JP5974853B2 - 電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、帯状の正極板と帯状の負極板とを帯状のセパレータを介して交互に重ねて捲回した捲回型電極体を備える電池の製造方法に関する。
電池の電極体は、正極板と負極板とこれらの間を電気的に絶縁するセパレータとから構成される。例えば特許文献1に、このような電極体を備える電池が開示されている。
セパレータとしては、多孔質で熱可塑性樹脂からなり、所定温度以上になると溶融して自身の空孔を塞ぐものを用いる。このセパレータを用いると、過充電などによって電極体が所定温度以上に異常発熱した場合に、セパレータが溶融して自身の空孔を塞ぐことにより、セパレータを介した電池反応を速やかにシャットダウンさせて、電極体が更に高温に発熱するのを抑制できるからである。
特開2000−149906号公報
しかしながら、電極体として、帯状の正極板と帯状の負極板とを2つの帯状のセパレータを介して交互に重ねて捲回した捲回型電極体を用いる場合には、捲回型電極体の径方向内側の部位ほど熱がこもり易いため、径方向内側の部位ほど早期に温度上昇しかつ高温に、径方向外側の部位ほど温度上昇が遅れかつ低温になる。例えば、径方向の最内側部と最外側部とで30℃の温度差が生じることがある。このため、捲回型電極体が異常発熱した場合、セパレータのうち径方向内側に位置する部位ほど、早期に所定温度以上になり溶融して空孔を塞ぐシャットダウンが生じる。一方、セパレータのうち径方向外側に位置する部位ほど、所定温度以上になるまでに相対的に時間が掛かる(径方向内側の部位よりも遅れる)。このため、セパレータが溶融して空孔を塞ぐ(シャットダウン)までに相対的に時間が掛かる(径方向内側の部位よりも遅れる)。
このように、従来の捲回型電極体を有する電池では、異常発熱した場合に、捲回型電極体の径方向内外の場所によってシャットダウンの発生タイミングが異なる場合があった。このため、シャットダウンが遅れた部位では電池反応が継続して電流が集中し、捲回型電極体が更に発熱して高温になる場合があった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、捲回型電極体が異常発熱した場合に、径方向の場所によって異なるシャットダウンの発生タイミングを近づけることができ、捲回型電極体が更に発熱して高温になるのを適切に抑制できる電池の製造方法を提供することを目的とする。
このような電池としては、帯状の正極板と帯状の負極板とを帯状で多孔質の熱可塑性樹脂からなる2つのセパレータを介して交互に重ねて捲回した捲回型電極体を備える電池であって、前記セパレータは、それぞれ、前記捲回型電極体の径方向内側に位置する部位ほど厚く、径方向外側に位置する部位ほど薄くされてなる電池が挙げられる
この電池に係るセパレータの厚みは、捲回型電極体の径方向内側に位置する部位ほど厚く、径方向外側に位置する部位ほど薄くされている。このため、捲回型電極体が異常発熱した場合、径方向内側の部位ほど早期に所定温度に達するが、セパレータのうち径方向内側に位置する部位は厚みが厚いため、セパレータが厚み方向全体にわたって溶融して空孔が塞がれ、電池反応が生じなくなる(電流が流れなくなる)までに、時間を要する。一方、捲回型電極体の径方向外側の部位ほど相対的に所定温度に達するのが遅くなるものの、セパレータのうち径方向外側に位置する部位は厚みが薄いため、セパレータが厚み方向全体にわたって溶融して空孔が塞がれ、電池反応が生じなくなる(電流が流れなくなる)までの時間が短くて済む。
従って、この電池では、捲回型電極体が異常発熱した場合に、径方向の場所によって異なる(径方向内側の部位と径方向外側の部位とで異なる)シャットダウンの発生タイミングを、セパレータの厚みを径方向で均一とした従来よりも近づけることができ、捲回型電極体が更に発熱して高温になるのを適切に抑制できる。
なお、「捲回型電極体」の形態としては、円筒状、扁平状などが挙げられる。
また、「セパレータ」は、正極板及び負極板とは独立したシート状のセパレータでもよいし、後述するように、正極板及び負極板の少なくともいずれかの主面上に塗布形成されたセパレータ層でもよい。
また、セパレータの厚みを、捲回型電極体の径方向内側に位置する部位ほど厚く、径方向外側に位置する部位ほど薄くする形態としては、セパレータの厚みをその長手方向に徐々に変化させた形態のほか、セパレータの厚みを長手方向に階段状に変化させた形態が挙げられる。
更に、上記の電池であって、前記セパレータは、それぞれ、前記正極板及び前記負極板の少なくともいずれかの被塗布電極板の主面上に塗布形成されたセパレータ層である電池とすると良い。
この電池に係るセパレータは、正極板及び負極板の少なくともいずれかの主面上に塗布形成されたセパレータ層であるため、容易かつ確実に、径方向内側ほどセパレータ層が厚く、径方向外側ほどセパレータ層が薄くされた捲回型電極体を備える電池とすることができる。
なお、2つのセパレータ層の具体的な配置形態としては、例えば、正極板の両主面上にそれぞれ形成した形態、負極板の両主面上にそれぞれ形成した形態、正極板の片方の主面上と負極板の片方の主面上にそれぞれ形成した形態が挙げられる。
そして上記課題を解決するための本発明の一態様は、帯状の正極板と帯状の負極板とを帯状で多孔質の熱可塑性樹脂からなる2つのセパレータを介して交互に重ねて捲回した捲回型電極体を備え、前記セパレータは、それぞれ、前記捲回型電極体の径方向内側に位置する部位ほど厚く、径方向外側に位置する部位ほど薄くされてなる電池の製造方法であって、グラビアロールを備えるグラビア塗工装置を用いて、熱可塑性樹脂粒子を溶媒に分散させた絶縁ペーストを、前記正極板及び前記負極板の少なくともいずれかの被塗布電極板の主面上に塗布し、絶縁ペースト層を形成する塗工工程と、前記絶縁ペースト層を乾燥させて、前記セパレータであるセパレータ層を形成する乾燥工程と、を備え、前記グラビアロールは、その外周長が、前記被塗布電極板の長手方向の寸法以上の寸法を有し、その外周表面は、少なくとも前記被塗布電極板の長手方向の寸法以上の範囲について、前記グラビアロールの周方向の一方側から他方側に進むにつれて、この外周表面に保持される前記絶縁ペーストの量が多く又は少なくなる凹凸パターンを有し、前記塗工工程は、前記グラビアロールにより、前記絶縁ペースト層の厚みが前記被塗布電極板の長手方向の一方側から他方側に進むにつれて厚く又は薄くなる形態に、前記絶縁ペースト層を形成する工程である電池の製造方法である。
