JP5979031B2 - 火花点火式エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、吸気ポートを通じた気筒内への空気の導入を制御する吸気弁と、気筒内で生成された排気ガスの排気ポートへの排出を制御する排気弁と、少なくとも吸気弁の開時期を変更可能な吸気可変機構を備えた火花点火式エンジンに関する。
火花点火式エンジンでは、圧縮比が高いほど熱効率が向上し、高い燃費性能が得られることが知られている。しかしながら、圧縮比が高いエンジンでは、特にその高負荷域で、ノッキング(火炎伝播の途中で未燃焼のエンドガスが自着火する現象)等の異常燃焼が起き易くなる。
例えば、下記特許文献1には、スロットル全開域を含む高負荷域で、吸気弁の閉時期によって定まる有効圧縮比を13以上に維持するようにしたエンジンが開示されている。このような高圧縮比エンジンでは、上述したように、エンジンの高負荷域で異常燃焼が起き易いため、これを回避するべく、特許文献1では、上記高負荷域での点火タイミングを、最もトルクの出るタイミング(通常は圧縮上死点付近)であるMBTよりも所定量リタード(遅角)させるようにしている。これにより、エンジンのピストンがある程度下降してから(つまり気筒内の温度・圧力が下がってから)燃焼が開始されるので、ノッキングを回避することが可能になる。
特開2007−292050号公報
このように、上記特許文献1では、エンジンの高圧縮比化によって熱効率の向上が図られているものの、高負荷域で起き易い異常燃焼を点火タイミングのリタードによって回避する必要があるので、特に高負荷域での燃費が悪化し易いという問題があった。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、異常燃焼を適正に防止しつつ燃費を向上させることが可能な火花点火式エンジンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのものとして、本発明は、吸気ポートを通じた気筒内への空気の導入を制御する吸気弁と、気筒内で生成された排気ガスの排気ポートへの排出を制御する排気弁と、少なくとも吸気弁の開時期を変更可能な吸気可変機構と、吸気可変機構を制御する制御手段とを備えた火花点火式エンジンであって、上記制御手段は、エンジンの部分負荷域に設定された第1領域と、第1領域よりも負荷の高い第2領域と、第2領域よりも負荷の高い第3領域とにおいて、上記吸気弁および排気弁の双方が開く期間であるバルブオーバーラップ量が順次変化するように上記吸気可変機構を制御し、エンジンの回転速度が同一という条件で比較したとき、上記第1領域および第3領域でのバルブオーバーラップ量が上記第2領域のときよりも大きく設定されるとともに、上記第1領域でのバルブオーバーラップ量の最大値が上記第3領域でのバルブオーバーラップ量の最大値よりも大きく設定される、ことを特徴とするものである(請求項1)。
すなわち、本発明によれば、エンジンの部分負荷域に設定された第1領域においてバルブオーバーラップ量が拡大されるので、吸気弁および排気弁の双方が開いている間にエンジンのピストンが下降することにより、排気ポート内の排気ガスが気筒内に導入(逆流)されて、気筒内に残留する排気ガスの量が増大する。これにより、吸気行程中の気筒内の圧力が増大するので、ポンピングロスを低減させることができ、エンジンの燃費性能を向上させることができる。
一方、上記第1領域よりも負荷の高い第2領域では、バルブオーバーラップ量が相対的に縮小されるので、気筒内に残留する排気ガスの量が減少する。これにより、負荷が高く熱発生量の多い第2領域において、気筒内の温度上昇が抑制されるので、ノッキング等の異常燃焼が発生するのを適正に防止することができる。
上記第2領域よりも負荷の高い第3領域では、さらに異常燃焼が起き易くなるので、やはりバルブオーバーラップ量は小さい方がよいということもできる。しかしながら、最も負荷の高い第3領域では、気筒内に吸入される空気量が増大し、吸気ポートの圧力が上昇するので、この状態で吸気弁および排気弁の双方が開かれていれば、吸気ポートから排気ポートへと吸入空気が吹き抜ける吹き抜け流が生じ、むしろ排気ガスの残留量が減少する。そこで、本発明では、最も負荷の高い第3領域において、再びバルブオーバーラップ量を拡大するようにしている。これにより、吸入空気の吹き抜け流により排気ガスの残留量を減らす掃気効果が得られて、やはりノッキング等の異常燃焼を防止することができる。
