JP5965799B2 - X線断層撮影方法およびx線断層撮影装置 - Google Patents

X線断層撮影方法およびx線断層撮影装置 Download PDF

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Description

本発明は、X線断層撮影方法およびX線断層撮影装置に関する。
機械部品等の内部欠陥を非破壊で検査する方法として、X線を用いて内部を透過し画像化する方法(X線撮影による検査方法)がある。特に、産業用X線CTに代表されるX線断層撮影装置では、放射線透過試験でのレントゲン撮影画像とは異なり、物体の内部に関する詳細な画像が出力されるため、高精度な検査が可能である。
また、原子力や火力等の発電プラントや、化学プラント、石油プラントに設置された配管に対するX線断層撮影による非破壊検査のニーズも増加している。上記プラントの配管は狭隘な場所に設置されていることが多い。そして、産業用に用いられているX線CT装置は、回転操作が必要であり、かつ、装置規模が大きいため、上記プラント配管に適用することが困難である。上記プラント配管に適用可能なX線断層撮影方法として、特許文献1に示す方法がある。従来のX線CT装置は、被検査対象物(以下、被検体)の周囲を180°+放射線広がり角度、乃至は一般的には360°の角度方向から撮影した複数の投影データに基づいて画像再構成演算処理を実施し、断層画像または立体像を構築する。一方、特許文献1の方法は、ラミノグラフィと呼ばれる断層撮影方法の一方式であり、X線CT装置で必要とする角度よりも小さい角度でのみ撮影された複数の投影データから、被検体の形状情報などの既知情報を事前情報として用いて、小さい角度でも対応可能な画像再構成演算処理を実施し、断層像または立体像を構築することが可能である。ラミノグラフィを用いた配管検査では、配管の長軸方向に放射線源と放射線検出器を並進移動させて撮影している。
X線断層撮影による物体検査では、複数の材質より構成されている被検体が対象となる場合が多い。例えばプラントの配管検査では、その内面の状態を確認する必要があるが、配管自体は保温材やその外側に外装板が取り付けられている。X線断層撮影による配管検査では、保温材や外装板を剥離せずに撮影し、評価することが要望されている。X線断層撮影の場合、一般的には被検体全体を撮影視野に収めて撮影する必要があり、断層像を構成する際の画像再構成演算では、検査対象部以外の領域も含めて計算しなくてはならない。そのため、広い計算領域が必要となり、演算量、演算時間、および記憶領域が増加するという問題がある。
この問題に対して、検査対象部以外の領域に関する情報(材質に関連した物性値や材質の厚さ等)を何らかの手段により推定し、これを排除する方法が考えられる。検査対象部以外の領域に関する情報を推定する方法として、特許文献2に示す方法が提案されている。
特開2008-275352号公報 特開2011-24773号公報
特許文献2の方法では、複数のエネルギ帯のX線を用いて被検体にX線を照射し、透過したX線の計測値に基づき、被検体を構成する成分の成分比を求める。しかしながらこの方法では、成分構成比を求めることはできても、材質の厚さは求めていなかった。そのため、特許文献2では、被検体の中でも特に検査対象のみに領域を絞った断層撮影の手法については何ら開示していない。
本発明の目的は、被検体の中でも特に検査対象のみに領域を絞った断層撮影が可能な断層撮影方法および装置を提供することにある。
本発明は、前記被検体を構成する材質数の入力を促す材質数入力処理と、前記被検体の材質数と同数以上の異なるX線エネルギの数およびエネルギ値の入力を促すX線エネルギ設定処理と、該X線エネルギ設定処理での設定値に基づき複数回のX線透過撮影を実施する複数X線エネルギ断層撮影処理と、前記被検体を構成する、関心部の材質及び関心部以外の材質の透過距離を計算する透過距離計算処理と、前記複数X線エネルギ断層撮影処理によって生成した複数の投影データのうち、1つの基準投影データを選択するとともに、前記検出器の各検出素子における前記関心部以外の材質の線減弱係数と透過距離の積を、前記基準投影データから減算して関心部の投影データを生成する関心部投影データ生成処理と、該関心部投影データ生成処理により生成された前記関心部の投影データに基づいて画像再構成により前記関心部の断層像または立体像を生成する画像再構成演算処理を行うことを特徴とする。
