JP5968639B2 - 茶飲料 - Google Patents

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Description

本発明は、香味が改善された茶飲料に関する。
容器詰茶飲料は、一般に茶葉を水などの水性溶媒で抽出して茶エキスを得、この茶エキスを飲用濃度になるよう濃度調整を行った後、缶、ペット(PET)ボトルなどの密封容器に封入して販売されている。このような容器詰茶飲料は、長期保存、すなわち微生物の汚染を防止するために、通常、容器の材質に適合した加熱殺菌が行われているが、この殺菌により茶の良質な香味が著しく損なわれているのが現状である
そこで、容器詰茶飲料の香味の改善に関して、多種多様な改良方法が提案されている。例えば、2,3−ジエチル−5−メチルピラジンと、2−メチルピラジン、3−エチル−2,5−ジメチルピラジン及び2,5−ジメチル−4−ヒドロキシ−3(2H)−フラノンからなる群から選ばれる1種以上の化合物とからなる茶飲料用添加剤を茶飲料に0.5〜10000ppbの濃度で添加することによって、茶飲料の飲みごたえ感を増強する方法が提案されている(特許文献1)。
一方、ピラジン類化合物(例えば、2,5−ジメチルピラジン又は2,3,5−トリメチルピラジン)を用いて、コンソメスープ等の飲食品にコク味を付与する方法も提案されている(特許文献2)。
特開2008−148604号公報 特開平11−313635号公報
容器詰茶飲料に対する消費者嗜好の多様化に伴い、より高級なもの、より高品質なもの、より機能的なもの、新規な香りや味を有するものなど、茶飲料の開発需要はますます高まっている。本発明者らは、ピラジン類化合物の中で、特に2,5−ジメチルピラジン(以下、単に「ジメチルピラジン」と表記することがある)が茶飲料の香味、特に飲み応えを向上させるのに効果があることを見出した。
しかしながらジメチルピラジンは、焦げ味に似た非常に強い苦味を有するという呈味性の点から、茶飲料に高濃度に配合することは困難と言わざるを得ない。また、カフェインが低濃度の茶飲料では、特にジメチルピラジンの苦味が顕著に知覚されるため、このような低カフェイン濃度の茶飲料にジメチルピラジンを配合して茶飲料の香味を向上させることも困難と言わざるを得ない。
本発明の目的は、苦味を伴うことなく、ジメチルピラジンのコク味を効果的に付与した飲料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、驚くべきことに、ジメチルピラジンに特定割合の2−メチルブタナール及び/又は3−メチルブタナールを併用することによりジメチルピラジンの香味改善効果を高めることができ、ジメチルピラジンの含有量を少なくしても飲み応え感が十分に感じられる茶飲料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、これに限定されるものではないが、本発明は以下に関する。
(1) 23ppb〜100ppbの2−メチルブタナール及び/又は3−メチルブタナール(成分A)と、5ppb〜50ppbの2,5−ジメチルピラジン(成分B)とを含有する茶飲料。
(2) 前記成分A及び成分Bの含有重量比率(A/B)が、0.7〜10である、(1)に記載の茶飲料。
(3) 80ppm〜200ppmのカフェインをさらに含有する、(1)又は(2)に記載の茶飲料。
(4) 容器詰飲料である、(1)〜(3)に記載の茶飲料。
(5) 茶飲料に含まれる2−メチルブタナール及び/又は3−メチルブタナール(成分A)の量を23ppb〜100ppb、2,5−ジメチルピラジン(成分B)の量を5ppb〜50ppbに調整することを含む、茶飲料の製造方法。
(6) 茶飲料に含まれる2−メチルブタナール及び/又は3−メチルブタナール(成分A)の量を23ppb〜100ppb、2,5−ジメチルピラジン(成分B)の量を5ppb〜50ppbに調整することを含む、茶飲料の香味を向上させる方法。
本発明によれば、苦味を強くすることなく茶飲料の飲み応え感を向上させることができる。