特に、本発明では、吸入空気の吹き抜け流を利用して排気ガスの掃気を図る第3領域でのバルブオーバーラップ量が、排気ガスを積極的に残留させることでポンピングロスの低減を図る第1領域でのバルブオーバーラップ量よりも小さく設定されるので、第3領域でのバルブオーバーラップ量が過大になることで起こり得る残留ガスの増大を防止しつつ、吸入空気の吹き抜け流を利用して確実に排気ガスの掃気を図ることができ、第3領域のような高負荷域での異常燃焼を確実に防止することができる。
しかも、本発明によれば、バルブオーバーラップ量の調整は吸気弁の開閉時期の変更によってなされるので、排気弁の開閉時期を固定化することができ、排気弁に対し上記吸気可変機構のような機構を設ける必要がない。このため、より簡素で低コストな構造でありながら、異常燃焼が起きにくくしかも燃費性能に優れたエンジンを実現することができる。
本発明において、好ましくは、気筒内の空燃比が、上記第1、第2領域では理論空燃比に設定され、上記第3領域では理論空燃比よりもリッチな値に設定される(請求項2)。
このように、最も負荷の高い第3領域で空燃比をリッチ化した場合には、多量の燃料が気化することに伴う気化潜熱により気筒内の温度低下が図られるので、上記のように吸入空気の吹き抜け流を利用した排気ガスの掃気が図られることと相俟って、ノッキング等の異常燃焼をより効果的に防止することができる。これにより、異常燃焼回避のために点火タイミングを大幅にリタード(遅角)させる必要がなくなるので、極端な燃費の悪化を招くことなく、しかも負荷に見合った充分なトルクを得ることができる。
本発明において、好ましくは、外部から取り入れた空気を気筒に導入するための吸気通路と、吸気通路に開閉可能に設けられたスロットル弁とをさらに備え、上記制御手段は、上記第1領域での運転時、上記スロットル弁の開度を、エンジンの負荷に比例して定まる基本特性値よりも大きく設定する(請求項3)。
さらに好ましくは、上記制御手段は、上記第2領域での運転時、上記スロットル弁の開度を上記基本特性値よりも小さく設定する(請求項4)。
このように、バルブオーバーラップ量が拡大される(つまり排気ガスの残留量が増やされる)第1領域でスロットル弁の開度を大きめに設定した場合には、残留ガスの増大に伴って気筒内への吸入空気量が不足するといった事態が回避される。一方、バルブオーバーラップ量が縮小される(つまり排気ガスの残留量が減らされる)第2領域では、逆にスロットル弁の開度が小さめに設定されるので、気筒内の吸入空気量が必要以上に増大するのを防止することができる。いずれにせよ、上記の構成によれば、排気ガスの残留量が異なる第1領域および第2領域において、それぞれ適正な量の吸入空気を確保することができ、適正な空燃比下での燃焼を実現することができる。
本発明において、好ましくは、上記第2領域は、エンジンの回転速度が高いほど低負荷側まで拡大するように設定されている(請求項5)。
この構成のように、第2領域の負荷方向の広さが高速側ほど拡大されるということは、第2領域よりも負荷の低い第1領域の負荷方向の広さが、排気ガスの圧力が高くなり易いエンジンの高速側ほど狭くなることを意味する。これにより、特に第1領域内の高速側において、気筒内に過剰な量の排気ガスが残留することが回避されるので、エンジン回転速度にかかわらず適正な量の残留ガスを確保して適正な燃焼を行わせることができる。
本発明において、好ましくは、上記吸気可変機構は、吸気弁の開弁期間を一定としたまま吸気弁の開時期および閉時期の双方を連動して変化させる位相式の可変機構である(請求項6)。
この構成によれば、吸気弁の開弁期間やリフト量を変更する必要のない簡単な構成で、上述したバルブオーバーラップ量の制御等を実現することができる。
以上説明したように、本発明の火花点火式エンジンによれば、異常燃焼を適正に防止しつつ燃費を向上させることができる。
本発明の一実施形態にかかる火花点火式エンジンの全体構成を示す平面図である。 上記エンジンの主要部分の断面図である。 上記エンジンの制御系を示すブロック図である。 上記エンジンの運転領域を制御の相違によって区分けしたマップである。 上記エンジンの負荷の変化に伴う各種状態量の変化を示した図である。 上記エンジンの吸排気弁のリフトカーブを示した図である。
(1)エンジンの全体構成
図1および図2は、本発明の一実施形態にかかるエンジンの構成を示す図である。これらの図に示されるエンジンは、走行用の動力源として車両に搭載される4サイクルの火花点火式ガソリンエンジンである。具体的に、このエンジンは、直線状に並ぶ4つの気筒2を有する直列4気筒型のエンジン本体1と、エンジン本体1に空気を導入するための吸気通路20と、エンジン本体1で生成された排気ガス(既燃ガス)を排出するための排気通路25とを備えている。
エンジン本体1は、上記4つの気筒2が内部に形成されたシリンダブロック3と、シリンダブロック3の上部に設けられたシリンダヘッド4と、各気筒2に往復摺動可能に挿入されたピストン5とを有している。
