JP5993250B2 - 液浸顕微鏡対物レンズ及びそれを用いた顕微鏡 - Google Patents

液浸顕微鏡対物レンズ及びそれを用いた顕微鏡 Download PDF

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Description

本発明は、液浸顕微鏡対物レンズ及びそれを用いた顕微鏡に関する。
近年、生物学や遺伝学の研究において、厚みのある生体標本を生きたまま、高い分解能で蛍光観察したいという要望が出てきている。この要望に応えるためには、顕微鏡対物レンズは、長い作動距離を有している必要がある。また、様々な生体標本を観察するためには、顕微鏡対物レンズは、広い観察範囲や、中程度あるいはそれ以下の倍率を有している必要がある。また、生体標本を高い分解能で観察するためには、顕微鏡対物レンズは、大きい開口数(高NA)を有している必要がある。
また、このような顕微鏡対物レンズは、共焦点レーザ走査型顕微鏡で用いられることが多い。そのため、顕微鏡対物レンズは、優れた結像性能を有している必要がある。特に、マルチカラー観察に用いられる顕微鏡対物レンズは、軸上色収差や軸外色収差が良好に補正されていることが必要である。
このような要求を満たす顕微鏡対物レンズとしては、液浸顕微鏡対物レンズがある。液浸顕微鏡対物レンズを使用する場合、液浸顕微鏡対物レンズとカバーガラスの間に、液浸媒質が介在する。具体的な液浸媒質としては、水(屈折率1.33)、培養液(屈折率1.33)、シリコーンオイル(屈折率1.40)及びグリセリンと水の混合液(屈折率1.33〜1.47)等がある。
液浸顕微鏡対物レンズで生体標本の深部を観察すると、生体標本の屈折率(1.33〜1.45)と液浸媒質の屈折率との差により球面収差が発生することがある。この球面収差の発生量を低減するためには、生体標本の屈折率と液浸媒質の屈折率との差を小さくすることが望ましい。更に、球面収差は観察位置(深さ)によって変化するので、液浸顕微鏡対物レンズに補正環を設けることが望ましい。このようにすることで、球面収差を補正できる。
液浸顕微鏡対物レンズとしては、特許文献1〜5に開示された液浸顕微鏡対物レンズがある。
特開2010−271693号公報 特開2010−160465号公報 特開2003−015047号公報 特開平10−333044号公報 ドイツ特許公開102005027423号公報
特許文献1に記載された液浸顕微鏡対物レンズでは、倍率、開口数及び作動距離が、それぞれ、30倍、1.05〜1.1、0.53mm、或いは、40倍、1.2、0.53mmである。この液浸顕微鏡対物レンズでは、液浸媒質として屈折率1.40の浸液が用いられている。
特許文献2に記載された液浸顕微鏡対物レンズでは、倍率、開口数及び作動距離が、それぞれ、40倍、1.1、0.6〜0.8mm、或いは、40倍、1.15、0.63mmである。この液浸顕微鏡対物レンズでは、液浸媒質として水が用いられている。
特許文献3に記載された液浸顕微鏡対物レンズでは、倍率、開口数及び作動距離が、それぞれ、40倍、1.2、0.2mmである。この液浸顕微鏡対物レンズでは、液浸媒質として水が用いられている。
特許文献4に記載された液浸顕微鏡対物レンズでは、倍率、開口数及び作動距離が、それぞれ、40倍、1.15、0.24mmである。この液浸顕微鏡対物レンズでは、液浸媒質として水が用いられている。
特許文献5に記載された液浸顕微鏡対物レンズでは、倍率、開口数及び作動距離が、それぞれ、40倍、1.1〜1.2、0.28mmである。この液浸顕微鏡対物レンズでは、液浸媒質として水が用いられている。
特許文献1〜5に開示された液浸顕微鏡対物レンズは、作動距離が比較的長く、倍率は中程度であるが、開口数が十分に大きいとはいえない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、作動距離が比較的長く、倍率が中程度でありながら、開口数が大きく、諸収差が十分に補正された液浸顕微鏡対物レンズ、及びそれを用いた顕微鏡を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の液浸顕微鏡対物レンズは、物体側から順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群と、正の屈折力を持つ第2レンズ群と、第3レンズ群と、第4レンズ群と、第5レンズ群と、からなり、
第1レンズ群は、平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとが接合された接合レンズと、正の屈折力を持つ単レンズと、を含み、
第2レンズ群は、接合レンズからなり、
第3レンズ群は、少なくとも1つの接合レンズを含み、
第4レンズ群は、像側に凹面を向けたメニスカス形状であり、
第5レンズ群は、物体側に凹面を向けた負レンズと、正レンズと、を含み、正レンズは負レンズから離れた位置に配置され、
以下の条件式(1)を満足することを特徴とする。
1.7≦ndLpG1 (1)
ここで、
ndLpG1は、第1レンズ群において最も屈折率が高く、且つ、正の屈折力を持つ単レンズのd線に対する屈折率、
である。
また、物体側から順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群と、正の屈折力を持つ第2レンズ群と、第3レンズ群と、第4レンズ群と、第5レンズ群と、からなり
第1レンズ群は、平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとが接合された接合レンズと、正の屈折力を持つ単レンズと、を含み、
第2レンズ群は、接合レンズからなり、
第3レンズ群は、少なくとも1つの接合レンズを含み、
第4レンズ群は、像側に凹面を向けたメニスカス形状であり、
第5レンズ群は、物体側に凹面を向けた負レンズと、正レンズと、を含み、
以下の条件式(1)、(2)、(3−1)を満足することを特徴とする。
1.7≦nd LpG1 (1)
9≦D/f≦13 (2)
0.28≦|R ceG1 /f|≦0.7 (3−1)
ここで、
nd LpG1 は、第1レンズ群において最も屈折率が高く、且つ、正の屈折力を持つ単レンズのd線に対する屈折率
は、物体面から液浸顕微鏡対物レンズ最終面までの距離
は、液浸顕微鏡対物レンズ全系の焦点距離
ceG1 は、第1レンズ群の接合レンズの接合面における曲率半径
である。
また、本発明の別の液浸顕微鏡対物レンズは、物体側から順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群と、正の屈折力を持つ第2レンズ群と、第3レンズ群と、第4レンズ群と、第5レンズ群と、からなり
第1レンズ群は、平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとが接合された接合レンズと、正の屈折力を持つ単レンズと、を含み、
第2レンズ群は、接合レンズからなり
第3レンズ群は、少なくとも1つの接合レンズを含み、
第4レンズ群は、像側に凹面を向けたメニスカス形状であり、
第5レンズ群は、物体側に凹面を向けた負レンズと、正レンズと、を含み
以下の条件式(2)、(3−1)、(4)を満足することを特徴とする。
9≦D/f≦13 (2)
0.28≦|R ceG1 /f|≦0.7 (3−1)
0.72≦H G5 /H G2 ≦0.9 (4)
ここで、
は、物体面から液浸顕微鏡対物レンズ最終面までの距離
fは、液浸顕微鏡対物レンズ全系の焦点距離、
ceG1 は、第1レンズ群の接合レンズの接合面における曲率半径、
G2 は、第2レンズ群から射出する軸上マージナル光線の光線高、
G5 は、第5レンズ群から射出する軸上マージナル光線の光線高、
である。
また、本発明の顕微鏡は、光源と、照明光学系と、本体部と、観察光学系と、顕微鏡対物レンズを備える顕微鏡であって、顕微鏡対物レンズに上記の液浸顕微鏡対物レンズが用いられることを特徴とする。
本発明によれば、作動距離が比較的長く、倍率が中程度でありながら、開口数が大きく、諸収差が十分に補正された液浸顕微鏡対物レンズ、及びそれを用いた顕微鏡を提供できる。
条件式(4)と(5)の要素値を説明する図である。 本発明の実施例1にかかる液浸顕微鏡対物レンズの光学構成を示す光軸に沿う断面図である。 本発明の実施例2にかかる液浸顕微鏡対物レンズの光学構成を示す光軸に沿う断面図である。 本発明の実施例3にかかる液浸顕微鏡対物レンズの光学構成を示す光軸に沿う断面図である。 本発明の実施例4にかかる液浸顕微鏡対物レンズの光学構成を示す光軸に沿う断面図である。 本発明の実施例5にかかる液浸顕微鏡対物レンズの光学構成を示す光軸に沿う断面図である。 実施例1にかかる液浸顕微鏡対物レンズの収差図である。 実施例2にかかる液浸顕微鏡対物レンズの収差図である。 実施例3にかかる液浸顕微鏡対物レンズの収差図である。 実施例4にかかる液浸顕微鏡対物レンズの収差図である。 実施例5にかかる液浸顕微鏡対物レンズの収差図である。 結像レンズの断面図である。 本発明の液浸顕微鏡対物レンズを用いた顕微鏡の図である。
本実施形態の液浸顕微鏡対物レンズは、第1の基本構成と第2の基本構成のいずれか一方を備える。第1の基本構成を備える液浸顕微鏡対物レンズは、物体側から順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群と、正の屈折力を持つ第2レンズ群と、第3レンズ群と、第4レンズ群と、第5レンズ群と、を有し、第1レンズ群は、平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとが接合された接合レンズと、正の屈折力を持つ単レンズと、を含み、第2レンズ群は、接合レンズからなり、第3レンズ群は、少なくとも1つの接合レンズを含み、第4レンズ群は、像側に凹面を向けたメニスカス形状であり、第5レンズ群は、物体側に凹面を向けた負レンズと、正レンズと、を含む。
また、第2の基本構成を備える液浸顕微鏡対物レンズは、物体側から順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群と、正の屈折力を持つ第2レンズ群と、第3レンズ群と、第4レンズ群と、第5レンズ群と、を有し、第1レンズ群は、平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとが接合された接合レンズと、正の屈折力を持つ単レンズと、を含み、第2レンズ群は、接合レンズからなり、第3レンズ群は、少なくとも1つの接合レンズを含み、第4レンズ群は、像側に凹面を向けたメニスカス形状であり、第5レンズ群は、物体側に凹面を向けた負レンズと、正レンズと、を含み、正レンズは負レンズから離れた位置に配置されている。
