JP5957664B2 - 燃料電池システム及びその運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システム及びその運転方法に関する。
燃料電池車等の電源として、水素(燃料ガス)及び酸素を含む空気(酸化剤ガス)が供給されることで発電する燃料電池が注目されている。そして、アノードの上流にインジェクタを設け、負荷(要求発電量等)に対応してインジェクタをPWM制御することで水素を噴射し、燃料電池への水素の流量を制御する方法が提案されている(特許文献1参照)。
そして、特許文献1では、インジェクタの動作量に対するアノード系のアノード圧力の上昇量(上昇幅、変化量)に基づいて、燃料電池内のアノード流路を含むアノード系において、ガスが漏れているか否か判定している。
特開2007−165237号公報
ところが、特許文献1では、例えば負荷の増加時のようにアノード圧力を上昇させる場合のみ、ガス漏れ判定を実行するので、判定機会が少なくなってしまう。
そこで、本発明は、アノード系におけるガス漏れ判定の機会の多い燃料電池システム及びその運転方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、燃料ガス流路を有し、前記燃料ガス流路に燃料ガスが供給されることで発電する燃料電池と、前記燃料ガス流路の入口に接続され、前記燃料ガス流路に向かう燃料ガスが通流する燃料ガス供給流路と、前記燃料ガス供給流路に設けられ、燃料ガスの流量を制御する燃料ガス流量制御手段と、前記燃料ガス流路の出口に接続され、前記燃料ガス流路から外部に向かう燃料オフガスが通流する燃料オフガス排出流路と、前記燃料オフガス排出流路に設けられ、燃料オフガスを排出/遮断するパージ弁と、前記燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力が一定であるか否か判定する一定判定手段と、前記燃料ガス流量制御手段と前記パージ弁との間におけるガスの圧力に基づいて、ガスが漏れているか否か判定するガス漏れ判定手段と、前記パージ弁の上流の前記燃料オフガス排出流路と前記燃料ガス流量制御手段の下流の前記燃料ガス供給流路とを接続し、燃料ガスを含む燃料オフガスを前記燃料オフガス排出流路から前記燃料ガス供給流路に戻し、燃料ガスを循環させる燃料ガス循環流路と、作動することで、前記燃料ガス流路及び前記燃料ガス循環流路を経由するように燃料ガスを循環させる燃料ガス循環ポンプと、を備え、前記一定判定手段が一定であると判定した場合において前記パージ弁に閉弁指令が入力されているとき、前記燃料ガス流量制御手段が燃料ガスの流量を一定とし、前記ガス漏れ判定手段がガス漏れ判定を実行し、前記燃料ガス循環ポンプは、前記ガス漏れ判定手段によるガス漏れ判定の実行時、ガス漏れ判定の非実行時である通常時に対して、ガスの循環量を大きくすることを特徴とする燃料電池システムである。
ここで、燃料電池の負荷は、燃料電池に要求される要求発電量(要求電力、目標電流、等)だけでなく、燃料電池が実際に出力する出力値(実測電力、実測電流、等)、負荷と相関関係を有するパラメータを含む。このパラメータは、例えば、実測燃料ガス圧力(実測アノード圧力)や、燃料電池システムが燃料電池車に搭載された構成である場合、アクセル開度、バッテリでアシストしていないときにおける車速、を含む。
ここで、燃料ガス流量制御手段が燃料ガスの流量を一定とするとは、(1)燃料電池の負荷を一定にして燃料電池における燃料ガス消費量を一定としたうえで、燃料ガスの流量(供給量)を一定とする場合(ストイキ比も一定となる)と、(2)燃料電池の負荷(要求発電量(要求電力、目標電流等)が変動しても、燃料ガスのストイキ比が一定となるように、つまり、負荷に対する燃料ガスの流量(供給量)の比率が一定となるように、負荷変動に対応して燃料ガスの流量を変動させる場合と、を含む。
このような構成によれば、一定判定手段が燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力は一定であると判定する機会は、負荷の増加時などの燃料ガスの圧力(アノード圧力)を上昇させる機会よりも多くなる。すなわち、燃料電池車に搭載された構成である場合、負荷の増加時は燃料電池車の加速時に限られるが、燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力が一定となるのは、アイドリング時(アイドル時)、一定速度でのクルージング時(定速走行時)等、多数存在する他、制御方法によって容易に機会を作ることができる。
そして、パージ弁には、通常、閉弁指令が入力されるので、燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力は一定であると判定される場合において、パージ弁に閉弁指令が入力されているとき、も多数存在する。次いで、このようなとき、燃料ガス流量制御手段が燃料ガスの流量を一定とし、ガス漏れ判定手段がガス漏れ判定を実行する。このようにして、アノード系におけるガス漏れ判定の機会が多くなる。
なお、ガス漏れ判定手段によるガス漏れ判定の実行時、燃料ガス流量制御手段が燃料ガスの流量を一定とするので、ガスが漏れていた場合、燃料ガス流量制御手段とパージ弁との間におけるガスの圧力の変化量が大きくなり、高精度でガス漏れ判定できる。
このような構成によれば、ガス漏れ判定の実行時、燃料ガス流量制御手段がその直下流における燃料ガスの流量を一定としつつ、燃料ガス循環ポンプが通常時に対してガスの循環量を大きくするので、燃料電池において燃料ガス不足となり難くなる。
前記燃料電池システムにおいて、外部負荷に対して前記燃料電池と並列であると共に、電力を蓄電する蓄電手段と、前記蓄電手段の蓄電量を検出する蓄電量検出手段と、を備え、前記一定判定手段は、前記蓄電手段の蓄電量に基づいて前記外部負荷からの要求電気エネルギを前記蓄電手段でアシストした場合において、前記燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力が一定であるか否か判定することが好ましい。
このような構成によれば、一定判定手段が、蓄電手段の蓄電量に基づいて外部負荷(後記する実施形態ではモータ)からの要求電気エネルギ(総電気エネルギ)を蓄電手段でアシスト(補助)した場合において、燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力が一定であるか否か判定する。したがって、蓄電手段の蓄電量が大きいほど、蓄電手段で要求電気エネルギ(総電気エネルギ)の一部をアシスト(補助)し易くなり、燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力が一定となる機会が多くなる。
また、蓄電手段の蓄電量に対応して、蓄電手段によるアシスト量を可変することもできる。これにより、燃料電池の負荷(要求電力、目標電流等の要求発電量、実測電力、実測電流等の出力値、目標燃料ガス圧力、実測燃料ガス圧力、等)を可変することもできる。したがって、アシスト量を可変し、燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力が一定となる機会を多くできる。
前記燃料電池システムにおいて、車両に搭載され、前記車両の車速を検出する車速検出手段を備え、前記一定判定手段は、前記車速検出手段の検出する車速が、前記燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力の通常範囲の下限値に対応した所定車速以下である場合であって、その後に前記燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力を変動させずに前記車両の走行が維持されると判断される所定車速以下である場合、前記燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力が一定であると判定することが好ましい。