ピストン5の上方には燃焼室10が形成されており、この燃焼室10には、ガソリンを主成分とする燃料が、後述するインジェクタ11からの噴射によって供給される。そして、噴射された燃料が燃焼室10で燃焼し、その燃焼による膨張力で押し下げられたピストン5が上下方向に往復運動するようになっている。
ピストン5は、エンジン本体1の出力軸であるクランクシャフト15とコネクティングロッド16を介して連結されており、上記ピストン5の往復運動に応じてクランクシャフト15が中心軸回りに回転するようになっている。
シリンダブロック3には、クランクシャフト15の回転速度をエンジンの回転速度として検出するエンジン速度センサSN1が設けられている。
シリンダヘッド4には、燃焼室10に向けて燃料(ガソリン)を噴射するインジェクタ11と、インジェクタ11から噴射された燃料と空気との混合気に対し火花放電による点火エネルギーを供給する点火プラグ12とが、各気筒2につきそれぞれ1組ずつ設けられている。
なお、当実施形態のような4サイクル4気筒のガソリンエンジンでは、各気筒2に設けられたピストン5がクランク角で180°(180°CA)の位相差をもって上下運動する。これに対応して、各気筒2での点火のタイミングも、180°CAずつ位相をずらしたタイミングに設定される。
各気筒2の幾何学的圧縮比、つまり、ピストン5が下死点にあるときの燃焼室10の容積とピストン5が上死点にあるときの燃焼室10の容積との比は、ガソリンエンジンとしては高めの値である12以上に設定されている。
シリンダヘッド4には、吸気通路20から供給される空気を各気筒2の燃焼室10に導入するための吸気ポート6と、各気筒2の燃焼室10で生成された排気ガスを排気通路25に導出するための排気ポート7と、吸気ポート6の燃焼室10側の開口を開閉する吸気弁8と、排気ポート7の燃焼室10側の開口を開閉する排気弁9とが設けられている。なお、当実施形態では、1つの気筒2につき吸気弁8および排気弁9が2つずつ設けられている。
吸気弁8および排気弁9は、それぞれ、シリンダヘッド4に配設された一対のカムシャフト等を含む動弁機構18,19(図2)により、クランクシャフト15の回転に連動して開閉駆動される。
吸気弁8用の動弁機構18には、吸気弁8の開弁特性を変更可能な吸気VVT(Variable Valve Timing mechanism)18aが組み込まれている。具体的に、吸気VVT18aは、吸気弁8の開弁期間(開弁から閉弁までの期間)を一定としながら吸気弁8の開時期および閉時期の双方を連動して変化させる位相式の可変機構である。このタイプの可変機構は従来から種々知られているため詳細な構造の図示および説明は省略するが、例えば、タイミングベルトを介してクランクシャフト15の回転が伝達されるカムプーリと、カムプーリにより同軸に回転駆動されるカムシャフトとの間に、両者を相対回転可能とする位相変更部材を備えたものを、上記吸気VVT18aとして使用することができる。位相変更部材は、油圧もしくは電動で駆動され、カムプーリとカムシャフトとの間の位相差を所定範囲内で連続的に変更することが可能である。
一方、排気弁9用の動弁機構19には、上記吸気VVT18aのような可変機構は設けられていない。このため、排気弁9の開閉タイミング(開時期および閉時期)は常に同一に維持される。
図6に、排気弁9のリフトカーブと、吸気VVT18aの作動によって開閉タイミングが変化する吸気弁8のリフトカーブとを合わせて図示している。この図6では、吸気弁8の開時期をIVO、吸気弁8の閉時期をIVC、排気弁9の開時期をEVO、排気弁9の閉時期をEVCとしている。上述のように吸気VVT18aが作動することにより、吸気弁8の動作タイミングは、図6中に両矢印で示すように、一定の範囲内で連続的に変化させられる。
吸気弁8の動作タイミングが最も進角された状態(実線のカーブで示す)では、吸気弁8のリフトカーブと排気弁9のリフトカーブとが相互に重なり合い(吸気弁8の開時期IVOが排気弁9の閉時期EVCよりも進角側に移動し)、排気行程と吸気行程との間の上死点(排気上死点)TDCを挟んだ比較的長い期間OLに亘って、吸気弁8および排気弁9の双方が開かれる。以下では、これら両弁8,9が開く期間OLのことを、バルブオーバーラップ量という。
一方、吸気弁8の動作タイミングが最も遅角された状態(破線のカーブで示す)では、排気弁9の閉時期EVCと吸気弁8の開時期IVOとが一致し、バルブオーバーラップ量OLはゼロになる。