本発明によれば、被検体の中でも特に検査対象のみに領域を絞った断層撮影が可能な断層撮影方法および装置を提供することが可能である。
本発明の一実施例である断層撮影装置およびシステムの一例を表した図である。 本発明の一実施例である断層撮影方法における処理フローの一例を示した図である。 本発明の一実施例である断層撮影装置により撮影する被検体である保温材および外装板を装着した配管の断面を模式的に表した図である。 本発明の一実施例である断層撮影装置において入力する、被検体を構成する材質数を入力処理する画面の一例を表した図である。 本発明の一実施例である断層撮影装置において入力する、複数のX線エネルギを設定するために使用するX線加速電圧値設定画面の一例を表した図である。 本発明の一実施例である断層撮影装置における透過距離計算処理方法について説明した図である。 本発明の一実施例である断層撮影装置において、本発明の方法を適用する前の被検体の投影データの一例を表した図である。 本発明の一実施例である断層撮影装置において、本発明の方法を適用して得られた関心部のみの投影データの一例を表した図である。 本発明の一実施例である一連の処理方法を適用しない従来の再構成画像の一例を表した図である。 本発明の一実施例である断層撮影装置による処理方法を適用した場合の再構成画像の一例を示した図である。 本発明の実施例2である断層撮影装置の一例を示した図である。 本発明の実施例3である断層撮影装置の一例を示した図である。 本発明の実施例3である断層撮影装置における、撮影視野範囲を模式的に示した図である。 本発明の実施例3である断層撮影装置により、撮影視野範囲におさまらない被検体を撮影する様子の一例を模式的に表した図である。 本発明の実施例3である断層撮影装置により撮影視野範囲におさまらない被検体を撮影する場合に、本発明の処理を適用した際に得られる断層像と等価な撮影方法の一例を表した図である。
本発明は、断層撮影方法および断層撮影装置に係り、特に、機械部品等の物体内部を可視化して検査するのに好適なX線非破壊検査システムに関する。
以下、各種プラントなどに設置されている配管を被検体とし、これをラミノグラフィにより撮影する例について説明する。
本実施例で使用するX線断層撮影装置501の一例について、その概要を図1に示す。図1は直管に対して本実施例の装置を適用した場合を示している。X線源1および検出器2は、保温材11や外装板12が装着された配管10を挟むように、スライド機構3aによって配置されている。スライド機構3aは、指示脚3cで支持されたスキャナ3bにより配管長軸方向にスライドする。スライド機構3aは配管10の径方向にX線源1、検出器2をそれぞれスライドさせるための装置である。
X線源1および検出器2を一定の速度で移動させ、その移動中に等間隔距離で透過像撮影を実施し、複数の投影データ51を取得する。制御・画像取り込み装置21は、スキャナ3bや検出器2による投影データ取り込みの制御を行う。取り込まれた投影データ51は記憶装置31に保存され、その後、断層像または立体像を構築するための画像再構成演算装置22から呼び出される。構築された断層像または立体像は、記憶装置32に保存され、欠陥評価をするための画像計測装置23から呼び出される。ここで、図1に示す制御・画像取り込み装置21、記憶装置31、画像再構成演算装置22、記憶装置32、画像計測装置23の構成は一例であり、例えば記憶装置31と32は同一の装置を使用することも可能である。
図2に、本実施例における処理フローの一例を示す。本実施例では、被検体を構成する材質の数Nを入力処理する材質数入力処理1001を実施する。図3に、配管を被検体とした場合の例を示す。図3は、配管の中心軸に垂直な面における断面図を模式的に表している。プラントに設置された配管内部には、高温の流体が流れている場合があり、熱の散逸を防止または抑制するために配管10の周囲には保温材11が装着され、さらにその外側には外装板12が装着されている。このように配管の例では、被検体を構成する材質の数Nは3となる。材質数入力処理1001ではこの数を入力する。図4に、材質数入力画面の一例を示す。
