JP5997553B2 - X線高電圧装置およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、商用電源電圧の電圧変動に対応可能なインバータ式X線高電圧装置に関するものである。
X線CT装置及びX線撮影装置は、X線管から発生したX線を被検体に照射し、該被検体を透過したX線量を検出して画像化する。X線管のアノード・カソード間に直流高電圧を印加するため、X線高電圧装置が用いられる。カソードを高温にすることにより発生する熱電子は、直流高電圧により加速され、これをアノードに衝突させてX線を発生させる。
X線高電圧装置には、高電圧の発生方法により様々な方式があるが、近年では小型化及び性能面で優れるインバータ式X線高電圧装置が普及している。例えば特許文献1のように、インバータ式X線高電圧装置は、単相または三相の商用電源から交流リアクトルを介して交流電圧をコンバータ回路に取り込み、直流電圧に変換するとともに目標電圧まで昇圧する。コンバータ回路は、複数のダイオードおよびスイッチ(IGBT)等で構成される。コンバータ回路の出力する直流電圧をキャパシタで平滑化してインバータ回路に入力する。直流電圧は、インバータ回路により、商用周波数よりも高い周波数の交流電圧に変換され、その後高電圧発生装置によって直流高電圧に昇圧され、負荷であるX線管のアノード・カソード間に印加される。管電圧の制御は、インバータ回路のスイッチングの位相差や周波数あるいはパルス幅をインバータ制御回路が調節することにより行われる。
特許文献1のように、コンバータ回路にはコンバータ制御回路が接続され、コンバータ回路の出力電圧が目標電圧まで昇圧されるようにコンバータ回路内のスイッチを制御する。このとき、特許文献1には、コンバータ回路の負荷状態(X線曝射条件や、X線曝射中かどうか等)によりコンバータ回路の出力電圧がオーバーシュートしたり、落ち込んだりすることを防ぐために、コンバータ制御回路の制御ゲインを負荷状態に応じて切り替える技術が開示されている。
特開2000−252094号公報
特許文献1では、コンバータ回路の制御ゲインを負荷状態に対応させて切り替えることが開示されているが、切り替えにより設定される制御ゲインは、商用電源からコンバータ回路に供給される電源電圧が所定の範囲内にあるものとして、予め定められた制御ゲインである。つまり、上記商用電源電圧が200Vの場合には、200V専用の制御ゲインが、負荷状態毎に予め用意されている。
近年、海外や、国内の離島や山奥等の電源事情の悪い国や地域に、X線CT装置やX線撮影装置を設置する機会が増えてきている。電源事情が悪い場合、商用電源電圧が安定せず、X線高電圧装置に供給される電圧に変動が生じる。インバータ式X線高電圧装置は、そのような状態でも仕様の電圧変動の範囲内(一般的に商用電源電圧の±10%)であれば動作するように設計されている。しかしながら、その範囲内で電圧が変動(例えば上記商用電源電圧が200Vから180Vに変動)した場合であっても、コンバータ回路の制御ゲインが、所定電圧(例えば200V)用として設定されているため、最適な状態で動作しなくなる可能性がある。例えば、供給される電圧と、制御ゲインが最適に動作する設定電圧とが不一致である場合、コンバータ回路の入力電圧・電流の波形が歪み、力率が悪化する可能性がある。力率が悪化すると、無効電力が増加するため、商用電源電圧の設備装置は、無効電力の分だけ大きくせざるを得ない。また、入力電圧・電流波形が歪むと交流リアクトルから異音が発生する可能性もある。コンバータ回路に使用されるダイオードやIGBT等のパワーモジュールは、歪みのある入力電流を整流またはスイッチングする場合、損失が増加するという問題も生じる。
また、電源事情が安定した地域であっても、高電圧が必要な医療機器が複数台同時に商用電源に接続され、動作している場合には、電圧変動が生じることがある。この場合、電源事情が安定した地域であっても、上述した問題と同様の問題が生じる。
本発明の目的は、商用電源から供給される電圧に変動が生じても、安定して効率よく高電圧を発生することのできるX線高電圧装置を提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明では、整流昇圧回路の複数のスイッチ回路がすべてオフの状態で、商用電源から整流昇圧回路へ供給される電圧の大きさを取得し、取得した電圧の大きさに応じて制御ゲインを切り替える。