なお、上記の説明において、吸気弁8の開閉時期IVO,IVC、および排気弁9の開閉時期EVO,EVCは、それぞれ、バルブリフトカーブの最初と最後の部分に設けられるランプ部(バルブリフト量の変化が緩やかな緩衝区間)を除いた区間をバルブの開弁期間として定義した場合における開時期および閉時期であって、バルブリフト量が完全にゼロになる時期を指すものではない。したがって、バルブオーバーラップ量OLも、上記ランプ部を除いた期間により定義される。
図1に示すように、吸気通路20は、各気筒2の吸気ポート6と連通する4本の独立吸気通路21と、各独立吸気通路21の上流端部(吸入空気の流れ方向上流側の端部)に共通に接続されたサージタンク22と、サージタンク22から上流側に延びる1本の吸気管23とを有している。
吸気管23の途中部には、エンジン本体1に吸入される空気の流量を調節する開閉可能なスロットル弁24が設けられており、サージタンク22には、上記吸入空気の流量を検出するエアフローセンサSN2が設けられている。
詳細な図示を省略するが、スロットル弁24は、吸気管23内の流通断面積を変化させるためのバラフライ式の弁体と、この弁体を回転駆動する電気モータとを備えた電動式のものである。このため、当実施形態では、例えば機械式のスロットル弁(車両に備わるアクセルペダルとワイヤー等で連係されたもの)を用いた場合と異なり、アクセルペダルの開度と非連動でスロットル弁24の開度を変更することが可能である。
排気通路25は、各気筒2の排気ポート7と連通する4本の独立排気通路26と、各独立排気通路26の下流端部(排気ガスの流れ方向下流側の端部)が1箇所に集合した集合部27と、集合部27から下流側に延びる1本の排気管28とを有している。
なお、図示を省略するが、排気管28には、排気ガス中の有害成分を浄化するための三元触媒等からなる触媒コンバータや、排気騒音を低減させるためのサイレンサー等が設けられる。
(2)制御系
次に、図3を用いて、エンジンの制御系について説明する。当実施形態のエンジンは、その各部がECU(エンジン制御ユニット)30によって統括的に制御される。ECU30は、周知のとおり、CPU、ROM、RAM等から構成されるマイクロプロセッサからなり、本発明にかかる制御手段に相当するものである。
ECU30には、各種センサからの情報が逐次入力される。具体的に、ECU30は、エンジンの各部に設けられた上記エンジン速度センサSN1やエアフローセンサSN2と電気的に接続されている。また、当実施形態の車両には、図外のアクセルペダルの開度(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサSN3が設けられており、ECU30は、このアクセル開度センサSN3とも電気的に接続されている。ECU30は、これらセンサSN1〜SN3からの入力信号に基づいて、エンジンの回転速度、吸入空気量、アクセル開度といった種々の情報を取得する。
ECU30は、上記各センサ(SN1〜SN3)からの入力信号に基づいて種々の演算等を実行しつつ、エンジンの各部を制御する。すなわち、ECU30は、インジェクタ11、点火プラグ12、吸気VVT18a、およびスロットル弁24と電気的に接続されており、上記演算の結果等に基づいて、これらの機器にそれぞれ駆動用の制御信号を出力する。
(3)運転状態に応じた制御
次に、図4および図5を用いて、運転状態に応じたエンジン制御の具体的内容について説明する。
図4は、エンジンの負荷および回転速度を縦軸および横軸として表したエンジンの運転領域を制御の相違によって複数の領域に分けたマップである。このマップは、エンジンの部分負荷域に設定された第1領域A1と、第1領域A1よりも負荷の高い第2領域A2と、第2領域A2よりも負荷が高い第3領域A3とを含んでいる。さらに、第1領域A1よりも負荷の低い極低負荷域には、アイドル領域A0が設定されている。
第3領域A3は、エンジンの最高負荷ラインWOTを含み、当該ラインWOTにほぼ沿った比較的狭い負荷域に設定されている。
第1領域A1および第2領域A2は、第3領域A3やアイドル領域A0に比べて幅広い負荷域に設定されている。特に、第2領域A2は、エンジン回転速度が高い高速側ほどより幅広い負荷域をカバーするように拡大しており、エンジンの許容最大回転速度の近傍では、第3領域A3に対応する負荷域を除くほとんどが第2領域A2によってカバーされている。
次に、上述したエンジンの各領域A0〜A3においてエンジンがどのように制御されるかについて、図5を用いて説明する。図5は、エンジン回転速度を一定に維持しつつエンジンの負荷のみを変化させた場合に(図4のマップに示す矢印Z参照)、エンジン各部の状態量が負荷に応じてどのように変化するかを示している。なお、図5では、図4の矢印Zに対応する回転速度において、アイドル領域A0と第1領域A1との境界となる負荷をL1、第1領域A1と第2領域A2との境界となる負荷をL2、第2領域A2と第3領域A3との境界となる負荷をL3、第3領域A3の上限の負荷(最高負荷ラインWOTに対応する負荷)をLmaxとしている。