図2において、材質数入力処理1001を実施後、X線断層撮影において使用するX線エネルギの数や使用するエネルギの値を設定するX線エネルギ設定処理1002を実施する。X線エネルギ設定処理1002では、材質数入力処理1001において入力したNに基づき、N個以上のX線エネルギ数M(M≧N)およびそれぞれのX線エネルギを設定する。通常、非破壊検査において使用されるX線源1は単一のX線エネルギではなく、連続的なエネルギスペクトルを有するX線を発生させる。そのため、X線エネルギの値を設定するよりも、X線発生の基となる電子の加速電圧を設定する方が容易である。従って、X線エネルギ設定処理1002においては、X線エネルギに変えて加速電圧値を入力する形式であってもよい。図5に、加速電圧を設定する場合の設定画面の一例を示す。
次に、図2において、X線エネルギ設定処理1002で設定したM種のX線エネルギを用いて、M回の断層撮影を実施する複数X線エネルギ断層撮影処理1003を実施する。各X線エネルギでの断層撮影は、すでに図1を用いて説明した手順に従って実施する。具体的な方法の一例としては、最初に設定されたX線エネルギを適用したX線源1によりX線を照射して断層撮影を実施する。スライド機構3aがスキャナ3bの終端(又は指定された位置)に達した後、スライド機構3aを撮影初期位置に移動させ、二番目に設定されたX線エネルギにより、断層撮影を実施する。以上の処理をM回目の断層撮影が終了するまで実施する。以上の例では、毎回スライド機構3aを撮影初期位置に移動しなおしてから撮影する手順としている。但し、スライド機構3aが終端に達した後、X線エネルギを変えた撮影を前記終端位置から開始する手順としてもよい。以上の処理を実施することにより、それぞれのX線エネルギで撮影されたMセットの投影データ51が記憶装置31に保存される。
次に、透過距離計算処理1004を実施する。この透過距離計算処理1004は、複数X線エネルギ断層撮影処理1003により撮影したMセットの投影データ51を用いて、X線が被検体を構成する各材質を透過するときの長さである透過距離を計算する。図6は、被検体である配管10とそれに装着された保温材11および外装板12の場合における透過距離計算処理1004の詳細である。図6に示すように、ここでは配管10を材質A、保温材11を材質B、外装板12を材質Cとそれぞれ呼ぶこととする。図中、これらを横切る線はX線の透過経路の一つを示している。また、検出器2は平面型検出器であり、検出素子が2次元マトリックス状に配置されている。そこで、検出素子番号を(u,v)で表し、その位置において検出されるX線強度をIu,v、またX線強度から求められるX線減衰率をPu,vとする。この検出素子位置において計測されるX線が各材質を透過する距離を、それぞれtA u,v、tB u,v、tC u,vとすると、以下の(1)〜(3)式で表される。


M=N=3としたときのX線エネルギをEi (i=1,2,3) としたとき、検出素子番号(u,v)の検出素子において計測されるX線強度をI(Ei)u,v、同じ位置で被検体が無い状態で計測されるX線強度をIo(Ei)u,vとすると、X線減衰率P(Ei)u,vは以下の(4)〜(6)式で表される。


ここでμA(Ei)、μB(Ei)、μC(Ei) (i=1,2,3)は、X線エネルギEiにおける各材質の線減弱係数を表す。線減弱係数とは、X線がある物質を単位長さ透過する際に物質との相互作用により減衰する割合を表す物理量であり、X線エネルギに依存する量である。この線減弱係数については、元素ごとにX線エネルギに対する値として整理されているものがあるので、それをデータベースとして使用することができる。あるいは事前に、厚さtがわかっている同じ材質の試験体を用いたX線減衰試験を実施し、そのときの測定値から以下の(7)式により線減弱係数μ(Ei)を求めておくことも可能である。
式(4)〜(6)の未知数はtA u,v、tB u,v、tC u,vの3個であり、式も3個あるため、この連立方程式を解くことにより、それぞれのtA u,v、tB u,v、tC u,vを求めることができる。以上はM=Nの場合についてのものであるが、M>Nの場合には、式(4)〜(6)と同様の式がM個生成されるので、そのうちN個の式を選択して連立方程式を解くことができる。またM>Nの場合には、最小二乗法を用いた解(透過距離)の推定方法を利用することも可能である。
