JP5997073B2 - 電子写真感光体およびこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体およびこれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体およびこれを備えた画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式の複写機、レーザービームプリンター、ファクシミリ、印刷機などの画像形成装置における電子写真感光体は、例えば特許文献1に記載されているように円筒状などの基体の表面に感光層が形成されて、この基体の端部にフランジが装着されたものが広く採用されている。このような電子写真感光体は、フランジを介して基体、すなわち電子写真感光体の周方向に回転する外部からの回転駆動力が与えられ、回転しながら記録媒体に画像を形成する。
近年、電子写真感光体が商用の大型の画像形成装置にも採用されるようになってきており、電子写真感光体も大型化が進んでいる。電子写真感光体の大型化が進むと、電子写真感光体を回転させるために外部から回転駆動力を与える時、ならびに回転を停止するために与えていた回転駆動力を解除する時および制動力を与える時にフランジに大きなトルクが発生し、ひいてはフランジと基体との間に大きな摩擦力が発生する。この摩擦力は、電子写真感光体の始動時および停止時ほどに大きなものではないが、回転している間にも発生する。そして、電子写真感光体の回転の始動および停止が繰り返されたり、電子写真感光体が使用されると、基体とフランジとが摩擦力によって擦れたり振動したりするため、フランジが樹脂などで形成されている場合には、擦れや振動に起因する熱によってフランジが溶けてフランジと基体とが溶着するといった問題があった。
特開平11−242407号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、電子写真感光体が大型化されたとしても、電子写真感光体の基体とフランジとの位置精度が高いことから、基体とフランジとの間に発生する擦れや振動が少なく、フランジが樹脂などで形成されていたとしてもフランジと基体が溶着することを防止することが可能な電子写真感光体を提供することを目的とする。
本発明の電子写真感光体は、円筒状基体と、該円筒状基体上に形成された感光層とを備えた、前記円筒状基体の端部にフランジが配置される電子写真感光体であって、前記円筒状基体は、端部に前記フランジとの位置決めを行なうための位置決め部を有しており、該位置決め部は、前記円筒状基体の端面から軸方向に沿って延びた一対の対向した位置決め面を有する切欠き部と、周方向に移動可能である、前記一対の位置決め面のそれぞれに当接して前記円筒状基体の周方向に押圧力を加えるための一対の第1押圧部と、前記円筒状基体の軸方向および内周面から外周面に向かう半径方向の少なくとも一方に移動可能である、該一対の第1押圧部のそれぞれに当接して前記円筒状基体の周方向に沿った押圧力を加えるための第2押圧部とを有することを特徴とする。
また、本発明の電子写真感光体は、上記構成において、前記一対の第1押圧部のそれぞれは、前記位置決め面に当接する第1主面と、該第1主面の反対側に位置して前記第2押
圧部に当接する第2主面とを有し、前記第2押圧部は、前記円筒状基体の軸方向に沿って移動可能であり、前記第1押圧部のそれぞれの前記第2主面にそれぞれ当接する一対の第3主面を有し、該第3主面同士の前記円筒状基体の周方向に沿った距離は、前記円筒状基体の端面から軸方向に沿って漸次短くなっていることを特徴とする。
さらに、本発明の電子写真感光体は、上記構成において、前記一対の第1押圧部のそれぞれは、前記位置決め面に当接する第1主面と、該第1主面の反対側に位置して前記第2押圧部に当接する第2主面とを有し、前記第2押圧部は、前記円筒状基体の内周面から外周面に向かう半径方向に沿って移動可能であり、前記第1押圧部のそれぞれの前記第2主面にそれぞれ当接する一対の第3主面を有し、該一対の第3主面同士の前記円筒状基体の周方向に沿った距離は、前記円筒状基体の半径方向に沿って漸次短くなっていることを特徴とする。
本発明の電子写真感光体は、円筒状基体と、該円筒状基体上に形成された感光層と、前記円筒状基体の端部に配置されたフランジとを備える電子写真感光体であって、前記円筒状基体は、端面から軸方向に沿って延びた一対の対向した位置決め面を有する切欠き部を有し、前記フランジは、前記円筒状基体の周方向に移動可能である、前記一対の位置決め面のそれぞれに当接して前記円筒状基体の周方向に沿った押圧力を加えるための一対の第3押圧部と、前記円筒状基体の軸方向および内周面から外周面に向かう半径方向の少なくとも一方に移動可能である、該一対の第3押圧部のそれぞれに当接して前記円筒状基体の周方向に沿った押圧力を加えるための第4押圧部と、該第4押圧部を移動させるための移動手段とを有することを特徴とする。
また、本発明の電子写真感光体は、上記構成において、前記一対の第3押圧部のそれぞれは、前記位置決め面に当接した第4主面と、該第4主面の反対側に位置して前記第4押圧部に当接した第5主面とを有し、前記第4押圧部は、前記円筒状基体の軸方向に沿って移動可能である、前記第3押圧部のそれぞれの前記第5主面にそれぞれ当接した一対の第6主面を有し、該一対の第6主面同士の前記円筒状基体の周方向に沿った距離は、前記円筒状基体の端面から軸方向に沿って漸次短くなっており、前記移動手段は、前記第4押圧部を前記円筒状基体の軸方向に沿って移動させるものであることを特徴とする。
さらに、本発明の電子写真感光体は、上記構成において、前記一対の第3押圧部のそれぞれは、前記位置決め面に当接した第4主面と、該第4主面の反対側に位置して前記第4押圧部に当接した第5主面とを有し、前記第4押圧部は、前記円筒状基体の内周面から外周面に向かう半径方向に沿って移動可能であり、前記一対の第3押圧部のそれぞれの前記第5主面にそれぞれ当接した一対の第6主面を有し、該一対の第6主面同士の前記円筒状基体の周方向に沿った距離は、前記円筒状基体の半径方向に沿って漸次短くなっており、前記移動手段は、前記第4押圧部を前記円筒状基体の半径方向に沿って移動させるものであることを特徴とする。