第1及び第2の基本構成のいずれにおいても、液浸顕微鏡対物レンズ(以下、適宜、「対物レンズ」という)は、物体側から順に、第1レンズ群と、第2レンズ群と、第3レンズ群と、第4レンズ群と、第5レンズ群と、を備えている。なお、物体側とは標本側を意味する。
そして、第1レンズ群は、平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとが接合された接合レンズと、正の屈折力を持つ単レンズと、を含んでいる。なお、平凸レンズは、物体側に平面を向けて配置されている。
対物レンズの物体側開口数(以下、単に「開口数」という)を大きくすると、より大きな発散角(回折角)の光を、標本から対物レンズに入射させることができる。その結果、標本の微細構造を、より細かく観察することができる。しかしながら、発散角が大きい光は、第1レンズ群における光線高が高い。このような光線を第1レンズ群で急激に曲げると、第1レンズ群において高次収差が発生しやすくなる。
そこで、第1及び第2の基本構成では、第1レンズ群が、接合レンズと正の屈折力を持つ単レンズを含むことで、発散角が大きい光線を、これらのレンズで徐々に曲げるようにしている。このようにすることで、高次収差が大きく発生することを抑えている。なお、正の屈折力を持つ単レンズは1つでも良いが、2つでも良い。このようにすることで、収差の発生をさらに抑えつつ、発散角が大きい光線を曲げることができる。
そして、第2レンズ群と第3レンズ群の各々に、接合レンズを配置している。上記のように、第1レンズ群では、発散角が大きい光線を徐々に曲げるようにしている。そのため、第1レンズ群から出射する光束は、収斂光束になっていない。そこで、第2レンズ群と第3レンズ群で、発散光束を収斂光束に変えている。ここで、第2レンズ群と第3レンズ群の各々は接合レンズを含んでいるので、これらの接合レンズで、発散光束を収斂光束に変えることと、球面収差と色収差の補正を行うことができる。
なお、第2レンズ群は接合レンズからなる。この接合レンズは、3枚のレンズで構成しても良く、2枚のレンズで構成しても良い。接合レンズを2枚のレンズで構成する場合、接合レンズは2つであっても良い。また、第3レンズ群は、接合レンズを少なくとも1つ含む。接合レンズは、3枚のレンズで構成しても良く、2枚のレンズで構成しても良い。接合レンズを2枚のレンズで構成する場合、接合レンズは少なくとも2つであるのが良い。このようにすることで、球面収差や色収差の補正をより良く行なうことができる。
また、第4レンズ群は、像側に凹面を向けたメニスカス形状となっている。また、第5レンズ群は、物体側に凹面を向けた負レンズと、正レンズと、を含んでいる。第4レンズ群は、最も像側の面が像側に向けた凹面で、第5レンズ群は、最も物体側の面が物体側に向けた凹面であるので、第4レンズ群と第5レンズ群は、各々の凹面が向かい合うように配置されている。
第4レンズ群と第5レンズ群を、各々の凹面が向かい合うように配置することで、第4レンズ群と第5レンズ群のレンズ構成をガウスタイプに近づけることができる。ここで、第2レンズ群と第3レンズ群で発散光束が収斂光束に変えられているので、第4レンズ群と第5レンズ群の位置では、光線の高さが低くなっている。よって、第4レンズ群の凹面と第5レンズ群の凹面によって、ペッツバール和を小さくすることができる。
さらに、第2の基本構成では、第5レンズ群において、正レンズを、負レンズから離れた位置に配置している。このようにすることで、コマ収差を良好に補正することができる。
なお、第4レンズ群は、1枚の正レンズと1枚の負レンズを少なくとも有し、合計で2枚あるいは3枚のレンズで構成するのが好ましい。同様に、第5レンズ群は、1枚の正レンズと1枚の負レンズを少なくとも有し、合計で2枚あるいは3枚のレンズで構成するのが好ましい。このようにすることで、各種の収差の補正をより良く行なうことができる。
そして、第1実施形態の対物レンズは、第1の基本構成を備え、以下の条件式(1)、(2)、(3−1)を満足する。
1.7≦ndLpG1 (1)
9≦D/f≦13 (2)
0.28≦|RceG1/f|≦0.7 (3−1)
ここで、
ndLpG1は、第1レンズ群において最も屈折率が高く、且つ、正の屈折力を持つ単レンズのd線に対する屈折率、
Dは、物体面から液浸顕微鏡対物レンズ最終面までの距離、
fは、液浸顕微鏡対物レンズ全系の焦点距離、
ceG1は、第1レンズ群の接合レンズの接合面における曲率半径、
である。
条件式(1)を満足することで、第1レンズ群での収差の発生を抑えつつ、発散角が大きい光線を曲げることができる。発散角が大きい光線を曲げることで、第2レンズ群以降のレンズ群において、レンズ群を通過する光線の高さを下げることができる。その結果、光学系全体での色収差の発生を極力抑えながら、高次の球面収差と高次のコマ収差の発生を抑えることができる。
条件式(1)の下限値を下回ると、光学系全体での高次の球面収差、高次のコマ収差の発生を抑えられなくなる。
なお、条件式(1)に代えて、以下の条件式(1−1)を満足することが好ましい。
1.7≦ndLpG1≦1.95 (1−1)
条件式(1−1)の上限値を上回ると、第2レンズ群以降での光線高が下がりすぎるので、光学系全体での諸収差を十分に補正することが困難となる。条件式(1−1)の下限値についての技術的意義は、条件式(1)の上限値の下限値についての技術的意義と同じである。
また、広い観察視野を得るためには、倍率は中倍、あるいはそれ以下であることが好ましい。また、高い分解能で生体標本を観察するためには、開口数(NA)は大きいことが好ましい。条件式(2)を満足することで、倍率を中倍、あるいはそれ以下にすることができ、且つ、開口数を大きくすることができる。
条件式(2)の上限値を上回ると、開口数を大きくする点では有利となるが、倍率が大きくなりすぎるので、広い観察視野を得ることが難しくなる。条件式(2)の下限値を下回ると、倍率を小さくする点では有利となるが、開口数を大きくすることが難しくなる。また、光学系全体での球面収差の補正が困難となる。
本実施形態の対物レンズは、以下の条件式(3)を満足するものであるが、より高い光学性能を実現するために、条件式(3−1)を満足している。
|RceG1/f|≦0.7 (3)
0.28≦|RceG1/f|≦0.7 (3−1)
条件式(3)を満足することで、作動距離を長くし、大きな開口数を得ることができる。また、光学系全体での諸収差をバランスよく補正することができる。なお、本実施形態の対物レンズでは、RceG1は、平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズが接合されている。よって、RceG1は、平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズの接合面における曲率半径になる。
条件式(3)の上限値を上回ると、接合面の曲率が小さくなる(曲率半径が大きくなる)。この場合、ペッツバール和の補正量が不足するので、光学系全体での像面湾曲が悪化する。
条件式(3−1)の上限値の技術的意義は、条件式(3)の上限値の技術的意義と同じである。条件式(3−1)の下限値を下回ると、接合面の曲率が大きくなる(曲率半径が小さくなる)。この場合、光学系全体での球面収差、コマ収差が悪化する。
なお、条件式(3−1)に代えて、以下の条件式(3−2)を満足することが好ましい。
0.3≦|RceG1/f|≦0.65 (3−2)
また、第2実施形態の対物レンズは、第1の基本構成を備え、以下の条件式(2)、(3−1)、(4)を満足する。
9≦D/f≦13 (2)
0.28≦|RceG1/f|≦0.7 (3−1)
0.72≦HG5/HG2≦0.9 (4)
ここで、
Dは、物体面から液浸顕微鏡対物レンズ最終面までの距離、
fは、液浸顕微鏡対物レンズ全系の焦点距離、
ceG1は、第1レンズ群の接合レンズの接合面における曲率半径、
G2は、第2レンズ群から射出する軸上マージナル光線の光線高、
G5は、第5レンズ群から射出する軸上マージナル光線の光線高、
である。
条件式(2)と(3−1)の技術的意義は、第1実施形態の対物レンズの説明で述べたとおりである。また、本実施形態の対物レンズにおいても、条件式(3−1)に代えて、条件式(3−2)を満足することが好ましい。
条件式(4)は、第1レンズ群と第2レンズ群の屈折力を規定する条件式である。HG2とHG5を図1に示す。条件式(4)を満足することで、倍率が中程度(例えば、30倍〜50倍程度)で、かつ、開口数が大きい対物レンズにおいて、光学系全体での諸収差を良好に補正することができる。なお、軸上マージナル光線は、軸上から出た光線のうち、対物レンズの開口数により決まる最も光線高の高い光線とする。
条件式(4)の上限値を上回ると、第1レンズ群と第2レンズ群の屈折力が大きくなるので、第3レンズ群以降で光線高が低くなる。そのため、光学系全体での像面湾曲やコマ収差を十分に補正することが困難となる。条件式(4)の下限値を下回ると、第1レンズ群の屈折力と第2レンズ群の屈折力が小さくなる。そのため、光学系全体での球面収差や軸上色収差を十分に補正することが困難となる。
なお、条件式(4)に代えて、以下の条件式(4−1)を満足することが好ましい。
0.74≦HG5/HG2≦0.85(4−1)
また、第3実施形態の対物レンズは、第2の基本構成を備え、以下の条件式(1)を満足する。
1.7≦ndLpG1 (1)
ここで、
ndLpG1は、第1レンズ群において最も屈折率が高く、且つ、正の屈折力を持つ単レンズのd線に対する屈折率、
である。
条件式(1)の技術的意義は、第1実施形態の対物レンズの説明で述べたとおりである。また、本実施形態の対物レンズにおいても、条件式(1)に代えて、条件式(1−1)を満足することが好ましい。
また、第3実施形態の対物レンズは、条件式(2)を満足することが好ましい。
条件式(2)の技術的意義は、第1実施形態の対物レンズの説明で述べたとおりである。
