JP5993634B2 - シート剥離装置およびシート剥離方法 - Google Patents
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Description
この特許文献1に記載されたような従来の剥離装置では、剥離用テープがなくなり、新たな剥離用テープに交換するときに、使い終わった剥離用テープの巻芯等の残物を取り外して新たな剥離用テープを取り付け、この新たな剥離用テープを再度装置内に掛け回さなければならない。そして、このようなテープ交換作業を行う間は、剥離装置の操業を停止しておかなければならないので、当該剥離装置が接着シートを剥離する単位時間当たりの能力が低減してしまうという不都合がある。
そこで、例えば特許文献2に記載のロールラベルの自動つなぎ装置を利用し、剥離用テープを繋ぎ合わせることが考えられる。
本発明の目的は、一方の面に接着面が表出した剥離用テープであっても適切に繋ぎ合わせることができるシート剥離装置およびシート剥離方法を提供することである。
なお、本実施形態において基準となる図を挙げることなく、例えば、上、下、左、右、または、手前、奥といった方向を示した場合は、全て図1を正規の方向(付した番号が適切な向きとなる方向)から見た場合を基準とし、上、下、左、右方向が紙面に平行な方向であり、前が紙面に直交する手前方向、後が紙面に直交する奥方向とする。
図1において、シート剥離装置1は、一方の面に接着面が表出した剥離用テープPT(PT1,PT2)を被着体としてのウェハWFの表面に貼付された接着シートASに貼付して当該剥離用テープPTに張力を付与することによりウェハWFの表面から接着シートASを剥離する装置であって、ウェハWFを保持する保持手段2と、第1剥離用テープPT1および第2剥離用テープPT2の少なくとも一方を繰り出す繰出手段3と、第1剥離用テープPT1および第2剥離用テープPT2の一方の終端領域に、第1剥離用テープPT1および第2剥離用テープPT2の他方の先端領域を当接させて繋ぎ合わせる繋ぎ手段6と、第1剥離用テープPT1または第2剥離用テープPT2の接着面を接着シートASに貼付する貼付手段4と、接着シートASに貼付された剥離用テープPTとウェハWFとを相対移動させて剥離用テープPTに張力を付与する移動手段5と、を備えて構成されている。
テープ切断部36は、剥離用テープPTを切断するカッター刃361と、カッター刃361を上下方向に駆動させる駆動機器であるエアシリンダ362とを備えている。
次に、本実施形態における接着シートASの剥離方法として、シート剥離装置1の動作について図面を参照して説明する。
先ず、図1に示すように、第1剥離用テープPT1を第1支持ローラ31Aに支持させ、当該第1剥離用テープPT1を引き出してガイドローラ32A,32C,32D,32Eに掛け渡し、その先端領域をテープ受け板344上に位置させておく。一方、第2剥離用テープPT2を第2支持ローラ31Bに支持させ、当該第2剥離用テープPT2を引き出てガイドローラ32Bに掛け渡し、その先端領域を第2把持部62に把持させておく。そして、図示しない搬送手段がウェハWFをテーブル21上の所定位置に搬送すると、保持手段2が図示しない減圧手段を駆動し、吸引口を介してウェハWFをテーブル21に吸着保持する。
そして、移動手段5が直動モータ53を駆動し、ウェハWFに貼付された接着シートASの左端を押圧面部44の左端の直下に位置させると、繰出手段3が直動モータ35Cを駆動し、下方に位置する把持爪35Aでテープ受け板344をブッシュ341方向に押し込み、第1剥離用テープPT1の先端領域を上下の把持爪35A間に受け入れる。次いで、繰出手段3がチャックシリンダ35を駆動し、第1剥離用テープPT1の先端領域を把持爪35Aで挟持し、直動モータ35Cを駆動し、チャックシリンダ35を左方向に移動させ、第1剥離用テープPT1を所定長さ引き出して停止する。
そして、除去手段64が直動モータ641Aを駆動し、第1切断刃641Cを第1溝645A内に下降させ、第1剥離用テープPT1における繋ぎ部分PTXよりも終端側を切断除去し、直動モータ644Aを駆動し、第4切断刃644Cを第4溝646B内に上昇させ、第2剥離用テープPT2における繋ぎ部分PTXよりも先端側を切断除去する。