また、本発明の電子写真感光体は、上記構成において、前記移動手段は、前記第4押圧部と、前記フランジの前記第4押圧部に対応する位置とにそれぞれ配置された磁石同士の反発力を利用するものであることを特徴とする。
さらに、本発明の電子写真感光体は、上記構成において、前記移動手段は、前記第4押圧部に対応して配置された前記フランジに取り付けられたねじを利用するものであることを特徴とする。
また、本発明の電子写真感光体は、上記構成において、前記移動手段は、前記第4押圧部と、前記フランジの前記第4押圧部に対応する位置との間に配置されたばねの弾性力を
利用するものであることを特徴とする。
本発明の画像形成装置は、上記いずれかの本発明の電子写真感光体を備えることを特徴とする。
本発明の電子写真感光体によれば、円筒状基体と、該円筒状基体上に形成された感光層とを備えた、前記円筒状基体の端部にフランジが配置される電子写真感光体であって、前記円筒状基体は、端部に前記フランジとの位置決めを行なうための位置決め部を有しており、該位置決め部は、前記円筒状基体の端面から軸方向に沿って延びた一対の対向した位置決め面を有する切欠き部と、周方向に移動可能である、前記一対の位置決め面のそれぞれに当接して前記円筒状基体の周方向に押圧力を加えるための一対の第1押圧部と、前記円筒状基体の軸方向および内周面から外周面に向かう半径方向の少なくとも一方に移動可能である、該一対の第1押圧部のそれぞれに当接して前記円筒状基体の周方向に沿った押圧力を加えるための第2押圧部とを有することから、電子写真感光体が大型化されたとしても、電子写真感光体の基体とフランジとの位置決め精度が高いことから、基体とフランジとの間に発生する擦れや振動を少なくすることができるため、フランジが樹脂などで形成されていたとしても、フランジと基体とに擦れや振動に起因する熱が発生することを抑制してフランジと基体が溶着することを防止することが可能な電子写真感光体を実現することができる。
(a)は本発明の電子写真感光体の第1の実施の形態の例を示す断面図である。(b)は(a)の要部側面図である。(c)は(a)の切欠き部を感光層側から見た透視図である。 図1の電子写真感光体に配置されるフランジを説明する図である。 (a)は本発明の電子写真感光体の第2の実施の形態の例を示す断面図である。(b)は(a)の要部側面図である。(c)はフランジの要部拡大図である。 本発明の画像形成装置の断面図である。 (a)は図1に示した電子写真感光体の第1変形例を示す断面図である。(b)は(a)の要部側面図である。(c)は(a)の切欠き部を感光層側から見た透視図である。
以下、本発明の電子写真感光体およびこれを備えた画像形成装置の実施の形態の例について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の例は本発明の実施の形態を例示するものであって、本発明はこれらの実施の形態の例に限定されるものではない。
(電子写真感光体の第1の実施の形態)
図1に示した電子写真感光体1は、円筒状基体10と、円筒状基体10上に形成された感光層11とを備えている。本例の電子写真感光体1は、円筒状基体10の端部にフランジ20が配置されて、画像形成装置に組み込まれて使用される。
感光層11は、アモルファスシリコン(a−Si)系材料などからなる無機感光層および有機感光層であり、本例では、アモルファスシリコン(a−Si)系材料からなる無機感光層を採用している。
円筒状基体10は、感光層11の支持体となるものであり、少なくとも表面に導電性を有するものとして形成される。この円筒状基体10は、例えばアルミニウム(Al)、ステンレス(SUS)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、ニッケ
ル(Ni)、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、スズ(Sn)、金(Au)および銀(Ag)などの金属材料あるいはこれら例示した金属材料を含む合金材料により、全体が導電性を有するものとして形成されている。円筒状基体10は、また、樹脂、ガラスあるいはセラミックスなどの絶縁体の表面に、例示した金属材料ならびにITO(Indium Tin Oxide)あるいはSnOなどの透明導電性材料による導電性膜を被着したものであってもよい。例示した材料のうち、円筒状基体10を形成するための材料としては、アルミニウム(Al)系材料を用いるのが最も好ましく、また円筒状基体10の全体をアルミニウム(Al)系材料で形成するのが好ましい。そうすれば、電子写真感光体1を軽量かつ低コストで製造可能であり、その上、感光層11をアモルファスシリコン(a−Si)系材料で形成する場合には、感光層11と円筒状基体10との間の密着性が高くなって信頼性を向上させることができる。本例の円筒状基体10はアルミニウム(Al)で形成されている。
そして、本例の円筒状基体10は、端部にフランジ20との位置決めを行なうための位置決め部12を有している。
位置決め部12は、円筒状基体10の端面10aから軸方向に沿って延びた一対の対向した位置決め面13aを有する切欠き部13と、円筒状基体10の周方向に移動可能である一対の位置決め面13aのそれぞれに当接して円筒状基体10の周方向に押圧力を加えるための一対の第1押圧部14と、円筒状基体10の軸方向に移動可能である一対の第1押圧部14のそれぞれに当接して円筒状基体10の周方向に沿った押圧力を加えるための第2押圧部15とを有している。
切欠き部13は、フランジ20との位置決めを行なうための第1押圧部14および第2押圧部15を収容するための収容部として、またフランジ20と電子写真感光体1との位置決めを行なう位置決め基準として機能する。
本例の切欠き部13は、位置決め面13aに接続されて円筒状基体10の外周面側に位置する切欠き外周面13b、円筒状基体10の内周面側に位置する切欠き内周面13cおよび円筒状基体10の端面10aの反対側に位置する切欠き奥面13dを有する。