一般的な焙じ茶の製造における、火入れ温度と各種成分(2−メチルブタナール、2,5−ジメチルピラジン)の含量との関係を示す図である。なお、図1におけるピーク面積とは、被験物質を分析した際の被験物質のピークに係る曲線下面積である。
茶飲料
本発明でいう茶飲料とは、茶樹(学名:Camellia sinensis)の主に葉や茎を用いて製造された緑茶、紅茶、ウーロン茶、プアール茶などの茶、これら茶にさらに玄米、麦類、その他各種植物原料をブレンドしたもの、或いは、茶樹以外の各種植物の主に葉や茎、地下茎、根、花、果実などの原料や,それらをブレンドしたものを、水系溶媒で抽出して得られた液体の飲料をいう。
本発明の容器詰茶飲料は、茶飲料を、缶、ペット(PET)ボトル、紙容器などの容器に充填して長期間に渡って飲用される飲料の他に、これら飲料の調製用として或は飲用時希釈して用いられる茶抽出液の濃縮タイプから調製した飲料も含まれる。
本発明の茶飲料は、不発酵茶(緑茶など)、半発酵茶(ウーロン茶など)、発酵茶(紅茶など)を含むが、具体的には、煎茶、番茶、ほうじ茶、玉露、かぶせ茶、甜茶等の蒸し製の不発酵茶(緑茶);嬉野茶、青柳茶、各種中国茶等の釜炒茶等の不発酵茶;包種茶、鉄観音茶、ウーロン茶等の半発酵茶;紅茶、阿波番茶、プアール茶などの発酵茶等の茶類を挙げることができる。また、茶葉としては、抽出して飲用可能な部位であれば何ら制限されず、葉、茎など適宜使用することができる。また、その形態も大葉、粉状など制限されない。茶葉の収穫期についても、所望する香味に合わせて適宜選択できるが、好ましくは、3〜4茶である。
本発明においては、特に、緑茶の抽出液を主成分として調製された緑茶飲料は、本発明の効果を顕著に知覚することができ、好ましい態様の一つである。緑茶としては、煎茶、番茶、玉露、碾茶、釜炒り茶等が挙げられる。
有効成分
本発明の茶飲料は、2−メチルブタナール(2-Methylbutanal)及び/又は3−メチルブタナール(3-Methylbutanal)と、2,5−ジメチルピラジン(2,5-dimethylpyrazine)を必須成分として含有する。2,5−ジメチルピラジンを含有する茶飲料に、2−メチルブタナール及び/又は3−メチルブタナールを有効成分として含有させることにより、2,5−ジメチルピラジンのコク味増強効果を相乗的かつ効率的に向上させるものである。すなわち、本発明の茶飲料においては、2−メチルブタナール及び/又は3−メチルブタナール(成分A)と2,5−ジメチルピラジン(成分B)が協同的に作用することによって、両者がコク味増強剤の有効成分として機能している。
前記成分(A)は、分岐鎖アルデヒド類であり、清酒や味噌・醤油などの醸造食品のフレーバー成分として知られている(Advances in Food Research, 1960. Vol.10, 75-125参照)。また、コーヒーの香気成分としても知られ、これらを多く含むコーヒー飲料は呈味や香味が良好であることが報告されている(特許第4011097号公報参照)。
また、前記成分(B)は、コーヒーや茶をはじめとする様々な食品の加熱香気成分であり、一般的に焙煎が強くなるほど、その含有量は多くなることが知られている。
本発明の茶飲料では、成分(A)の含有重量、すなわち2−メチルブタナールと3-メチルブタナールの総量が、茶飲料に対して23〜100ppb、好ましくは25〜100ppb、より好ましくは27〜100ppbの範囲となるように配合する。100ppbを超えると、茶飲料の風味がややアーティファイシャルに感じられる場合がある。また、23ppb未満では、ジメチルピラジンのコク味の増強効果を相乗的に高める作用が十分でない場合がある。
本発明の茶飲料では、成分(B)である2,5−ジメチルピラジンを茶飲料に対して5〜50ppb、好ましくは5〜40ppb、より好ましくは5〜30ppbの範囲となるように配合する。50ppbを超えると、焦げ味が強くなり、茶飲料としての嗜好性が低下する。また、5ppb未満では、コク味の増強効果を十分に発揮しない場合がある。
