JP5980627B2 - 偏心光学系、偏心光学系を用いた画像投影装置、及び偏心光学系を用いた画像撮像装置 - Google Patents

偏心光学系、偏心光学系を用いた画像投影装置、及び偏心光学系を用いた画像撮像装置 Download PDF

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本発明は、反射ミラーを偏心して配置する偏心光学系、偏心光学系を用いた画像投影装置、及び偏心光学系を用いた画像撮像装置に関するものである。
従来、小型画像表示素子を用い、これらの表示素子の原画像を光学系によって拡大した像を投影する画像投影装置が知られている(特許文献1〜4)この画像投影装置は、携帯性の高いものとするために装置全体の小型化、軽量化することが要望されている。また、画像を呈示するには、表示素子の原画像をある程度の大きさに拡大するための画角で投影すると共に、高い解像度で表現できる光学系が求められる。このような要求を満たすための手段として、投影光学系を観察者視軸に対して偏心した凹面鏡である偏心ミラーを配備し、画像表示素子の拡大した虚像を投影するようにしたものである。
特開2001−215412号公報 特開2004−295042号公報 特許2004−258620号公報 特許2006−235516号公報
特許文献1は、画像表示素子の1次像を、ダイクロイックプリズムを介し、共軸屈折系で色収差補正を行い、且つ、射出瞳を形成し、その射出瞳位置の絞りの後に配備された反射鏡2枚によって拡大投影するものである。この投影光学系では、一次像と射出瞳の間に屈折系を用いているため、光学素子数が多く、コスト高に繋がる。さらに、射出瞳の後に反射ミラー2枚を配備しているため、一次像から2枚の反射ミラーまでの光路長が長くなり、反射ミラーが大きくなるため、装置全体が大型化する。
特許文献2から特許文献4は、画像表示素子の原画像を複数の反射ミラーを用いて拡大投影するものである。これらの投影光学系では、一次像と投影する物体面の間に中間像を形成しているため、構成する光学素子は2枚の反射ミラーだけでは到底達成することができない。さらに、中間像を形成し、さらにその中間像を拡大投影する光学系が必要となり、光学系全体は大型化する。
本発明は、2つの反射面を、像面、射出瞳、及び物体面のそれぞれの中心を通る軸上主光線に対して偏心して配置することで、小型、且つ、簡単な構造でありながら、画像を投影又は撮像することが可能となる偏心光学系、偏心光学系を用いた画像投影装置、及び偏心光学系を用いた画像撮像装置を提供することを目的としている。
本発明の一実施形態である画像投影装置は、像面から物体面へ向かっての逆光線追跡にて順に、像面側に向けた第1反射面を持つ第1反射部材と、前記第1反射面に対向して物体面側に向けた第2反射面を持つ第2反射部材と、を有し、前記第1反射面の像面側に射出瞳を形成し、前記像面から前記射出瞳中心を通り、前記物体面の中心までの光線を軸上主光線としたとき、前記第1反射面及び前記第2反射面は回転非対称面または回転対称面のいずれかの曲面であり、それぞれ前記軸上主光線に対して反射面を傾けて配置される光学系、および、前記物体面に配置されて画像を表示する画像表示素子と、前記画像表示素子に表示される画像は、前記第2反射面で反射され、前記第1反射面で反射され、前記射出瞳を通り、中間像を形成することなく、前記像面に拡大して投影されることを特徴とする。
また、前記射出瞳の中心での前記軸上主光線の延長線と、前記物体面のなす角度をαとすると、以下の式(1)を満足する。
50° ≦ α ≦ 120° (1)
また、前記第1反射面と前記第2反射面間の前記軸上主光線前記第1反射面の法線とのなす角度をβとすると、以下の式(2)を満足する。
10° ≦ β ≦ 50° (2)
また、前記第1反射面と前記第2反射面のうち少なくとも1つは、表面反射面である。
また、前記第1反射面と前記第2反射面のうち少なくとも1つは、裏面反射面である。
また、前記第1反射面と前記第2反射面のうち少なくとも1つの反射面の中心は、観察者の視軸からずれている。
また、前記第1反射面と前記第2反射面のうち少なくとも1つは、回転非対称面である。
また、前記第1反射面と前記第2反射面のうち少なくとも1つは、対称面を1面のみ有する面対称自由曲面である。
また、前記第1反射面と前記第2反射面のうち少なくとも1つは、回転対称面である。
また、前記光学系は、結像距離を変更することにより、光線が射出する方向に前記画像の実像を形成する実像投影する状態と、光線が射出する方向とは反対側に前記画像の虚像を形成する虚像投影状態に切り替える。
また、前記射出瞳の中心を原点とし、前記射出瞳の中心から前記第1反射面に向かう前記軸上主光線の方向をZ軸の正方向とし、前記第1反射面と前記物体面間の前記軸上主光線を前記原点が含まれ前記Z軸に直交する面に投影した線が前記原点から前記物体面へ向かう方向をY軸の負方向とし、前記Z軸及び前記Y軸に直交し、右手直交座標系を形成する軸をX軸とすると、以下の条件式(3)及び条件式(4)を満足する。
0.1 ≦ 2fx/DLx ≦ 10 (3)
0.1 ≦ 2fy/DLy ≦ 8 (4)
ただし、
fxは、X−Z面内の焦点距離、
DLxは、前記画像表示素子のX−Z面内の長さ、
fyは、Y−Z面内の焦点距離、
DLyは、前記画像表示素子のY−Z面内の長さ、
である。
また、前記射出瞳の位置移動可能に設置される開口絞りを備える。
また、前記画像表示素子を保持する第1保持部と、前記画像表示素子に対して前記第1反射部材を移動可能に保持する第2保持部と、前記画像表示素子に対して前記第2反射部材を移動可能に保持する第3保持部と、を有する保持部材を備える。
また、前記第2保持部は、前記第1反射部材を、前記画像表示素子上に重なるように収納する収納状態と、前記画像表示素子に表示される画像を前記像面に投影する投影状態と、に切り替えて保持し、前記第3保持部は、前記第2反射部材を、前記画像表示素子上に重なるように収納する収納状態と、前記画像表示素子に表示される画像を投影する投影状態と、に切り替えて保持する。
また、前記射出瞳の位置から前記画像表示素子までの光路長を変更させて前記画像表示素子の画像に対する虚像を投影する。
また、前記第2保持部が前記第1反射部材を前記画像表示素子に対して移動させ、前記第3保持部が前記第2反射部材を前記画像表示素子に対して移動させることにより、虚像を投影する。
また、前記第1反射部材及び前記第2反射部材は、相対的に移動する。
また、前記画像表示素子を移動させることにより、前記画像表示素子の画像に対する虚像を投影する。
また、前記第1反射部材は、0より大きい透過率を持つ。
また、前記第1反射部材は、10%以上の反射率を持つ。
また、前記第1反射部材は、ハーフミラーである。
また、前記偏心光学系は、外界光に対して5%以上の透過率を持つ。
また、前記第1反射部材は、前記第2反射部材に対向する透過面と、前記透過面に対して前記第2反射部材と反対側に配置される前記第1反射面と、を有し、前記透過面と前記第1反射面は、同一形状である。
また、前記画像表示素子は、反射型液晶又は半透過型液晶であり、前記画像表示素子を照明する照明部を備える。
また、前記照明部は、偏光ビームスプリッターを有する。
また、前記照明部は、回折光学素子を有する。
