JP5962987B2 - 同期システムとそれを備えた受信装置、同装置を備えた通信システム、及び同期方法 - Google Patents

同期システムとそれを備えた受信装置、同装置を備えた通信システム、及び同期方法 Download PDF

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本発明は、通信におけるベースバンド信号の同期確立を行う同期システムとそれを備えた受信装置、同装置を備えた通信システム、及び同期方法に関する。
一般的な無線通信は、送信器と受信器が互いに異なるクロックで動作しているため、非同期通信となる。そのため、受信器は、送信器からの信号をどのタイミングで受信した場合でも対応可能なように、受信したベースバンド信号の1シンボルに対して複数のサンプリングを行うオーバサンプリングをし、シンボルを検出できる最適なタイミングを抽出する必要がある。そのような抽出処理は、シンボル同期処理と称される。また、通信に使用される信号の基本単位はフレームであり、フレーム中のヘッダ又はデータ等の始まりを識別する必要がある。そのような識別処理は、フレーム同期処理と称される。一般的な無線通信用の受信装置は、少なくとも、上記のシンボル同期及びフレーム同期を確立する同期システムを有している。
従来のシンボル同期確立の手法としては、ゼロクロス検出方法が広く知られている。このゼロクロス検出方法においては、ベースバンド信号の先頭に、1と0とを交互に繰り返す信号(101010…と続く信号)が配置されている。受信装置において、このベースバンド信号はオーバサンプリングされ、1と0とを繰り返す信号の符号反転タイミング、すなわち、ゼロクロスのタイミングが読み取られる。そして、その読み取られたゼロクロスのタイミングを基に、シンボルの正確な検出が可能なサンプリングタイミングが求められ、そのサンプリングタイミングがシンボル同期タイミングに設定される。例えば、ゼロクロスと次のゼロクロスの中間に最も近いサンプリングタイミングがシンボル同期タイミングに設定される。
次に、シンボル同期の取れたベースバンド信号について、従来のフレーム同期を確立する手法を図30に示す。元々、シンボル同期確立処理において、ベースバンド信号をオーバサンプリングして得た値、すなわち、ベースバンド信号のサンプル値は量子化されている。従来のフレーム同期を確立する手法では、シンボル同期タイミングに設定されたサンプリングタイミングのサンプル値列について、上記のように量子化された値が、2値化閾値を基準に弁別され、2値に置き換えられる(S101)。そして、そのサンプル値列と、同じく2値である既知のフレーム同期用ビット列との相関値が算出される(S102)。そして、その算出された相関値が予め設定された相関閾値以上であれば(S103でYes)、上記サンプル値列とフレーム同期用ビット列とが一致したと判断され、それらが一致したタイミングがフレーム同期タイミングに設定される。そのようにしてフレーム同期が確立される(S104)。
ところで、無線通信システムにおいては、マルチパスフェージングに起因した受信信号波形の歪みが課題の一つとして挙げられる。この波形歪みの現象は、送信信号が、複数の異なる経路(マルチパス)を経て各々異なる遅延時間を持って受信アンテナに到来し、それらが受信アンテナで足し合わされることに因る。マルチパス環境では、送信アンテナから直接到来する直接波と障害物や地表で反射された間接波とが受信アンテナに入力されたり、直接波が無く複数の経路を経た複数の間接波のみが受信アンテナに伝わったりする。
このような現象が生じた場合、受信信号波形が歪んでしまうことがある。受信信号波形は、信号の伝送速度が速いほど、歪み易い傾向にある。その理由について、図31を用いて説明する。同図に示されるように、信号の伝送速度が速いと、信号のシンボル長が短くなることから、シンボル長に対する上記遅延時間の相対的な比率は高くなる。そのため、例えば、異なる経路を経た2つ信号があり、一方の信号に対し他方の信号がマルチパスに因り遅延し、信号のシンボル長がその遅延時間に近い場合、一方の信号の1番目のシンボルと他方の信号の0番目のシンボルとの重なり部分が長くなる。その結果、シンボル長に対する受信信号波形の歪みが相対的に大きくなってしまう。同図では、2つの信号だけを取り上げたが、実際には、遅延量の異なる多数のマルチパルス信号が足し合わされるので、上記の歪みはさらに大きくなり得る。このように歪みが大きくなると、上記のシンボル同期確立処理において、本来のゼロクロスのタイミングを検出できず、従って、安定したシンボル同期が得られないという問題が生じ、その結果、上記のフレーム同期確立処理の同期精度にも影響が及ぶことがある。
また、仮に、受信信号波形の歪みが大きい状態で、シンボル同期を正確に確立できたとしても、フレーム同期確立処理の同期精度に影響が及ぶことがある。その理由について、図32(a)〜(c)を参照して説明する。図32(a)〜(c)はそれぞれ、理想的なフレーム同期用ビット列の信号波形と、検波後でかつ2値化される前の受信信号波形と、2値化後のフレーム同期用ビット列の信号波形とを例示する。図示のように、受信信号波形の歪みにより信号波形が歪んでしまうと、フレーム同期用ビット列中の1つのビットの理想値が例えば1であっても、その値であるはずの信号値S1が2値化閾値St未満になり、2値化時に誤って0に丸められることがある。その結果、2値化後のフレーム同期用ビット列は送信時とは異なったビット列となることがある。そうなると、フレーム同期用ビット列の相関値が本来とは異なる値になってしまい、フレーム同期用ビット列の相関値と、その他のビット列の相関値との間で、差が少なくなって、誤同期が生じ、雑音に弱くなる虞がある。
そこで、マルチパスフェージングの影響を解消する代表的な方策としては、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)等のマルチキャリア伝送技術(例えば、特許文献1参照)がある。これは、伝送する情報を分割して複数のキャリア(サブキャリア)で並列に送信し各キャリアの伝送速度を落とすことにより、通信速度を維持しつつもマルチパスフェージングの影響を低減することを可能にした技術である。この技術では、各キャリアの伝送速度を遅くすることによりシンボル長が長くされ、図33に示されるように、マルチパスに起因するシンボルあたりの遅延がシンボル長よりも相対的に十分に短くされる。従って、マルチパスフェージングの影響を受けたとしても、シンボル長に対する受信信号波形の歪みが相対的に小さくなり、従って、シンボル同期が確立し易くなり、また、フレーム同期も安定して確立することができる。
特開2010−103900号公報
しかしながら、マルチキャリア伝送では、フーリエ逆変換及びフーリエ変換により周波数軸と時間軸とを変換して処理する複雑な構成が必要になり、回路規模が増大してしまうので、回路の小型化が困難であるという欠点がある。
本発明は、この問題を解決するためになされたものである。本発明は、受信装置に設けられた場合、マルチパスフェージング環境下においても、伝送速度を落とすことなく小規模回路で同期を高精度に確立できる同期システムとそれを備えた受信装置、同装置を備えた通信システム、及び同期方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の同期システムは、ベースバンド信号を1シンボルにつき複数のサンプリングタイミングでサンプリングして検波し、その検波されたままの値の前記ベースバンド信号のサンプル値列と所定の同期用ビット列との相関値を前記サンプリングタイミング毎に算出し、その算出された相関値を基にシンボル同期とフレーム同期とを確立することを特徴とする。
