JP5956810B2 - 二剤式泡状染毛剤 - Google Patents

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Description

本発明は、二剤式泡状染毛剤に関する。
従来、二剤式の毛髪脱色剤や染毛剤としては、液状又はクリーム状のものが古くから広く普及している。しかし、これらを毛髪にムラなく塗布するのは慣れない人にとって難しい。髪に適用する混合物の粘度が、放置時のタレ落ち防止のために1000〜10000mPa・s程度と高めになるよう調整されており、均一に剤を広げにくく、また毛髪の根元まで十分に剤を行き渡らせにくいからである。更に、毛髪の根元部分や後頭部への塗布にはブロッキング、合わせ鏡等のスキルが必要とされ、多くの時間も要する。
これに対し、二剤式毛髪脱色剤又は二剤式染毛剤の混合液をノンエアゾール型のフォーマー容器から泡状に吐出させるものが知られている(特許文献1〜6)。この毛髪脱色剤又は染毛剤は、第1剤と第2剤の混合液をノンエアゾール型のフォーマー容器から泡状に吐出することにより、慣れない人であっても簡単に毛髪にムラなく適用でき、仕上げに色ムラが生じないものである。簡単に適用できるのでブロッキング、合わせ鏡等のスキルも不要であり、染毛に要する時間も従来に比べはるかに短く済む。このように従来と比べてはるかに優れた性能を有するので、性別、年齢層を問わず幅広い客層に支持されつつある。このため、多くの客層のニーズに合わせて、様々な製品が開発されている。
しかし、二剤式泡状染毛剤では、第1剤と第2剤の混合液が泡状に吐出され、混合液の表面積が大きくなるため、アルカリ剤として配合されたアンモニア等が揮発しやすい。従って、脱色力等を考慮して比較的多めのアンモニアを配合した場合には、他の剤型に比べて刺激臭の問題がより大きくなり、その対策が必要となる。このため二剤式泡状染毛剤においては、アンモニアの揮散を抑制するため、炭酸イオン(炭酸水素イオン含む)を相当量配合して系のpHを低めに調整することも行われている。
特開2004-339216号公報 特開2006-124279号公報 特開2007-291015号公報 特開2007-291016号公報 特開2007-314524号公報 特開2007-314523号公報
しかしながら、アンモニアの揮散を更に抑えるために炭酸イオンの配合量を増加した場合、粘度の低い形態であるノンエアゾール型の二剤式泡状染毛剤の混合液中では、炭酸イオンにより酸化染料の反応が過度に促進され、毛髪に浸透する前に重合してしまい毛髪へ浸透できなくなる染料の割合が増える。その結果として、第1剤及び第2剤を混合した直後の混合液に比較して、混合から時間の経過した混合液では染毛性が低下し、毛髪の染毛性が不十分となったり、色ムラを生じたりしてしまうために、ノンエアゾール型二剤式泡状染毛剤のメリットが十分に発揮されなかった。
従って本発明は、十分な脱色力・染色力を有しながら、アンモニアの刺激臭が抑制され、更に混合から時間が経過した混合液を使用しても、設定通りの色合いに、色ムラなく染毛することが可能なノンエアゾール型二剤式泡状染毛剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、アンモニア量に対する炭酸イオン量を特定の比率に設定すると共に、全カップラー中における特定の構造を有するカップラー化合物の割合を一定値以上とすることにより、上記課題が解決されることを見出した。
本発明は、アルカリ剤を含有する第1剤、過酸化水素を含有する第2剤、及び第1剤と第2剤の混合液を泡状に吐出するためのノンエアゾールフォーマー容器を含む二剤式泡状染毛剤であって、
混合液中に下記成分(A)、(B)及び(C)
(A) レゾルシン、2-メチルレゾルシン及び4-クロロレゾルシンからなる群より選択される少なくとも1種
(B) アンモニア及びアンモニウムイオンからなる群より選択される少なくとも1種
(C) 炭酸イオン及び炭酸水素イオンからなる群より選択される少なくとも1種
を含有し、
全カップラーに対する成分(A)のモル比〔(A)/全カップラー〕が0.2〜1であり、
成分(B)に対する成分(C)のモル比〔(C)/(B)〕が0.6〜0.9である、
二剤式泡状染毛剤を提供するものである。
更に本発明は、上記の二剤式泡状染毛剤を用い、第1剤と第2剤との混合液をノンエアゾールフォーマー容器から泡状に吐出させ、その泡を手を用いて頭髪に適用する頭髪の染毛方法を提供するものである。
本発明の二剤式泡状染毛剤は、十分な脱色力・染色力を有しながら、アンモニアの刺激臭が抑制され、更に混合から時間が経過した混合液を使用しても、設定通りの色合いに、色ムラなく染毛することができる。
〔(A):カップラー〕
本発明の二剤式泡状染毛剤は、成分(A)としてレゾルシン、2-メチルレゾルシン及び4-クロロレゾルシンからなる群より選択される少なくとも1種のカップラーを含有する。成分(A)は、保存安定性の観点から、第1剤に含有させることが好ましい。
本発明の二剤式泡状染毛剤は、成分(A)のカップラーに加え、更に成分(A)以外のカップラー(以下、成分(A')ということがある)を用いることができる。