本発明の一実施形態である画像撮像装置は、像面から物体面へ向かって順に、像面側に向けた第1反射面を持つ第1反射部材と、前記第1反射面に対向して物体面側に向けた第2反射面を持つ第2反射部材と、を有し、前記第1反射面の像面側に入射瞳を形成し、前記像面から前記入射瞳中心を通り、前記物体面の中心までの光線を軸上主光線としたとき、前記第1反射面及び前記第2反射面は回転非対称面または回転対称面のいずれかの曲面であり、それぞれ前記軸上主光線に対して反射面を傾けて配置される光学系、および、 前記物体面に配置されて画像を撮像する画像撮像素子と、前記第1反射面に対向する所定の位置に移動可能に設置される入射瞳となる開口絞りと、を備え、前記面の画像は、前記開口絞りを通り、前記第1反射面で反射され、前記第2反射面で反射され、前記画像撮像素子に撮像されることを特徴とする。
本発明の一実施形態である偏心光学系によれば、2つの反射面を、像面、射出瞳、及び物体面のそれぞれの中心を通る軸上主光線に対して偏心して配置することで、小型、且つ、簡単な構造でありながら、画像を投影又は撮像することが可能となる偏心光学系を提供することを目的としている。
本発明の一実施形態に係る偏心光学系を用いた画像投影装置の断面図である。 本発明の一実施形態に係る偏心光学系の座標系を示す図である。 本発明の一実施形態に係る偏心光学系と像面、物体面及び射出瞳の位置関係を示す図である。 本発明の一実施形態に係る画像投影装置の投影状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る画像投影装置の収納状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る画像投影装置の移動状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るシースルー機能で外界光の入射光路を示す図である。 本発明の一実施形態に係る照明部を備えた画像投影装置を示す図である。 偏心光学系を画像投影装置に用いた実施例1を示す図である。 偏心光学系を画像投影装置に用いた実施例2を示す図である。 虚像を投影する画像投影装置に偏心光学系を用いた実施例2を示す図である。 実像を投影する画像投影装置に偏心光学系を用いた実施例2を示す図である。 実施例2の実像を投影する画像投影装置を示す図である。 偏心光学系を画像投影装置に用いた実施例3を示す図である。 虚像を投影する画像投影装置に偏心光学系を用いた実施例3を示す図である。 実像を投影する画像投影装置に偏心光学系を用いた実施例3を示す図である。 本発明の一実施形態に係る偏心光学系を画像投影装置に使用して投影した場合のディストーションマップを示す図である。 本発明の一実施形態に係る偏心光学系を画像投影装置に使用して投影した場合のスポットダイアグラムを示す図である。
本発明の実施形態に係る偏心光学系、偏心光学系を用いた画像投影装置、及び偏心光学系を用いた画像撮像装置について図面を参照して以下に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る偏心光学系を用いた画像投影装置の断面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る偏心光学系の座標系を示す図である。
本発明の一実施形態に係る偏心光学系2について、設計上の利便性から、画像投影装置として用いる場合には、投影面である像面(〔0163〕〜〔0165〕の実施例1〜実施例3の構成パラメータでは、物体面)から原画像である物体面(〔0163〕〜〔0165〕の実施例1〜実施例3の構成パラメータでは、像面)に向かう逆光線追跡によって説明する。また、画像撮影装置として用いる場合には、順光線追跡によって説明する。
画像投影装置として用いる場合には、像面11から物体面12へ向かって順に、像面11側に向けた第1反射面21aを持つ第1反射部材21と、第1反射面21aに対向して物体面側に向けた第2反射面22aを持つ第2反射部材22と、を有し、第1反射面21aの像面11側に射出瞳13を形成し、像面11から射出瞳13の中心を通り、物体面12の中心までの光線を軸上主光線Lcとしたとき、第1反射面21a及び第2反射面22aは、それぞれ軸上主光線Lcに対して偏心して配置される。
ここで、このような偏心光学系2で構成することのメリットについて説明する。
レンズのような屈折光学素子は、その境界面に曲率を付けることにより始めてパワーを持たせることができる。そのため、レンズの境界面で光線が屈折する際に、屈折光学素子の波長分散特性による色収差の発生が避けられない。その結果、色収差を補正する目的で別の屈折光学素子が付加されるのが一般的である。
一方、ミラーのような反射光学素子は、その反射面にパワーを持たせても媒質内を通過しないため、原理的に色収差の発生はなく、色収差を補正する目的のために別の光学素子を付加する必要はない。そのため、反射光学素子を用いた光学系は、屈折光学素子を用いた光学系に比べて、色収差補正の観点から光学素子の構成枚数の削減が可能である。
同時に、反射光学素子を用いた反射光学系は、光路を折り畳むことになるために、屈折光学系に比べて光学系自身を小さくすることが可能である。また、反射面は屈折面に比して偏心誤差感度が高いため、組み立て調整に高い精度を要求される。
このような構成の反射光学系では、第1ミラー、第2ミラーの2つの反射面に光学的パワーを与えかつ偏心収差を補正する回転非対称な曲面形状に構成して、中心ばかりでなく軸外収差も良好に補正することを可能にしている。このような基本構成をとることで、屈折光学系あるいは回転対称なリレー光学系を用いた光学系に比べて光学素子の構成枚数が少なく、中心から周辺まで性能の良好な、小型の画像表示装置を得ることが可能となる。
ここで、逆光線追跡で、射出瞳13の中心を通過して画像表示素子3の表示面の中心に到達する光線を軸上主光線Lcとしたとき、反射面の少なくとも1つの反射面が軸上主光線Lcに対して偏心していないと、軸上主光線Lcの入射光線と反射光線が同一の光路をとることとなり、軸上主光線Lcが光学系中で遮断されてしまう。その結果、中心部が遮光された光束のみで像を形成することになり、中心が暗くなったり、中心では全く像を結ばなくなったりしてしまう。また、パワーを付けた反射面を軸上主光線Lcに対し偏心させることも当然可能である。
また、第1反射面21aと第2反射面22aのうち少なくとも1つは表面反射面であることが好ましい。
本実施形態では、第2反射面22aを表面反射面とした。第2反射面22aが表面反射面であることで、光は空気以外の媒質を通過することなく、観察者眼球に到達するため、光学系で色収差が全く発生しない。
なお、第1反射面21aが表面反射面であってもよい。
また、本実施形態の第1反射面21aと第2反射面22aのうち少なくとも1つは、裏面反射面であることが好ましい。
本実施形態では、第1反射面21aを裏面反射面とした。第1反射面21aを裏面反射にすることによって、第1反射部材21の入射射出面21bと第1反射面21aの間に挟まれた光学媒質中で反射することになるため、第1反射面21aのパワーφは、面の曲率半径r、媒質の屈折率nとすると、φ=n/rとなる。例えば、光学プラスチック等であれば、n=1.5程度であるから、表面反射に比べるとパワーは1.5倍となる。したがって、表面反射に比べて反射面の曲率半径を大きく設計することができるため、この面で発生する収差を小さく抑えることが可能となる。
さらに、入射射出面21bの2回の屈折作用と、第1反射面21aの反射作用を受けることになるため、表面反射に比べて大きな収差補正効果を得ることになる。したがって、良好に収差補正された鮮明な画像を観察者に呈示することが可能となる。
なお、第2反射面22aが裏面反射面であってもよい。
また、第1反射面21aと第2反射面22aのうち少なくとも1つの反射面の中心は、観察者の視軸からずれていることが好ましい。