この電池の製造方法で用いるグラビア塗工装置のグラビアロールは、その外周長が被塗布電極板の長手方向の寸法以上の寸法を有し、外周表面が、少なくともこの長手方向の寸法以上の範囲について、グラビアロールの周方向の一方側から他方側に進むにつれて、外周表面に保持される絶縁ペーストの量が多く又は少なくなる凹凸パターンを有する。そして、塗工工程において、このグラビアロールにより、絶縁ペースト層の厚みが被塗布電極板の長手方向の一方側から他方側に進むにつれて厚く又は薄くなる形態に絶縁ペースト層を形成する。これにより、径方向内側の部位ほどセパレータ層(セパレータ)が厚く、径方向外側の部位ほどセパレータ層(セパレータ)が薄い捲回型電極体を容易かつ確実に形成できる。
なお、「凹凸パターン」としては、後述するように、互いに独立した多数のセルで構成される形態や、多数の凹溝で構成される形態が挙げられる。
更に、「セル」の具体的な形態としては、平面視矩形状、平面視六角形状等の平面視多角形状のほか、平面視円状、平面視楕円形状、平面視長円形状などの形態が挙げられる。
また、「凹溝」の具体的な形態としては、グラビアロールの周方向に平行に延びる凹溝、グラビアロールの周方向に対して斜めに延びる凹溝、グラビアロールの幅方向(軸線方向)に平行に延びる凹溝が挙げられる。また、これらの凹溝を組み合わせてもよい。
また、保持される絶縁ペーストの量がグラビアロールの周方向の一方側から他方側に進むにつれて多く又は少なくなる凹凸パターンとしては、保持される絶縁ペーストの量が周方向の一方側から他方側に進むにつれて、徐々に多く又は少なくなる形態や、階段状に多く又は少なくなる形態が挙げられる。具体的には、外周表面の単位面積当たりのセルの個数や個々のセルの面積や深さ或いは凹溝の幅や深さを、周方向の一方側から他方側に進むにつれて徐々に又は階段状に変えることにより、外周表面の単位面積当たりにおけるセル或いは凹溝の容量が、周方向の一方側から他方側に進むにつれて大きく又は小さくなる形態が挙げられる。
更に、上記の電池の製造方法であって、前記外周表面の前記凹凸パターンは、互いに独立した多数のセルで構成され、前記外周表面の単位面積当たりの前記セルの容量が、前記グラビアロールの周方向の一方側から他方側に進むにつれて大きく又は小さくなる形態である電池の製造方法とすると良い。
グラビアロールの外周表面の凹凸パターンをこのような形態とすることで、前述のように、保持される絶縁ペーストの量を周方向に変化させた凹凸パターンを、容易かつ確実に形成できる。
更に、上記のいずれかに記載の電池の製造方法であって、前記外周表面の前記凹凸パターンは、レーザ彫刻により形成されてなる電池の製造方法とすると良い。
レーザ彫刻により凹凸パターンを形成することで、前述のように、保持される絶縁ペーストの量を周方向に変化させた凹凸パターンを、容易かつ確実に形成できる。
また、他の態様は、帯状の正極板と帯状の負極板とを帯状で多孔質の熱可塑性樹脂からなる2つのセパレータを介して交互に重ねて捲回した捲回型電極体を備え、前記セパレータは、それぞれ、前記捲回型電極体の径方向内側に位置する部位ほど厚く、径方向外側に位置する部位ほど薄くされてなる電池の製造方法であって、グラビアロールを備えるグラビア塗工装置を用いて、熱可塑性樹脂粒子を溶媒に分散させた絶縁ペーストを、前記正極板及び前記負極板の少なくともいずれかの被塗布電極板の主面上に塗布し、絶縁ペースト層を形成する塗工工程と、前記絶縁ペースト層を乾燥させて、前記セパレータであるセパレータ層を形成する乾燥工程と、を備え、前記グラビアロールは、その外周表面に、前記グラビアロールの幅方向及び周方向のうち少なくとも周方向に延びる多数の凹溝が一定間隔で並んだ凹凸パターンを有し、前記グラビア塗工装置は、前記外周表面上の前記絶縁ペーストを掻き取るドクターブレードと、前記グラビアロールと前記ドクターブレードとの間に貯められた前記絶縁ペーストに掛かる液圧を変化させるポンプと、を備え、前記塗工工程は、前記ポンプで前記液圧を変化させて、前記ドクターブレードで掻き取られた後の前記外周表面に保持される前記絶縁ペーストの量を増加又は減少させ、前記絶縁ペースト層の厚みが前記被塗布電極板の長手方向の一方側から他方側に進むにつれて厚く又は薄くなる形態に、前記絶縁ペースト層を形成する工程である電池の製造方法である。
この電池の製造方法で用いるグラビア塗工装置のうちグラビアロールの外周表面は、少なくともグラビアロールの周方向に延びる多数の凹溝が一定間隔で並んだ凹凸パターンを有する。また、グラビア塗工装置は、グラビアロールの外周表面上の絶縁ペーストを掻き取るドクターブレードと、グラビアロールとドクターブレードとの間に貯められた絶縁ペーストに掛かる液圧を変化させるポンプとを備える。そして、塗工工程において、ポンプで絶縁ペーストの液圧を徐々に又は階段状に変化させて、ドクターブレードで掻き取られた後の外周表面に保持される絶縁ペーストの量(被塗布電極板の主面上に転写される絶縁ペーストの量)を増加又は減少させ、絶縁ペースト層の厚みが被塗布電極板の長手方向の一方側から他方側に進むにつれて厚く又は薄くなる形態に絶縁ペースト層を形成する。
具体的には、グラビアロールとドクターブレードとの間に貯められた絶縁ペーストにポンプにより液圧を掛けると、ドクターブレードをくぐり周方向に延びる凹溝内を通じて、ドクターブレードよりもグラビアロールの回転進行方向側の凹溝の上に絶縁ペーストが押し出される。従って、この液圧を増減させると、被塗布電極板の主面上に転写される絶縁ペーストの量も増減する。そこで、液圧を増加或いは減少させることで、絶縁ペースト層の厚みが被塗布電極板の長手方向の一方側から他方側に進むにつれて厚く又は薄くなる形態に絶縁ペースト層を形成できる。このようにすることで、径方向内側の部位ほどセパレータ層(セパレータ)が厚く、径方向外側の部位ほどセパレータ層(セパレータ)が薄い捲回型電極体を容易かつ確実に形成できる。
なお、「凹溝」の具体的な形態としては、グラビアロールの周方向に平行に延びる凹溝、グラビアロールの周方向に対して斜めに延びる凹溝が挙げられる。また、これらを組み合わせてもよい。
実施形態1に係る電池の縦断面図である。 実施形態1に係り、捲回型電極体の斜視図である。 実施形態1に係り、捲回型電極体の図2の上方から見た、正極板、負極板及びセパレータの配置を模式的に示す説明図である。 実施形態1に係り、捲回型電極体の横断面の部分拡大断面図である。 実施形態1に係り、正極板と、両主面上にセパレータ層を有する負極板とを互いに重ねた状態を示す部分平面図である。 実施形態1に係り、両主面上にセパレータ層を有する負極板の長手方向に沿う断面図である。 実施形態1に係り、塗工工程において負極板の主面上に絶縁ペーストを塗布する様子を示す説明図である。 実施形態1のグラビアロールの外周表面に形成した凹凸パターンに係り、(a)はパターン平面図、(b)は(a)におけるA−A断面図である。 実施形態2に係り、塗工工程において負極板の主面上に絶縁ペーストを塗布する様子を示す説明図である。 実施形態2のグラビアロールの外周表面に形成した凹凸パターンに係り、(a)はパターン平面図、(b)は(a)におけるB−B断面図である。