一対の第1押圧部14のそれぞれは、位置決め面13aに当接する第1主面14a、第1主面14aの反対側に位置して第2押圧部15に当接する第2主面14b、切欠き外周面13bに対向する第1押圧外周面14c、切欠き内周面13cに対向する第1押圧内周面14d、切欠き奥面13dに対向して円筒状基体10の端面10aの反対側に位置する第1押圧奥面14eおよび円筒状基体10の端面10a側に位置して第1押圧奥面14eに対向する第1押圧手前面14fを有する六面体である。
第1押圧部14のそれぞれは、円筒状基体10の周方向に移動可能であり、一対の位置決め面13aのそれぞれに第1主面14aが当接して円筒状基体10の周方向に沿った押圧力を加える押圧部材として機能する。
本例の第1押圧部14は、例えばアルミニウム(Al)、ステンレス(SUS)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、スズ(Sn)、金(Au)および銀(Ag)などの金属材料あるいはこれら例示した金属材料あるいは樹脂、ガラスおよびセラミックスなどの絶縁体などで形成すればよい。本例の第1押圧部14は、円筒状基体10と同様にアルミニウム(Al)で形成されている。
第2押圧部15は、円筒状基体10の軸方向に沿って移動可能であり、それぞれの第1
押圧部14の第2主面14bにそれぞれ当接する第3主面15a、切欠き外周面13bに対向する第2押圧外周面15b、切欠き内周面13cに対向する第2押圧内周面15c、切欠き奥面13dに対向して円筒状基体10の端面10aの反対側に位置する第2押圧奥面15dおよび円筒状基体10の端面10a側に位置して第2押圧奥面15dに対向する第2押圧手前面15eを有する六面体である。
そして、第3主面15a同士の円筒状基体10の周方向に沿った距離は、円筒状基体10の端面から軸方向に沿って漸次短くなっている。
第2押圧部15は、円筒状基体10の軸方向に移動可能であり、第1押圧部14のそれぞれの第2主面14bに第3主面15aのそれぞれが当接して円筒状基体10の周方向に沿った押圧力を加える押圧部材として機能する。
本例の第2押圧部15は、例えばアルミニウム(Al)、ステンレス(SUS)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、スズ(Sn)、金(Au)および銀(Ag)などの金属材料あるいはこれら例示した金属材料あるいは樹脂、ガラスおよびセラミックスなどの絶縁体などで形成すればよい。本例の第2押圧部15は、円筒状基体10と同様にアルミニウム(Al)で形成されている。
このような構成とすることで、本例の電子写真感光体1は、フランジ20との位置決め精度が高くなるばかりか、電子写真感光体1が画像形成装置に組み込まれて使用されるときであっても、電子写真感光体1を回転させるために外部から回転駆動力を与える時、ならびに回転を停止するために与えていた回転駆動力を解除する時および制動力を与える時にフランジ20に大きなトルクが発生し、ひいては円筒状基体10とフランジ20との間に大きな摩擦力が発生したとしても、円筒状基体10とフランジ20とが摩擦力によって擦れたり振動したりすることを防止することができる。円筒状基体10とフランジ20とが擦れたり振動したりすると、例えばフランジ20が樹脂材料などで形成されている場合には、擦れや振動に起因する熱によってフランジ20が溶けて円筒状基体10と溶着するといった問題が発生するが、このような問題が発生することも抑制できる。
この点をさらに詳しく説明する。
第2押圧部15は、円筒状基体10の軸方向に沿って移動可能であり、後に説明するフランジ20の移動手段20dによって、第2押圧手前面15eを円筒状基体10の軸方向に押圧されて移動させられる。第2押圧部15が軸方向に移動すると、第2押圧部15の有する第3主面15aが、それぞれ第1押圧部14の第2主面14bに当接する。そして、第3主面15a同士の円筒状基体10の周方向に沿った距離は、円筒状基体10の端面から軸方向に沿って漸次短くなっていることから、第2押圧部15を軸方向に沿って移動させることは、すなわち第2押圧部15の第3主面15aのそれぞれに当接する、それぞれの第1押圧部14の第2主面14bを円筒状基体10の周方向に沿って、第1押圧部14同士が互いに離れる方向に押圧して移動させることになる。
第1押圧部14が周方向に沿って、互いに離れる方向に移動すれば、第1押圧部の第1主面14aがそれぞれ切欠き部13の有する位置決め面13aを、円筒状基体10の周方向に沿って押圧することになる。
よって、フランジ20の移動手段20dが、第2押圧部15の第2押圧部手前面15eを円筒状基体10の軸方向に沿って押圧して移動させることによって、電子写真感光体1の位置決め面13aのそれぞれに第1押圧部14が押圧されることになるため、電子写真
感光体1とフランジ20との位置決め精度を高くすることができるばかりか、電子写真感光体1が大型化された場合に、電子写真感光体1を回転させるために外部から回転駆動力を与える時、ならびに回転を停止するために与えていた回転駆動力を解除する時および制動力を与える時、ならびに回転時にフランジ20に大きなトルクが発生し、ひいてはフランジ20と円筒状基体10との間に大きな摩擦力が発生したとしても、円筒状基体10とフランジ20とが摩擦力によって擦れたり、振動したりすることに起因する熱によってフランジが溶けてフランジと基体とが溶着することを抑制できる。
なお、本例の位置決め面13a、第1主面14a、第2主面14bおよび第3主面15aは、それぞれ円筒状基体10の内周面から外周面に向かう半径方向に略平行な平面となっているが、必ずしもこのような形状である必要はない。フランジ20の移動手段20dによって、第2押圧部15の第2押圧手前面15eを押圧することによって、第2押圧部15が第1押圧部14を押圧して、それぞれの第1押圧部14が位置決め面13aを円筒状基体10の周方向に沿った方向に押圧できればよい。
例えば、位置決め面13a、第1主面14a、第2主面14bおよび第3主面15aを、円筒状基体10の内周面から外周面に向かう半径方向に沿って傾斜させた平面であってもよい。位置決め面13aおよび第1主面14aを半径方向に沿って放射状に傾斜させれば、位置決め面13aに第1主面14aがくさびを打ち込む形状となり、電子写真感光体1とフランジ20との位置決め精度をより高くすることができるばかりか、擦れや振動を抑制することが可能となる。