パワーを持つ反射面が偏心して配備されると、共軸光学系ではなくなる。このような非共軸光学系、すなわち偏心光学系では、通常の光学系では発生しない偏心による非対称な収差、すなわち偏心収差が発生する。その偏心収差を補正するためには、偏心光学系であるミラー等の反射面に非対称性を持たせることが非対称な収差の補正には望ましい。そのために、反射面の中心点であるローカル座標原点を観察者視軸と一致させないことで反射面の非対称性の効果を持たせることができる。このような構成により、非対称な偏心収差を補正することが容易となる。
また、第1反射面21aと第2反射面22aのうち少なくとも1つは、回転非対称面であることが好ましい。
偏心収差のような非対称な収差を補正するためには、偏心光学系である反射面に非対称性を持たせることが望ましい。そのために、反射面を非回転対称面とすることで実現できる。
本実施形態で用いる座標系、回転非対称な面について説明する。
軸上主光線が、偏心光学系2の第1反射面21aに交差するまでの直線によって定義される光軸をZ軸とし、そのZ軸と直交し、かつ、光学系を構成する各面の偏心面内の軸をY軸と定義し、光軸と直交し、かつ、Y軸と直交する軸、すなわち図2において紙面手前から奥に向かう軸をX軸とする。光線の追跡方向は、上記のように射出瞳13から画像表示素子3に向かう逆光線追跡で説明する。
一般に、球面レンズでのみ構成されたレンズ系では、球面により発生する球面収差と、コマ収差、像面湾曲等の収差をいくつかの面でお互いに補正しあい、全体として収差を少なくする構成になっている。
一方、少ない面数で収差を良好に補正するためには、回転対称非球面等が用いられる。これは、球面単体で発生する各種収差自体を少なくするためである。しかし、偏心した光学系においては、光学面の偏心により発生する回転非対称な偏心収差を回転対称光学系で補正することは不可能である。この偏心収差には、非対称な歪曲収差や像面湾曲、さらに、軸上でも発生する非点収差、コマ収差がある。
まず、回転非対称な像面湾曲について説明する。例えば、無限遠の物点から偏心した凹面鏡に入射した光線は、凹面鏡に当たって反射結像されるが、光線が凹面鏡に当たって以降、像面までの後側焦点距離は、像面側が空気の場合、光線が当たった部分の曲率半径の半分になる。偏心した凹面で反射した光は、軸上主光線に対して傾いた像面を形成する。このように、回転非対称な像面湾曲を補正するには回転対称な光学系では不可能である。
この傾いた像面湾曲をその発生源である凹面鏡自身で補正するには、凹面鏡を回転非対称な面で構成する必要がある。本実施形態では、Y軸正の方向に対して曲率、すなわち屈折力を強くし、Y軸負の方向に対して曲率、すなわち屈折力を弱くすれば、補正することができる。また、上記構成と同様な効果を持つ回転非対称な面を、凹面鏡とは別に光学系中に配置することにより、少ない構成枚数でフラットの像面を得ることが可能となる。また、回転非対称な面は、その面内及び面外共に回転対称軸を有しない回転非対称面形状の面とすることが、自由度が増え収差補正上は好ましい。
次に、回転非対称な非点収差について説明する。上記説明と同様に、偏心して配置された凹面鏡では、軸上光線に対しても非点収差が発生する。この非点収差を補正するためには、上記説明と同様に、回転非対称面のX軸方向の曲率とY軸方向の曲率を適切に変えることによって可能となる。
さらに、回転非対称なコマ収差について説明する。上記説明と同様に、偏心して配置された凹面鏡では、軸上主光線に対してもコマ収差が発生する。このコマ収差を補正するためには、回転非対称面のX軸の原点から離れるに従って面の傾きを変えると共に、Y軸の正負によって面の傾きを適切に変えることによって可能となる。また、本発明の結像光学系では、前述の反射作用を有する少なくとも1つの面が軸上主光線に対し偏心し、回転非対称な面形状でパワーを有する構成も可能である。このような構成をとれば、その反射面にパワーを持たせることで発生する偏心収差をその面自体で補正することが可能となる。
また、本実施形態で用いる回転非対称面としての反射面は、対称面を1面のみ有する面対称自由曲面であることが好ましい。
本実施形態で用いられる自由曲面FFSの形状は、以下の式(a)で定義されるものである。なお、その定義式のZが自由曲面FFSのZ軸となる。なお、データの記載されていない係数項は0である。
Z=cr2 /[1+√{1−(1+k)c22 }]
66
+Σ Cj m n (a)
j=2
ここで、(a)式の第1項は球面項、第2項は自由曲面項である。
また、球面項中、
c:頂点の曲率
k:コーニック定数(円錐定数)
r=√(X2 +Y2
である。
自由曲面項は、
66
Σ Cj m n
j=2
=C2 X+C3
+C4 2 +C5 XY+C6 2
+C7 3 +C8 2 Y+C9 XY2 +C103
+C114 +C123 Y+C132 2 +C14XY3 +C154
+C165 +C174 Y+C183 2 +C192 3 +C20XY4
+C215
+C226 +C235 Y+C244 2 +C253 3 +C262 4
+C27XY5 +C286
+C297 +C306 Y+C315 2 +C324 3 +C333 4
+C342 5 +C35XY6 +C367
・・・・・・
ただし、Cj(jは2以上の整数)は係数である。上記自由曲面は、一般的には、X−Z面、Y−Z面共に対称面を持つことはないが、本実施形態では、Xの奇数次項を全て0にすることによって、Y−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。例えば、上記定義式(a)においては、C2 、C5 、C7 、C9 、C12、C14、C16、C18、C20、C23、C25、C27、C29、C31、C33、C35・・・の各項の係数を0にすることによって可能である。
また、Yの奇数次項を全て0にすることによって、X−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。例えば、上記定義式においては、C3 、C5、C8 、C10、C12、C14、C17、C19、C21、C23、C25、C27、C30、C32、C34、C36・・・の各項の係数を0にすることによって可能である。
また、上記対称面の方向の何れか一方を対称面とし、それに対応する方向の偏心、例えば、Y−Z面と平行な対称面に対して光学系の偏心方向はY軸方向に、X−Z面と平行な対称面に対しては光学系の偏心方向はX軸方向にすることで、偏心により発生する回転非対称な収差を効果的に補正しながら同時に製作性をも向上させることが可能となる。
なお、上記定義式(a)は、前述のように1つの例として示したものであり、本発明の自由曲面は、回転非対称な面を用いることで偏心により発生する回転非対称な収差を補正し、同時に製作性も向上させるということが特徴であり、他のいかなる定義式に対しても同じ効果が得られることは言うまでもない。
また、第1反射面21aと第2反射面22aのうち少なくとも1つは、回転対称面であってもよい。
反射面を回転対称面とすると、光学素子を製作する上で旋盤等による回転運動による加工が可能となるため、高い精度で比較的低いコストで加工することが可能となる。非対称な偏心収差に対しては、反射面をシフトまたはチルトすることによって補正効果を持たせることになる。すなわち、面精度の高い反射面が低いコストで製作することが可能となる。
また、偏心光学系2は、射出瞳13の中心での軸上主光線Lcの延長線と、物体面12のなす角度をαとすると、以下の式(1)を満足することが好ましい。
50° ≦ α ≦ 120° (1)
図3は、本発明の一実施形態に係る偏心光学系2と像面11、物体面12及び射出瞳13の位置関係を示す図である。
条件式(1)は、物体面12に配置した画像表示素子3の画像を1つの反射ミラーで広い画角で射出瞳13位置の眼球に投影させるための、観察者と観察光学系と画像表示素子の相対的位置関係を決める条件である。