本発明によれば、商用電源の電圧が変動しても、その電圧を取得して制御回路に最適な制御ゲインを設定可能であり、常にX線高電圧装置の力率を最適に保つことができる。
本発明の実施形態1のX線高電圧装置の回路構成を示すブロック図。 図1のX線高電圧装置のゲイン制御回路部11の詳しい構成を示すブロック図。 図1のX線高電圧装置の直流電源回路制御部9の動作を示すフローチャート。 図3の動作中のコンバータ出力電圧Vcの変化を示すグラフ。 実施形態2のX線高電圧装置の回路構成を示すブロック図。 実施形態3において、商用電源が200V系か400V系かの判別方法を示す説明図。
本発明のX線高電圧装置では、商用電源から供給された電圧を整流して昇圧する整流昇圧回路と、整流昇圧回路の出力を交流電圧に変換するインバータ回路と、整流昇圧回路を制御する整流昇圧制御回路とを有する。整流昇圧回路は、複数のスイッチ回路と、複数の整流回路とを含み、整流昇圧制御回路は、複数のスイッチ回路の動作を制御する信号を出力する。整流昇圧制御回路は、商用電源から整流昇圧回路へ供給される電圧の大きさを、複数のスイッチ回路が全てオフの状態で取得し、取得した電圧の大きさに応じて制御ゲインを切り替える。
すなわち、コンバータ回路(整流昇圧回路)のスイッチ回路が全てオフの全波整流の状態で、商用電源からコンバータ回路に入力する電圧を検出し、この入力電圧に応じて、コンバータ回路のスイッチ回路動作時のコンバータ回路の制御ゲインを切り替える。さらに、コンバータ回路のスイッチ回路動作時の負荷状態に応じても、制御ゲインを複数種類に切り替えることが望ましい。
以下、本発明の実施形態を図面に用いて説明する。
<実施形態1>
図1は実施形態1のインバータ式X線高電圧装置の全体構成のブロック図である。このX線高電圧装置は、交流リアクトル2と、コンバータ回路3と、平滑化コンデンサ4と、コンバータ出力電圧検出器5と、インバータ回路6と、高電圧変圧器7と、整流器21と、X線管8と、直流電源回路制御部9とを備えて構成される。この構成により、交流の商用電源1から供給された交流電力をコンバータ回路3で直流に変換し、平滑化コンデンサ4により平滑化した後、インバータ回路6を用いて高周波の交流電圧に変換する。インバータ回路6の出力する交流電圧を高電圧変圧器7で昇圧した後、整流器21で整流し、直流高電圧をX線管8に供給してX線を放射する。
コンバータ回路3は、ダイオード32と逆並列に接続したスイッチ回路(絶縁ゲート形バイポーラトランジスタIGBT)31を2つ直列に接続したアームを3本並列に接続した構造である。商用電源2の3相(U、V、W)の電力供給配線は、交流リアクトル2を介して、3本のアームの2つのスイッチ回路31の間にそれぞれ接続されている。
直流電源回路制御部9は、ゲイン制御回路部11と、メイン制御部12と、ゲインテーブル格納部22と、コンバータ回路3への入力電圧を検出する入力電圧検出部10とを含む。
図2にゲイン制御回路部11とメイン制御部12の詳しい構成を示す。本実施形態におけるゲイン制御回路部11は、出力電圧調整器23と入力電流調整器24とパルス分配器25と、ゲイン切替部14とを備えている。出力電圧調整器23は、第一の比較部26と、比例調節部28と、積分調節部29とを備えて構成されている。入力電流調整器24は、第二の比較部27a、27bと、比例調節部30a、30bとを備えて構成される。
ゲイン切替部14は、出力電圧調節器23及び入力電流調節器24の制御ゲインの値(比例ゲインKp28、積分ゲインKi29、比例調節ゲインKc30a、30b)を、ゲインテーブル格納部22から読み出して設定する。本実施形態では、ゲインテーブル格納部22には、コンバータ回路3の負荷状態(ステータス:X線撮影準備中、X線曝射時、X線曝射終了時等)ごとに制御ゲイン(Kp、Ki、Kc)の組(ゲインテーブル)が用意され、かつ、この組(ゲインテーブル)が、コンバータ回路3に入力する入力電圧値ごと(例えば180V、190V,200V,210V、220Vごと)に予め用意されて格納されている。