このような構成によれば、車速検出手段の検出する車速が、燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力の通常範囲の下限値に対応した所定車速以下である場合であって、その後に燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力を変動させずに車両の走行が維持されると判断される所定車速以下である場合、一定判定手段は燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力が一定であると判定する。このようにして、車速に基づいて、燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力が一定であるか否か判定でき、一定である場合、ガス漏れ判定を実行できる。
なお、車両の車速を検出する車速検出手段は、車輪の回転速度等に基づいて車速を直接的に検出する車速センサだけでなく、ナビゲーション装置やGPS等からの車両の位置情報に基づいて車速を間接的に算出する手段も含む。すなわち、車速センサからの車速と、ナビゲーション装置やGPS等からの車両の位置情報に基づいて算出される車速と、に基づくことにより、一定判定手段が一定であるか否か高精度で判定できる。
前記燃料電池システムにおいて、前記燃料電池の電力を蓄電する蓄電手段と、前記燃料電池の発電を制御すると共に、前記蓄電手段への蓄電を制御する電力制御手段と、を備え、前記電力制御手段が、前記燃料電池を一定の電力で発電させ、当該燃料電池の一定の電力を前記蓄電手段に蓄電している場合、前記一定判定手段は、前記燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力が一定であると判定することが好ましい。
このような構成によれば、電力制御手段が、燃料電池を一定の電力で発電させ、燃料電池の一定の電力を蓄電手段に蓄電している場合、一定判定手段は、燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力が一定であると判定する。このようにして、燃料電池の発電状態と、蓄電手段の蓄電状態とに基づいて、燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力が一定であるか否か判定でき、一定である場合、ガス漏れ判定を実行できる。
前記燃料電池システムにおいて、前記ガス漏れ判定手段によるガス漏れ判定の実行時、前記燃料ガス流量制御手段は、燃料ガスの流量をガス漏れ判定用流量とすることが好ましい。
このような構成によれば、ガス漏れ判定手段によるガス漏れ判定の実行時、燃料ガス流量制御手段が燃料ガスの流量をガス漏れ判定用流量とする。つまり、ガス漏れ判定の実行時、燃料ガスの流量は予め定められたガス漏れ判定用流量となる。
これにより、燃料ガス流量制御手段とパージ弁との間におけるガスの圧力は、ガスが漏れていない場合、略一定、または、燃料電池による燃料ガスの消費に対応して変化することになる。一方、ガスが漏れている場合、ガスの圧力は、略一定とならず、または、燃料ガスの消費に対応して変化しないことになる。したがって、ガスが漏れているか否か判断基準となるガス漏れ判定閾値として、事前試験やシミュレーションによって予め求められた値を使用できる。ゆえに、ガス漏れ判定処理が簡便となる。
前記燃料電池システムにおいて、前記ガス漏れ判定用流量は、発電する前記燃料電池が消費する燃料ガス消費量に基づいて設定されていることが好ましい。
このような構成によれば、ガス漏れ判定用流量は、燃料電池が消費する燃料ガス消費量に基づいて設定されているので、燃料ガス流量制御手段とパージ弁との間におけるガスの圧力の変化は、ガス漏れの有無に依存し易くなる。これにより、良好にガス漏れ判定できる。
前記燃料電池システムにおいて、前記ガス漏れ判定用流量は、発電する前記燃料電池が消費する燃料ガス消費量と、前記燃料電池の前記燃料ガス流路から酸化剤ガス流路にリークする燃料ガスリーク量と、に基づいて設定されていることが好ましい。
このような構成によれば、ガス漏れ判定用流量は、燃料電池が消費する燃料ガス消費量と、燃料電池の燃料ガス流路から酸化剤ガス流路にリークする燃料ガスリーク量(クロスリーク量)と、に基づいて設定されているので、燃料ガス流量制御手段とパージ弁との間におけるガスの圧力の変化は、ガス漏れの有無に依存し易くなる。これにより、良好にガス漏れ判定できる。
ここで、燃料ガスリーク量は、燃料ガスがガス状態のままで燃料電池を構成する電解質膜を透過する量(クロスリーク量)を意味する。そして、燃料ガスリーク量は、燃料電池を構成する電解質膜の状態(温度、含水量、使用時間(累積発電量)等)、燃料ガス流路の燃料ガス状態(燃料ガス圧力、燃料ガス濃度等)、に依存するので、電解質膜の状態や、燃料ガス流路の燃料ガス状態に基づいて補正することが好ましい。
例えば、電解質膜の温度は燃料電池の温度と略同一であるので、燃料電池から排出されたガスや冷媒等の温度を介して、電解質膜の温度は検出される。なお、電解質膜の温度が高くなるにつれて、含水量が多くなるにつれて、使用時間(累積発電量)が長くなるにつれて、燃料ガス(水素ガス等)が透過し易くなるので、燃料ガスリーク量は増加する傾向となる。
本発明によれば、アノード系におけるガス漏れ判定の機会の多い燃料電池システム及びその運転方法を提供することができる。
第1参考形態に係る燃料電池システムの構成図である。 第1参考形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。 第1参考形態に係る燃料電池システムの一動作例を示すタイムチャートである。 実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。 実施形態に係る燃料電池システムの一動作例を示すタイムチャートである。
≪第1参考形態≫
本発明の第1参考形態について、図1〜図3を参照して説明する。
≪燃料電池システムの構成≫
図1に示す燃料電池システム1は、図示しない燃料電池車(車両、移動体)に搭載されている。燃料電池車は、例えば、四輪車、三輪車、二輪車、一輪車、列車等である。ただし、その他の移動体、例えば、船舶、航空機に搭載された構成でもよい。
燃料電池システム1は、燃料電池スタック10と、セル電圧モニタ15と、燃料電池スタック10のアノードに対して水素(燃料ガス、反応ガス)を給排するアノード系と、燃料電池スタック10のカソードに対して酸素を含む空気(酸化剤ガス、反応ガス)を給排するカソード系と、燃料電池スタック10の発電を制御する電力制御系と、これらを電子制御するECU70(Electronic Control Unit、電子制御装置)と、を備えている。
<燃料電池スタック>
燃料電池スタック10は、複数(例えば200〜400枚)の固体高分子型の単セル11が積層して構成されたスタックであり、複数の単セル11は電気的に直列で接続されている。単セル11は、MEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)と、これを挟む2枚の導電性を有するセパレータと、を備えている。MEAは、1価の陽イオン交換膜等からなる電解質膜(固体高分子膜)と、これを挟むアノード及びカソード(電極)とを備えている。
アノード及びカソードは、カーボンペーパ等の導電性を有する多孔質体と、これに担持され、アノード及びカソードにおける電極反応を生じさせるための触媒(Pt、Ru等)と、を含んでいる。
各セパレータには、各MEAの全面に水素又は空気を供給するための溝や、全単セルに水素又は空気を給排するための貫通孔が形成されており、これら溝及び貫通孔がアノード流路12(燃料ガス流路)、カソード流路13(酸化剤ガス流路)として機能している。