条件式(1)の下限を超えて小さくなると、画像表示素子の表示面からの直接光が眼球に到達するため、偏心光学系を介した観察がしづらいものになる。条件式(1)の上限を超えて大きくなると、画像表示素子と観察者の顔面が干渉するため配置するのが困難となる。
また、偏心光学系2は、第1反射面21aと第2反射面22a間の軸上主光線Lcの第1反射面21aに対する角度をβとすると、以下の式(2)を満足することが好ましい。
10° ≦ β ≦ 50° (2)
図3に示すように、条件式(2)は、物体面12に配置した画像表示素子3の画像を1つの反射ミラーで広い画角で射出瞳13位置の眼球に投影させるための、観察者と観察光学系と画像表示素子3の相対的位置関係を決める条件である。
条件式(2)の下限を超えて小さくなると、画像表示素子3と観察者の顔面が干渉するため配置することが困難となる。条件式(2)の上限を超えて大きくなると、偏心光学系2で発生する偏心収差が補正しきれないほど大きくなり、鮮明な観察像を呈示することが困難となる。
さらに、本実施形態の画像投影装置1は、偏心光学系2と、物体面12に配置されて画像を表示する画像表示素子3と、を備え、画像表示素子3に表示される画像は、第2反射面22で反射され、第1反射面21で反射され、射出瞳13を通り、中間像を形成することなく、像面11に拡大して投影される。
このように画像投影装置を構成することで、小型、且つ、簡単な構造でありながら、収差の少ない画像を投影することが可能となる。
また、上記図2で説明した座標系において、以下の条件式(3)及び条件式(4)を満足することが好ましい。
0.1 ≦ 2fx/DLx ≦ 10 (3)
0.1 ≦ 2fy/DLy ≦ 8 (4)
ただし、
fxは、X−Z面内の焦点距離、
DLxは、前記画像表示素子のX−Z面内の長さ、
fyは、Y−Z面内の焦点距離、
DLyは、前記画像表示素子のY−Z面内の長さ、
である。
条件式(3)及び条件式(4)は、画像表示素子3の画像を1つの反射ミラーで広い画角で眼球に投影させるために必要な偏心光学系2の焦点距離と画像表示素子3の大きさの関係を決める条件式である。
条件式(3)及び条件式(4)の下限をそれぞれ超えて小さくなると、光学系の焦点距離に対して画像表示素子が大きくなりすぎ、周辺の収差補正が困難となり、観察画像を鮮明に呈示することが困難となる。条件式(3)及び条件式(4)の上限をそれぞれ超えて大きくなると、画像素子に対して焦点距離が長くなるため拡大率が小さく、十分な画角で観察することができない。
また、射出瞳13の位置又は第1反射面21aに対向する所定の位置に移動可能に設置される開口絞りSを備えることが好ましい。
例えばプロジェクターのように、実像を投影する場合には、偏心光学系2の射出瞳13の位置の近傍に開口絞りSを配備することで、偏心光学系2の設計時に設定した射出瞳13の径によって投影することになる。この開口絞りSがないと、設計値以上の射出瞳13で投影することとなり、投影像の解像が低下する可能性がある。また、この開口絞りSを可変にすることで、明るさや解像力を調整することが可能になる。
また、画像投影装置1は、画像表示素子3を保持する第1保持部41と、画像表示素子3に対して第1反射部材21を移動可能に保持する第2保持部42と、画像表示素子3に対して第2反射部材22を移動可能に保持する第3保持部43と、を有する保持部材4を備えることが好ましい。
さらに、第2保持部42は、第1反射部材21を、画像表示素子3に表示される画像を像面11に投影する投影状態と、画像表示素子3上に重なるように収納する収納状態と、に切り替え可能に保持し、第3保持部43は、第2反射部材22を、画像表示素子3に表示される画像を投影する投影状態と、画像表示素子3上に重なるように収納する収納状態と、に切り替え可能に保持することが好ましい。
図4は、本発明の一実施形態に係る画像投影装置1の投影状態を示す図である。また、図5は、本発明の一実施形態に係る画像投影装置1の収納状態を示す図である。
図4に示すように、画像投影装置1の投影状態では、保持部材4の第2保持部42が第1反射部材21を所定の反射位置に設定され、第3保持部43が第2反射部材22を所定の反射位置に設定される。
また、図5に示すように、画像投影装置1の収納状態では、保持部材4の第2保持部42が第1反射部材21を第2反射部材22と重なるような所定の収納位置に設定され、第3保持部43が第2反射部材22を画像表示素子3と重なるような所定の収納位置に設定される。
第2保持部42の構造としては、第1反射部材21を支持すると共に、図示しない軸部材等に対して回転可能であって、観察状態の反射位置と収納状態の収納位置で回転を止めて固定されるように、ラッチ等の一時的に位置を固定できるロック機構を設けることが望ましい。
また、第3保持部43の構造としては、第2反射部材22を支持すると共に、第2保持部42と同様に、図示しない軸部材等に対して回転可能であって、観察状態の反射位置と収納状態の収納位置で回転を止めて固定されるように、ラッチ等の一時的に位置を固定できるロック機構を設けることが望ましい。
このような保持部材4で保持することによって、第1反射部材21及び第2反射部材22が観察状態の反射位置にある時には、観察者は、画像表示素子3上の画像を観察することが可能となり、第1反射部材21及び第2反射部材22が収納状態の収納位置にある時には、コンパクトな形状に折りたたむことが可能となる。したがって、画像投影装置1の持ち運びが便利になる。
また、射出瞳13の位置から画像表示素子3までの光路長を変更させて、虚像を投影することが好ましい。
図6は、本発明の一実施形態に係る画像投影装置1の移動状態を示す図である。図7は、本発明の一実施形態に係る画像投影装置1による虚像観察状態を示す図である。
図6において、実線で示しているのは、実像を投影する状態の偏心光学系2である。また、破線で示しているのは、虚像を投影する状態の偏心光学系2である。
実像投影の状態から虚像を投影するためには、偏心光学系2の結像距離をマイナスに変化させるため、射出瞳13の位置から画像表示素子3までの距離を短くさせることになる。このような簡単な変化によって、実像を結像するプロジェクターを、図7に示すような眼球Eに虚像を投影する観察光学装置に切り替えることができる。
図7に示すように、外界からの外界光Loは第1反射部材21の反射面と略同様な形状の面の外側の面から入射し、内面の反射面はハーフミラー面となっており、外界光Loは射出瞳13の位置に瞳が位置する観察者の眼球E内に入射され、外界を観察することになる。第1反射部材21の第1面と第2面は同様の自由曲面形状の曲面であり、水平画角35度の略全ての画角において、略無収差、倍率1倍で観察が可能となる。
また、第2保持部42が第1反射部材21を画像表示素子3に対して移動させ、第3保持部43が第2反射部材22を画像表示素子3に対して移動させることにより、虚像を投影することが好ましい。
2枚のミラー等の反射部材21,22が画像表示素子3に対して相対的に移動することにより、虚像を投影することが可能となる。画像表示素子3に対して2枚の反射部材21,22の位置を変化させ、偏心光学系2のパワーを変え、結像距離をマイナスに変化させることで、虚像を投影することになる。したがって、偏心光学系2の射出瞳13の位置の近傍に観察者の眼球Eの瞳孔を位置すると、拡大した虚像を観察することができる。
また、第1反射部材21及び第2反射部材22は、相対的に移動することが好ましい。