また、位置決め面13a、第1主面14a、第2主面14bおよび第3主面15aは1つの平面で構成されているが、2平面以上の複数平面で構成されていてもよい。位置決め面13aおよび第1主面14aを2平面以上の複数平面で構成すれば、円筒状基体10の周方向に対してくさび形状となるため、位置決め精度を高くすることが可能となるが、位置決め面13aと第1主面14aとの対応する平面のそれぞれが面接触するように構成することが好ましい。対応する平面同士に間隙が発生すれば、電子写真感光体1の回転時などに擦れや振動が発生しやすくなるためである。
ここで、フランジ20は、円筒状基体10の端面10aに当接するフランジ部20aと、内周面10bに当接する嵌合部20bと、円筒状基体10、すなわち電子写真感光体1の回転軸上に配置される軸20cとを有している。
そして、フランジ部20aの円筒状基体10の端面10aに当接する側の表面において、第2押圧部15と対応する位置に移動手段20dが設けられている。
移動手段20dは、電子写真感光体1の第2押圧部15を円筒状基体10の軸方向に沿って移動させる移動手段として機能する。
移動手段20dとしては、図2(a)に示すように、フランジ部20aの円筒状基体10の端面10aに当接する側の表面と、第2押圧部15の第2押圧手前面15eとにそれぞれ磁石を配置して、磁石同士の反発力を利用するもの、あるいは図2(b)に示すように、フランジ部20aに軸20cの方向に沿って貫通する貫通穴にねじ溝を設けて、この貫通穴にねじを挿入するもの、あるいは図2(c)に示すように、フランジ部20aの円筒状基体10の端面10aに当接する側にばねを配置して、ばねの弾性力を利用するもの、あるいはこれらの組合せであればよい。
図2(a)に示す磁石同士の反発力を利用するもの、および図2(c)に示すばねの弾性力を利用するものであれば、電子写真感光体1の使用によって切欠き部13、第1押圧
部14および第2押圧部15が変形したとしても、第2押圧部15に対して押圧力をかけ続けることが可能であるため、位置決め面13aと第1主面14aとの間、および第2主面14bと第3主面15aとの間に間隙が発生することを抑制できるので、電子写真感光体1とフランジ20との位置精度を高く維持することができるばかりか、擦れや振動を抑制することが可能となる。
なお、本例の円筒状基体10の一方の端部に位置決め部12が設けられているが、当然のことながら、円筒状基体10の両端部にフランジ20が配置される場合には、両端部に位置決め部12が設けられていてもよい。
(電子写真感光体の第2の実施の形態)
本発明の電子写真感光体の第2の実施の形態の例を説明する。図3(a)〜(c)は本発明の第2の実施の形態の例である電子写真感光体2を示す図である。なお、フランジ20,21が円筒状基体10の両端部に配置されていること、円筒状基体10の端部に設けられていた第1押圧部14および第2押圧部15がフランジ20に配置されていること以外は、本例の電子写真感光体2の構成は第1の実施の形態の例である電子写真感光体1と同様である。以下、第1の実施の形態の例と同様の箇所については同一の符号を付して説明を省略することもある。
図3(a)に示した電子写真感光体2は、円筒状基体10と、円筒状基体10上に形成された感光層11と、円筒状基体10の端部に配置された移動手段20dを有するフランジ20およびフランジ21とを備えている。本例の電子写真感光体2は、画像形成装置に組み込まれて使用される。
感光層11は、アモルファスシリコン(a−Si)系材料などからなる無機感光層および有機感光層であり、本例では、アモルファスシリコン(a−Si)系材料からなる無機感光層を採用している。
円筒状基体10は、感光層11の支持体となるものであり、少なくとも表面に導電性を有するものとして形成される。この円筒状基体10は、例えばアルミニウム(Al)、ステンレス(SUS)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、スズ(Sn)、金(Au)および銀(Ag)などの金属材料あるいはこれら例示した金属材料を含む合金材料により、全体が導電性を有するものとして形成されている。円筒状基体10は、また、樹脂、ガラスあるいはセラミックスなどの絶縁体の表面に、例示した金属材料ならびにITO(Indium Tin Oxide)あるいはSnOなどの透明導電性材料による導電性膜を被着したものであってもよい。例示した材料のうち、円筒状基体10を形成するための材料としては、アルミニウム(Al)系材料を用いるのが最も好ましく、また円筒状基体10の全体をアルミニウム(Al)系材料で形成するのが好ましい。そうすれば、電子写真感光体1を軽量かつ低コストで製造可能であり、その上、感光層11をアモルファスシリコン(a−Si)系材料で形成する場合には、感光層11と円筒状基体10との間の密着性が高くなって信頼性を向上させることができる。本例の円筒状基体10はアルミニウム(Al)で形成されている。
そして、本例の円筒状基体10は、端面10aから軸方向に沿って延びた一対の対向した位置決め面13aを有する切欠き部13を有している。
切欠き部13は、フランジ20との位置決めを行なうための第1押圧部14および第2押圧部15を収容するための収容部として、またフランジ20と電子写真感光体1との位置決めを行なう位置決め基準として機能する。
本例の切欠き部13は、位置決め面13aに接続されて円筒状基体10の外周面側に位置する切欠き外周面13b、円筒状基体10の内周面側に位置する切欠き内周面13cおよび円筒状基体10の端面10aの反対側に位置する切欠き奥面13dを有する。
フランジ20は、円筒状基体10の周方向に沿って移動可能である、一対の位置決め面13aのそれぞれに当接して円筒状基体10の周方向に沿った押圧力を加えるための一対の第3押圧部30と、円筒状基体10の軸方向に移動可能である一対の第3押圧部30のそれぞれに当接して円筒状基体10の周方向に沿った押圧力を加えるための第4押圧部31と、第4押圧部31を移動させるための移動手段20dとを有している。
