JP5978757B2 - 車体前部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の車体前部構造に関する。
自動車の車体前部構造の中には、例えば、特許文献1に示されているように、左右のサ
イドメンバの前端部に跨って配設したクロスメンバの前端部中央に斜め前方から衝突荷重
が入力した際に、該クロスメンバの変形によりその端部に設けた受け部が回転挙動を伴っ
て前輪の前方に張り出して該前輪に干渉するようにしたものが知られている。
特開2003−127895号公報
特許文献1の開示技術では、衝突入力を受け部を経由して前輪とそのサスペンションア
ームに荷重負担させることで高い車体反力を得ようとするものである。
しかし、サイドメンバの前端部に斜め側方から入力する衝突荷重によるサイドメンバ前
端部の内倒れ防止対策はなされていない。
そこで、本発明はサイドメンバの前端部に斜め側方から衝突荷重が入力した場合でも、
サイドメンバ前端部の内倒れを抑制して、衝突エネルギー吸収機能を維持できる車体前部
構造を提供するものである。
本発明の車体前部構造は、車体前部の車幅方向両側に配設されて車体前後方向に延在する左右一対のサイドメンバと、このサイドメンバの長さ方向中間部を結合したストラットハウジングと、サイドメンバの前端部に入力する衝突荷重を、左右のサイドメンバ間に搭載したパワーユニットに伝達可能な荷重伝達部材と、を備えたことを主要な特徴としている。
荷重伝達部材は、少なくともサイドメンバの前端部とストラットハウジングに結合した部分との間に支持部を持って配設され、衝突荷重によるサイドメンバの軸方向の圧潰変形に対して、支持部で略水平方向に回動可能である。
本発明によれば、サイドメンバの前端部に入力した衝突荷重を荷重伝達部材によりパワ
ーユニットに伝達可能としている。
このため、サイドメンバの前端部に斜め側方から衝突荷重が入力した場合には、その衝
突荷重をパワーユニット側へ分散させて荷重負担を軽減させる。
これにより、サイドメンバが剛体構造のストラットハウジングとの結合部分を起点に、
車体中央側へ折れ曲がる内倒れが抑制され、サイドメンバの反力が急激に減少するのを回
避して衝突エネルギー吸収機能を維持することができる。
一方、サイドメンバに軸方向に衝突荷重が入力した場合、サイドメンバがその前端から
ストラットハウジングとの結合部分との間で軸方向に圧潰変形することで衝突エネルギー
を吸収する。
このとき、サイドメンバに入力した衝突荷重を荷重伝達部材によりパワーユニット側に
分散させて、サイドメンバの荷重負担を軽減させる。
この結果、サイドメンバの変形量、即ち、車体前部の変形量を低減して車体の損傷度合いを小さく抑えることができる。
荷重伝達部材は、衝突荷重によるサイドメンバの軸方向の圧潰変形に対して、支持部で略水平方向に回動する。このため、サイドメンバの軸方向の圧潰変形を阻害することがなく、衝突エネルギー吸収効果を向上できる。
本発明に係る車体前部構造の第1実施形態を示す平面説明図。 荷重伝達部材としてのリンクとサイドメンバとの連結部分を分解して示す斜視説明図。 第1実施形態の斜め衝突時における変形状態を示す平面説明図。 第1実施形態の前面衝突時における変形状態を示す平面説明図。 リンクのエネルギー吸収部の外観形状と断面形状とを(A),(B)にて示す説明図。 リンクのエネルギー吸収部の異なる例の外観形状と断面形状とを(A),(B)にて示す説明図。 本発明の第2実施形態を示す平面説明図。 荷重伝達部材としてのパイプ材とサイドメンバとの連結部分を分解して示す斜視説明図。 第2実施形態の斜め衝突時における変形状態を示す平面説明図。 第2実施形態の前面衝突時における変形状態を示す平面説明図。 本発明の第3実施形態を示す平面説明図。 