本発明では、成分(A)2−メチルブタナール及び/又は3−メチルブタナールと成分(B)2,5−ジメチルピラジンの含有重量比(A/B)が0.7〜10、好ましくは1.0〜8.0となるように含有させることが好ましい。このように、成分(A)及び成分(B)を特定の割合で含有させることにより、本発明の香味改善効果がより効果的に発揮される。すなわち、ジメチルピラジンの苦味を低減したり、苦味を伴わない程度にまでジメチルピラジンの含有量を少なくしたりしても茶飲料に十分なコク味を付与することができる。
本明細書でいう「コク味」とは、フレーバー産業において、持続性、広がり(mouthfulness)、豊かさ及び厚みなどの特徴を現すために用いられる用語であるが、本発明では、持続性のある濃厚感の付与されたうま味をいい、特に飲用時後半に知覚される厚みのある味、飲み応え感を指すものとする。なお、コク味は、訓練を受けたパネリスト(以下、専門パネラーという)による官能テストによって明確に検出及び識別され得るものである。
本発明において、成分(A)2−メチルブタナール及び/又は3−メチルブタナール、並びに(B)2,5−ジメチルピラジンは、通常の方法により合成したものを用いてもよいし、市販の化合物を用いてもよい。また、上記化合物を高含有する天然もしくは合成した溶液、或いはこれを粗精製又は精製した化合物を用いてもよい。
成分(A)及び成分(B)を高含有する溶液は、例えば、茶葉にロイシン、バリン及びイソロイシンからなる群から選ばれる少なくとも1種以上のアミノ酸を含む水溶液を含浸させた後、100〜200℃の温度で火入れ乾燥を行って得られる茶葉に、水で抽出処理を行うことにより調製することができる。一般的な焙じ茶の製造において、焙煎が強くなるほど2,5−ジメチルピラジンの含有量が指数関数的に増加し、2−メチルブタナールが比例的に増加する(図1(1)参照)。すなわち、2,5−ジメチルピラジン量の対数と2−メチルブタナール量には、高い相関性が認められている(図1(2)参照)。しかし、上記の方法(詳細は後述する)を用いて調製した茶抽出液を用いると、本発明の好ましい態様である、成分(A)2−メチルブタナール及び/又は3−メチルブタナールと成分(B)2,5−ジメチルピラジンの含有重量比を従来の相関と異なる比率で有し、成分(A)が成分(B)に対して特異的に高い割合で含有する茶抽出液を簡便に得ることができる。また、この方法によって調製した茶抽出液を用いると、化学合成品の有効成分を添加して製造した茶飲料と比較して、茶飲料の風味がより自然で好ましいものとなる。
カフェイン
容器詰茶飲料の市場拡大に伴い、食事中及び/又は食間のニーズを満たす茶飲料の開発が進んでいる。その一つとして、カフェインを低減した茶飲料で、カフェインの刺激や苦味が少なく日常的に摂取しやすい茶飲料、カフェインの苦味が少なく食事に合う(食事や弁当と一緒に飲むのに適している)茶飲料等が開発されている。しかしながら、この低カフェイン茶飲料、具体的には茶飲料中のカフェイン含量(重量)が80〜200ppm、好ましくは80〜160ppm、より好ましくは80〜130ppm程度に調整された緑茶飲料は、苦味がないがコク味や飲み応え感が不足するという問題を有していた。
ところが本発明の茶飲料によれば、このような低カフェイン茶飲料においても有効に効果を発揮し、茶飲料の香味を向上させることができる。すなわち、カフェインが80〜200ppm、好ましくは80〜160ppm、より好ましくは80〜130ppm程度に調整された緑茶飲料において、成分(A)2−メチルブタナールと3−メチルブタナールの総量が23〜100ppb、好ましくは25〜100ppb以上、より好ましくは27〜100ppb程度、成分(B)2,5−ジメチルピラジンが、5〜50ppb、好ましくは5〜40ppb、より好ましくは5〜30ppbとなるように、成分(A)及び成分(B)を含有させることにより、コク味や飲み応えを有する緑茶飲料とすることができる。
茶葉の処理方法
上記したように、特定のアミノ酸を含有する溶液を茶葉に含浸させて、特定の条件下で火入れ乾燥を行うと、茶葉の香味を増強することができる。具体的には、ロイシン、バリン及びイソロイシンからなる群から選ばれる少なくとも1種以上のアミノ酸を含有するアミノ酸水溶液に原料茶葉を含浸させ、含浸処理した茶葉を100〜200℃の温度で火入れ乾燥することによって、香味成分が増強された茶葉を得ることができる。