この発明において、ベースバンド信号を1シンボルにつき複数のサンプリングタイミングでサンプリングし、かつM(M:2以上の整数)ビットで量子化するオーバサンプリング部と、前記オーバサンプリング部により量子化されたサンプル値列を検波する検波部と、前記検波部により検波されたサンプル値列について、量子化されたサンプル値を2値に置き換えることなく、そのままの値で用いて、前記複数のサンプリングタイミングのサンプル値列と所定の同期用ビット列との相関値をサンプリングタイミング毎に算出し、その算出された相関値に基づいてシンボル同期とフレーム同期とを確立する同期確立部と、を備えることが好ましい。
この発明において、前記同期確立部は、前記算出された相関値が相関閾値以上であれば、その相関値のサンプリングタイミングをシンボル同期タイミングに設定し、該相関値が相関閾値以上となったタイミングをフレーム同期タイミングに設定することが好ましい。
この発明において、前記同期確立部は、前記複数のサンプリングタイミングのうち、全てのサンプリングタイミングのサンプル値列について前記相関値を算出することが好ましい。
この発明において、前記同期確立部は、前記相関閾値以上である相関値を抽出する相関値抽出部と、その抽出された相関値の中から最大相関値を抽出する最大相関値抽出部と、を有し、その抽出された最大相関値のサンプリングタイミングをシンボル同期タイミングに設定し、該相関値が最大相関値となったタイミングをフレーム同期タイミングに設定することが好ましい。
この発明において、前記同期システムに入力される入力信号のレベルを正規化する正規化部をさらに備えることが好ましい。
この発明において、前記同期確立部は、前記同期システムに入力される入力信号の移動平均値を算出する平均値算出部を有し、その算出された移動平均値を基に前記相関閾値を設定することが好ましい。
また、本発明の受信装置は、前記同期システムを備える。
また、本発明の通信システムは、前記受信装置と、前記受信装置にベースバンド信号をアップコンバートして得られたRF信号を送信する送信装置と、を備え、前記受信装置は、前記送信装置から送信されたRF信号を受信する受信部と、前記受信部により受信されたRF信号をダウンコンバートしてベースバンド信号を得るダウンコンバート部と、をさらに有することを特徴とする。
この発明において、前記送信装置は、前記同期用ビット列であるユニークワードを定期的に送信し、前記同期確立部は、前記ユニークワードの最後のシンボルを検出した時からの経過時間をカウントする第1のカウンタを有し、前記第1のカウンタによるカウント時間が前記ユニークワードの最後のシンボルが検出される時から次のユニークワード入力時までの既知期間以内である間は、前記シンボル同期及びフレーム同期の確立動作を停止することが好ましい。
この発明において、前記同期確立部は、前記ユニークワードの最後のシンボルを検出した時からの経過時間をカウントし、その最大カウント時間が前記既知期間と前記ユニークワードの長さとの合計よりも長く設定された第2のカウンタを有し、前記第2のカウンタによるカウント時間が前記最大カウント時間に達したとき、前記同期確立停止機能を強制的にオフすることが好ましい。
この発明において、前記送信装置は、前記同期用ビット列であるユニークワードを、前記サンプリングタイミングの数のm(m:整数)倍だけ連続して送信し、前記同期システムは、前記相関値を算出するサンプリングタイミングを、1ユニークワードのm倍の長さ毎に切り替えるタイミング設定部をさらに備えることが好ましい。
また、本発明の同期方法は、ベースバンド信号を1シンボルにつき複数のサンプリングタイミングでサンプリングして検波し、その検波されたままの値の前記ベースバンド信号のサンプル値列と所定の同期用ビット列との相関値を前記サンプリングタイミング毎に算出し、その算出された相関値を基にシンボル同期とフレーム同期とを確立することを特徴とする。
この発明において、ベースバンド信号を1シンボルにつき複数のサンプリングタイミングでオーバサンプリングし、かつMビットで量子化するサンプリングステップと、前記サンプリングステップにより量子化されたサンプル値列を検波する検波ステップとを備え、前記検波ステップにより検波されたサンプル値列について、量子化されたサンプル値を2値に置き換えることなく、そのままの値で用いて、前記複数のサンプリングタイミングのサンプル値列と所定の同期用ビット列との相関値をサンプリングタイミング毎に算出し、その算出された相関値に基づいてシンボル同期とフレーム同期とを確立する同期確立ステップと、を有することが好ましい。
本発明によれば、検波後のベースバンド信号のサンプル値列について、サンプル値はそのままの値で用いられ、相関値が算出される。従って、受信装置に設けられた場合、マルチパスフェージングの影響により受信ベースバンド信号波形が歪んだとしても、従来のようにサンプル値を2値化してから相関値を算出する場合と比べ2値化時の丸め込みによる相関値の誤差が無くなる。そのため、その相関値に基づいてなされる同期確立の精度を向上することができる。また、同期確立の精度向上に必要な処理は、OFDM方式等のマルチキャリア技術と比べて簡単で済み、従って、回路規模を小さくすることができる。
本発明の一実施形態に係る通信システムのブロック図。 上記通信システムにおける通信信号の構成を示す図。 上記通信システムの受信装置に設けられた同期システムによるサンプリングタイミングを示す図。 上記同期システムによる同期処理のフローチャート。 (a)乃至(d)は本実施形態の相関値演算手法について説明するための図。 (a)乃至(d)は本実施形態の相関値演算手法について説明するための図。 第1の変形例に係る同期システムの同期確立回路のブロック図。 上記同期システムによる同期処理のフローチャート。 第2の変形例に係る同期システムの同期確立回路のブロック図。 上記同期システムによる同期処理のフローチャート。 第3の変形例に係る同期システムの同期確立回路のブロック図。 上記同期システムによる同期処理のフローチャート。 第4の変形例に係る受信装置のブロック図。 上記受信装置の同期システムによる同期処理のフローチャート。 第5の変形例に係る同期システムの同期確立回路のブロック図。 上記同期システムによる同期処理のフローチャート。 第6の変形例に係る同期システムの同期確立回路のブロック図。 上記変形例に係る通信システムの送信装置による送信信号の構成を示す図。 上記同期システムによる同期処理のフローチャート。 上記同期システムにおける同期検出禁止期間と同期検出許可期間とを示す図。 上記変形例の課題を説明するための図。 第7の変形例に係る同期システムの同期確立回路のブロック図。 上記同期システムによる同期処理のフローチャート。 上記同期システムにおける同期検出禁止期間と同期検出許可期間とを示す図。 第8の変形例に係る通信システムのブロック図。 上記通信システムの送信装置による送信信号の構成を示す図。 上記通信システムの同期システムによる同期処理のフローチャート。 第9の変形例に係る送信装置による送信信号の構成と受信装置の同期システムによる同期処理とについて説明するための図。 上記変形例の作用を説明するための図。 従来のフレーム同期処理のフローチャート。 伝送速度の速い送信信号がマルチパスに起因して遅延したときの受信信号を示す図。 (a)はフレーム同期用ビット列の理想信号波形図、(b)は検波後のフレーム同期用ビット列の信号波形図、(c)そのフレーム同期用ビット列から復号された信号波形図。 伝送速度の遅い信号がマルチパスに起因して遅延したときの受信信号を示す図。