成分(A')のカップラーとしては、例えば、N-(3-ジメチルアミノフェニル)尿素、2,6-ジアミノピリジン、2-アミノ-4-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]アニソール、2,4-ジアミノ-1-フルオロ-5-メチルベンゼン、2,4-ジアミノ-1-メトキシ-5-メチルベンゼン、2,4-ジアミノ-1-エトキシ-5-メチルベンゼン、2,4-ジアミノ-1-(2-ヒドロキシエトキシ)-5-メチルベンゼン、2,4-ジ[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-1,5-ジメトキシベンゼン、2,3-ジアミノ-6-メトキシピリジン、3-アミノメトキシ-2-(メチルアミノ)ピリジン、2,6-ジアミノ-3,5-ジメトキシピリジン、3,5-ジアミノ-2,6-ジメトキシピリジン、1,3-ジアミノベンゼン、2,4-ジアミノ-1-(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,3-ジアミノ-4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)ベンゼン、2,4-ジアミノ-1,5-ジ(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1-(2-アミノエトキシ)-2,4-ジアミノベンゼン、2-アミノ-1-(2-ヒドロキシエトキシ)-4-メチルアミノベンゼン、2,4-ジアミノフェノキシ酢酸、3-[ジ(2-ヒドロキシエチル)アミノ]アニリン、4-アミノ-2-ジ[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-1-エトキシベンゼン、5-メチル-2-(1-メチルエチル)フェノール、3-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]アニリン、3-[(2-アミノエチル)アミノ]アニリン、1,3-ジ(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン、ジ(2,4-ジアミノフェノキシ)メタン、1,3-ジアミノ-2,4-ジメトキシベンゼン、2,6-ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノトルエン、4-ヒドロキシ-インドール、3-ジメチルアミノフェノール、3-ジエチルアミノフェノール、5-アミノ-2-メチルフェノール、5-アミノ-4-フルオロ-2-メチルフェノール、5-アミノ-4-メトキシ-2-メチルフェノール、5-アミノ-4-エトキシ-2-メチルフェノール、3-アミノ-2,4-ジクロロフェノール、5-アミノ-2,4-ジクロロフェノール、3-アミノ-2-メチルフェノール、3-アミノ-2-クロロ-6-メチルフェノール、3-アミノフェノール、3-アミノ-2,6-ジメチルフェノール、2-メチル-5-(β-ヒドロキシエチルアミノ)フェノール、5-アミノ-2-エチルフェノール、2-[(3-ヒドロキシフェニル)アミノ]アセトアミド、5-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-4-メトキシ-2-メチルフェノール、5-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-メチルフェノール、3-[2-ヒドロキシエチル)アミノ]フェノール、3-[(2-メトキシエチル)アミノ]フェノール、5-アミノ-2-エチルフェノール、5-アミノ-2-メトキシフェノール、2-(4-アミノ-2-ヒドロキシフェノキシ)エタノール、5-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]-2-メチルフェノール、3-[(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミノ]-2-メチルフェノール、3-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-メチルフェノール、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、5-アミノ-4-クロロ-2-メチルフェノール、1-ナフトール、2-メチル-1-ナフトール、1,5-ジヒドロキシナフタレン、1,7-ジヒドロキシナフタレン、2,3-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジヒドロキシナフタレン、2-メチル-1-酢酸ナフトール、1-クロロ-2,4-ジヒドロキシベンゼン、2-クロロ-1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,2-ジクロロ-3,5-ジヒドロキシ-4-メチルベンゼン、1,5-ジクロロ-2,4-ジヒドロキシベンゼン、1,3-ジヒドロキシ-2-メチルベンゼン、3,4-メチレンジオキシフェノール、3,4-メチレンジオキシアニリン、5-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-1,3-ベンゾジオキソール、6-ブロモ-1-ヒドロキシ-3,4-メチレンジオキシベンゼン、3,4-ジアミノ安息香酸、3,4-ジヒドロ-6-ヒドロキシ-1,4(2H)-ベンゾオキサジン、6-アミノ-3,4-ジヒドロ-1,4(2H)-ベンゾオキサジン、3-メチル-1-フェニル-5-ピラゾロン、5,6-ジヒドロキシインドール、5,6-ジヒドロキシインドリン、5-ヒドロキシインドール、6-ヒドロキシインドール、7-ヒドロキシインドール、2,3-インドリンジオン、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、及びそれらの塩が挙げられる。
本発明の二剤式泡状染毛剤においては、混合から時間が経過した場合の染毛性の観点から、第1剤と第2剤の混合液中、成分(A)と成分(A')との合計である全カップラーに対する成分(A)のモル比(成分(A)/全カップラー)は、0.2以上であって、0.4以上、更には0.6以上、更には0.65以上、更には0.7以上、更には0.75以上であることが好ましい。また、上記と同様の観点から、成分(A)/全カップラーのモル比は、1以下であって、0.98以下、更には0.96以下、更には0.94以下、更には0.92以下、更には0.9以下であることが好ましい。すなわち、成分(A)/全カップラーのモル比は、0.2〜1であり、0.4〜0.98であることが好ましく、更には0.6〜0.96、更には0.65〜0.94、更には0.7〜0.92、更には0.75〜0.90であることが好ましい。