第3実施形態における荷重伝達部材とサイドメンバとの連結部分を、分解斜視図(A)と、荷重伝達部材の連結側部の斜視図(B)にて示す説明図。 第3実施形態の前面衝突時における変形状態を示す平面説明図。 第3実施形態における荷重伝達部材のエネルギー吸収部の外観形状と断面形状とを(A),(B)にて示す説明図。 本発明の第4実施形態を示す平面説明図。 第4実施形態における荷重伝達部材とサイドメンバとの連結部分を分解して示す斜視図。 第4実施形態の斜め衝突時における変形状態を示す平面説明図。 第4実施形態の前面衝突時における変形状態を示す平面説明図。 第4実施形態における荷重伝達部材の易変形部の断面形状を、変形前(A)と、変形後(B)にて示す説明図。
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
図1は本発明に係る車体前部構造の第1実施形態を示し、本図では便宜的に車体前部の
左側半部を示している。
車体前部の車幅方向両側には、閉断面に形成した左右一対のサイドメンバ1を車体前後
方向に延在配置してある。
左右のサイドメンバ1の前端部には、同じく閉断面に形成されて車幅方向に延在するク
ロスメンバ2を接合連結してある。
各サイドメンバ1の後端部は、エンジンルームE・Rの後側を隔成するダッシュパネル
3の下面側に廻り込んで接合して、フロア後方に延出している。
エンジンルームE・Rの側部を隔成するフードリッジメンバ4は、フードリッジパネル
4a,フードリッジレインフォース4b等で構成してある。
このフードリッジメンバ4には、前輪を受容するフロントホイールハウス5と、フロン
トサスペンションのスプリングおよびショックアブソーバを支持するストラットハウジン
グ6を接合配置してある。
ストラットハウジング6の下側周縁部は、フロントホイールハウス5の部分的に切り欠
いた切り欠き部分に接合固定している。
フロントホイールハウス5およびストラットハウジング6は、サイドメンバ1と共に車
体側部の強度骨格を構成している。中でも、ストラットハウジング6は、上側部をフード
リジレインフォース4bに結合し、下側部をサイドメンバ1の長さ方向中間部に結合して
、路面入力をこれらフードリッジレインフォース4bおよびサイドメンバ1に分散負担さ
せる剛体構造としている。
エンジンルームE・Rには、左右のサイドメンバ1に跨って車両駆動源のパワーユニッ
ト7を搭載している。
本実施形態ではパワーユニット7はエンジン本体8とトランスミッション9とを備え、
左右のサイドメンバ1,1に跨ってエンジンマウントを介して結合して横向きに搭載配置
してある。
このような車体前部構造にあって、前述のサイドメンバ1は、その主な機能の1つとし
て、車両の前面衝突時に軸方向に圧潰変形して衝突エネルギーを吸収することが挙げられ
る。
この際、フロントサスペンションを支持するストラットハウジング6は剛体構造のため
、潰れ変形あるいは倒れ変形することは少ない。
従って、サイドメンバ1は衝突荷重に対して、前端からストラットハウジング6との結
合部分に至る長さ範囲で軸方向に圧潰変形して衝突エネルギーを吸収する。
サイドメンバ1は、パワーユニット7と前輪とのレイアウト上の都合により車体前後方
向に延びる細い柱状をしている。従って、上述のようにサイドメンバ1に軸方向に作用す
る衝突入力に対しては軸方向に圧潰変形するが、斜め側方から作用する衝突入力に対して
はストラットハウジング6との結合部分を起点に車体中央側に、即ち、エンジンルームE
・R側に折れ曲がる傾向にある。
そこで、本実施形態の車体前部構造にあっては、サイドメンバ1の前端部に入力する衝
突荷重を、左右のサイドメンバ1,1間に搭載したパワーユニット7に伝達可能な荷重伝
達部材10を備えている。