エンジンの運転中、ECU30は、エンジン速度センサSN1、エアフローセンサSN2、およびアクセル開度センサSN3等から得られる情報に基づいて、エンジンの回転速度および負荷を逐次特定する。そして、その結果や、図5のような各種状態量の変化が得られるように予め定められた演算式もしくはマップデータ等を用いて、エンジン各部の制御目標値を決定し、それに沿って制御を行う。具体的に、ECU50は、吸気弁8の閉時期IVCおよびバルブオーバーラップ量OLが図5の1段目および2段目のグラフに示す値をとるように、吸気VVT18aを駆動して吸気弁8の開閉タイミングを制御する。また、ECU50は、スロットル弁24の開度が図5の3段目のグラフに示す値をとるようにスロットル弁24の電動モータを制御するとともに、気筒2内の実空燃比を理論空燃比で割った値である空気過剰率λが図5の最下段のグラフに示す値をとるようにインジェクタ11からの燃料の噴射量を制御する。
まず、図5の1段目および2段目のグラフを用いて、吸気弁8の閉時期IVCとバルオーバーラップ量OLがどのように制御されるかについて説明する。
吸気弁8の閉時期IVCは、最も負荷の低いアイドル領域A0において、所定の基準時期Txよりも遅角側に設定され、最も遅角されたケースではタイミングT0(最遅時期)に設定される。この最遅時期T0は、図6に破線で示すリフトカーブのように、吸気弁8の開時期IVOが排気弁9の閉時期EVCと一致するタイミング(排気上死点より遅角側の所定時期)まで遅角されたときの吸気弁8の閉時期であり、例えば下死点後(ABDC)80°程度のクランク角に設定される。これにより、吸排気弁8,9のバルブオーバーラップ量OLは、基準オーバーラップ量Vxを下回る比較的小さな値になり、最小のケースでゼロに設定される。具体的に、アイドル領域A0でのバルブオーバーラップ量OLは、無負荷を含む所定の負荷域にわたってゼロに設定され、その後、負荷が高まるにつれて徐々に増やされて、第1領域A1との境界の負荷L1では基準オーバーラップ量Vxまで増やされる。
エンジン負荷が第1領域A1に対応する負荷まで増大すると、吸気弁8の閉時期IVCは、基準時期Txよりも進角側に設定され、最も進角されたケースではタイミングT1(最進時期)に設定される。この最進時期T1は、図6に実線で示すリフトカーブのように、吸気弁8の開時期IVOが排気弁9の閉時期EVCおよび排気上死点(TDC)の双方よりも早いタイミングまで進角されたときの吸気弁8の閉時期であり、例えば下死点後(ABDC)30°程度に設定される。これにより、吸排気弁8,9のバルブオーバーラップ量OLは、基準オーバーラップ量Vxを超える充分に大きな値となり、最大のケースでV1(例えば50°程度のクランク角範囲)に設定される。具体的に、第1領域A1でのバルブオーバーラップ量OLは、第1領域A1の下限の負荷L1から負荷が高まるにつれて基準オーバーラップ量Vxよりも徐々に増やされ、負荷L1から所定量負荷が高まったところで最大オーバーラップ量V1に達し、その後所定の負荷範囲にわたってV1のまま維持される。そして、V1で一定の区間を過ぎると、負荷の増大とともにバルブオーバーラップ量OLが徐々に減らされ、第2領域A2との境界の負荷L2では基準オーバーラップ量Vxまで減らされる。
エンジン負荷が第2領域A2に対応する負荷まで増大すると、吸気弁8の閉時期IVCは、再び基準時期Txよりも遅角側に設定され、上記アイドル領域A0のときと同様に、最大で最遅時期T0まで遅角される。また、これに伴って、バルブオーバーラップ量OLは、基準オーバーラップ量Vxよりも小さい値まで減らされ、上記アイドル領域A0のときと同様、最小でゼロに設定される。具体的に、第2領域A2でのバルブオーバーラップ量OLは、第2領域A2の下限の負荷L2から負荷が高まるにつれて基準オーバーラップ量Vxよりも徐々に減らされ、負荷L2から所定量負荷が高まったところでゼロになり、その後所定の負荷域にわたってゼロのまま維持される。そして、ゼロで一定の区間を過ぎると、負荷の増大とともにバルブオーバーラップ量OLが徐々に増やされ、第3領域A3との境界の負荷L3では基準オーバーラップ量Vxまで増やされる。