一対の第3押圧部30のそれぞれは、位置決め面13aに当接する第4主面30a、第4主面30aの反対側に位置して第4押圧部31に当接する第5主面30b、切欠き外周面13bに対向する第3押圧外周面30c、切欠き内周面13cに対向する第3押圧内周面30d、切欠き奥面13dに対向して円筒状基体10の端面10aの反対側に位置する第3押圧奥面30eおよび円筒状基体10の端面10a側に位置して第1押圧奥面14eに対向する第1押圧手前面30fを有する六面体である。
第3押圧部30のそれぞれは、円筒状基体10の周方向に移動可能であり、一対の位置決め面13aのそれぞれに第4主面30aが当接して円筒状基体10の周方向に沿った押圧力を加える押圧部材として機能する。
本例の第1押圧部14は、例えばアルミニウム(Al)、ステンレス(SUS)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、スズ(Sn)、金(Au)および銀(Ag)などの金属材料あるいはこれら例示した金属材料あるいは樹脂、ガラスおよびセラミックスなどの絶縁体などで形成すればよい。本例の第3押圧部30は、円筒状基体10と同様にアルミニウム(Al)で形成されている。
第4押圧部31は、円筒状基体10の軸方向に沿って移動可能であり、第3押圧部30のそれぞれの第5主面30bにそれぞれ当接する第6主面31a、切欠き外周面13bに対向する第4押圧外周面31b、切欠き内周面13cに対向する第4押圧内周面31c、切欠き奥面13dに対向して円筒状基体10の端面10aの反対側に位置する第4押圧奥面31dおよび円筒状基体10の端面10a側に位置して第4押圧奥面15dに対向する第2押圧手前面31eを有する六面体である。
そして、第6主面31a同士の円筒状基体10の周方向に沿った距離は、円筒状基体10の端面から軸方向に沿って漸次短くなっている。
第4押圧部31は、円筒状基体10の軸方向に移動可能であり、それぞれの第3押圧部30の第5主面30bに第4主面30aのそれぞれが当接して円筒状基体10の周方向に沿った押圧力を加える押圧部材として機能する。
本例の第4押圧部31は、例えばアルミニウム(Al)、ステンレス(SUS)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、スズ(Sn)、金(Au)および銀(Ag)などの金属材料あるいはこれら例示した金属材料あるいは樹脂、ガラスおよびセラミックスなどの絶縁体などで形成すればよい。本例の第4押圧部31は、円筒状基体10と同様にアルミニウム(Al)で形成されている。
このような構成とすることで、本例の電子写真感光体2は、円筒状基体10とフランジ20との位置決め精度が高くなるばかりか、電子写真感光体2が画像形成装置に組み込まれて使用されるときであっても、電子写真感光体2を回転させるために外部から回転駆動力を与える時、ならびに回転を停止するために与えていた回転駆動力を解除する時および制動力を与える時にフランジ20に大きなトルクが発生し、ひいては円筒状基体10とフランジ20との間に大きな摩擦力が発生したとしても、円筒状基体10とフランジ20とが摩擦力によって擦れたり振動したりすることを防止することができる。円筒状基体10とフランジ20とが擦れたり振動したりすると、例えばフランジ20が樹脂材料などで形成されている場合には、擦れや振動に起因する熱によってフランジ20が溶けて円筒状基体10と溶着するといった問題が発生するが、このような問題が発生することも抑制できる。
この点をさらに詳しく説明する。
第4押圧部31は、円筒状基体10の軸方向に沿って移動可能であり、後に説明するフランジ20の移動手段20dによって、第4押圧手前面31eを円筒状基体10の軸方向に押圧して移動させられる。第4押圧部31が軸方向に移動すると、第4押圧部31の有する第6主面31aが、それぞれ第3押圧部30の第5主面30bに当接する。そして、第6主面30a同士の円筒状基体10の周方向に沿った距離は、円筒状基体10の端面から軸方向に沿って漸次短くなっていることから、第4押圧部31を軸方向に沿って移動させることは、すなわち第4押圧部31の第6主面31aのそれぞれに当接する、それぞれの第3押圧部30の第5主面30bを円筒状基体10の周方向に沿って、第3押圧部30同士が互いに離れる方向に押圧して移動させることになる。
第3押圧部30が周方向に沿って、互いに離れる方向に移動すれば、第3押圧部の第4主面30aがそれぞれ切欠き部13の有する位置決め面13aを、円筒状基体10の周方向に沿って押圧することになる。
よって、フランジ20の移動手段20dが、第4押圧部31の第4押圧部手前面31eを円筒状基体10の軸方向に沿って押圧して移動させることによって、電子写真感光体2の位置決め面13aのそれぞれに第3押圧部30が押圧されることになるため、円筒状基体10とフランジ20との位置決め精度を高くすることができるばかりか、電子写真感光体2が大型化された場合に、電子写真感光体2を回転させるために外部から回転駆動力を与える時、ならびに回転を停止するために与えていた回転駆動力を解除する時および制動力を与える時、ならびに回転時にフランジ20に大きなトルクが発生し、ひいてはフランジ20と円筒状基体10との間に大きな摩擦力が発生したとしても、円筒状基体10とフランジ20とが摩擦力によって擦れたり振動したりすることに起因する熱によってフランジが溶けてフランジと基体とが溶着することを抑制できる。
なお、本例の位置決め面13a、第4主面30a、第5主面30bおよび第6主面31aは、それぞれ円筒状基体10の内周面から外周面に向かう半径方向に略平行な平面となっているが、必ずしもこのような形状である必要はない。フランジ20の移動手段20dによって、第4押圧部31の第4押圧手前面31eを押圧することによって、第4押圧部31が第3押圧部30を押圧されて、それぞれの第3押圧部30が位置決め面13aを円筒状基体10の周方向に沿った方向に押圧できればよい。
例えば、位置決め面13a、第4主面30a、第5主面30bおよび第6主面31aの平面を、円筒状基体10の内周面から外周面に向かう半径方向に沿って傾斜させてもよい。位置決め面13aおよび第4主面30aを半径方向に沿って放射状に傾斜させれば、位置決め面13aに第4主面30aがくさびを打ち込む形状となり、電子写真感光体2とフ