メイン制御部12は、使用するゲインテーブルを指定するゲインテーブル選択信号を、コンバータ回路3の駆動前に、ゲイン切替部14に出力する。ゲインテーブル選択信号は、商用電源1からコンバータ回路3に入力する電圧の値に応じて、メイン制御部12が出力する。また、コンバータ回路3の駆動後には、メイン制御部12は、コンバータ回路3の負荷状態(X線曝射の準備時、X線曝射時、X線曝射終了時等)をステータス信号としてゲイン切替部14に指示する。ゲイン切替部14は、ゲインテーブル選択信号に応じて、ゲインテーブルを選択し、そのゲインテーブル内の制御ゲイン(Kp、Ki、Kc)の組を負荷状態(X線撮影準備中、X線曝射時、X線曝射終了時等)に応じて読み出して、出力電圧調節器23及び入力電流調節器24に設定する。
なお、ゲイン制御回路部11およびメイン制御部12の機能は、プログラムとそれを読み込んで実行するCPUによって実現することが可能である。
以下、直流電源回路制御部9の各部の動作を、図3のフローを用いて説明する。まず、X線高電圧装置の電源が操作者によりオンされ、直流電源回路制御部9に電力が供給されたならば、直流電源回路制御部9内のゲイン制御回路部11およびメイン制御部12等と、入力電圧検出部10やコンバータ回路3やコンバータ出力電圧検出器5等との通信を立ち上げる(ステップ61,62)。
次に、メイン制御部12は、ゲイン制御回路部11にコンバータ回路3のスイッチ回路(IGBT)31をすべてオフにするように指示する(スタンバイ状態:ステップ63)。これにより、コンバータ回路3では、スイッチ回路31が全てオフになり、三相全波整流動作のみが行われる。
操作者は、管電圧、管電流、曝射時間等の曝射条件を設定し、X線撮影準備を指示する。メイン制御部12は、操作者からのX線撮影準備の指示をX線撮影準備信号として受けとる(ステップ64)。入力電圧検出部10は、コンバータ回路3の入力電圧(V,V,V)を検出する。メイン制御部12は、この入力電圧に応じて、最適なゲインテーブル(制御ゲインの組)を指定するゲインテーブル選択信号を生成し、ゲイン制御回路部11に出力する(ステップ65)。例えば、入力電圧が190Vである場合には、190V用のゲインテーブルを選択するように指定するゲインテーブル選択信号をメイン制御部12はゲイン制御回路部11に出力する。同時に、メイン制御部12は、負荷状態(ステータス)を示すステータス信号をゲイン制御回路部11に出力する。ステップ65ではX線撮影準備中であるので、「X線撮影準備中」であることを示すステータス信号をゲイン制御回路部11に出力する。また、メイン制御部12は、設定された管電圧等から、コンバータ回路3の目標電圧を演算により求め、目標電圧信号Vr1をゲイン制御回路部11に出力する。
ゲイン制御回路部11のゲイン切替部14は、ゲインテーブル選択信号で指定されたゲインテーブル(例えば、190V用のゲインテーブル)を選択する。さらに、ゲイン切替部14は、選択したゲインテーブル内の制御ゲインの組のうち、ステータス信号で指定された負荷状態(ここでは「X線撮影準備中」)に対応する制御ゲインの組(Kp、Ki、Kc)を読み出して、出力電圧調整器23および入力電流調整器24に設定する(ステップ66)。また、メイン制御部12が出力した目標電圧信号Vr1は、出力電圧調整器23に入力される。
これにより、ゲイン制御回路部11は、以下のようにコンバータ回路3の6つのスイッチ回路31をオンオフする信号を生成し、コンバータ回路3に出力して制御する。コンバータ回路3は、スイッチ回路31をオンオフされることにより昇圧動作を行い、コンバータ回路3の出力電圧Vcを、目標電圧信号Vr1に一致させる(ステップ67)。
具体的には、目標電圧信号Vr1は、ゲイン制御回路部11内の出力電圧調節器23の第一の比較部26に入力される。また、これと同時に、コンバータ出力電圧検出器5が検出したコンバータ回路3の実際の出力電圧Vcが第一の比較部26に入力され、目標電圧信号Vr1との偏差が計算される。そして、第一の比較部26からの演算結果は、比例調節部28に入力される。比例調節部28は、比較部26で生成された偏差ecleに比例ゲインKpを乗算し、これに偏差ecleの積分値に積分ゲインKiを乗算した値を加えて電流指令irを得る。