エンジン負荷が第3領域A3に対応する負荷まで増大すると、吸気弁8の閉時期IVCは、再び基準時期Txよりも進角側に設定され、最も進角されたケースでタイミングT2に設定される。このタイミングT2は、基準時期Txよりも進角側でかつ最進時期T1よりも遅角側のタイミングであり、例えば下死点後(ABDC)50°程度に設定される。これにより、吸排気弁8,9のバルブオーバーラップ量OLは、基準オーバーラップ量Vxよりも大きい値になるが、その最大値V2は、上述した最大オーバーラップ量V1(第1領域A1での最大値)よりも小さい値(例えば30°程度のクランク角範囲)に設定される。具体的に、第3領域A3でのバルブオーバーラップ量OLは、第3領域A3の下限の負荷L3から負荷が高まるにつれて基準オーバーラップ量Vxよりも徐々に増やされ、負荷L3から所定量負荷が高まったところで最大値V2に達し、その後は、最高負荷Lmaxに達するまで同一の値V2に維持される。
次に、図5の3段目および4段目のグラフを用いて、スロットル弁24の開度と気筒2内の空燃比がどのように制御されるかについて説明する。
スロットル弁24の開度(スロットル開度)は、基本的に、エンジンの負荷に比例して一次関数的に定まる基本特性値Yに沿って設定される。ただし、基本特性値Yと一致するようにスロットル開度が制御されるのは、アイドル領域A0だけであり、その他の領域A1,A2,A3では、基本特性値Yに対し若干の補正が加えられる。
具体的に、スロットル開度は、第1領域A1および第3領域A3で基本特性値Yに対し増加方向に補正され、両者の間の第2領域A2では基本特性値Yに対し減少方向に補正される。
気筒2内の空燃比は、アイドル領域A0、第1領域A1、および第2領域A2において、いずれも理論空燃比(空気過剰率λ=1)に設定され、最も負荷の高い第3領域A3でのみ、理論空燃比よりもリッチな値、例えばλ=0.8〜0.9相当の値に設定される。
なお、図5の各種状態量の変化は、エンジンの回転速度を比較的低めの値に維持したまま負荷のみを変化させたとき(図4の矢印Z参照)のものであるが、他の回転速度では、特に吸気弁8の閉時期IVCおよびバルブオーバーラップ量OLの絶対値は異なるものとなり得る。ただし、各領域A0,A1,A2,A3の間で値を比較したときの相対的な関係(吸気閉弁時期IVCの早遅およびオーバーラップ量OLの大小の関係)は、図5と概ね同じものになる。
(4)作用等
以上説明したように、当実施形態のエンジンは、吸気ポート6を通じた気筒2内への空気の導入を制御する吸気弁8と、気筒2内で生成された排気ガスの排気ポート7への排出を制御する排気弁9と、吸気弁8の開閉タイミングを変更可能な吸気VVT18a(吸気可変機構)と、吸気VVT18a等のエンジンの各部を制御するECU30(制御手段)とを備える。ECU30は、エンジンの部分負荷域に設定された第1領域A1と、第1領域A1よりも負荷の高い第2領域A2と、第2領域A2よりも負荷の高い第3領域A3とにおいて、吸気弁8および排気弁9の双方が開く期間であるバルブオーバーラップ量OLが順次変化するように吸気VVT18aを制御する。具体的に、エンジンの回転速度が同一という条件で比較したとき、第1領域A1および第3領域A3でのバルブオーバーラップ量OLは、第2領域A2のときよりも大きく設定される。このような構成によれば、異常燃焼を適正に防止しつつ燃費を向上させることができるという利点がある。
すなわち、上記実施形態では、エンジンの部分負荷域に設定された第1領域A1においてバルブオーバーラップ量OLが拡大されるので、吸気弁8および排気弁9の双方が開いている間にピストン5が下降することにより、排気ポート7内の排気ガスが気筒2内に導入(逆流)されて、気筒2内に残留する排気ガスの量が増大する。これにより、吸気行程中の気筒2内の圧力が増大するので、ポンピングロスを低減させることができ、エンジンの燃費性能を向上させることができる。
また、負荷の低い第1領域A1では、気筒2内の温度が上がりにくく、HCの発生量が増大する傾向にあるが、上記のように排気ガスを残留させることで気筒2内の温度を上昇させることができる上、排気ガスを気筒2内で再燃焼させることができるので、HCの発生量を抑制することができる。
一方、上記第1領域A1よりも負荷の高い第2領域A2では、バルブオーバーラップ量OLが相対的に縮小されるので、気筒2内に残留する排気ガスの量が減少する。これにより、負荷が高く熱発生量の多い第2領域A2において、気筒2内の温度上昇が抑制されるので、ノッキング(火炎伝播の途中で未燃焼のエンドガスが自着火する現象)等の異常燃焼が発生するのを適正に防止することができる。
上記第2領域A2よりも負荷の高い第3領域A3では、さらに異常燃焼が起き易くなるので、やはりバルブオーバーラップ量OLは小さい方がよいということもできる。しかしながら、最も負荷の高い第3領域A3では、気筒2内に吸入される空気量が増大し、吸気ポート6の圧力が上昇するので、この状態で吸気弁8および排気弁9の双方が開かれていれば、吸気ポート6から排気ポート7へと吸入空気が吹き抜ける吹き抜け流が生じ、むしろ排気ガスの残留量が減少する。そこで、上記実施形態では、最も負荷の高い第3領域A3において、再びバルブオーバーラップ量OLを拡大するようにしている。これにより、吸入空気の吹き抜け流により排気ガスの残留量を減らす掃気効果が得られて、やはりノッキング等の異常燃焼を防止することができる。