ランジ20との位置決め精度をより高くすることができるばかりか、擦れや振動を抑制することが可能となる。
また、位置決め面13a、第4主面30a、第5主面30bおよび第6主面31aは1つの平面で構成されているが、2平面以上の複数平面で構成されていてもよい。位置決め面13aおよび第4主面30aを2平面以上の複数平面で構成すれば、円筒状基体10の周方向に対してくさび形状となるため、位置決め精度を高くすることが可能となるが、位置決め面13aと第4主面30aとの対応する平面のそれぞれが面接触するように構成することが好ましい。対応する平面同士に間隙が発生すれば、電子写真感光2の回転時などに擦れや振動が発生しやすくなるためである。
フランジ20は、円筒状基体10の端面10aに当接するフランジ部20aと、内周面10bに当接する嵌合部20bと、円筒状基体10、すなわち電子写真感光体2の回転軸上に配置される軸20cとを有している。
そして、フランジ部20aの円筒状基体10の端面10aに当接する側の表面において、第4押圧部31と対応する位置に移動手段20dが設けられている。
移動手段20dは、電子写真感光体2の第4押圧部31を円筒状基体10の軸方向に沿って移動させる移動手段として機能する。
移動手段20dとしては、電子写真感光体1と同様に、フランジ部20aの円筒状基体10の端面10aに当接する側の表面と、第4押圧部31の第4押圧手前面30eとにそれぞれ磁石を配置して、磁石同士の反発力を利用するもの、あるいはフランジ部20aに軸20cの方向に沿って貫通する貫通穴にねじ溝を設けて、この貫通穴にねじを挿入するもの、あるいはフランジ部20aの円筒状基体10の端面10aに当接する側にばねを配置して、ばねの弾性力を利用するもの、あるいはこれらの組合せであればよい。
移動手段20dが、磁石同士の反発力を利用するもの、およびばねの弾性力を利用するものであれば、電子写真感光体2の使用によって切欠き部13、第3押圧部30および第4押圧部31が変形したとしても、第4押圧部31に対して押圧力をかけ続けることが可能であるため、位置決め面13aおよび第4主面30a、ならびに第5主面30bおよび第6主面31aに間隙が発生することを抑制できるので、電子写真感光体2とフランジ20との位置精度を高く維持することができるばかりか、擦れや振動を抑制することが可能となる。
本例の円筒状基体10の一方の端部にフランジ20が配置され、他方の端部には第3押圧部30、第4押圧部31および移動手段20dを有さないフランジ21が配置されている。当然のことながら、円筒状基体10の両端部にフランジ20を配置してもよい。
(画像形成装置)
図4に示す画像形成装置は、画像形成方式としてカールソン法を採用したものであり、電子写真感光体1、帯電器111、露光器112、現像器113、転写器114、定着器115、クリーニング器116および除電器117を備えている。
帯電器111は、電子写真感光体1の表面を負極性に帯電する役割を担うものである。帯電電圧は、例えば200V以上1000V以下に設定される。本実施形態において帯電器111は、例えば芯金を導電性ゴムあるいはPVDF(ポリフッ化ビニリデン)によって被覆して構成される接触型帯電器が採用されているが、これに代えて、放電ワイヤを備える非接触型帯電器(例えばコロナ帯電器)を採用してもよい。
露光器112は、電子写真感光体1に静電潜像を形成する役割を担うものである。具体的には、露光器112は、画像信号に応じて特定波長(例えば650nm以上780nm以下)の露光光(例えばレーザ光)を電子写真感光体1に照射することによって、帯電状態にある電子写真感光体1の露光光照射部分の電位を減衰させて静電潜像を形成する。露光器112としては、例えば複数のLED素子(波長:680nm)を配列させてなるLEDヘッドを採用することができる。
もちろん、露光器112の光源としては、LED素子に代えてレーザ光を出射可能なものを使用することもできる。つまり、LEDヘッドなどの露光器112に代えて、ポリゴンミラーを含んでなる光学系を使用してもよい。あるいは、原稿からの反射光を通すレンズおよびミラーを含んでなる光学系を採用することによって、複写機の構成の画像形成装置とすることもできる。
現像器113は、電子写真感光体1の静電潜像を現像してトナー像を形成する役割を担うものである。本例における現像器113は、現像剤(トナー)Tを磁気的に保持する磁気ローラ113Aを備えている。
現像剤Tは、電子写真感光体1の表面上に形成されるトナー像を構成するものであり、現像器113において摩擦帯電する。現像剤Tとしては、例えば、磁性キャリアおよび絶縁性トナーを含んでなる二成分系現像剤と、磁性トナーを含んでなる一成分系現像剤とが挙げられる。
磁気ローラ113Aは、電子写真感光体1の表面(現像領域)に現像剤を搬送する役割を担うものである。磁気ローラ113Aは、現像器113において摩擦帯電した現像剤Tを一定の穂長に調整された磁気ブラシの形で搬送する。この搬送された現像剤Tは、電子写真感光体1の現像領域において、静電潜像との静電引力によって電子写真感光体1の表面に付着してトナー像を形成する(静電潜像を可視化する)。トナー像の帯電極性は、正規現像によって画像形成が行なわれる場合には電子写真感光体1の表面の帯電極性と逆極性とされ、反転現像によって画像形成が行なわれる場合には電子写真感光体1の表面の帯電極性と同極性とされる。
なお、現像器113は、本例においては乾式現像方式を採用しているが、液体現像剤を用いた湿式現像方式を採用してもよい。
転写器114は、電子写真感光体1と転写器114との間の転写領域に供給された記録媒体Pに、電子写真感光体1のトナー像を転写する役割を担うものである。本例における転写器114は、転写用チャージャ114Aおよび分離用チャージャ114Bを備えている。転写器114では、転写用チャージャ114Aにおいて記録媒体Pの背面(非記録面)がトナー像とは逆極性に帯電され、この帯電電荷とトナー像との静電引力によって、記録媒体P上にトナー像が転写される。また、転写器114では、トナー像の転写と同時的に、分離用チャージャ114Bにおいて記録媒体Pの背面が交流帯電され、記録媒体Pが電子写真感光体1の表面から速やかに分離させられる。