また、第3実施形態の対物レンズは、条件式(3−1)を満足することが好ましい。
条件式(3−1)の技術的意義は、第1実施形態の対物レンズの説明で述べたとおりである。また、本実施形態の対物レンズにおいても、条件式(3−1)に代えて、条件式(3−2)を満足することが好ましい。
また、第1実施形態及び第3実施形態の対物レンズの各々は、条件式(4)を満足することが好ましい。
条件式(4)の技術的意義は、第2実施形態の対物レンズの説明で述べたとおりである。また、本実施形態の対物レンズにおいても、条件式(4)に代えて、条件式(4−1)を満足することが好ましい。
また、上記の実施形態の対物レンズは、以下の条件式(5)を満足することが好ましい。
0.7≦HG4/HG2≦0.9 (5)
ここで、
G2は、第2レンズ群から射出する軸上マージナル光線の光線高、
G4は、第4レンズ群に入射する軸上マージナル光線の光線高、
である。
条件式(5)は、第2レンズ群における光線高と第4レンズ群における光線高を規定する条件式である。HG2とHG4を図1に示す。条件式(5)を満足することで、光学系全体での球面収差や軸上色収差を良好に補正することができる。
条件式(5)の上限値を上回ると、光学系全体での球面収差や軸上色収差を良好に補正することが困難となる。条件式(5)の下限値を下回ると、光学系全体での像面湾曲やコマ収差を補正することが困難となる。
なお、条件式(5)に代えて、以下の条件式(5−1)を満足することが好ましい。
0.73≦HG4/HG2≦0.85 (5−1)
また、第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態の対物レンズの各々では、第3レンズ群は光軸方向に移動可能であり、以下の条件式(9)を満足することが好ましい。
|fG3/f|≦150 (9)
ここで、
G3は、第3レンズ群の焦点距離、
fは、液浸顕微鏡対物レンズ全系の焦点距離、
である。
生体標本の観察では、生体標本と対物レンズの間にカバーガラスが介在する。このカバーガラスの厚みには、ある程度のばらつきがある。そのため、基準(例えば、0.17mm)とは異なる厚みのカバーガラスが用いられた場合、球面収差が発生する。また、標本や液浸媒質の温度が変化した場合や、生体標本の観察位置(深さ)を変化させた場合にも、球面収差が発生する。このように、様々な要因で球面収差が発生する。
そこで、本実施形態の対物レンズでは、図1に示すように、第3レンズ群を光軸方向に移動させることが好ましい。このようにすることで、球面収差を発生させることができる。ここで、第3レンズ群の移動による球面収差の発生量は、上記要因で発生する球面収差の発生量とほぼ同じである。また、第3レンズ群の移動による球面収差の発生方向は、上記要因で発生する球面収差の発生方向と逆になる。そのため、上記要因で発生した球面収差を、第3レンズ群の移動で打ち消すことができる。その結果、常に球面収差が良好に補正された状態を保つことができる。第3レンズ群の移動は、対物レンズに設けた補正環によって行なえば良い。
条件式(9)は、第3レンズ群の屈折力を規定する条件式である。条件式(9)を満足することで、球面収差が良好に補正された状態を保つことができる。
条件式(9)の上限値を上回ると、第3レンズ群の屈折力が小さくなる。そのため、第3レンズ群を移動させても、球面収差を十分に補正することが困難となる。
また、第4実施形態の対物レンズは、第2の基本構成を備え、以下の条件式(3)を満足する。
|RceG1/f|≦0.7 (3)
ここで、
ceG1は、第1レンズ群の接合レンズの接合面における曲率半径、
fは、液浸顕微鏡対物レンズ全系の焦点距離、
である。
条件式(3)の技術的意義は、第1実施形態の対物レンズの説明で述べたとおりである。また、本実施形態の対物レンズにおいても、条件式(3)に代えて、条件式(3−1)を満足することが好ましい。更には、条件式(3−1)に代えて、条件式(3−2)を満足することが好ましい。
また、上記の実施形態の対物レンズの各々は、以下の条件式(6)を満足することが好ましい。
25≦νdLnG5-νdLpG5≦60 (6)
ここで、
νdLnG5は、第5レンズ群の負レンズのアッベ数、
νdLpG5は、第5レンズ群の正レンズのアッベ数、
である。
条件式(6)を満足することで、倍率の色収差を良好に補正することができる。対物レンズ単独で軸上色収差および倍率の色収差が補正できていると、対物レンズをコンペンゼーションフリー対物レンズとすることができる。コンペンゼーションフリー対物レンズでは、組み合わせるユニット、例えば、結像光学系や照明光学系を選択する際に、選択の自由度が増える。
条件式(6)の上限値を上回ると、倍率の色収差が補正過剰となる。条件式(6)の下限値を下回ると、倍率の色収差が補正不足となる。
なお、条件式(6)に代えて、以下の条件式(6−1)を満足することが好ましい。
30≦νdLnG5-νdLpG5≦45 (6−1)
また、上記の実施形態の対物レンズの各々は、以下の条件式(7)を満足することが好ましい。
1.65≦ndLpG5≦1.85 (7)
ここで、
ndLpG5は、第5レンズ群の正レンズのd線に対する屈折率、
である。
コマ収差を良好に補正するためには、屈折率が高い光学ガラスを用いる必要がある。条件式(7)を満足することで、コマ収差を良好に補正することができる。
なお、第5レンズ群の正レンズに用いる光学ガラスは、Nb成分、或いは、Ta成分を含む光学ガラスであることが望ましい。これらの光学ガラスは、屈折率が高く色分散が大きいことに加えて、自家蛍光が小さく、紫外域での透過率が高い。よって、蛍光観察時にコントラストが高く明るい観察が可能である。
条件式(7)の上限値を上回っても、下限値を下回っても、コマ収差を良好に補正することが困難になる。
また、上記の実施形態の対物レンズの各々は、以下の条件式(8)を満足することが好ましい。
25≦νdLpG5≦41 (8)
ここで、
νdLpG5は、第5レンズ群の正レンズのアッベ数、
である。
倍率の色収差を良好に補正するためには、色分散が大きい(アッベ数νdが小さい)光学ガラスを用いる必要がある。条件式(8)を満足することで、倍率の色収差を良好に補正することができる。
条件式(8)の上限値を上回っても、下限値を下回っても、倍率の色収差を良好に補正することが困難になる。
なお、第5レンズ群の正レンズは条件式(7)と(8)を満足すること、すなわち、屈折率が高く、且つ、色分散が大きい(アッベ数νdが小さい)光学ガラスであることが好ましい。
また、本実施形態の顕微鏡は、光源と、照明光学系と、本体部と、観察光学系と、顕微鏡対物レンズを備える顕微鏡であって、顕微鏡対物レンズに上記の液浸顕微鏡対物レンズが用いられることを特徴とする。
以下に、本発明に係る液浸顕微鏡対物レンズの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
以下、本発明の液浸顕微鏡対物レンズの実施例1〜5について説明する。実施例1〜5にかかる液浸顕微鏡対物レンズの光学構成を示す光軸に沿う断面を、それぞれ図2〜6に示す。これらの断面図中、G1〜G5は各レンズ群、L1〜L14は各レンズを示している。また、図12は結像レンズの断面図である。
なお、実施例1〜5の液浸顕微鏡対物レンズは、無限遠補正の顕微鏡対物レンズである。無限遠補正の顕微鏡対物レンズでは、顕微鏡対物レンズから出射する光束が平行になるので、それ自体では結像しない。そのため、この平行光束は、例えば、図12に示すような結像レンズで集光される。そして、平行光束が集光された位置に物体面(標本面)の像が形成される。この結像レンズを用いる場合、液浸顕微鏡対物レンズと結像レンズとの間隔は、50mm以上、170mm以下であれば、いずれの間隔であっても良い。
また、それぞれの実施例において、物体面と液浸顕微鏡対物レンズの間には、物体面側から順に、カバーガラスとシリコーンオイルとが存在する。シリコーンオイルは液浸媒質である。カバーガラスとシリコーンオイルの屈折率とアッベ数は、それぞれ以下のとおりである。
nd νd
カバーガラス 1.521 56.02
シリコーンオイル 1.4041 51.9
シリコーンオイルの屈折率は、生体標本の屈折率(1.33〜1.45)に近いため、両者の屈折率差は小さい。そのため、生体標本の深部を観察する場合、シリコーンオイルを液浸媒質として用いると、球面収差の発生が低減される。その結果、生体標本の深部が鮮明に見えるという利点がある。また、シリコーンオイルは自家蛍光が少ないので、蛍光観察時の使用にも適している。また、シリコーンオイルは揮発しにくく、屈折率の変化が少ないため、長時間の観察の使用にも適している。一方、一般的に用いられているグリセリンや、グリセリンと水の混合液は、長時間の観察の使用には適さない。なぜなら、グリセリンは吸湿性を持つことから、時間とともに屈折率が変化するためである。
次に、実施例1にかかる対物レンズについて説明する。実施例1の対物レンズは、図2に示すように、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4と、第5レンズ群G5と、からなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、平凸正レンズL1と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL2と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、からなる。ここで、平凸正レンズL1と負メニスカスレンズL2とが接合されている。また、平凸正レンズL1は、物体側に平面を向けて配置されている。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸正レンズL4と、平凹負レンズL5と、平凸正レンズL6と、からなる。ここで、両凸正レンズL4、平凹負レンズL5及び平凸正レンズL6が接合されている。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL7と、両凸正レンズL8と、両凸正レンズL9と、両凹負レンズL10と、からなる。ここで、負メニスカスレンズL7と両凸正レンズL8とが接合されている。また、両凸正レンズL9と両凹負レンズL10とが接合されている。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL11と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、からなる。ここで、正メニスカスレンズL11と負メニスカスレンズL12とが接合されている。第4レンズ群G4は、像側に凹面を向けたメニスカス形状になっている。