この伝達部材10は、少なくともサイドメンバ1の前端部とストラットハウジング6に
結合した部分との間に支持部Pを持ち、平面視して後斜方向に向けて傾斜して配設して
ある。
具体的には、図1に示す第1実施形態ではこの伝達部材10として、サイドメンバ1お
よびパワーユニット7に対して、それぞれ水平方向に回動可能な支持部P,Pを持つ
リンク11で構成している。
リンク11は図2に示すように、両端部に円筒状の軸受部12を一体に備えていて、サ
イドメンバ1のエンジンルームE・R側の側面、およびこれに対向したパワーユニット7
の前部側面にそれぞれ固設した上,下一対のブラケット13,13間にこの軸受部12を
回動可能にピン連結している。
サイドメンバ1およびパワーユニット7に対するリンク11の連結部分には防振手段1
5を介装して、パワーユニット7の振動が車体側に伝わりにくいようにしている。
図2に示す例では、防振手段15として円筒状のゴムブッシュ14を用いており、該ゴ
ムブッシュ14を軸受部12に圧入して、該ゴムブッシュ14を介して軸受部12とブラ
ケット13とを、ピンとしてのボルト16とナット17により締結して、水平方向に回動
可能に連結している。
次に、以上の構成からなる第1実施形態の車体前部構造の車両衝突時における作用を図
3,図4を参照して説明する。
図3は、車両の斜め前突時に、サイドメンバ1の前端部に斜め側方から衝突荷重Fが入
力した場合を示している。
サイドメンバ1側の支持部Pと、パワーユニット7側の支持部Pとに亘って、リン
ク11を平面視して後斜方向に傾斜して連結配置しているため、斜め衝突時の荷重入力に
よってサイドメンバ1は、支持部P付近で内側に折れ曲がれる。
このとき、リンク11を介してパワーユニット7に伝達された入力荷重faを、図3の
矢印で示すようにパワーユニット7を経由して衝突した側と反対側のサイドメンバ1,ス
トラットハウジング6,フロントホイールハウス5およびフードリッジメンバ4に分散さ
せ、衝突側のサイドメンバ1の荷重負担を軽減させる。
これにより、支持点P付近を起点とするサイドメンバ1の前端部分の折れ曲がりをあ
る程度に規制すると共に、該サイドメンバ1のストラットハウジング6との結合部分を起
点とする車体中央側へ折れ曲がる内倒れを抑制する。
この結果、サイドメンバ1の反力が急激に減少するのを回避して、衝突エネルギー吸収
機能を維持することができる。
また、上述のように衝突側のサイドメンバ1に作用する荷重負担を軽減させるので、車
体前部の変形量を小さく抑えることができる。
更に、リンク11が斜め衝突時における荷重入力方向と同方向の傾斜配置となることか
ら、リンク11を介してパワーユニット7側への荷重伝達を良好に行わせて、荷重の分散
,軽減効果を高めることができる。
図4は、サイドメンバ1の前端部に正面から衝突荷重Fが入力した場合を示している。
このような車両の前面衝突時には、衝突荷重Fがサイドメンバ1の軸線方向に入力する
ため、サイドメンバ1がその前端からストラットハウジング6との結合部分との間で軸方
向に圧潰変形することで衝突エネルギーを吸収する。
このとき、サイドメンバ1の軸線方向に入力する衝突荷重Fを、リンク11を介してパ
ワーユニット7側へ分散させて、該サイドメンバ1の荷重負担を軽減させるので、サイド
メンバ1の軸圧潰変形量を小さく抑える。
即ち、このような車両前面衝突時の場合も、車体前部の変形量を低減して車体の損傷度
合いを小さく抑えることができる。
また、荷重伝達部材として前述のように、サイドメンバ1側とパワーユニット7側とに
水平方向に回動可能な支持部P,Pを持つリンク11を用いているので、サイドメン
バ1の軸方向の圧潰変形時に、リンク11が支持部P,Pを支点に水平方向に回動す
る。
この結果、サイドメンバ1の軸方向の圧潰変形による衝突エネルギー吸収作用を阻害す