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システムの構成を示す。その通信システム1は、無線方式で通信する送信装置2と受信装置3とで構成される。送信装置2は、ベースバンド信号をアップコンバートして得られたRF信号を無線送信する。ベースバンド信号は、通信データを変調して成るシンボル列であり、所定データ長のフレーム単位で伝送される。フレームのデータ長は、複数パターンあってもよい。受信装置3は、送信装置2から送信されたRF信号を受信し、その受信されたRF信号をダウンコンバートしてベースバンド信号を得る。
無線式である通信システム1において、当初、受信装置3は、送信装置2から送信されるタイミングを知得できていないので、非同期の状態にある。そのため、上記ベースバンド信号から通信データを読み取るためには、ベースバンド信号を検波するだけでなく、送信装置2と受信装置3との間でシンボル同期及びフレーム同期を確立する必要がある。そこで、図2に示されるように、フレーム21の先頭には、シンボル同期確立及びフレーム同期確立のためのユニークワード22が付加されており、その後ろに、通信データ23が含められている。ユニークワード22は、所定の同期用ビット列であり、この同期用ビット列を用いてシンボル同期もフレーム同期も確立される。本実施形態では、ベースバンド信号がオーバサンプリングされ、複数のサンプリングタイミング(図3参照)の中から、シンボル値を正確に捉え得るサンプリングタイミングが検出されてシンボル同期タイミングに設定され、それにより、シンボル同期が確立される。
受信装置3は、RF信号を受信アンテナ30を介して受信してダウンコンバートする受信回路31(受信部、ダウンコンバート部)と、RF信号をダウンコンバートして得られたベースバンド信号との間で同期を確立する同期システム32とを備える。また、受信装置3は、同期システム32により同期が確立されたベースバンド信号の誤り訂正を行う誤り訂正回路36を備える。誤り訂正回路36は、受信装置3に必ずしも設けられていなくてもよい。
同期システム32は、ADコンバータ回路33、フィルタ回路34、及び同期確立回路35を有する。ADコンバータ回路33(オーバサンプリング部)は、受信回路31から出力されたベースバンド信号をAD変換し、シンボル周波数以上のサンプリング周波数でオーバサンプリングする。シンボル周波数は、1秒間に伝送されるシンボルの数のことである。また、ADコンバータ回路33は、そのサンプリング処理により得られたベースバンド信号のサンプル値を、M(M:2以上の整数)ビットで量子化する。フィルタ回路34は、ADコンバータ回路33から出力された信号のうち、ベースバンド信号の成分だけを通過させ、ノイズ成分を除去する。同期確立回路35(同期確立部)は、フィルタ回路34を通過したベースバンド信号を検波し、シンボル同期及びフレーム同期を確立する。以下、単に同期と称する場合は、シンボル同期及びフレーム同期を総じて指すものとする。
図3に示すように、ADコンバータ回路33は、ベースバンド信号を1シンボルSbにつき複数のサンプリングタイミングでサンプリング(オーバサンプリング)する。ADコンバータ回路33は、ベースバンド信号の信号値を、1シンボルSbにつき、例えば4つのサンプリングタイミング(0)〜(3)でサンプリングする(4倍サンプリング)。それらのサンプリングタイミング(0)〜(3)は時間的に等間隔にずれており、4倍サンプリングの場合、その間隔はシンボル周期の1/4であり、すなわち、シンボル周波数の4倍の周波数でサンプリングが実施される。サンプリングタイミングの数は、上記4つに限定されず、複数であればよい。
同期確立回路35は、検波回路35a、ビット列抽出回路(以下、抽出回路という)35b、同期用ビット列記憶回路(以下、記憶回路という)35c、相関値算出回路(以下、算出回路という)35d、閾値設定回路35e、及び比較回路35fを有する。検波回路35a(検波部)は、ADコンバータ回路33により量子化されフィルタ回路34を通過した、ベースバンド信号のサンプル値列を遅延検波等により検波(復号)する。抽出回路35bは、検波回路35aにより検波されたサンプル値列から、各サンプリングタイミング(0)〜(3)のサンプル値列をサンプリングタイミング毎に抽出する。抽出されるサンプル値列のサンプル値の数は、記憶回路35cに記憶されているユニークワード22(図2参照)のビット数に相当する。記憶回路35cは、既知のユニークワード22を予め記憶している。算出回路35dは、抽出回路35bにより抽出されたサンプル値列と、記憶回路35cに予め記憶されているユニークワード22との相関値をサンプリングタイミング毎に算出する。このとき、算出回路35dは、抽出回路35bにより抽出されたサンプル値列について、Mビットで量子化されたサンプル値を0又は1の2値に置き換えることなく、そのままの値で用いて、相関値を算出する。この算出処理では、量子化されたサンプル値がそのまま用いられることから、検波されたベースバンド信号を軟判定した結果、すなわち、当該信号が上記2値のいずれであるかについての確かさがそのまま用いられる。相関値は、サンプル値列がユニークワード22のビット列に近づくほど、高くなる。閾値設定回路35eは、同期確立の判断基準となる相関閾値を予め設定する。比較回路35fは、その設定された相関閾値と、上記算出された複数のサンプリングタイミングでの相関値とをサンプリングタイミング毎に比較し、算出された相関値が相関閾値以上であるか否かを判断する。
記憶回路35cに記憶されているユニークワード22の各ビットの値は、0又は1の2値で構成される理想値である。この2値の0と1とは、それぞれ、算出回路35dにおける所定の信号処理にて、絶対値が同じで正負の符号が異なる2値、例えば−1と+1と同じ扱いになるように変換される。この変換処理のなされた値がビットの値として算出回路35dによる相関値算出処理に用いられる。
算出回路35dは、抽出回路35bにより抽出されたサンプル値列と、記憶回路35cに記憶されているユニークワード22とにおいて、時系列順で同じ順番のサンプル値とビットの値とを乗算し、それらの乗算結果の総和を算出し相関値とする。このとき、実際の演算においては、上記サンプル値列と上記ユニークワード22との乗算に相当する信号処理が実行される。
閾値設定回路35eは、不図示の操作部又はインタフェース部からの入力に基づき、相関閾値を予め設定している。その相関閾値は、取り得る最大の相関値(理想相関値)の絶対値に1以下の係数、例えば0.7を乗じた値となるように信号処理で制御される。相関閾値をそのような値とする理由は、受信信号波形が歪んで相関値が小さくなったとしても、相関閾値は、受信信号中のユニークワード22の相関値とノイズの相関値との区別が可能なレベルであれば、理想相関値と完全に一致していなくてもよいからである。