そして、アノード流路12を介して各アノードに水素が供給されると、式(1)の電極反応が起こり、カソード流路13を介して各カソードに空気が供給されると、式(2)の電極反応が起こり、各単セルで電位差(OCV(Open Circuit Voltage)、開回路電圧)が発生するようになっている。次いで、燃料電池スタック10とモータ51等の外部回路とが電気的に接続され、電流が取り出されると、燃料電池スタック10が発電するようになっている。
2H→4H+4e …(1)
+4H++4e→2HO …(2)
<セル電圧モニタ>
セル電圧モニタ15は、燃料電池スタック10を構成する複数の単セル11毎のセル電圧を検出する機器であり、モニタ本体と、モニタ本体と各単セルとを接続するワイヤハーネスとを備えている。
モニタ本体は、所定周期で全ての単セル11をスキャニングし、各単セル11のセル電圧を検出し、平均セル電圧、最低セル電圧を算出するようになっている。そして、モニタ本体(セル電圧モニタ15)は、平均セル電圧、最低セル電圧をECU70に出力するようになっている。
<アノード系>
アノード系は、水素タンク21(燃料ガス供給源)と、常閉型の遮断弁22と、機械式の第1レギュレータ23と、インジェクタ24と、エゼクタ25と、パージ弁27と、を備えている。
水素タンク21は、配管21a、遮断弁22、配管22a、第1レギュレータ23、配管23a、インジェクタ24、配管24a、エゼクタ25、配管25aを介して、アノード流路12の入口に接続されている。そして、遮断弁22が開いた状態で、インジェクタ24が水素を噴射すると、水素タンク21の水素が配管21a等を通って、アノード流路12に供給されるようになっている。
ここで、アノード流路12の入口に接続され、アノード流路12に供給される水素が通流する燃料ガス供給流路は、配管21aと、配管22aと、配管23aと、配管24aと、配管25aとを備えて構成されている。そして、この燃料ガス供給流路にインジェクタ24が設けられている。
水素タンク21は、水素が高圧で貯蔵された容器である。
遮断弁22は、常閉型の電磁弁であって、ECU70の指令に従って開/閉することで、水素を供給/遮断する弁である。
第1レギュレータ23は、水素タンク21からの水素の圧力(高圧)を所定の中圧に低下させる機械的な減圧弁である。
インジェクタ24は、ECU70に電子制御されることで、水素を間欠的(断続的)に噴射する噴射装置である。よって、目標電流(要求発電量)に対応して燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段は、インジェクタ24と、インジェクタ24を制御するECU70と、を備えて構成されている。なお、インジェクタ24、遮断弁22や、後記するコンプレッサ41等は、燃料電池スタック10及び/又は後記するバッテリ55を電源としている。
また、インジェクタ24は、水素の噴射/停止を繰り返すことで、その二次側圧力を調整する調圧手段(第2レギュレータ)としての機能も備えている。
エゼクタ25は、インジェクタ24からの新規水素を噴射することで負圧を発生させるノズル25bと、新規水素と前記負圧で吸引された配管26b(燃料オフガス循環流路)のアノードオフガスとを混合し、配管25a(アノード流路12)に向けて供給するディフューザ25cと、を備えている。
アノード流路12の出口は、配管26a、逆止弁26、配管26bを介して、エゼクタ25の吸気口に接続されている。そして、アノード流路12から排出された未消費の水素を含むアノードオフガス(燃料オフガス)が、エゼクタ25(燃料ガス供給流路)に戻されるようになっている。よって、アノード流路12から排出されたアノードオフガスをエゼクタ25に戻すことで水素を循環させる燃料ガス循環流路は、配管26aと配管26bとを備えて構成されている。
逆止弁26は、アノードオフガスの逆流を防止する弁である。なお、配管26aには、アノードオフガスに同伴する液状の水分を分離する気液分離器(図示しない)が設けられている。
配管26aの途中は、配管27a、パージ弁27、配管27bを介して、後記する希釈器44に接続されている。すなわち、アノード流路12から車外(外部)に向かうアノードオフガスが通流する燃料オフガス排出流路は、配管26aの一部と、配管27aと、配管27bと、配管44aとを備えて構成され、この燃料オフガス排出流路にパージ弁27が設けられている。パージ弁27は、開/閉することで、アノードオフガスを排出/遮断する常閉型の電磁弁である。
具体的には、パージ弁27は、燃料電池スタック10の発電時に、配管26aを循環するアノードオフガスに含まれる不純物(水蒸気、窒素等)を排出(パージ)する場合や、システム起動時にアノード流路12を水素に置換する場合、ECU70によって開かれる。なお、ECU70は、例えば、セル電圧モニタ15を介して検出される最低セル電圧が不純物を排出すべき所定電圧以下である場合、パージ弁27を開くようになっている。
配管26aの途中は、配管28a、水素循環ポンプ28、配管28bを介して、配管25aに接続されている。水素循環ポンプ28は、駆動することで、配管28b、配管25a、アノード流路12、配管26a、配管28aで構成させる循環回路にガス流れを生じさせ、アノードにおけるフラッディングを防止するものである。
圧力センサ31は、インジェクタ24の下流であってアノード流路12の上流の配管25aに取り付けられている。そして、圧力センサ31は、配管25a内の圧力(実測アノード圧力P2)を検出し、ECU70に出力するようになっている。
圧力センサ32は、アノード流路12の下流の配管26aに取り付けられている。そして、圧力センサ32は、配管26a内の圧力(実測アノード圧力P3)を検出し、ECU70に出力するようになっている。
圧力センサ33は、インジェクタ24の上流の配管23aに取り付けられている。そして、圧力センサ33は、配管23a内の圧力を検出し、ECU70に出力するようになっている。
<カソード系>
カソード系は、コンプレッサ41と、加湿器42と、常開型の背圧弁43と、希釈器44と、常閉型の空気バイパス弁45と、を備えている。
コンプレッサ41の吐出口は、配管41a、加湿器42、配管42aを介して、カソード流路13の入口に接続されている。そして、コンプレッサ41は、ECU70の指令に従って作動すると、酸素を含む空気を取り込み、配管41a等を介して、カソード流路13に供給するようになっている。
加湿器42は、水分が透過可能な中空糸膜42dを備えている。そして、加湿器42は、中空糸膜42dを介して、カソード流路13に向かう新規空気と多湿のカソードオフガスとの間で水分交換させ、新規空気を加湿する。
カソード流路13の出口には、配管42b、加湿器42、配管43a、背圧弁43、配管43b、希釈器44、配管44aが順に接続されている。そして、カソード流路13からのカソードオフガスは、配管42b等を通って、車外に排出されるようになっている。
背圧弁43は、例えばバタフライ弁で構成される。そして、背圧弁43の開度がECU70の指令に従って制御されることで、その背圧(カソード流路13の圧力)が制御されるようになっている。
希釈器44は、アノードオフガスとカソードオフガスとを混合し、アノードオフガス中の水素を、カソードオフガス(希釈用ガス)で希釈する容器であり、その内部に希釈空間を備えている。
配管41aの途中は、配管45a、空気バイパス弁45、配管45bを介して、配管43bに接続されている。そして、ECU70によって空気バイパス弁45が開かれると、コンプレッサ41からの空気が、配管45a等を通って、つまり、加湿器42及び燃料電池スタック10をバイパスし、配管43bに流入するようになっている。
<電力制御系>