以上の処理を、それぞれの撮影位置における投影データ51ごとに、全ての検出素子に対して実施する。すなわち、それぞれの投影データ51の全ての検出素子ごとに各材質の透過距離を計算する。計算結果は記憶装置31または記憶装置32に記憶しておく。
次に、図2において、透過距離計算処理1004による結果に基づき、検査対象部分(以下、関心部)のみの投影データ52を生成する関心部投影データ生成処理1005を実施する。ここでは、M種のX線エネルギで撮影したMセットの投影データ51のうち、いずれか1セットを基準投影データとして選択し、それぞれの検出素子位置(u,v)における関心部以外の材質に対する線減弱係数と透過距離の積を、基準投影データから減算して、関心部の投影データを生成する。以下では、透過距離計算処理1004の説明と同様に、配管10(材質A)とそれに装着された保温材11(材質B)および外装板12(材質C)の場合を例に具体的に説明する。ここでは、X線エネルギE1で撮影した1セットの投影データ51を基準投影データとする。そして、透過距離計算処理1004により求めた材質BおよびC、それぞれの透過距離tBおよびtC、X線エネルギE1におけるそれぞれの線減弱係数μB(E1)、μC(E1)を用いて、以下の(8)式により、関心部の投影データ(材質Aのみの投影データPA(E1)u,v)を生成する。
以上の処理を、それぞれの撮影位置における投影データ51の全ての検出素子に対して実施する。この処理を実施した場合の一例を図7および図8に示す。図7は、配管10(材質A)とそれに装着された保温材11(材質B)および外装板12(材質C)をX線エネルギE1で撮影した1セットの投影データ51のうちの一つを表している。また図8は、この投影データに対して関心部投影データ生成処理1005を適用した結果を表している。図に示すように、関心部投影データ生成処理1005を実施することにより、関心部のみの投影データ52を生成することができる。
関心部投影データ生成処理1005が生成した関心部のみの投影データ52を入力データとして、画像再構成演算処理1006を実施する。この処理により関心部のみの再構成画像72が生成される。図9に、本実施例の処理を適用しない比較例の再構成画像71を、また図10に、本実施例の処理を適用した場合の再構成画像72を示す。図9に示すように、比較例の場合には、検査対象(関心部)である配管10以外に、保温材11、外装板12を含むように画像再構成領域を設定する必要がある、すなわち点線の矩形よりも外側の領域についても計算を実施する必要があり、本来不要である部分の演算量が増大することがわかる。一方、図10は図9に示した点線の矩形領域の内側のみを取り出したものに相当している。この図のように、本実施例の処理を適用すると、画像再構成領域を関心部である配管10に絞ることができ、演算量を大幅に削減することが可能となる。
以上の方法を備えた装置に適用するX線源1としては、通常の非破壊検査に用いられるX線源(X線焦点サイズがミリオーダのもの)を使用することが考えられるが、高分解能が得られる数十ミクロンオーダのマイクロフォーカスX線源を使用してもかまわない。
また、X線源1としてX線エネルギ、すなわち加速電圧を高速に切り替えられるタイプのX線源を使用することにより、それぞれの撮影位置において瞬時にM種のX線エネルギによる撮影が可能となる。これにより、X線源1および検出器2の走査をM回から1回に削減することができるようになる。
以上の方法により、被検体の中でも特に検査対象のみに領域を絞った断層撮影が可能となる。また、演算量、演算時間、および記憶領域の不必要な増加を抑制することが可能となる。