また、同期確立回路35は、同期検出回路35g及び同期設定回路35hをさらに有する。同期検出回路35gは、算出回路35dにより算出された各サンプリングタイミングの相関値のいずれかが、比較回路35fにより、相関閾値以上であると判断されれば、その相関値のサンプリングタイミングをシンボル同期タイミングとして検出する。また、同期検出回路35gは、相関値が相関閾値以上と判断されたタイミングをフレーム同期タイミングとして検出する。同期設定回路35hは、同期検出回路35gによりシンボル同期タイミングとして検出されたサンプリングタイミングを、検波回路35aにより検波されたベースバンド信号のシンボル同期タイミングに設定する。また、同期設定回路35hは、同期検出回路35gによりフレーム同期タイミングとして検出されたタイミングを、検波回路35aにより検波されたベースバンド信号のフレーム同期タイミングに設定する。このようにして、同期設定回路35hは、算出回路35dにより算出された各サンプリングタイミングの相関値に基づいてシンボル同期タイミング及びフレーム同期タイミングを設定し、同期を確立する。
同期設定回路35hは、同期確立後、シンボル同期タイミングに設定されたサンプリングタイミングのサンプル値(例:0.5、−0.7、0.9)を、検波後のベースバンド信号の各シンボル値(例:1、−1、1)として抜き出し、出力する。例えば、サンプリングタイミング(0)〜(3)のうち、サンプリングタイミング(1)がシンボル同期タイミングに設定された場合、同期設定回路35hは、サンプリングタイミング(1)でサンプリングされるサンプル値を、各シンボル値として出力する。従って、同期設定回路35hから出力される信号は、検波後のベースバンド信号をシンボル周波数の1倍の周波数でサンプリングしたサンプル値列(ベースバンド信号を1倍サンプリングしたサンプル値列)となる。同期設定回路35hは、他のサンプリングタイミングのサンプル値列、上記の例においてはサンプリングタイミング(0)、(2)、(3)のサンプル値列については出力しない。
次に、同期システム32の各回路の連携による同期処理の手順について、図1と図3に加えて図4を参照して説明する。ここで、ユニークワード22のビット数をNとする。
受信回路31は、RF信号が入力されたとき、そのRF信号をダウンコンバートしてベースバンド信号に変換する(S1)。ADコンバータ回路33は、ベースバンド信号をサンプリングタイミング(0)〜(3)でサンプリングし(S2;オーバサンプリングステップ)、かつ量子化する。検波回路35aは、そのサンプリングされ、かつ量子化されたベースバンド信号がフィルタ回路34を通過した後、そのベースバンド信号を検波する(S3;検波ステップ)。
抽出回路35bは、検波後のベースバンド信号B1から、各サンプリングタイミング(0)〜(3)につき、Nビットのサンプル値列を順次抽出する(S4)。算出回路35dは、抽出回路35bにより抽出されたサンプル値列と、記憶回路35cに記憶されているユニークワード22との相関値を算出する(S5)。相関値の算出はサンプリングタイミング毎になされる。
比較回路35fは、S5で算出された相関値と、閾値設定回路35eにより予め設定された相関閾値とを比較し(S6)、その算出された相関値が相関閾値以上であるか否かをサンプリングタイミング毎に判断する。
S5で算出された相関値が相関閾値以上と判断されたとき(S7でYes)、同期検出回路35gは、その相関値のサンプリングタイミングをシンボル同期タイミングとして検出する。また同時に、同期検出回路35gは、相関値が相関閾値以上と判断されたタイミングをフレーム同期タイミングとして検出する(S8)。同期設定回路35hは、検波回路35aにより検波されたベースバンド信号B1に対して、S8で検出された同期タイミングを設定する(S9;同期確立ステップ)。S5で算出された相関値が相関閾値未満と判断されたときには(S7でNo)、S1の処理に戻る。
本実施形態における算出回路35dの演算手法を説明する。この演算手法では、抽出されたサンプル値列について、Mビットで量子化されたサンプル値を2値に置き換えることなく、そのままの値で用いて、サンプル値列とユニークワード22との相関値が算出される。
ここで、上記演算手法の比較対象として、従来のようにサンプル値を、2値化閾値を0として1又は−1の2値に置き換えてから算出した相関値の例を2つ、図5(a)(b)に示す。これらの例において、ユニークワード22は1、−1、1の3ビットとする。ユニークワード22の各ビットの値及びビット数はこれに限定されない。以下、サンプル値を2値に置き換えて相関値を算出する方法を2値化演算手法と呼ぶこととする。
図5(a)は、抽出されたサンプル値列がユニークワード22を示す受信信号のサンプル値列であって、例えば0.8、−0.3、−0.1であった場合を示す。この場合において、上記サンプル値−0.1は、理想値が1であり、理想値と比べて符号が反転しているが、2値化閾値との差は0.1だけである。しかしながら、サンプル値−0.1は、0を2値化閾値とした−1もしくは1への2値化により−1に丸め込まれて、2値化閾値との差は1と見なされる。その結果、抽出されたサンプル値列の相関値は1.0になる。
一方、図5(b)は、抽出されたサンプル値列がユニークワード22ではない他のビット列を示す受信信号のサンプル値であって、例えば0.8、−0.3、−0.7であった場合を示す。この場合の相関値も1.0になる。
これらの結果に示されるように、2値化演算手法では、ユニークワード22を示す信号を受信したときの相関値と、他のビット列を示す信号を受信したときの相関値との差が小さくなることがあり、上記の例が示す通り、時には0になる。従って、受信信号においてユニークワード22と他のビット列とを識別し難いことがあり、誤同期の生じる虞がある。
これに対して、本実施形態の演算手法では、図5(a)(b)と同じ条件であっても、図5(c)(d)に示されるように、相関値は、それぞれ、1.0、0.4となり、それぞれの場合の相関値の差が0.6になる。この結果に表されるように、本実施形態の演算手法では、ユニークワード22を示す信号を受信したときの相関値と、他のビット列を示す信号を受信したときの相関値との差が大きくなる。そのため、受信信号においてユニークワード22と他のビット列とを識別し易くなり、同期精度が高くなる。
ところで、2値化演算手法においては、図6(a)(b)に示されるように、サンプル値が例えば0.8、−0.3、0.1であっても、又は0.9、−0.9、0.9であっても、相関値は3.0になり、同じになる。相関閾値を例えば2.0とした場合、図6(a)(b)のサンプリングタイミングでは共に相関値が相関閾値以上となることから、いずれのサンプリングタイミングが良いかを判断できない。後者のサンプリングタイミングのサンプル値列の方がユニークワード22に近いので、そのサンプル値列が抽出されたタイミングを同期タイミングに設定する方がより適切である。しかしながら、両者のサンプル値列の相関値が等しいので、それは難しい。
一方、本実施形態の演算手法においては、図6(c)(d)に示されるように、上記2例の場合の相関値はそれぞれ、1.2、2.7になり、いずれのサンプリングタイミングを選択すれば良いかを判断することができる。このように、本実施形態の演算手法では、サンプル値列に応じて、細かく相関値が算出されるので、その相関値を基に、より適切なタイミングを同期タイミングとして設定でき、従って、同期精度がさらに高くなる。
なお、上記の図6(a)(c)はそれぞれ、図5(a)(c)において−0.1のサンプル値が、代わりに、0.1であって、より理想値1に近かった場合を示している。図6(a)に示されるように、2値化演算手法の場合、サンプル値が0.2だけしか理想値に近づいていないにも係らず、相関値は、2.0(=3.0−1.0)も増える。一方、図6(c)に示されるように、本実施形態の演算手法の場合には、相関値が1.2になり、相関値の増加分は0.2(=1.2−1.0)にとどまる。