入力電流調整器24は、力率を向上させるため交流電源の相電圧と相電流を一致させ、かつ相電流を正弦波に制御する。出力電圧調整器23内から送出された電流指令irは、入力電流調節器24に入力され、これにsin(ωt)とsin(ωt−2π/3)が乗算されてU相とV相のそれぞれの電流指令iur,ivrが求められる。コンバータ回路3の入力電流検出器8a,8bで検出された相電流iu及びivが電流指令iur,ivrに一致するように、比較部27a,27bで偏差iue,iveを求め、偏差に比例調節器30のゲインKcを乗算して電流の制御量を求める。このようにして求めた電流の制御量は、パルス分配器25に送出され、その処理結果に応じたコンバータ制御信号S1を出力する。このコンバータ制御信号S1は、目標のコンバータ回路の出力電圧信号Vr1に応じてコンバータ回路3の各スイッチ回路31のスイッチングのタイミングを決定するものである。なお、三相の相電流のうち二相の動きが決まれば残りの一つは必然的に決まることから、三相ある入力電流の内二相(U相とV相)のみ検出している。
これにより、コンバータ回路3は、商用電源1から受電してこれを整流する際、その出力電圧Vcを目標出力電圧信号Vr1と一致させることができる。また入力電流を正弦波状とし、かつその位相遅れがないようにして力率を高くすることが可能となる。
コンバータ回路3の出力電圧Vcが目標出力電圧信号Vr1に一致したならば、メイン制御部12は、撮影準備が完了したと判断し、操作者に撮影準備完了を表示等により知らせる(ステップ68)。
操作者が撮影開始を指示する操作をしたならば、インバータ6が動作して、X線管8に管電圧および管電流を供給し、X線を曝射させる。このとき、メイン制御部12は、ステータス信号を「X線曝射中」を示す信号に切り替える。ゲイン切替部14は、選択しているゲインテーブルの制御ゲインの組の中から、「X線曝射中」に対応する制御ゲインの組(Kp、Ki、Kc)を読み出して、出力電圧調整器23および入力電流調整器24に設定する(ステップ69)。
所定時間のX線曝射が終了したならば、メイン制御部12は、ステータス信号を「X線曝射終了」を示す信号に切り替える。これにより、ゲイン切替部14は、選択しているゲインテーブルの制御ゲインの組の中から、「X線曝射終了」に対応する制御ゲインの組(Kp、Ki、Kc)を読み出して、出力電圧調整器23および入力電流調整器24に設定する(ステップ70)。
このように、ステータス信号を「X線撮影準備中」、「X線曝射中」、「X線曝射終了後」の期間ごとに切り替えることにより、これらの期間ごとにコンバータ回路3の負荷状態が大きく変化するのに対応して、制御ゲインを切り替えることができる。図4に図3の動作中のコンバータ出力電圧Vcの変化を示す。X線高電圧装置は、「X線撮影準備中」、「X線曝射中」、「X線曝射終了後」ごとにコンバータ出力電圧Vcが大きく変化するとともに、X線負荷範囲が非常に広く、出力電力で数百ワットから100kWまで三桁もの大きな変化があるが、本実施形態では、負荷状態に応じて制御ゲインを切り替えることにより、コンバータ回路3の出力電圧Vcの落ち込みやオーバーシュートを防ぐことができる。
また、操作者が現患者の撮影継続71を指示した場合には、メイン制御部12は、ステップ68に戻ってX線曝射を繰り返す(ステップ71)。また、操作者が現患者の撮影継続をしない場合には、スタンバイ状態に移行し、ステップ63と同様に、コンバータ回路3のスイッチ回路31を全てオフにして全波整流状態にする。
この状態で、操作者が新規患者の撮影を指示した場合には、ステップ64に戻り、X線撮影の準備を行う(ステップ73)。これにより、ステップ64において、再び、商用電源1の電圧の大きさが検出され、電圧の大きさに対応する最適なゲインテーブルが選択される。操作者が新規患者の撮影を指示しない場合には、電源をオフする(ステップ74)。
上述してきたように、本実施形態では、上述のステップ65においてコンバータ回路3のスイッチ回路31が全てオフの状態で、入力電圧を検出することにより、X線高電圧装置に印加されている商用電源1の電圧を検出することができる。これにより、商用電源1の電圧値に応じた最適なゲインテーブルを選択することができる。そして、このゲインテーブルの中で、負荷状態(ステータス)に応じて制御ゲインの組を選択して、ゲイン制御回路部11内に設定することができる。
よって、X線高電圧装置に印加される商用電源電圧が変動した場合であっても、常に最適なゲインテーブルを選択し、制御ゲインを設定することができ、X線高電圧装置の力率を最適に保つことができる。これにより、商用電源の電圧が不安定な地域や状態においても、無効電力を低減し、電力の利用効率を高めることができる。