電力制御系は、モータ51(外部負荷)と、PDU52(Power Drive Unit)と、電力制御器53と、出力検出器54と、バッテリ55(蓄電手段)と、SOCセンサ56(特電量検出手段)と、を備えている。モータ51は、PDU52、電力制御器53、出力検出器54を介して、燃料電池スタック10の出力端子(図示しない)に接続されており、バッテリ55は、電力制御器53に接続されている。すなわち、モータ51に対して、バッテリ55と燃料電池スタック10とは、電気的に並列で接続されている。
モータ51は、燃料電池車を走行させるための駆動力を発生する電動機である。
PDU52は、ECU70の指令に従って、電力制御器53からの直流電力を三相交流電力に変換し、モータ51に供給するインバータである。
電力制御器53は、ECU70の指令に従って、(1)燃料電池スタック10の出力(発電電力、電流値、電圧値)を、一定を含めて制御する機能と、(2)バッテリ55の充放電を制御する機能と、を備えている。このような電力制御器53は、DC−DCチョッパ回路等の各種電子回路を備えて構成される。
出力検出器54は、燃料電池スタック10の負荷である実際の出力(実測電流値、実測電圧値)を検出する機器であり、電流センサと、電圧センサとを備えている。そして、出力検出器54は、検出した実測電流値及び実測電圧値をECU70に出力するようになっている。
バッテリ55は、電力を充電(蓄電)/放電する蓄電装置であり、例えば、リチウムイオン型の単電池が複数組み合わせてなる組電池で構成される。
SOCセンサ56は、バッテリ55のSOC(State Of Charge、充電量(%)、蓄電量)を検出し、ECU70に出力するようになっている。
<その他機器>
IG61は、燃料電池システム1(燃料電池車)の起動スイッチであり、運転席周りに設けられている。また、IG61はECU70と接続されており、ECU70はIG61のON信号(システム起動信号)、OFF信号(システム停止信号)を検知するようになっている。
アクセル開度センサ62は、アクセルペダル(図示しない)の踏み込み量であるアクセル開度を検出するセンサである。そして、アクセル開度センサ62は、アクセル開度をECU70に出力するようになっている。
警告ランプ63は、ガス漏れを運転者に報知するランプであり、運転席周りに設けられている。
<ECU>
ECU70は、燃料電池システム1を電子制御する制御装置であり、CPU、ROM、RAM、各種インタフェイス、電子回路などを含んで構成されており、その内部に記憶されたプログラムに従って、各種機器を制御し、各種処理を実行するようになっている。
<ECU−インジェクタ制御(燃料ガス供給)機能>
ECU70(制御手段)は、インジェクタ24を開閉制御(PWM制御)し、目標電流(要求電力、要求発電量)に対応して、アノード流路12に向けて水素を供給する機能を備えている。すなわち、ECU70は、インジェクタ24について、開時間と閉時間との比(デューティ比)を可変して、インジェクタ24による水素の噴射量を、0を含めて可変する機能を備えている。
これにより、アノード流路12を通流する水素の流量(L/min)が0を含めて可変されるようになっている。また、このようにインジェクタ24による水素の噴射量を可変することで、その二次側圧力、つまり、アノード流路12を含み、インジェクタ24とパージ弁27との間の流路におけるガス(水素を含む)の圧力が制御(調整)されるようになっている。
なお、インジェクタ24の噴射する水素の流量は、インジェクタ24の前後差圧と開時間とに基づいて算出される。インジェクタ24の前後差圧は、圧力センサ33の検出する圧力と、圧力センサ31の検出する実測アノード圧力P2との差で与えられる。そして、ECU70には、インジェクタ24の前後差圧と、開時間と、噴射量とが関連付けられたマップが予め記憶されており、ECU70は、このマップを参照してインジェクタ24を制御するようになっている。
<ECU−一定判定機能>
ECU70(一定判定手段)は、燃料電池スタック10の負荷(実測値、目標値を含む)、目標アノード圧力P1(目標燃料ガス圧力)が一定であるか否か判定する機能を備えている。
ここで、燃料電池スタック10の実測電流値及び/又は目標電流値と、アノード流路12を通流するガス(水素)の目標アノード圧力P1及び/又は実測アノード圧力P2と、コンプレッサ41の回転速度及び/又はカソード流路13を通流するガス(空気)の圧力と、アクセル開度と、車速とは、相関関係を有している。つまり、負荷が大きくなるにつれて、実測電流値及び/又は目標電流値が大きくなり、ガス(水素、空気)の目標アノード圧力P1及び/又は実測アノード圧力P2と、コンプレッサ41の回転速度が高くなり、アクセル開度が大きくなり、車速が高くなる関係となっている。
そして、本参考形態では、目標アノード圧力P1の所定時間Δt1における圧力変化量ΔP1が所定値(所定変化量)以下である場合、燃料電池スタック10の負荷が一定であると判断する構成を例示するが(図3参照)、その他のパラメータ(実測電流値、目標電流値、実測アノード圧力P2、コンプレッサ41の回転速度、アクセル開度、車速等)に基づいて判断してもよい。
<ECU−ガス漏れ判定機能>
ECU70(ガス漏れ判定手段)は、アノード漏れが発生しているか否か判定する機能を備えている。アノード漏れとは、アノード系のインジェクタ24とパージ弁27との間に留まるべきガスが外部に漏れていることを意味する。なお、インジェクタ24とパージ弁27との間において、パージ弁27が開故障(正常に閉じない)したり、アノード系を構成する配管や燃料電池スタック10、各種弁のシール性が低下したりすると、アノード漏れが発生する。
詳細には、ECU70は、圧力センサ31を介して検出される実測アノード圧力P2の初期値(t0)と現在値との差である変化量Δt2と、ガス漏れ判定閾値ΔP5とに基づいて、ガスが漏れているか否か判定する。具体的な判定方法は後で説明する。
これに加えて又は代えて、アノード流路12の下流に設けられ、かつ、圧力センサ31よりもパージ弁27に近い圧力センサ32の検出する実測アノード圧力P3に基づいて、アノード漏れする構成としてもよい。このような構成とすれば、仮にパージ弁27が開故障していた場合、圧力センサ32の検出する実測アノード圧力P3が実測アノード圧力P2よりも速やかに低下するので、所定時間Δt2を短縮できる。
≪燃料電池システムの動作・効果≫
次に、燃料電池システム1の動作・効果について、図2を主に参照して説明する。
第1参考形態に係る燃料電池システム1の運転方法は、燃料電池スタック10のアノード流路12内の目標圧力(目標アノード圧力P1、目標燃料ガス圧力)が一定であるか否か判定する圧力変化判定ステップ(S103、一定判定ステップ)と、圧力変化判定ステップにおいて燃料電池スタック10のアノード流路12内の目標圧力(目標アノード圧力P1)は一定であると判定した場合(S103・Yes)であってパージ弁27に閉弁指令が入力されているとき(S102・No)、燃料電池スタック10の実測電流(負荷)を一定としたまま、インジェクタ24(燃料ガス流量制御手段)によって水素の流量を一定とし、インジェクタ24とパージ弁27との間における圧力センサ31の検出する実測アノード圧力P2に基づいて、ガスが漏れているか否か判定するガス漏れ判定ステップ(S108)と、を含む。
すなわち、ここでは、燃料電池スタック10の実測電流(負荷)及び水素の流量を一定とし、水素のストイキ比を一定とした状態で、ガスが漏れているか否か判定する構成を例示する。ただし、その他に例えば、アクセル開度に対応して燃料電池スタック10の実測電流(目標電流、負荷)を変化させると共に、水素のストイキ比を一定としつつ、燃料電池スタック10の実測電流(目標電流、負荷)に対応して水素の流量を変化させる状態で、ガスが漏れているか否か判定する構成としてもよい。この構成とした場合においてガスが漏れていないとき、圧力センサ31の検出する実測アノード圧力P2は一定となる。
