIとの差の積分値に基づいて補正を加える。
即ち、放熱器目標圧力PCOと放熱器圧力センサ47から得られる放熱器圧力PCIは減算器76に入力され、その偏差eが増幅器77で増幅されて演算器78に入力される。演算器78では所定の積分周期と積分時間で吸熱器温度補正値の積分演算が行われ、加算器79で前回値と加算された吸熱器温度補正値の積分値TEOPCOが算出される。そして、リミット設定部81で制御上限値と制御下限値のリミットが付けられた後、吸熱器温度補正値TEOPCとして決定される。
この吸熱器温度補正値TEOPCが減算器82にて基本目標吸熱器温度TEO0から減算され、目標吸熱器温度TEOとして決定される。従って、ノーマルモードのときよりも、吸熱器温度補正値TEOPCの分、目標吸熱器温度TEOが下げられ、それにより圧縮機2の圧縮機目標回転数TGNCcが引き上げられることになり、圧縮機2の回転数が上がり、圧縮機2の能力が増大して高圧圧力が上昇し、放熱器圧力PCIが上昇して必要な放熱器4の温度THを得ることができるようになる。
尚、リミット設定部81では吸熱器9に着霜しない範囲に吸熱器温度補正値TEOPCが制限される。図12はこの様子を説明するタイミングチャートである。ノーマルモードにおいて吸熱器温度Teが目標吸熱器温度TEOに収束し、圧縮機2の回転数が低下している状態で、室外膨張弁6が制御下限値となっている状況から前述した条件で放熱器温度優先モードに移行すると、圧縮機2の回転数が上昇し、吸熱器温度Teが低下し、放熱器圧力PCI(又は放熱器温度TH)が上昇しているのが分かる。
他方、この放熱器温度優先モードにおいて、前述した吸熱器温度補正値TEOPCが零となり、且つ、放熱器温度TH−目標放熱器温度TCOが例えば1degより高く(即ち、放熱器4の放熱が過剰)となった状態が所定時間以上継続した場合、コントローラ32は放熱器温度優先モードからノーマルモードに復帰する。
尚、係るノーマルモードと放熱器温度優先モードの切換制御は、内部サイクルモードで冷房モードと除湿冷房モード用に演算された圧縮機目標回転数TGNCcを用いて圧縮機2の回転数を制御している場合にも同様に適用することができる。
このように除湿冷房モードや内部サイクルモードにおいて、吸熱器9の温度Teが目標値TEOに収束し、室外膨張弁6の弁開度が制御下限値となっても放熱器4の温度THが不足する場合には、放熱器圧縮機2の能力を増大させて高圧を上昇させ、放熱器4における冷媒の放熱量を増大させるので、除湿冷房モードにおける放熱器4による再加熱を確保し、空調性能を確保することが可能となり、除湿冷房モードの有効範囲を拡大して快適な車室内空調を実現することが可能となる。この場合、コントローラ32は吸熱器9に着霜しない範囲で吸熱器目標温度TEOを補正して低下させるので、過剰な吸熱器9の温度低下による着霜の発生も防止することが可能となり、省エネ化も図ることができるようになる。
(7−1)電気ヒータとの協調制御
ここで、係る吸熱器目標温度TEOの低下による圧縮機2の回転数上昇によっても放熱器4の温度THが目標放熱器温度TCOに上昇しないときは、電気ヒータ57を活用してもよい。図13〜図15は係る電気ヒータ57との協調制御による放熱器温度優先モードの制御を示している。この場合もノーマルモードから放熱器温度優先モードへの移行条件は図10の場合と同様である。図14はその場合のコントローラ32のフローチャートを示しており、ステップS1で現在のモードが除湿冷房モードであり、且つ、放熱器温度優先モードとなったか否か判断し、なっていればステップS2に進み、電気ヒータ57の制御許可を出す。
図15は電気ヒータ57の制御許可が出た場合のコントローラ32の電気ヒータ57の制御ブロック図を示している。即ち、放熱器目標温度TCO(放熱器目標圧力PCOでも良い)と放熱器温度センサ46から得られる放熱器温度TH(放熱器圧力PCIでも良い)は減算器83に入力され、その偏差eが増幅器84で増幅されて演算器86に入力される。演算器86では所定の積分周期と積分時間で電気ヒータ電力Phtrの積分演算が行われ、加算器87で前回値と加算された電気ヒータ電力の積分値が算出される。そして、リミット設定部88で制御上限値と制御下限値のリミットが付けられた後、電気ヒータ電力Phtrとして決定される。
コントローラ32は、この電気ヒータ電力Phtrの操作量により電気ヒータ57に通電して発熱させるので、放熱器4の温度の不足を電気ヒータ57によって補完し、より一層快適な車室内空調を実現することが可能となる。尚、この場合のノーマルモードへの復帰条件は、前述した吸熱器温度補正値TEOPC=0の代わりに電気ヒータ電力Phtr=0となる(図13)。
(7−2)室内送風機(ブロワファン)との協調制御