本発明の実施例2における装置を図11に示す。図11は、実施例1におけるX線断層撮影装置501と構成はほぼ同じであるが、X線源1と検出器2のセットが2セットある点が異なる。それぞれのセットは接続板4により接続されており、被検体の軸方向にそれぞれ配置され、スライド機構3aにより同時に走査される。X線源1と検出器2のそれぞれのセットは、撮影位置の間隔(撮影ピッチ)ΔxのL倍(Lは任意の自然数)となるように、接続板4により固定される。このようにすることで、第二のセットは、X線源1と検出器2の第一のセットと同じく、走査の段階で被検体の同じ位置を撮影することが可能となる。すなわち、第一のセットが被検体に対するある位置Pで撮影をした後、第一のセットがLΔx進んだときに第二のセットが同じ位置Pにおいて撮影をすることになる。第一のセットにおけるX線源1に対して設定するX線エネルギE1と、第二のセットにおけるX線源1に対して設定するX線エネルギE2を異なる値に設定することで、走査の回数を削減することが可能となり、撮影時間の短縮につながる。
以上では、X線源1と検出器2のセットを2セットとして説明したが、3セット以上とすることも可能である。また、実施例1の場合と同様に、加速電圧を高速に切り替えられるタイプのX線源を使用することで、さらに撮影時間を短縮することが可能となる。もちろん、高分解能撮影のために、マイクロフォーカスX線源を使用することも可能である。
以下に、被検体を産業用X線CT装置により撮影する場合に応用した例を説明する。
本実施例で使用するX線断層撮影装置601の一例を図12に示す。X線断層撮影装置601は、X線源1とそれに対向するように配置された平面状の検出器2と、その間に設置した被検体91を搭載する回転テーブル62と、これらを制御する制御装置(図示せず)からなる。被検体91の撮影では、回転テーブル62の回転と同期して、一定の回転角度ピッチごとに検出器2により投影データの取り込みを実施し、被検体91の周囲を180°+放射線広がり角度乃至は360°の角度方向から撮影する。また回転テーブル62は、高さのある被検体91を撮影できるように、上下動ステージ63により高さを変えられる構成となっている。
産業用X線CTによる被検体の断層撮影では、従来、被検体全体が撮影視野に収まるように撮影する必要がある。図13に、産業用X線CT装置における撮影視野93の一例を示す。以後の図は、被検体91を固定し、その周囲をX線源1と検出器2がその周囲を回転する図で考える。CTは被検体と線源および検出器の相対運動で考えればよいので、このようにしても問題ない。この撮影視野93が断層像を再構成できる範囲であり、この範囲に納まらない物体の断層撮影は困難である。その一例を図14に示す。図14では、被検体91の水平断面が撮影視野93よりも大きい場合である。図の場合、関心部92は撮影視野93内にあるものの、被検体全体は視野に納まらないため、従来の産業用X線CTでは被検体の断層像を再構成することはできない。しかしながら、被検体を構成する材質数N(図の場合、3種)に基づき、M≧N種のX線エネルギによる断層撮影を実施し、実施例1に記載した手順に沿った処理を投影データ51に施すことにより、図15に示す関心部のみの断層撮影と等価な再構成画像を生成することが可能である。
本実施例においても、実施例1と同様、マイクロフォーカスX線源や加速電圧を高速に切り替えられるタイプのX線源を使用することが可能である。また、実施例2と同様に、X線源1と検出器2のセットを複数設置したX線断層撮影装置とすることも可能である。
以上の方法により、被検体の中でも特に検査対象のみに領域を絞った断層撮影が可能となる。また、演算量、演算時間、および記憶領域の不必要な増加を抑制することが可能となる。
本発明の方法および装置を用いることで、被検体の中でも特に検査対象のみに領域を絞った断層撮影が可能となり、さらには、画像再構成演算処理における演算量、演算時間、および記憶領域の不必要な増加を抑制することが可能となる。
1 X線源
2 検出器
3a スライド機構
3b スキャナ
3c 支持脚
4 接続板
10 配管
11 保温材
12 外装板
21 制御・画像取込装置
22 画像再構成演算装置
23 画像計測装置
31、32 記憶装置
51 投影データ
52 投影データ
62 回転テーブル
63 上下動ステージ
91 被検体
92 関心部

Claims (8)

  1. 被検体にX線を照射するX線源と、該X線源に対して前記被検体を挟むように対向配置された検出器と、X線が前記被写体を透過した投影データの取り込みを制御する制御・画像取込装置と、前記検出器により取得した複数の前記投影データを記憶する記憶装置と、該記憶装置から複数の前記投影データを読み出し、画像再構成演算を実施して断層像又は立体像を生成する画像再構成演算装置を備えたX線断層撮影装置のX線断層撮影方法において、