2枚のミラー等の反射部材21,22は、相対的な位置関係が可変となることが望ましい。2枚の反射部材21,22の反射有効範囲を変化させる、あるいは、2枚の反射部材21,22間距離を変化させて、偏心光学系2のパワーを変えることによって、短い結像距離に変化させる場合にも高い結像性能を維持することが可能となる。したがって、ニアアイディスプレイとして虚像を観察する場合にも収差の少ない良好な画像を呈示することが可能となる。
なお、画像表示素子3を移動させることにより、虚像を投影する構成としてもよい。簡単で安定した移動により虚像を投影することが可能となる。
また、第1反射部材21は、0より大きい透過率を持つことが好ましい。
観察者の反対側の面は透過率が0より大であることで、外界光Loを眼球Eに到達させることができるため、観察者は外界を観察することができる。第1反射部材21を通して外界を観察することが可能となるため、外界像と画像表示素子3の観察像を重畳させて観察することが可能となる。
また、第1反射部材21は、10%以上の反射率を持つことが好ましい。
第1反射部材21の反射率が10%以上であれば、観察者は画像表示素子3に表示された画像を観察することが可能となる。
また、第1反射部材21は、ハーフミラーであることが好ましい。
例えば、第1反射部材21を光学プラスチック、光学ガラスなどの透明部材で製作し、反射面が反射率と透過率が有限の値を持つように所定の金属薄膜、誘電体膜等を形成することで、入射光を部分的に反射、透過するハーフミラーとすることができる。このように、
第1反射部材21を通して外界を観察することが可能となるため、外界像と画像表示素子3の観察像を重畳させて観察することが可能となる。
また、偏心光学系2は、外界光に対して5%以上の透過率を持つことが好ましい。
偏心光学系2の透過率が5%以上であれば、観察者は偏心光学系2を介して外界を観察することが可能となる。
また、第1反射部材21は、第2反射部材22に対向する透過面21bと、透過面21bに対して第2反射部材22と反対側に配置される第1反射面21aと、を有し、透過面21bと第1反射面21aは、同一形状であることが好ましい。
第1反射部材21の入射、射出透過面21bとその裏面の第1反射面21aの面形状を同一にすることで外界光に対してパワーがない状態を実現できる。また、略同一とすることで外界光に対して略パワーがない状態を実現できる。シースルー効果、あるいは外界像に電子像を重畳させるスーパーインポーズ効果を得ることができる。
また、画像表示素子3は、反射型液晶又は半透過型液晶であり、画像表示素子3を照明する照明部5を備えることが好ましい。
図8は、本発明の一実施形態に係る照明部5を備えた画像投影装置1を示す図である。
画像表示素子3の表示面に反射型液晶或いは半透過型液晶を用いることによって、表示面の前方から照明光を照射することができる。そして、照明光の開口数を投影光の開口数に近いものにすることで、光の利用効率が高くなり、少ない光量でも投影する画像が明るくなり、観察者に見えやすい投影像を呈示することができる。
図8に示す例では、画像表示素子3と第2反射部材22との間に三角プリズム6を配備し、三角プリズム6の底辺の下側に照明部5を配備している。光源部5を発した光は、偏光素子(図示せず)によってある直線偏光になっている。簡単のために、ここでS偏光とする。さらに、図示していないが、フレネルレンズ等で光束は略平行光束となっている。光は三角プリズム6の底辺から入射し、画像表示素子3側の面で全反射して第2反射部材22側の面で反射する。この面は薄膜成膜或いはフィルム貼合を用いた偏光ビームスプリッターとなっており、光源のS偏光光は高い反射率で反射する。反射した光は、三角プリズム6から射出し、画像表示素子3を照明する。画像表示素子3によって変調された光はP偏光光となり、三角プリズム6上部の偏光ビームスプリッターを透過して観察光学系に入射する光路となる。
また、照明部5は、偏光ビームスプリッターを有することが好ましい。
照明部5は、画像表示素子3の表示面の前方から照明光を入射し、その照明光は偏光ビームスプリッターの反射する方向に光が偏光した偏光光であり、偏光ビームスプリッターで反射した光は液晶面で反射し、偏光方向が90度回転し、再び偏光ビームスプリッターに入射するときには、透過する振動方向の偏光光となって偏心光学系2に導入される。したがって、照明光は偏光光になった後は理論的にはロスすることなく、照明し投影されることになる。
また、照明部5は、回折光学素子を有することが好ましい。
照明部5は、画像表示素子3の表示面の前方から照明光を入射するのだが、その照明光の入射角に対して、回折光学素子は反射作用を有する設計で作られている。表示面で反射され画像表示素子から発した投影光に対しては透過作用を有するように設計され、作られている。このような作用を有する回折光学素子を表示面の前方にある角度で配備することによって、偏光状態によらず、高い効率で照明することが可能となる。
さらに、本実施形態の画像撮像装置は、偏心光学系2と、像面3に配置されて画像を撮像する画像撮像素子と、射出瞳13の位置又は第1反射面21aに対向する所定の位置に移動可能に設置される開口絞りSと、を備え、物体面11の画像は、入射瞳13を通り、第1反射面21aで反射され、第2反射面22aで反射され、画像撮像素子に撮像される。
このように画像撮像装置を構成することで、小型、且つ、簡単な構造でありながら、収差の少ない画像を撮像することが可能となる。
次に、本発明の一実施形態に係る各実施例について説明する。
図9は、偏心光学系を画像投影装置に用いた実施例1を示す図である。
実施例1の偏心光学系2は、(図が小さくなるため図9には図示していない)像面から物体面12へ向かって順に、像面側に向けた第1反射面21aを持つ第1反射部材21と、第1反射面21aに対向して物体面側に向けた第2反射面22aを持つ第2反射部材22と、を有し、第1反射面21aの像面側に射出瞳13を形成し、像面から射出瞳13の中心を通り、物体面12の中心までの光線を軸上主光線Lcとしたとき、第1反射面21a及び第2反射面22aは、それぞれ軸上主光線Lcに対して偏心して配置される。
第1反射部材21は、裏面反射鏡であって、第1反射面21aと透過面21bを有する。第2反射部材22は、表面反射鏡であって、第2反射面22aを有する。
偏心光学系2を画像投影装置1に使用する場合の光線追跡について説明する。画像表示素子3の表示面としての物体面12を射出した光線は、第2反射部材22の第2反射面22aで反射する。第2反射部材22で反射した光線は、第1反射部材21の透過面21bから入射し、第1反射面21aで反射して、透過面21bから射出する。第1反射部材21を射出した光線は、射出瞳13を通過して、像面に配置されたスクリーン等に結像して投影される。
実施例1の画像表示素子3は、アスペクト比が2:3、表示面積3.5インチを想定している。また、Y−Z面内の水平、X−Z面内の垂直画角は、それぞれ29.3°、19.6°、射出瞳径を12mmとする。
なお、偏心光学系2は、物体面12に画像表示素子3を配置した画像投影装置1に使用する場合と、12を像面として用い、3に画像撮像素子を配置した画像撮像装置に使用する場合と、がある。
偏心光学系2を画像撮像装置に使用する場合の光線追跡について説明する。図9では図示していない物体面を射出した光線は、入射瞳13を通過して、第1反射部材21に入射する。第1反射部材21では、光線は、透過面21bから入射し、第1反射面21aで反射して、透過面21bから射出する。第1反射部材21を射出した光線は、第2反射部材22の第2反射面22aで反射する。第2反射部材22で反射した光線は、像面12に入射し撮像される。