第5レンズ群G5は、物体側から順に、両凹負レンズL13と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL14と、からなる。ここで、両凹負レンズL13と正メニスカスレンズL14とは接合されておらず、両者は離れて配置されている。
次に、実施例2にかかる対物レンズについて説明する。実施例2の対物レンズは、図3に示すように、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4と、第5レンズ群G5と、からなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、平凸正レンズL1と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL2と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、からなる。ここで、平凸正レンズL1と負メニスカスレンズL2とが接合されている。また、平凸正レンズL1は、物体側に平面を向けて配置されている。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸正レンズL4と、平凹負レンズL5と、平凸正レンズL6と、からなる。ここで、両凸正レンズL4、平凹負レンズL5及び平凸正レンズL6が接合されている。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凹負レンズL7と、両凸正レンズL8と、両凸正レンズL9と、両凹負レンズL10と、からなる。ここで、両凹負レンズL7と両凸正レンズL8とが接合されている。また、両凸正レンズL9と両凹負レンズL10とが接合されている。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、両凸正レンズL11と、両凹負レンズL12と、からなる。ここで、両凸正レンズL11と両凹負レンズL12とが接合されている。第4レンズ群G4は、像側に凹面を向けたメニスカス形状になっている。
第5レンズ群G5は、物体側から順に、両凹負レンズL13と、平凸正レンズL14と、からなる。ここで、両凹負レンズL13と平凸正レンズL14とは接合されておらず、両者は離れて配置されている。
次に、実施例3にかかる対物レンズについて説明する。実施例3の対物レンズは、図4に示すように、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4と、第5レンズ群G5と、からなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、平凸正レンズL1と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL2と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、からなる。ここで、平凸正レンズL1と負メニスカスレンズL2とが接合されている。また、平凸正レンズL1は、物体側に平面を向けて配置されている。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸正レンズL4と、平凹負レンズL5と、平凸正レンズL6と、からなる。ここで、両凸正レンズL4、平凹負レンズL5及び平凸正レンズL6が接合されている。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凹負レンズL7と、両凸正レンズL8と、両凸正レンズL9と、両凹負レンズL10と、からなる。ここで、両凹負レンズL7と両凸正レンズL8とが接合されている。また、両凸正レンズL9と両凹負レンズL10とが接合されている。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、両凸正レンズL11と、両凹負レンズL12と、からなる。ここで、両凸正レンズL11と両凹負レンズL12とが接合されている。第4レンズ群G4は、像側に凹面を向けたメニスカス形状になっている。
第5レンズ群G5は、物体側から順に、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL13と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL14と、からなる。ここで、負メニスカスレンズL13と正メニスカスレンズL14とは接合されておらず、両者は離れて配置されている。
次に、実施例4にかかる対物レンズについて説明する。実施例4の対物レンズは、図5に示すように、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4と、第5レンズ群G5と、からなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、平凸正レンズL1と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL2と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、からなる。ここで、平凸正レンズL1と負メニスカスレンズL2とが接合されている。また、平凸正レンズL1は、物体側に平面を向けて配置されている。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸正レンズL4と、両凹負レンズL5と、両凸正レンズL6と、からなる。ここで、両凸正レンズL4、両凹負レンズL5及び両凸正レンズL6が接合されている。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL7と、両凸正レンズL8と、両凹負レンズL9と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL10と、からなる。ここで、負メニスカスレンズL7、両凸正レンズL8及び両凹負レンズL9が接合されている。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL11と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、からなる。ここで、正メニスカスレンズL11と負メニスカスレンズL12とが接合されている。第4レンズ群G4は、像側に凹面を向けたメニスカス形状になっている。
第5レンズ群G5は、物体側から順に、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL13と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL14と、からなる。ここで、負メニスカスレンズL13と正メニスカスレンズL14とは接合されておらず、両者は離れて配置されている。
次に、実施例5にかかる対物レンズについて説明する。実施例5の対物レンズは、図6に示すように、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4と、第5レンズ群G5と、からなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、平凸正レンズL1と、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL2と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、からなる。ここで、平凸正レンズL1と負メニスカスレンズL2とが接合されている。また、平凸正レンズL1は、物体側に平面を向けて配置されている。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸正レンズL4と、平凹負レンズL5と、平凸正レンズL6と、からなる。ここで、両凸正レンズL4、平凹負レンズL5及び平凸正レンズL6が接合されている。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL7と、両凸正レンズL8と、両凸正レンズL9と、両凹負レンズL10と、からなる。ここで、負メニスカスレンズL7と両凸正レンズL8とが接合されている。また、両凸正レンズL9と両凹負レンズL10とが接合されている。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、両凸正レンズL11と、両凹負レンズL12と、からなる。ここで、両凸正レンズL11と両凹負レンズL12とが接合されている。第4レンズ群G4は、像側に凹面を向けたメニスカス形状になっている。
第5レンズ群G5は、物体側から順に、両凹負レンズL13と、両凸正レンズL14と、からなる。ここで、両凹負レンズL13と両凸正レンズL14とは接合されておらず、両者は離れて配置されている。
次に、上記各実施例の液浸顕微鏡対物レンズを構成する光学部材の数値データを掲げる。なお、各実施例の数値データにおいて、r1、r2、…は各レンズ面の曲率半径、d1、d2、…は各レンズの肉厚または空気間隔、nd1、nd2、…は各レンズのd線での屈折率、νd1、νd2、…は各レンズのアッべ数、NAは開口数、fは液浸顕微鏡対物レンズ全系の焦点距離、βは倍率、WDは作動距離を示している。なお、倍率βは、後述の結像レンズ(焦点距離180mm)と組み合わせたときの倍率である。また、作動距離WDはカバーガラス面から第1レンズ群G1のレンズL1までの距離であって、カバーガラスの厚みが0.17mmの時の距離である。
また、物体面から第1面(r1)まではカバーガラスであって、各種データにおけるdCGはカバーガラスの厚みである。また、第1面(r1)から第2面(r2)までは液浸媒質の層であって、液浸媒質はシリコーンオイルである。
数値実施例1
単位mm
NA=1.25、f=4.5mm、β=−40、WD=0.32mm