初期状態として、IG61はONされ、燃料電池スタック10に水素及び空気が供給されており、燃料電池スタック10は発電している。なお、燃料電池システム1は、後記するステップS121においても、初期状態と同様に運転している。
具体的には、ECU70は、アクセル開度に基づいて燃料電池スタック10に出力させるべき目標電流(要求電気エネルギ)を算出している。アクセル開度が大きくなるにつれて、目標電流は大きくなる関係となっている。なお、目標電流は、ECU70が電力制御器53に指令する指令電流となる。また、ここでは、バッテリ55で燃料電池スタック10をアシストしない場合を例示する。
アノード側の制御について説明する。
ECU70は、目標電流に基づいて、アノード流路12に向かって通流させるべき目標水素流量Qと、アノード流路12において目標とするべき目標アノード圧力P1を算出している。目標電流が大きくなるにつれて、目標水素流量Qが多くなり、目標アノード圧力P1が高くなる関係となっている。
そして、ECU70は、目標水素流量Q、目標アノード圧力P1となるように、インジェクタ24を開閉制御(PWM制御)している。すなわち、ECU70は、目標水素流量Q、目標アノード圧力P1が大きくなるにつれて、開時間(ONデューティ)が長くなるようにインジェクタ24を制御している。
さらに具体的に、目標水素流量Qは、例えば式(3)に従って算出される。
目標水素流量Q=基本水素流量Q10+フィードバック量Q20 …(3)
フィードバック量Q20は、PID制御において補正すべき水素量であり、目標アノード圧力と圧力センサ31の検出する実測アノード圧力P2との差分に基づいて算出される。例えば、実測アノード圧力P2が目標アノード圧力P1よりも低い場合、フィードバック量Q20はプラス側(増加側)で算出され、実測アノード圧力P2が目標アノード圧力P1よりも高い場合、フィードバック量Q20はマイナス側(減少側)で算出される。
基本水素流量Q10は、前回周期の算出値に対して、目標アノード圧力P1が一定である場合、式(4)で与えられ、目標アノード圧力P1が上昇している場合、式(5)で与えられ、目標アノード圧力P1が低下している場合、式(6)で与えられる。
基本水素流量Q10=電流水素流量Q11+圧力維持用水素流量Q12 …(4)
基本水素流量Q10=電流水素流量Q11+圧力上昇用水素流量Q13 …(5)
基本水素流量Q10=電流水素流量Q11 …(6)
電流水素流量Q11は、燃料電池スタック10が前記した目標電流で発電した場合において、燃料電池スタック10が消費する水素消費量に基づいて算出される。目標電流が大きくなるにつれて、水素消費量、電流水素流量Q11が大きくなる関係となっている。
圧力維持用水素流量Q12は、インジェクタ24とパージ弁27との間の圧力を一定で維持するために必要な水素流量である。例えば、燃料電池システム1の総運転時間が長くなると、ガス漏れ防止用のシール材(Oリング等)のシール性が低下するので、前記総運転時間が長くなるにつれて、圧力維持用水素流量Q12は大きくなる関係となっている。
圧力上昇用水素流量Q13は、インジェクタ24とパージ弁27との間の目標アノード圧力P1を上昇させるのに必要な水素流量である。圧力の上昇程度(上昇割合)が大きくなるにつれて、圧力上昇用水素流量Q13が大きくなる関係となっている。
なお、後記する一連のガス漏れ判定処理(S104〜S107)を実行する場合、ECU70は、フィードバック制御を実行せず、式(7)に従って、目標水素流量Qを算出するように設定されている。なぜなら、フィードバック制御を実行している場合においてアノード漏れが存在するとき、水素流量が増加して、実測アノード圧力P2が低下し難くなり、ガス漏れ判定し難くなるからである。
目標水素流量Q=基本水素流量Q10 …(7)
カソード側の制御について説明する。
ECU70は、目標電流に基づいて、カソード流路13に向かって通流させるべき目標空気流量と、カソード流路13において目標とするべき目標カソード圧力を算出している。そして、ECU70は、目標空気流量及び目標カソード圧力に基づいて、コンプレッサ41の回転速度及び背圧弁43の開度を制御している。なお、目標空気流量が多くなるにつれて、目標カソード圧力が高くなるにつれて、コンプレッサ41の回転速度が高くなり、背圧弁43の開度が小さくなる関係となっている。
図2に示すフローチャートの各処理について具体的に説明する。
ステップS101において、ECU70は、アノード(ガス)漏れ判定を実行するか否か判定する。アノード漏れ判定とは、アノード系のインジェクタ24とパージ弁27との間においてガス漏れが発生しているか否かに係る一連の判定処理(S104〜S107)である。
具体的に例えば、ECU70は、前回のアノード漏れ判定に係る一連の処理(S103・Yes〜S107・No)から、所定時間(例えば10分〜60分)経過した場合や、IG61のON後、パージ弁27の開閉によるパージ実行後等、システムの運転状態が漏れ判定が必要と予め定められた運転状態である場合、アノード漏れ判定を実行すると判断する。
アノード漏れ判定を実行すると判定した場合(S101・Yes)、ECU70の処理はステップS102に進む。アノード漏れ判定を実行しないと判定した場合(S101・No)、ECU70の処理はステップS121に進む。
ステップS102において、ECU70は、パージ中であるか否か、つまり、パージ弁27が開弁中であるか否か判定する。なお、パージ弁27は、セル電圧モニタ15から入力される最低セル電圧が所定セル電圧以下である場合や負荷等の運転状態に応じた設定時間毎に、水蒸気等の不純物を排出するため、ECU70によって間欠的(断続的)に開かれる。
パージ中であると判定した場合(S102・Yes)、ECU70の処理はステップS121に進む。パージ中でないと判定した場合(S102・No)、ECU70の処理はステップS103に進む。
なお、ステップS102、ステップS103の順序は逆でもよい。また、パージ弁27の閉弁直後は実測アノード圧力P2が安定していない虞があるので、パージ弁27の閉弁から実測アノード圧力P2が安定したと判断される所定時間を経過した場合、ECU70の処理がステップS103に進む構成としてもよい。
ステップS103において、ECU70は、現在から直前の所定時間Δt1において、目標アノード圧力P1の圧力変化量ΔP1が所定値以下であるか否か判定する。
圧力変化量ΔP1は所定値以下であると判定した場合(S103・Yes)、ECU70の処理はステップS104に進む。このようにステップS104に進む場合、ECU70は、燃料電池スタック10のアノード流路12内の圧力が一定であると判断し、アノード漏れ判定を実行するガス漏れ判定モードを開始、つまり、今回のアノード漏れ判定に係る一連の処理(S104〜S107)を開始する。
圧力変化量ΔP1が所定値以下でないと判定した場合(S103・No)、ECU70の処理はステップS121に進む。
ステップS104において、ECU70は、燃料電池スタック10に出力させる目標電流(電力制御器53への指令電流)を一定とする。なお、一定とする目標電流の値(目標電流値)は、例えば、ステップS104に進んだ時点における目標電流(指令電流)とする。これにより、その後において、発電する燃料電池スタック10の消費する水素の消費割合が一定となり、ガス漏れ判定が容易となる。
その他に例えば、目標電流(指令電流)を高め又は低めに変更した後に一定とするとしてもよい。
また、ステップS104において、ECU70は、パージ弁27に閉弁指令を継続的に出力し、パージを禁止する。
ステップS105において、ECU70は、圧力センサ31を介して検出される実測アノード圧力P2(t0)を初期値として記憶する(図3参照)。
ステップS106において、ECU70は、インジェクタ24を制御して、噴射する水素の流量を、通常時とは異なるノード漏れ判定用の水素流量Q1に変更し一定で維持する(図3参照)。