成分(A)は、良好な染毛性の観点から、第1剤と第2剤の混合液中0.001〜5質量%、更には0.01〜3質量%、更には0.02〜2質量%含有することが好ましい。また、成分(A)は、染毛性及び安定性の観点から、第1剤中0.001〜10質量%、更には0.01〜6質量%、更には0.02〜4質量%含有することが好ましい。
成分(A)は、上記と同様の観点から、第1剤と第2剤の混合液中0.0001〜0.5mmol/g、更には0.0005〜0.3mmol/g、更には0.001〜0.2mmol/g含有することが好ましい。また、成分(A)は、上記と同様の観点から、第1剤中0.0001〜1mmol/g、更には0.001〜0.5mmol/g、更には0.002〜0.4mmol/g含有することが好ましい。
成分(A)/全カップラーのモル比を上記の範囲にするために、成分(A')の含有量を調整することができ、成分(A')は、良好な染毛性の観点から、第1剤と第2剤の混合液中0.001〜5質量%、更には0.01〜3質量%、更には0.02〜2質量%含有することが好ましい。また、成分(A')は、染毛性及び安定性の観点から、第1剤中0.001〜10質量%、更には0.01〜6質量%、更には0.02〜4質量%含有することが好ましい。
成分(A')は、上記と同様の観点から、第1剤と第2剤の混合液中0.0001〜0.5mmol/g、更には0.0005〜0.3mmol/g、更には0.001〜0.2mmol/g含有することが好ましい。また、成分(A')は、上記と同様の観点から、第1剤中0.0001〜1mmol/g、更には0.001〜0.5mmol/g、更には0.002〜0.4mmol/g含有することが好ましい。
<染料前駆体>
本発明の二剤式泡状染毛剤は、第1剤中に染料前駆体を含有することができる。染料前駆体としては、例えば、1,4-ジアミノベンゼン(別名p-フェニレンジアミン)、1,4-ジアミノ-2-メチルベンゼン(別名トルエン-2,5-ジアミン、p-トルエンジアミン)、1,4-ジアミノ-2,6-ジメチルベンゼン、1,4-ジアミノ-3,5-ジエチルベンゼン、1,4-ジアミノ-2,5-ジメチルベンゼン、1,4-ジアミノ-2,3-ジメチルベンゼン、2-クロロ-1,4-ジアミノベンゼン、1,4-ジアミノ-2-(チオフェン-2-イル)ベンゼン、1,4-ジアミノ-2-(チオフェン-3-イル)ベンゼン、1,4-ジアミノ-2-(ピリジン-3-イル)ベンゼン、2,5-ジアミノビフェニル、1,4-ジアミノ-2-メトキシメチルベンゼン、1,4-ジアミノ-2-アミノメチルベンゼン、1,4-ジアミノ-2-ヒドロキシメチルベンゼン、1,4-ジアミノ-2-(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2-(2-(アセチルアミノ)エトキシ)-1,4-ジアミノベンゼン、4-フェニルアミノアニリン、4-ジメチルアミノアニリン、4-ジエチルアミノアニリン、4-ジプロピルアミノアニリン、4-[エチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]アニリン、4-[ジ(2-ヒドロキシエチル)アミノ]アニリン、4-[ジ(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-メチルアニリン、4-[(2-メトキシエチル)アミノ]アニリン、4-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]アニリン、4-[(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミノ]アニリン、1,4ージアミノ-2-(2-ヒドロキシエチル)ベンゼン、1,4-ジアミノ-2-(1-メチルエチル)ベンゼン、1,3-ビス-[(4-アミノフェニル)(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-プロパノール、1,4-ビス-[(4-アミノフェニル)アミノ]ブタン、1,8-ビス-(2,5-ジアミノフェノキシ)-3,6-ジオキサオクタン、4-アミノフェノール、4-アミノ-3-メチルフェノール、4-アミノ-3-(ヒドロキシメチル)フェノール、4-アミノ-3-フルオロフェノール、4-メチルアミノフェノール、4-アミノ-2-(アミノメチル)フェノール、4-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)フェノール、4-アミノ-2-フルオロフェノール、4-アミノ-2-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチルフェノール、4-アミノ-2-メチルフェノール、4-アミノ-2-(メトキシメチル)フェノール、4-アミノ-2-(2-ヒドロキシエチル)フェノール、5-アミノサリチル酸、2,5-ジアミノピリジン、2,4,5,6-テトラアミノ-ピリミジン、2,5,6-トリアミノ-4-(1H)-ピリミドン、4,5-ジアミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(1-メチルエチル)-1H-ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-[(4-メチルフェニル)メチル]-1H-ピラゾール、1-[(4-クロロフェニル)メチル]-4,5-ジアミノ-1H-ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-メチル-1H-ピラゾール、2-アミノフェノール、2-アミノ-6-メチルフェノール、2-アミノ-5-メチルフェノール、2-クロロ-1,4-ベンゼンジアミン、4,4'-イミノジアニリン、及びそれらの塩が挙げられる。
染料前駆体は、良好な染毛性の観点から、第1剤と第2剤の混合液中0.001〜5質量%、更には0.01〜3質量%、更には0.02〜2質量%含有することが好ましい。また、染料前駆体は、染毛性及び安定性の観点から、第1剤中0.001〜10質量%、更には0.01〜6質量%、更には0.02〜4質量%含有することが好ましい。