面データ
面番号 r d nd νd
物体面 ∞ 0.1700 1.52100 56.02
1 ∞ 0.3200 1.40409 51.90
2 ∞ 0.4000 1.45852 67.83
3 -1.3950 3.5322 1.88300 40.76
4 -3.4321 0.1500
5 -9.2837 4.3116 1.77250 49.60
6 -6.8665 0.2000
7 14.0638 6.5471 1.43875 94.93
8 -10.0223 0.7870 1.63775 42.41
9 ∞ 3.0478 1.43875 94.93
10 -13.7747 0.5576
11 82.2850 0.8000 1.63775 42.41
12 8.4060 7.0315 1.43875 94.93
13 -17.2089 0.1100
14 19.0254 4.1463 1.43875 94.93
15 -15.0822 0.8000 1.63775 42.41
16 28.8443 0.3816
17 7.9233 5.2019 1.59522 67.74
18 67.1939 1.1359 1.73800 32.26
19 5.8075 3.9126
20 -5.1016 1.2220 1.51633 64.14
21 57.9651 1.4240
22 -95.4820 3.7470 1.73800 32.26
23 -9.3550

各種データ
dCG d1 d10 d16
0.13 0.3566 0.3114 0.6277
0.17 0.3200 0.5576 0.3816
0.19 0.3017 0.6891 0.2500
数値実施例2
単位mm
NA=1.25、f=4.5mm、β=−40、WD=0.32mm