この2例を比べて分かるように、2値化演算手法では、サンプル値が2値化閾値付近で少し変わるだけで、相関値が大幅に上昇することがあり、そのため、それほど適切でないタイミングが同期タイミングに設定されてしまい、同期精度が低下する虞がある。一方、本実施形態の演算手法では、サンプル値に応じて適正に相関値が算出されることから、より適切なタイミングを同期タイミングに設定することができ、同期精度がさらに向上する。
本実施形態においては、検波後のベースバンド信号のサンプル値列について、Mビットで量子化されたサンプル値は2値化されずにそのままの値で用いられ、相関値が算出される。従って、マルチパスフェージングに起因して受信ベースバンド信号波形が歪んだとしても、従来のように量子化されたサンプル値を2値に変換してから相関値を算出する場合と比べ、2値化時の丸め込みによる相関値の誤差が無くなる。従って、相関値に基づいてなされる同期確立の精度を向上することができる。また、同期確立の精度向上に必要な処理は、OFDM方式等のマルチキャリア技術と比べて簡単で済み、従って、回路規模を小さくすることができ、また、回路の低コスト化を図ることができる。
また、シンボル同期を確立するのに、ベースバンド信号の先頭に、1と0とを交互に繰り返す信号を配置してゼロクロスを検出する必要がなくなる。従って、1と0とを交互に繰り返す信号が不要になると共に、ゼロクロス検出回路を設けなくて済む。
また、サンプリングタイミング(0)〜(3)のうち、いずれかのサンプリングタイミングの相関値が相関閾値以上になれば、そのサンプリングタイミングがシンボル同期タイミングに設定される。また、相関値が相関閾値以上になったタイミングがフレーム同期タイミングに設定される。従って、シンボル同期もフレーム同期も同時に確立することができ、それらの同期確立に必要な時間を短縮することができ、処理を高速化することができる。
次に、上記実施形態の各種変形例について図面を参照して説明する。なお、上記実施形態と相違する構成及び処理についてのみ説明し、他は省略する。
(第1の変形例)
図7は、第1の変形例の同期確立回路の構成を示す。その同期確立回路35を構成する算出回路35dは、全サンプリングタイミング選択回路(以下、選択回路という)35iを有し、選択回路35iは、サンプリングタイミング(0)〜(3)(図3参照)のうち、全てのサンプリングタイミングのサンプル値を選択する。
図8は、本変形例の同期システムによる同期処理の手順を示す。その同期処理は、図4に示した同期処理において、S5の処理をS21、S22の処理に変更し、他の処理は同じとしたものである。上記同期処理においては、選択回路35iが、全サンプリングタイミング(0)〜(3)を選択する(S21)。その後、算出回路35dが、上記選択された全サンプリングタイミング(0)〜(3)のサンプル値と、ユニークワード22の理想値列との相関値を、サンプリングタイミング毎に算出する(S22)。
本変形例においては、全サンプリングタイミング(0)〜(3)について相関値が算出される。そのため、サンプリングタイミング(0)〜(3)のうちの一部についてだけ相関値を算出する場合と比べて、算出された相関値を基に、より正確にシンボル値を検出できるサンプリングタイミングを検出することが可能になる。従って、シンボル同期精度をさらに向上することができ、シンボル同期精度に依存するフレーム同期精度をさらに高精度にすることができる。
(第2の変形例)
図9は、第2の変形例の同期確立回路の構成を示す。その同期確立回路35は、サンプリングタイミング(0)〜(3)(図3参照)にそれぞれ対応付けられた4つのタイミング別相関値算出回路(以下、算出回路という)35jを有する。算出回路35jは、互いに並列に配置されており、各算出回路35jは、抽出回路35b、記憶回路35c及び算出回路35dにより構成される。抽出回路35bは、サンプリングタイミング(0)〜(3)のうち、算出回路35jに対応付けられたサンプリングタイミングのサンプル値列だけを抽出する。算出回路35jは、その抽出されたサンプル値列と、ユニークワード22の理想値列との相関値を算出する。この理想値列は、記憶回路35cに記憶されたユニークワード22に所定の信号処理を施して得られるビット列である。記憶回路35cは、図示のように、各算出回路35jにそれぞれ設けられていてもよいし、1つの記憶回路35cをそれらの算出回路35jで共用されていてもよい。
図10は、本変形例の同期システムによる同期処理の手順を示す。その同期処理は、図4に示した同期処理において、S4、S5の処理をS31、S32の処理に変更し、他の処理は同じとしたものである。上記同期処理においては、4つの抽出回路35bが、サンプリングタイミング(0)〜(3)について並列的に、Nビットのサンプル値列を順次抽出する(S31)。そして、4つの算出回路35dが、各サンプリングタイミングのサンプル値とユニークワード22の理想値列との相関値をサンプリングタイミング毎に並列的に算出する(S32)。
本変形例においては、相関値算出処理が各サンプリングタイミング毎に独立してなされるので、処理のアルゴリズムをシンプル化することができ、開発が容易になる。また、相関値算出処理が各サンプリングタイミング毎に並列的になされるので、全サンプリングタイミングの相関値算出に要する時間を短縮することができ、処理全体の高速化を図ることができる。
(第3の変形例)
図11は、第3の変形例の受信装置の構成を示す。その受信装置3の同期確立回路35は、図9に示された上記第2の変形例の構成に、相関値抽出回路35kと、最大相関値抽出回路35lとを追加した回路である。相関値抽出回路35k(相関値抽出部)は、算出回路35jにより算出されたサンプリングタイミング(0)〜(3)(図3参照)の相関値の中から、比較回路35fにより相関閾値以上と判定された相関値を抽出する。最大相関値抽出回路35l(最大相関値抽出部)は、相関値抽出回路35kにより抽出された相関値の中から最大相関値を抽出する。この抽出処理においては、相関値が相関閾値以上と判定されたときから所定の期間内で最大の相関値が抽出される。
図12は、本変形例の同期システムによる同期処理の手順を示す。その同期処理は、図10に示された上記第2の変形例の処理において、S7とS8の処理との間にS41、S42の処理を追加し、他の処理は同じとしたものである。上記同期処理においては、相関値抽出回路35kが、サンプリングタイミング(0)〜(3)の相関値のうち、S7の処理で相関閾値以上と判定された相関値を抽出してメモリに一時的に記憶する(S41)。そして、最大相関値抽出回路35lが、その抽出された相関値のうち最大の相関値を抽出する(S42)。その後、S8の処理において、同期検出回路35gは、その抽出された最大相関値のサンプリングタイミングをシンボル同期タイミングとして検出し、相関値が最大相関値となったタイミングをフレーム同期タイミングとして検出する。
本変形例においては、サンプリングタイミング(0)〜(3)のうち、複数のサンプリングタイミングで相関値が相関閾値以上になった場合、シンボル値検出精度が最も高いサンプリングタイミングがシンボル同期タイミングに設定される。そのため、同期確立精度の向上を図ることができる。
(第4の変形例)
図13は、第4の変形例の同期システムの構成を示す。その同期システム32は、当該システムに入力される入力信号を正規化する正規化回路37(正規化部)をさらに備える。正規化回路37は、いわゆるノーマライザであり、フィルタ回路34と同期確立回路35との間に挿入されているが、その他の箇所に設けられていてもよい。正規化回路37は、上記入力信号、詳しくは、同期システム32にRF信号として入力されフィルタ回路34を通過したベースバンド信号の受信レベルを調整して正規化し、同期確立回路35に送出する。つまり、正規化回路37は、同期確立回路35の入力信号のレベルを一定化し、安定化させる。