また、室内送風機27の風量を上昇させれば、吸熱器9における吸熱量が増え、それにより高圧圧力も上昇して放熱器温度THも上がる。そこで、係る電気ヒータ57との協調の代わりに、或いは、それに加えて室内送風機27を協調させることで放熱器温度THを確保してもよい。図16〜図18は係る室内送風機27との協調による放熱器温度優先モードの制御を示している。この場合もノーマルモードから放熱器温度優先モードへの移行条件は図10の場合と同様である。図17はその場合のコントローラ32のフローチャートを示しており、ステップS3で現在のモードが除湿冷房モードであり、且つ、放熱器温度優先モードとなったか否か判断し、なっていればステップS4に進み、室内送風機27の制御はオート(AUTO)が選択されている(即ち、マニュアルモードではない)か否か判断し、オートである場合には、ステップS5に進んで室内送風機協調制御許可を出す。
図18は室内送風機(ブロワファン)27の協調制御許可が出た場合のコントローラ32の室内送風機27の制御ブロック図を示している。即ち、図18の92はブロワ電圧基本値BLV0のデータテーブルであり、これは目標吹出温度TAOに対応して予め設定されている。尚、このブロワ電圧基本値BLV0は目標吹出温度TAOに適した室内送風機27の風量を得るためのブロワ電圧である。通常はこのデータテーブル92に基づいてブロワ電圧BLVが決定されるが、この放熱器温度優先モードでは、コントローラ32は目標放熱器温度TCO(放熱器目標圧力PCOでもよい)と放熱器温度TH(放熱器圧力PCIでもよい)との差の積分値に基づいて補正を加える。
即ち、目標放熱器温度TCOと放熱器温度センサ46から得られる放熱器温度THは減算器97に入力され、その偏差eが増幅器89で増幅されて演算器91に入力される。演算器91では所定の積分周期と積分時間でブロワ電圧補正値の積分演算が行われ、加算器93で前回値と加算されたブロワ電圧補正値の積分値が算出される。そして、リミット設定部94で制御上限値と制御下限値のリミットが付けられた後、ブロワ電圧補正値BLVhtrとして決定される。
このブロワ電圧補正値BLVhtrが加算器96にてブロワ電圧基本値BLV0に加算され、ブロワ電圧BLVとして決定される。従って、ノーマルモードのときよりも、ブロワ電圧補正値BLVhtrの分、ブロワ電圧BLVが引き上げられ、それにより室内送風機27の風量が増大し、吸熱器9における吸熱量が増大し、高圧圧力が上昇して放熱器圧力PCIが上昇し、放熱器4の温度THが上がることになる。これにより、放熱器4の温度不足をより一層迅速に解消することが可能となる。尚、この場合のノーマルモードへの復帰条件は、図10の吸熱器温度補正値TEOPC=0の代わりにブロワ電圧補正値BLVhtr=0となる(図16)。
(7−3)内外気制御との協調制御
また、放熱器温度THを上げるために外気導入と内気循環の内外気制御を協調させてもよい。即ち、室内温度(内気温度)と外気温度の高い方を空気流通路3に導入すれば、吸熱器9における吸熱量が増え、それにより高圧圧力も上昇して放熱器温度THも上がる。そこで、上記電気ヒータ57や室内送風機27との協調の代わりに、或いは、それらに加えて吸込切換ダンパ26による内外気制御を協調させることで放熱器温度THを確保してもよい。図19及び図20は係る内外気制御との協調による放熱器温度優先モードの制御を示している。
この場合もノーマルモードから放熱器温度優先モードへの移行条件は図10の場合と同様である。図20はその場合のコントローラ32のフローチャートを示しており、ステップS6で現在のモードが除湿冷房モードであり、且つ、放熱器温度優先モードとなったか否か判断し、なっていればステップS7に進み、吸込切換ダンパ26による内外気制御はオート(AUTO)が選択されている(即ち、マニュアルモードではない)か否か判断し、オートである場合には、ステップS8に進んで現在が外気導入モードであるか否か判断する。現在が外気導入モードである場合、コントローラ32はステップS9に進み、内気温度センサ37から得られる車室内温度(内気温度)が外気温度センサ33から得られる外気温度より高く、且つ、室内CO2濃度センサ39から得られる室内CO2濃度が所定値より低いか否か判断する。そして、車室内温度が外気温度より高く、室内CO2濃度が所定値より低い場合は、ステップS10に進み、吸込切換ダンパ26により内気循環モードとする。
ステップS8で内気循環モードである場合、及び、ステップS9で外気温度が車室内温度(内気温度)以上の場合(即ち、外気温度が車室内温度より高い場合を含む)、又は、室内CO2濃度が所定値以上の場合、ステップS11に進む。ステップS11ではコントローラ32は外気温度が車室内温度より高いか否か判断し、高い場合にはステップS12に進んで吸込切換ダンパ26により外気導入モードとする。このように、車室内空気と外気のうちの温度の高い方を吸熱器9に通風するので、吸熱器9における吸熱量を増大させ、高圧圧力を上昇させて放熱器4の温度不足をより一層迅速に解消することが可能となる。