アノード漏れ判定用の水素流量Q1は、例えば、前記した式(7)に基づいて算出される。すなわち、アノード漏れ判定用の水素流量Q1は、式(3)におけるフィードバック量Q20を考慮しないので、小さい流量に変更されることになる(図3参照)。
この場合において、アノード漏れ判定用の水素流量Q1は、一定の目標電流で発電する燃料電池スタック10が消費する水素消費量のみに対応した流量とすることが好ましい。このようにすれば、その後の実測アノード圧力P2の変化量ΔP2が、ガス漏れの有無のみに対応して変化することになり、良好にガス漏れ判定できる。また、ガス漏れ判断の基準となるガス漏れ判定閾値ΔP5を、ガス漏れ判定中において一定とできる。ガス漏れ判定閾値ΔP5は、事前試験等によって求められ、ECU70に予め記憶されている。
また、アノード漏れ判定用の水素流量Q1を、一定の目標電流で発電する燃料電池スタック10が消費する水素消費量と、ガス漏れ判定中にアノード流路12からカソード流路13にクロスリークする水素クロスリーク量(燃料ガスクロスリーク量)と、に基づいて設定する構成としてもよい。このようにすれば、実測アノード圧力P2の変化量ΔP2が、さらに高精度でガス漏れの有無のみに対応して変化することになり、さらに良好にガス漏れ判定できる。
なお、例えば、電解質膜の温度が高くなるにつれて、電解質膜の含水量が多くなるにつれて、水素クロスリーク量が増加するので、ガス漏れ判定時における燃料電池スタック10の温度に基づいて、水素クロスリーク量を算出することが好ましい。ここで、燃料電池スタック10の温度は、例えば、燃料電池スタック10から排出された冷却用の冷媒の温度を介して推定される。
ステップS107において、ECU70は、ステップS106の後(ガス漏れ判定モードの開始後)、初期の実測アノード圧力P2(t0)と現在の実測アノード圧力P2(現在)との差である変化量ΔP2が、ガス漏れ判定閾値ΔP5以上の状態が所定時間Δt2以上継続したか否か判定する(図3参照)。
ここで、水素流量Q1及び目標電流を一定とするので、インジェクタ24とパージ弁27との間において、ガスが漏れていない合、実測アノード圧力P2は略一定となる。変化量ΔP2はガスが漏れてなく正常である場合に想定されない変化量であり、所定時間Δt2は、予期できない圧力変動誤差などによる誤検知を防止するために設定された故障判断時間である。そして、変化量ΔP2、所定時間Δt2は、事前試験等によって求められ、ECU70に予め記憶されている。
変化量ΔP2がガス漏れ判定閾値ΔP5以上の状態が所定時間Δt2以上継続したと判定した場合(S107・Yes)、ECU70の処理はステップS108に進む。このようにステップS108に進む場合は、例えばパージ弁27が正常に閉じておらず開故障しており、インジェクタ24とパージ弁27との間に留まるべき水素を含むガスが、パージ弁27を通って下流に流出したり、アノード系を構成する配管や燃料電池スタック10、各種弁のシール性が低下することで、アノード漏れの発生している虞があると判断される場合である。
変化量ΔP2がガス漏れ判定閾値ΔP5以上の状態が所定時間Δt2以上継続していないと判定した場合(S107・No)、ECU70の処理はステップS121に進む。このようにステップS121に進む場合は、アノード漏れが発生していないと判断される場合である。
ステップS108において、ECU70は、警告ランプ63を点灯させ、水素が漏れている(アノード漏れがある)ことを運転者に報知する。
ステップS109において、ECU70は、空気バイパス弁45を開く。これにより、コンプレッサ41からの空気が、配管45a及び配管45bを通り、加湿器42及びカソード流路13(燃料電池スタック10)をバイパスし、配管43bに流入する。
ここで、加湿器42及びカソード流路13は流路断面積が小さく圧力損失が大きいので、空気が加湿器42及びカソード流路13をバイパスすることで、希釈器44に流入する空気の流量が増加する。したがって、パージ弁27が完全に閉じておらず、水素が配管27bを通って希釈器44に流入していたとしても、この水素は流量の増加した空気によって良好に希釈されるので、高濃度のまま車外に排出されることはない。
ここで、ステップS107における変化量ΔP2が大きくなるにつれて、水素の漏れ量が多くなると予想されるので、バイパスして希釈器44に流入する空気を増加させるため、変化量ΔP2が大きくなるにつれて、コンプレッサ41の回転速度を高める構成としてもよい。
その後、ECU70の処理はエンドに進み、一連の処理を終了する。
なお、このように水素漏れの虞がある場合には、空気量を多くして確実に希釈するので、燃料電池スタック10の発電を継続することができ、燃料電池車は燃料電池スタック10の出力する電力で自走可能であり、また、バッテリ55の電力でも自走可能(バッテリ走行可能)であるため、運転者は修理工場等に燃料電池車を持ち込むことができる。この場合において、水素漏れの虞がある旨の判断(S107・Yes)から所定時間経過したとき、又は、バッテリ走行に切り替えたとき、水素漏れを確実に停止するため、遮断弁22を閉じる構成としてもよい。
ステップS121において、ECU70は、燃料電池システム1を通常モードで運転する。
具体的には、ECU70は、アクセル開度に基づいて目標電流を通常に算出し、この目標電流を電力制御器53に指令値として出力する。なお、アクセル開度が大きくなるにつれて目標電流が大きくなる関係となっている。
また、ECU70は、パージ弁27を通常に制御する。パージ弁27を通常に制御するとは、パージ弁27によるパージの禁止を解除し、例えば、セル電圧モニタ15を介して検出される最低セル電圧が所定セル電圧以下である場合、循環する不純物(水蒸気、窒素等)を排出するため、パージ弁27を所定の開弁時間にて開く制御を意味する。
その後、ECU70の処理はリターンを通ってスタートに戻る。
このように燃料電池システム1によれば、ステップS103において、圧力変化量ΔP1は所定値以下であり、燃料電池スタック10のアノード流路12内の圧力が一定であると判断した場合、アノード(ガス)漏れ判定に係る一連処理(S104〜S107)を実行する。ここで、圧力変化量ΔP1は所定値以下となるのは、信号待ちや人待ち等のアイドル時、一定速度でのクルージング時(定速走行時)等、多数存在する。そして、パージ弁27には、通常、閉弁指令が入力されるので、アノード漏れ判定の機会が多くなる。
以上、本発明の参考形態について説明したが、次のように変更できる。また、後記する実施形態と適宜に組み合わせることもできる。
前記した参考形態におけるステップS102とステップS103との間に、次の処理を付加してもよい。
ECU70は、アクセル開度に基づいて、モータ51(外部負荷)から燃料電池スタック10及びバッテリ55に要求される総要求電力(要求電気エネルギ)を算出する。
次いで、ECU70は、SOCセンサ56を介して検出されるSOCを考慮して、総要求電力の一部又は全部をバッテリ55でアシスト(補助)した場合における目標アノード圧力P1(燃料電池スタック10の負荷)を算出する。この場合において、目標アノード圧力P1が連続して一定となるように、バッテリ55のアシスト量(放電量)を算出する。
次いで、ECU70は、ステップS103において、アシストした場合における目標アノード圧力に基づいて判定処理を実行する。
このような構成とすれば、アクセル開度が変動していたとしても、バッテリ55のSOCが十分高ければ、アシスト量を可変して、目標アノード圧力P1を連続して一定とできる。これにより、ステップS103・Yesとなる機会が多くなり、アノード漏れ判定の機会が多くなる。
この他に例えば、燃料電池車の停止中、燃料電池スタック10の発電電力をバッテリ55に充電している場合、アノード漏れ判定を実行する構成としてもよい。