<直接染料>
本発明の二剤式泡状染毛剤は、直接染料を含有することができる。直接染料は、第1剤若しくは第2剤又はその両方に含有させることができるが、保存安定性の観点から、第1剤に含有させることが好ましい。
直接染料としては、パラニトロオルトフェニレンジアミン、パラニトロメタフェニレンジアミン、ニトロパラフェニレンジアミン、ベーシックイエロー87、ベーシックオレンジ31、ベーシックレッド12、ベーシックレッド51、ベーシックブルー99、アシッドオレンジ7、及びそれらの塩が挙げられる。
直接染料は、良好な染毛性の観点から、第1剤と第2剤の混合液中0.001〜5質量%、更には0.01〜2質量%、更には0.02〜1質量%含有することが好ましい。また、直接染料は、染毛性及び安定性の観点から、第1剤中0.001〜5質量%、更には0.01〜2質量%、更には0.02〜1質量%含有することが好ましい。
本発明の二剤式泡状染毛剤は、良好な染毛性の観点から、染料全体(カップラー、染料前駆体、直接染料)として、第1剤と第2剤の混合液中0.001〜10質量%、更には0.01〜5質量%、更には0.02〜3質量%含有することが好ましい。
〔(B):アンモニア及び/又はアンモニウムイオン〕
本発明の二剤式泡状染毛剤は、成分(B)としてアンモニア及びアンモニウムイオンからなる群より選択される少なくとも1種を含有する。成分(B)は、保存安定性の観点から、第1剤に含有させることが好ましい。
アンモニア及びアンモニウムイオンの含有量は、良好な脱色力の観点から、第1剤と第2剤の混合液中0.01〜10質量%、更には0.05〜5質量%、更には0.1〜2質量%が好ましい。また、同様の観点から、アンモニア及びアンモニウムイオンの含有量は、第1剤と第2剤の混合液中0.005〜6mmol/g、更には0.02〜3mmol/g、更には0.05〜2mmol/gが好ましい。
なお、ここでいうアンモニウムイオンには、後述する成分(C)の供給源に由来するものが含まれる。
〔(C):炭酸イオン及び/又は炭酸水素イオン〕
本発明の二剤式泡状染毛剤は、成分(C)として炭酸イオン及び炭酸水素イオンからなる群より選択される少なくとも1種を含有する。
炭酸イオン及び炭酸水素イオンの供給源としては、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸グアニジン等が挙げられ、なかでも炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムが好ましい。
成分(C)の炭酸イオン又は炭酸水素イオンの含有量(供給源が100%解離したと仮定したイオン換算量)は、第1剤と第2剤との混合時における酸化染料の反応速度を抑制し、混合液の液温の上昇、色ムラを防止する点から、第1剤と第2剤の混合液中0.01〜7.5質量%、更には0.5〜5質量%、更に1〜3質量%が好ましい。また、同様の観点から、成分(C)の炭酸イオン又は炭酸水素イオンの含有量は、第1剤と第2剤の混合液中0.002〜1.5mmol/g、更には0.05〜1mmol/g、更には0.1〜0.5mmol/gが好ましい。
成分(B)のアンモニア又はアンモニウムイオンの含有量に対する成分(C)の炭酸イオン又は炭酸水素イオンの含量のモル比(C)/(B)は、十分な脱色性能とアンモニア揮散量抑制の両立と、色ムラを防止する観点から、0.6以上であって、0.63以上、更には0.65以上であることが好ましい。また、上記と同様の観点から、モル比(C)/(B)は、0.9以下であって、0.85以下、更には0.8以下、更には0.75以下であることが好ましい。すなわち、モル比(C)/(B)は、0.6〜0.9であり、更には0.6〜0.85、更には0.65〜0.75が好ましい。
〔(D):アルカノールアミン〕
本発明の二剤式泡状染毛剤の第1剤には、本発明の課題を解決しつつ、成分(B)の揮散を防止する観点から、前記の成分(B)以外のアルカリ剤として、成分(D)としてアルカノールアミンを含有させることができる。アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチルプロパノール、2-アミノブタノール等が挙げられ、染色性の点からモノエタノールアミンが好ましい。
成分(D)のアルカノールアミンは、2種以上を併用することもでき、その含有量は、第1剤と第2剤の混合液中0.01〜5質量%、更には0.1〜4質量%、更には1〜3質量%が好ましい。
本発明の二剤式泡状染毛剤における第1剤のpH(25℃)は、染毛性の観点から、8〜12、更には9〜11とすることが好ましい。
本発明の二剤式泡状染毛剤における第1剤と第2剤の混合液のpH(25℃)は、8.8〜12、更には8.9〜12、更には9〜11.5、更には9.2〜11が好ましいが、成分(B)及び(D)を含めたアルカリ剤としての全使用量は、混合液のpHが上記範囲となるように適宜調整される。
なお、ここでのpHは、第1剤及び第2剤を25℃に温度平衡化した後、所定の混合比で十分に混合した混合液を、pHメータ(HORIBA社製F-51型)にて測定開始から1分経過後の値とする。
〔過酸化水素〕
第2剤中の過酸化水素の含有量は、1〜9質量%、更には3〜6質量%が好ましい。第1剤と第2剤の混合液中における過酸化水素の含有量は、1〜6質量%、更には2〜5質量%が好ましい。また、第2剤のpH(25℃)は、保存中の過酸化水素の分解抑制のため、2〜6、更には2.5〜4とすることが好ましい。
〔界面活性剤〕
フォーマー容器の泡吐出手段によって空気と毛髪化粧料が混合されることで容易に泡が形成され、かつその泡が安定となるようにするため、第1剤と第2剤のいずれか一方、又は両方に界面活性剤を含有させる。界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤が挙げられ、液温が低い時でも常温に近い時でも毛髪に塗布しやすい良好な泡立ちを実現するために、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤が好ましい。