図14は、本変形例の同期システム32による同期処理の手順を示す。その同期処理は、図12に示された上記第3の変形例の処理において、S2とS3の処理との間にS51の処理を追加し、他の処理は同じとしたものである。上記同期処理においては、正規化回路37が、S2の処理でサンプリングされたバースバンド信号を正規化する(S51)。
本変形例においては、通信環境等の変化に起因して入力信号のレベルが激しく変動するときであっても、同期確立前に信号が正規化されて信号のレベル変動が抑制されるので、安定して同期を確立することができる。
(第5の変形例)
図15は、第5の変形例の同期確立回路の構成を示す。その同期確立回路35は、図11に示された上記第3の変形例の構成に、同期確立回路35(同期システムを構成)に入力される入力信号の移動平均値を算出する平均値算出回路35m(平均値算出部)を追加したものである。本変形例の閾値設定回路35eは、その算出された移動平均値を基に、相関閾値を設定する。本変形例の同期確立回路35においては、平均値算出回路35m、閾値設定回路35e及び比較回路35fが4つの算出回路35jの各々に設けられている。4つの平均値算出回路35mは、同じ入力信号について移動平均値を算出し、算出結果は同じになる。4つの閾値設定回路35eも互いに、同じ算出移動平均値を基に同じアルゴリズムで相関閾値を求める。
平均値算出回路35mは、上記入力信号、詳しくは、同期確立回路35にベースバンド信号として入力され検波回路35aにより検波された信号の移動平均値を算出する。平均値算出回路35mは各算出回路35jに設けられている。平均値算出回路35mは、4つの算出回路35jで共用されていてもよい。
閾値設定回路35eは、例えば、算出された移動平均値が小さくなれば相関閾値を連続的又は段階的に下げ、移動平均値が上がれば相関閾値を連続的又は段階的に上げる。移動平均値が所定値よりも低くなったときには、誤同期をより起こり難くするため、閾値設定回路35eは、相関閾値を下げず、特定の値に維持してもよい。
図16は、本変形例の同期システムによる同期処理の手順を示す。その同期処理は、図12に示された上記第3の変形例の処理において、S3とS31の処理との間にS61の処理を追加し、さらに、S6の処理をS62、S63の処理に変更し、他の処理は同じとしたものである。上記同期処理においては、平均値算出回路35mが、S3の処理で検波されたベースバンド信号の移動平均値を算出する(S61)。そして、閾値設定回路35eが、その算出された移動平均値を基に相関閾値を設定する(S62)。その後、4つの算出回路35jにおいて、比較回路35fが、その設定された相関閾値と算出回路35dにより算出された相関値とを比較し、それにより相関閾値と各サンプリングタイミング(0)〜(3)(図3参照)の相関値とが並列的に比較される(S63)。
本変形例においては、通信環境等の変化に起因して入力信号のレベルが激しく変動したとしても、入力信号の移動平均値を基に算出された相関閾値はその変動に連動する。従って、相関値と相関閾値との比較結果に基づくシンボル同期確立は通信環境変化等に対応したものになる。そのため、安定したシンボル同期、延いては安定したフレーム同期を確立することができる。しかも、入力信号のレベル変動の対応に必要な回路は、上記第4の変形例の正規化回路37のように複雑な構成の回路ではなく、検波されたベースバンド信号の移動平均値を算出する平均算出回路だけで済むので、上記第4の変形例と比べ、規模が小さくて済む。
(第6の変形例)
図17は、第6の変形例に係る通信システムの構成を示す。その通信システム1の同期確立回路35は、図11に示された上記第3の変形例の構成に、第1カウンタ35nを追加したものである。
送信装置2は、図18に示す構成の信号を送信する。送信装置2は、フレーム21を定期的に送信する。各フレーム21はユニークワード22を含む。フレーム21のフレーム長は予め設定されている。
同期検出回路35gは、ユニークワード22の最後のシンボルを検出した時からの経過時間を第1カウンタ35nにカウントさせる。同期検出回路35gは、シンボル同期タイミング及びフレーム同期タイミングを検出したとき、ユニークワード22の最後のシンボルを検出したとみなす。同期検出回路35gは、第1カウンタ35nによるカウント時間が上記ユニークワード22の最後のシンボルが検出される時から次のユニークワード22入力時までの既知期間以内である間は、誤同期を防ぐため、同期検出動作を停止する。この同期検出動作とは、シンボル同期タイミング及びフレーム同期タイミングを検出する動作のことである。この同期検出動作の停止により、同期設定回路35hの同期確立動作は停止する。同期検出回路35gは、電源投入後、最初のユニークワード22の最後のシンボルを検出した時を、シンボル同期タイミング及びフレーム同期タイミングの検出を基に検知し、その検知をトリガとして、第1カウンタ35nに上記動作を開始させる。以下、上記の既知期間を同期検出禁止期間と呼ぶこととし、同期検出が可能とされるユニークワード22の入力期間(長さ)を同期検出許可期間と呼ぶこととする。
図19は、本変形例の同期システムによる同期処理の手順を示し、図20は、その同期システムにおける同期検出禁止期間及び同期検出許可期間を示す。図20に示されるように、同期検出禁止期間は、ユニークワード22を受信し終えた時から次のユニークワード22の先頭を受信するまでの既知期間である。ここで、その期間を第1カウンタ35nによりタイムカウントしたときのカウント値をAとする。また、上記既知期間にユニークワード22の入力期間を足した期間のタイムカウント値をB(B>A)とする。この期間は、同期検出禁止期間と同期検出許可期間とを足し合わせた期間である。この期間には、さらに、例えば数ビットの伝送期間がマージンとして足されていてもよい。
本変形例の同期処理(図19参照)は、図16に示された上記第5の変形例の処理において、S10の処理以後にS71〜S76の処理を追加し、他の処理は同じとしたものである。S10以前の処理については図示を省略する。上記同期処理においては、電源投入後の最初のユニークワード22を基にS10までの処理が初めて実行されたとき、それをトリガとして、第1カウンタ35nはカウント値を一旦リセットし(S71)、タイムカウントを開始する(S72)。カウント値がA以上B以下である間に(S73でYes;図20の同期検出許可期間)、同期検出回路35gは、同期検出処理を実行する。その同期検出処理において、シンボル同期タイミング及びフレーム同期タイミングが検出されたとする(S74でYes)。すなわち、ユニークワード22の最後のシンボルが検出されたとする。このとき、同期設定回路35hは、検出されたシンボル同期タイミング及びフレーム同期タイミングを、検波回路35aにより検波されたベースバンド信号のシンボル同期タイミング及びフレーム同期タイミングを設定し(S75)、処理はS71に戻る。カウント値がA以上B以下である間にシンボル同期タイミング及びフレーム同期タイミングが検出されない場合(S74でNo)、処理はS73に戻る。
カウント値がA未満である間(S73でNo、S76でNo;図20の同期検出禁止期間)、同期検出回路35gは、同期検出処理を停止し、処理はS73に戻り、カウントが継続される。カウント値がBよりも多い場合(S73でNo、S76でYes)、処理はS71に戻る。