ることがない。
更に、支持部P,Pにおけるリンク11の連結部分には、防振手段15としてのゴ
ムブッシュ14を介装してあるため、パワーユニット7の振動がリンク11を介して車体
側に伝わるのを抑制することができる。
図5,図6は、リンク11の変形例を示すもので、何れもリンク11は円形のパイプ材
で構成して、その軸方向に作用する所定値以上の荷重に対して変形するエネルギー吸収部
18を備えている。
図5に示すリンク11は、複数の環状ビード18aを長さ方向に適宜の間隔をおいて形
成してエネルギー吸収部18を構成している。
図6に示すリンク11は、複数の小孔18bを周方向に適宜の間隔をおいて列設してエ
ネルギー吸収部18を構成している。
これらのリンク11は、何れも軸方向に所定値以上に荷重が入力すると、環状ビード1
8aまたは小孔18bを形成した部分が潰れ変形あるいは軸折れして衝突エネルギーを吸
収する。
従って、エネルギー吸収部18によるエネルギー吸収作用によって、サイドメンバ1か
らパワーユニット7へ入力する衝突荷重の量や入力時間を一定値に抑えることができる。
これにより、車両の仕様に応じてサイドメンバ1からパワーユニット7側への荷重の分
散調整を任意に行うことができる。
図7〜図10は、本発明の第2実施形態を示すものである。
本実施形態にあっては、荷重伝達部材10として、円形のパイプ材21を用いている。
パイプ材21は一端にブラケット22を固設してあり、該ブラケット22をサイドメンバ
1のエンジンルームE・R側の側面にボルト23により締結して、固定した支持部P
している。
パイプ材21は、平面視して後斜方向に傾斜して配設してある点は第1実施形態と同様
である。
ここで、パイプ材21の他端はパワーユニット7に対して所要の間隔をおいて離間配置
してある。一方、パワーユニット7のパイプ材21に対向する部分には、パイプ材21の
軸線と直交する平坦な受け面24を形成してある。
パイプ材21と受け面24との離間幅、および受け面24の形成幅は、車両の前面衝突
時にサイドメンバ1が軸方向に圧潰変形する過程で、パイプ材21と受け面24とが接触
し得るように任意に設定される。
この第2実施形態の構成によれば、パイプ材21をパワーユニット7と離間配置してあ
るため、常態にあってはパワーユニット7の振動がパイプ材21を介してサイドメンバ1
側に、即ち、車体側に伝わることはない。
車両の斜め前突時に図9に示すようにサイドメンバ1の前端部に斜め前方から衝突荷重
Fが入力した場合、サイドメンバ1はこの斜め衝突時の荷重入力によって、ストラットハ
ウジング6との結合部付近で内側に折れ曲がる。
このとき、パイプ材21の他端がパワーユニット7の受け面24に当接して、サイドメ
ンバ1のストラットハウジング6との結合部分を起点とする車体中央側へ折れ曲がる内倒
れを抑制する。
また、パイプ材21を経由してパワーユニット7に入力荷重faを分散させると共に、
該パワーユニット7から衝突した側と反対側のサイドメンバ1,ストラットハウジング6
,フロントホイールハウス5およびフードリッジメンバ4に分散させ、衝突側のサイドメ
ンバ1の荷重負担を軽減させる。
この結果、第1実施形態と同様にサイドメンバ1の反力が急激に減少するのを回避して
、衝突エネルギー吸収機能を維持することができると共に、衝突側のサイドメンバ1に作
用する荷重負担を軽減させるので、車体前部の変形量を小さく抑えることができる。
また、パイプ材21が斜め衝突時における荷重入力方向と同方向の傾斜配置となること
から、パイプ材21を介してパワーユニット7側への荷重伝達を良好に行わせて、荷重の
分散,軽減効果を高めることができる。
ここで、パイプ材21に図5,図6に示したものと同様にエネルギー吸収部18を設定