(実施形態1)
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に、本実施形態1に係る円筒型の電池10を示す。図2〜図5に、この電池10を構成する円筒状の捲回型電極体30及びこれを展開した状態を示す。更に、図6に、両主面41a,41b上にセパレータ層51を有する負極板41を示す。この電池10は、ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両や、ハンマードリル等の電池使用機器に搭載される円筒型(18650型)のリチウムイオン二次電池である。その電池容量は、500mAhである。この電池10は、円筒状の電池ケース20と、この電池ケース20内に収容された円筒状の捲回型電極体30と、この捲回型電極体30に接続された正極集電板60及び負極集電板70等から構成されている(図1参照)。また、電池ケース20内には、非水系の電解液27が保持されている。
このうち電池ケース20は、金属(具体的にはアルミニウム)により形成されている。この電池ケース20は、そのケース軸線KX方向の一方側KC(図1中、上方)が開口する一方、ケース軸線KX方向の他方側KD(図1中、下方)が閉塞した有底円筒状の本体部材21と、この本体部材21の開口部21hを封口する概略円板状の蓋部材23とから構成されている。具体的には、蓋部材23は、リング状のシール部材25を介して、本体部材21の開口部21hに加締め固定されている。本体部材21は、後述するように負極集電板70に電気的に接続しており、電池10の負極端子を兼ねている。一方、蓋部材23は、後述するように正極集電板60にリード部材61を介して電気的に接続しており、電池10の正極端子を兼ねている。
次に、捲回型電極体30について説明する。この捲回型電極体30は、捲回軸AXを有する円筒状をなし、この捲回軸AXと前述のケース軸線KXが一致する形態で、電池ケース20内に収容されている(図1〜図4参照)。具体的には、捲回型電極体30は、その周囲が樹脂からなる円筒状の絶縁フィルム29で覆われた状態で電池ケース20内に収容されている。
この捲回型電極体30は、帯状の正極板31と、両主面41a,41b上にそれぞれセパレータ層(セパレータ)51,51を有する帯状の負極板41(図6参照)とを、互いに重ねて(図5参照)、捲回軸AX周りに捲回したものである(図2〜図4参照)。なお、セパレータ層51を有する負極板41の長手方向NYの寸法La(具体的にはLa=1000mm)は、正極板31の長手方向の寸法(具体的には990mm)よりも長くされている。そして、負極板41及びセパレータ層51のうち、捲回型電極体30の最も径方向内側VAに位置する部位及び最も径方向外側VBに位置する部位は、それぞれ正極板31とは対向しない、いわゆる捨て巻きとされている(図3参照)。
正極板31は、芯材として、アルミニウムからなる帯状の正極電極箔32を有する。この正極電極箔32の両主面のうち幅方向(図1、図2及び図5中、上下方向)の一部(図1、図2及び図5中、下方)の上には、それぞれ長手方向(図5中、左右方向)に帯状に延びる正極活物質層33,33が形成されている。この正極活物質層33は、正極活物質(具体的にはリチウム・コバルト・ニッケル・マンガン複合酸化物)と、導電材(具体的にはアセチレンブラック(AB))と、結着剤(具体的にはポリフッ化ビニリデン(PVDF))から形成されている。正極板31のうち、自身の厚み方向に正極電極箔32及び正極活物質層33が存在する帯状の部位が、正極部31wである。一方、正極板31のうち、自身の厚み方向に正極活物質層33が存在しないで正極電極箔32のみからなる帯状の部位が、正極集電部31mである。
正極板31の幅方向の一部(正極集電部31mの一部)は、負極板41及びセパレータ層51から捲回軸AX方向の一方側AC(図1、図2及び図5中、上方)に渦巻き状をなして突出しており、円板状の正極集電板60と接続(溶接)している。この正極集電板60には、ケース軸線KX方向の一方側KCでリード部材61が接続(溶接)している。このリード部材61は、他方で電池ケース20の蓋部材23に接続(溶接)している。なお、正極集電板60と蓋部材23との間には、樹脂からなる円板状の絶縁板28が配置されている。
負極板41は、芯材として、銅からなる帯状の負極電極箔42を有する。この負極電極箔42の両主面のうち幅方向(図1、図2及び図5中、上下方向)の一部(図1、図2及び図5中、上方)の上には、それぞれ長手方向(図5中、左右方向)に帯状に延びる負極活物質層43,43が形成されている。この負極活物質層43は、負極活物質(具体的には黒鉛)と、結着剤(具体的にはスチレン・ブタジエンゴム(SBR))と、増粘剤(具体的にはカルボキシメチルセルロース(CMC))から形成されている。負極板41のうち、自身の厚み方向に負極電極箔42及び負極活物質層43が存在する帯状の部位が、負極部41wである。一方、負極板41のうち、自身の厚み方向に負極活物質層43が存在しないで負極電極箔42のみからなる帯状の部位が、負極集電部41mである。
負極板41の幅方向の一部(負極集電部41m)は、正極板31及びセパレータ層51から捲回軸AX方向の他方側AD(図1、図2及び図5中、下方)に渦巻き状をなして突出しており、円板状の負極集電板70と接続(溶接)している。この負極集電板70は、ケース軸線KX方向の他方側KDにおいて、電池ケース20の本体部材21に接続(溶接)されている。
負極板41の両主面41a,41b上、具体的には、負極活物質層43,43上には、それぞれ帯状のセパレータ層51,51が形成されている(図6参照)。これらのセパレータ層51,51は、捲回型電極体30を構成した状態において、正極板31と負極板41との間に介在している(図4参照)。セパレータ層51は、多孔質の熱可塑性樹脂(具体的にはポリエチレン(PE))からなり、所定温度(本実施形態1では130℃)以上になると溶融し空孔が塞いで、正極板31と負極板41との間を絶縁し、これらの間を流れる電流をシャットダウンする。
このセパレータ層51は、負極板41の長手方向NYのうち、一方側NAの部位から他方側NBの部位に向かうほど(図6では右側に進むほど)、その厚みtが薄くなる形態とされている。そして、捲回型電極体30を構成した状態において、負極板41を、セパレータ層51が径方向内側VAに位置する部位ほど厚く、径方向外側VBに位置する部位ほど薄くなるように配置してある。
なお、以下では、負極板41の長手方向NYのうち、捲回型電極体30を構成した状態において、径方向内側VAに位置させる向きを長手内側方向NA、径方向外側VBに位置させる向きを長手外側方向NBとする。これによれば、セパレータ層51は、長手内側方向NAの部位から長手外側方向NBの部位に向かうにつれて(捲回型電極体30の径方向内側VAの部位から径方向外側VBの部位に向かうにつれて)、徐々に厚みtが薄くされていると言える。