図10は、偏心光学系を画像投影装置に用いた実施例2を示す図である。図11は、図10に図示した光学系のうち、虚像を投影する画像投影装置に偏心光学系を用いた実施例2を示す図である。図12は、図10に図示した光学系のうち、実像を投影する画像投影装置に偏心光学系を用いた実施例2を示す図である。図13は、実施例2の実像を投影する画像投影装置全体を示す図である。
実施例2の偏心光学系2は、像面から物体面12へ向かって順に、像面側に向けた第1反射面21aを持つ第1反射部材21と、第1反射面21aに対向して物体面側に向けた第2反射面22aを持つ第2反射部材22と、を有し、第1反射面21aの像面側に射出瞳13を形成し、像面11から射出瞳13の中心を通り、物体面12の中心までの光線を軸上主光線Lcとしたとき、第1反射面21a及び第2反射面22aは、それぞれ軸上主光線Lcに対して偏心して配置される。
第1反射部材21は、第1反射面21aを有する。第2反射部材22は、第2反射面22aを有する。実施例2の第1反射面21a及び第2反射面22aは、自由曲面形状である。
第1反射部材21と第2反射部材22とは、相対的に位置を変化させることが可能である。図10に示すように、相対的に位置を変化させることで、図11に示すように、虚像を投影する場合と、図12及び図13に示すように、実像を投影する場合とを選択することが可能となる。
偏心光学系2を画像投影装置に使用する場合の光線追跡について説明する。画像表示素子の表示面としての物体面12を射出した光線は、第2反射部材22の第2反射面22aで反射する。第2反射部材22で反射した光線は、第1反射部材21の第1反射面21aで反射する。第1反射部材21で反射した光線は、射出瞳13に到達する。
図11に示すような虚像を投影する場合には、射出瞳13近傍に観察者の虹彩又は眼球中心を配置することで、観察者に拡大された虚像を呈示することが可能となる。また、図12及び図13に示すような実像を投影する場合には、光線は、射出瞳13を通過して、像面に配置されたスクリーン等に投影される。
この場合、画像表示素子は、アスペクト比が2:3、表示面積3.5インチを想定している。また、虚像を投影する場合のY−Z面内の水平、X−Z面内の垂直画角は、それぞれ35.0°、23.8°、射出瞳径を6mmとし、実像を投影する場合のY−Z面内の水平、X−Z面内の垂直画角は、それぞれ29.0°、19.6°、射出瞳径を15mmとする。
なお、偏心光学系2は、物体面12に画像表示素子を配置し実像及び虚像を投影する画像投影装置に使用する場合と、像面12に画像撮像素子を配置した画像撮像装置に使用する場合と、がある。
偏心光学系2を画像撮像装置に使用する場合の光線追跡について説明する。物体面11を射出した光線は、入射瞳13を通過して、第1反射部材21に入射する。第1反射部材21では、光線は、透過面21bから入射し、第1反射面21aで反射して、透過面21bから射出する。第1反射部材21を射出した光線は、第2反射部材22の第2反射面22aで反射する。第2反射部材22で反射した光線は、像面12に入射し撮像される。
図14は、偏心光学系を画像投影装置に用いた実施例3を示す図である。図15は、虚像を投影する画像投影装置に偏心光学系を用いた実施例3を示す図である。図16は、実像を投影する画像投影装置に偏心光学系を用いた実施例3を示す図である。
実施例3の偏心光学系2は、像面11から物体面12へ向かって順に、像面側に向けた第1反射面21aを持つ第1反射部材21と、第1反射面21aに対向して像面側に向けた第2反射面22aを持つ第2反射部材22と、を有し、第1反射面21aの像面側に射出瞳13を形成し、像面11から射出瞳13の中心を通り、物体面12の中心までの光線を軸上主光線Lcとしたとき、第1反射面21a及び第2反射面22aは、それぞれ軸上主光線Lcに対して偏心して配置される。
第1反射部材21は、第1反射面21aを有する。第2反射部材22は、第2反射面22aを有する。実施例2の第1反射面21a及び第2反射面22aは、自由曲面形状である。
第1反射部材21と第2反射部材22とは、相対的に位置を変化させることが可能である。図14に示すように、相対的に位置を変化させることで、図15に示すように、虚像を投影する場合と、図16に示すように、実像を投影する場合とを選択することが可能となる。
偏心光学系2を画像投影装置に使用する場合の光線追跡について説明する。画像表示素子の表示面としての物体面12を射出した光線は、第2反射部材22の第2反射面22aで反射する。第2反射部材22で反射した光線は、第1反射部材21の第1反射面21aで反射する。第1反射部材21で反射した光線は、射出瞳13に到達する。
図14に示すような虚像を投影する場合には、射出瞳13近傍に観察者の虹彩又は眼球中心を配置することで、観察者に拡大された虚像を呈示することが可能となる。また、図15に示すような実像を投影する場合には、光線は、射出瞳13を通過して、像面に配置されたスクリーン等に投影される。
この場合、画像表示素子は、アスペクト比が2:3、表示面積3.5インチを想定している。また、虚像を投影する場合のY−Z面内の水平、X−Z面内の垂直画角は、それぞれ35.0°、23.8°、射出瞳径を6mmとし、実像を投影する場合のY−Z面内の水平、X−Z面内の垂直画角は、それぞれ29.0°、19.6°、射出瞳径を15mmとする。
なお、偏心光学系2は、物体面12に画像表示素子を配置し実像及び虚像を投影する画像投影装置に使用する場合と、12を像面として用い、3に画像撮像素子を配置した画像撮像装置に使用する場合と、がある。
偏心光学系2を画像撮像装置に使用する場合の光線追跡について説明する。物体面11を射出した光線は、入射瞳13を通過して、第1反射部材21に入射する。第1反射部材21では、光線は、透過面21bから入射し、第1反射面21aで反射して、透過面21bから射出する。第1反射部材21を射出した光線は、第2反射部材22の第2反射面22aで反射する。第2反射部材22で反射した光線は、像面12に入射し撮像される。
以下に、上記実施例1〜実施例3の構成パラメータを示す。
各実施例では、このY−Z平面内で各面の偏心を行っており、また、各回転非対称自由曲面の唯一の対称面をY−Z面としている。偏心面については、対応する座標系の原点から、その面の面頂位置の偏心量(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向をそれぞれX,Y,Z)と、その面の中心軸(自由曲面については、前記(a)式のZ軸)のX軸、Y軸、Z軸それぞれを中心とする傾き角(それぞれα,β,γ(°))とが与えられている。なお、その場合、αとβの正はそれぞれの軸の正方向に対して反時計回りを、γの正はZ軸の正方向に対して時計回りを意味する。
また、各実施例の光学系を構成する光学作用面の中、特定の面(仮想面を含む。)とそれに続く面が共軸光学系を構成する場合に、面間隔が与えられている。また、偏心後は、偏心前の原点に戻り、面間隔で与えられたZ軸方向に進んで次の面の原点とする。
その他、媒質の屈折率、アッベ数が慣用法に従って与えられている。また、本発明で用いられる自由曲面の面の形状は前記(a)式により定義し、その定義式のZ軸が自由曲面の軸となる。
なお、記号“e”は、それに続く数値が10を底にもつ、べき指数であることを示している。例えば「1.0e−5」は「1.0×10-5」であることを意味している。
実施例1
投影光学系
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ 2000.00
1 絞り面 0.00
2 FFS[1] 0.00 偏心(1) 1.5256 56.4
3 FFS[1] 0.00 偏心(2) 1.5256 56.4
4 FFS[1] 0.00 偏心(1)
5 FFS[2] 0.00 偏心(3)
6 ∞ 0.00 偏心(4)
像 面 ∞ 0.00