すれば、そのエネルギー吸収作用によりサイドメンバ1からパワーユニット7へ入力する
衝突荷重の量や入力時間を一定値に抑えることができて、パワーユニット7側への荷重の
分散調整を任意に行うことができる。
一方、車両の前面衝突時に図10に示すようにサイドメンバ1の前端部に正面から衝突
荷重Fが入力した場合、サイドメンバ1がその前端からストラットハウジング6との結合
部分との間で軸方向に圧潰変形して衝突エネルギーを吸収する。
このとき、パイプ材21のブラケット22を結合した部分ではサイドメンバ1の軸圧潰
は生じないが、その前,後の領域で軸圧潰が生じることで十分なエネルギー吸収を行わせ
ることができる。
また、このサイドメンバ1が軸方向に圧潰変形する過程でパイプ材21の他端がパワー
ユニット7の受け面24に当接することで、衝突荷重Fをパイプ材21を介してパワーユ
ニット7側へ分散させ、サイドメンバ1の荷重負担を軽減してその軸圧潰変形量を小さく
抑える。
即ち、この第2実施形態にあっても、このような車両前面衝突時にも、車体前部の変形
量を低減して車体の損傷度合いを小さく抑えることができる。
パイプ材21は、本例では円形のものを示しているが、角形のパイプ材であってもよい
ことは勿論である。
図11〜図13は、本発明の第3実施形態を示すものである。
本実施形態にあっては、荷重伝達部材10として、前記第2実施形態における円形のパ
イプ材21に替えて、矩形閉断面の筒状体31を用いている。
筒状体31は、その一端にブラケット32を備え、該ブラケット32をサイドメンバ1
のエンジンルームE・R側の側面にボルト33により締結して支持点Pとしてある。
また、筒状体31は、平面視して後斜方向に傾斜して配設してあり、その他端をパワー
ユニット7に対して所要の間隔をおいて離間配置してある一方、パワーユニット7の筒状
体31に対向する部分には、筒状体31の軸線と直交する平坦な受け面34を形成してあ
る。
これら筒状体31とサイドメンバ1およびパワーユニット7との関連構成は前記第2実
施形態と同様である。
ここで、本実施形態にあっては、筒状体31のブラケット32を、該筒状体31の端部
開口の前,後縁に一体的に曲折して形成し、その曲折縁で相互に屈曲可能としている。
また、筒状体31の上,下壁は、それらの中央で互いにV字溝状に曲折成形して、車体
前後方向の圧潰変形を促す蛇腹構造としている。
これにより、筒状体31の支持部Pを、該筒状体31の車体前後方向の圧潰変形によ
って略水平方向に回動可能としている。
従って、この第3実施形態の構造によれば、前記第2実施形態とほぼ同様の作用効果が
得られる。特に、車両の前面衝突時にサイドメンバ1が図13に示すように軸方向に圧潰
変形した際に、筒状体31の他端がパワーユニット7の受け面34に当接すると、支持点
に曲げ荷重が作用して筒状体31の上,下壁が車体前後方向に圧潰変形すると共に、
ブラケット32,33が接近するようにその曲折基部で屈曲し、支持点Pを中心に水平
方向に回動する。
これにより、サイドメンバ1の軸方向の圧潰変形を阻害することがなく、衝突エネルギ
ー吸収効果を向上できる。
筒状体31の前,後壁に、図14に示すように例えば複数の縦ビード18cを設けてエ
ネルギー吸収部18を構成すれば、斜め衝突時に筒状体31に軸方向に作用する衝突荷重
で該エネルギー吸収部18が軸方向に圧潰変形してエネルギー吸収させることができる。
従って、この場合もエネルギー吸収部18によるエネルギー吸収作用によって、サイド
メンバ1からパワーユニット7へ入力する衝突荷重の量や入力時間を一定値に抑えること
ができて、パワーユニット7側への荷重の分散調整を任意に行うことができる。
図15〜図19は、本発明の第4実施形態を示すものである。
本実施形態にあっては、荷重伝達部材10として、矩形閉断面の筒状体41を用いた点