本実施形態1の電池では、セパレータ層51のうち、長手内側方向NAの端部51a(捲回型電極体30において最も径方向内側VAに位置する部位)の厚みt1はt1=30μmであり、長手外側方向NBの端部51b(捲回型電極体30において最も径方向外側VBに位置する部位)の厚みt2はt2=25μmである。セパレータ層51の長手方向の寸法(負極板41の長手方向NYの寸法La)は、前述のようにLa=1000mm(=1.000m)であるので、5μm/mの割合で、セパレータ層51の厚みtが徐々に変化している。
以上で説明したように、この電池10では、セパレータ層51の厚みtを、捲回型電極体30の径方向内側VAに位置する部位ほど厚く、径方向外側VBに位置する部位ほど薄くしてある。このため、過充電などによって捲回型電極体30が異常発熱した場合、径方向内側VAの部位ほど早期に所定温度に達するが、セパレータ層51のうち径方向内側VAに位置する部位は厚みtが厚いため、セパレータ層51が厚み方向TY全体にわたって溶融して空孔が塞がれ、電池反応が生じなくなる(電流が流れなくなる)までに、時間を要する。一方、捲回型電極体30の径方向外側VBの部位ほど相対的に所定温度に達するのが遅くなるものの、セパレータ層51のうち径方向外側VBに位置する部位は厚みtが薄いため、セパレータ層51が厚み方向TY全体にわたって溶融して空孔が塞がれ、電池反応が生じなくなる(電流が流れなくなる)までの時間が短くて済む。
従って、この電池10では、捲回型電極体30が異常発熱した場合に、径方向VYの場所によって異なる(径方向内側VAの部位と径方向外側VBの部位とで異なる)シャットダウンの発生タイミングを、セパレータ層の厚みtを径方向VYで均一とした従来の電池に比して、近づけることができる。より具体的には、本実施形態1では、シャットダウンの発生タイミングを径方向で揃えることができ、捲回型電極体30が更に発熱して高温になるのを適切に抑制できる。
更に本実施形態1では、セパレータ51は、負極板41の両主面41a,41b上に塗布形成されたセパレータ層であるため、容易かつ確実に、径方向内側VAの部位ほどセパレータ層51が厚く、径方向外側VBの部位ほどセパレータ層51が薄くされた捲回型電極体30を備える電池10とすることができる。
次いで、上記電池10の製造方法について説明する。まず、正極板31を製造する。即ち、帯状の正極電極箔32を用意する。そして、ダイコータを用いて、この正極電極箔32の一方の主面のうち幅方向の一部の上に、正極活物質、導電材及び結着剤を含む正極ペーストを塗布し、これを熱風により乾燥させて、正極活物質層33を形成する(図5参照)。同様に、正極電極箔32の反対側の主面にも、その幅方向の一部の上に上記正極ペーストを塗布し、これを熱風により乾燥させて、正極活物質層33を形成する。その後、加圧ロールにより正極活物質層33を圧縮して、その密度を高める。かくして、正極板31が形成される。
また別途、負極板41を製造する。即ち、帯状の負極電極箔42を用意する。そして、ダイコータを用いて、この負極電極箔42の一方の主面のうち幅方向の一部の上に、負極活物質、結着剤及び増粘剤を含む負極ペーストを塗布し、これを熱風により乾燥させて、負極活物質層43を形成する(図6参照)。同様に、負極電極箔42の反対側の主面にも、その幅方向の一部の上に上記負極ペーストを塗布し、これを熱風により乾燥させて、負極活物質層43を形成する。その後、加圧ロールにより負極活物質層43を圧縮して、その密度を高める。かくして、負極板41が形成される。
次に、負極板(被塗布電極板)41の両主面41a,41b上にセパレータ層(セパレータ)51,51を形成する。まず、熱可塑性樹脂粒子を溶媒に分散させた絶縁ペーストZPを用意する。本実施形態1では、熱可塑性樹脂粒子としてポリエチレン(PE)粒子を、溶媒として水を用い、更に増粘剤を加えて、絶縁ペーストZPを作製した。そして、塗工工程において、グラビア塗工装置100を用いて、この絶縁ペーストZPを負極板41の一方の主面41a上(具体的には負極活物質層43上)に塗布し、絶縁ペースト層51pを形成する(図7及び図6参照)。
このグラビア塗工装置100は、グラビアロール110と、ドクターブレード120と、液槽130と、圧胴ロール135とを備える(図7及び図8参照)。このうちグラビアロール110は、外周表面110aに保持した絶縁ペーストZPを、負極板41の主面41a上に転写して塗布する。ドクターブレード120は、グラビアロール110の外周表面110a上に付着した余分な絶縁ペーストZPを掻き取る。液槽130は、絶縁ペーストZPを貯留すると共に、絶縁ペーストZPをグラビアロール110の外周表面110aに供給する。また、圧胴ロール135は、ゴムからなり、絶縁ペーストZPがグラビアロール110から負極板41の主面41a上に適切に転写されるように、グラビアロール110の上で負極板41を押圧する。
グラビアロール110について更に説明する。このグラビアロール110は、その外周長Lbが、負極板41の長手方向NYの寸法La以上の寸法を有する。本実施形態1では、外周長Lb=1000mmであり、負極板41の長手方向NYの寸法La=1000mmと等しい。また、このグラビアロール110の外周表面110aは、周方向SHの全体にわたり、周方向SHの一方側SAから他方側SBに進むにつれて、外周表面110aに保持される絶縁ペーストZPの量が徐々に少なくなる凹凸パターン(彫刻)111を有する(図8参照)。
具体的には、この凹凸パターン111は、互いに独立した多数のセル112で構成されている。各々のセル112は平面視六角形状の凹部であり、これらが密に配置されて凹凸パターン111がハニカム状をなしている。各々のセル112は、周方向SHの一方側SAから他方側SBに進むにつれて、その大きさ(六角形の面積及び深さ)が徐々に小さくされており、これにより、外周表面110aの単位面積当たりのセル112の容量が、周方向SHの一方側SAから他方側SBに進むにつれて徐々に小さくなっている。具体的には、外周表面110aの単位面積当たりのセル112の容量は、最も大きい部位で100cm3/m2 、最も小さい部位で90cm3/m2 とされている。なお、この凹凸パターン111は、レーザ彫刻によって形成されている。
塗工工程では、このグラビアロール110を用い、絶縁ペースト層51pの厚みが負極板41の長手方向NYの一方側(長手内側方向)NAから他方側(長手外側方向)NBに進むにつれて徐々に薄くなる形態に、絶縁ペースト層51pを形成する(図7及び図6参照)。前述したように、グラビアロール110の外周長Lbは負極板41の長手方向NYの寸法Laと等しくしているので、グラビアロール110が1回転する毎に、1個分の負極板41の長さにわたって絶縁ペースト層51pが形成される。