アニオン界面活性剤としては、硫酸系アニオン界面活性剤、カルボン酸系アニオン界面活性剤が挙げられる。
硫酸系アニオン界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸塩が挙げられ、そのアルキル基の炭素数が10〜24、更には炭素数が12〜18であるものが好ましく、またこのアルキル基が直鎖であるものが好ましい。また、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸塩、更にはポリオキシエチレンアルキル硫酸塩がより好ましく、なかでもオキシエチレン基の平均付加モル数が1〜10、更には2〜5であるものが好ましい。
カルボン酸系アニオン界面活性剤としては、例えば、N-アシルアミノ酸塩、N-アシル-N-アルキルアミノ酸塩、アミド型N-アシルアミノ酸塩、エーテルカルボン酸塩、スルホコハク酸エステル塩、脂肪酸塩、コハク酸アルキル又はコハク酸アルケニルの塩等が挙げられ、中でも、N-アシルアミノ酸塩、N-アシル-N-アルキルアミノ酸塩、エーテルカルボン酸塩、スルホコハク酸エステル塩が好ましい。
両性界面活性剤としては、炭素数8〜24のアルキル基、アルケニル基又はアシル基を有するカルボベタイン系、アミドベタイン系、スルホベタイン系、ヒドロキシスルホベタイン系、アミドスルホベタイン系、ホスホベタイン系、イミダゾリニウム系の界面活性剤が挙げられ、なかでもカルボベタイン系界面活性剤、スルホベタイン系界面活性剤が好ましい。好ましい両性界面活性剤としては、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等が挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、アルキルポリグルコシド、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルグリセリルエーテル等が挙げられる。アルキルポリグルコシドとしては、アルキル基の炭素数が8〜18、更には8〜14、更には9〜11であるものが好ましく、またこのアルキル基が直鎖であるものが好ましい。グルコシドの平均重合度は1〜5、更には1〜2が好ましい。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、アルキル基の炭素数が10〜22、更には12〜18であるものが好ましく、またこのアルキル基が直鎖であるものが好ましい。また、ポリオキシエチレンアルキルエーテルがより好ましく、なかでもオキシエチレン基の平均付加モル数が1〜40、更には4〜30であるものが好ましい。アルキルグリセリルエーテルとしては、アルキル基の炭素数が8〜18、更には8〜12であるものが好ましく、またこのアルキル基が分岐鎖であるものが好ましい。
カチオン界面活性剤としては、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩が挙げられ、より具体的には塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化イソステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ココイルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化イソステアリルラウリルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム等が挙げられる。
界面活性剤の含有量は、良好な泡立ちの観点から、第1剤と第2剤の混合液中の1〜20質量%、更には2〜18質量%、更には3〜15質量%、更には4〜10質量%が好ましい。
〔水溶性カチオン性ポリマー〕
本発明の二剤式泡状染毛剤は、第1剤、第2剤のいずれか一方又は両方に、水溶性カチオン性ポリマーを含有させることができる。水溶性カチオン性ポリマーとは、カチオン基又はカチオン基にイオン化され得る基を有する水溶性のポリマーをいい、全体としてカチオン性となる両性ポリマーも含まれる。すなわち、水溶性カチオン性ポリマーとしては、ポリマー鎖の側鎖にアミノ基又はアンモニウム基を含むか、又はジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含む水溶性のもの、例えばカチオン化セルロース、カチオン性澱粉、カチオン化グアーガム、ジアリル4級アンモニウム塩の重合体又は共重合体、4級化ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
ジアリル4級アンモニウム塩の重合体又は共重合体の具体例としては、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド重合体(ポリクオタニウム-6、例えばマーコート100;Nalco社)、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド/アクリル酸共重合体(ポリクオタニウム-22、例えばマーコート280、同295;Nalco社)、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド/アクリルアミド共重合体(ポリクオタニウム-7、例えばマーコート550;Nalco社);アクリル酸/ジアリル第四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合体(ポリクオタニウム-39、例えばマーコートプラス3331;Nalco社)等が挙げられる。