面データ
面番号 r d nd νd
物体面 ∞ 0.1700 1.52100 56.02
1 ∞ 0.3200 1.40409 51.90
2 ∞ 0.4000 1.45852 67.83
3 -1.7624 3.5046 1.88300 40.76
4 -3.4091 0.1500
5 -8.6778 4.2881 1.77250 49.60
6 -6.7497 0.2000
7 12.2212 6.5471 1.43875 94.93
8 -10.6549 0.8065 1.63775 42.41
9 ∞ 2.7190 1.43875 94.93
10 -15.8169 0.5512
11 -69.1532 0.8126 1.63775 42.41
12 8.8683 6.8298 1.43875 94.93
13 -16.1332 0.1100
14 18.0216 4.2625 1.43875 94.93
15 -17.4364 0.8000 1.63775 42.41
16 81.1488 0.3717
17 7.5273 5.2170 1.59522 67.74
18 -33.8266 1.1546 1.73800 32.26
19 5.4120 4.0761
20 -4.8305 1.2559 1.51633 64.14
21 35.7961 1.4367
22 ∞ 3.7849 1.73800 32.26
23 -9.4770

各種データ
dCG d1 d10 d16
0.13 0.3559 0.3224 0.6004
0.17 0.3200 0.5512 0.3717
0.19 0.3021 0.6728 0.2500
数値実施例3
単位mm
NA=1.25、f=4.5mm、β=−40、WD=0.32mm

面データ
面番号 r d nd νd
物体面 ∞ 0.1700 1.52100 56.02
1 ∞ 0.3200 1.40409 51.90
2 ∞ 0.2476 1.45852 67.83
3 -1.4962 3.5501 1.88300 40.76
4 -3.2760 0.1500
5 -9.5679 4.2848 1.71299 53.87
6 -6.6319 0.2000
7 11.4309 6.8168 1.43875 94.93
8 -10.1207 0.8415 1.63775 42.41
9 ∞ 2.5617 1.43875 94.93
10 -15.1568 0.5524
11 -62.2065 0.8521 1.63775 42.41
12 8.0070 6.8291 1.43875 94.93
13 -15.8534 0.1100
14 19.6335 3.1256 1.43875 94.93
15 -23.2331 0.8000 1.63775 42.41
16 132.0697 0.3481
17 7.6700 5.1853 1.59522 67.74
18 -39.8916 1.1362 1.73800 32.26
19 5.4212 3.8032
20 -4.8225 1.6221 1.51633 64.14
21 -74.7927 1.6836
22 -30.0611 4.5478 1.80000 29.84
23 -10.1150

各種データ
dCG d1 d10 d16
0.13 0.3560 0.3726 0.5280
0.17 0.3200 0.5524 0.3481
0.19 0.3021 0.6506 0.2500
数値実施例4
単位mm
NA=1.25、f=4.5mm、β=−40、WD=0.32mm