FFS[1]
C4 -2.5766e-003 C6 -2.0435e-003 C8 2.8731e-006
C10 -7.9739e-006 C11 3.4572e-007 C13 -2.2244e-007
C15 4.3487e-008 C17 -2.8059e-008 C19 -6.4257e-009
C21 1.6737e-009

FFS[2]
C4 -2.7993e-003 C6 2.3620e-004 C8 4.0263e-005
C10 -1.0601e-005 C11 2.7088e-006 C13 -1.3654e-007
C15 -6.8551e-008 C17 -6.0725e-008 C19 -6.0832e-009
C21 1.2011e-009 C

偏心[1]
X 0.00 Y -4.96 Z 67.89
α 21.44 β 0.00 γ 0.00

偏心[2]
X 0.00 Y -2.96 Z 69.68
α 21.44 β 0.00 γ 0.00

偏心[3]
X 0.00 Y -75.00 Z 27.31
α 7.71 β 0.00 γ 0.00

偏心[4]
X 0.00 Y -73.16 Z 82.38
α -6.54 β 0.00 γ 0.00
実施例2
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ -800.00
1 絞り面 0.00
2 FFS[1] 0.00 偏心(1)
3 FFS[2] 0.00 偏心(2)
4 ∞ 0.00 偏心(3)
像 面 ∞ 0.00

FFS[1]
C4 -2.5525e-003 C6 -1.8406e-003 C8 -2.0524e-006
C10 -3.5796e-006 C11 -7.0945e-008 C13 1.1801e-007
C15 -8.4837e-008 C17 1.9863e-009 C19 -4.5831e-009
C21 2.2551e-009

FFS[2]
C4 -1.6201e-003 C6 -4.0531e-004 C8 -5.6132e-006
C10 3.3735e-006 C11 -1.8844e-007 C13 -7.8778e-008
C15 -2.0300e-007 C17 2.4500e-010 C19 1.7835e-009
C21 2.1645e-009

偏心[1]
X 0.00 Y -7.35 Z 67.42
α 24.32 β 0.00 γ 0.00

偏心[2]
X 0.00 Y -68.37 Z 30.81
α 9.39 β 0.00 γ 0.00

偏心[3]
X 0.00 Y -69.92 Z 64.26
α -22.00 β 0.00 γ 0.00

虚像投影 実像投影
射出瞳径 6 15
面番号 物体面 -800 2000

面番号3 偏心Y -68.37105 -68.37105
面番号3 偏心Z 30.81394 27.36526
面番号3 偏心α 9.39432 7.77886

面番号4 偏心Y -69.91578 -90.00619
面番号4 偏心Z 64.25846 81.54933
面番号4 偏心α -22 -22
実施例3
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ -800.00
1 絞り面 0.00
2 FFS[1] 0.00 偏心(1)
3 FFS[2] 0.00 偏心(2)
4 ∞ 0.00 偏心(3)
像 面 ∞ 0.00

FFS[1]
C4 -2.5303e-003 C6 -1.7640e-003 C8 -3.3451e-006
C10 -8.7746e-006 C11 -1.2080e-007 C13 2.6813e-007
C15 7.6133e-008 C17 7.3669e-009 C19 -1.4412e-008
C21 6.8840e-010

FFS[2]
C4 -1.3756e-003 C6 -2.0607e-004 C8 -1.2488e-005
C10 -1.6146e-005 C11 -5.3829e-007 C13 4.6677e-007
C15 2.7885e-007 C17 1.2728e-008 C19 -1.0300e-008
C21 -1.0543e-009

偏心[1]
X 0.00 Y -9.24 Z 65.03
α 24.01 β 0.00 γ 0.00

偏心[2]
X 0.00 Y -65.19 Z 29.86
α 10.05 β 0.00 γ 0.00

偏心[3]
X 0.00 Y -68.82 Z 67.41
α -10.00 β 0.00 γ 0.00

虚像投影 実像投影
射出瞳径 6 15
面番号 物体面 -800 2000

面番号4 偏心Y -65.18976 -83.18976
面番号3 偏心Z 29.86106 19.86106
面番号3 偏心α 10.05029 10.05029

面番号4 偏心Y -68.82188 -87.1885
面番号4 偏心Z 67.40844 63.58981
面番号4 偏心α -10 -10
上記実施例1〜3について、条件式(1)〜(4)の値を下記に示しておく。
実施例1(実像) 実施例2(虚像) 実施例2(実像)
α 70 80.729 77.124
β 22.733 26.078 26.078
2fx/DLx 4.99 5.42 5.13
2fy/DLy 3.06 3.55 3.41
実施例3(虚像) 実施例3(実像)
α 70 70.526
β 26.208 26.208
2fx/DLx 5.06 4.62
2fy/DLy 3.24 3.03
図17は、本発明の一実施形態に係る偏心光学系を画像投影装置に使用して投影した場合のディストーションマップを示す図である。
画像としては、投影した像におけるディストーションを視覚的に認識しやすい長方形の格子を用いた。画面全域における歪曲収差量は最大1.78%であり、画面周辺まで収差が良好に補正された格子パターンになっていることがわかる。
このように、偏心光学系2によれば、小型、且つ、簡単な構造でありながら、ディストーションを適切に補正し、画像を投影又は撮像することが可能となる。
図18は、本発明の一実施形態に係る偏心光学系を画像投影装置に使用して投影した場合のスポットダイアグラムを示す図である。
図18において、縦軸は、各画角によって分かれており、水平、垂直の順に画角が表記されている。また、評価波長は、656.3、587.6、546.1、486.1、435.8(nm)の5波長を比視感度に合わせた割合で白色光になるように設定されている。図18から画角の変化によるスポットダイアグラムの変化を確認できる。軸外になるにしたがって拡大する傾向であるが、全般に倍率色収差が良好に補正されていることがわかる。
以上、本発明の種々の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
1…画像投影装置(画像撮像装置)
2…偏心光学系
3…画像表示素子(ただし、画像投影装置の場合。画像撮像装置では「画像撮像素子」)
4…保持部材
5…照明部
6…プリズム
11…像面(ただし、画像投影装置の場合。画像撮像装置では「物体面」)
12…物体面(ただし、画像投影装置の場合。画像撮像装置では「像面」)
13…射出瞳(ただし、画像投影装置の場合。画像撮像装置では「入射瞳」)