4級化ポリビニルピロリドンの具体例としては、ビニルピロリドン(VP)とメタクリル酸ジメチルアミノエチルの共重合体と硫酸ジエチルから得られる4級アンモニウム塩(ポリクオタニウム-11、例えばガフコート734、同755、同755N;アイエスピー・ジャパン社)等が挙げられる。
カチオン化セルロースの具体例としては、ヒドロキシエチルセルロースに塩化グリシジルトリメチルアンモニウムを付加して得られる4級アンモニウム塩の重合体(ポリクオタニウム-10、例えばレオガードG、同GP;ライオン社、ポリマーJR-125、同JR-400、同JR-30M、同LR-400、同LR-30M;Amerchol社)、ヒドロキシエチルセルロース/ジメチルジアリルアンモニウムクロリド共重合体(ポリクオタニウム-4、例えばセルコートH-100、同L-200;ナショナルスターチアンドケミカル社)等が挙げられる。
これらのうち、構成単位としてジメチルジアリルアンモニウム塩構造を有するポリマー、例えば、ポリクオタニウム-4、ポリクオタニウム-6、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-22、ポリクオタニウム-39が好ましく、更にはポリクオタニウム-6、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-22、ポリクオタニウム-39が好ましく、中でもポリクオタニウム-22が好ましい。
水溶性カチオン性ポリマーは、2種以上を併用することもでき、またその含有量は、良好な泡立ち、液だれの防止、フォーマー容器からの良好な吐出性の点から、第1剤と第2剤の混合液中の0.01〜3質量%、更には0.02〜2質量%、更には0.03〜1質量%が好ましい。
〔高級アルコール〕
本発明の二剤式泡状染毛剤には、泡もちを良くし、毛髪に塗布した後、放置している間の液だれを抑制する効果を高めるため、高級アルコールを含有させることができる。高級アルコールとしては、炭素数が10〜30、更には12〜24、更には14〜22のアルキル基又はアルケニル基を有するものが好ましく、なかでもアルキル基、更には直鎖アルキル基を有するものが好ましい。高級アルコールとしては、例えば、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。これらは、2種以上を併用することができる。
高級アルコールは、2種以上を併用することもでき、第1剤又は第2剤のいずれか一方又は両方に含有させることができる。第1剤と第2剤の混合液中における高級アルコールの含有量は、液温が低い時の起泡性を阻害せず、放置している間の液だれを抑制する効果を高める点から、0.01〜2質量%、更には0.1〜1.5質量%、更には0.2〜1.0質量%が好ましい。
〔不揮発性親水性溶剤〕
更に、第1剤又は第2剤中に不揮発性親水性溶剤を含有することが好ましい。これにより、本発明の二剤式泡状染毛剤を毛髪に塗布した後、放置している間に、染毛剤から水分が蒸発して過酸化水素等の刺激性の成分が濃縮されることによる頭皮に対する刺激を軽減することができる。不揮発性親水性溶剤としては、ポリオール類やその低級(炭素数1〜4)アルキルエーテル類などの消泡作用のないものが好ましい。ポリオール類としては、炭素数2〜6のものが好ましく、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、重量平均分子量200〜1200のポリプロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、イソプレングリコール、ソルビトール等が挙げられる。ポリオールの低級アルキルエーテル類としては、前掲のポリオールのモノ低級アルキルエーテルやポリ低級アルキルエーテル(例えば、ジ低級アルキルエーテル)などが挙げられる。なかでもポリオールのモノメチルエーテル又はモノエチルエーテルが好ましく、具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルが挙げられる。これらは、2種以上を併用することができる。
第1剤と第2剤の混合液中における不揮発性親水性溶剤の含有量は、頭皮刺激を低減する効果と液温が低い時でも泡質を良好なものとする点から、0.01〜5質量%が好ましく、更には0.1〜4質量%、更には0.2〜3質量%が好ましい。
〔シリコーン類〕
本発明の二剤式泡状染毛剤には、更にシリコーン類を含有させることができる。シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、オキサゾリン変性シリコーンエラストマー等、及びこれらを界面活性剤により水中に分散させたエマルションが挙げられる。これらのうち、増粘剤を用いることなく安定に水中に分散可能な点から、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン及びこれらのエマルションが好ましい。
ポリエーテル変性シリコーンには、末端変性及び側鎖変性のもの、例えばペンダント型(櫛型)、両末端変性型、片末端変性型のものなどが含まれる。このような変性シリコーンとしては、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体等が挙げられる。ポリエーテル変性シリコーンとしては、HLB10以上、更にはHLB10〜18のものが、水との相溶性の点から好ましい。ここで、HLBは、曇数(曇数:HLBと相関のある指標でエーテル型非イオン界面活性剤に適用される)から求めた値によるものである。
アミノ変性シリコーンとしては、アミノ基又はアンモニウム基を有しているものであればよいが、アモジメチコーンが好ましい。
第1剤と第2剤の混合液中におけるシリコーン類の含有量は、泡を毛髪に滑らかになじませるため、また毛髪に高いコンディショニング効果を付与するため、0.01〜10質量%が好ましく、更には0.1〜5質量%、更には0.5〜3質量%が好ましい。
〔その他の成分〕