は前記第3実施形態と同様である。
この筒状体41は、サイドメンバ1側の端部をパワーユニット7側の端部よりも車体前
後方向に拡幅して平面略三角形に形成してある。
サイドメンバ1側の端部には、筒状体41の開口の前,後縁にブラケット42を一体的
に曲折して形成し、その曲折縁で相互に屈曲可能としている。このブラケット42をサイ
ドメンバ1のエンジンルームE・R側の側面にボルト43により締結して支持点Pとし
てある。
また、筒状体41は、平面視して後斜方向に傾斜して配設してあり、その他端をパワー
ユニット7に対して所要の間隔をおいて離間配置してある一方、パワーユニット7の筒状
体41に対向する部分には、筒状体41の軸線と直交する平坦な受け面44を形成してあ
る。
これら筒状体41とサイドメンバ1およびパワーユニット7との関連構成は前記第3実
施形態と同様である。
ここで、筒状体41は、そのブラケット42の曲折縁で車体前後方向に屈曲可能として
あることに加えて、上,下壁に車体前後方向の圧潰変形を促す易変形部45を形成し、該
易変形部45の圧潰変形と、ブラケット42の屈曲変形とによって、支持部Pを水平方
向に回動可能としている。
易変形部45は、筒状体41の上,下壁の各中央部分に、それらの外形形状と相似の中
央開口45aと、その周囲の環状段差部45bと、を設けて構成してある。
従って、この易変形部45は、中央開口45aと環状段差部45bとが圧潰を誘起する
ことから、車体前後方向の圧潰変形を促すことはもとより、筒状体41の軸方向の圧潰変
形を促すことができる。
この第4実施形態の構造によれば、前記第3実施形態とほぼ同様の作用効果が得られる
第3実施形態の構造では、特に車両の斜め前突時に、荷重入力方向と筒状体31の軸線
とがずれていると、筒状体31がパワーユニット7の受け面44に当接した際に、支持部
に水平方向の回動モーメントが発生する傾向となる。
一方、本実施形態の構造では、筒状体31のサイドメンバ1側の端部を他端よりも拡幅
した平面略三角形状としてあるため、図17に示すように斜め前突時の衝突荷重Fの入力
線が筒状体41の軸線とずれていた場合でも、筒状体41の支持部Pに上述の回動モー
メントが発生するのを抑制できる。
この結果、サイドメンバ1からパワーユニット7への荷重伝達性を高めることができる
一方、車両の前面衝突時にサイドメンバ1が図18に示すように軸方向に圧潰変形した
際に、筒状体41の他端がパワーユニット7の受け面44に当接すると、支持点Pに曲
げ荷重が作用する。
これにより、筒状体41がその上,下壁の易変形部45を中心にして図19の(A)に
示す状態から(B)に示す状態に車体前後方向に圧潰変形すると共に、ブラケット42,
42が接近するようにその曲折基部で屈曲し、支持点Pを中心に水平方向に回動する。
この結果、サイドメンバ1の軸方向の圧潰変形を阻害することがなく、衝突エネルギー
吸収効果を向上することができる。
本実施形態では、易変形部45を中央開口45aと環状段差部45bとで構成して、筒
状体45の軸方向に作用する荷重に対しても軸方向の圧潰変形を促してエネルギー吸収で
きるようにしてある。このため、前記斜め前突時にエネルギー吸収作用でサイドメンバ1
からパワーユニット7へ入力する衝突荷重の量や入力時間を一定値に抑えることができて
、パワーユニット7側への荷重の分散調整を任意に行うことができる。
1…サイドメンバ
2…クロスメンバ
3…ダッシュパネル
4…フードリッジメンバ
5…フロントホイールハウス
6…ストラットハウジング
7…パワーユニット
10…荷重伝達部材
11…リンク(荷重伝達部材)
15…防振手段
18…エネルギー吸収部
21…パイプ材(荷重伝達部材)
31…矩形閉断面の筒状体(荷重伝達部材)