さらに、負荷状態に応じて制御ゲインを設定できるため、コンバータ回路の出力電圧が、X線撮影準備時とX線曝射終了時にオーバーシュートすることを抑制できる。また、X線曝射時に、コンバータ回路の出力電圧が落ち込むことを抑制できる。このようなコンバータ回路の出力電圧をインバータ回路6の直流電源電圧として用いることによって、インバータ回路6の出力を目標管電圧によく一致させることができ、変動のない管電圧波形を得ることができる。
なお、実施形態1では、予め格納されたゲインテーブルの中から適切なものを交流電源の電圧に応じて選択し、さらにその中から負荷状態に応じて適切な制御ゲインの組を読み出して設定する構成であったが、本発明はこれに限られるものではなく、交流電源電圧および負荷状態から計算により適切な制御ゲインを求めて設定する構成にすることももちろん可能である。
<実施形態2>
次に、実施形態2のX線高電圧装置について図5を用いて説明する。図5のX線高電圧装置は、実施形態1で説明したX線高電圧装置とは、商用電源電圧の検出を入力電圧検出部10で行わない点が異なっている。図5のX線高電圧装置では、入力電圧検出部10に代わりにバス電圧検出部13を直流電源回路制御部9に備えている。他の構成は、実施形態1のX線高電圧装置と同様であるので説明を省略する。
コンバータ出力電圧検出器5の出力したコンバータ回路3の実際のコンバータ出力電圧Vcは、直流電源回路制御部9のバス電圧検出部13に入力される。バス電圧検出部13は、図3のステップ65において、コンバータ出力電圧Vcから商用電源電圧を求める。すなわち、コンバータ出力電圧検出器5で検出されたコンバータ出力電圧Vcを√2で割ることにより、商用電源1の電圧を計算により求める。例えば、コンバータ出力電圧Vcが283Vの場合、商用電源1の電圧は、約200Vである。コンバータ出力電圧Vcが255Vの場合、商用電源1の電圧は約180Vである。直流電源回路制御部9の他の動作は、図3のフローと同様であるので説明を省略する。
これにより、商用電源1からコンバータ回路3への入力電圧を検出することなく、コンバータ出力電圧Vcから計算により求めることも可能である。この場合も、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
なお、バス電圧検出部13における計算により商用電源1の電圧を求める処理は、メイン制御部12で行うようにすることも可能である。
<実施形態3>
X線高電圧装置に接続される商用電源電圧は、世界各国でそれぞれ異なっており、例えば日本では200Vまたは400V、中国では380V、アメリカでは208Vまたは480Vとなっている。大別すると、200V系(200V、208V、220V、230V、240V)と400V系(380V、400V、415V、440V、480V)に分けることができる。
そこで、実施形態3では、メイン制御部12は、商用電源1からコンバータ回路3へ供給される電圧の大きさにより、商用電圧が200V系か400V系かを判別し、制御ゲインを切り替える。なお、200V系(200V周辺の電圧変動用)のゲインテーブル群と、400V系(400V周辺の電圧変動用)のゲインテーブル群とがゲインテーブル格納部22に予め格納されている。
実施形態3では、ステップ65において、商用電源1の電圧が200V系か400V系かをメイン制御部12が、まず判別する。図6は、200V系と400V系の電圧変動を示す図であり、200V系の最小電圧は、商用電源電圧が200Vの時に−10%変動した時の180Vである。反対に最大電圧は、商用電源電圧が240Vの時に+10%変動した時の264Vである。また、400V系の最小電圧は、商用電源電圧が380Vの時に−10%変動した時の342Vである。反対に最大電圧は、商用電源電圧が480Vの時に+10%変動した時の528Vである。すなわち、200V系の最大電圧264Vと400V系の最小電圧342Vの間の電圧、例えば300Vを判別基準電圧として、図1で示した入力電圧検出部10の検出した電圧が300V以下であれば200V系、300V以上であれば400V系と判別することができる。これにより、200V系(200V周辺の電圧変動用)のゲインテーブル群、または、400V系(400V周辺の電圧変動用)のゲインテーブル群を選択できる。