本変形例においては、ユニークワード22以外の受信信号を基に同期が確立されることはない。従って、ユニークワード22の受信からその次のユニークワード22の受信までの間にユニークワード22と一致し又は近似する信号が偶発的に発生したとしても、その信号を基に同期は確立されない。そのため、誤同期を防いで同期エラーの発生を抑制することができる。
(第7の変形例)
第7の変形例に係る通信システムは、上記第6の変形例が持つ課題を解決するように構成されている。まず、その課題について図21を参照して説明する。図21は、上記第6の変形例の同期システムにおいて、正規のタイミングからずれてしまった同期検出禁止期間及び同期検出許可期間を示す。そのずれは、同図に示すように、例えば電源投入後の最初のユニークワード22で同期を確立しそこない、次のユニークワード22の受信前にデータや雑音によって同期が誤って確立された場合等に生じ得る。上記第6の変形例では、正規のタイミングで同期が確立されるか確立されないかに係らず、電源投入後の最初のユニークワード22での同期確立をトリガとして、同期検出禁止期間と同期検出許可期間とが一定周期で繰り返される。従って、上記のように最初に正規のタイミングで同期が確立されないと、誤ったタイミングで同期検出禁止期間と同期検出許可期間とが繰り返される。そして、例えば、同期検出禁止期間中にユニークワード22が受信されて同期検出許可期間中に通信データ23を受信することになり、いつまでも同期を確立できない。
そこで、この課題を解決可能とした第7の変形例に係る通信システムの構成を図22に示す。その通信システム1の同期確立回路35の構成は、上記第6の変形例の構成に、第2カウンタ35oを追加したものである。本変形例の送信装置2は、上記第6の変形例と同様に、フレーム21(図20参照)を定期的に送信しており、同期検出回路35gは、ユニークワード22の最後のシンボルを検出した時からの経過時間を第2カウンタ35oにカウントさせる。その最大カウント時間、すなわち、カウント可能な最長限度の期間は、同期検出禁止期間(既知期間)と同期検出許可期間(ユニークワード22の入力期間)との合計よりも長く設定されている。最大カウント時間は、例えば、上記合計の期間の整数倍とする。第2カウンタ35oによるカウント時間が上記最大カウント時間に達したとき、同期検出回路35gは、第1カウンタ35nのカウント値をAに固定し、同期確立停止機能を強制的にオフして、その後の期間を同期検出許可期間とする。
図23は、本変形例の同期システムによる同期処理の手順を示し、図24は、その同期システムにおける同期検出禁止期間及び同期検出許可期間を示す。本変形例の同期処理は、図16に示された上記第5の変形例の処理において、S10の処理以後にS81〜S85の処理を追加し、他の処理は同じとしたものである。S10以前の処理については図示を省略する。
上記同期処理においては、電源投入後、ユニークワードを基にS10までの処理が初めて実行されたとき、それをトリガとして、第2カウンタ35oは動作を開始し、タイムカウントを行う(S81)。第2カウンタ35oによるカウント値が最大カウント時間C(C>B)未満で(S82でYes)、同期タイミングが検出されない間は(S83でNo)、S81の処理が継続され、カウントが続く。他方、上記カウント値が最大カウント時間C未満の間に、同期タイミングが検出された場合(S83でYes)、同期検出回路35gは、第2カウンタのカウント値をリセットし(S84)、処理はS81に戻る。
そして、第2カウンタ35oによるカウント値が最大カウント時間Cを超えたとき(S82でNo)、同期検出回路35gは、第1カウンタのカウント値をAに固定する(S85)。それにより、同期検出回路35gは、以後の時間を同期検出許可期間とする。
本変形例においては、上記第6の変形例で電源投入後、最初に、誤ったタイミングで同期が確立されてしまったとしても、その後の同期検出禁止期間はなくなる。そのため、正規のタイミングからずれた同期検出禁止期間が本来同期を確立すべきユニークワード22を受信するタイミングと重なることがなくなる。従って、同期確立可能な状態に復旧することができ、信頼性の向上を図ることができる。しかも、復旧を容易にすることができる。
(第8の変形例)
図25は、第8の変形例に係る通信システムの構成を示す。その通信システム1の同期確立回路35は、図1に示された上記実施形態の構成に、タイミング設定回路(以下、設定回路という)35p(タイミング設定部)を追加した構成を有する。その設定回路35pは、本変形例の送信装置2から送信される信号に関係して動作する。
送信装置2は、図26に示す構成の信号を送信する。その送信装置2は、1フレーム21につき、ユニークワード22をサンプリングタイミング(0)〜(3)(図3参照)の数だけフレーム21に挿入し、それらのユニークワード22を連続して送信する。1シンボルSbあたりのサンプリングタイミングの数をn(n:2以上の整数)とすると、n個のユニークワード22が1つのフレーム21に挿入される。
設定回路35pは、サンプリングタイミング(0)〜(3)のうち、抽出回路35bによりサンプル値を抽出するサンプリングタイミングを、1ユニークワード22の長さ毎に順に切り替える。この長さは、1ユニークワード22の送信に掛かる期間である。また、設定回路35pは、算出回路35dにより相関値を算出するサンプリングタイミングを上記長さ毎に切り替える。
図27は、本変形例の同期システムによる同期処理の手順を示す。その同期処理は、図4に示された上記実施形態の処理において、S1の処理の前にS91の処理を追加し、S4〜S7の処理をそれぞれS92〜S95の処理に変更し、さらに、S9の処理後にS96、S97の処理を加えたものである。
設定回路35pは、サンプリングタイミングを変数iとし、i=0に設定する(S91)。抽出回路35bは、サンプリングタイミング(i)のNビットのサンプル値列を順次抽出する(S92)。算出回路35dは、その抽出したサンプリングタイミング(i)のサンプル値列と理想的なユニークワード22との相関値を算出する(S93)。比較回路35fは、そのサンプリングタイミング(i)の相関値と相関閾値とを比較し(S94)、その相関値が相関閾値以上であれば(S95でYes)、処理はS9に移行する。他方、上記相関値が相関閾値未満であり(S95でNo)、かつ変数iが2以下であれば(S96でYes)、設定回路35pは、変数iをインクリメントし(S97)、処理はS1に戻る。変数iが3になれば、S91の処理に戻り、変数iはゼロクリアされる。サンプリングタイミングの数をnとすると、変数iが(n−2)以下のとき、S97の処理が実行され、その後、処理はS1に戻り、変数iが(n−1)になれば、処理はS91に戻る。
本変形例においては、サンプリングタイミング(0)〜(3)と同じ数だけ受信するユニークワード22から、それぞれ、異なるサンプリングタイミング(0)〜(3)のサンプル値列を抽出することができる。従って、抽出されたサンプル値列から同期確立に必要な相関値を算出する算出回路35dは、サンプリングタイミングの数だけ設ける必要はなく、1つで済む。そのため、回路規模を小さくすることができ、また、製造コストの低減を図ることができる。
(第9の変形例)
第9の変形例の通信システムは、図26に示される上記第8の変形例と同じ構成部材を有しており、本変形例の通信システムの構成については図26を流用して説明する。