具体的に例えば、燃料電池車に搭載された車速センサ(図示しない、車速検出手段)を介して検出される車速が0である場合において、SOCセンサ56を介して検出されるSOCが、上限SOC(例えば80%)未満であるとき、ECU70は、バッテリ55のSOCを高め満充電状態に近づけるため、電力制御器53等を制御し、燃料電池スタック10を一定の電力(電流)で発電させ、この電力をバッテリ55に充電する。そして、ECU70は、このように燃料電池スタック10を一定の電力(電流)で発電させる場合、燃料電池スタック10の負荷又は目標アノード圧力P1が一定であると判定し、図2のステップS103・Yes以降のステップS104〜S107の処理を実行する。
また、燃料電池車が極低速で走行している場合において、その後、燃料電池スタック10の負荷又は目標アノード圧力P1が一定であると判断される場合、アノード漏れ判定を実行する構成としてもよい。
具体的に例えば、車速が、燃料電池スタック10の負荷又は目標アノード圧力(目標燃料ガス圧力)の通常範囲の下限値に対応した所定車速(例えば、5km/h)以下である場合であって、その後に燃料電池スタック10の負荷又は目標アノード圧力(目標燃料ガス圧力)を変動させずに燃料電池車の走行が維持されると判断される所定車速以下である場合、つまり、燃料電池スタック10に対しての要求電力が、燃料電池スタック10の通常発電領域の下限値未満であって、その後に燃料電池スタック10の負荷又は目標アノード圧力(目標燃料ガス圧力)を変動させる可能性が低い場合、燃料電池スタック10の負荷又は目標アノード圧力(目標燃料ガス圧力)が一定であると判定し、アノード漏れ判定を実行する。
前記した参考形態では、図2のステップS107において、所定時間Δt2における実測アノード圧力P2の変化量ΔP2に基づいてガス漏れ判定を実行する構成としたが、その他に例えば、微小時間(例えば1〜3秒)における実測アノード圧力P2の変化割合(Pa/min)を連続的に監視し、燃料電池スタック10の水素消費に基づくよりも大きい実測アノード圧力P2の変化割合(Pa/min)が、所定時間連続して検知された場合、アノード漏れが発生していると判断する構成としてもよい。
前記した参考形態では、燃料電池車に搭載された燃料電池システム1を例示したが、適用箇所はこれに限定されず、例えば、定置型の燃料電池システムに組み込まれた構成でもよい。
≪第実施形態≫
次に、本発明の第実施形態について、図4〜図5を参照して説明する。なお、第1参考形態と異なる部分を説明する。
実施形態において、ECU70の処理は、ステップS104からステップS201に進む。
ステップS201において、ECU70は、目標アノード圧力P1及び目標カソード圧力を上昇させた後、一定とする(図5参照)。目標アノード圧力P1及び目標カソード圧力の上昇幅は、事前試験等により求められ、ECU70に予め記憶されている。そして、ECU70は、上昇後の目標アノード圧力P1、目標カソード圧力となるように、インジェクタ24、コンプレッサ41、背圧弁43を制御する。なお、水素流量は、上昇した後、一定となる。
このように、目標アノード圧力P1及び目標カソード圧力を連動して上昇させることで、燃料電池スタック10内における極間差圧(アノード流路12とカソード流路13との間における圧力差)を所定値以下に維持することができ、MEAを保護できる。また、目標カソード圧力を高めるためにコンプレッサ41の回転速度を高めることで、カソードオフガスの流量も増加する。よって、仮に水素が漏れていたとしても、希釈器44で良好に希釈される。
なお、これとは逆に、目標アノード圧力P1及び目標カソード圧力を連動して低下する構成としてもよい。
また、ECU70は、通常時に対して、水素循環ポンプ28の回転速度を増加させる。これにより、燃料電池スタック10において水素不足となり難くなる。さらに、ECU70は、現在の実測アノード圧力P2(t0)を初期値として記憶する。
ステップS202において、ステップS201から所定時間Δt3経過したか否か判定する。所定時間Δt3は、事前試験等によって求められ、ECU70に予め記憶されている。
所定時間Δt3経過したと判定した場合(S202・Yes)、ECU70の処理はステップS203に進む。所定時間Δt3経過していないと判定した場合(S202.No)、ECU70はステップS202の判定を繰り返す。
ステップS203において、ECU70は、実測アノード圧力P2の変化量ΔP2が所定変化量ΔP6以下であるか否か判定する。所定変化量ΔP6は、事前試験等により求められ、ECU70に記憶されている。
変化量ΔP2は所定変化量ΔP6以下であると判定した場合(S203・Yes)、ECU70の処理はステップS204に進む。このようにステップS204に進む場合、ステップS201で目標アノード圧力P1を上昇しているにも関わらず、実測アノード圧力P2が上昇していないので、アノード漏れの虞がある場合である(図5参照)。
変化量ΔP2は所定変化量ΔP6以下でないと判定した場合(S203・No)、ECU70の処理はステップS205に進む。
ステップS204において、ECU70は、ガス漏れ判定フラグ(カウンタ)を「+1」する。ガス漏れ判定フラグは、今回の一連のガス漏れ判定処理において、ステップS203・Yesとなった回数を数えるためのものである。
ステップS205において、ECU70は、今回の一連のガス漏れ判定処理において、ステップS203の判定を所定回数(例えば3〜5回)にて繰り返したか否か判定する。
所定回数繰り返したと判定した場合(S205・Yes)、ECU70の処理はステップS206に進む。所定回数繰り返していないと判定した場合(S205・No)、ECU70の処理はステップS207に進む。
ステップS206において、ECU70は、ガス漏れ判定フラグ(カウンタ)が所定値(例えば2〜4)以上であるか否か判定する。所定値は、ステップS205において繰り返し回数の判断基準となる所定回数(例えば3〜5回)に対応して設定される。
ガス漏れ判定フラグ(カウンタ)は所定値以上であると判定した場合(S206・Yes)、ECU70の処理はステップS108に進む。このようにステップS108に進む場合、アノード漏れの虞があると判断される場合である。
ガス漏れ判定フラグ(カウンタ)は所定値以上でないと判定した場合(S206・No)、ECU70の処理はステップS121に進む。このようにステップS121に進む場合、アノード漏れの虞がないと判断される場合であり、今回の一連のガス漏れ判定処理が終了する。
ステップS207において、ECU70は、目標アノード圧力P1及び目標カソード圧力を低下させる。なお、ステップS201において目標アノード圧力P1及び目標カソード圧力を低下させている場合、ステップS207において目標アノード圧力P1及び目標カソード圧力を上昇させる。
ステップS208において、ECU70は、ステップS205・Noの後、所定時間Δt4経過したか否か判定する。所定時間Δt4は、実測アノード圧力P2及び実際のカソード圧力が初期状態に低下する時間に設定される。
所定時間Δt4経過したと判定した場合(S208・Yes)、ECU70の処理はステップS201に進む。所定時間Δt4経過していないと判定した場合(S208・No)、ECU70はステップS208の判定を繰り返す。
このような第実施形態によれば、一連のガス漏れ判定処理(S201〜S204)を所定回数にて繰り返した場合において(S205・Yes)、ガス漏れフラグ(カウンタ)が所定値以上であるとき(S206・Yes)、ガス漏れが発生していると判断するので、誤判断を防止できる。
≪変形例≫
前記した実施形態では、目標アノード圧力P1を上昇又は低下させてから、所定時間Δt3経過後の実測アノード圧力P2に基づいて、アノード系においてガスが漏れているか否か(故障しているか否か)判断する構成を例示したが、その他に例えば、実測アノード圧力P2に加えて/代えて、水素の供給量(例えば、インジェクタ24の動作量(水素噴射量))に基づいて、判断する構成としてもよい。