茶葉に対するアミノ酸の量は特に制限されないが、原料茶葉1kgに対してロイシン、バリン及びイソロイシンの総量を45mg以上含浸させることが好ましい。45mg以上の場合、本発明の目的とする独特の香気(しょう油様の香気)を十分に発現させることができ、香味改善効果が得られる。したがって、本発明では、ロイシン、バリン及びイソロイシンの総量が、原料茶葉100重量部に対して0.005〜0.25重量%程度であることが好ましく、0.05〜0.1重量%程度であることがより好ましい。
また、アミノ酸水溶液を含浸させる方法は、アミノ酸が原料茶葉に浸透又は付着できる方法であれば特に手段は制限されない。例えば、アミノ酸水溶液を原料茶葉に噴霧、散布又は塗布する方法、アミノ酸水溶液に茶葉を浸漬させる方法などが挙げられる。アミノ酸が茶葉に均一に含浸できる観点からは、アミノ酸水溶液を茶葉に噴霧して攪拌する方法が好ましい。
このように茶葉に含浸処理を施した後、100〜200℃で火入れ乾燥を行うことによって茶葉の香味を増強することができ、このような茶葉を用いて茶飲料を製造すると、焦げ臭や雑味を伴わずに好ましい香ばしい香りが増強された優れた茶飲料となる。火入れ乾燥では、水分が少し残っている状態で、乾燥時よりも強い熱が与えられ、これにより、独特の香ばしい香気(しょうゆ様の香気)が増強される。
火入れ乾燥工程で使用できる装置は、特に制限されないが、例えば、直火方式、遠赤外線方式等いずれの方式の火入れ乾燥装置でもよく、その形状もドラム式、プレート式等問わない。火入れ乾燥工程で得られる茶葉の水分含量は、通常、5%以下、好ましくは1%以下程度である。
茶飲料の製造
容器詰茶飲料は、一般に茶葉を水性溶媒で抽出して茶抽出液を得、この茶抽出液を飲用濃度になるよう濃度調整を行った後、缶、ペット(PET)ボトルなどの密封容器に封入して製造されている。本発明においても、茶葉を原料とし、抽出工程に供すことにより茶抽出液を得て、この茶抽出液を用いて茶飲料を製造することができる。
茶抽出液の原料となる茶葉は、本発明の茶葉を原料茶葉の全量として用いてもよいし、他の茶葉に本発明の茶葉を混合して原料茶葉の一部として用いてもよい。原料茶葉から水性溶媒で抽出する抽出工程では、水道水若しくは脱イオン水等任意の水で、好ましくは40〜95℃、より好ましくは70〜95℃の抽出水温度において抽出する。好ましい抽出比(重量比)は、原料茶葉1重量部に対して抽出水10〜100部、好ましくは25〜50部程度である。抽出時には、攪拌してもよいし、攪拌しなくてもよい。 好ましい態様において、抽出された茶抽出液は、直ぐに段階的に金網などをしようしてろ過をして茶殻などの残渣を除去して、10〜40℃まで、例えばプレート式交換機などを用いて冷却する。さらに、連続式遠心分離機若しくはネルろ過等を用いて不溶成分を取り除くことが好ましく、遠心分離の条件は、通常4000〜9000Gである。遠心分離機はどのような型式のものでもよい。また、ネルろ過を行ってもよく、例えばネル布等を用いることにより行うことができる。 その後、必要に応じて、得られたろ液にL−アスコルビン酸、炭酸水素ナトリウム等の酸化防止剤やpH調整剤を添加して、好ましくはpHを5.0〜7.0に調整してもよい。pH調整された抽出液を、最終調合液の可溶性固形分(Brix)が所望の値(0.1〜0.5、好ましくは0.2〜0.4)になるように希釈して、固形分濃度を調整してもよい。
好ましい態様において、保存性を高めるためこのようにして得られた調合液に対して殺菌処理を行う。殺菌処理は、調合液を密封容器に充填してから行ってもよいし、殺菌後に容器に充填してもよい。容器は特に限定されず、紙パック、瓶、缶、ペットボトル等が用いられる。殺菌は、容器の種類や保存条件に合わせて、UHT殺菌、レトルト殺菌、プレート殺菌等、適宜選択すればよい。具体的には、缶や瓶の容器のように容器に充填後、加熱殺菌できる場合には食品衛生法に定められた殺菌条件でレトルト殺菌が採用され、ペットボトル、紙パックのようにレトルト殺菌できないものについては、予め上記と同様の殺菌条件、例えばプレート式熱交換器で高温短時間殺菌後、一定の温度まで冷却して、ホットパック充填又は無菌下での充填などの方法により容器に充填する等の方法が採用される。