塗工工程後は、乾燥工程において、負極板41の主面41a上に形成した絶縁ペースト層51pを熱風により乾燥させて、セパレータ層51を形成する。
次に、塗工工程を再度行い、負極板41の反対側の主面41b上(負極活物質層43上)にも、グラビア塗工装置100を用いて絶縁ペーストZPを塗布し、絶縁ペースト層51pを形成する(図7及び図6参照)。その後、乾燥工程を行って、負極板41の主面41b上に形成した絶縁ペースト層51pを乾燥させて、セパレータ層51を形成する。その後、これを長手方向NYの寸法La毎に切断すれば、両主面41a,41b上にそれぞれ一方側NAから他方側NBに向かうにつれて徐々に厚みtが薄くなるセパレータ層51,51が形成された負極板41が得られる。
次に、前述の正極板31と、セパレータ層51,51を形成した負極板41とを、互いに重ね(図5参照)、巻き芯を用いて捲回軸AX周りに捲回して、捲回型電極体30を形成する。
次に、正極集電板60を用意し、この捲回型電極体30の正極集電部31mに溶接する。更に、リード部材61と蓋部材23を用意し、リード部材61の一端側を正極集電板60に、他端側の蓋部材23に溶接する。その際、絶縁板28を正極集電板60と蓋部材23との間に介在させておく。また、負極集電板70を用意し、捲回型電極体30の負極集電部41mに溶接する。更に、捲回型電極体30の周囲を絶縁フィルム29で覆う。
次に、電池ケース20の本体部材21を用意し、この中に上述の正極集電板60等を接続した捲回型電極体30等を挿入する。その後、負極集電板70を本体部材21に溶接する。次に、本体部材21内に電解液27を注液し、その後、蓋部材23をシール部材25を介して加締め固定して、本体部材21の開口部21hを閉塞する。その後は、この電池について、初充電や各種検査を行う。かくして、電池10が完成する。
この電池10の製造方法で用いる前述のグラビア塗工装置100のグラビアロール110は、その外周長Lbが負極板41の長手方向NYの寸法Laを有し、外周表面110aが、周方向SHの全体にわたり、周方向SHの一方側SAから他方側SBに進むにつれて、外周表面110aに保持される絶縁ペーストZPの量が少なくなる凹凸パターン111を有する。そして、塗工工程において、このグラビアロール110により、絶縁ペースト層51pの厚みが負極板41の長手方向NYの一方側NAから他方側NBに進むにつれて薄くなる形態に、絶縁ペースト層51pを形成する。このようにすることで、その後の乾燥工程で形成されるセパレータ層51は、負極板41の長手方向NYに進むにつれて、徐々にその厚みtが薄くなる。従って、このセパレータ層51を形成した負極板41を用いることで、径方向内側VAの部位ほどセパレータ層51が厚く、径方向外側VBの部位ほどセパレータ層51が薄い捲回型電極体30を容易かつ確実に形成できる。
更に本実施形態1では、グラビアロール110の凹凸パターン111が、互いに独立した多数のセル112で構成され、単位面積当たりのセル112の容量が、周方向SHの一方側SAから他方側SBに進むにつれて徐々に小さくなる形態とされている。特に本実施形態1では、凹凸パターン111がレーザ彫刻により形成されている。このため、前述のように保持される絶縁ペーストZPの量を周方向SHに変化させた凹凸パターン111を、容易かつ確実に形成できる。
(実施形態2)
次いで、第2の実施の形態について説明する。本実施形態2に係る電池10の製造方法では、セパレータ層(セパレータ)51の形成における塗工工程及びこれに用いるグラビア塗工装置200が、実施形態1に係る塗工工程及びグラビア塗工装置100と異なる。それ以外は、実施形態1と同様であるので、実施形態1と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。
本実施形態2に係るグラビア塗工装置200は、グラビアロール210と、ドクターブレード220と、シールブレードと225、液槽230と、貯留タンク240と、ポンプ245と、圧力計250と、配管255,256とを備える(図9及び図10参照)。
このうちグラビアロール210は、外周表面210aに保持した絶縁ペーストZPを、負極板41の主面41a上に塗布する。この外周表面210aは、グラビアロール210の幅方向WH及び周方向SHのうち少なくとも周方向SHに延びる多数の凹溝212が一定間隔で並んだ凹凸パターン(彫刻)211を有する。本実施形態2では、各々の凹溝212は、断面がV字状で、周方向SHに対して斜めに直線的に延びる(θ=45°で交差する)形態を有する(図10参照)。各々の凹溝212は、一定間隔で並んでおり、外周表面210aの単位面積当たりの凹溝212の容量は、実施形態1に係るセル112の容量が周方向SHで変化するのとは異なり、場所によらず一定である。この凹凸パターン211も、レーザ彫刻によって形成されている。なお、母材を押し当てて凹凸パターンを作製する機械彫刻により凹凸パターン211を形成してもよい。
ドクターブレード220は、グラビアロール210の外周表面210a上に付着した余分な絶縁ペーストZPを掻き取る。液槽230は、絶縁ペーストZPを一時的に貯留してグラビアロール210の外周表面210aに供給する。シールブレード225は、ドクターブレード220と共にグラビアロール210と液槽230との間をシールして、液槽230内を外部から密閉する。貯留タンク240は、絶縁ペーストZPを貯留するものであり、配管255,256を介して液槽230に接続されている。
ポンプ245は、貯留タンク240と液槽230との間に配置され、絶縁ペーストZPを配管256を通じて貯留タンク240から液槽230に送液する。また、このポンプ245の回転数を制御することにより、液槽230内の絶縁ペーストZPの液圧Pz(グラビアロール210とドクターブレード220との間に貯められた絶縁ペーストZPに掛かる液圧Pz)を変化させる。また、圧力計250は、ポンプ245と液槽230との間に配置され、絶縁ペーストZPに掛かる液圧Pzを検知する。
本実施形態2の塗工工程では、ポンプ245で絶縁ペーストZPの液圧Pz、従って、グラビアロール210とドクターブレード220との間に貯められた絶縁ペーストZPに掛かる液圧Pzを徐々に低くする。具体的には、この液圧Pzを、1個分の負極板41の印刷時間にわたり、最大3.2kPaから最小2.1kPaまで徐々に低くする。そして、ドクターブレード220で掻き取られた後の外周表面210aに保持される絶縁ペーストZPの量を徐々に減少させる。このような液圧Pzの減少期と、液圧Pzを2.1kPaから3.2kPaに急激に上げる急増期とを繰り返した。これにより、絶縁ペースト層51pの厚みが負極板(被塗布電極板)41の長手方向NYの一方側(長手内側方向)NAから他方側(長手外側方向)NBに進むにつれて徐々に薄くなる形態に、絶縁ペースト層51pを形成する(図9及び図10参照)。