また、ガス漏れ判定する場合、目標アノード圧力P1を一定としたときの水素供給量に基づいて判断する構成としてもよい。なお、目標アノード圧力P1を一定とした場合において、ガスが漏れているとき、水素供給量が予想以上に増加することになる。
1 燃料電池システム
10 燃料電池スタック(燃料電池)
11 単セル(燃料電池)
12 アノード流路(燃料ガス流路)
13 カソード流路(酸化剤ガス流路)
21a、22a、23a、24a、25a 配管(燃料ガス供給流路)
24 インジェクタ(燃料ガス流量制御手段)
26a、28a、28b 配管(燃料ガス循環流路)
28 水素循環ポンプ(燃料ガス循環ポンプ)
26a、27a、27b、44a 配管(燃料オフガス排出流路)
27 パージ弁
31、32、33 圧力センサ(圧力検出手段)
51 モータ(外部負荷)
55 バッテリ(蓄電手段)
56 SOCセンサ(蓄電量検出手段)
70 ECU(一定判定手段、ガス漏れ判定手段)
P1 目標アノード圧力
P2、P3 実測アノード圧力

Claims (8)

  1. 燃料ガス流路を有し、前記燃料ガス流路に燃料ガスが供給されることで発電する燃料電池と、
    前記燃料ガス流路の入口に接続され、前記燃料ガス流路に向かう燃料ガスが通流する燃料ガス供給流路と、
    前記燃料ガス供給流路に設けられ、燃料ガスの流量を制御する燃料ガス流量制御手段と、
    前記燃料ガス流路の出口に接続され、前記燃料ガス流路から外部に向かう燃料オフガスが通流する燃料オフガス排出流路と、
    前記燃料オフガス排出流路に設けられ、燃料オフガスを排出/遮断するパージ弁と、
    前記燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力が一定であるか否か判定する一定判定手段と、
    前記燃料ガス流量制御手段と前記パージ弁との間におけるガスの圧力に基づいて、ガスが漏れているか否か判定するガス漏れ判定手段と、
    前記パージ弁の上流の前記燃料オフガス排出流路と前記燃料ガス流量制御手段の下流の前記燃料ガス供給流路とを接続し、燃料ガスを含む燃料オフガスを前記燃料オフガス排出流路から前記燃料ガス供給流路に戻し、燃料ガスを循環させる燃料ガス循環流路と、
    作動することで、前記燃料ガス流路及び前記燃料ガス循環流路を経由するように燃料ガスを循環させる燃料ガス循環ポンプと、
    を備え、
    前記一定判定手段が一定であると判定した場合において前記パージ弁に閉弁指令が入力されているとき、
    前記燃料ガス流量制御手段が燃料ガスの流量を一定とし、前記ガス漏れ判定手段がガス漏れ判定を実行し、
    前記燃料ガス循環ポンプは、前記ガス漏れ判定手段によるガス漏れ判定の実行時、ガス漏れ判定の非実行時である通常時に対して、ガスの循環量を大きくする
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 外部負荷に対して前記燃料電池と並列であると共に、電力を蓄電する蓄電手段と、
    前記蓄電手段の蓄電量を検出する蓄電量検出手段と、
    を備え、
    前記一定判定手段は、前記蓄電手段の蓄電量に基づいて前記外部負荷からの要求電気エネルギを前記蓄電手段でアシストした場合において、前記燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力が一定であるか否か判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 車両に搭載され、
    前記車両の車速を検出する車速検出手段を備え、
    前記一定判定手段は、
    前記車速検出手段の検出する車速が、前記燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力の通常範囲の下限値に対応した所定車速以下である場合であって、その後に前記燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力を変動させずに前記車両の走行が維持されると判断される所定車速以下である場合、
    前記燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力が一定であると判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料電池の電力を蓄電する蓄電手段と、
    前記燃料電池の発電を制御すると共に、前記蓄電手段への蓄電を制御する電力制御手段と、
    を備え、
    前記電力制御手段が、前記燃料電池を一定の電力で発電させ、当該燃料電池の一定の電力を前記蓄電手段に蓄電している場合、
    前記一定判定手段は、前記燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力が一定であると判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  5. 前記ガス漏れ判定手段によるガス漏れ判定の実行時、
    前記燃料ガス流量制御手段は、燃料ガスの流量をガス漏れ判定用流量とする
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記ガス漏れ判定用流量は、発電する前記燃料電池が消費する燃料ガス消費量に基づいて設定されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。
  7. 前記ガス漏れ判定用流量は、発電する前記燃料電池が消費する燃料ガス消費量と、前記燃料電池の前記燃料ガス流路から酸化剤ガス流路にリークする燃料ガスリーク量と、に基づいて設定されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。
  8. 燃料ガス流路を有し、前記燃料ガス流路に燃料ガスが供給されることで発電する燃料電池と、
    前記燃料ガス流路の入口に接続され、前記燃料ガス流路に向かう燃料ガスが通流する燃料ガス供給流路と、
    前記燃料ガス供給流路に設けられ、燃料ガスの流量を制御する燃料ガス流量制御手段と、
    前記燃料ガス流路から外部に向かう燃料オフガスが通流する燃料オフガス排出流路と、
    前記燃料オフガス排出流路に設けられ、燃料オフガスを排出/遮断するパージ弁と、
    前記パージ弁の上流の前記燃料オフガス排出流路と前記燃料ガス流量制御手段の下流の前記燃料ガス供給流路とを接続し、燃料ガスを含む燃料オフガスを前記燃料オフガス排出流路から前記燃料ガス供給流路に戻し、燃料ガスを循環させる燃料ガス循環流路と、
    作動することで、前記燃料ガス流路及び前記燃料ガス循環流路を経由するように燃料ガスを循環させる燃料ガス循環ポンプと、
    を備える燃料電池システムの運転方法であって、
    前記燃料電池の負荷又は目標燃料ガス圧力が一定であるか否か判定する一定判定ステップと、
    前記一定判定ステップにおいて一定であると判定した場合であって前記パージ弁に閉弁指令が入力されているとき、前記燃料ガス流量制御手段によって燃料ガスの流量を一定とし、前記燃料ガス流量制御手段と前記パージ弁との間におけるガスの圧力に基づいて、ガスが漏れているか否か判定するガス漏れ判定ステップと、
    を含み、
    前記燃料ガス循環ポンプは、前記ガス漏れ判定ステップの実行時、ガス漏れ判定の非実行時である通常時に対して、ガスの循環量を大きくする
    ことを特徴とする燃料電池システムの運転方法。
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