Claims (26)

  1. 像面から物体面へ向かっての逆光線追跡にて順に、
    像面側に向けた第1反射面を持つ第1反射部材と、
    前記第1反射面に対向して物体面側に向けた第2反射面を持つ第2反射部材と、
    を有し、
    前記第1反射面の像面側に射出瞳を形成し、
    前記像面から前記射出瞳中心を通り、前記物体面の中心までの光線を軸上主光線としたとき、前記第1反射面及び前記第2反射面は回転非対称面または回転対称面のいずれかの曲面であり、それぞれ前記軸上主光線に対して反射面を傾けて配置される光学系、
    および、
    前記物体面に配置されて画像を表示する画像表示素子と、
    前記画像表示素子に表示される画像は、前記第2反射面で反射され、前記第1反射面で反射され、前記射出瞳を通り、中間像を形成することなく、前記像面に拡大して投影される
    ことを特徴とする画像投影装置。
  2. 前記射出瞳の中心での前記軸上主光線の延長線と、前記物体面のなす角度をαとすると、以下の式(1)を満足する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像投影装置
    50° ≦ α ≦ 120° (1)
  3. 前記第1反射面と前記第2反射面間の前記軸上主光線前記第1反射面の法線とのなす角度をβとすると、以下の式(2)を満足する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像投影装置
    10° ≦ β ≦ 50° (2)
  4. 前記第1反射面と前記第2反射面のうち少なくとも1つは、表面反射面である
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像投影装置
  5. 前記第1反射面と前記第2反射面のうち少なくとも1つは、裏面反射面である
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像投影装置
  6. 前記第1反射面と前記第2反射面のうち少なくとも1つは、回転非対称面である
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像投影装置
  7. 前記第1反射面と前記第2反射面のうち少なくとも1つは、対称面を1面のみ有する面対称自由曲面である
    ことを特徴とする請求項に記載の画像投影装置
  8. 前記第1反射面と前記第2反射面のうち少なくとも1つは、回転対称面である
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像投影装置
  9. 前記光学系は、結像距離を変更することにより、光線が射出する方向に前記画像の実像を形成する実像投影する状態と、光線が射出する方向とは反対側に前記画像の虚像を形成する虚像投影状態に切り替える
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像投影装置。
  10. 前記射出瞳の中心を原点とし、
    前記射出瞳の中心から前記第1反射面に向かう前記軸上主光線の方向をZ軸の正方向とし、
    前記第1反射面と前記物体面間の前記軸上主光線を前記原点が含まれ前記Z軸に直交する面に投影した線が前記原点から前記物体面へ向かう方向をY軸の負方向とし、
    前記Z軸及び前記Y軸に直交し、右手直交座標系を形成する軸をX軸とすると、以下の条件式(3)及び条件式(4)を満足する
    ことを特徴とする請求項に記載の画像投影装置。
    0.1 ≦ 2fx/DLx ≦ 10 (3)
    0.1 ≦ 2fy/DLy ≦ 8 (4)
    ただし、
    fxは、X−Z面内の焦点距離、
    DLxは、前記画像表示素子のX−Z面内の長さ、
    fyは、Y−Z面内の焦点距離、
    DLyは、前記画像表示素子のY−Z面内の長さ、
    である。
  11. 前記射出瞳の位置移動可能に設置される開口絞りを備える
    ことを特徴とする請求項乃至10のいずれか1項に記載の画像投影装置。
  12. 前記画像表示素子を保持する第1保持部と、
    前記画像表示素子に対して前記第1反射部材を移動可能に保持する第2保持部と、
    前記画像表示素子に対して前記第2反射部材を移動可能に保持する第3保持部と、
    を有する保持部材を備える
    ことを特徴とする請求項乃至11のいずれか1項に記載の画像投影装置。
  13. 前記第2保持部は、前記第1反射部材を、前記画像表示素子上に重なるように収納する収納状態と、前記画像表示素子に表示される画像を前記像面に投影する投影状態と、に切り替え可能に保持し、
    前記第3保持部は、前記第2反射部材を、前記画像表示素子上に重なるように収納する収納状態と、前記画像表示素子に表示される画像を投影する投影状態と、に切り替え可能に保持する
    ことを特徴とする請求項12に記載の画像投影装置。
  14. 前記射出瞳の位置から前記画像表示素子までの光路長を変更させて、前記画像表示素子の画像に対する虚像を投影する
    ことを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の画像投影装置。
  15. 前記第2保持部が前記第1反射部材を前記画像表示素子に対して移動させ、
    前記第3保持部が前記第2反射部材を前記画像表示素子に対して移動させることにより、虚像を投影する
    ことを特徴とする請求項14に記載の画像投影装置。
  16. 前記第1反射部材及び前記第2反射部材は、相対的に移動する
    ことを特徴とする請求項15に記載の画像投影装置。
  17. 前記画像表示素子を移動させることにより、前記画像表示素子の画像に対する虚像を投影する
    ことを特徴とする請求項14乃至16のいずれか1項に記載の画像投影装置。
  18. 前記第1反射部材は、0より大きい透過率を持つ
    ことを特徴とする請求項乃至17のいずれか1項に記載の画像投影装置。
  19. 前記第1反射部材は、10%以上の反射率を持つ
    ことを特徴とする請求項乃至18のいずれか1項に記載の画像投影装置。
  20. 前記第1反射部材は、ハーフミラーである
    ことを特徴とする請求項18又は19に記載の画像投影装置。
  21. 前記光学系は、外界光に対して5%以上の透過率を持つ
    ことを特徴とする請求項乃至20のいずれか1項に記載の画像投影装置。
  22. 前記第1反射部材は、前記第2反射部材に対向する透過面と、前記透過面に対して前記第2反射部材と反対側に配置される前記第1反射面と、を有し、
    前記透過面と前記第1反射面は、同一形状である
    ことを特徴とする請求項乃至21のいずれか1項に記載の画像投影装置。
  23. 前記画像表示素子は、反射型液晶又は半透過型液晶であり、
    前記画像表示素子を照明する照明部を備える
    ことを特徴とする請求項乃至22のいずれか1項に記載の画像投影装置。
  24. 前記照明部は、偏光ビームスプリッターを有する
    ことを特徴とする請求項23に記載の画像投影装置。
  25. 前記照明部は、回折光学素子を有する
    ことを特徴とする請求項23に記載の画像投影装置。
  26. 像面から物体面へ向かって順に、
    像面側に向けた第1反射面を持つ第1反射部材と、
    前記第1反射面に対向して物体面側に向けた第2反射面を持つ第2反射部材と、
    を有し、
    前記第1反射面の像面側に入射瞳を形成し、
    前記像面から前記入射瞳中心を通り、前記物体面の中心までの光線を軸上主光線としたとき、前記第1反射面及び前記第2反射面は回転非対称面または回転対称面のいずれかの曲面であり、それぞれ前記軸上主光線に対して反射面を傾けて配置される光学系、
    および、
    前記物体面に配置されて画像を撮像する画像撮像素子と、
    前記第1反射面に対向する所定の位置に移動可能に設置される入射瞳となる開口絞りと、
    を備え、
    前記面の画像は、前記開口絞りを通り、前記第1反射面で反射され、前記第2反射面で反射され、前記画像撮像素子に撮像される
    ことを特徴とする画像撮像装置。
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