図28は、本変形例の送信装置2から送信される信号の構成を示す。送信装置2は、1フレーム21につき、ユニークワード22をサンプリングタイミング(0)〜(3)(図3参照)の数のm(m:整数、例えば2)倍だけフレーム21に挿入し、それらのユニークワード22を連続して送信する。
本変形例の設定回路35pは、サンプリングタイミング(0)〜(3)のうち、抽出回路35bによりサンプル値を抽出するサンプリングタイミングを、1ユニークワード22のm倍の長さ毎に順に切り替える。また、設定回路35pは、算出回路35dにより相関値を算出するサンプリングタイミングを上記長さ毎に切り替える。
本変形例においては、上記第8の変形例と同様に、回路規模を縮小し、製造コストを低減する効果が得られる。さらに、図29に示されるように、ユニークワード22の受信タイミングがずれても、少なくとも1つのユニークワード22を、サンプリングタイミング毎に確実に検出することができる。従って、同期確立の精度向上を図ることができる。
なお、本発明は、上記実施形態及び各種変形例の構成に限定されるものでなく、使用目的に応じ、様々な変形が可能である。例えば、上記各種変形例のうちのいずれかの特徴的な構成を他のいずれかの構成と組み合わせてもよい。
1 通信システム
2 送信装置
23 フレーム
3 受信装置
31 受信回路(受信部、ダウンコンバート部)
32 同期システム(同期部)
33 ADコンバータ回路(オーバサンプリング部)
35 同期確立回路(同期確立部)
35a 検波回路(検波部)
35k 相関値抽出回路(相関値抽出部)
35l 最大相関値抽出回路(最大相関値抽出部)
35m 平均値算出回路(平均値算出部)
35n 第1カウンタ
35o 第2カウンタ
35p タイミング設定回路(タイミング設定部)
37 正規化回路(正規化部)

Claims (14)

  1. ベースバンド信号を1シンボルにつき複数のサンプリングタイミングでサンプリングして検波し、その検波されたままの値の前記ベースバンド信号のサンプル値列と所定の同期用ビット列との相関値を前記サンプリングタイミング毎に算出し、その算出された相関値を基にシンボル同期とフレーム同期とを確立することを特徴とする同期システム。
  2. ベースバンド信号を1シンボルにつき複数のサンプリングタイミングでサンプリングし、かつM(M:2以上の整数)ビットで量子化するオーバサンプリング部と、前記オーバサンプリング部により量子化されたサンプル値列を検波する検波部と、前記検波部により検波されたサンプル値列について、量子化されたサンプル値を2値に置き換えることなく、そのままの値で用いて、前記複数のサンプリングタイミングのサンプル値列と所定の同期用ビット列との相関値をサンプリングタイミング毎に算出し、その算出された相関値に基づいてシンボル同期とフレーム同期とを確立する同期確立部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の同期システム。
  3. 前記同期確立部は、前記算出された相関値が相関閾値以上であれば、その相関値のサンプリングタイミングをシンボル同期タイミングに設定し、該相関値が相関閾値以上となったタイミングをフレーム同期タイミングに設定することを特徴とする請求項2に記載の同期システム。
  4. 前記同期確立部は、前記複数のサンプリングタイミングのうち、全てのサンプリングタイミングのサンプル値列について前記相関値を算出することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の同期システム。
  5. 前記同期確立部は、前記相関閾値以上である相関値を抽出する相関値抽出部と、その抽出された相関値の中から最大相関値を抽出する最大相関値抽出部と、を有し、その抽出された最大相関値のサンプリングタイミングをシンボル同期タイミングに設定し、該相関値が最大相関値となったタイミングをフレーム同期タイミングに設定することを特徴とする請求項3に記載の同期システム。
  6. 前記同期システムに入力される入力信号のレベルを正規化する正規化部をさらに備えることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか一項に記載の同期システム。
  7. 前記同期確立部は、前記同期システムに入力される入力信号の移動平均値を算出する平均値算出部を有し、その算出された移動平均値を基に前記相関閾値を設定することを特徴とする請求項3又は請求項5に記載の同期システム。
  8. 請求項2乃至請求項7のいずれか一項に記載の同期システムを備えた受信装置。
  9. 請求項8に記載の受信装置と、
    前記受信装置に、ベースバンド信号をアップコンバートして得られたRF信号を送信する送信装置と、を備え、
    前記受信装置は、前記送信装置から送信されたRF信号を受信する受信部と、前記受信部により受信されたRF信号をダウンコンバートしてベースバンド信号を得るダウンコンバート部と、をさらに有することを特徴とする通信システム。
  10. 前記送信装置は、前記同期用ビット列であるユニークワードを定期的に送信し、
    前記同期確立部は、前記ユニークワードの最後のシンボルを検出した時からの経過時間をカウントする第1のカウンタを有し、前記第1のカウンタによるカウント時間が前記ユニークワードの最後のシンボルが検出される時から次のユニークワード入力時までの既知期間以内である間は、前記シンボル同期及びフレーム同期の確立動作を停止することを特徴とする請求項9に記載の通信システム。
  11. 前記同期確立部は、前記ユニークワードの最後のシンボルを検出した時からの経過時間をカウントし、その最大カウント時間を前記既知期間と前記ユニークワードの長さとの合計よりも長く設定した第2のカウンタを有し、前記第2のカウンタによるカウント時間が前記最大カウント時間に達したとき、前記同期確立停止機能を強制的にオフすることを特徴とする請求項10に記載の通信システム。
  12. 前記送信装置は、前記同期用ビット列であるユニークワードを、前記サンプリングタイミングの数のm(m:整数)倍だけ連続して送信し、
    前記同期システムは、前記相関値を算出するサンプリングタイミングを、1ユニークワードのm倍の長さ毎に切り替えるタイミング設定部をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の通信システム。
  13. ベースバンド信号を1シンボルにつき複数のサンプリングタイミングでサンプリングして検波し、その検波されたままの値の前記ベースバンド信号のサンプル値列と所定の同期用ビット列との相関値を前記サンプリングタイミング毎に算出し、その算出された相関値を基にシンボル同期とフレーム同期とを確立することを特徴とする同期方法。
  14. ベースバンド信号を1シンボルにつき複数のサンプリングタイミングでオーバサンプリングし、かつM(M:2以上の整数)ビットで量子化するオーバサンプリングステップと、
    前記オーバサンプリングステップにより量子化されたサンプル値列を検波する検波ステップと、
    前記検波ステップにより検波されたサンプル値列について、量子化されたサンプル値を2値に置き換えることなく、そのままの値で用いて、前記複数のサンプリングタイミングのサンプル値列と所定の同期用ビット列との相関値をサンプリングタイミング毎に算出し、その算出された相関値に基づいてシンボル同期とフレーム同期とを確立する同期確立ステップと、を有することを特徴とする請求項13に記載の同期方法。
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