(7−4)他の内外気制御との協調制御
ここで、上記吸込切換ダンパ26の内外気制御において、外気に対する内気混入量を調整することができる場合の協調制御について図21及び図22を用いて説明する。図21はその場合のコントローラ32のフローチャートを示しており、ステップS13で現在のモードが除湿冷房モードであり、且つ、放熱器温度優先モードとなったか否か判断し、なっていればステップS14に進み、吸込切換ダンパ26による内外気制御はオート(AUTO)が選択されている(即ち、マニュアルモードではない)か否か判断し、オートである場合には、ステップS15に進んで内外気協調制御許可を出す。
図22は吸込切換ダンパ26による内外気協調制御許可が出た場合のコントローラ32の吸込切換ダンパ26の制御ブロック図を示している。即ち、図22の98は内気混入割合基本値RECratio0のデータテーブルであり、これは目標吹出温度TAOと外気温度Tamに基づくマップが予め設定されている。尚、この内気混入割合基本値RECratio0は、そのときの目標吹出温度TAOと外気温度Tamに適した内気混入割合である。通常はこのデータテーブル98に基づいて内気混入割合RECratioが決定されるが、この放熱器温度優先モードでは、コントローラ32は目標放熱器温度TCO(放熱器目標圧力PCOでもよい)と放熱器温度TH(放熱器圧力PCIでもよい)との差の積分値に基づいて補正を加える。
即ち、目標放熱器温度TCOと放熱器温度センサ46から得られる放熱器温度THは減算器101に入力され、その偏差eが増幅器102で増幅されて演算器103に入力される。演算器103では所定の積分周期と積分時間で内気混入割合補正値の積分演算が行われ、加算器104で前回値と加算された内気混入割合補正値の積分値が算出される。そして、リミット設定部106で制御上限値と制御下限値のリミットが付けられた後、内気混入割合補正値RECratiohtrとして決定される。
この内気混入割合補正値RECratiohtrは内外気温度補正部107で更に補正が加えられる。この内外気温度補正部107にて内気混入割合補正値RECratiohtrは、車室内温度が外気温度以上の場合には内気混入割合を多くする方向(+)、逆に、外気温度が車室内温度より高い場合には内気混入割合を少なくする方向(−)の補正と定義付けられた後、加算器99にて内気混入割合基本値RECratio0に加算され、内気混入割合RECratioとして決定される。
従って、車室内温度の方が外気温度より高い場合、ノーマルモードのときよりも、内気混入割合補正値RECratiohtrの分、内気混入割合RECratioが多くされ、それにより吸熱器9における吸熱量が増大し、高圧圧力が上昇して放熱器圧力PCIが上昇し、放熱器4の温度THが上がることになる。これにより、放熱器4の温度不足をより一層迅速に解消することが可能となる。
尚、上記実施例で説明した冷媒回路Rの構成や各数値はそれに限定されるものでは無く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能であることは云うまでもない。
1 車両用空気調和装置
2 圧縮機
3 空気流通路
4 放熱器
6 室外膨張弁
7 室外熱交換器
8 室内膨張弁
9 吸熱器
11 蒸発能力制御弁
17、21、22、23 電磁弁
26 吸込切換ダンパ
27 室内送風機(ブロワファン)
28 エアミックスダンパ
32 コントローラ(制御手段)
57 電気ヒータ
R 冷媒回路

Claims (9)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機と、
    車室内に供給する空気が流通する空気流通路と、
    該空気流通路に設けられて冷媒を放熱させる放熱器と、
    前記空気流通路に設けられて冷媒を吸熱させる吸熱器と、
    前記車室外に設けられて冷媒を放熱又は吸熱させる室外熱交換器と、
    制御手段とを備え、
    該制御手段により少なくとも、
    前記圧縮機から吐出された冷媒を前記放熱器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、前記室外熱交換器にて吸熱させる暖房モードと、
    前記圧縮機から吐出された冷媒を前記放熱器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、前記吸熱器のみ、又は、該吸熱器と前記室外熱交換器にて吸熱させる除湿暖房モードと、
    前記圧縮機から吐出された冷媒を前記放熱器及び室外熱交換器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、前記吸熱器にて吸熱させる除湿冷房モードと、