その他、第1剤及び第2剤は、目的に応じて、香料、紫外線吸収剤、エデト酸等の金属封鎖剤、殺菌剤、パラオキシ安息香酸メチル等の防腐剤、フェナセチン、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸、硫酸オキシキノリン等の安定化剤、エタノール、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール等の有機溶剤、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性高分子化合物、保湿剤等を含有することができる。また、第1剤及び第2剤の混合液は、水を主たる媒体とすることが好ましい。
本発明の二剤式泡状染毛剤は、アルカリ剤を含有する第1剤と、過酸化水素を含有する第2剤を含む二剤式酸化染毛剤として提供される。第1剤と第2剤の混合比は、質量比で1:4〜4:1であることが好ましく、1:2〜2:1が更に好ましい。
ここで二剤式とは、これら第1剤及び第2剤に加え、過硫酸塩を含有する第3剤又はコンディショニング成分等を含有する第3剤を更に混合して用いる三剤式酸化染毛剤をも含むものとする。
〔粘度〕
第1剤と第2剤の混合液の粘度は、1〜480mPa・sとすることが好ましく、更には1〜400mPa・s、更には1〜300mPa・s、更には2〜200mPa・s、更には3〜100mPa・s、更には5〜30mPa・sとするのがより好ましい。なお、ここでの粘度は、25℃、株式会社トキメック製B型回転粘度計(モデルTV-10)で、ローターNo.1を用い、30rpmで1分間回転させた後の値とする。但し、粘度が200mPa・sを超える場合は、12rpmで1分間回転させた後の値とする。なお、測定は25℃の恒温槽において測定するものとし、第1剤と第2剤とを混合後ただちに測定するものとし、反応熱による温度変化は無視するものとする。
第1剤と第2剤の混合液の粘度が上記範囲となるように調整することにより、塗布しやすい泡体積を実現することができ、かつ混合液が毛髪に塗布された後の垂れ落ちを抑制することができると共に、スクイズフォーマーなどで泡を吐出する際にスクイズしやすくなる。混合液の粘度を前述の範囲に調整するためには、エタノール等の水溶性溶剤を添加したり、あるいは界面活性剤、ポリオール類、高級アルコール等の含有量や種類を適宜調整したりすればよい。
〔気液混合比〕
フォーマー容器の泡吐出手段による空気と混合液との気液混合比は、剤の髪への馴染み易さ及び塗り易さの点から、7〜40mL/gが好ましく、15〜30mL/gがより好ましい。なお、ここでの気液混合比は次のようにして測定した値である。
まず、25℃で吐出した泡の質量と体積を測定することにより気液混合比を求める。S1スクイズフォーマー容器(大和製罐社、容積210mL、メッシュの粗さ(目開き)は混合室150メッシュ(メッシュ=1インチ当たりの目の数)、先端200メッシュ)に混合液を100g入れ、残量が80gの時点から、20gの泡を1000mLのメスシリンダーに吐出し、吐出開始から1分後に泡の体積を測定する。この吐出された泡の容積(mL)を質量20gで割ることにより気液混合比(mL/g)が得られる。
〔フォーマー容器〕
本発明において、フォーマー容器は、非エアゾールタイプの容器であって、第1剤と第2剤の混合液を、噴射剤を使用することなく空気と混合して泡状に吐出させるために使用する。フォーマー容器の使用により、吐出させた剤の飛び散りを防止できるという効果も得られる。特に、非エアゾールタイプの容器は、エアゾールタイプの容器に比べて、製品を安価に製造可能であり、高圧ガスの噴射剤が不要であるため、製品を流通においてより安全に取り扱うことができる。
フォーマー容器としては、泡吐出手段を有する公知のポンプフォーマー容器、スクイズフォーマー容器、電動式泡立て器、蓄圧式ポンプフォーマー容器等を使用することができる。より具体的には、例えば、ポンプフォーマーE3タイプ、同F2タイプ〔以上、大和製罐社、食品と容器(vol.35, No.10, p588〜593(1994); vol.35, No.11, p624〜627(1994);vol.36, No.3, p154〜158(1995))〕、S1スクイズフォーマー(大和製罐社、特開平7-215352号公報)、電動泡立て器(松下電工社)、エアスプレーフォーマー(エアスプレーインターナショナル社)等が挙げられる。本発明の二剤式泡状染毛剤に用いるフォーマー容器としては、安価で使い勝手が良いことから、ポンプフォーマー容器及びスクイズフォーマー容器が好ましい。
ポンプフォーマー容器又はスクイズフォーマー容器は、ネット等の泡生成部分を有するものであり、第1剤と第2剤との混合液が乾燥固化して目詰まりを起こした場合に、次回の吐出時に泡の流れによって、直ちに固化物を溶解して目詰まりを解消できるという点から、薄肉のネットを有することが好ましい。この場合、ネットのメッシュとしては、50〜280メッシュが好ましく、90〜250メッシュがより好ましく、130〜220メッシュがより好ましい。この範囲のメッシュのネットを使用することにより、クリーミーな泡を生成することができる。また、このようなネットの材質としては、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、テフロン(登録商標)、カーボンファイバー、ステンレス等を挙げることができ、より好ましくはナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルであり、より好ましくはナイロンである。
本発明の二剤式泡状染毛剤において使用するフォーマー容器には、このようなネットを少なくとも一枚、好ましくは複数枚配設し、特に経済性、泡の安定性等の点から混合室と先端との二ヶ所に1枚ずつ配設することが好ましい。
フォーマー容器において、内容物に接触する部分(容器内壁,泡吐出手段内壁等)は、アルカリ及び過酸化水素により腐食せず、また、過酸化水素の分解により発生した酸素が透過する材質で構成することが好ましい。