具体的には、ポンプ245でグラビアロール210とドクターブレード220との間に貯められた絶縁ペーストZPに液圧Pzを掛けると、ドクターブレード220をくぐり周方向SHに延びる凹溝212内を通じて、ドクターブレード220よりもグラビアロール210の回転進行方向側RAの凹溝212の上に絶縁ペーストZPが押し出される。従って、この液圧Pzを増減させると、負極板41の主面41a上に転写される絶縁ペーストZPの量も増減する。そこで、液圧Pzを徐々に減少させることで、絶縁ペースト層51pの厚みが負極板41の長手方向NYの一方側NAから他方側NBに進むにつれて徐々に薄くなる形態に、絶縁ペースト層51pを形成できる。
塗工工程後は、実施形態1と同様に乾燥工程を行って、負極板41の主面41a上に形成した絶縁ペースト層51pを乾燥させて、セパレータ層51を形成する。
また、塗工工程及び乾燥工程を再度行って、負極板41の反対側の主面41b上にも同様に、セパレータ層51を形成する。その後、これを長手方向NYの寸法La毎に切断すれば、両主面41a,41b上にそれぞれ長手方向NYの一方側NAから他方側NBに向かうにつれて徐々に厚みtが薄くなるセパレータ層51,51が形成された負極板41が得られる。その後は、実施形態1と同様にして電池10を完成させる。
以上で説明したように、本実施形態2に係るグラビア塗工装置200のうちグラビアロール210の外周表面210aは、グラビアロール210の周方向SHに延びる多数の凹溝212が一定間隔で並んだ凹凸パターン211を有する。また、このグラビア塗工装置200は、ドクターブレード220と、グラビアロール210とドクターブレード220との間に貯められた絶縁ペーストZPに掛かる液圧Pzを変化させるポンプ245とを備える。
そして、塗工工程において、ポンプ245で絶縁ペーストZPの液圧Pzを徐々に変化させて、ドクターブレード220で掻き取られた後の外周表面210aに保持される絶縁ペーストZPの量(負極板41の主面41a,41b上に転写される絶縁ペーストZPの量)を徐々に減少させ、絶縁ペースト層51pの厚みが負極板41の長手方向NYの一方側NAから他方側NBに進むにつれて徐々に薄くなる形態に、絶縁ペースト層51pを形成する。このようにすることで、その後の乾燥工程で形成されるセパレータ層51は、負極板41の長手方向NYの一方側NAから他方側NBに進むにつれて、徐々にその厚みtが薄くなる。従って、このセパレータ層51を形成した負極板41を用いることで、径方向内側VAの部位ほどセパレータ層51が厚く、径方向外側VBの部位ほどセパレータ層51が薄い捲回型電極体30を容易かつ確実に形成できる。
(実施例及び比較例)
次いで、実施形態1,2に係る電池10及びその製造方法の効果を検証するために行った試験の結果について説明する。実施例1として、実施形態1に係る電池10(18650型、電池容量500mAh)を製造した。この電池10は、前述のように、セパレータ層51の厚みtが、捲回型電極体30の径方向内側VAに位置する部位ほど厚く、径方向外側VBに位置する部位ほど薄くされている。具体的には、セパレータ層51のうち、最も径方向内側VAに位置する端部51aの厚みt1がt1=30μmであり、最も径方向外側VBに位置する端部51bの厚みt2がt2=25μmである。なお、負極板41の長手方向NYの寸法La(セパレータ層の長手方向の寸法)はLa=1000mmであり、正極板31の長手方向の寸法は990mmである。
また、実施例2に係る電池では、負極板の長手方向NYの寸法LaをLa=800mm、正極板の長手方向の寸法を790mmとした。また、負極板に形成するセパレータ層を、厚みtが捲回型電極体の径方向内側VAに位置する部位ほど厚く(最も径方向内側VAに位置する部位の厚みt1がt1=29μm)、径方向外側VBに位置する部位ほど薄くなる(最も径方向外側VBに位置する部位の厚みt2がt2=25μm)形態とした。
また、実施例3に係る電池では、負極板の長手方向NYの寸法LaをLa=1200mm、正極板の長手方向の寸法を1190mmとした。また、負極板に形成するセパレータ層を、厚みtが捲回型電極体の径方向内側VAに位置する部位ほど厚く(最も径方向内側VAに位置する部位の厚みt1がt1=31μm)、径方向外側VBに位置する部位ほど薄くなる(最も径方向外側VBに位置する部位の厚みt2がt2=25μm)形態とした。
一方、比較例1に係る電池では、セパレータ層の厚みtを、捲回型電極体の径方向VYで場所によらず一定の厚み(具体的には25μm)とした。それ以外は、実施例1(実施形態1)に係る電池10と同様とした。
Figure 0005974853
そして、実施例1〜3及び比較例1に係る各電池について、「過充電試験」を行って、漏れ電流及び電池の最高温度をそれぞれ求めた。具体的には、5Cの電流値(2500mA)で電池電圧が10Vとなるまで、各電池に過充電した。過充電になると電解液の分解などに伴って内部放電が起こるので、電池電圧が10Vから5V程度まで一旦低下する。一方、電流は流れ続けるので、電池の発熱が続き、電池温度が上昇し続ける。その後、電池温度が高くなると、セパレータが溶融して自身の空孔を塞ぎ始めるので、セパレータを介した電池反応が急に生じなくなる(電流が急に殆ど流れなくなる)或いは電池反応が急に少なくなる(電流が急に少なくなる)。その一方で、5V程度であった電池電圧が10V程度にまで回復する。この過充電試験では、電池電圧が10V程度に回復してから5分経過した後に電流値を測定し、これを漏れ電流(mA)とした。また、電池電圧が10Vに回復してから電池の温度が下降傾向となるまで1秒間隔で電池の温度を測定し、その期間の電池の最高温度(℃)を求めた。その結果を表1に示す。
表1から判るように、比較例1に係る電池では、漏れ電流が大きく300mAであり、また、電池の最高温度が高く201℃であった(判定は不良で「×」)。その理由は、以下である。即ち、前述のように、捲回型電極体は、径方向内側VAの部位ほど熱がこもり易いため、径方向内側VAの部位ほど早期に温度上昇しかつ高温に、径方向外側VBの部位ほど温度上昇が遅れかつ低温になる。このため、上述の過充電試験で捲回型電極体が異常発熱したときに、セパレータのうち径方向内側VAに位置する部位ほど、早期に所定温度以上になり溶融して空孔を塞ぐ。一方、セパレータのうち径方向外側VBに位置する部位ほど、所定温度以上になるまでに相対的に時間が掛かる。このため、セパレータが溶融して空孔を塞ぐまでに相対的に時間が掛かる。従って、前述のように電池反応は急に少なくなるものの、未だ閉孔できていない径方向外側VBの部位を介して電池反応が継続するので、比較的大きな漏れ電流が流れたと考えられる。また、閉孔できていない部位に電流が集中し、捲回型電極体が更に発熱して高温になったと考えられる。