その後、図3のステップ65と同様に、入力電圧検出部10の検出した電圧から最適なゲインテーブルを選択する。他の動作は、図3のフローを用いて説明した通りであるので、説明を省略する。
また、図5に示したバス電圧検出部13で検出した電圧での判別も可能である。つまり図6に示した通り、200V系の最大バス電圧373Vと、400V系の最小バス電圧484Vの間の電圧、例えば430Vを判別基準電圧として、図5のバス電圧検出部13の検出した電圧が430V以下であれば200V系、300V以上であれば400V系と判別することができる。
1…商用電源、2…交流リアクトル、3…コンバータ回路、4…平滑化コンデンサ、5…コンバータ出力電圧検出器、6…インバータ回路、7…高電圧変圧器、8…X線管、9…直流電源回路制御部、10…入力電圧検出部、11…ゲイン制御回路部、12…メイン制御部、13…バス電圧検出部、14…ゲイン切替部

Claims (9)

  1. 商用電源から供給された電圧を整流して昇圧する整流昇圧回路と、前記整流昇圧回路の出力を交流電圧に変換するインバータ回路と、前記整流昇圧回路を制御する整流昇圧制御回路とを有するX線高電圧装置であって、
    前記整流昇圧回路は、複数のスイッチ回路と、複数の整流回路とを含み、
    前記整流昇圧制御回路は、
    前記複数のスイッチ回路の動作を制御する信号を出力し、
    前記複数のスイッチ回路が全てオフの状態で、前記商用電源から前記整流昇圧回路へ供給される電圧の大きさを取得し、取得した前記電圧の大きさに応じて制御ゲインを切り替える
    ことを特徴とするX線高電圧装置。
  2. 請求項1に記載のX線高電圧装置において、前記整流昇圧制御回路は、前記取得した商用電源の電圧の大きさと、前記整流昇圧回路の負荷状態との組み合わせに応じて、前記制御ゲインを切り替えることを特徴とするX線高電圧装置。
  3. 請求項1または2に記載のX線高電圧装置において、前記整流昇圧制御回路は、前記商用電源から前記整流昇圧回路に電圧を供給する入力配線において前記電圧の大きさを検出することを特徴とするX線高電圧装置。
  4. 請求項1または2に記載のX線高電圧装置において、前記整流昇圧制御回路は、前記整流昇圧回路から前記インバータ回路への出力電圧を検出し、前記出力電圧から演算により、前記商用電源から前記整流昇圧回路に供給される電圧の大きさを求めることを特徴とするX線高電圧装置。
  5. 請求項2に記載のX線高電圧装置において、前記整流昇圧制御回路は、前記負荷状態ごとの制御ゲインを示すゲインテーブルが、前記商用電源の電圧の大きさごとに複数格納されたゲインテーブル格納部を有し、
    前記商用電源の電圧に応じて前記ゲインテーブルを指定するゲインテーブル選択信号を出力するとともに、前記負荷状態を示すステータス信号を出力し、
    前記ゲインテーブル選択信号に従ってゲインテーブルを選択し、選択した前記ゲインテーブルから前記ステータス信号の示す前記負荷状態に対応する制御ゲインを読み出して用いることを特徴とするX線高電圧装置。
  6. 請求項1に記載のX線高電圧装置において、前記整流昇圧制御回路は、異なる患者のX線撮影ごとに、前記商用電源の電圧の大きさを検出し、前記制御ゲインを切り替えることを特徴とするX線高電圧装置。
  7. 請求項2に記載のX線高電圧装置において、前記整流昇圧制御回路は、前記負荷状態として、X線撮影準備中、X線曝射中およびX線曝射終了後の3つの状態で前記制御ゲインを切り替えることを特徴とするX線高電圧装置。
  8. 請求項1に記載のX線高電圧装置において、前記整流昇圧制御回路は、前記商用電源から前記整流昇圧回路へ供給される電圧の大きさにより、商用電圧が200V系か400V系かを判別し、前記制御ゲインを切り替えることを特徴とするX線高電圧装置。
  9. 商用電源から供給された電圧を整流して昇圧する整流昇圧回路と、前記整流昇圧回路の出力を交流電圧に変換するインバータ回路と、前記整流昇圧回路を制御する整流昇圧制御回路とを有するX線高電圧装置の制御方法であって、
    前記整流昇圧回路の複数のスイッチ回路がすべてオフの状態で、前記商用電源から前記整流昇圧回路へ供給される電圧の大きさを取得し、
    前記取得した電圧の大きさに応じて制御ゲインを切り替えることを特徴とするX線高電圧装置の制御方法。
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