面データ
面番号 r d nd νd
物体面 ∞ 0.1700 1.52100 56.02
1 ∞ 0.3200 1.40409 51.90
2 ∞ 0.4400 1.45852 67.83
3 -1.4746 3.7200 1.88300 40.76
4 -3.7818 0.1000
5 -7.6275 3.3311 1.88300 40.76
6 -6.2942 0.1000
7 12.1532 7.1087 1.43875 94.93
8 -10.0598 0.7998 1.63775 42.41
9 59.1496 3.9699 1.43875 94.93
10 -14.2179 0.4732
11 15.3439 1.5000 1.63775 42.41
12 6.3285 7.9557 1.43875 94.93
13 -18.2564 0.8000 1.73800 32.26
14 51.1906 0.1000
15 20.2965 1.5341 1.43875 94.93
16 284.6979 0.4924
17 6.9188 5.2227 1.59522 67.74
18 1300.9897 1.2086 1.73800 32.26
19 4.4627 5.3859
20 -5.3716 1.0814 1.48749 70.23
21 -29.1795 0.8000
22 -132.8007 3.2468 1.80000 29.84
23 -10.5635

各種データ
dCG d1 d10 d16
0.13 0.3568 0.2551 0.7105
0.17 0.3200 0.4732 0.4924
0.19 0.3016 0.5897 0.3758
数値実施例5
単位mm
NA=1.25、f=4.5mm、β=−40、WD=0.32mm

面データ
面番号 r d nd νd
物体面 ∞ 0.1700 1.52100 56.02
1 ∞ 0.3200 1.40409 51.90
2 ∞ 0.7336 1.45852 67.83
3 -2.9249 3.7791 1.88300 40.76
4 -3.7532 0.1500
5 -9.3280 4.4924 1.71299 53.87
6 -7.5419 0.2000
7 13.6308 6.9099 1.43875 94.93
8 -11.1019 0.8003 1.63775 42.41
9 ∞ 2.9601 1.43875 94.93
10 -15.9762 0.5221
11 388.1079 0.8008 1.63775 42.41
12 9.3142 5.9155 1.43875 94.93
13 -23.9435 0.1100
14 15.4499 3.9671 1.43875 94.93
15 -19.6742 0.8000 1.63775 42.41
16 45.7017 0.4065
17 7.5970 5.3517 1.59522 67.74
18 -37.3263 1.2132 1.73800 32.26
19 5.4050 4.0438
20 -4.9750 0.8173 1.51633 64.14
21 23.7696 1.5858
22 150.2185 3.8112 1.73800 32.26
23 -9.6243

各種データ
dCG d1 d10 d16
0.13 0.3554 0.2133 0.7154
0.17 0.3200 0.5221 0.4065
0.19 0.3022 0.6787 0.2500
結像レンズ
単位mm
面番号 r d nd νd
1 68.7541 7.7321 1.48749 70.23
2 -37.5679 3.4742 1.80610 40.92
3 -102.8477 0.6973
4 84.3099 6.0238 1.83400 37.16
5 -50.7100 3.0298 1.64450 40.82
6 40.6619

焦点距離 180
図7〜11は、実施例1〜5にかかる液浸顕微鏡対物レンズの収差図である。各実施例の収差図は、液浸顕微鏡対物レンズと結像レンズとの間隔を120mmとした場合の図である。これらの収差図において、”IM.H”は像高である。また、(a)、(b)、(c)、(d)は、それぞれ、球面収差(SA)、正弦条件違反量(OSC)、非点収差(AS)、横のコマ収差(DYY)を示している。横のコマ収差(DYY)は、IM.H5.5時の場合である。なお、コマ収差(DYY)における縦軸は開口比である。
次に、各実施例における条件式(1)〜(9)の値を掲げる。
条件式 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5
(1)ndLpG1 1.77250 1.77250 1.71299 1.88300 1.71299
(2)D/f 11.1 11.1 11.1 11.1 11.1
(3)|RceG1/f| 0.310 0.392 0.333 0.328 0.650
(4)HG5/HG2 0.742 0.802 0.852 0.747 0.742
(5)HG4/HG2 0.740 0.814 0.834 0.782 0.778
(6)νdLnG5-νdLpG5 31.88 31.88 34.3 40.39 31.88
(7)ndLpG5 1.73800 1.73800 1.80000 1.80000 1.73800
(8)νdLpG5 32.26 32.26 29.84 29.84 32.26
(9)|fG3/f| 94.42 31.02 26.37 129.92 31.98
また、条件式(1)〜(6)の要素値を掲げる。
要素 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5
f 4.5 4.5 4.5 4.5 4.5
D 49.936 49.768 49.738 49.86 49.86
RceG1 -1.3950 -1.7624 -1.4962 -1.4746 -2.9249
HG2 7.558 6.985 6.585 7.599 7.559
HG4 5.592 5.690 5.498 5.940 5.882
HG5 5.608 5.601 5.610 5.679 5.606
νdLnG5 64.14 64.14 64.14 70.23 64.14
νdLpG5 32.26 32.26 29.84 29.84 32.26
fG3 424.87 139.57 118.64 584.65 143.919
図13は、本実施形態の顕微鏡を示す図である。図13には、顕微鏡の一例として、レーザ走査型鏡焦点顕微鏡の外観構成例が示されている。図13に示すように、顕微鏡10は、本体1、対物レンズ2、レボルバ3、対物レンズ上下機構4、ステージ5、落射照明装置6、観察鏡筒7、共焦点スキャナー8を有する。また、顕微鏡10には画像処理装置20が接続され、この画像処理装置20に画像表示装置21が接続されている。本実施形態の顕微鏡では、この対物レンズ2に、本実施形態の液浸顕微鏡対物レンズが用いられている。
ステージ5は本体1に設けられている。このステージ5の上に、試料9が載置される。また、本体の1上方に、落射照明装置6が設けられている。この、落射照明装置6によって、照明光が試料9に照射される。試料9からの光は、対物レンズ2を通過して観察鏡筒7に到達する。ユーザは、観察鏡筒7を介して、試料9を観察することができる。
また、本体1の後方(紙面右側)には、レーザ光源(不図示)と共焦点スキャナー8が設けられている。レーザ光源と共焦点スキャナー8は、ファイバ(不図示)で接続されている。共焦点スキャナー8は、ガルバノスキャナー、ピンホール、及び光検出素子などが内部に配置されている。レーザ光源からの光は、共焦点スキャナー8を通過後、対物レンズ2に入射する。対物レンズ2は、ステージ5の下方に位置している。よって、下方からも試料9の照明が行なわれる。
試料9からの光(反射光や蛍光)は、対物レンズ2を通過後、共焦点スキャナー8のピンホールを介して、光検出素子で検出される。これにより、共焦点観察ができる。共焦点観察では、試料9の断面像を得ることができる。
レボルバ3には、対物レンズ上下機構4が接続されている。対物レンズ上下機構4は、対物レンズ2(レボルバ3)を、光軸方向に移動させることができる。試料9の光軸方向の断面像を複数得る場合は、対物レンズ上下機構4によって対物レンズ2を移動させればよい。
共焦点スキャナー8で得られた信号は、画像処理装置20に送信される。画像処理装置20で信号処理が行なわれ、試料9の画像が画像表示装置21で表示される。
上記の例では、本実施形態の液浸顕微鏡対物レンズを、レーザ走査型鏡焦点顕微鏡に用いている。しかしながら、本実施形態の液浸顕微鏡対物レンズを、例えば、従来の(非走査型の)倒立側顕微鏡や正立型顕微鏡に用いることもできる。
なお、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変形例をとることができる。
以上のように、本発明は、作動距離が比較的長く、倍率が中程度でありながら、開口数が大きく、諸収差が十分に補正された液浸顕微鏡対物レンズ、及びそれを用いた顕微鏡に適している。
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
G5 第5レンズ群
1 本体
2 対物レンズ
3 レボルバ
4 対物レンズ上下機構
5 ステージ
6 落射照明装置
7 観察鏡筒
8 共焦点スキャナー
9 試料
10 顕微鏡
20 画像処理装置
21 画像表示装置