これに対し、実施例1〜3に係る各電池では、漏れ電流がごく小さい2〜5mAであり、また、電池の最高温度が110〜120℃の低い値であった(判定は良好で「○」)。その理由は、以下である。これらの電池では、セパレータ層51等の厚みtが、捲回型電極体の径方向内側VAに位置する部位ほど厚く、径方向外側VBに位置する部位ほど薄くされている。このため、前述の過充電試験で捲回型電極体が異常発熱したときに、径方向内側VAの部位ほど早期に所定温度に達するが、セパレータのうち径方向内側VAに位置する部位は厚みが厚いため、セパレータが厚み方向全体にわたって溶融して空孔が塞がれるまでに、時間を要する。一方、捲回型電極体の径方向外側VBの部位ほど相対的に所定温度に達するのが遅くなるものの、セパレータのうち径方向外側VBに位置する部位は厚みが薄いため、セパレータが厚み方向全体にわたって溶融して空孔が塞がれるまでの時間が短くて済む。従って、過充電で捲回型電極体が異常発熱したときに、閉孔のタイミングを径方向で揃えることができた。よって、前述のように電池反応が急に生じなくなった(漏れ電流が殆ど流れなかった)と考えられる。また、捲回型電極体が更に発熱して高温になるのを適切に抑制できたと考えられる。
次に、実施例4として、実施例1(実施形態1)と同様にして負極板41を製造した。即ち、グラビア塗工装置100を用いて、絶縁ペースト層51pを負極板41上に塗布した。このグラビア塗工装置100のグラビアロール110の外周表面110aは、周方向SHの一方側SAから他方側SBに進むにつれて、保持される絶縁ペーストZPの量が徐々に少なくなる凹凸パターン111を有する。具体的には、外周表面110aの単位面積当たりのセル112の容量が、周方向SHの一方側SAから他方側SBに進むにつれて、最大(100cm3/m2 )から最小(90cm3/m2 )まで徐々に小さくされている。このようなグラビアロール110を用いることで、前述のように、厚みtが負極板41の一方側NAに位置する部位ほど厚く(最内側で30μm)、他方側NBに位置する部位ほど薄くなる(最外側で25μm)セパレータ層51を形成できた。
Figure 0005974853
一方、比較例2では、グラビアロールの外周表面の凹凸パターンを、周方向SHの全体にわたり、外周表面に保持される絶縁ペーストZPの量が一定となる形態とした。具体的には、各々のセルの容積を等しくし、外周表面の全体にわたり単位面積当たりのセルの容積を等しく90cm3/m2 とした。このグラビアロールを用いた結果、セパレータ層の厚みtは、負極板の長手方向NYで場所によらず一定厚み(具体的には25μm)となった。なお、前述の比較例1に係る電池は、この負極板を用いて製造している。
次に、実施例5として、実施形態2と同様にして負極板41を製造した。即ち、グラビア塗工装置200を用いて、絶縁ペーストZPを負極板41上に塗布した。具体的には、外周表面210aの凹凸パターン211を、グラビアロール210の周方向SHに対して斜めに延びる(θ=45°で交差する)多数の凹溝212が並んだ形態とした(表3の「凹凸パターン」においては「斜線」と示す)。外周表面210aの単位面積当たりの凹溝212の容量は、場所によらず一定である。また、ポンプ245で絶縁ペーストZPに掛かる液圧Pzを、最大3.2kPaから最小2.1kPaまで徐々に減少させて、外周表面210aに保持される絶縁ペーストZPの量を徐々に減少させた。これにより、前述のように、厚みtが負極板41の一方側NAに位置する部位ほど厚く(最内側で30μm)、他方側NBに位置する部位ほど薄くなる(最外側で25μm)セパレータ層51を形成できた。
Figure 0005974853
また、実施例6として、グラビアロールの凹凸パターンを、グラビアロールの周方向SHに対して斜めに延びる(θ=45°で交差する)多数の凹溝が一定間隔で並ぶと共に、これらの凹溝と直交すると共に、グラビアロールの周方向SHに対して斜めに延びる(θ=45°で交差する)多数の凹溝が一定間隔で並んだ形態とした(表3の「凹凸パターン」においては「逆格子状」と示す)。外周表面の単位面積当たりの凹溝の容量は、
場所によらず一定で81.2cm3/m2 である。また、ポンプで絶縁ペーストZPに掛
かる液圧Pzを、最大3.1kPaから最小2.1kPaまで徐々に減少させて、外周表面に保持される絶縁ペーストZPの量を徐々に減少させた。それ以外は、実施例5と同様とした。その結果、厚みtが負極板41の一方側NAに位置する部位ほど厚く(最内側で29μm)、他方側NBに位置する部位ほど薄くなる(最外側で25μm)セパレータ層を形成できた。
一方、比較例3では、実施形態2のグラビア塗工装置200を用いたが、絶縁ペーストZPに掛かる液圧Pzをポンプ245で一定(Pz=2.1kPa)として、絶縁ペーストZPを負極板41上に塗布した。この場合、ドクターブレード220で掻き取られた後の外周表面210aに保持される絶縁ペーストZPが一定となるので、絶縁ペースト層の厚みも負極板41の長手方向NYで場所によらず一定となる。従って、セパレータ層の厚みtは、負極板41の長手方向NYで場所によらず一定厚み(具体的には25μm)にしかならなかった。
また、比較例4では、グラビアロールの凹凸パターンを、平面視矩形状の凹部からなる多数のセルを格子状に配置したパターンとした(表3の「凹凸パターン」においては「格子状」と示す)。外周表面の単位面積当たりのセルの容量は、場所によらず一定で70.1cm3/m2 である。また、ポンプで絶縁ペーストZPに掛かる液圧Pzを、最大3.1kPaから最小2.0kPaまで徐々に減少させた。それ以外は、実施例5と同様とした。
この比較例4の場合、ポンプでグラビアロールとドクターブレードとの間に貯められた絶縁ペーストZPに液圧Pzを掛けても、各々独立したセルに保持された絶縁ペーストZPは周方向SHに移動できない。このため、ドクターブレードよりもグラビアロールの回転進行方向側RAの外周表面に絶縁ペーストZPが押し出されない。従って、この液圧Pzを増減させても、負極板41上に転写される絶縁ペーストZPの量は一定で、絶縁ペースト層の厚みも負極板41の長手方向NYで場所によらず一定となる。その結果、セパレータ層の厚みtは、負極板41の長手方向NYで場所によらずほぼ一定厚み(具体的には24〜25μm)にしかならなかった。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態1,2では、捲回型電極体として、円筒状の捲回型電極体30を例示したが、これに限らず、例えば扁平状の捲回型電極体とすることもできる。即ち、帯状の正極板と帯状の負極板とを帯状で多孔質の熱可塑性樹脂からなる2つのセパレータを介して交互に互いに重ねて、軸線回りに扁平状に捲回した捲回型電極体としてもよい。