    前記圧縮機から吐出された冷媒を前記室外熱交換器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、前記吸熱器にて吸熱させる冷房モードとを切り換えて実行する車両用空気調和装置において、
    前記制御手段は、前記除湿暖房モードにおいて、前記吸熱器における吸熱が不足すること、又は、前記放熱器における放熱が過剰となることに基づいて前記除湿冷房モードに移行すると共に、
    該除湿冷房モードにおいて、前記放熱器における放熱が不足することに基づいて前記除湿暖房モードに移行することを特徴とする車両用空気調和装置。
  2. 前記制御手段は、前記除湿暖房モードにおいて、前記室外熱交換器への冷媒の流入を阻止し、前記吸熱器のみにて冷媒を吸熱させる内部サイクルモードを有し、
    前記除湿暖房モードにおいて、前記吸熱器における吸熱が不足すること、又は、前記放熱器における放熱が過剰となることに基づいて前記内部サイクルモードに移行すると共に、
    該内部サイクルモードにおいて、更に前記吸熱器における吸熱が不足すること、又は、更に前記放熱器における放熱が過剰となることに基づいて前記除湿冷房モードに移行することを特徴とする請求項1に記載の車両用空気調和装置。
  3. 前記制御手段は、前記除湿冷房モードにおいて、前記放熱器における放熱が不足することに基づいて前記内部サイクルモードに移行すると共に、
    該内部サイクルモードにおいて、前記放熱器における放熱が不足すること、又は、前記吸熱器における吸熱が過剰となることに基づいて前記除湿暖房モードに移行することを特徴とする請求項2に記載の車両用空気調和装置。
  4. 前記制御手段は、外気温度及び外気湿度が上昇したことに基づいて前記暖房モードから前記除湿暖房モード、若しくは、除湿冷房モードに移行し、外気温度及び外気湿度が低下したことに基づいて前記除湿暖房モード、及び、除湿冷房モードから前記暖房モードに移行することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちの何れかに記載の車両用空気調和装置。
  5. 前記制御手段は、前記暖房モードから前記除湿暖房モードに移行する条件よりも高い温度に前記外気温度が上昇したことを基づき、前記暖房モードから前記除湿冷房モードに移行することを特徴とする請求項4に記載の車両用空気調和装置。
  6. 前記室外熱交換器に流入する冷媒を減圧させる膨張弁を備え、
    前記制御手段は、前記膨張弁の弁開度が制御上限となったことに基づいて前記除湿冷房モードから前記冷房モードに移行し、前記放熱器における放熱が不足することに基づいて前記冷房モードから前記除湿冷房モードに移行することを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちの何れかに記載の車両用空気調和装置。
  7. 前記空気流通路に外気を導入する外気導入モードと前記空気流通路に車室内の空気を導入する内気循環モードとを切り換える吸込切換ダンパを備え、
    前記制御手段は、起動時に前記暖房モード、又は、除湿暖房モードを実行する際、少なくとも外気温度が車室内温度より高い場合、又は、少なくとも車室内湿度が外気湿度より高い場合、前記吸込切換ダンパにより前記外気導入モードとし、少なくとも車室内温度が外気温度より高い場合、又は、少なくとも外気湿度が車室内湿度より高い場合、前記内気循環モードとすることを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちの何れかに記載の車両用空気調和装置。
  8. 前記空気流通路に外気を導入する外気導入モードと前記空気流通路に車室内の空気を導入する内気循環モードとを切り換える吸込切換ダンパを備え、
    前記制御手段は、起動時に前記冷房モード、又は、除湿冷房モードを実行する際、少なくとも外気温度が車室内温度より高い場合、又は、少なくとも外気湿度が車室内湿度より高い場合、前記吸込切換ダンパにより前記内気循環モードとし、少なくとも車室内温度が外気温度より高い場合、又は、少なくとも車室内湿度が外気湿度より高い場合、前記外気導入モードとすることを特徴とする請求項1乃至請求項7のうちの何れかに記載の車両用空気調和装置。
  9. 前記制御手段は、起動後の安定時においては、前記車室内の二酸化炭素濃度が高い場合、又は、前記内気循環モードが所定時間以上継続された場合、又は、前記車室内湿度が外気湿度より高い場合、又は、車室内に吹き出される温度の目標値が外気温度と同一若しくはそれに近い場合、前記吸込切換ダンパにより前記外気導入モードとし、それら以外の条件では前記内気循環モードとすることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の車両用空気調和装置。
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