茶飲料の香味向上方法
本発明にしたがって、茶飲料に含まれる2−メチルブタナール及び/又は3−メチルブタナール(成分A)の量を23ppb〜100ppb、2,5−ジメチルピラジン(成分B)の量を5ppb〜50ppbに調整することによって、香味が向上された茶飲料を製造することができる。本発明に基づいて2−メチルブタナール及び/又は3−メチルブタナール(成分A)と2,5−ジメチルピラジン(成分B)を併用することによって、成分Aによるコク味向上効果が成分Bによって増強され、好ましい香味を有する茶飲料を得ることができる。このような本発明は、1つの観点からは、茶飲料の香味改善方法と把握することができる。
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本発明において数値範囲はその端点を含むものとして記載される。
<試験例1>
まず、2−メチルブタナール及び3−メチルブタナール高含有茶葉(以下、MB茶葉ともいう)を調製した。このMB茶葉は、特定のアミノ酸を高濃度に含有する茶葉抽出物を調製し、これを原料茶葉に含浸させ、かつ火入れ乾燥を行って製造た。具体的には、攪拌機付き密閉容器に10gの緑茶葉(火入れ度:中)を封入し、40℃のイオン交換水を180mL加え、緑茶葉を浸漬させた。そこにプロテアーゼ製剤(三菱化学フーズ社「コクラーゼ・P」)を0.2g添加し、40℃に保持したまま16時間攪拌を行い、酵素処理を行った。その後、得られた酵素処理液を90℃で10分加熱して酵素を失活させ、酵素抽出液を得た。この酵素抽出液中のロイシン、バリン及びイソロイシンの総量の濃度が0.2重量%になるよう、減圧濃縮した。
このアミノ酸を高濃度に含有する茶葉抽出物を、未火入れの原料茶葉(緑茶、荒茶;3番茶、やぶきた)に対し、アミノ酸水溶液:原料茶葉の重量比が0.2:1(原料茶葉1kgに対するバリン、イソロイシン、ロイシンの総量:460mg/kg)となるように噴霧し、撹拌して均一に含浸させた。
次いで、アミノ酸含浸茶葉に対して、火入れ機を用いて火入れ乾燥を行った。火入れ乾燥の条件は以下の通りである。ここで、火入れ時間とはアミノ酸含浸茶葉を火入れ機に投入してから取出しまでの時間を指し、火入れ温度とは茶葉の最終到達温度を指す。
・火入れ機 : 寺田製作所、TR-10
・ドラム温度 : 200℃
・ドラム回転数: 12rpm
・火入れ時間 : 15〜20分
・火入れ温度 : 150℃
このMB茶葉を用いて、以下のように容器詰緑茶飲料を製造した。まず、茶葉50gを計量して40倍量の熱湯で5分間抽出し、茶殻を除いた後、30℃以下まで冷却して遠心分離により清澄化処理を行って茶エキスを得た。この茶エキスに、酸化防止剤としてL−アスコルビン酸を、pH調整剤として炭酸水素ナトリウムを添加してpHを6.1に調整した。このpH調整された抽出液を、表1に示す可溶性固形分(Brix)となるように水で希釈して調合液とした。得られた調合液を缶に充填し、130℃で1分間、レトルト殺菌を行い、5℃の冷蔵庫にて冷却して容器詰緑茶飲料を得た。また、市販の煎茶2種と焙じ茶を用いて、同様の手順で容器詰茶飲料を製造した。
<試験例2>
得られた4種の緑茶飲料(サンプル1〜4)と市販の茶飲料3種(サンプル5〜7)について、各種成分分析を行った。カフェイン及びカテキンの分析にはHPLCを用い、2−メチルブタナール(2MB)、3−メチルブタナール(3MB)、2,5-ジメチルピラジン(DM)の分析にはGC/MSを使用した。それぞれの分析方法を以下に記す。
(HPLC)
分析装置:東ソー株式会社、TOSOH HPLCシステム LC8020 model II[マルチステーション:LC−8020、ポンプ:CCMC−II、オートサンプラ:AS−8021、検出器:UV−8020、カラムオーブン:CO−8020、オンラインデガッサ:SD−8023]