しかも、上記実施形態によれば、バルブオーバーラップ量OLの調整は吸気弁8の開閉時期の変更によってなされるので、排気弁9の開閉時期を固定化することができ、排気弁9に対し上記吸気VVT18aのような可変機構を設ける必要がない。このため、より簡素で低コストな構造でありながら、異常燃焼が起きにくくしかも燃費性能に優れたエンジンを実現することができる。
特に、上記実施形態では、各気筒2の幾何学的圧縮比が12以上とされており、ガソリンエンジンとしては高めの圧縮比に設定されているため、本来的に異常燃焼が起き易い。それでも、上記のようにバルブオーバーラップ量OLが適正に制御されて排気ガスの残留量が減らされるので、異常燃焼を適正に防止することができ、熱効率に優れた高圧縮比エンジンをより低いコストで生産できるようになる。
また、上記実施形態では、エンジン回転速度が同一の条件下において、第1領域A1でのバルブオーバーラップ量OLの最大値V1が、第3領域A3でのバルブオーバーラップ量OLの最大値V2よりも大きく設定される。このように、吸入空気の吹き抜け流を利用して排気ガスの掃気を図る第3領域A3でのバルブオーバーラップ量OLを、排気ガスを積極的に残留させることでポンピングロスの低減を図る第1領域A1でのバルブオーバーラップ量OLよりも小さく設定した場合には、第3領域A3でのバルブオーバーラップ量OLが過大になることで起こり得る残留ガスの増大を防止しつつ、吸入空気の吹き抜け流を利用して確実に排気ガスの掃気を図ることができ、第3領域A3のような高負荷域での異常燃焼を確実に防止することができる。
また、上記実施形態では、第1領域A1よりも負荷の低い無負荷近傍のアイドル領域A0で、バルブオーバーラップ量OLが充分に小さい値に設定される(より詳しくは、第2領域A2のときと同じく、最小のケースでゼロに設定される)。このように、燃料の噴射量が少ないアイドル領域A0においてバルブオーバーラップ量OLを縮小するようにした場合には、気筒2内に残留する排気ガスが確実に減らされ、それによって燃焼の不安定化が抑制されるので、少ない燃料であってもこれを安定して燃焼させることができ、特にアイドリング状態でのエンジン回転速度を安定化させることができる。
また、上記実施形態では、アイドル領域A0および第1、第2領域A1,A2での気筒2内の空燃比が理論空燃比(λ=1)に設定される一方で、最も負荷の高い第3領域A3での空燃比は理論空燃比よりもリッチな値(λ<1)に設定される。このように、最も負荷の高い第3領域A3で空燃比をリッチ化した場合には、多量の燃料が気化することに伴う気化潜熱により気筒2内の温度低下が図られるので、上記のように吸入空気の吹き抜け流を利用した排気ガスの掃気が図られることと相俟って、ノッキング等の異常燃焼をより効果的に防止することができる。これにより、異常燃焼回避のために点火タイミング(点火プラグ12が火花放電を行うタイミング)を大幅にリタード(遅角)させる必要がなくなるので、極端な燃費の悪化を招くことなく、しかも負荷に見合った充分なトルクを得ることができる。
また、上記実施形態では、第1領域A1でのスロットル弁24の開度が、エンジン負荷に比例して定まる基本特性値Yよりも大きく設定される一方、第2領域A2でのスロットル弁24の開度が上記基本特性値Yよりも小さく設定される。このように、バルブオーバーラップ量OLが拡大される(つまり排気ガスの残留量が増やされる)第1領域A1でスロットル弁24の開度を大きめに設定した場合には、残留ガスの増大に伴って気筒2内への吸入空気量が不足するといった事態が回避される。一方、バルブオーバーラップ量OLが縮小される(つまり排気ガスの残留量が減らされる)第2領域A2では、逆にスロットル弁24の開度が小さめに設定されるので、気筒2内の吸入空気量が必要以上に増大するのを防止することができる。いずれにせよ、排気ガスの残留量が異なる第1領域A1および第2領域A2において、それぞれ適正な量の吸入空気を確保することができ、適正な空燃比(当実施形態では理論空燃比)下での燃焼を実現することができる。
また、上記実施形態において、第2領域A2は、エンジンの回転速度が高いほど低負荷側まで拡大するように設定されている。このように、第2領域A2の負荷方向の広さが高速側ほど拡大されるということは、第2領域A2よりも負荷の低い第1領域A1の負荷方向の広さが、排気ガスの圧力が高くなり易いエンジンの高速側ほど狭くなることを意味する。これにより、特に第1領域A1内の高速側において、気筒2内に過剰な量の排気ガスが残留することが回避されるので、エンジン回転速度にかかわらず適正な量の残留ガスを確保して適正な燃焼を行わせることができる。