Claims (9)

  1. 物体側から順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群と、正の屈折力を持つ第2レンズ群と、第3レンズ群と、第4レンズ群と、第5レンズ群と、からなり、
    前記第1レンズ群は、平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとが接合された接合レンズと、正の屈折力を持つ単レンズと、を含み、
    前記第2レンズ群は、接合レンズからなり、
    前記第3レンズ群は、少なくとも1つの接合レンズを含み、
    前記第4レンズ群は、像側に凹面を向けたメニスカス形状であり、
    前記第5レンズ群は、物体側に凹面を向けた負レンズと、正レンズと、を含み、前記正レンズは前記負レンズから離れた位置に配置され、
    以下の条件式(1)を満足することを特徴とする液浸顕微鏡対物レンズ。
    1.7≦ndLpG1 (1)
    ここで、
    ndLpG1は、前記第1レンズ群において最も屈折率が高く、且つ、正の屈折力を持つ単レンズのd線に対する屈折率、
    である。
  2. 以下の条件式(2)を満足することを特徴とする請求項1に記載の液浸顕微鏡対物レンズ。
    9≦D/f≦13 (2)
    ここで、
    Dは、物体面から前記液浸顕微鏡対物レンズ最終面までの距離、
    fは、前記液浸顕微鏡対物レンズ全系の焦点距離、
    である。
  3. 以下の条件式(3−1)を満足することを特徴とする請求項2に記載の液浸顕微鏡対物レンズ。
    0.28≦|RceG1/f|≦0.7 (3−1)
    ここで、
    ceG1は、前記第1レンズ群の接合レンズの接合面における曲率半径、
    fは、前記液浸顕微鏡対物レンズ全系の焦点距離、
    である。
  4. 以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項3に記載の液浸顕微鏡対物レンズ。
    0.72≦HG5/HG2≦0.9 (4)
    ここで、
    G2は、前記第2レンズ群から射出する軸上マージナル光線の光線高、
    G5は、前記第5レンズ群から射出する軸上マージナル光線の光線高、
    である。
  5. 以下の条件式(5)を満足することを特徴とする請求4に記載の液浸顕微鏡対物レンズ。
    0.7≦HG4/HG2≦0.9 (5)
    ここで、
    G2は、前記第2レンズ群から射出する軸上マージナル光線の光線高、
    G4は、前記第4レンズ群に入射する軸上マージナル光線の光線高、
    である。
  6. 前記第3レンズ群は光軸方向に移動可能であり、
    以下の条件式(9)を満足することを特徴とする請求項5に記載の液浸顕微鏡対物レンズ。
    |fG3/f|≦150 (9)
    ここで、
    G3は、前記第3レンズ群の焦点距離、
    fは、前記液浸顕微鏡対物レンズ全系の焦点距離、
    である。
  7. 物体側から順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群と、正の屈折力を持つ第2レンズ群と、第3レンズ群と、第4レンズ群と、第5レンズ群と、からなり、
    前記第1レンズ群は、平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとが接合された接合レンズと、正の屈折力を持つ単レンズと、を含み、
    前記第2レンズ群は、接合レンズからなり、
    前記第3レンズ群は、少なくとも1つの接合レンズを含み、
    前記第4レンズ群は、像側に凹面を向けたメニスカス形状であり、
    前記第5レンズ群は、物体側に凹面を向けた負レンズと、正レンズと、を含み、
    以下の条件式(1)、(2)、(3−1)を満足することを特徴とする液浸顕微鏡対物レンズ。
    1.7≦ndLpG1 (1)
    9≦D/f≦13 (2)
    0.28≦|RceG1/f|≦0.7 (3−1)
    ここで、
    ndLpG1は、前記第1レンズ群において最も屈折率が高く、且つ、正の屈折力を持つ単レンズのd線に対する屈折率、
    Dは、物体面から前記液浸顕微鏡対物レンズ最終面までの距離、
    fは、前記液浸顕微鏡対物レンズ全系の焦点距離、
    ceG1は、前記第1レンズ群の接合レンズの接合面における曲率半径、
    である。
  8. 物体側から順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群と、正の屈折力を持つ第2レンズ群と、第3レンズ群と、第4レンズ群と、第5レンズ群と、からなり、
    前記第1レンズ群は、平凸レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとが接合された接合レンズと、正の屈折力を持つ単レンズと、を含み、
    前記第2レンズ群は、接合レンズからなり、
    前記第3レンズ群は、少なくとも1つの接合レンズを含み、
    前記第4レンズ群は、像側に凹面を向けたメニスカス形状であり、
    前記第5レンズ群は、物体側に凹面を向けた負レンズと、正レンズと、を含み、
    以下の条件式(2)、(3−1)、(4)を満足することを特徴とする液浸顕微鏡対物レンズ。
    9≦D/f≦13 (2)
    0.28≦|RceG1/f|≦0.7 (3−1)
    0.72≦HG5/HG2≦0.9 (4)
    ここで、
    Dは、物体面から前記液浸顕微鏡対物レンズ最終面までの距離、
    fは、前記液浸顕微鏡対物レンズ全系の焦点距離、
    ceG1は、前記第1レンズ群の接合レンズの接合面における曲率半径、
    G2は、前記第2レンズ群から射出する軸上マージナル光線の光線高、
    G5は、前記第5レンズ群から射出する軸上マージナル光線の光線高、
    である。
  9. 光源と、照明光学系と、本体部と、観察光学系と、顕微鏡対物レンズを備える顕微鏡であって、
    前記顕微鏡対物レンズに請求項1〜8のいずれか1項に記載の液浸顕微鏡対物レンズが用いられることを特徴とする顕微鏡。
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