転写器114としては、電子写真感光体1の回転に従動し、且つ、電子写真感光体1とは微小間隙(通常、0.5mm以下)を介して配置された転写ローラを用いることも可能である。この転写ローラは、例えば直流電源により、電子写真感光体1上のトナー像を記録媒体P上に引きつけるような転写電圧を印加するように構成される。転写ローラを用いる場合には、分離用チャージャ114Bのような転写分離装置は省略することもできる。
定着器115は、記録媒体Pに転写されたトナー像を記録媒体Pに定着させる役割を担うものであり、一対の定着ローラ115A、115Bを備えている。定着ローラ115A、115Bは、例えば金属ローラ上に四フッ化エチレンなどで表面被覆したものである。定着器115では、一対の定着ローラ115A、115Bの間を通過させる記録媒体Pに対して熱および圧力などを作用させることによって、記録媒体Pにトナー像を定着させることができる。
クリーニング器116は、電子写真感光体1の表面に残存するトナーを除去する役割を担うものであり、クリーニングブレード116Aを備えている。クリーニングブレード116Aは、電子写真感光体1の表面から残留トナーを掻きとる役割を担うものである。クリーニングブレード116Aは、例えばポリウレタン樹脂を主成分としたゴム材料で形成されている。
除電器117は、電子写真感光体1の表面電荷を除去する役割を担うものであり、特定波長(例えば780nm以上)の光を出射可能とされている。除電器117は、例えばLEDなどの光源によって電子写真感光体1の表面の軸方向全体を光照射することにより、電子写真感光体1の表面電荷(残余の静電潜像)を除去するように構成されている。
本例の画像形成装置100では、電子写真感光体1の有する上述の効果を奏することができる。
なお、当然のことながら、本例の画像形成装置を構成する電子写真感光体1に代えて、電子写真感光体2を採用してもよい。
以上、本発明の具体的な実施の形態の例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、図5に示す第1変形例のように、第2押圧部15は、円筒状基体10の内周面から外周面に向かう半径方向に沿って移動可能とされていてもよい。この場合には、第2押圧部15の一対の第3主面15a同士の円筒状基体10の周方向に沿った距離は、円筒状基体10の内周面から外周面に向かう半径方向に沿って漸次短くなっている。
そして、第2押圧部15に対応してフランジ20に設けられた移動手段20dによって、第2押圧部15は第2押圧手前面15eを円筒状基体10の半径方向に押圧されて移動させられる。第2押圧部15が半径方向に移動すると、第2押圧部15の有する第3主面15aが、それぞれ第1押圧部14の第2主面14bに当接する。そして、第3主面15a同士の円筒状基体10の半径方向に沿った距離は、円筒状基体10の端面から軸方向に沿って漸次短くなっていることから、第2押圧部15を半径方向に沿って移動させることは、すなわち第2押圧部15の第3主面15aのそれぞれに当接する、それぞれの第1押圧部14の第2主面14bを円筒状基体10の周方向に沿って、第1押圧部14同士が互いに離れる方向に押圧して移動させることになる。
第1押圧部14が周方向に沿って、互いに離れる方向に移動すれば、第1押圧部の第1主面14aがそれぞれ切欠き部13の有する位置決め面13aを、円筒状基体10の周方向に沿って押圧することになる。
よって、フランジ20の移動手段20dが、第2押圧部15の第2押圧部手前面15eを円筒状基体10の半径方向に沿って押圧して移動させることによって、電子写真感光体1の位置決め面13aのそれぞれに第1押圧部14が押圧されることになるため、電子写
真感光体1とフランジ20との位置決め精度を高くすることができるばかりか、電子写真感光体1が大型化された場合に、電子写真感光体1を回転させるために外部から回転駆動力を与える時、ならびに回転を停止するために与えていた回転駆動力を解除する時および制動力を与える時、ならびに回転時にフランジ20に大きなトルクが発生し、ひいてはフランジ20と円筒状基体10との間に大きな摩擦力が発生したとしても、円筒状基体10とフランジ20とが摩擦力によって擦れたり振動したりすることに起因する熱によってフランジが溶けてフランジと基体とが溶着することを抑制できる。
また、このような構成とすることで、電子写真感光体1が回転するときに遠心力が働く方向と、第2押圧部15が第1押圧部を押圧する方向とが同一となり、電子写真感光体1の使用によって切欠き部13、第1押圧部14および第2押圧部15が変形したとしても、第1押圧部14に対して押圧力をかけ続けることが可能であるため、位置決め面13aと第1主面14aとの間、および第2主面14bと第3主面15aとの間に間隙が発生することを抑制できるので、円筒状基体10とフランジ20との位置精度を高く維持することができるばかりか、擦れや振動を抑制することが可能となる。
また、第1変形例と同様に、電子写真感光体2のフランジ20が有する第4押圧部31は、円筒状基体10の内周面から外周面に向かう半径方向に沿って移動可能とされていてもよい。この場合には、第4押圧部31の一対の第6主面31a同士の円筒状基体10の周方向に沿った距離は、円筒状基体10の内周面から外周面に向かう半径方向に沿って漸次短くなっている。第1変形例と同様の効果が得られる電子写真感光体2を得ることができる。
なお、本例の電子写真感光体1および2では、第1押圧部14と第2押圧部15、第1押圧部と切欠き部13、第3押圧部30と第4押圧部31および第3押圧部30と切欠き部13とが面接触して当接しているが、第1押圧部14と第2押圧部15のいずれか一方、および第3押圧部30と第4押圧部31のいずれか一方を円板形状に形成して点接触して当接する形状にしてもよい。しかし、この場合には、円板形状でない方の押圧部が変形しやすいため、可能な限り面接触して当接している方が好ましい。
1,2 電子写真感光体
10 円筒状基体
10a 端面
10b 内周面
11 感光層
12 位置決め部
13 切欠き部
13a 位置決め面
14 第1押圧部