分析条件:[カラム:TSKgel ODS−80Ts QA、溶離液A:10%アセトニトリル/水 0.05%TFA、溶離液B:80%アセトニトリル/水 0.05%TFA、流速:1.0ml/min、温度40℃、検出:UV275nm]
(GC/MS)
試料液5mlをネジ付き20ml容ガラス瓶(直径18mm,ゲステル社製)に入れてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製セプタム付き金属蓋(ゲステル社製)にて密栓し、固相マイクロ抽出法(SPME)にて香気成分の抽出を行った。定量は、GC/MSのSIMモードにて検出されたピーク面積を、添加した内部標準であるn−ブタナールの検出値を用いて補正し、標準添加法にて行った。
それぞれ使用した試薬の入手先は以下の通り。
・2−メチルブタナール:和光純薬工業
・3−メチルブタナール:シグマアルドリッチ
・2,5−ジメチルピラジン:東京化成工業
・n−ブタナール:関東化学
分析装置:
SPMEファイバー:StableFlex/SS,85μm,Carboxen/PDMS(スペルコ社製)、全自動揮発性成分抽出導入装置:MultiPurposeSampler MPS2(ゲステル社製)
分析条件:予備加温:70℃5分間、攪拌:なし、揮発性成分抽出:70℃50分間、揮発性成分の脱着時間:10分間、脱着後平衡化:300℃20分間、GCオーブン :Agilent6890N(アジレントテクノロジーズ社製)、カラム:HP−5MS,30m×0.25mm i.d.,1μm(アジレントテクノロジーズ社製)、GC温度条件 :40℃(5分間)→10℃/分→100℃→5℃/分→160℃→20℃/分→280℃(6分間)、キャリアーガス:ヘリウム,1.6ml/分,流量一定モード、インジェクション:スプリットレス法、インレット温度:250℃、質量分析装置:Agilent5973inert(アジレントテクノロジーズ社製)、測定方式:スキャン&SIM同時測定、スキャン範囲:m/z35〜300、SIMパラメータ:m/z57(2−メチルブタナール検出用),58(n−ブタナールおよび3−メチルブタナール検出用),108(2,5−ジメチルピラジン検出用),109(2−アセチルピロール検出用)、解析ソフト:ChemStation(アジレントテクノロジーズ社製)。
表1に各種成分の分析結果を示す。アミノ酸含有水溶液に含浸させてから火入れを行った茶葉(MB茶葉)を用いて調製した茶飲料は、本発明の有効成分である2−メチルブタナール(2MB)及び3−メチルブタナール(3MB)を多く含有していた。
<試験例3>
サンプル1〜7の茶飲料をブレンドして、2−メチルブタナール、3−メチルブタナール、ジメチルピラジンの含有重量の異なる茶飲料を調製した(サンプル8〜10)。この茶飲料について、混合した茶飲料と各種成分の量を表2に示す。各種成分分析は試験例1と同様に行った。
サンプル1〜4および8〜10の茶飲料について、専門パネラーによる官能評価を行った。評価は、飲みやすさ(クセのなさ)、飲み応え(コク味)、苦渋味、嗜好性(総合的な好ましさ)について、4段階(4点:強く感じる、3点:感じる、2点:あまり感じない、1点:全く感じない)で評価し、その平均点を算出した(表3)。
一般的な煎茶葉を用いて調製した茶飲料(サンプル1)は、カフェインが多く、飲み応えはあるものの苦渋味が強くなり、飲みやすさに欠けたものとなった。一方、サンプル2のようにカフェイン含量を少ないと、飲みやすさは向上するものの飲み応えが消失し、全体的な嗜好性が低下した。また、焙じ茶葉を用いて調製した茶飲料(サンプル3)は、カフェイン含量は少ないが、2,5−ジメチルピラジンを豊富に含み、コクが付与され、飲み応えが補われていた。しかし独特の焦げ苦味に近い風味を有し、苦渋味が知覚され、緑茶飲料としての嗜好性は低下した。
一方、特定のアミノ酸を浸漬して火入れ乾燥して得られるMB茶葉を用いて調製した茶飲料(サンプル4)は、2,5-ジメチルピラジンは少なくて焦げ苦味は少ないながらも、2−メチルブタナール及び3−メチルブタナールの含量が多く、飲み応えは充分に感じられ、高い嗜好性が得られた。