これにより、第1剥離用テープPT1に繋がる第2剥離用テープPT2が順次繰り出され、第1剥離用テープPT1と同様の第2剥離用テープPT2による接着シートASの剥離が継続される。なお、第2剥離用テープPT2によって剥離が行われている間に、作業者が第1支持ローラ31Aに残った第1剥離用テープPT1の紙管などの残物を取り除き、新たな第1剥離用テープPT1を第1支持ローラ31Aに支持させ、図2(B)に示すように、当該新たな第1剥離用テープPT1を引き出し、その先端領域を第1把持部61に把持させておく。
そして、除去手段64が直動モータ643Aを駆動し、第3切断刃643Cを第3溝645B内に上昇させ、第2剥離用テープPT2における繋ぎ部分PTXよりも後端側を切断除去し、直動モータ642Aを駆動し、第2切断刃642Cを第2溝646A内に下降させ、第1剥離用テープPT1における繋ぎ部分PTXよりも先端側を切断除去する。
これにより、第2剥離用テープPT2に繋がる第1剥離用テープPT1が順次繰り出され、上記同様の接着シートASの剥離が継続される。
なお、図2(A),(B)で示すように、繋ぎ部分PTXで第1剥離用テープPT1と第2剥離用テープPT2とが2層に重なり合う部分が貼付手段4にて接着シートASに貼付される位置まで繰り出された場合には、この部分は貼付手段4にて貼付させる動作を実施せず、テープ切断部36にて切断して廃棄し、チャックシリンダ35により新たに剥離用テープPTを把持して引き出す。これら重なり合う部分の検出は、光学センサや撮像手段等の検出手段にて検出したり、剥離用テープPTの繰り出し量にて検出したりすることができる。
すなわち、熱風を吹き付けることにより、第1剥離用テープPT1および第2剥離用テープPT2の一方の終端領域に、他方の先端領域を繋ぎ合わせる気体吹き付け手段63を設けたので、一方の面に接着面が表出した剥離用テープPT(PT1,PT2)であっても、第1剥離用テープPT1または第2剥離用テープPT2の接着剤層AD1、AD2が接触体に接着してしまうという不都合を防止し、それらを適切に繋ぎ合わせることができる。
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。また、上記に開示した形状、材質等を限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質等の限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
さらに、前記実施形態では、剥離用テープPTとして感熱接着性のものを用いたが、これに限らず、感圧接着性や感光接着性等のものを用いてもよい。なお、剥離用テープPTが感圧接着性や感光接着性の場合には、貼付手段4も対応して加圧する構成や光を照射して貼付する従来公知の構成を適用すればよい。
また、剥離用テープPTは、例えば、基材テープBTと接着剤層ADとの間に中間層を有するものや、基材テープBT上に更に別の層を有するものでもよいし、基材テープBTのない接着剤層ADのみで構成されたものでもよい。
さらに、接着シートASは、適宜なシート、フィルム、テープ等であってもよい。
そして、剥離用テープPTの終端領域を検出する第1検出手段33Aおよび第2検出手段33Bとしては、例えば剥離用テープPTの終端領域に設けた色や磁気を検出したり、剥離用テープPTの巻芯の回転数をカウントして剥離用テープPTの繰り出し量を検出することで終端領域を検出したりする等、既知の方法を適用できる。
また、剥離用テープPTが紫外線、赤外線、マイクロ波、超音波等のエネルギー線で接着力を増す(発揮する)ものの場合、加熱手段に代えて、紫外線照射装置、赤外線照射装置、マイクロ波照射装置、超音波照射装置等のエネルギー線照射装置としてもよいし、それらを適宜組み合わせたものとしてもよいし、予めエネルギー線照射装置でエネルギー線を照射しておいて接着剤層ADが接着力を増した状態で、気体を吹き付けてそれらを繋ぎ合せてもよい。
また、第1把持部61および第2把持部62を設けたが、第1剥離用テープPT1または第2剥離用テープPT2の端部を保持する構成としては、従来公知のいずれの構成を利用できる。