例えば、実施形態1では、グラビアロール110の凹凸パターン111を、周方向SHの一方側SAから他方側SBに進むにつれて、外周表面110aに保持される絶縁ペーストZPの量が少なくなる形態とした。しかし、逆に、周方向SHの一方側SAから他方側SBに進むにつれて、外周表面に保持される絶縁ペーストZPの量が多くなる形態に、凹凸パターンを形成してもよい。この場合、塗工工程において、負極板41の長手方向NYの一方側NAから他方側NBに進むにつれて厚くなる形態に、絶縁ペースト層が形成される。そして、負極板41の長手方向NYの一方側NAから他方側NBに進むにつれて厚みtが厚くなるセパレータ層が形成される。このようなセパレータ層を有する負極板を用いても、径方向内側VAの部位ほどセパレータ層が厚く、径方向外側VBの部位ほどセパレータ層が薄い捲回型電極体を形成できる。
また、実施形態2の塗工工程では、ポンプ245でグラビアロール210とドクターブレード220との間に貯められた絶縁ペーストZPに掛かる液圧Pzを徐々に低くして、ドクターブレード220で掻き取られた後の外周表面210aに保持される絶縁ペーストZPの量を徐々に減少させた。しかし、逆に、絶縁ペーストZPに掛かる液圧Pzを徐々に高くして、外周表面210aに保持される絶縁ペーストZPの量を徐々に増加させてもよい。この場合、負極板41の長手方向NYの一方側NAから他方側NBに進むにつれて厚くなる形態に、絶縁ペースト層が形成される。そして、負極板41の長手方向NYの一方側NAから他方側NBに進むにつれて厚みtが厚くなるセパレータ層が形成される。このようなセパレータ層を有する負極板を用いても、径方向内側VAの部位ほどセパレータ層が厚く、径方向外側VBの部位ほどセパレータ層が薄い捲回型電極体を形成できる。
10 電池
30 捲回型電極体
31 正極板
41 負極板(被塗布電極板)
41a,41b (負極板の)主面
51 セパレータ層(セパレータ)
51p 絶縁ペースト層
100,200 グラビア塗工装置
110,210 グラビアロール
110a,210a (グラビアロールの)外周表面
111,211 (外周表面の)凹凸パターン
112 セル
212 凹溝
120,220 ドクターブレード
130,230 液槽
245 ポンプ
250 圧力計
AX (捲回型電極体の)捲回軸
VY (捲回型電極体の)径方向
VA (捲回型電極体の)径方向内側
VB (捲回型電極体の)径方向外側
NY (負極板の)長手方向
NA (負極板の)長手内側方向(一方側)
NB (負極板の)長手外側方向(他方側)
TY (負極板の)厚み方向
t (セパレータ層の)厚み
t1 (セパレータ層の長手内側方向の端の)厚み
t2 (セパレータ層の長手外側方向の端の)厚み
ZP 絶縁ペースト
La (負極板の長手方向の)寸法
Lb (グラビアロールの)外周長
SH (グラビアロールの)周方向
SA (周方向の)一方側
SB (周方向の)他方側
WH (グラビアロールの)幅方向
RA 回転進行方向側

Claims (4)

  1. 帯状の正極板と帯状の負極板とを帯状で多孔質の熱可塑性樹脂からなる2つのセパレータを介して交互に重ねて捲回した捲回型電極体を備え、
    前記セパレータは、それぞれ、前記捲回型電極体の径方向内側に位置する部位ほど厚く、径方向外側に位置する部位ほど薄くされてなる
    電池の製造方法であって、
    グラビアロールを備えるグラビア塗工装置を用いて、熱可塑性樹脂粒子を溶媒に分散させた絶縁ペーストを、前記正極板及び前記負極板の少なくともいずれかの被塗布電極板の主面上に塗布し、絶縁ペースト層を形成する塗工工程と、
    前記絶縁ペースト層を乾燥させて、前記セパレータであるセパレータ層を形成する乾燥工程と、を備え、
    前記グラビアロールは、
    その外周長が、前記被塗布電極板の長手方向の寸法以上の寸法を有し、
    その外周表面は、少なくとも前記被塗布電極板の長手方向の寸法以上の範囲について、前記グラビアロールの周方向の一方側から他方側に進むにつれて、この外周表面に保持される前記絶縁ペーストの量が多く又は少なくなる凹凸パターンを有し、
    前記塗工工程は、
    前記グラビアロールにより、前記絶縁ペースト層の厚みが前記被塗布電極板の長手方向の一方側から他方側に進むにつれて厚く又は薄くなる形態に、前記絶縁ペースト層を形成する工程である
    電池の製造方法。
  2. 請求項1に記載の電池の製造方法であって、
    前記外周表面の前記凹凸パターンは、
    互いに独立した多数のセルで構成され、前記外周表面の単位面積当たりの前記セルの容量が、前記グラビアロールの周方向の一方側から他方側に進むにつれて大きく又は小さくなる形態である
    電池の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電池の製造方法であって、
    前記外周表面の前記凹凸パターンは、レーザ彫刻により形成されてなる
    電池の製造方法。
  4. 帯状の正極板と帯状の負極板とを帯状で多孔質の熱可塑性樹脂からなる2つのセパレータを介して交互に重ねて捲回した捲回型電極体を備え、
    前記セパレータは、それぞれ、前記捲回型電極体の径方向内側に位置する部位ほど厚く、径方向外側に位置する部位ほど薄くされてなる
    電池の製造方法であって、
    グラビアロールを備えるグラビア塗工装置を用いて、熱可塑性樹脂粒子を溶媒に分散させた絶縁ペーストを、前記正極板及び前記負極板の少なくともいずれかの被塗布電極板の主面上に塗布し、絶縁ペースト層を形成する塗工工程と、
    前記絶縁ペースト層を乾燥させて、前記セパレータであるセパレータ層を形成する乾燥工程と、を備え、
    前記グラビアロールは、その外周表面に、前記グラビアロールの幅方向及び周方向のうち少なくとも周方向に延びる多数の凹溝が一定間隔で並んだ凹凸パターンを有し、
    前記グラビア塗工装置は、
    前記外周表面上の前記絶縁ペーストを掻き取るドクターブレードと、
    前記グラビアロールと前記ドクターブレードとの間に貯められた前記絶縁ペーストに掛かる液圧を変化させるポンプと、を備え、
    前記塗工工程は、
    前記ポンプで前記液圧を変化させて、前記ドクターブレードで掻き取られた後の前記外周表面に保持される前記絶縁ペーストの量を増加又は減少させ、
    前記絶縁ペースト層の厚みが前記被塗布電極板の長手方向の一方側から他方側に進むにつれて厚く又は薄くなる形態に、前記絶縁ペースト層を形成する工程である
    電池の製造方法。
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