41…矩形閉断面の筒状体(荷重伝達部材)
45…易変形部
E・R…エンジンルーム
…サイドメンバ側の支持部
F…衝突荷重
fa…分散荷重

Claims (11)

  1. 車体前部の車幅方向側に配設されて車体前後方向に延在する左右一対のサイドメンバと、
    前記サイドメンバの長さ方向中間部を結合したストラットハウジングと、
    前記サイドメンバの前端部に入力する衝突荷重を、左右のサイドメンバ間に搭載したパワーユニットに伝達可能な荷重伝達部材と、
    を備え
    前記荷重伝達部材は、少なくとも前記サイドメンバの前端部と前記ストラットハウジングに結合した部分との間に支持部を持って配設され、
    前記荷重伝達部材は、前記衝突荷重による前記サイドメンバの軸方向の圧潰変形に対して、前記支持部で略水平方向に回動可能であることを特徴とする車体前部構造。
  2. 車体前部の車幅方向側に配設されて車体前後方向に延在する左右一対のサイドメンバと、
    前記サイドメンバの長さ方向中間部を結合したストラットハウジングと、
    前記サイドメンバの前端部に入力する衝突荷重を、左右のサイドメンバ間に搭載したパワーユニットに伝達可能な荷重伝達部材と、
    を備え、
    前記荷重伝達部材は、その軸方向に作用する所定値以上の荷重に対して変形するエネルギー吸収部を備えたことを特徴とする車体前部構造。
  3. 前記荷重伝達部材、少なくとも前記サイドメンバの前端部と前記ストラットハウジングに結合した部分との間に支持部を持って配されていることを特徴とする請求項に記載の車体前部構造。
  4. 前記荷重伝達部材、前記衝突荷重による前記サイドメンバの軸方向の圧潰変形に対して、前記支持部で略水平方向に回動可能であることを特徴とする請求項に記載の車体前部構造。
  5. 前記荷重伝達部材は、その軸方向に作用する所定値以上の荷重に対して変形するエネルギー吸収部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
  6. 前記荷重伝達部材は、平面視して後斜方向に向けて傾斜して配設されていることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1つに記載の車体前部構造。
  7. 前記荷重伝達部材、前記パワーユニットに対して非接触に配設されていることを特徴とする請求項1ないし6の何れか1つに記載の車体前部構造。
  8. 前記荷重伝達部材、前記サイドメンバと前記パワーユニットに対して、水平方向に回動可能に連結したリンクで構成されていることを特徴とする請求項1ないし6の何れか1つに記載の車体前部構造。
  9. 前記リンクは、その連結部に防振手段を備えたことを特徴とする請求項に記載の車体前部構造。
  10. 前記荷重伝達部材は、矩形の閉断面に形成されると共に、車体前後方向の圧潰変形を促す蛇腹構造に形成され、前記サイドメンバに対して結合固定されることによって前記支持部とし、該支持部の車体前後方向の圧潰変形によって前記略水平方向の回動を可能としたことを特徴とする請求項1ないし7の何れか1つに記載の車体前部構造。
  11. 前記荷重伝達部材、矩形の閉断面で、かつ、前記サイドメンバ側の端部前記パワーユニット側の端部よりも車体前後方向に拡幅した平面略三角形に形成され、前記サイドメンバに対して結合固定されることによって前記支持部とする一方、少なくとも前記荷重伝達部材の上,下壁に、車体前後方向の圧潰変形を促す易変形部形成され、該易変形部の圧潰変形によって前記略水平方向の回動を可能としたことを特徴とする請求項1ないし7の何れか1つに記載の車体前部構造。
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