    前記被検体を構成する材質数の入力を促す材質数入力処理と、
    前記被検体の材質数と同数以上の異なるX線エネルギの数およびエネルギ値の入力を促すX線エネルギ設定処理と、
    該X線エネルギ設定処理での設定値に基づき、1つのX線エネルギで撮影された前記投影データを1セットとし、それぞれのX線エネルギで撮影された複数セットの前記投影データを生成する複数X線エネルギ断層撮影処理と、
    前記被検体を構成する、関心部の材質及び関心部以外の材質の透過距離を計算する透過距離計算処理と、
    前記複数X線エネルギ断層撮影処理によって生成した前記複数セットの投影データのうち、いずれか1セットを基準投影データとして選択するとともに、前記検出器の各検出素子における前記関心部以外の材質の線減弱係数と透過距離の積を、前記基準投影データから減算して関心部の投影データを生成する関心部投影データ生成処理と、
    該関心部投影データ生成処理により生成された前記関心部の投影データに基づいて画像再構成により前記関心部の断層像または立体像を生成する画像再構成演算処理を行うことを特徴とするX線断層撮影方法。
  2. 請求項1に記載のX線断層撮影方法において、
    前記X線源として、互いに異なるエネルギでX線を照射する複数のX線源が前記被検体の軸方向に配置され、前記複数のX線源それぞれに対して前記検出器を対向配置することを特徴とするX線断層撮影方法。
  3. 請求項1に記載のX線断層撮影方法において、
    前記X線源として、X線エネルギを切替えて照射可能なX線源を配置することを特徴とするX線断層撮影方法。
  4. 請求項1ないし3に記載のX線断層撮影方法において、
    前記X線源として、マイクロフォーカスX線源とすることを特徴とするX線断層撮影方法。
  5. 被検体にX線を照射するX線源と、該X線源に対して前記被検体を挟むように対向配置された検出器と、X線が前記被写体を透過した投影データの取り込みを制御する制御・画像取込装置と、前記検出器により取得した複数の前記投影データを記憶する記憶装置と、該記憶装置から複数の前記投影データを読み出し、画像再構成演算を実施して断層像又は立体像を生成する画像再構成演算装置を備えたX線断層撮影装置において、
    前記被検体を構成する材質数が入力される材質数入力手段と、
    前記被検体の材質数と同数以上の異なるX線エネルギの数およびエネルギ値を設定するX線エネルギ設定手段と、
    該X線エネルギ設定手段での設定値に基づき、1つのX線エネルギで撮影された前記投影データを1セットとし、それぞれのX線エネルギで撮影された複数セットの前記投影データを生成する複数X線エネルギ断層撮影手段と、
    前記被検体を構成する、関心部の材質及び関心部以外の材質の透過距離を計算する透過距離計算手段と、
    前記複数X線エネルギ断層撮影手段によって生成した前記複数セットの投影データのうち、いずれか1セットを基準投影データとして選択するとともに、前記検出器の各検出素子における前記関心部以外の材質の線減弱係数と透過距離の積を、前記基準投影データから減算して関心部の投影データを生成する関心部投影データ生成手段と、
    該関心部投影データ生成手段により生成された前記関心部の投影データに基づいて画像再構成により前記関心部の断層像または立体像を生成する画像再構成演算処理手段を有する画像再構成演算装置を備えることを特徴とするX線断層撮影装置。
  6. 請求項5に記載のX線断層撮影装置において、
    前記X線源として、互いに異なるエネルギでX線を照射する複数のX線源が前記被検体の軸方向に配置され、前記複数のX線源それぞれに対して前記検出器を対向配置することを特徴とするX線断層撮影装置。
  7. 請求項5に記載のX線断層撮影装置において、
    前記X線源として、X線エネルギを切替えて照射可能なX線源を配置することを特徴とするX線断層撮影装置。
  8. 請求項5ないし7に記載のX線断層撮影装置において、
    前記X線源として、マイクロフォーカスX線源とすることを特徴とするX線断層撮影装置。
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