第1剤、第2剤及びフォーマー容器からなる本発明の二剤式泡状染毛剤の製品形態としては、第1剤又は第2剤をそれぞれフォーマー容器と別個の容器に充填し、使用時に双方の剤をフォーマー容器に移し入れ、混合するようにしてもよいが、一方の剤をフォーマー容器に充填し、他方の剤を別個の容器に充填し、使用時に、他方の剤をフォーマー容器内に移し入れるようにしてもよい。この場合、第2剤は、過酸化水素の分解によって生じる酸素のために容器内の圧力が上昇することを防止するため、ガス透過性のある容器、特に酸素透過性のある材質(例えば、ポリエチレン)から成るフォーマー容器に充填することが好ましい。一方、第1剤は、酸化染料の酸化を防止するため、酸素が透過し難い容器を用いる必要がある。
〔使用方法〕
本発明の二剤式泡状染毛剤を使用して毛髪(特に頭髪)を染色するには、予め毛髪を梳かしておくことが好ましい。これにより、後述する再度泡立てる処理中に毛髪がからみにくくなるので、混合液が飛び散るおそれがない。また、毛髪を梳かした後、染毛剤組成物の適用で汎用されているブロッキング操作を行う必要はなく、更にはブロッキング操作を行わないことが好ましい。これにより、後述する染毛剤組成物を毛髪に適用する操作や再度泡立てる操作がやりやすくなる。次いで、本発明の二剤式泡状染毛剤をフォーマー容器内で第1剤と第2剤を混合する。その容器から吐出される泡状の混合液を、直接毛髪に適用してもよく、手又はブラシなどの道具を使って毛髪に適用してもよい。剤の飛び散りや液ダレを防止する観点から、(手袋をした)手にいったん取った後、毛髪に適用することがより好ましい。
塗布後は3〜60分程度、好ましくは5〜45分程度放置する。この際、放置の間の液ダレを一層防止し、毛髪の根元にも混合液を十分に行き亘らせる観点から、毛髪上で再度泡立てることが好ましい。再度泡立てるには、ガスを注入しても、振動機やブラシのような器具を用いても、あるいは指を用いてもよいが、指を用いるのがより好ましい。
ここで再度泡立てる時期は、完全に泡が消えた後であってもよく、泡が消える途中であってもよく、あるいは適用した泡が変化する前であってもよい。あるいは泡を適用したい範囲全てに適用完了した後であっても、適用途中であってもよい。再度泡立てるのは、連続的に1回行ってもよく、断続的に複数回繰り返してもよい。
これらの操作の後、混合液を洗い流す。その後、適宜シャンプーやリンスをした後水洗して、髪を乾燥させる。
実施例1〜4及び比較例1〜3
表1及び2に示す配合組成(質量%)の第1剤と第2剤を調製し、以下の評価を行った。この結果を表1及び2に併せて示す。なお、実施例3は参考例であって特許請求の範囲に包含されるものではない。
<アンモニア揮散量>
第1剤及び第2剤を1:1.5の割合で混合した混合液1gをシャーレ(内径2.7cm)にはかりとり、密閉した2Lビーカー内にセットし、2分経過後、ガステック社製検知器を用いてビーカー内のアンモニア揮散量を測定した。なお、前述の2分のうち、初期5秒はスターラー(攪拌子の長さ20mm)で混合液を攪拌(200rpm)した。
<混合15分後の染毛剤の色の変化>
第1剤及び第2剤を1:1.5の割合で混合した直後の混合液を、スクイズフォーマー(大和製罐製のS1スクイズフォーマー、容積210mL。メッシュの粗さは混合室150メッシュ、先端200メッシュ、空気導入路の最狭部の開口面積の合計は0.27mm2、ディップチューブの内径はφ1.7mm)で泡状に吐出させ、ビューラックス製中国人白髪3本に対し、浴比(混合液/毛髪の質量比)0.7となるよう塗布した。30℃、30分放置後、洗髪、乾燥させた。
混合後15分が経過した混合液についても同様に染毛操作を行った。
コニカミノルタ社製測色計CR-400を用いて、混合直後の混合液を用いた場合に対する、混合15分後の混合液を用いた場合の色差(ΔE)を測定、算出した。
Figure 0005956810
Figure 0005956810

Claims (9)

  1. アルカリ剤を含有する第1剤、過酸化水素を含有する第2剤、及び第1剤と第2剤の混合液を泡状に吐出するためのノンエアゾールフォーマー容器を含む二剤式泡状染毛剤であって、
    混合液中に下記成分(A)、(B)及び(C)
    (A) レゾルシン、2-メチルレゾルシン及び4-クロロレゾルシンからなる群より選択される少なくとも1種
    (B) アンモニア及びアンモニウムイオンからなる群より選択される少なくとも1種
    (C) 炭酸イオン及び炭酸水素イオンからなる群より選択される少なくとも1種
    を含有し、
    全カップラーに対する成分(A)のモル比〔(A)/全カップラー〕が0.2〜1であり、
    成分(B)に対する成分(C)のモル比〔(C)/(B)〕が0.65〜0.9である、
    二剤式泡状染毛剤。
  2. 混合液のpH(25℃)が、8.8〜12である請求項1に記載の二剤式泡状染毛剤。
  3. 成分(B)の含有量が、混合液中の0.01〜10質量%である請求項1又は2に記載の二剤式泡状染毛剤。
  4. 成分(C)の供給源が、炭酸アンモニウム又は炭酸水素アンモニウムである請求項1〜3のいずれかに記載の二剤式泡状染毛剤。
  5. 更に、成分(D)アルカノールアミンを含有する請求項1〜4のいずれかに記載の二剤式泡状染毛剤。
  6. 混合液の25℃における粘度が1〜480mPa・sである請求項1〜5のいずれかに記載の二剤式泡状染毛剤。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の二剤式泡状染毛剤を用い、第1剤と第2剤との混合液をノンエアゾールフォーマー容器から泡状に吐出させ、その泡を手を用いて頭髪に適用する頭髪の染毛方法。
  8. 泡を頭髪に適用した後、手を用いて頭髪上で再度泡立てる、請求項7に記載の頭髪の染毛方法。
  9. 泡を頭髪に適用した後、3〜60分間放置し、次いで洗い流す、請求項7又は8に記載の頭髪の染毛方法。
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