14a 第1主面
14b 第2主面
14c 第1押圧外周面
14d 第1押圧内周面
14e 第1押圧奥面
14f 第1押圧手前面
15 第2押圧部
15a 第3主面
15b 第2押圧外周面
15c 第2押圧内周面
15d 第2押圧奥面
15e 第2押圧手前面
20,b21 フランジ
20a フランジ部
20b 嵌合部
20c 軸
20d 移動手段
30 第3押圧部
30a 第4主面
30b 第5主面
30c 第3押圧外周面
30d 第3押圧内周面
30e 第3押圧奥面
30f 第3押圧手前面
31 第4押圧部
31a 第6主面
31b 第4押圧外周面
31c 第4押圧内周面
31d 第4押圧奥面
31e 第4押圧手前面
40 移動手段
100 画像形成装置
111 帯電器
112 露光器
113 現像器
114 転写器
115 定着器
116 クリーニング器
117 除電器

Claims (10)

  1. 円筒状基体と、該円筒状基体上に形成された感光層とを備えた、前記円筒状基体の端部にフランジが配置される電子写真感光体であって、
    前記円筒状基体は、端部に前記フランジとの位置決めを行なうための位置決め部を有しており、
    該位置決め部は、前記円筒状基体の端面から軸方向に沿って延びた一対の対向した位置決め面を有する切欠き部と、周方向に移動可能である、前記一対の位置決め面のそれぞれに当接して前記円筒状基体の周方向に押圧力を加えるための一対の第1押圧部と、前記円筒状基体の軸方向および内周面から外周面に向かう半径方向の少なくとも一方に移動可能である、該一対の第1押圧部のそれぞれに当接して前記円筒状基体の周方向に沿った押圧力を加えるための第2押圧部とを有することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記一対の第1押圧部のそれぞれは、前記位置決め面に当接する第1主面と、該第1主面の反対側に位置して前記第2押圧部に当接する第2主面とを有し、
    前記第2押圧部は、前記円筒状基体の軸方向に沿って移動可能であり、前記第1押圧部のそれぞれの前記第2主面にそれぞれ当接する一対の第3主面を有し、
    該第3主面同士の前記円筒状基体の周方向に沿った距離は、前記円筒状基体の端面から軸方向に沿って漸次短くなっていることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記一対の第1押圧部のそれぞれは、前記位置決め面に当接する第1主面と、該第1主面の反対側に位置して前記第2押圧部に当接する第2主面とを有し、
    前記第2押圧部は、前記円筒状基体の内周面から外周面に向かう半径方向に沿って移動可能であり、前記第1押圧部のそれぞれの前記第2主面にそれぞれ当接する一対の第3主面を有し、
    該一対の第3主面同士の前記円筒状基体の周方向に沿った距離は、前記円筒状基体の半径方向に沿って漸次短くなっていることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  4. 円筒状基体と、該円筒状基体上に形成された感光層と、前記円筒状基体の端部に配置されたフランジとを備える電子写真感光体であって、
    前記円筒状基体は、端面から軸方向に沿って延びた一対の対向した位置決め面を有する切欠き部を有し、
    前記フランジは、前記円筒状基体の周方向に移動可能である、前記一対の位置決め面のそれぞれに当接して前記円筒状基体の周方向に沿った押圧力を加えるための一対の第3押圧部と、前記円筒状基体の軸方向および内周面から外周面に向かう半径方向の少なくとも一方に移動可能である、該一対の第3押圧部のそれぞれに当接して前記円筒状基体の周方向に沿った押圧力を加えるための第4押圧部と、該第4押圧部を移動させるための移動手段とを有することを特徴とする電子写真感光体。
  5. 前記一対の第3押圧部のそれぞれは、前記位置決め面に当接した第4主面と、該第4主面の反対側に位置して前記第4押圧部に当接した第5主面とを有し、
    前記第4押圧部は、前記円筒状基体の軸方向に沿って移動可能である、前記第3押圧部のそれぞれの前記第5主面にそれぞれ当接した一対の第6主面を有し、
    該一対の第6主面同士の前記円筒状基体の周方向に沿った距離は、前記円筒状基体の端面から軸方向に沿って漸次短くなっており、
    前記移動手段は、前記第4押圧部を前記円筒状基体の軸方向に沿って移動させるものであることを特徴とする請求項4に記載の電子写真感光体。
  6. 前記一対の第3押圧部のそれぞれは、前記位置決め面に当接した第4主面と、該第4主面の反対側に位置して前記第4押圧部に当接した第5主面とを有し、
    前記第4押圧部は、前記円筒状基体の内周面から外周面に向かう半径方向に沿って移動可能であり、前記一対の第3押圧部のそれぞれの前記第5主面にそれぞれ当接した一対の第6主面を有し、
    該一対の第6主面同士の前記円筒状基体の周方向に沿った距離は、前記円筒状基体の半径方向に沿って漸次短くなっており、
    前記移動手段は、前記第4押圧部を前記円筒状基体の半径方向に沿って移動させるものであることを特徴とする請求項4に記載の電子写真感光体。
  7. 前記移動手段は、前記第4押圧部と、前記フランジの前記第4押圧部に対応する位置とにそれぞれ配置された磁石同士の反発力を利用するものであることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  8. 前記移動手段は、前記第4押圧部に対応して配置された前記フランジに取り付けられたねじを利用するものであることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  9. 前記移動手段は、前記第4押圧部と、前記フランジの前記第4押圧部に対応する位置との間に配置されたばねの弾性力を利用するものであることを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の電子写真感光体を備えることを特徴とする画像形成装置。
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