さらに、除去手段64を設けず、例えば繋ぎ部分PTXの位置が繰り出された際に、貼付手段4にて貼付することなくテープ切断部36にて切断して除去する等してもよい。
また、上記実施形態における第1熱風ノズル63Aは設ける必要はなく、当該第1熱風ノズル63Aに代えて例えば板状部材やローラ等の受圧部材としてもよい。
さらに、上記実施形態における第2熱風ノズル63Bに代えて接着剤層ADが接着しない非接着処理が施された板状部材やローラ等の受圧部材を採用し、第1熱風ノズル63Aから気体吹き付ける構成としてもよい。
3 繰出手段
4 貼付手段
5 移動手段
6 繋ぎ手段
63 気体吹き付け手段
64 除去手段
AS 接着シート
PT 剥離用テープ
PT1 第1剥離用テープ
PT2 第2剥離用テープ
WF 半導体ウェハ(被着体)
Claims (3)
- 一方の面に接着面が表出した剥離用テープを被着体に貼付された接着シートに貼付して当該剥離用テープに張力を付与することにより前記被着体から前記接着シートを剥離するシート剥離装置であって、
第1剥離用テープおよび第2剥離用テープの少なくとも一方を繰り出す繰出手段と、
前記第1剥離用テープおよび第2剥離用テープの一方の終端領域に他方の先端領域を当接させて当該当接部分を繋ぎ部分として繋ぎ合わせる繋ぎ手段と、
前記第1剥離用テープまたは第2剥離用テープの接着面を前記接着シートに貼付する貼付手段と、
前記接着シートに貼付された剥離用テープと前記被着体とを相対移動させて当該剥離用テープに張力を付与する移動手段とを備え、
前記繋ぎ手段は、気体を吹き付けることにより、前記一方の剥離用テープの終端領域に、前記他方の剥離用テープの先端領域を繋ぎ合わせる気体吹き付け手段と、前記一方の剥離用テープにおける前記繋ぎ部分よりも終端側および前記他方の剥離用テープにおける前記繋ぎ部分よりも先端側を除去する除去手段とを備え、
前記除去手段は、前記第1剥離用テープにおける前記繋ぎ部分を間に挟む第1切断位置および第2切断位置と、前記第2剥離用テープにおける前記繋ぎ部分を間に挟む第3切断位置および第4切断位置とを個別に切断可能に構成されていることを特徴とするシート剥離装置。 - 前記第1剥離用テープと前記第2剥離用テープとが重なり合う部分を検出可能な検出手段を備え、
前記繰出手段は、前記重なり合う部分が前記接着シートに貼付される位置まで繰り出されたことが前記検出手段で検出されると、前記重なり合う部分を破棄して前記他方の剥離用テープを前記接着シートに貼付される位置まで繰出可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシート剥離装置。 - 一方の面に接着面が表出した剥離用テープを被着体に貼付された接着シートに貼付して当該剥離用テープに張力を付与することにより前記被着体から前記接着シートを剥離するシート剥離方法であって、
第1剥離用テープおよび第2剥離用テープの少なくとも一方を繰り出す工程と、
前記第1剥離用テープおよび第2剥離用テープの一方の終端領域に他方の先端領域を繋ぎ合わせるときに、気体を吹き付けることによりそれらを当接させて当該当接部分を繋ぎ部分として繋ぎ合せる工程と、
前記第1剥離用テープまたは第2剥離用テープの接着面を前記接着シートに貼付する工程と、
前記接着シートに貼付された剥離用テープと前記被着体とを相対移動させて当該剥離用テープに張力を付与する工程とを有し、
前記繋ぎ合わせる工程は、前記第1剥離用テープの終端領域に前記第2剥離用テープの先端領域を繋ぎ合わせる場合、前記第1剥離用テープの終端領域における繋ぎ部分よりも終端側と、前記第2剥離用テープの先端領域における繋ぎ部分よりも先端側とを切断して除去し、前記第2剥離用テープの終端領域に前記第1剥離用テープの先端領域を繋ぎ合わせる場合、前記第2剥離用テープの終端領域における繋ぎ部分よりも終端側と、前記第1剥離用テープの先端領域における繋ぎ部分よりも先端側とを切断して除去することを特徴とするシート剥離方法。
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