なお、上記実施形態では、エンジンの回転速度が同一の条件下で、第2領域A2、第3領域A3、第1領域A1の順にバルブオーバーラップ量OLが大きくなるように吸気VVT18aを制御するようにしたが、例えばエンジンの回転速度がかなり高いときには、吸入空気の流速が速いので、吸気弁8の閉時期IVCを遅らせた方が吸気慣性を利用した吸気充填量の増大を図ることができる。このため、特にエンジンの高速かつ高負荷域(第3領域A3の高速側)では、吸気弁8の閉時期IVCを遅らせて吸気充填量を増大させるべく、バルブオーバーラップ量OLを第2領域A2のときとほとんど同じ小さい値に設定してもよい。この場合は、第2領域A2、第3領域A3、第1領域A1の順にバルブオーバーラップ量OLが大きいという上記のような順序が成立するのは、少なくともエンジンの低中速域だけとなり、高速域での順序は異なるものになり得る。
また、上記実施形態では、吸気VVT18aとして、吸気弁8の開弁期間を一定としたまま吸気弁8の開時期および閉時期の双方を連動して変化させる位相式の可変機構を設けたが、吸気VVT18aは、少なくとも吸気弁8の開時期IVOを変更可能なものであればよく、例えば吸気弁8の閉時期IVCを固定化しつつ吸気弁8の開時期IVOのみを変化させるものであってもよい。この場合、吸気弁8の開時期IVOの変更に伴って、吸気弁8の開弁期間およびリフト量も変更されることになる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
2 気筒
6 吸気ポート
7 排気ポート
8 吸気弁
9 排気弁
18a 吸気VVT(吸気可変機構)
20 吸気通路
24 スロットル弁
30 ECU(制御手段)
A1 第1領域
A2 第2領域
A3 第3領域
OL バルブオーバーラップ量
Y (スロットル開度の)基本特性値

Claims (6)

  1. 吸気ポートを通じた気筒内への空気の導入を制御する吸気弁と、気筒内で生成された排気ガスの排気ポートへの排出を制御する排気弁と、少なくとも吸気弁の開時期を変更可能な吸気可変機構と、吸気可変機構を制御する制御手段とを備えた火花点火式エンジンであって、
    上記制御手段は、エンジンの部分負荷域に設定された第1領域と、第1領域よりも負荷の高い第2領域と、第2領域よりも負荷の高い第3領域とにおいて、上記吸気弁および排気弁の双方が開く期間であるバルブオーバーラップ量が順次変化するように上記吸気可変機構を制御し、
    エンジンの回転速度が同一という条件で比較したとき、上記第1領域および第3領域でのバルブオーバーラップ量が上記第2領域のときよりも大きく設定されるとともに、上記第1領域でのバルブオーバーラップ量の最大値が上記第3領域でのバルブオーバーラップ量の最大値よりも大きく設定される、ことを特徴とする火花点火式エンジン。
  2. 請求項1記載の火花点火式エンジンにおいて、
    気筒内の空燃比が、上記第1、第2領域では理論空燃比に設定され、上記第3領域では理論空燃比よりもリッチな値に設定される、ことを特徴とする火花点火式エンジン。
  3. 請求項1または2記載の火花点火式エンジンにおいて、
    外部から取り入れた空気を気筒に導入するための吸気通路と、吸気通路に開閉可能に設けられたスロットル弁とをさらに備え、
    上記制御手段は、上記第1領域での運転時、上記スロットル弁の開度を、エンジンの負荷に比例して定まる基本特性値よりも大きく設定する、ことを特徴とする火花点火式エンジン。
  4. 請求項3記載の火花点火式エンジンにおいて、
    上記制御手段は、上記第2領域での運転時、上記スロットル弁の開度を上記基本特性値よりも小さく設定する、ことを特徴とする火花点火式エンジン。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の火花点火式エンジンにおいて、
    上記第2領域は、エンジンの回転速度が高いほど低負荷側まで拡大するように設定されている、ことを特徴とする火花点火式エンジン。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の火花点火式エンジンにおいて、
    上記吸気可変機構は、吸気弁の開弁期間を一定としたまま吸気弁の開時期および閉時期の双方を連動して変化させる位相式の可変機構である、ことを火花点火式エンジン。
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