サンプル8〜10の結果を比較すると、カフェイン含量を低くしても、2,5−ジメチルピラジンを適度に含ませることで、茶飲料にコクが付与されていた。ジメチルピラジンは焦げ苦みの原因にもなるため、ジメチルピラジン由来の焦げ苦味を知覚させないためには、2,5−ジメチルピラジンの量を低くした方がよいが、この範囲では、ジメチルピラジンのコク増強作用だけでは十分な飲み応えが付与されないことが判明した(サンプル8・9)。本発明の実施例であるサンプル10は、サンプル8・9と比べて、2−メチルブタナール及び3−メチルブタナールの含量が多く、ジメチルピラジン含量が50ppb以下であっても、飲みやすさと飲み応えを両立することができ、高い嗜好性を獲得していた。
<試験例4>
ジメチルピラジンのコク味増強効果を2−メチルブタナール及び/又は3−メチルブタナールが高めることを検証した。すなわち、サンプル9の茶飲料に、市販の2−メチルブタナールおよび3−メチルブタナールをそれぞれ1ppbずつ添加し、2−メチルブタナールおよび3−メチルブタナールの濃度が異なる4種類の茶飲料を調製した(表4)。
表5に官能評価結果を示す。表5より、特定量の2−メチルブタナール及び3−メチルブタナールをジメチルピラジンと併用することによって、ジメチルピラジンの飲み応え向上効果を増強させることが確認された。特に、併用する2−メチルブタナールと3−メチルブタナールの総量が23ppb以上であると、ジメチルピラジンによる飲み応え向上効果を効果的に増強できることが確認された。
<試験例5>
試験例4・5の結果より、23ppb以上のメチルブタナール(2−メチルブタナール及び/又は3−メチルブタナール:成分A)と50ppb以下の2,5−ジメチルピラジン(成分B)を併用することによって、茶飲料(特に緑茶飲料)において、飲みやすさと飲み応えを両立できると考えられた。
そこで、試験例1で調製したMB茶葉及び市販の煎茶葉を用い、飲料中の各成分の含有重量が、上記範囲内となるように茶飲料を調製した(表6)。
表7に官能評価結果を示す。驚くべきことに、成分Aと成分Bの併用比率(A/B)が1.0以上となる茶飲料は、特に嗜好性が高くなった。また、サンプル15・16の結果から分かるように、コク味付与効果を奏する下限値程度の量で2,5−ジメチルピラジンを含有する場合であっても、2−メチルブタナール及び/又は3−メチルブタナールを23ppb以上含有させることで、飲料の飲み応えを増強でき、高い嗜好性が得られることが確認できた。

Claims (6)

  1. Camellia sinensisを原料とする加熱殺菌済の容器詰茶飲料であって、
    23ppb〜100ppbの2−メチルブタナール及び/又は3−メチルブタナール(成分A)と5ppb〜50ppbの2,5−ジメチルピラジン(成分B)とを含有し、成分Aと成分Bの重量比(A/B)が1.0〜10である、上記茶飲料。
  2. A/Bが1.0〜8.0である、請求項1に記載の茶飲料。
  3. 80ppm〜200ppmのカフェインをさらに含有する、請求項1又は2に記載の茶飲料。
  4. カフェイン含量が130ppm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の茶飲料。
  5. 茶飲料に含まれる2−メチルブタナール及び/又は3−メチルブタナール(成分A)の量を23ppb〜100ppb、2,5−ジメチルピラジン(成分B)の量を5ppb〜50ppb、成分Aと成分Bの重量比(A/B)を1.0〜10に調整することを含む、Camellia sinensisを原料とする加熱殺菌済の容器詰茶飲料の製造方法。
  6. 茶飲料に含まれる2−メチルブタナール及び/又は3−メチルブタナール(成分A)の量を23ppb〜100ppb、2,5−ジメチルピラジン(成分B)の量を5ppb〜50ppb、成分Aと成分Bの重量比(A/B)を1.0〜10に調整することを含む、Camellia sinensisを原料とする加熱殺菌済の容器詰茶飲料の香味を向上させる方法。
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